JP2006276848A - インモールド成形用ラベル及びそれを用いた成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷中に地汚れ度合が判断でき、インモールド成形後の成形品の外観を良好にするインモールド成形用ラベル及びそれを用いた成形品を提供する。
【解決手段】基材層(I)、基材層の裏面側に設けたヒートシール性樹脂層(II)及び基材層の表面側に設けた印刷可能層(III)を含み、全層ヘーズが80〜100%、かつ内部ヘーズが0〜20%であることを特徴とするインモールド成形用ラベル、および該ラベルを用いた成形品。
【選択図】なし

Description

本発明は、ラベルを予め金型内に該ラベルの印刷が施こされた表面側が金型壁面に接するようにセットし、金型内に溶融した熱可塑性樹脂からなるパリソンを導入し中空成形して、或いは溶融した熱可塑性樹脂を射出成形して、或いは溶融した熱可塑性樹脂シートを真空成形もしくは圧空成形してラベル貼合成形品を製造するインモールド成形に用いるラベル及びそれを用いた成形品に関するものである。
従来、ラベル付きの樹脂成形容器を一体成形するには、金型内に予めブランク又はラベルをインサートし、次いで射出成形、中空成形、差圧成形、発泡成形などにより該金型内で容器を成形して、容器に絵付けなどを行っている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。この様なインモールド成形用ラベルとしては、例えば、結晶性のポリプロピレンやポリエチレン等の押出し成形やカレンダー成形により得られた透明フィルムを基材とし、該基材にエチレン・酢酸ビニル共重合体などの低融点オレフィン系樹脂の溶液をグラビアコーターなどでコーティングして乾燥することにより得られるラベルや、低融点オレフィン系樹脂フィルムを接着剤として用い該基材に積層したり、押出しラミネートにより直接積層して得られるラベルが提案されている。
しかしながら、この様にして得た透明フィルムでは、枚葉でのオフセット印刷がなされた場合に、湿し水不足によって生じる無地部にインキが転移する、いわゆる地汚れ等のトラブルが印刷中に起きても、印刷中の1枚を抜き出す検査ではトラブルが判別し難く、印刷紙が数千枚程棒積みになってから地汚れが起きていることに気付き、再印刷を行うこととなり、印刷ロスを生じていた。つまり、連続印刷中にインキ転移性の調整を行うのが難しいという問題があった(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。
従ってこれまでは、数百枚毎に白地の印刷用紙を数枚入れて印刷し、地汚れ度合を確認し、湿し水調整を行っていた。そして印刷後に白地の印刷用紙を取出し、印刷中のトラブルの有無を確認してから透明フィルムの印刷物を出荷しなければならず、印刷工程に日数を要し、また価格も高いといった問題があった。
特開昭58−069015号公報 特開平01−125225号公報 特開2002−240131号公報 特開2002−321274号公報
本発明は、印刷中に地汚れ度合が判断でき、インモールド成形後の成形品の外観を良好にするインモールド成形用ラベル、及びそれを用いた成形品の提供を目的とする。
本発明者らは、これらの問題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、全層ヘーズと内部ヘーズをある特定のヘーズ値にすることで、オフセット印刷での印刷トラブルを連続印刷中に容易に判別することができ、インモールド成形後の成形品の外観も良好であることを見出して、本発明を完成にするに至った。
即ち本発明は、基材層(I)、基材層の裏面側に設けたヒートシール性樹脂層(II)及び基材層の表面側に設けた印刷可能層(III)を含み、全層ヘーズが80〜100%、かつ内部ヘーズが0〜20%であることを特徴とするインモールド成形用ラベル、及びそれを用いた成形品を提供するものである。
本発明のインモールド成形用ラベルは、オフセット印刷での印刷トラブルを連続印刷中に容易に解決することが出来、かつ、インモールド成形後の成形品の外観も良好であるインモールド成形用ラベルである。
本発明のインモールド成形用ラベル及びそれを用いた成形品について、以下に、更に詳細に説明する。
本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
・インモールド成形用ラベル
本発明のインモールド成形用ラベルは、基材層(I)、ヒートシール性樹脂層(II)及び印刷可能層(III)を含み、全層ヘーズが80〜100%、好ましくは82〜100%であり、特に好ましくは90〜100%であり、かつ内部ヘーズが0〜20%、好ましくは0〜18%であり、特に好ましくは5〜18%である。全層ヘーズが80%未満では、印刷時の地汚れトラブルを発見しにくく、連続印刷中にインキ転移性の調整もしにくい。内部ヘーズが20%を超えては、インモールド成形後の成形品の外観が劣る。
ここで内部ヘーズとは、ラベル本来が有するヘーズを意味する。具体的には全層ヘーズから、ラベル表面の凹凸に由来するヘーズ成分を除いたものであり、測定は後記する実施例に記載の通り行う。
ラベルに光沢性を持たす為には印刷可能層(III)の光沢度は40〜90%、好ましくは50〜80%である。40%未満では、印刷後の見栄えが悪い。
また、印刷後24時間以上経過後のインキ密着強度が1kg・cm以上、好ましくは1〜100kg・cm、更に好ましくは1〜10kg・cm、特に好ましくは1〜5kg・cmである。1kg・cm未満では、剥がす時の抵抗はあるが、インキのほとんどが剥がれてしまい実用上問題がある。
インモールド成形時のラベルのインサートを安定に行うためには、ラベルを重ね合わせた場合の、ヒートシール性樹脂層(II)と印刷可能層(III)の間の縦方向静摩擦係数が0.55〜1.0、好ましくは0.7〜0.9の範囲であり、かつ縦方向動摩擦係数が0.3〜1.0、好ましくは0.4〜0.9の範囲である。縦方向静摩擦係数が0.55未満ではラベルが滑り過ぎてしまい、ラベル落下のトラブルを引き起こす。1.0以上では、ラベルの滑りが悪く、2枚差しのトラブルを引き起こす。本発明における縦方向静摩擦係数および縦方向動摩擦係数は、JIS−K−7125に準じて測定されたものである。
インモールド成形において、ブリスター発生を抑制する為には、表面粗さ(JIS−B−0601)を表すヒートシール性樹脂層(II)の算術平均粗さ(Ra)が0.5〜10μm、好ましくは1.5〜5.0μm、十点平均粗さ(Rz)が5.0〜50μm、好ましくは7.0〜40μmである。算術平均粗さ(Ra)が0.5μm未満及び十点平均粗さ(Rz)が5.0μm未満では、ブリスターが発生し実用上問題となり、算術平均粗さ(Ra)が10μm以上及び十点平均粗さ(Rz)が50μm以上では、インモールド成形品の外観を損なう。
印刷適性を向上する為には、印刷可能層(III)の算術平均粗さ(Ra)が0.15〜2.0μm、好ましくは0.2〜1.0μm、十点平均粗さ(Rz)が2〜20μm、好ましくは4〜10μmである。算術平均粗さ(Ra)が0.15μm未満及び十点平均粗さ(Rz)が2μm未満では、インキ密着性が劣り、算術平均粗さ(Ra)が2.0μm以上及び十点平均粗さ(Rz)が20μm以上では、表面のザラツキが見られ見栄えが悪い。
本発明のラベルの肉厚は20〜250μm、好ましくは40〜200μmの範囲である。その肉厚が20μm未満であるとラベルインサーターによる金型へのラベルの挿入が正規の位置に固定されなかったり、ラベルにシワを生じるといった問題が生じやすい。逆に250μmを越えると、インモールド成形された成形品とラベルの境界部分の強度が低下し、成形品の耐落下強度が劣る。
・基材層(I)
本発明のインモールド成形用ラベルに用いられる基材層(I)は、少なくとも熱可塑性樹脂を含む層である。基材層(I)に用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン系樹脂、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、ポリメチル−1−ペンテン、エチレン−環状オレフィン共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、ナイロン−6,12等のポリアミド系樹脂、ABS樹脂、アイオノマー樹脂等のフィルムを挙げることができるが、好ましくはポリプロピレン系樹脂、高密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の融点が130〜280℃の範囲の熱可塑性樹脂であり、これらの樹脂は2種以上混合して用いることもできる。
また基材層(I)の主成分を構成する熱可塑性樹脂が、ヒートシール性樹脂層(II)を構成するポリオレフィン系樹脂の融点より15℃以上高い融点を有する樹脂であることが好ましい。これらの樹脂の中でもポリプロピレン系樹脂が、耐薬品性、コストの面などから好ましい。かかるポリプロピレン系樹脂としては、アイソタクティックまたはシンジオタクティックな立体規則性を示すプロピレン単独重合体、もしくは、プロピレンを主成分とし、これとエチレン、ブテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1,4−メチルペンテン−1等のα−オレフィンとの共重合体が使用される。これら共重合体は、2元系でも3元系でも4元系でもよく、またランダム共重合体でもブロック共重合体であってもよい。
これら樹脂には、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線安定剤、分散剤、滑剤、相溶化剤、難燃剤、着色顔料等を添加することができる。
また、本発明のラベルを耐久資材として使用する場合には、酸化防止剤や紫外線安定剤等を添加するのが好ましい。酸化防止剤を添加する場合は、通常0.001〜1重量%の範囲内で添加する。具体的には、立体障害フェノール系、リン系、アミン系等の安定剤などを使用することができる。紫外線安定剤を使用する場合は、通常0.001〜1重量%の範囲内で使用する。具体的には、立体障害アミンやベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系の光安定剤などを使用することができる。これら基材層(I)においては、表面側にヒートシール性樹脂層(II)を設け、裏面側に印刷可能層(III)側に設けられる。本発明のラベル密度は0.84〜1.02g/cm3 の範囲であることが好ましい。
・ヒートシール性樹脂層(II)
本発明に用いられるヒートシール性樹脂層(II)は、少なくともエチレン系熱可塑性樹脂を含む層である。ヒートシール性樹脂層を構成するポリエチレン系樹脂としては、密度が0.940〜0.970g/cm3 の高密度ポリエチレン、密度が0.900〜0.935g/cm3 の低密度ないし中密度の高圧法ポリエチレン、密度が0.857〜0.940g/cm3 の直鎖線状ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸アルキルエステル共重合体、エチレン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体(アルキル基の炭素数は1〜8)、エチレン・メタクリル酸共重合体の金属塩(Zn、Al、Li、K、Naなど)等の融点が110℃以下のポリエチレン系樹脂が好ましい。
より好ましくは、結晶化度(X線法)が10〜60%、数平均分子量が10,000〜40,000の高圧法ポリエチレン、又は直鎖線状ポリエチレンがよい。中でも容器への接着性の面からエチレン40〜98重量%と、炭素数が3〜30のα−オレフィン60〜2重量%とを、メタロセン触媒、特にメタロセン・アルモキサン触媒、または、例えば、国際公開第92/01723号パンフレット等に開示されているようなメタロセン化合物と、メタロセン化合物と反応して安定なアニオンを形成する化合物とからなる触媒を使用して、共重合させることにより得られる直鎖線状ポリエチレンが最適である。これらポリオレフィン系樹脂は、単独でも、あるいは二種以上の混合物であってもよい。またその含有量は60〜100重量%、好ましくは70〜100重量%であることが好ましい。
さらに、本発明のヒートシール性樹脂層(II)には、目的とするヒートシール性を阻害しない範囲で公知の他の樹脂用添加剤を任意に添加することができる。該添加剤としては、帯電防止剤、染料、核剤、可塑剤、離型剤、酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤等を挙げることができる。ヒートシール性樹脂層(II)の肉厚は1〜30μm、好ましくは5〜20μmの範囲である。この肉厚は、中空成形などの成形時にヒートシール性樹脂層(II)がパリソンなどの溶融ポリエチレンや溶融ポリプロピレンの熱により融解し、成形品の容器とラベルが強固に融着するためには1μm以上必要であり、また、30μmを越えるとラベルがカールし、オフセット印刷が困難となったり、ラベルを金型へ固定することが困難となるので好ましくない。
・印刷可能層(III)
印刷可能層(III)の素材としては、ポリプロピレン系樹脂、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、直鎖線状低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸アルキルエステル共重合体、エチレン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体(アルキル基の炭素数は1〜8)、エチレン・メタクリル酸共重合体の金属塩(Zn、Al、Li、K、Naなど)、ポリ4−メチル−1−ペンテン、エチレン−環状オレフィン共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、ナイロン−6,12等のポリアミド系樹脂、ABS樹脂、アイオノマー樹脂等のフィルムを挙げることができるが、好ましくはポリプロピレン系樹脂、高密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の融点が130〜280℃の範囲の熱可塑性樹脂であり、これらの樹脂は2種以上混合して用いることもできる。
これらの中でも、ポリオレフィン系樹脂を用いることが好ましい。更にポリオレフィン系樹脂の中でも、コスト面、耐水性、耐薬品性の面からポリプロピレン系樹脂、高密度ポリエチレンを用いることがより好ましい。かかるポリプロピレン系樹脂としては、アイソタクティックないしはシンジオタクティックおよび種々の程度の立体規則性を示すプロピレン単独重合体(ポリプロピレン)、プロピレンを主成分とし、これと、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィンとの共重合体を好ましく使用することができる。これらの共重合体は、2元系でも3元系でも4元系でもよく、またランダム共重合体でもブロック共重合体であってもよい。
また、インキ密着性を向上させるために、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸アルキルエステル共重合体、アイオノマー、エチレン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体(アルキル基の炭素数は1〜8)、エチレン・メタクリル酸共重合体の金属塩(Zn、Al、Li、K、Naなど)、マレイン酸変性ポリプロピレン、マレイン酸変性ポリエチレン、マレイン酸変性エチレン・酢酸ビニル共重合体等の極性基を有する熱可塑性樹脂を含有させるのが好ましい。中でも、インキ密着性が優れているマレイン酸変性エチレン・酢酸ビニル共重合体が好ましい。必要に応じて酸化防止剤、紫外線安定剤、分散剤、滑剤、相溶化剤、難燃剤、着色顔料等を添加することができる。
また、本発明のラベルを耐久資材として使用する場合には酸化防止剤や紫外線安定剤等を添加するのが好ましい。酸化防止剤を添加する場合は、通常0.001〜1重量%の範囲内で添加する。具体的には、立体障害フェノール系、リン系、アミン系等の安定剤などを使用することができる。紫外線安定剤を使用する場合は、通常0.001〜1重量%の範囲内で使用する。具体的には、立体障害アミンやベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系の光安定剤などを使用することができる。
印刷可能層(III)の肉厚は1〜30μm、好ましくは5〜20μmの範囲である。1μm未満ではインキ密着性が劣り、30μmを超えるとラベルがカールし、オフセット印刷が困難となったり、ラベルを金型へ固定することが困難となるので好ましくない。
本発明のラベル構成成分の混合方法としては、公知の種々の混合方法が適用でき、特に限定されないが、混合の温度や時間も使用する成分の性状に応じて適宜選択される。溶剤に溶解ないしは分散させた状態での混合や、溶融混練法が挙げられるが、溶融混練法は生産効率がよく好ましい。粉体やペレットの状態の熱可塑性樹脂や添加剤をヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、スーパーミキサー等で混合した後、単軸押出機または二軸混練押出機にて溶融混練し、ストランド状に押し出してカッティングし、ペレットとする方法や、ストランドダイより水中に押し出してダイ先端に取り付けられた回転刃でカッティングする方法などが挙げられる。
本発明のラベルは、当業者に公知の種々の方法を組み合わせることによって製造することができる。いかなる方法により製造された樹脂フィルムであっても、本発明に記載される条件を満たす樹脂フィルムを利用するものである限り本発明の範囲内に包含される。
本発明のラベルの製造法としては、公知の種々のフィルム製造技術やそれらの組合せが可能である。例えば、スクリュー型押出機に接続された単層又は多層のT−ダイを使用して溶融樹脂をシート状に押出すキャスト成形法、延伸による空孔発生を利用した延伸フィルム法や、圧延時に空孔を発生させる圧延法やカレンダー成形法、発泡剤を使用する発泡法、空孔含有粒子を使用する方法、インフレーション成形法、溶剤抽出法、混合成分を溶解抽出する方法などが挙げられる。これらのうちで、好ましくはキャスト成形法である。
本発明のラベルは、必要で有れば、活性化処理によって印刷可能層(III)の表面の印刷性を改善しておくことができる。活性化処理としては、コロナ放電処理、フレーム処理、プラズマ処理、グロー放電処理、オゾン処理より選ばれた少なくとも一種の処理方法であり、好ましくはコロナ処理、フレーム処理である。処理量はコロナ処理の場合は、通常600〜12, 000J/m2 (10〜200W・分/m2 )、好ましくは1200〜9000J/m2 (20〜150W・分/m2 )である。600J/m2 (10W・分/m2 )以上であれば、コロナ放電処理の効果を十分に得ることができ、その後の表面改質剤の塗工時にはじきが生じることもない。また、12, 000J/m2 (200W・分/m2 )超では処理の効果が頭打ちとなるので12, 000J/m2 (200W・分/m2 )以下で十分である。フレーム処理の場合、通常8,000〜200,000J/m2 、好ましくは20,000〜100,000J/m2 が用いられる。8,000J/m2 以上であれば、フレーム処理の効果を十分に得ることができ、その後の表面改質剤の塗工時にはじきが生じることもない。また、200,000J/m2 超では処理の効果が頭打ちとなるので200,000J/m2 以下で十分である。
本発明のラベルへの印刷可能層(III)への印刷は、レター印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷などの印刷から選ばれたものである。例えば、バーコード、製造元、販売会社名、キャラクター、商品名、使用方法などを印刷することができる。印刷されたラベルは、打抜加工により必要な形状寸法のラベルに分離される。このインモールド成形用ラベルは、成形品表面の一部に貼着される部分的なものであってもよいが、通常はカップ状容器の側面を取巻くブランクとして、中空成形では瓶状成形品の表側及び/又は裏側に貼着されるラベルとして製造される。
(インモールド成形)
本発明のインモールド成形用ラベルを用いた成形品は、該ラベルを差圧成形金型の下雌金型の内面にラベルの印刷面が接するように設置した後、吸引により金型内壁に固定し、次いで成形品成形材料樹脂シートの溶融物が下雌金型の上方に導き、常法により差圧成形し、ラベルが成形品外壁に一体に融着されたラベル貼合成形品である。差圧成形は、真空成形、圧空成形のいずれも採用できるが、一般には両者を併用し、かつプラグアシストを利用した差圧成形が好ましい。またこのラベルは、溶融樹脂パリソンを圧空により金型内壁に圧着する、中空成形用インモールドラベルとして特に好適に使用できる。このようにして製造されたラベル貼合成形品は、ラベルが金型内で固定された後に、ラベルと樹脂成形品が一体に成形されるので、ラベルの変形もなく、成形品本体とラベルの密着強度が強固であり、ブリスターもなく、ラベルにより加飾された外観が良好な成形品となる。
以下に製造例、実施例及び試験例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の技術的範囲は以下に示す具体例などによりに限定されるものではない。
なお、製造例、実施例及び比較例における物性の測定方法と評価方法、以下に示す方法によって実施した。
(1)物性の測定
MFRはJIS−K−6760、密度はJIS−K−7112、光沢度はJIS−P−8142(75度)に準拠して測定した値である。
(2)ヘーズ値
JIS−K−7136に準拠して測定した値であり、日本電色工業社製ヘーズ計(NDH2000)を用いて測定した。全層ヘーズ値は、サンプルを2枚のスライドガラス(MASTUNAMI GLASS社製、プレクリン水縁磨、厚み0.9〜1.2mm)で挟み測定した。内部ヘーズは、サンプルの表裏面に流動パラフィン(和光純薬社製、赤外分析用)を測定箇所に濡らし、2枚のスライドガラスで挟み測定した。
(3)摩擦係数
JIS−K−7125に準拠して測定した値であり、インモールド成形用ラベルを重ね合わせた場合のヒートシール性樹脂層(II)と印刷可能層(III)の間の縦方向の静摩擦係数及び動摩擦係数を測定した。
(4)表面粗さ
JIS−B−0601に準拠して測定した値であり、(株)小坂研究所製、サーフコーダーSE−30を用いて算術平均粗さ(Ra)及び十点平均粗さ(Rz)を測定した。
(5)オフセット印刷
三菱重工(株)製、ダイヤ−II型印刷機を使用し、インキとしてUVインキである「ベストキュアー161S」(商品名、(株)T&K TOKA製)を用い、25℃、相対湿度40%の環境下、菊半版(636mm×470mm)の紙サイズで、地汚れが発生する条件にて、7000枚/時の速度で5000枚連続印刷した。連続印刷中の1枚抜き出し検査について以下の基準により判断した。
◎:地汚れの有無を容易に判断でき、運転中にインキの転移性の調整を行える。
○:地汚れの有無を比較的容易に判断でき、運転中にインキの転移性の調整を行え
る。
×:地汚れの有無の判断が困難であり、運転中にインキの転移性の調整が困難。
(6)インキ密着性
照射直後の印刷が施された面に、「セロテープ」(商品名、ニチバン(株)製)を貼着し、インターナルボンドテスター(熊谷理機工業(株)製)にてセロテープ剥離した際のインキ密着強度を(kg・cm)測定した。得られた強度と実使用上の良否判断は、以下の基準にて評価した。
○:1kg・cm以上(実用上問題ないレベル)
×:1kg・cm未満(実用上問題があるレベル)
(7)インモールド成形
(株)プラコー製の中空成形機(V−50型)を使用し、ぺんてる(株)製の自動ラベル供給装置を用いて、打ち抜き加工したインモールド成形用ラベル(横70mm、縦90mm)を、ブロー成形用割型(容量800ml)の一方に真空を利用して印刷面側が金型と接するように固定した後、高密度ポリエチレン(日本ポリケム(株)製、「ノバテックPE、HB330、融点133℃」のパリソンを200℃で溶融押出し、次いで割型を型締めした後、4.5kg/cm2 の圧空をパリソン内に供給し、パリソンを膨張させて型に密着させて容器状とすると共にインモールド用ラベルと融着させ、次いで該型を冷却した後、型開きをしてラベルが貼着した中空成形品を取り出した。得られた成形品の外観の良否判断は、以下の基準にて評価した。
◎:透明性があり、非常に見栄えが良い。
○:透明性があり、見栄えが良い。
×:透明性がなく、見栄えが悪い。
<実施例1>
冷却ロールとして、硬化クロムメッキされた鏡面金属チルロール表面をセミマット調に加工した後に研磨を行い仕上げることで得た、表面粗さ(JIS−B−0601)に準拠して測定した算術平均粗さ(Ra)が0.3μm、最大高さ(Ry)が2.9μm、十点平均粗さ(Rz)が2.2μmの直径450mm、幅1500mmのセミミラー調金属チルロール(温度約70℃)を用いた。冷却ロールとニップするゴムロールとして、ゴム硬さ70Hs(JISスプリング式、HsのHはHardness、sはspring、JIS−K−6301に準拠)、粒子径が31〜37μmの微細粒子(例えば珪砂、珪酸ガラス粉末)を20〜55重量%の割合で含有させた、直径300mm、幅1500mmのマット調ゴムロールを用いた。
3層樹脂の組成は、基材層(I):表1に記載のPP1を100重量%、ヒートシール性樹脂層(II):表1に記載のPE1を100重量部に、添加剤として表1記載のASを5重量部、AB1を5重量部配合、印刷可能層(III):表1に記載のPP1を50重量%と、PP2を20重量%と、表1に記載のMAH−EVA30重量%の混合物100重量部にAB2を2重量部配合した。
この3層樹脂の組成物を別々の押出機を用いて240℃で溶融混練し、これらを1台の共押出T−ダイに供給し、T−ダイ内で3層に積層し、次いで240℃でT−ダイよりシート状に押し出し、これをセミミラー調チルロールと、マット調ゴムロールとの間に導き、挟圧(線圧約1.5kg/cm)しながら冷却し、これをガイドロールでコロナ放電処理器に導き、印刷可能層の表面を50w・分/m2 でコロナ放電処理し、耳部を切り取った後、巻き取り機に巻き取り、厚み100μmのフィルムを得た。
この積層フィルムの全層ヘーズ値は91%、内部ヘーズ値は13%、光沢度はセミミラー調金属チルロールと接触した側のフィルム表面が70%、ヒートシール性樹脂層(II)と印刷可能層(III)の間の縦方向の動摩擦係数が0.80、静摩擦係数が0.87、フィルムの表面粗さ(JIS−B−0601)は、ヒートシール性樹脂層(II)表面の算術平均粗さ(Ra)1.7μm、十点平均粗さ(Rz)21μm、印刷可能層(III)表面の算術平均粗さ(Ra)0.3μm、十点平均粗さ(Rz)6.0μmであった。
<実施例2>
実施例1において、冷却ロールとニップするゴムロールとして、ゴム硬さ70Hs、粒子径が26〜31μmの微細粒子を20〜55重量%の割合で含有させた直径300mm、幅1500mmのマット調ゴムロールを用いた。
また3層樹脂の組成が、基材層(I):表1に記載のPP1を100重量部に核剤を2重量部配合、ヒートシール性樹脂層(II):表1に記載のPE1を100重量部に、表1記載のASを8重量部、AB1を4重量部配合、印刷可能層(III):表1に記載のPP1を70重量%と、表1に記載のMAH−EVAを30重量%の混合物100重量部にAB2を2.5重量部配合した。
成形方法は実施例1と同様にして厚み100μmのフィルムを得た。この積層フィルムの全層ヘーズ値は94%、内部ヘーズ値は14%、光沢度はセミミラー調金属チルロールと接触した側のフィルム表面が70%、ヒートシール性樹脂層(II)と印刷可能層(III)の間の縦方向の動摩擦係数が0.60、静摩擦係数が0.69、フィルムの表面粗さ(JIS−B−0601)は、ヒートシール性樹脂層(II)表面の算術平均粗さ(Ra)1.2μm、十点平均粗さ(Rz)12μm、印刷可能層(III)表面の算術平均粗さ(Ra)0.3μm、十点平均粗さ(Rz)6.0μmであった。
<実施例3>
実施例1において、3層樹脂の組成が、基材層(I):表1に記載のPP1を100重量%、ヒートシール性樹脂層(II):表1に記載のPE1を70重量%と表1に記載のLDPEを30重量%の混合物100重量部に、表1記載のASを5重量部、AB1を5重量部配合、印刷可能層(III):表1に記載のPP1を75重量%と、密度0.95の表1に記載のMAH−EVAを25重量%の混合物100重量部にAB2を2重量部配合した。
成形方法は実施例1と同様にして厚み100μmのフィルムを得た。この積層フィルムの全層ヘーズ値は91%、内部ヘーズ値は13%、光沢度はセミミラー調金属チルロールと接触した側のフィルム表面が70%、ヒートシール性樹脂層(II)と印刷可能層(III)の間の縦方向の動摩擦係数が0.65、静摩擦係数が0.76、フィルムの表面粗さ(JIS−B−0601)は、ヒートシール性樹脂層(II)表面の算術平均粗さ(Ra)1.5μm、十点平均粗さ(Rz)19μm、印刷可能層(III)表面の算術平均粗さ(Ra)0.3μm、十点平均粗さ(Rz)6.0μmであった。
<実施例4>
実施例1において、冷却ロールとニップするゴムロールとして、ゴム硬さ70Hs、粒子径が52〜62μmの微細粒子を20〜55重量%の割合で含有させた直径300mm、幅1500mmのマット調ゴムロールを用いた。
また3層樹脂の組成の内、基材層(I):表1に記載のPP1を100重量部に核剤を1000ppm配合、ヒートシール性樹脂層(II):表1に記載のPE1を100重量部に、表1記載のASを4.5重量部、AB1を3.5重量部、印刷可能層(III):表1に記載のPP2を70重量%と、表1に記載のMAH−EVAを30重量%の混合物100重量部にAB2を2.6重量部配合した。
成形方法は実施例1と同様にして厚み100μmのフィルムを得た。この積層フィルムの全層ヘーズ値は98%、内部ヘーズ値は16%、光沢度はセミミラー調金属チルロールと接触した側のフィルム表面が70%、ヒートシール性樹脂層(II)と印刷可能層(III)の間の縦方向の動摩擦係数が0.60、静摩擦係数が0.70、フィルムの表面粗さ(JIS−B−0601)は、ヒートシール性樹脂層(II)表面の算術平均粗さ(Ra)3.0μm、十点平均粗さ(Rz)32μm、印刷可能層(III)表面の算術平均粗さ(Ra)0.3μm、十点平均粗さ(Rz)6.0μmであった。
<実施例5>
実施例1において、冷却ロールとニップするゴムロールとして、ゴム硬さ70Hs、粒子径が37〜44μmの微細粒子を20〜55重量%の割合で含有させた直径300mm、幅1500mmのマット調ゴムロールを用いた。
また3層樹脂の組成の内、基材層(I):表1に記載のr−PPを100重量%、ヒートシール性樹脂層(II):表1に記載のPE1を100重量部に、表1に記載のASを4.5重量部、AB1を3.5重量部11360ppm配合、印刷可能層(III):表1に記載のr−PPを65重量%と、表1に記載のMAH−EVAを35重量%の混合物100重量部にAB2を2.6重量部配合した。
成形方法は実施例1と同様にして厚み100μmのフィルムを得た。この積層フィルムの全層ヘーズ値は82%、内部ヘーズ値は7%、光沢度はセミミラー調金属チルロールと接触した側のフィルム表面が85%、ヒートシール性樹脂層(II)と印刷可能層(III)の間の縦方向の動摩擦係数が0.70、静摩擦係数が0.80、フィルムの表面粗さ(JIS−B−0601)は、ヒートシール性樹脂層(II)表面の算術平均粗さ(Ra)2.3μm、十点平均粗さ(Rz)28μm、印刷可能層(III)表面の算術平均粗さ(Ra)0.3μm、十点平均粗さ(Rz)6.0μmであった。
<比較例1>
実施例1において、冷却ロールとニップするゴムロールとして、ゴム硬さ70Hs、1インチ当たり250線、逆グラビア型、直径300mm、幅1500mmのエンボス調ゴムロールを用いた。
また3層樹脂の組成が、基材層(I):表1に記載のPP1を100重量%、ヒートシール性樹脂層(II):表1に記載のPE1を100重量部に、表1記載のASを8重量部、AB1を4重量部配合、印刷可能層(III):表1に記載のPP1を92重量%と、平均粒子径2.2μm(備北粉化工業(株)製、「ソフトン1000」)の炭酸カルシウム粉末を8重量%の混合物100重量部にAB2を2.5重量部配合した。
成形方法は実施例1と同様にして厚み100μmのフィルムを得た。この積層フィルムの全層ヘーズ値は62%、内部ヘーズ値は25%、光沢度はセミミラー調金属チルロールと接触した側のフィルム表面が60%、ヒートシール性樹脂層(II)と印刷可能層(III)の間の縦方向の動摩擦係数が0.72、静摩擦係数が0.55、フィルムの表面粗さ(JIS−B−0601)は、ヒートシール性樹脂層(II)表面の算術平均粗さ(Ra)2.2μm、十点平均粗さ(Rz)9μm、印刷可能層(III)表面の算術平均粗さ(Ra)0.3μm、十点平均粗さ(Rz)5.5μmであった。
<比較例2>
実施例1において、冷却ロールとして、梨地エンボス加工された金属ロール直径450mm、幅1500mmのエンボス調金属チルロール(温度約30℃)を用いた。またマット調ゴムロールの変わりにエアチャンバーを用いた。
3層樹脂の組成は、基材層(I):表1に記載のPP1を100重量%、ヒートシール性樹脂層(II):表1に記載のPE1を100重量部に、表1記載のASを1.6重量部、AB1を4重量部、滑剤を4.4重量部配合、印刷可能層(III):表1に記載のr−PPを100重量部にAB2を1重量部300ppm配合した。
この3層樹脂の組成物を別々の押出機を用いて240℃で溶融混練し、これらを1台の共押出T−ダイに供給し、T−ダイ内で3層に積層し、次いで240℃でT−ダイよりシート状に押し出し、これをエンボス調金属チルロールと、エアチャンバーの間に導き冷却し、これをガイドロールでコロナ放電処理器に導き、印刷可能層の表面を50w・分/m2 でコロナ放電処理し、耳部を切り取った後、巻き取り機に巻き取り、厚み100μmのフィルムを得た。この積層フィルムの全層ヘーズ値は17%、内部ヘーズ値は15%、光沢度はエアチャンバー側のフィルム表面が50%、ヒートシール性樹脂層(II)と印刷可能層(III)の間の縦方向の動摩擦係数が0.17、静摩擦係数が0.18、フィルムの表面粗さ(JIS−B−0601)は、ヒートシール性樹脂層(II)表面の算術平均粗さ(Ra)0.90μm、十点平均粗さ(Rz)3.4μm、印刷可能層(III)表面の算術平均粗さ(Ra)0.6μm、十点平均粗さ(Rz)7.6μmであった。
<比較例3>
比較例1において、印刷可能層(III):表1に記載のPP1を65重量%と、平均粒子径2.2μm(備北粉化工業(株)製、「ソフトン1000」)の炭酸カルシウム粉末を35重量%の混合物100重量部にAB2を2.5重量部配合した。
成形方法は実施例1と同様にして厚み100μmのフィルムを得た。この積層フィルムの全層ヘーズ値は73%、内部ヘーズ値は25%、光沢度はセミミラー調金属チルロールと接触した側のフィルム表面が35%、ヒートシール性樹脂層(II)と印刷可能層(III)の間の縦方向の動摩擦係数が0.65、静摩擦係数が0.50、フィルムの表面粗さ(JIS−B−0601)は、ヒートシール性樹脂層(II)表面の算術平均粗さ(Ra)2.2μm、十点平均粗さ(Rz)9μm、印刷可能層(III)表面の算術平均粗さ(Ra)1.0μm、十点平均粗さ(Rz)10μmであった。
Figure 2006276848
Figure 2006276848
本発明のインモールド成形用ラベルは、オフセット印刷での印刷トラブルを連続印刷中に容易に解決することが出来、かつ、インモールド成形後の成形品の外観も良好であるインモールド成形用ラベル及びそれを用いた成形品が得られた。
該ラベルは、溶融した熱可塑性樹脂を射出成形して、或いは溶融した熱可塑性樹脂シートを真空成形もしくは圧空成形してラベル貼合成形品を製造するインモールド成形に用いるラベルであり、樹脂を成形する産業分野で好適に用いられる。

Claims (11)

  1. 基材層(I)、基材層の裏面側に設けたヒートシール性樹脂層(II)及び基材層の表面側に設けた印刷可能層(III)を含み、全層ヘーズが80〜100%、かつ内部ヘーズが0〜20%であることを特徴とするインモールド成形用ラベル。
  2. 印刷可能層(III)の光沢度(JIS−Z−8741:75度測定)が40〜90%であることを特徴とする請求項1に記載のインモールド成形用ラベル。
  3. 印刷可能層(III)が、酢酸ビニル重合体のマレイン酸変性物を含み、印刷後24時間以上経過後のインキ密着強度が1kg・cm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のインモールド成形用ラベル。
  4. インモールラベルを重ね合わせた場合の、ヒートシール性樹脂層(II)と印刷可能層(III)の間の縦方向静摩擦係数(JIS−K−7125)が0.55〜1.0および縦方向動摩擦係数が0.3〜1.0であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインモールド成形用ラベル。
  5. ヒートシール性樹脂層(II)の表面粗さ(JIS−B−0601)を表す算術平均粗さ(Ra)が0.5〜10μm、十点平均粗さ(Rz)が10〜50μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインモールド成形用ラベル。
  6. 印刷可能層(III)の表面粗さ(JIS−B−0601)を表す算術平均粗さ(Ra)が0.15〜2.0μm、十点平均粗さ(Rz)が2〜20μmであることを特徴とする請求項1に記載のインモールド成形用ラベル。
  7. 基材層(I)、ヒートシール性樹脂層(II)及び印刷可能層(III)が無延伸フィルムよりなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインモールド成形用ラベル。
  8. ヒートシール性樹脂層(II)が、融点110℃以下のポリエチレン系樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインモールド成形用ラベル。
  9. 少なくともヒートシール性樹脂層(II)が、帯電防止剤を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のインモールド成形用ラベル。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のインモールド成形用ラベルが貼合された成形品。
  11. 成形品が、ポリオレフィン系樹脂を含むことを特徴とする請求項10に記載の成形品。
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