JP2006275479A - エネルギ供給システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 需要家の生活パターンが通常とは異なったとしても、エネルギ効率の低下を抑制可能なエネルギ供給システムを提供する。
【解決手段】 熱と電力とを併せて発生する熱電併給装置1と、時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて、熱電併給装置を計画運転する計画運転モードを実行する制御手段5とが設けられているエネルギ供給システムであって、計画運転モードの実行許否に関連する実行許否関連情報を需要家から受け付ける実行許否関連情報受付手段36、37と、実行許否関連情報に基づいて計画運転モードの実行許否を判定する計画運転判定部64とが設けられ、制御手段5が、計画運転判定部64の判定結果が計画運転モードの実行否定であるときには、計画運転対象期間の途中で、計画運転モードとは別の予備運転モードで熱電併給装置1を運転させるように構成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、熱と電力とを併せて発生する熱電併給装置と、需要家による時系列的な実績熱負荷データ及び時系列的な実績電力負荷データに基づいて予測する計画運転対象期間内における時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて、熱電併給装置を計画運転する計画運転モードを実行する制御手段とが設けられているエネルギ供給システムに関する。
需要家に対して熱及び電力のエネルギを供給するためのエネルギ供給システムとして、熱と電力とを併せて発生する熱電併給装置と、その熱電併給装置で発生された熱を回収して消費する熱負荷装置と、その熱電併給装置で発生した電力を消費する電力負荷装置と、計画運転対象期間内における予測電力負荷及び予測熱負荷に基づいて熱電併給装置を計画運転する計画運転モードを実行する制御手段とが設けられているシステムがある。このようなエネルギ供給システムでは、熱負荷装置で消費される熱を湯水の形態で蓄える貯湯装置への貯湯が、その湯水を生成する熱電併給装置の計画運転によって行われることで、湯水が実際に使用されるときには既に充分な量の湯水が貯湯装置に貯湯されているようになるというものである。但し、需要家が毎日規則正しい生活パターンで生活する訳ではない、即ち、実際の電力負荷及び熱負荷が予測電力負荷及び予測熱負荷の通りに生じる訳ではないことを考えておかなければならない。
そのような問題に鑑みて、需要家の通常の生活パターンに基づいてどの程度の量の湯水を何時までに貯湯装置に貯湯しておけば良いのかを予測して熱電併給装置の計画運転を行い、且つ、需要家が通常の生活パターンとは異なる特別な使用形態で湯水を使用するときには、需要家自身が特定の期間及び目標貯湯量を指定して、その特定期間中は目標貯湯量が維持されるように熱電併給装置を運転させるように構成されているエネルギ供給システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−5525号公報
上述した従来のエネルギ供給システムでは、需要家が通常の生活パターンとは異なる使用形態で湯水を使用するときには、上記時間帯が何時であり及び使用される湯水の量がどの程度になるかについて需要家自身に判断させて指令させているが、過去の生活パターンとは異なる湯水の特別な使用形態において上記特定の期間及び上記目標貯湯量が如何ほどになるのかを需要家自身が正確に予測することには困難さが伴う。
そのため、需要家自身が目標貯湯量及び時刻などを指定し、その指定内容に基づいた熱電併給装置の計画運転が行われたとしても、熱電併給装置の電力出力及び熱出力が実際の電力負荷及び熱負荷に対して過剰又は不足することもある。その場合、需要家の生活パターンが通常時と異なることは分かっているものの、予測電力負荷及び予測熱負荷に基づく計画運転が仇となってしまう。そして、湯水が余ったときの熱の廃棄や、湯水の不足によって補助加熱ボイラの運転が必要となるなど、エネルギ供給システムのエネルギ効率の低下を招く可能性が高い。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、需要家の生活パターンが通常とは異なったとしても、エネルギ効率の低下を抑制可能なエネルギ供給システムを提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係るエネルギ供給システムの第1特徴構成は、熱と電力とを併せて発生する熱電併給装置と、需要家による時系列的な実績熱負荷データ及び時系列的な実績電力負荷データに基づいて予測する計画運転対象期間内における時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて、前記熱電併給装置を計画運転する計画運転モードを実行する制御手段とが設けられているエネルギ供給システムであって、
前記計画運転モードの実行許否に関連する実行許否関連情報を前記需要家から受け付ける実行許否関連情報受付手段と、
前記実行許否関連情報に基づいて前記計画運転モードの実行許否を判定する計画運転判定部とが設けられ、
前記制御手段が、前記計画運転判定部の判定結果が前記計画運転モードの実行否定であるときには、前記計画運転対象期間の途中で、前記計画運転モードとは別の予備運転モードで前記熱電併給装置を運転させるように構成されている点にある。
上記第1特徴構成によれば、計画運転判定部が、実行許否関連情報受付手段から受け付けた、計画運転モードの実行許否に関連する実行許否関連情報に基づいて、上記計画運転モードの実行許否を判定することで、その計画運転対象期間において、上記計画運転モードで熱電併給装置を運転させた方が良いのか、又は、上記計画運転モードで熱電併給装置を運転させない方が良いのかの判定が行われる。そして、制御手段が、計画運転判定部の判定結果が上記計画運転モードの実行否定であるときには、上記計画運転対象期間の途中で、上記計画運転モードとは別の予備運転モードで熱電併給装置を運転される。
つまり、需要家の日々の生活パターンが規則正しいときには、需要家による実際の熱負荷及び電力負荷は、予測熱負荷及び予測電力負荷に近い値となるため、それら予測熱負荷及び予測電力負荷に基づいて熱電併給装置を計画運転する計画運転モードを実行することには意味がある。また、需要家が、自身の生活パターンが上記計画運転モードを実行するには適さない不規則な生活パターンであると判定するようなときには、上記実行許否関連情報受付手段を用いて上記計画運転モードの実行を否定する意志を表し、上記計画運転モードとは別の予備運転モードを実行させることで、計画運転が仇となった場合に発生し得る熱の過不足を防止できる。
従って、需要家の生活パターンが通常とは異なったとしても、エネルギ効率の低下を抑制可能なエネルギ供給システムが提供されることになる。
本発明に係るエネルギ供給システムの第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、前記予備運転モードは、現在要求されている現電力負荷を賄うように前記熱電併給装置を運転する運転モードである点にある。
上記第2特徴構成によれば、制御手段が、現在要求されている現電力負荷を賄うように熱電併給装置を運転する予備運転モードで熱電併給装置を運転させるので、少なくとも需要家による実際の電力負荷には合致した熱電併給装置の運転が行われる。従って、電力の大きな過不足が発生しないようになり、エネルギ効率の低下を抑制することが可能となる。
本発明に係るエネルギ供給システムの第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成に加えて、前記実行許否関連情報受付手段は、前記計画運転モードの実行否定を前記需要家から受け付ける実行否定スイッチである点にある。
上記第3特徴構成によれば、実行許否関連情報受付手段としての実行否定スイッチによって上記計画運転モードの実行否定を受け付けたときには、生活パターンが規則的か否かを最も良く知っている需要家自身の意志表示が行われたということであるので、制御手段は、その意思表示に従って、上記予備運転モードで熱電併給装置を運転させるようになる。その結果、計画運転モードで熱電併給装置を運転させた場合に発生し得る熱の過不足を確実に防止できる。
本発明に係るエネルギ供給システムの第4特徴構成は、上記第1から第3の何れかの特徴構成に加えて、前記熱電併給装置で発生した熱にて貯湯する貯湯装置に貯湯された湯水を用いて浴槽に風呂湯張りを行う風呂湯張り手段が設けられ、
前記実行許否関連情報受付手段は、前記浴槽への風呂湯張り実行時刻の予約入力を受け付ける風呂湯張り予約スイッチを有し、
前記計画運転判定部は、前記計画運転対象期間内の設定時間までの前記風呂湯張り予約スイッチの入力状況に基づいて前記計画運転モードの実行許否を判定するように構成されている点にある。
上記第4特徴構成によれば、実行許否関連情報受付手段としての風呂湯張り予約スイッチの入力状況に基づいて、例えば、毎日、午前中には風呂湯張り実行時刻の予約入力を受け付けていたにも拘わらず、その当日には12時になっても入力が行われていないときには、需要家の生活パターンが不規則であることの意思表示が需要家自身によって行われたと見なすことができる。そして、制御手段は、その意思表示に従って、上記予備運転モードで熱電併給装置を運転させるようになる。その結果、計画運転モードで熱電併給装置を運転させた場合に発生し得る熱の過不足を確実に防止できる。
本発明に係るエネルギ供給システムの第5特徴構成は、上記第1から第4の何れかの特徴構成に加えて、前記制御手段は、前記予備運転モードで前記熱電併給装置の運転が行われた前記計画運転対象期間内に収集された前記実績熱負荷データ及び前記実績電力負荷データを除いた時系列的な実績熱負荷データ及び時系列的な実績電力負荷データから、前記予測熱負荷及び前記予測電力負荷を予測するように構成されている点にある。
上記第5特徴構成によれば、制御手段が、予備運転モードで熱電併給装置の運転が行われていた計画運転対象期間、つまり、生活パターンが不規則に変化したと見なすことができる日の実績熱負荷データ及び実績電力負荷データを除いた時系列的な実績熱負荷データ及び実績電力負荷データから予測熱負荷データ及び予測電力負荷データを予測することで、予測熱負荷データ及び予測電力負荷データを予測するために蓄積されている過去の時系列的な実績熱負荷データ及び実績電力負荷データに、それらの規則性を乱すデータが含まれないようになる。つまり、予測熱負荷データ及び予測電力負荷データが、需要家の熱消費及び電力消費に関する生活パターンが規則的であるときに収集された実績熱負荷データ及び実績電力負荷データに基づいて予測されることになって、予測熱負荷データ及び予測電力負荷データの信頼性を確保することができる。
本発明に係るエネルギ供給システムについて図面に基づいて説明する。
このエネルギ供給システムは、図1及び図2に示すように、電力と熱とを発生する熱電併給装置としての燃料電池1と、その燃料電池1が発生する熱を冷却水にて回収し、その冷却水を利用して、貯湯タンク2への貯湯及び暖房端末3への熱媒供給を行う貯湯ユニット4と、燃料電池1及び貯湯ユニット4の運転を制御する制御手段5などから構成されている。
燃料電池1は、その出力を調整可能に構成され、その燃料電池1の電力の出力側には、系統連係用のインバータ6が設けられ、そのインバータ6は、燃料電池1の発電電力を商用系統7から受電する受電電力と同じ電圧及び同じ周波数にするように構成されている。
商用系統7は、例えば、単相3線式100/200Vであり、受電電力供給ライン8を介して、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの電力負荷装置9に電気的に接続されている。
また、インバータ6は、発電電力供給ライン10を介して受電電力供給ライン8に電気的に接続され、燃料電池1からの発電電力がインバータ6及び発電電力供給ライン10を介して電力負荷装置9に供給するように構成されている。
受電電力供給ライン8には、電力負荷装置9の電力負荷を計測する電力負荷計測手段11が設けられ、この電力負荷計測手段11は、受電電力供給ライン8において商用系統7側に電流が流れる所謂逆潮流が発生するか否かをも検出するように構成されている。
そして、逆潮流が生じないように、インバータ6により燃料電池1から受電電力供給ライン8に供給される電力が制御され、発電電力の余剰電力は、その余剰電力を熱に代えて回収する電気ヒータ12に供給されるように構成されている。
電気ヒータ12は、複数の電気ヒータから構成され、冷却水循環ポンプ15の作動により冷却水循環路13を通流する燃料電池1の冷却水を加熱するように設けられ、インバータ6の出力側に接続された作動スイッチ14によりON/OFFが切り換えられている。
また、作動スイッチ14は、余剰電力の大きさが大きくなるほど、電気ヒータ12の消費電力が大きくなるように、余剰電力の大きさに応じて電気ヒータ12の消費電力を調整するように構成されている。
ちなみに、上記のように余剰電力を演算して、電気ヒータ12の消費電力をその余剰電力以上となるように、作動スイッチ14によりON/OFFが切り換えられるので、電力負荷計測手段11で計測される電力負荷から、燃料電池1の発電電力を引き電気ヒータ12の消費電力を加えた分の電力が、商用系統7から受電する受電電力により賄われることになる。
貯湯ユニット4は、温度成層を形成する状態で湯水を貯湯する貯湯タンク2、湯水循環路16を通して貯湯タンク2内の湯水を循環させる湯水循環ポンプ17、熱源用循環路20を通して熱源用湯水を循環させる熱源用循環ポンプ21、熱媒循環路22を通して熱媒を暖房端末3に循環供給させる熱媒循環ポンプ23、湯水循環路16を通流する湯水を加熱させる貯湯用熱交換器24、熱源用循環路20を通流する熱源用湯水を加熱させる熱源用熱交換器25、熱媒循環路22を通流する熱媒を加熱させる熱媒加熱用熱交換器26、ファン27を作動させた状態でのバーナ28の燃焼により貯湯タンク2内から取り出した湯水及び熱源用循環路20を通流する熱源用湯水を加熱させる補助加熱用熱交換器29などを備えて構成されている。
つまり、本発明の「貯湯装置」は、本実施形態の貯湯ユニット4によって実現できる。
湯水循環路16は、湯水を循環させる湯水循環ポンプ17を備え、その一部が並列になるように分岐接続され、その接続箇所に三方弁18が設けられており、分岐された一方側の流路には、ラジエター19が設けられている。
そして、三方弁18を切り換えることにより、貯湯タンク2の下部から取り出した湯水がラジエター19を通過するように循環させる状態と、貯湯タンク2の下部から取り出した湯水がラジエター19をバイパスするように循環させる状態とに切り換えるように構成されている。
貯湯用熱交換器24においては、燃料電池1から出力される熱を回収した冷却水循環路13の冷却水を通流させることにより、湯水循環路16を通流する湯水を加熱させるように構成されている。
熱源用熱交換器25においては、燃料電池1が発生する熱を回収した冷却水循環路13の冷却水を通流させることにより、熱源用循環路20を通流する熱源用湯水を加熱させるように構成されている。
補助加熱ボイラJは、ファン27、バーナ28、補助加熱用熱交換器29により構成されている。そして、貯湯タンク2内に湯が十分に貯湯されておらず、給湯装置33へ供給される湯水の温度が設定温度以下であるときには、湯水が補助加熱ボイラJによって加熱されることになる。本実施形態では、貯湯ユニット4に貯湯された湯水を用いて浴槽に風呂湯張り(給湯の一形態)を行う風呂湯張り手段は給湯装置33に含まれる。
また、熱源用循環路20には、熱源用湯水の通流を断続させる熱源用断続弁38が設けられている。
冷却水循環路13は、貯湯用熱交換器24側と熱源用熱交換器25側とに分岐され、その分岐箇所に、貯湯用熱交換器24側に通流させる冷却水の流量と熱源用熱交換器25側に通流させる冷却水の流量との割合を調整する分流弁30が設けられている。
そして、分流弁30は、冷却水循環路13の冷却水の全量を貯湯用熱交換器24側に通流させたり、冷却水循環路13の冷却水の全量を熱源用熱交換器25側に通流させることもできるように構成されている。
熱媒加熱用熱交換器26においては、熱源用熱交換器25や補助加熱用熱交換器29にて加熱された熱源用湯水を通流させることにより、熱媒循環路22を通流する熱媒を加熱させるように構成されている。
暖房端末3は、床暖房装置や浴室暖房装置などにて構成されている。
また、貯湯タンク2から取り出した湯水を給湯するときの給湯熱負荷を計測する給湯熱負荷計測手段31が設けられ、暖房端末3での暖房熱負荷を計測する暖房熱負荷計測手段32も設けられている。上述したように、給湯熱負荷計測手段31は、給湯装置33を構成するカランなどでの給湯熱負荷や、同じく給湯装置33を構成する風呂湯張り手段での給湯熱負荷を計測する。
図2に示すように、需要家が操作可能なリモコン操作部34が設けられている。リモコン操作部34は、風呂湯張りの開始を指令する風呂湯張りスイッチ35と、風呂湯張りの実行時刻の予約入力を需要家から受け付ける風呂湯張り予約スイッチ36と、当日の電力負荷及び熱負荷が通常の生活パターンの時とは異なることを意思表示するためのスイッチ、つまり、計画運転モードの実行否定を需要家から受け付ける実行否定スイッチとしての特異日スイッチ37とを備える。
そして、制御手段5は、燃料電池1の運転中には冷却水循環ポンプ15を作動させる状態で、燃料電池1の運転及び冷却水循環ポンプ15の作動状態を制御すると共に、湯水循環ポンプ17、熱源用循環ポンプ21、熱媒循環ポンプ23の作動状態を制御することによって、貯湯タンク2内に湯水を貯湯する貯湯運転や、暖房端末3に熱媒を供給する熱媒供給運転を行うように構成されている。
ちなみに、給湯するときには、熱源用断続弁38を閉弁した状態で貯湯タンク2から取り出した湯水を給湯するように構成され、貯湯タンク2から取り出した湯水を補助加熱ボイラJにて加熱したり、貯湯タンク2から取り出した湯水に水を混合させて、リモコン操作部34にて設定されている給湯設定温度の湯水を給湯するように構成されている。
したがって、貯湯タンク2では、貯湯タンク2の容量の範囲内で、燃料電池1の出力に応じて追加された湯水から、給湯用として取り出された湯水を差し引いた分の湯水が貯湯されていることになる。
次に、図1〜図16を参照して、本発明のエネルギ供給システムにおける燃料電池1の運転制御について説明する。
本発明のエネルギ供給システムにおいて、制御手段5は、計画運転対象期間内における、需要家の予測電力負荷及び予測熱負荷に基づいて燃料電池1を計画運転する計画運転モードを実行するように構成されている。
図2に示すように、制御手段5には、予測電力負荷演算部51、予測熱負荷演算部52、仮運転パターン読出部53、予測エネルギ削減量演算部54、最大予測エネルギ削減量選定部55、仮稼動時間帯設定部56、予測熱出力積算部57及び記憶部63が設けられている。
記憶部63には、上記電力負荷計測手段11、上記給湯熱負荷計測手段31及び上記暖房熱負荷計測手段32によって計測された過去の時系列的な実績電力負荷データ及び過去の時系列的な実績熱負荷データが記憶されている。具体的には、電力負荷計測手段11、給湯熱負荷計測手段31及び暖房熱負荷計測手段32により、単位時間毎の時系列的な電力負荷データ、給湯熱負荷データ、暖房熱負荷データが各別に計測されて、図3に示すように過去3週間分(合計21日分)の計測結果が時間経過の並び順に単位期間毎に、言い換えると、日別に且つ各日の時間帯別に区分けした状態で単位時間(1時間)毎に記憶部63に記憶されるようになっている。また、リモコン操作部34の風呂湯張りスイッチ35がオン操作された時刻の風呂湯張り時刻データ、風呂湯張り予約スイッチ36を用いた予約入力が行われた時刻の予約実行時刻データも記憶部63に記憶される。
予測電力負荷演算部51は、記憶部63に記憶されている需要家の過去の時系列的な実績電力負荷データに基づいて将来の時系列的な予測電力負荷を演算する。予測熱負荷演算部52は、記憶部63に記憶されている需要家の過去の時系列的な実績熱負荷データに基づいて将来の時系列的な予測熱負荷を演算する。この熱負荷には、給湯装置33により温水を使用する給湯熱負荷と、暖房端末3により温水の熱を消費する暖房熱負荷とがあるが、本実施形態の説明では、説明を容易にするために、熱負荷として給湯熱負荷が発生する場合について説明する。例えば、後述する図4(a)に示すのが、予測電力負荷演算部51が演算した時系列的な予測電力負荷であり、図4(b)に示すのが、予測熱負荷演算部52が演算した時系列的な予測熱負荷である。
仮運転パターン読出部53は、記憶部63に記憶された燃料電池1の仮運転パターンデータを読み出すように構成されている。具体的には、記憶部63の仮運転パターンデータには、燃料電池1の計画運転が行われる計画運転対象期間(本実施形態では、0時〜24時までの24時間)において燃料電池1を起動時刻から停止時刻まで継続して1回稼動させる各種パターン、即ちパターン1〜パターン300までの300種類のパターンが登録されており、仮運転パターン読出部53は、これら仮運転パターンを第1番目のパターン1から第300番目のパターン300まで一つずつ読み出すように構成されている。
予測エネルギ削減量演算部54は、読み出した仮運転パターンに従って予測電力負荷を賄うように電主運転ベースでもって燃料電池1を仮運転したときの予測エネルギ削減量を演算するように構成されている。予測エネルギ削減量演算部54が演算する予測エネルギ削減量(P)は、計画運転対象期間における予測電力負荷及び予測給湯熱負荷を賄うように商用系統7から買電するとともに補助加熱ボイラJを稼動させたときの予測消費エネルギ量(E1)から、この予測電力負荷及び予測給湯熱負荷を賄うように所定パターンに従って燃料電池1を稼動させるとともに、不足する予測給湯熱負荷については補助加熱ボイラJを稼動させ、不足する予測電力負荷については商用系統7から買電するときの予測消費エネルギ量(E2)を減算した値である。即ち、予測エネルギ削減量(p)を数式で示すと、下記の数式(1)となる。
P=E1−E2 ・・・(1)
この数式(1)において、燃料電池1を稼動しないときの予測エネルギ量(E1)は下記の数式(2)で表すことができる。
E1=〔(計画運転対象期間における予測給湯熱負荷)/(補助加熱ボイラJの給湯効率)〕+〔(計画運転対象期間における予測電力負荷を賄う予測買電量)/(商用系統7の発電効率)〕 ・・・(2)
そして、燃料電池1を稼動するときの予測エネルギ量(E2)は下記の数式(3)で表すことができる。
E2=(仮運転パターンに従って電主運転で燃料電池1を稼動させたときのエネルギ使用量)+〔(燃料電池1を稼動させても不足して買電する必要がある残予測買電量)/(商用系統7の発電効率)〕+〔(燃料電池1を稼動させても不足して補充する必要がある残予測給湯熱負荷)/(補助加熱ボイラJの給湯効率)〕 ・・・(3)
また、予測エネルギ量(E2)を演算する際に、燃料電池1の起動ロス、即ち起動する際のエネルギロスを考慮するのが望ましい。この起動ロスは燃料電池1を連続運転するときには、その連続運転の期間中は考慮する必要はないが、停止状態から起動するときに発生し、計画運転対象期間に稼動開始すると、そのときの予測エネルギ量(E2)は下記の数式(4)で表すことができる。
E2=(仮運転パターンに従って電主運転で燃料電池1を稼動させたときのエネルギ使用量)+〔(燃料電池1を稼動させても不足して買電する必要がある残予測買電量)/(商用系統7の発電効率)〕+〔(燃料電池1を稼動させても不足して補充する必要がある残予測給湯熱負荷)/(補助加熱ボイラJの給湯効率)〕+起動ロス ・・・(4)
最大予測エネルギ削減量選定部55は、予測エネルギ削減量演算部54により演算された各仮運転パターンでの予測エネルギ削減量のうちの最大値を選定するように構成されている。そして、仮稼動時間帯設定部56は、選定された最大予測エネルギ削減量に対応する仮運転パターンの稼動時間帯を仮稼動時間帯として設定し、この仮稼動時間帯が記憶部63に記憶されるようにする。
予測熱出力積算部57は、仮稼動時間帯にわたって予測電力負荷を賄うように電主運転ベースで運転したときに発生する予測熱出力を積算する。この予測熱出力は、貯湯タンク2に貯湯したときの放熱ロスを考慮したもの(この放熱ロスは予測給湯熱負荷に基づき、貯湯タンク2に貯湯される時間を勘案して演算され、このような放熱ロスを考慮した所謂予測有効貯湯熱量)であるのが好ましく、この放熱ロスは、貯湯タンク2に貯湯される時間が長くなるほど大きく、貯湯される時間が短くなるほど小さくなる。
制御手段5には、更に、現電力負荷演算部58、発電出力設定部59、現熱出力積算部60、熱出力比較部61が設けられている。現電力負荷演算部58は電力負荷装置9の現時点の実際の電力負荷を演算し、この現電力負荷は電力負荷計測手段11の計測データを用いて演算される。また、発電出力設定部59は現電力負荷に基づいてこの現電力負荷を賄うように電主運転するときの燃料電池1の発電出力を設定し、現熱出力積算部60は、燃料電池1を現電力負荷に基づき電主運転をベースに稼動させたときに発生する現熱出力を積算演算し、この現熱出力についても放熱ロスを考慮したもの(この放熱ロスも予測電力負荷に基づき、貯湯タンク2に貯湯される時間を勘案して演算され、このような放熱ロスを考慮した所謂現有効貯湯熱量)であるのが好ましい。
次に、図5から図10のフローチャートを参照して、エネルギ供給システムにおいて行われる燃料電池1の運転制御(計画運転モード及び予備運転モード)について説明する。
このエネルギ供給システムにおいて、燃料電池1を計画運転モードで稼動させる制御を行うとき、まず、仮運転パターンを設定する計画運転対象期間を24時間(一日)とし、その開始の所定特定時刻、例えば午前0時毎に予測エネルギ削減量の演算が行われるように構成されている。図5に示すステップS1において、仮稼動時間帯設定部56は、上記特定時刻(本実施形態では午前0時)になると、予測エネルギ削減量が最大となるような燃料電池1の仮稼動時間帯の設定制御を実行する。図6には、仮稼動時間帯設定部56が行う燃料電池1の仮稼動時間帯の設定制御のフローを示す。
図6のステップS1aの予測負荷演算処理制御において、予測電力負荷演算部51は、記憶部63に記憶されている過去の時系列的な実績電力負荷データに基づいて、計画運転対象期間における時系列的な予測電力負荷を演算する。また、同じくステップS1aの予測負荷演算処理制御において予測熱負荷演算部52は、記憶部63に記憶されている過去の時系列的な実績熱負荷データに基づいて、計画運転対象期間における時系列的な予測熱負荷を演算する。
以下、予測電力負荷演算部51及び予測熱負荷演算部52における予測負荷演算処理制御の具体的な処理内容について、図7〜図10のフローチャートを参照しながら説明する。
午前0時になって計画運転対象期間である予測対象日の前日における実績電力負荷データ及び実績熱負荷データの収集が終了して実績が確定すると、その予測対象日の前日における実績電力負荷データ及び実績熱負荷データの計測結果に基づいて、予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを作成するのに用いる予測元データとして利用できるか否かを判定するためのデータ判定用処理を実行し(ステップS19、ステップS20)、その後、予測対象日の各時間帯毎の予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを作成するための予測データ作成処理を実行する(ステップS30)。
上記データ判定用処理(ステップS20)においては、上述したように実績電力負荷データ及び実績熱負荷データは予測対象日から数えて過去3週間分(合計21日分)の計測結果が時間経過の並び順に日別に且つ各日の時間帯別に区分けした状態で記憶されるが、予測対象日の前日の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データと、残りの20日分における実績電力負荷データ及び実績熱負荷データの夫々との間での類似度を判定する構成となっている。以下、データ判定用処理(図7のステップS20)について、図8を参照しながら具体的に説明する。
記憶部63には、各日の各時間帯毎に対応させた状態で後述するような類似判定結果であるカウント値UPを記憶する予測元データ可否判定メモリが備えられ、制御が開始されると、先ず、その日別・時間帯別の予測元データ可否判定メモリを一日ずらす(ステップS21)。つまり、1日の計測が終了する毎に1日ずつ繰り上げて記憶内容をずらして、図3に示すように、常に最新の過去21日分のデータに対応するようにしている。
次に、予測対象日の前日(図3に示す例ではD1)よりも1日前(day=2)(図3に示す例ではD2)から順に過去の20日分(day=21(D21)まで)の全ての実績電力負荷データ及び実績熱負荷データの夫々について、予測対象日の前日との間での時間帯毎の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データの類似度を、相関係数αを用いて判定する(ステップS22、S23)。従って、ここでは、予測対象日の前日よりも1日前から過去の20日分が、類似関係を判別する判別対象となる。
そして、相関係数αが設定値(0.7)以上であれば、対応する日の時間帯について、日別・時間帯別の予測元データ可否判定メモリに記憶されるカウント値UPをインクリメント(+1)するとともに、予測対象日の前日に対応する日別・時間帯別の予測元データ可否判定メモリに記憶されるカウント値UPをインクリメント(+1)する(ステップS24、S25、S26)。そして、上記したような相関係数を用いた類似度の判定を各日毎に繰り返し行い(ステップS27、S28、S29)、過去20日分の全てについて終了すると、このデータ判定用処理が終了する。
説明を加えると、例えば、予測対象日の前日の「深夜」の時間帯の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データと、過去20日分の夫々の「深夜」の時間帯の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データとの相関係数αを順次求めて、そのうち相関係数αが設定値(0.7)より大きいものがあれば、その日の時間帯に対応する予測元データ可否判定メモリに記憶されるカウント値UPをインクリメントする。そして、このような処理を、予測対象日の前日の他の時間帯(朝、昼、夕方)の夫々について順次実行するのである。
記憶部63の予測元データ可否判定メモリに記憶されるカウント値UPは、この制御が実行される毎に毎日更新されるが、日別・時間帯別の予測元データ可否判定メモリは、上記相関係数αが設定値(0.7)より大きいものがあれば順次カウント値が積算されていくことになる。つまり、別の日の同じ時間帯のデータと類似しているものが多いと、その日の時間帯における日別・時間帯別の予測元データ可否判定メモリのカウント値は大きい値となる。それは、その日のその時間帯は、別の日の同じ時間帯とエネルギ消費状況が類似している回数が多いことを意味している。
上記相関係数は周知のものであるが、その求め方について簡単に説明を加えると、例えば、(X1、Y1)、(X2、Y2),…(Xn,Yn)のような変数X,Yのデータがn組あるとき、変数X,Yの相関係数αは、下記数1にて記載されるような式により求めることができる。データ間の相関が大きいときは相関係数は「1」に近い値になり、相関が無ければ「0」に近い小さい値になる。
Figure 2006275479
例えば、予測対象日の前日の「深夜」の時間帯の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データと、過去20日分の夫々の「深夜」の時間帯の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データとの相関係数αを順次求める場合であれば、予測対象日の前日の午後11時における実績電力負荷データ及び実績熱負荷データをX1とすると、対比する過去のある日の午後11時における実績電力負荷データ及び実績熱負荷データがY1となり、6時間分の各時間毎のデータを上記数1に当てはめて、予測対象日の前日の「深夜」の時間帯の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データと、過去のある日の「深夜」の時間帯の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データとの相関係数αを求める。このような処理を各時間帯別に行う。
次に、図9、図10を参照しながら上記予測データ作成処理(図7のステップS30)について説明する。
燃料電池1が設置されてから3週間以上経過していれば上記カウント値UPに対する類似判定用閾値UTを「3」に設定する(ステップS31、S32)。設置されてから3週間以上経過していないが2週間以上経過している場合には類似判定用閾値UTを「2」に設定する(ステップS33、S34)。そして、設置されてから2週間以上経過していないが1週間以上経過している場合には、記憶部63に記憶されている実績電力負荷データ及び実績熱負荷データのデータ数が少ないので、各時間帯の夫々について、予測対象日よりも前の1週間の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データを平均化処理して予測エネルギ負荷データ値(予測電力負荷データ及び予測熱負荷データ)を求め、設置されてから1週間以上経過していない場合には、設置されてから予測対象日の前日までの実績電力負荷データ及び実績熱負荷データを平均化処理して予測エネルギ負荷データ値(予測電力負荷データ及び予測熱負荷データ)を求めるようにしている(ステップS35、S36、S37)。
そして、予測対象日の7日前の各時間帯(time=n)(n:1〜4)の夫々について、その時間帯に対応する予測元データ可否判定メモリに記憶されるカウント値UPが上記類似判定用閾値UT以上であれば、特異なデータではなく予測に用いるデータとしての信頼性が高いので、その時間帯については7日前を基準日とする(ステップS38、S39)。この場合は予測対象日の7日前の同じ時間帯が基準単位期間に対応することになる。
しかし、予測対象日の7日前の各時間帯の夫々について、その時間帯に対応する予測元データ可否判定メモリに記憶されるカウント値UPが上記類似判定用閾値UT以上でなければ、予測対象日の14日前のその時間帯に対応する予測元データ可否判定メモリに記憶されるカウント値UPが上記類似判定用閾値UT以上であるか否かを判断して、カウント値UPが上記類似判定用閾値UT以上であれば、その時間帯については14日前を基準日とする(ステップS40、S41)。この場合は予測対象日の14日前の同じ時間帯が基準単位期間に対応することになる。
つまり、予測対象日の7日前の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データが予測対象日の時間帯に対する基準のデータとして適切でない場合には、予測対象日の14日(2週間)前の各時間帯についての実績電力負荷データ及び実績熱負荷データが予測対象日に対する基準のデータとして適切か否かを判定するようにしている。
従って、この実施形態では、予測対象日の7日前、14日前を複数の基準日として定めることになり、ステップS38、S40における上記カウント値UPが上記類似判定用閾値UT以上であるか否かの判別が、複数の基準日のうちで過去の複数の日に対する類似関係が高いか否かを判別する処理に対応する。
上記予測対象日の14日前のその時間帯に対応する予測元データ可否判定メモリに記憶されるカウント値UPが上記類似判定用閾値UT以上でなければ、7日前及び14日前のいずれのデータも予測に用いるデータとしての信頼性が低いので、そのときは、予測対象日よりも前の1週間の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データを平均化処理して予測エネルギ負荷データ値(予測電力負荷データ及び予測熱負荷データ)を求める(ステップS36)。
予測対象日の1日の4つの時間帯の夫々について上述したような基準日を設定する処理を実行する(ステップS42、S43)。そして、その1日分の時間帯について基準日を設定する処理が終了すると、次に、1日の4つの時間帯の夫々について、基準日を除く日別・時間帯別に20日分記憶されている同じ時間帯夫々の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データについて、基準日として設定されている日の時間帯の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データとの相関係数αを求める(ステップS44、S45)。つまり、4つの時間帯(time=n)(n:1〜4)の夫々について、複数の日(day=m)(m:1〜20)別に相関係数αを求める。従って、ここでは、基準日を除く日別・時間帯別の20日分のデータが類似関係を判別するための判別対象となる。
そして、日別・時間帯別に20日分記憶されている実績電力負荷データ及び実績熱負荷データのうちで、上記相関係数αが設定値(0.7)以上であり、且つ、日別・時間帯別に予測元データ可否判定メモリに記憶されるカウント値UPが上記類似判定用閾値UT以上であれば、その日におけるその時間帯の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データを予測元データの候補とする(ステップS46、S47)。そして、その日におけるその時間帯が、予測データ作成用の単位期間に対応することになる。
つまり、上記相関係数αが設定値(0.7)以上であると判別された時間帯のうち、上記カウント値UPが上記類似判定用閾値UT以上であると判別された時間帯を選択して、その時間帯を用いて予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを求めるのである。
すなわち、上記ステップS46にて上記相関係数αが設定値(0.7)以上であると判別された複数の予測データ作成用の単位期間としての時間帯のうちで、上記カウント値UPが上記類似判定用閾値UT以上であると判別されて判別対象とする過去の複数の単位期間に対する類似関係が高いと判別された予測データ作成用の単位期間としての時間帯を選択して、予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを求めることになる。
このような相関係数αを求める処理及びその相関係数αに基づいて過去の複数の単位期間に対する類似関係を判別する処理を日別・時間帯別に記憶されている20日分について順次繰り返し実行し(ステップS48、S49)、1日の4つの時間帯のうちの1つの時間帯について20日分の上記処理が終了すると、上記予測元データの候補とされる日である候補日が類似判定用閾値UT以上あれば、その時間帯について、複数の候補日夫々の時間帯における実績電力負荷データ及び実績熱負荷データを平均化処理して予測エネルギ負荷データ(予測電力負荷データ及び予測熱負荷データ)を求める(ステップS50、S51)。
上記複数の候補日夫々の時間帯内には、実績電力負荷データ及び実績熱負荷データとしては単位時間(1時間)毎の6つのデータがあるが、上記平均化処理においては、時間帯内の同じ時刻に対応させて各単位時間毎に平均値を算出することになる。つまり、予測電力負荷データ及び予測熱負荷データとしては実際には各単位時間毎の複数のデータが含まれることになる。
図3に示すように、記憶部63には、予測対象日の前日のデータD1から新しい順にD2,D3‥D21まで記憶されている。そして、例えば、予測対象日の7日前を基準単位期間として、その7日前のデータD7との間の相関係数αが設定値(0.7)以上であるものが、例えばD1、D2,D6,D14であれば、それらの各データD1、D2,D6,D14の平均値を求めるのである。
上記平均化処理においては、上記類似度が設定類似度以上である単位期間、すなわち、相関係数αが設定値(0.7)以上である時間帯の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データだけを用いる構成としているが、このような構成に代えて、上記相関係数αが設定値(0.7)以上である時間帯の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データ及び基準日の同じ時間帯(基準単位期間)の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データの平均化処理により予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを求める構成とすることもできる。図3に示す例であれば、各データD1、D2,D6,D14にデータD7も加えて平均値を求めることになる。
次に、図6のステップS1bにおいて仮運転パターン読出部53は、記憶部63に記憶された燃料電池1の仮運転パターンデータを読み出す。仮運転パターンは、図11に示すように、計画運転対象期間(本実施形態において24時間)において燃料電池1が1回稼動するパターンである。例えば、午前0時〜午前1時の期間(時間帯「1」)のみを稼動させるパターン1(起動時刻が午前0時、停止時刻が午前1時)や、午前0時〜午前2時の時間帯(時間帯「1」及び「2」)のみを稼動させるパターン2(起動時刻が午前0時、停止時刻が午前2時)、午前0時〜午前3時の時間帯(時間帯「1」、「2」及び「3」)のみを稼動させるパターン3・・・午前0時〜午後12時の時間帯(時間帯「1」〜「24」)を稼動させるパターン24などがある。また、午前1時〜午前2時の時間(時間帯「2」)から稼動開始させるパターンとして、この時間帯「2」をのみを稼動させるパターン25、午前1時〜午前3時の時間帯(時間帯「2」及び「3」)を稼動せるパターン26・・・午前1時〜午後12時の時間帯(時間帯「2」〜「24」)を稼動させるパターン47の23種類がある。更に、午前2時〜午前3時の時間帯(時間帯「3」)から稼動開始させるパターンとしてはパターン48〜パターン69の22種類があり、午前3時〜午前4時の時間帯(時間帯「4」)から稼動開始させるパターンとしてはパターン70〜パターン90の21種類あり、このようにして一日の最後の午後23時〜午後24時の時間帯(時間帯「24」)から稼動開始させるパターンとしてはパターン300の1種類がある。このように、仮運転パターンはパターン1からパターン300までの300種類のものがある。
従って、図6のステップS1bにおいて仮運転パターン読出部53が第1番目のパターン1を読み出すと、ステップS1cにおいて予測エネルギ削減量演算部54は、読み出された仮運転パターンのパターン1に従って燃料電池1を仮運転したときの予測エネルギ削減量を演算する。即ち、予測エネルギ削減量演算部54は、図4(c)に示すように、予測電力負荷を賄うように電主運転で燃料電池1を仮運転したときの予測エネルギ削減量を演算する。この実施形態では、燃料電池1の定格発電出力が1000Wに、最小発電出力が300Wに設定されており、従って、予測電力負荷が1000W以上のときには仮運転パターンにおける予測発電出力が1000Wに、また予測電力負荷が300W以下のときは仮運転パターンにおける予測発電出力が300Wに設定される。
具体的には、仮運転パターンの第1番目のパターン1の場合、図12に示すように、時間帯「1」において燃料電池1が500Wで稼動され、この発電出力で予測電力負荷が賄われるようになる。そして、この稼動によって燃料電池1は2303kJの予測熱出力を発生し、この予測熱出力が貯湯ユニット4の貯湯タンク2に温水として貯えられるようになり、貯湯タンク2に貯えられていた初期貯湯蓄熱量(例えば、8374kJ)と時間帯「1」にて発生した予測熱出力が、時間帯「9」において発生する予測給湯熱負荷(例えば、27717kJ)において消費され、不足する予測給湯熱負荷(例えば、18259kJ)が補助加熱ボイラJの稼動によって賄われるようになる。この実施形態では、貯湯タンク2に貯えられている期間の放熱ロスが考慮されており、この放熱ロスが貯湯放熱量の欄に示され、予測タンク蓄熱量が時間の経過とともに放熱ロスだけ減少するようになる。このような場合、予測エネルギ量(E2)は、時間帯「1」の予測電力負荷は燃料電池1の稼動で賄われ、時間帯「2」から時間帯「24」までの予測電力負荷は商用系統7からの買電によって賄われる。また、時間帯「9」の予測給湯熱負荷(計画運転対象期間内においては例えば時間帯「9」にてこの予測給湯熱負荷のみが発生するとする)の一部、例えば9458kJについては貯湯タンク2に貯えられた温水(即ち、所定時刻時に予め貯えられていた熱量及び時間帯「1」における燃料電池1の稼動により発生した熱出力)により賄われ、この予測給湯負荷の残部、例えば18259kJについては補助加熱ボイラJの稼動により賄われるようになる。これらを上記数式(3)に適用して、燃料電池1を稼動させたときの予測エネルギ量(E2)が演算され、この予測エネルギ量(E2)を用いて仮運転パターンのパターン1における予測エネルギ削減量を演算すると、図12に示すように2093kJとなる。
上述のようにして予測エネルギ削減量演算部54が、仮運転パターンのパターン1における予測エネルギ削減量を演算すると、次に図6のステップS1dに移行して、仮運転パターンの全パターンについての読出しが行われたか否かが判断され、全パターンの読出し、及び、その仮運転パターンにおける予測エネルギ削減量の演算が終了するまでステップS1b及びステップS1cが同様の手法で繰り返される。
例えば、仮運転パターンの第1番目(第2番目、第3番目・・・)のパターン1(パターン2,3・・・)についての予測エネルギ削減量の演算が行われると、次に第2番目(第3番目、第4番目・・・)のパターン2(パターン3,4・・・)の読出しが行われ、読み出されたパターン2(パターン3,4・・・)における予測エネルギ削減量の演算が上述したのと同様に行われる。
仮運転パターンの第2番目のパターン2の場合、図13に示すように、予測エネルギ量(E2)は、時間帯「1」及び「2」の予測電力負荷が燃料電池1の稼動で賄われ、時間帯「3」から時間帯「24」までの予測電力負荷が商業系統12からの買電によって賄われる。また、時間帯「9」の予測給湯熱負荷の一部、例えば12343kJについては貯湯タンク2に貯えられた温水により賄われ、この予測給湯負荷の残部、例えば15374kJについては補助加熱ボイラJの稼動により賄われるようになり、このときの予測エネルギ削減量は図13に示すように2512kJとなる。
また、仮運転パターンの第24番目のパターン24の場合、図14に示すようになり、このときの予測エネルギ削減量は1256kJとなり、更に仮運転パターンの第25番目のパターン25の場合、図15に示すようになり、このときの予測エネルギ削減量は2303kJとなり、仮運転パターンの最後のパターン300の場合、図16に示すようになり、このときの予測エネルギ削減量は837kJとなる。
上述のようにして仮運転パターンの全パターンについての予測エネルギ削減量が演算されると、図6のステップS1eにおいて最大予測エネルギ削減量選定部55は、各仮運転パターンについて演算された予測エネルギ削減量のうち最も大きい値を選定する。次に、ステップS1fにおいて仮稼動時間帯設定部56は、選定された最大値の予測エネルギ削減量である仮運転パターンに対応する稼動時間帯を仮稼動時間帯として設定し、その仮稼動時間帯を記憶部63に記憶させる。
上述のようにして仮稼動時間帯が設定された後は図5のステップS2に移行し、予測熱出力積算部57は、仮運転パターンの選定パターンに従って燃料電池1を予測電力負荷を賄うように電主運転したときに発生する予測熱出力、換言すると貯湯タンク2に温水として貯湯される予測貯湯蓄熱量を積算し、この予測熱出力の積算値を記憶部63に記憶させる。
その後、図5のステップS3において、設定された仮稼動時間帯の開始時刻になったと判定されると、ステップS3からステップS4に移行し、作動制御部62は、稼動信号を生成してこの稼動信号に基づいて燃料電池1を稼動させる。その結果、燃料電池1の発電電力が電力負荷装置9で消費され(余剰電力が生じたときには、電気ヒータ12によって熱に変換されて温水として貯えられる)、燃料電池1から回収された熱が温水として貯湯ユニット4に貯えられる。燃料電池1のこの稼動は、電力負荷装置9で実際に消費される現時点の電力負荷(この現電力負荷として、現時点から所定時間、例えば5分前までの平均電力負荷を用いることができる)を賄うような電主運転で行われる。即ち、ステップS5において現電力負荷演算部58は、現時点の電力負荷を演算し、ステップS6において発電出力設定部59は、発電出力が現電力負荷と等しくなる(又は現電力負荷よりも幾分小さくなる)ように燃料電池1の発電出力を設定する。例えば、現電力負荷が500Wであるときには、燃料電池1の発電出力は500W(又は460W)に設定され、このようにして燃料電池1は現電力負荷を賄うように電主運転される。そして、ステップS7において現熱出力積算部60は、計画運転モードでの燃料電池1の稼動によって実際に生成される現熱出力をその稼動開始時から積算する。
以上のように、燃料電池1を上述のような計画運転モードで運転制御することによって、その稼動停止を計画運転対象期間である24時間(一日)当たり最大1回とすることができ、稼動、稼動停止が頻繁に繰り返されることを回避することができている。
但し、来客があるために本来は4人家族であるにも拘わらず当日は7人の在宅者がいるという場合や、月曜日が祝日であるために通常の休日と同様の生活パターンで月曜日を過ごすという場合や、外出して不在である場合など、需要家の生活パターンが通常とは異なる特異日も存在する。そして、通常と比べて生活パターンが特異であるか否かの判断、つまり、上記計画運転モードで燃料電池1を運転させた場合に熱の過不足が発生し得るか否かの判断だけであれば、需要家自身によってほぼ正確に可能である。
従って、本実施形態のエネルギ供給システムでは、上記計画運転モードの実行許否に関連する実行許否関連情報を受け付ける実行許否関連情報受付手段と、上記実行許否関連情報に基づいて上記計画運転モードの実行許否を判定する計画運転判定部64とが設けられ、後述するように、制御手段5が、上記計画運転判定部64の判定結果が計画運転モードの実行否定であるときには、上記計画運転対象期間の途中で、計画運転モードとは別の予備運転モードで燃料電池1を運転させるような制御を行う。この予備運転モードの詳細については後で説明する。
また、本実施形態では、上記実行許否関連情報受付手段の例としては、後述する風呂湯張り予約スイッチ36と、特異日スイッチ37とがある。
まず、風呂湯張り予約スイッチ36で実行許否関連情報を受け付け可能である、つまり、計画運転判定部64が、計画運転対象期間内の設定時刻までの風呂湯張り予約スイッチの入力状況に基づいて上記計画運転モードの実行許否を判定可能であることについて説明する。
上述のように、記憶部63には、風呂湯張り予約スイッチ36を用いた予約入力が行われた時刻の予約実行時刻データが記憶されている。そして、計画運転判定部64は、記憶部63に記憶されている情報に基づいて、需要家が計画運転対象期間内のどの時間に風呂湯張り実行時刻の予約入力を行うのが通常の生活パターンであるのかの情報、例えば、午前中に風呂湯張り実行時刻の予約入力が行われるのが通常の生活パターンであるといった情報を利用可能である。従って、計画運転判定部64は、風呂湯張り予約スイッチ36を用いた風呂湯張り実行時刻の予約入力が、計画運転対象期間内の設定時間までに行われていない状況であるときには、需要家の生活パターンが通常とは異なると判定し、計画運転モードの実行否定の判定結果を出す。
例えば、計画運転判定部64は、記憶部63に記憶されている過去の風呂湯張り予約スイッチ36の予約入力が行われた時間が、統計的に午前12時までに行われるのが通常の生活パターンであるとき、午前12時までに風呂湯張り実行時間の予約入力が行われたときには、計画運転モードの実行許可の判定を出す。他方で、午前12時までに風呂湯張り実行時刻の予約入力が行われなかったときには、計画運転モードの実行否定の判定を出す。
次に、特異日スイッチ37で実行許否関連情報を受け付け可能であることについて説明する。
本実施形態では、特異日スイッチ37は、需要家が、当日の生活パターン(予測される電力負荷パターン及び熱負荷パターン)が通常の生活パターンと異なると需要家自身が認識したときに、その認識を意思表示するために設けられている。例えば、需要家は、外出する前にこの特異日スイッチ37をオン操作すればよい。
従って、計画運転判定部64は、特異日スイッチ37がオン操作されると、その時点で、需要家による計画運転モードの実行否定の意思表示が行われたと判定し、計画運転モードの実行否定の判定を出す。他方で、計画運転判定部64は、特異日スイッチ37がオン操作されなければ、計画運転モードの実行否定の判定は出さない。
以上のように、図5のステップS8において計画運転判定部64は、上述のような実行許否関連情報受付手段(風呂湯張り予約スイッチ37、特異日スイッチ37)で受け付けた上記実行許否関連情報に基づいた計画運転判定処理を行って、現在実行中の計画運転モードの実行可否の判定結果を出す。次に、ステップS9において制御手段5の作動制御部62は、ステップS8における計画運転判定部64の判定結果を検証し、その判定結果が計画運転モードの実行否定であるときには、ステップS10に移行して、上記計画運転モードとは別の非計画状態で燃料電池1を運転する予備運転モードを実行する、後述の発電出力設定処理を実行するように構成されている。そして、ステップS15において、仮運転パターンの全パターンによる予測エネルギ削減量の再演算を行う所定時刻(計画運転対象期間の開始時刻)、例えば午前0時に達したか否かが判断され、この所定時刻に達するまではステップS10にリターンして上記予備運転モードで燃料電池1が稼動される。また、ステップS15においてこの所定時刻に達したと判定されると、この制御フローの初めにリターンする。
他方で、ステップS9において作動制御部62は、計画運転判定部64の判定結果が計画運転モードの実行許可であるときには、ステップS11に移行する。つまり、燃料電池1が上記計画運転モードで稼動され続ける。
そして、ステップS11において熱出力比較部61は、予測熱出力積算部57による予測積算熱出力と現熱出力積算部60による現積算熱出力とを比較する。現積算熱出力が予測積算熱出力よりも小さいときにはステップS12に移行し、設定された仮稼動時間帯の終了時刻に達したか否かが判断され、この終了時刻に達するまではステップS5にリターンして燃料電池1の稼動が継続される。また、ステップS12においてこの終了時刻に達したと判定されると、ステップS13に移行して燃料電池1の稼動が停止されて、ステップS14に移行する。
他方で、ステップS11において、燃料電池1の稼動によって現積算熱出力が予測積算熱出力以上になると、ステップS13に移行し、所定熱出力を得るための燃料電池1の省エネルギ運転が行われたとして燃料電池1を稼動停止させる。そしてステップS14において、上記所定時刻(計画運転対象期間の開始時刻)に達したか否かが判断され、この所定時刻に達したと判定されると、この図5に示す制御フローの初めにリターンする。
次に、上記予備運転モードについて説明する。
本実施形態において、予備運転モードとしては、電力負荷装置9において現在要求されている現電力負荷を賄うように燃料電池1を運転する運転モード、所謂、電主運転モードを採用することができる。燃料電池1が電主運転モードで稼動されると、少なくとも燃料電池1の発電出力は実電力負荷と実質的に等しくなるので、大きな電力余剰は発生しなくなる。その結果、需要家の生活パターンが通常とは異なったとしても、電力供給に関してはエネルギ効率の低下を抑制可能である。
更に、需要家から受け付けた上記実行許否関連情報に関する計画運転判定部64による判定結果が上記計画運転モードの実行否定であり、その結果として作動制御部62が上記予備運転モードで燃料電池1の運転を行ったとき、図6のステップS1aにおいて予測電力負荷演算部51及び予測熱負荷演算部52は、上記予備運転モードで燃料電池1の運転が行われた計画運転対象期間内に収集された実績熱負荷データ及び実績電力負荷データを除いた時系列的な実績熱負荷データ及び時系列的な実績電力負荷データから、上記予測熱負荷及び予測電力負荷を予測する処理を実行するように構成されている。
つまり、本実施形態において予測電力負荷演算部51及び予測熱負荷演算部52は、生活パターンが不規則であるために予備運転モードが実行されたときの実績電力負荷データ及び実績熱負荷データを、図3に例示した最新の過去21日分の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データとして記憶部63に記憶させないように、又は、記憶はさせるが、使用させないようにする。
その結果、予測電力負荷演算部51及び予測熱負荷演算部52によって予測される予測熱負荷データ及び予測電力負荷データが、需要家の熱消費及び電力消費に関する生活パターンが規則的であるときに収集された実績熱負荷データ及び実績電力負荷データに基づいて予測されることになって、予測熱負荷データ及び予測電力負荷データの信頼性を確保することができるのである。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態では、予測電力負荷演算部51及び予測熱負荷演算部52が、図3に示したような過去21日分の実績電力負荷データ及び実績熱負荷データに基づいて、図7から図10のフローチャートに示したような方法で予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを予測する例について説明したが、他の方法で予測電力負荷データ及び予測熱負荷データを予測してもよい。
<2>
上記実施形態では、熱電併給装置として燃料電池を用いた場合について説明したが、例えば、ガスエンジン発電装置などの他の熱電併給装置を用いてもよい。
<3>
上記実施形態では、計画運転対象期間が0時から24時までの24時間である場合について説明したが、例えば、午前2時から翌日の午前2時までの24時間を計画運転対象期間とする場合や、0時から48時間を計画運転対象期間とする場合などに改変してもよい。
<4>
上記実施形態では、上記計画運転とは別の予備運転モードとして一つの例を示したが、他の運転モードを予備運転モードとして実行してもよい。例えば、燃料電池1の定格出力の25%等での一定出力運転を連続して、又は、断続的に実行するような予備運転モードなど、他の運転モードを実行してもよい。
<5>
上記実施形態では、予測電力負荷及び予測熱負荷を演算する時間帯を1時間とし、1時間単位で予測電力負荷及び予測熱負荷を演算しているが、例えば0.5時間単位、0.25時間単位などの適宜の時間単位に設定することもできる。
<6>
上記実施形態では、計画運転判定部64が、午前12時という設定時間までに風呂湯張り実行時刻の予約入力が行われなかったときには、計画運転モードの実行否定の判定を出すような場合について説明したが、上記設定時間は適宜変更可能である。例えば、計画運転判定部64が、午後2時までに風呂湯張り実行時刻の予約入力が行われなかったときには、計画運転モードの実行否定の判定を出すように改変してもよい。
本発明のエネルギ供給システムは、需要家の生活パターンが規則的では無くなったときに、熱電併給装置を本来の計画運転モードとは別の予備運転モードで稼動させてエネルギ効率の低下を抑制可能なコージェネレーションシステムに適用可能である。
エネルギ供給システムの概略構成図 エネルギ供給システムの制御ブロック図 記憶部に記憶されるデータを示す図 予測電力負荷及び予測給湯熱負荷などを説明するための図 エネルギ供給システムの制御を示すフローチャート 仮稼動時間帯の設定制御を示すフローチャート 予測負荷演算処理制御を示すフローチャート データ判定処理を示すフローチャート 予測データ作成処理を示すフローチャート 予測データ作成処理を示すフローチャート 仮運転パターンの各種パターンを示す図 仮運転パターンの第1番目のパターン1における予測エネルギ削減量の演算を説明するための図 仮運転パターンの第2番目のパターン2における予測エネルギ削減量の演算を説明するための図 仮運転パターンの第24番目のパターン24における予測エネルギ削減量の演算を説明するための図 仮運転パターンの第25番目のパターン25における予測エネルギ削減量の演算を説明するための図 仮運転パターンの第300番目のパターン300における予測エネルギ削減量の演算を説明するための図
符号の説明
1 燃料電池(熱電併給装置)
5 制御手段
36 風呂湯張り予約スイッチ(実行許否関連情報受付手段)
37 特異日スイッチ(実行許否関連情報受付手段)
64 計画運転判定部

Claims (5)

  1. 熱と電力とを併せて発生する熱電併給装置と、需要家による時系列的な実績熱負荷データ及び時系列的な実績電力負荷データに基づいて予測する計画運転対象期間内における時系列的な予測電力負荷及び時系列的な予測熱負荷に基づいて、前記熱電併給装置を計画運転する計画運転モードを実行する制御手段とが設けられているエネルギ供給システムであって、
    前記計画運転モードの実行許否に関連する実行許否関連情報を前記需要家から受け付ける実行許否関連情報受付手段と、
    前記実行許否関連情報に基づいて前記計画運転モードの実行許否を判定する計画運転判定部とが設けられ、
    前記制御手段が、前記計画運転判定部の判定結果が前記計画運転モードの実行否定であるときには、前記計画運転対象期間の途中で、前記計画運転モードとは別の予備運転モードで前記熱電併給装置を運転させるように構成されているエネルギ供給システム。
  2. 前記予備運転モードは、現在要求されている現電力負荷を賄うように前記熱電併給装置を運転する運転モードである請求項1記載のエネルギ供給システム。
  3. 前記実行許否関連情報受付手段は、前記計画運転モードの実行否定を前記需要家から受け付ける実行否定スイッチである請求項1又は2記載のエネルギ供給システム。
  4. 前記熱電併給装置で発生した熱にて貯湯する貯湯装置に貯湯された湯水を用いて浴槽に風呂湯張りを行う風呂湯張り手段が設けられ、
    前記実行許否関連情報受付手段は、前記浴槽への風呂湯張り実行時刻の予約入力を受け付ける風呂湯張り予約スイッチを有し、
    前記計画運転判定部は、前記計画運転対象期間内の設定時間までの前記風呂湯張り予約スイッチの入力状況に基づいて前記計画運転モードの実行許否を判定するように構成されている請求項1〜3の何れか一項に記載のエネルギ供給システム。
  5. 前記制御手段は、前記予備運転モードで前記熱電併給装置の運転が行われた前記計画運転対象期間内に収集された前記実績熱負荷データ及び前記実績電力負荷データを除いた時系列的な実績熱負荷データ及び時系列的な実績電力負荷データから、前記予測熱負荷及び前記予測電力負荷を予測するように構成されている請求項1〜4の何れか一項に記載のエネルギ供給システム。
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