JP2004195770A - インモールドラベル成形品の製造方法、及び該製造方法に用いるインモールドラベル成形用ラベル並びにインモールドラベル成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ブロー成形用金型の金型壁にプリフォームに接する側がマット化もしくは凹凸面化したインモールドラベル成形用ラベルを取付け、延伸に適した温度に加熱したプリフォームをブロー成形金型内で膨張させ、インモールドラベル成形用ラベルを装着した金型壁面に密着させて二軸延伸成形し、それと同時にインモールドラベル成形用ラベルを二軸延伸成形したプリフォームに熱接着させる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インモールドラベル成形品の製造方法、及び該製造方法に用いるインモールドラベル成形用ラベル並びにインモールドラベル成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
インモールドラベル成形は、ブローまたは射出成形時に金型にあらかじめヒートシール層をもつラベルをセットしておき、成形時の樹脂のもつ熱でラベルのヒートシール層を成形品の表面に融着させることにより、成形と同時にラベリングを行う方法である。またこのインモールドラベル成形において、インモールドラベル成形用ラベルがセットされる金型壁面に真空吸引孔を設け、インモールドラベル成形用ラベルを金型壁に真空吸引、密着させることが行われている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−132477号公報(段落[0002]及び段落[0026]、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、インモールドラベル成形においては、インモールドラベル成形用ラベルと成形樹脂の間に空気層または気泡が残ったまま成形されてしまうことがある。空気層または気泡が残ったところにおいてはインモールドラベル成形用ラベルは成形樹脂に密着せず、見栄えの悪い製品が得られてしまう。また、流通過程でラベルの剥がれがおこり、問題になる場合がある。
【0005】
本発明の目的は、インモールドラベル成形用ラベルと成形樹脂の間の空気層または気泡を排除したインモールドラベル二軸延伸ブロー成形品の製造方法及び該製造方法に用いるインモールドラベル並びにインモールドラベル成形用ラベルと成形樹脂の間の空気層または気泡が排除され、インモールドラベル成形用ラベルが容器本体に完全に密着しており、容器本体から剥離することのないインモールドラベル成形品を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、上記の製造方法に関する課題を解決するもので、ブロー成形用金型の金型壁にインモールドラベル成形用ラベルを取付け、延伸に適した温度に加熱したプリフォームをブロー成形金型内で膨張させ、インモールドラベル成形用ラベルを装着した金型壁面に密着させて二軸延伸成形し、それと同時にインモールドラベル成形用ラベルを二軸延伸成形したプリフォームに熱接着させるインモールドラベル成形品の製造方法において、インモールドラベル成形用ラベルとしてそのプリフォームに接する側がマット化もしくは凹凸面化したインモールドラベル成形用ラベルを用いることを特徴とするインモールドラベル成形品の製造方法を要旨とする。
【0007】
請求項2に記載の発明に係るインモールドラベル成形品の製造方法は上記の製造方法に関する課題を解決するもので、ブロー成形用金型の金型壁にインモールドラベル成形用ラベルを取付け、延伸に適した温度に加熱したプリフォームをブロー成形金型内で膨張させ、インモールドラベル成形用ラベルを装着した金型壁面に密着させて二軸延伸成形し、それと同時にインモールドラベル成形用ラベルを二軸延伸成形したプリフォームに熱接着させるインモールドラベル成形品の製造方法において、インモールドラベル成形用ラベルとして多数の空気小孔を有するインモールドラベル成形用ラベルを用いることを特徴とするインモールドラベル成形品の製造方法を要旨とする。
【0008】
請求項3に記載の発明に係るインモールドラベル成形品の製造方法は上記の製造方法に関する課題を解決するもので、ブロー成形用金型の金型壁にインモールドラベル成形用ラベルを取付け、延伸に適した温度に加熱したプリフォームをブロー成形金型内で膨張させ、インモールドラベル成形用ラベルを装着した金型壁面に密着させて二軸延伸成形し、それと同時にインモールドラベル成形用ラベルを二軸延伸成形したプリフォームに熱接着させるインモールドラベル成形品の製造方法において、インモールドラベル成形用ラベルとして多数の空気小穴を有し、そのプリフォームに接する側がマット化もしくは凹凸面化したインモールドラベル成形用ラベルを用いることを特徴とするインモールドラベル成形品の製造方法を要旨とする。
【0009】
請求項1乃至3に記載の発明によれば、インモールドラベル成形用ラベルと成形樹脂間の空気層または気泡を排除し、見栄えの良いインモールドラベル成形品を製造することができる。
【0010】
請求項4に記載の発明に係るインモールドラベルは、請求項1に記載の製造方法において用いるラベルで、基材と接着層を備え、接着層は二軸延伸ブロー成形時のプリフォームの表面に接着する熱接着性材料からなり、且つマット化もしくは凹凸面化した表面を有するインモールドラベル成形用ラベルを要旨とする。
【0011】
請求項5に記載の発明に係るインモールドラベルは、請求項2に記載の製造方法において用いるラベルで、基材と接着層を備え、接着層は二軸延伸ブロー成形時のプリフォームの表面に接着する熱接着性材料からなり、基材及び接着層には多数の空気小孔が穿設されているインモールドラベル成形用ラベルを要旨とする。
【0012】
請求項6に記載の発明に係るインモールドラベルは、請求項3に記載の製造方法において用いるラベルで、基材と接着層を備え、接着層は二軸延伸ブロー成形時のプリフォームの表面に接着する熱接着性材料からなり、且つマット化もしくは凹凸面化した表面を有し、基材及び接着層には多数の空気小孔が穿設されているインモールドラベル成形用ラベルを要旨とする。
【0013】
請求項4乃至6に記載のインモールドラベル成形用ラベルは、インモールドラベル成形の過程において、インモールドラベル成形用ラベルと成形樹脂間の空気層または気泡が排除されることを可能にするものである。
【0014】
請求項7に係る発明は、上記のインモールドラベル成形品に関する課題を解決するもので、プリフォームを二軸延伸ブロー成形してなる二軸延伸ブロー成形品であって、その胴部に、基材と接着層を備え、接着層は二軸延伸ブロー成形時のプリフォームの表面に接着する熱接着性材料からなり、且つマット化もしくは凹凸面化した表面を有するインモールドラベル成形用ラベルが前記二軸延伸ブロー成形品の表面に接合されているインモールド成形品を要旨とする。
【0015】
請求項8に係る発明は、上記のインモールドラベル成形品に関する課題を解決するもので、プリフォームを二軸延伸ブロー成形してなる二軸延伸ブロー成形品であって、その胴部に、基材と接着層を備え、接着層は二軸延伸ブロー成形時のプリフォームの表面に接着する熱接着性材料からなり、基材及び接着層には多数の空気小孔が穿設されているインモールドラベル成形用ラベルが前記二軸延伸ブロー成形品の表面に接合されているインモールドラベル成形品を要旨とする。
【0016】
請求項9に係る発明は、上記のインモールドラベル成形品に関する課題を解決するもので、プリフォームを二軸延伸ブロー成形してなる二軸延伸ブロー成形品であって、その胴部に、基材と接着層を備え、接着層は二軸延伸ブロー成形時のプリフォームの表面に接着する熱接着性材料からなり、且つマット化もしくは凹凸面化した表面を有し、基材及び接着層には多数の空気小孔が穿設されているインモールドラベル成形用ラベルが前記二軸延伸ブロー成形品の表面に接合されているインモールドラベル成形品を要旨とする。
【0017】
請求項7乃至9に記載のインモールドラベル成形品は、インモールドラベル成形用ラベルと成形樹脂の間の空気層または気泡が排除され、インモールドラベル成形用ラベルが容器本体に完全に密着しており、容器本体から剥離することのないものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に本発明のインモールドラベル二軸延伸ブロー成形品の製造方法について図1乃至図3を用い、ポリエチレンテレフタレートからなる成形品にインモールドラベリングする例を上げて説明する。
【0019】
先ず、ポリエチレンテレフタレート樹脂を射出成形して図1に示すようなフランジ付きの有底プリフォーム15を形成する。尚、図1において11は移送手段、12は保持型、13はプロー成形金型を示す。そしてプリフォーム15の二軸延伸ブロー成形に先立って、プリフォーム15の射出成形後いったん室温近くまで冷却後に均等にポリエチレンテレフタレート樹脂の延伸に適する温度(90℃)に加熱すると共にプリフォーム15に残存する歪みを除去する。図1は前記した残存する歪みを除去したプリフォーム15が移送手段11に固定された保持型12に取り付けられ、ブロー成形金型13の近くに案内された状態を示す。次いで図2、図3に示すようにプリフォーム15を、ブロー成形用金型13内で膨張させ、プリフォーム15に接する側、即ち接着層側にマット化もしくは凹凸面化した表面3aを有するインモールドラベル成形用ラベル1を装着した金型壁面に密着させて二軸延伸成形する。インモールドラベル成形用ラベル1の接着層は延伸工程におけるプリフォームの製品温度及び/又は熱処理工程の温度下で溶融し成形品の表面に熱接着される。尚、図1乃至図3において17は真空装置(図示せず)につながる真空吸引管を示す。また、図2において、14はエアシリンダー(図示せず)によって上下動する伸長ロッドを示す。図3において、16は完成したブロー成形品を示す。また、図7は完成したインモールドラベル成形品を示す。
【0020】
本発明の製造方法において用いるインモールドラベル成形用ラベル1はプリフォーム15と対面する側にマット化もしくは凹凸面化した表面3aを有する接着層を有する。そのためプリフォーム15がインモールドラベル用ラベル1にマット化もしくは凹凸面化した表面3aの凹凸を埋めるように密着されるときに両者間の空気は外へ排除され、両者間に空気層または気泡のない状態が形成され、インモールドラベル成形用ラベルは、延伸工程におけるプリフォームの製品温度及び/又は熱処理工程の温度下で溶融し成形品の表面に熱接着される。
【0021】
図4(a)は、本発明の製造方法に用いるインモールドラベル成形用ラベルの基本的な構成を示す略断面図である。
【0022】
図4(a)に示すように、インモールドラベル成形用ラベル1は基材2とマット化もしくは凹凸面化した表面3aを有する接着層3からなり、接着層3は130℃以下で軟化して溶融し延伸部成形品の表面に接着する熱接着性材料からなるものである。
【0023】
ここにおいて、熱接着性材料として、(a)低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メチルメタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマール酸その他の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、熱可塑性ポリエステル系樹脂、熱可塑性ポリアミド系樹脂の1種乃至複数種からなるもの、(b)ヒートシール層を有する、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の未延伸または延伸プラスチックフィルム、(c)エチレン−酢酸ビニル共重合体を含むホットメルト接着剤層、或いは(d)エチレン−酢酸ビニル共重合体を含むヒートシール剤層などを適用することができる。
【0024】
また、基材2は、必要に応じて、バリア層、紫外線防止層、印刷基材層などを含むものである。
【0025】
図4(b)は、基材2がバリア層4及び印刷基材層5からなるインモールドラベル成形用ラベルの第1の実施の形態を示すもので、印刷基材層5には印刷模様層6が設けられている。
【0026】
図4(b)に示すインモールドラベル成形用ラベルにおいて、バリア層4及び印刷基材層5の各層は、それぞれ独立して製膜し、接着剤を介してドライラミネートするか、または、その一部または全部の層を共押出することにより形成することができる。尚、印刷基材層5は、用途・目的に応じて省略することができる。
【0027】
バリア層4は、(a)アルミニウム箔、(b)金属または金属酸化物の蒸着層を被着した、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の未延伸または延伸プラスチックフィルム、例えば、酸化珪素蒸着延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、酸化アルミニウム蒸着延伸ポリエチレンテレフタレート、アルミニウム蒸着延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、(c)その他、ポリアクリロ二トリル系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体鹸化物、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリ塩化ビニリデンコート二軸延伸プラスチックフィルム等からなるものである。前記したバリア性材料の中から、選択して所望の性能を備えるバリア層を形成することができる。
【0028】
また印刷基材層5として用いるフィルムは一般に使用され可能なものであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンフィルム、ナイロンフィルムなどの未延伸または延伸フィルム等を適用することができ。
【0029】
バリア層4を含むインモールドラベル成形用ラベルを用いることにより、ポリエステル樹脂容器の酸素や炭酸ガスなどのガスに対するバリア性の不足を補い、酸素の影響を受けやすい内容物、例えば果汁、清酒、ワイン、マヨネーズ、ケチャップなどの包装に、或いは炭酸飲料やビールなどの容器として適したポリエステル樹脂容器を提供することができる。
【0030】
その場合において、酸化珪素蒸着プラスチックフィルム、酸化アルミニウム蒸着プラスチックフィルム、ポリアクリロ二トリル系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体鹸化物、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリ塩化ビニリデンコート二軸延伸プラスチックフィルム等からなるバリア層を含むインモールドラベル成形用ラベルを用いることにより容器の透明性を損なうことなくバリア性を持ったポリエステル樹脂容器を提供することができる。
【0031】
本発明において、基材2として二軸延伸ブロー成形すべき樹脂と同質のプラスチックフィルムからなるものを用いることができる。例えば、成形品本体がポリエチレンテレフタレートからなる場合、バリア層として酸化珪素蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、バリア層に積層する印刷基材層もポリエチレンテレフタレートで構成することができる。
【0032】
基材2が二軸延伸ブロー成形すべき樹脂と同質のプラスチックフィルムからなるインモールドラベル成形用ラベルを用いることにより、二軸延伸ブロー成形品の材質とインモールドラベル成形用ラベルの材質の違いによる収縮差に起因するインモールドラベル成形用ラベルのはがれ等を防止することができる。
【0033】
図4(c)は基材2が紫外線防止層7及び印刷基材層5からなるインモールドラベル成形用ラベルの第2の実施の形態を示す。
【0034】
紫外線吸収層7は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンフィルムなどの未延伸または延伸プラスチックフィルムにポリサリチル酸エステル、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、アクリロ二トリル系の紫外線吸収剤を含む印刷層を設けたものを用いることができる。
【0035】
紫外線吸収層7を含むインモールドラベル成形用ラベルを用いることにより、ビタミンC含有食品(オレンジジュース)等の紫外線による劣化を起こす内容物の包装容器を形成することができる。
【0036】
図4(d)は、基材2がバリア層4、紫外線防止層7及び印刷基材層5からなるインモールドラベル成形用ラベルの第3の実施の形態を示す。
【0037】
この第3の実施の形態はバリア性と紫外線防止機能を備えたインモールドラベル成形用ラベルを提供するものである。
【0038】
図4(e)は、インモールドラベル成形用ラベルの第4の実施の形態を示す。これは、基材2がバリア層4、印刷基材層5からなり、更に表面保護層8を備えるものである。表面保護層8としてポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどのフィルムを用いることができる。
【0039】
また、インモールドラベル成形用ラベルは、インモールドラベル成形用ラベルの接着層にシリコーン、マイクロクリスタリンワックス、または炭酸カルシウム等の無機充填剤を添加して弱接着性層とすることにより二軸延伸ブロー成形品本体から剥離可能にした易剥離性ラベルに構成することができる。このインモールドラベル成形用ラベルは容器本体から剥離可能であるので、特にポリエステル樹脂容器の場合、容器の廃棄時にインモールドラベル成形用ラベルを容器本体から剥離した後容器本体をリサイクルすることができる。
【0040】
図1乃至図3に示す製造方法においては、図4に示すように接着層がマット化したもしくは凹凸面化した表面3aを有するインモールドラベル成形用ラベル1が用いられている。しかし、この接着層がマット化したもしくは凹凸面化した表面3aを有するインモールドラベル成形用ラベルに代えて、図5に示すように多数の空気小孔9を有するインモールドラベル成形用ラベルを用いても同様の効果が奏せられる。この場合、プリフォーム15とインモールドラベル成形用ラベル1の間に存在する空気層又は気泡中の空気は空気小孔9を通してプリフォーム15とインモールドラベル成形用ラベル1の間から排除される。結果として、両者間に空気層または気泡のない状態が形成され、インモールドラベル成形用ラベルは、延伸工程におけるプリフォームの製品温度及び/又は熱処理工程の温度下で溶融し成形品の表面に熱接着される。図8はそのようにして完成したインモールドラベル成形品を示す。
【0041】
更に、接着層がマット化したもしくは凹凸面化した表面3aを有するインモールドラベル成形用ラベル1に代えて、図6に示すように、インモールドラベル成形用ラベル1は、基材2とマット化したもしくは凹凸面化した表面3aを有する接着層3からなり、接着層3は130℃以下で軟化して溶融し延伸部成形品の表面に接着する熱接着性材料からなり、基材2及び接着剤層3には多数の空気小孔9が穿設されているインモールドラベル成形用ラベルを用いても同様の効果が奏せられる。この場合、プリフォーム15がインモールドラベル用ラベル1にマット化もしくは凹凸面化した表面3aの凹凸を埋めるように密着されるときに両者間の空気は外へ排除され、両者間に空気層または気泡のない状態が形成されると共にプリフォーム15とインモールドラベル成形用ラベル1の間に存在する空気層又は気泡中の空気は空気小孔9を通してプリフォーム15とインモールドラベル成形用ラベル1の間から排除される。結果として、両者間に空気層または気泡のない状態が形成され、インモールドラベル成形用ラベル1は、延伸工程におけるプリフォーム1の製品温度及び/又は熱処理工程の温度下で溶融し成形品の表面に熱接着される。図9はそのようにして完成したインモールドラベル成形品を示す。
【0042】
上記した本発明のインモールドラベル成形品の製造方法は、ポリエチレンテレフタレートのインモールドラベル二軸延伸ブロー成形品の製造に有効に活用することができるのみならず、その用途をポリエチレンテレフタレートのインモールドラベル二軸延伸ブロー成形品の製造に限ることなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリスチレンなどのインモールドラベル二軸延伸ブロー成形品の製造にも有効に活用し得るものである。
【0043】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1乃至3に記載の発明に係るインモールドラベル成形品の製造方法によれば、二軸延伸成形に過程でプリフォームがインモールドラベル用ラベルに密着されるときに、両者間の空気は外へ排除され、両者間に空気層または気泡のない状態が形成され、インモールドラベル成形用ラベルは、二軸延伸工程におけるプリフォームの製品温度及び/又は熱処理工程の温度下で溶融し成形品の表面に熱接着され、成形品とインモールドラベル成形ラベルの間に空気層もしくは気泡のないインモールドラベル成形品を製造することができる。
【0044】
本発明のインモールドラベル成形品の製造方法は、ポリエチレンテレフタレートのインモールドラベル二軸延伸ブロー成形品の製造に有効に活用することができるのみならず、その用途をポリエチレンテレフタレートのインモールドラベル二軸延伸ブロー成形品の製造に限ることなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリスチレンなどのインモールドラベル二軸延伸ブロー成形品の製造にも有効に活用し得るものである。
【0045】
また、請求項4乃至6に記載のインモールドラベル成形用ラベルは、インモールドラベル成形の過程において、インモールドラベル成形用ラベルと成形樹脂間の空気層または気泡が排除されることを可能にするものである。
【0046】
本発明の製造方法により得られる請求項7乃至9に記載のインモールドラベル成形品はインモールドラベル成形用ラベルと成形樹脂の間の空気層または気泡が排除され、インモールドラベル成形用ラベルが容器本体に完全に密着しており、容器本体から剥離することのないという利点を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインモールドラベル二軸延伸ブロー成形品の製造方法において、ブロー成形金型にプリフォームを挿入する過程を示す略断面図である。
【図2】本発明のインモールドラベル二軸延伸ブロー成形品の製造方法において、プリフォームを伸長ロッドで伸長させる過程を示す略断面図である。
【図3】本発明のインモールドラベル二軸延伸ブロー成形品の製造方法において、延伸過程後の熱処理の過程を示す略断面図である。
【図4】本発明のインモールドラベル二軸延伸ブロー成形品の製造方法において用いる接着層がマット化もしくは凹凸面化した表面を有するインモールドラベル成形用ラベルを示し、(a)はその基本的な構成を示す略断面図であり、(b)はインモールドラベル成形用ラベルの第1の実施の形態を示す略断面図であり、(c)はインモールドラベル成形用ラベルの第2の実施の形態を示す略断面図であり、(d)はインモールドラベル成形用のラベルの第3の実施の形態を示す略断面図であり、(e)はインモールドラベル成形用ラベルの第4の実施の形態を示す略断面図である。
【図5】本発明のインモールドラベル二軸延伸ブロー成形品の製造方法において用いる多数の空気小孔を有するインモールドラベル成形用ラベル基本的な構成を示す略断面図である。
【図6】本発明のインモールドラベル二軸延伸ブロー成形品の製造方法において用いる多数の空気小孔を有し、且つ有接着層がマット化もしくは凹凸面化した表面を有するインモールドラベル成形用ラベル基本的な構成を示す略断面図である。
【図7】本発明のインモールドラベル成形品の第1の実施の形態の略断面図である。
【図8】本発明のインモールドラベル成形品の第2の実施の形態の略断面図である。
【図9】本発明のインモールドラベル成形品の第3の実施の形態の略断面図である。
【符号の説明】
1 ラベル
2 基材
3 接着層
3a マット化もしくは凹凸面化した表面層
4 バリア層
5 印刷基材層
6 印刷層
7 紫外線防止層
8 表面保護層
9 空気小孔
11 移送手段
12 保持型
13 ブロー金型
14 伸長ロッド
15 プリフォーム
16 ブロー成形品
17 真空吸引管
Claims (9)
- ブロー成形用金型の金型壁にインモールドラベル成形用ラベルを取付け、延伸に適した温度に加熱したプリフォームをブロー成形金型内で膨張させ、インモールドラベル成形用ラベルを装着した金型壁面に密着させて二軸延伸成形し、それと同時にインモールドラベル成形用ラベルを二軸延伸成形したプリフォームに熱接着させるインモールドラベル成形品の製造方法において、インモールドラベル成形用ラベルとしてそのプリフォームに接する側がマット化もしくは凹凸面化したインモールドラベル成形用ラベルを用いることを特徴とするインモールドラベル成形品の製造方法。
- ブロー成形用金型の金型壁にインモールドラベル成形用ラベルを取付け、延伸に適した温度に加熱したプリフォームをブロー成形金型内で膨張させ、インモールドラベル成形用ラベルを装着した金型壁面に密着させて二軸延伸成形し、それと同時にインモールドラベル成形用ラベルを二軸延伸成形したプリフォームに熱接着させるインモールドラベル成形品の製造方法において、インモールドラベル成形用ラベルとして多数の空気小孔を有するインモールドラベル成形用ラベルを用いることを特徴とするインモールドラベル成形品の製造方法。
- ブロー成形用金型の金型壁にインモールドラベル成形用ラベルを取付け、延伸に適した温度に加熱したプリフォームをブロー成形金型内で膨張させ、インモールドラベル成形用ラベルを装着した金型壁面に密着させて二軸延伸成形し、それと同時にインモールドラベル成形用ラベルを二軸延伸成形したプリフォームに熱接着させるインモールドラベル成形品の製造方法において、インモールドラベル成形用ラベルとして多数の空気小穴を有し、そのプリフォームに接する側がマット化もしくは凹凸面化したインモールドラベル成形用ラベルを用いることを特徴とするインモールドラベル成形品の製造方法。
- 基材と接着層を備え、接着層は二軸延伸ブロー成形時のプリフォームの表面に接着する熱接着性材料からなり、且つマット化もしくは凹凸面化した表面を有するインモールドラベル成形用ラベル。
- 基材と接着層を備え、接着層は二軸延伸ブロー成形時のプリフォームの表面に接着する熱接着性材料からなり、基材及び接着層には多数の空気小孔が穿設されているインモールドラベル成形用ラベル。
- 基材と接着層を備え、接着層は二軸延伸ブロー成形時のプリフォームの表面に接着する熱接着性材料からなり、且つマット化もしくは凹凸面化した表面を有し、基材及び接着層には多数の空気小孔が穿設されているインモールドラベル成形用ラベル。
- プリフォームを二軸延伸ブロー成形してなる二軸延伸ブロー成形品であって、その胴部に、基材と接着層を備え、接着層は二軸延伸ブロー成形時のプリフォームの表面に接着する熱接着性材料からなり、且つマット化もしくは凹凸面化した表面を有するインモールドラベル成形用ラベルが前記二軸延伸ブロー成形品の表面に接合されているインモールド成形品。
- プリフォームを二軸延伸ブロー成形してなる二軸延伸ブロー成形品であって、その胴部に、基材と接着層を備え、接着層は二軸延伸ブロー成形時のプリフォームの表面に接着する熱接着性材料からなり、基材及び接着層には多数の空気小孔が穿設されているインモールドラベル成形用ラベルが前記二軸延伸ブロー成形品の表面に接合されているインモールドラベル成形品。
- プリフォームを二軸延伸ブロー成形してなる二軸延伸ブロー成形品であって、その胴部に、基材と接着層を備え、接着層は二軸延伸ブロー成形時のプリフォームの表面に接着する熱接着性材料からなり、且つマット化もしくは凹凸面化した表面を有し、基材及び接着層には多数の空気小孔が穿設されているインモールドラベル成形用ラベルが前記二軸延伸ブロー成形品の表面に接合されているインモールドラベル成形品。
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JP2002366137A JP2004195770A (ja) | 2002-12-18 | 2002-12-18 | インモールドラベル成形品の製造方法、及び該製造方法に用いるインモールドラベル成形用ラベル並びにインモールドラベル成形品 |
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