JP2006275479A - エネルギ供給システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 熱と電力とを併せて発生する熱電併給装置1と、時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて、熱電併給装置を計画運転する計画運転モードを実行する制御手段5とが設けられているエネルギ供給システムであって、計画運転モードの実行許否に関連する実行許否関連情報を需要家から受け付ける実行許否関連情報受付手段36、37と、実行許否関連情報に基づいて計画運転モードの実行許否を判定する計画運転判定部64とが設けられ、制御手段5が、計画運転判定部64の判定結果が計画運転モードの実行否定であるときには、計画運転対象期間の途中で、計画運転モードとは別の予備運転モードで熱電併給装置1を運転させるように構成されている。
【選択図】 図2
Description
前記計画運転モードの実行許否に関連する実行許否関連情報を前記需要家から受け付ける実行許否関連情報受付手段と、
前記実行許否関連情報に基づいて前記計画運転モードの実行許否を判定する計画運転判定部とが設けられ、
前記制御手段が、前記計画運転判定部の判定結果が前記計画運転モードの実行否定であるときには、前記計画運転対象期間の途中で、前記計画運転モードとは別の予備運転モードで前記熱電併給装置を運転させるように構成されている点にある。
つまり、需要家の日々の生活パターンが規則正しいときには、需要家による実際の熱負荷及び電力負荷は、予測熱負荷及び予測電力負荷に近い値となるため、それら予測熱負荷及び予測電力負荷に基づいて熱電併給装置を計画運転する計画運転モードを実行することには意味がある。また、需要家が、自身の生活パターンが上記計画運転モードを実行するには適さない不規則な生活パターンであると判定するようなときには、上記実行許否関連情報受付手段を用いて上記計画運転モードの実行を否定する意志を表し、上記計画運転モードとは別の予備運転モードを実行させることで、計画運転が仇となった場合に発生し得る熱の過不足を防止できる。
従って、需要家の生活パターンが通常とは異なったとしても、エネルギ効率の低下を抑制可能なエネルギ供給システムが提供されることになる。
前記実行許否関連情報受付手段は、前記浴槽への風呂湯張り実行時刻の予約入力を受け付ける風呂湯張り予約スイッチを有し、
前記計画運転判定部は、前記計画運転対象期間内の設定時間までの前記風呂湯張り予約スイッチの入力状況に基づいて前記計画運転モードの実行許否を判定するように構成されている点にある。
このエネルギ供給システムは、図1及び図2に示すように、電力と熱とを発生する熱電併給装置としての燃料電池1と、その燃料電池1が発生する熱を冷却水にて回収し、その冷却水を利用して、貯湯タンク2への貯湯及び暖房端末3への熱媒供給を行う貯湯ユニット4と、燃料電池1及び貯湯ユニット4の運転を制御する制御手段5などから構成されている。
商用系統7は、例えば、単相3線式100/200Vであり、受電電力供給ライン8を介して、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの電力負荷装置9に電気的に接続されている。
また、インバータ6は、発電電力供給ライン10を介して受電電力供給ライン8に電気的に接続され、燃料電池1からの発電電力がインバータ6及び発電電力供給ライン10を介して電力負荷装置9に供給するように構成されている。
そして、逆潮流が生じないように、インバータ6により燃料電池1から受電電力供給ライン8に供給される電力が制御され、発電電力の余剰電力は、その余剰電力を熱に代えて回収する電気ヒータ12に供給されるように構成されている。
また、作動スイッチ14は、余剰電力の大きさが大きくなるほど、電気ヒータ12の消費電力が大きくなるように、余剰電力の大きさに応じて電気ヒータ12の消費電力を調整するように構成されている。
ちなみに、上記のように余剰電力を演算して、電気ヒータ12の消費電力をその余剰電力以上となるように、作動スイッチ14によりON/OFFが切り換えられるので、電力負荷計測手段11で計測される電力負荷から、燃料電池1の発電電力を引き電気ヒータ12の消費電力を加えた分の電力が、商用系統7から受電する受電電力により賄われることになる。
つまり、本発明の「貯湯装置」は、本実施形態の貯湯ユニット4によって実現できる。
そして、三方弁18を切り換えることにより、貯湯タンク2の下部から取り出した湯水がラジエター19を通過するように循環させる状態と、貯湯タンク2の下部から取り出した湯水がラジエター19をバイパスするように循環させる状態とに切り換えるように構成されている。
熱源用熱交換器25においては、燃料電池1が発生する熱を回収した冷却水循環路13の冷却水を通流させることにより、熱源用循環路20を通流する熱源用湯水を加熱させるように構成されている。
補助加熱ボイラJは、ファン27、バーナ28、補助加熱用熱交換器29により構成されている。そして、貯湯タンク2内に湯が十分に貯湯されておらず、給湯装置33へ供給される湯水の温度が設定温度以下であるときには、湯水が補助加熱ボイラJによって加熱されることになる。本実施形態では、貯湯ユニット4に貯湯された湯水を用いて浴槽に風呂湯張り(給湯の一形態)を行う風呂湯張り手段は給湯装置33に含まれる。
また、熱源用循環路20には、熱源用湯水の通流を断続させる熱源用断続弁38が設けられている。
そして、分流弁30は、冷却水循環路13の冷却水の全量を貯湯用熱交換器24側に通流させたり、冷却水循環路13の冷却水の全量を熱源用熱交換器25側に通流させることもできるように構成されている。
暖房端末3は、床暖房装置や浴室暖房装置などにて構成されている。
したがって、貯湯タンク2では、貯湯タンク2の容量の範囲内で、燃料電池1の出力に応じて追加された湯水から、給湯用として取り出された湯水を差し引いた分の湯水が貯湯されていることになる。
本発明のエネルギ供給システムにおいて、制御手段5は、計画運転対象期間内における、需要家の予測電力負荷及び予測熱負荷に基づいて燃料電池1を計画運転する計画運転モードを実行するように構成されている。
図2に示すように、制御手段5には、予測電力負荷演算部51、予測熱負荷演算部52、仮運転パターン読出部53、予測エネルギ削減量演算部54、最大予測エネルギ削減量選定部55、仮稼動時間帯設定部56、予測熱出力積算部57及び記憶部63が設けられている。
記憶部63には、上記電力負荷計測手段11、上記給湯熱負荷計測手段31及び上記暖房熱負荷計測手段32によって計測された過去の時系列的な実績電力負荷データ及び過去の時系列的な実績熱負荷データが記憶されている。具体的には、電力負荷計測手段11、給湯熱負荷計測手段31及び暖房熱負荷計測手段32により、単位時間毎の時系列的な電力負荷データ、給湯熱負荷データ、暖房熱負荷データが各別に計測されて、図3に示すように過去3週間分(合計21日分)の計測結果が時間経過の並び順に単位期間毎に、言い換えると、日別に且つ各日の時間帯別に区分けした状態で単位時間(1時間)毎に記憶部63に記憶されるようになっている。また、リモコン操作部34の風呂湯張りスイッチ35がオン操作された時刻の風呂湯張り時刻データ、風呂湯張り予約スイッチ36を用いた予約入力が行われた時刻の予約実行時刻データも記憶部63に記憶される。
このエネルギ供給システムにおいて、燃料電池1を計画運転モードで稼動させる制御を行うとき、まず、仮運転パターンを設定する計画運転対象期間を24時間(一日)とし、その開始の所定特定時刻、例えば午前0時毎に予測エネルギ削減量の演算が行われるように構成されている。図5に示すステップS1において、仮稼動時間帯設定部56は、上記特定時刻(本実施形態では午前0時)になると、予測エネルギ削減量が最大となるような燃料電池1の仮稼動時間帯の設定制御を実行する。図6には、仮稼動時間帯設定部56が行う燃料電池1の仮稼動時間帯の設定制御のフローを示す。
午前0時になって計画運転対象期間である予測対象日の前日における実績電力負荷データ及び実績熱負荷データの収集が終了して実績が確定すると、その予測対象日の前日における実績電力負荷データ及び実績熱負荷データの計測結果に基づいて、予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを作成するのに用いる予測元データとして利用できるか否かを判定するためのデータ判定用処理を実行し(ステップS19、ステップS20)、その後、予測対象日の各時間帯毎の予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを作成するための予測データ作成処理を実行する(ステップS30)。
燃料電池1が設置されてから3週間以上経過していれば上記カウント値UPに対する類似判定用閾値UTを「3」に設定する(ステップS31、S32)。設置されてから3週間以上経過していないが2週間以上経過している場合には類似判定用閾値UTを「2」に設定する(ステップS33、S34)。そして、設置されてから2週間以上経過していないが1週間以上経過している場合には、記憶部63に記憶されている実績電力負荷データ及び実績熱負荷データのデータ数が少ないので、各時間帯の夫々について、予測対象日よりも前の1週間の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データを平均化処理して予測エネルギ負荷データ値(予測電力負荷データ及び予測熱負荷データ)を求め、設置されてから1週間以上経過していない場合には、設置されてから予測対象日の前日までの実績電力負荷データ及び実績熱負荷データを平均化処理して予測エネルギ負荷データ値(予測電力負荷データ及び予測熱負荷データ)を求めるようにしている(ステップS35、S36、S37)。
従って、この実施形態では、予測対象日の7日前、14日前を複数の基準日として定めることになり、ステップS38、S40における上記カウント値UPが上記類似判定用閾値UT以上であるか否かの判別が、複数の基準日のうちで過去の複数の日に対する類似関係が高いか否かを判別する処理に対応する。
すなわち、上記ステップS46にて上記相関係数αが設定値(0.7)以上であると判別された複数の予測データ作成用の単位期間としての時間帯のうちで、上記カウント値UPが上記類似判定用閾値UT以上であると判別されて判別対象とする過去の複数の単位期間に対する類似関係が高いと判別された予測データ作成用の単位期間としての時間帯を選択して、予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを求めることになる。
仮運転パターンの第2番目のパターン2の場合、図13に示すように、予測エネルギ量(E2)は、時間帯「1」及び「2」の予測電力負荷が燃料電池1の稼動で賄われ、時間帯「3」から時間帯「24」までの予測電力負荷が商業系統12からの買電によって賄われる。また、時間帯「9」の予測給湯熱負荷の一部、例えば12343kJについては貯湯タンク2に貯えられた温水により賄われ、この予測給湯負荷の残部、例えば15374kJについては補助加熱ボイラJの稼動により賄われるようになり、このときの予測エネルギ削減量は図13に示すように2512kJとなる。
また、仮運転パターンの第24番目のパターン24の場合、図14に示すようになり、このときの予測エネルギ削減量は1256kJとなり、更に仮運転パターンの第25番目のパターン25の場合、図15に示すようになり、このときの予測エネルギ削減量は2303kJとなり、仮運転パターンの最後のパターン300の場合、図16に示すようになり、このときの予測エネルギ削減量は837kJとなる。
また、本実施形態では、上記実行許否関連情報受付手段の例としては、後述する風呂湯張り予約スイッチ36と、特異日スイッチ37とがある。
上述のように、記憶部63には、風呂湯張り予約スイッチ36を用いた予約入力が行われた時刻の予約実行時刻データが記憶されている。そして、計画運転判定部64は、記憶部63に記憶されている情報に基づいて、需要家が計画運転対象期間内のどの時間に風呂湯張り実行時刻の予約入力を行うのが通常の生活パターンであるのかの情報、例えば、午前中に風呂湯張り実行時刻の予約入力が行われるのが通常の生活パターンであるといった情報を利用可能である。従って、計画運転判定部64は、風呂湯張り予約スイッチ36を用いた風呂湯張り実行時刻の予約入力が、計画運転対象期間内の設定時間までに行われていない状況であるときには、需要家の生活パターンが通常とは異なると判定し、計画運転モードの実行否定の判定結果を出す。
本実施形態では、特異日スイッチ37は、需要家が、当日の生活パターン(予測される電力負荷パターン及び熱負荷パターン)が通常の生活パターンと異なると需要家自身が認識したときに、その認識を意思表示するために設けられている。例えば、需要家は、外出する前にこの特異日スイッチ37をオン操作すればよい。
従って、計画運転判定部64は、特異日スイッチ37がオン操作されると、その時点で、需要家による計画運転モードの実行否定の意思表示が行われたと判定し、計画運転モードの実行否定の判定を出す。他方で、計画運転判定部64は、特異日スイッチ37がオン操作されなければ、計画運転モードの実行否定の判定は出さない。
本実施形態において、予備運転モードとしては、電力負荷装置9において現在要求されている現電力負荷を賄うように燃料電池1を運転する運転モード、所謂、電主運転モードを採用することができる。燃料電池1が電主運転モードで稼動されると、少なくとも燃料電池1の発電出力は実電力負荷と実質的に等しくなるので、大きな電力余剰は発生しなくなる。その結果、需要家の生活パターンが通常とは異なったとしても、電力供給に関してはエネルギ効率の低下を抑制可能である。
つまり、本実施形態において予測電力負荷演算部51及び予測熱負荷演算部52は、生活パターンが不規則であるために予備運転モードが実行されたときの実績電力負荷データ及び実績熱負荷データを、図3に例示した最新の過去21日分の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データとして記憶部63に記憶させないように、又は、記憶はさせるが、使用させないようにする。
その結果、予測電力負荷演算部51及び予測熱負荷演算部52によって予測される予測熱負荷データ及び予測電力負荷データが、需要家の熱消費及び電力消費に関する生活パターンが規則的であるときに収集された実績熱負荷データ及び実績電力負荷データに基づいて予測されることになって、予測熱負荷データ及び予測電力負荷データの信頼性を確保することができるのである。
<1>
上記実施形態では、予測電力負荷演算部51及び予測熱負荷演算部52が、図3に示したような過去21日分の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データに基づいて、図7から図10のフローチャートに示したような方法で予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを予測する例について説明したが、他の方法で予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを予測してもよい。
上記実施形態では、熱電併給装置として燃料電池を用いた場合について説明したが、例えば、ガスエンジン発電装置などの他の熱電併給装置を用いてもよい。
上記実施形態では、計画運転対象期間が0時から24時までの24時間である場合について説明したが、例えば、午前2時から翌日の午前2時までの24時間を計画運転対象期間とする場合や、0時から48時間を計画運転対象期間とする場合などに改変してもよい。
上記実施形態では、上記計画運転とは別の予備運転モードとして一つの例を示したが、他の運転モードを予備運転モードとして実行してもよい。例えば、燃料電池1の定格出力の25%等での一定出力運転を連続して、又は、断続的に実行するような予備運転モードなど、他の運転モードを実行してもよい。
上記実施形態では、予測電力負荷及び予測熱負荷を演算する時間帯を1時間とし、1時間単位で予測電力負荷及び予測熱負荷を演算しているが、例えば0.5時間単位、0.25時間単位などの適宜の時間単位に設定することもできる。
上記実施形態では、計画運転判定部64が、午前12時という設定時間までに風呂湯張り実行時刻の予約入力が行われなかったときには、計画運転モードの実行否定の判定を出すような場合について説明したが、上記設定時間は適宜変更可能である。例えば、計画運転判定部64が、午後2時までに風呂湯張り実行時刻の予約入力が行われなかったときには、計画運転モードの実行否定の判定を出すように改変してもよい。
5 制御手段
36 風呂湯張り予約スイッチ(実行許否関連情報受付手段)
37 特異日スイッチ(実行許否関連情報受付手段)
64 計画運転判定部
Claims (5)
- 熱と電力とを併せて発生する熱電併給装置と、需要家による時系列的な実績熱負荷データ及び時系列的な実績電力負荷データに基づいて予測する計画運転対象期間内における時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて、前記熱電併給装置を計画運転する計画運転モードを実行する制御手段とが設けられているエネルギ供給システムであって、
前記計画運転モードの実行許否に関連する実行許否関連情報を前記需要家から受け付ける実行許否関連情報受付手段と、
前記実行許否関連情報に基づいて前記計画運転モードの実行許否を判定する計画運転判定部とが設けられ、
前記制御手段が、前記計画運転判定部の判定結果が前記計画運転モードの実行否定であるときには、前記計画運転対象期間の途中で、前記計画運転モードとは別の予備運転モードで前記熱電併給装置を運転させるように構成されているエネルギ供給システム。 - 前記予備運転モードは、現在要求されている現電力負荷を賄うように前記熱電併給装置を運転する運転モードである請求項1記載のエネルギ供給システム。
- 前記実行許否関連情報受付手段は、前記計画運転モードの実行否定を前記需要家から受け付ける実行否定スイッチである請求項1又は2記載のエネルギ供給システム。
- 前記熱電併給装置で発生した熱にて貯湯する貯湯装置に貯湯された湯水を用いて浴槽に風呂湯張りを行う風呂湯張り手段が設けられ、
前記実行許否関連情報受付手段は、前記浴槽への風呂湯張り実行時刻の予約入力を受け付ける風呂湯張り予約スイッチを有し、
前記計画運転判定部は、前記計画運転対象期間内の設定時間までの前記風呂湯張り予約スイッチの入力状況に基づいて前記計画運転モードの実行許否を判定するように構成されている請求項1〜3の何れか一項に記載のエネルギ供給システム。 - 前記制御手段は、前記予備運転モードで前記熱電併給装置の運転が行われた前記計画運転対象期間内に収集された前記実績熱負荷データ及び前記実績電力負荷データを除いた時系列的な実績熱負荷データ及び時系列的な実績電力負荷データから、前記予測熱負荷及び前記予測電力負荷を予測するように構成されている請求項1〜4の何れか一項に記載のエネルギ供給システム。
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