JP4163977B2 - 熱源システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱手段にて生成した湯水を蓄えると共に前記蓄えた湯水が湯水消費部で消費される貯湯タンクと、前記湯水消費部における実績湯水消費パターンから予測した予測湯水消費パターンに基づいて、前記加熱手段の計画運転を行って、前記貯湯タンク内に湯水を蓄える計画運転処理を実行する運転制御手段とを備えた熱源システム、特に、上記加熱手段として、計画運転する熱電併給装置が発生する熱により湯水を生成する排熱式加熱手段を備えたコジェネレーションンシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような熱源システムは、運転制御手段の計画運転処理により、過去の実績湯水消費パターンから予測した予測湯水消費パターンに基づいてガスバーナ、ヒートポンプ式加熱器、又は、電気ヒータ等の加熱手段を計画運転させ、その加熱手段にて生成した湯水を貯湯タンク内に蓄え、その貯湯タンク内に蓄えられた湯水を、給湯栓や浴槽内等の湯水消費部に供給するように構成される。
【0003】
また、上記のようなコジェネレーションンシステムは、同じく運転制御手段の計画運転処理により、ガスエンジンと発電機とを組み合わせたものや燃料電池などから構成された熱電併給装置を、同じく予測湯水消費パターン、更には、予測電力負荷パターン等に基づいて計画運転させ、排熱式加熱手段により計画運転時に熱電併給装置が発生した熱により湯水を生成し、その湯水を貯湯タンク内に蓄えるように構成されている。
【0004】
上記のような熱源システム、特に、コジェネレーションンシステムでは、湯水消費部において過去の実績湯水消費パターンと同様に湯水が消費された場合には、加熱手段の計画運転により貯湯タンク内に蓄えられた湯水を過不足が殆どなく消費することができ、全体の効率向上を図ることができる。
【0005】
しかし、過去の実績湯水消費パターンから求めた予測湯水消費パターンに基づいて加熱手段を計画運転し、上記過去の実績に応じた量の湯水を貯湯タンク内に蓄えておくと、例えば、通常は行っていた浴槽内への湯張りを行わなかったり、来客により多量の湯水を消費したりする場合のように、特別な湯水消費パターンで湯水が消費されてしまうと、貯湯タンク内の貯湯量が実際の湯水消費パターンに対応したものでなくなってしまい、貯湯タンク内の湯水の大幅な過不足が生じ、運転効率低下を招くことがある。
【0006】
そこで、上記のような問題を解決するための従来の熱源システムとして、実績湯水消費パターンから導出した予測湯水消費パターンに基づいて加熱手段の計画運転を行う指令作動状態とし、通常とは異なる湯張り時又は来客時等の予め設定された特定期間においては、上記計画運転を行わずに、貯湯タンク内の貯湯量が、特別な湯水消費パターンにあった所定の特別使用貯湯量をキープするように加熱手段の運転を行う非指令作動状態とするように構成された熱源システムがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−5525号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献1記載の熱源システムにおいて、例えば、通常とは異なる時間に浴槽内への湯張りを行ったり、通常とは異なる時間に起床して湯水を消費した場合などのように、消費者の生活パターンが変更された場合には、その通常とは異なる湯張り時又は起床時を特定期間に設定して、その特定期間に必要と思われる湯水を貯湯タンク内に確保しておくことができるが、その他の時間に行われる加熱手段の計画運転により、通常どおりの湯張り時又は起床時にも、過去の実績に応じて無駄な湯水が貯湯されてしまい、運転効率低下を招くことがある。
【0009】
更に、消費者が、通常と異なった湯水消費パターンである特定期間において貯湯タンク内にキープするべき特別使用貯湯量を正確に知ることは困難であり、その入力設定された特別使用貯湯量が、消費者の湯水消費状態に合ったものでなかった場合には、貯湯タンク内の湯水の過不足が生じ、運転効率低下を招くことがある。
【0010】
従って、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、計画運転を行う加熱手段にて生成した湯水を蓄えると共に前記蓄えた湯水が湯水消費部で消費される貯湯タンクを備えたコジェネレーションンシステム等の熱源システムにおいて、消費者の生活パターン変更に対して、貯湯タンク内の貯湯量を適宜変更して、全体の運転効率向上を図る点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明に係る熱源システムの第一特徴構成は、熱電併給装置が発生する熱により湯水を生成する排熱式加熱手段からなる加熱手段にて生成した湯水を蓄えると共に前記蓄えた湯水が湯水消費部で消費される貯湯タンクと、前記湯水消費部における一日のうちのどの時間帯にどれだけの給湯熱負荷があったかを示す実績湯水消費パターンから一日のどの時間帯にどれだけの給湯熱負荷が予測されるかを予測した予測湯水消費パターン、及び、一日のうちのどの時間帯にどれだけの電力負荷があったかを示す電力負荷データから一日のうちのどの時間帯にどれだけの電力負荷が予測されるかを予測した予測電力負荷データに基づいて、前記熱電併給装置の計画運転を行って、前記貯湯タンク内に湯水を蓄える計画運転処理を実行する運転制御手段とを備えた熱源システムであって、
前記運転制御手段が、前記予測湯水消費パターンの変更指令の入力を受け付け、前記受け付けた変更指令に従って前記予測湯水消費パターンを変更する湯水消費パターン変更処理を実行するように構成され、且つ、
入力された設定湯張り時間の、前記実績湯水消費パターンから認識した実績湯張り時間に対する差を、前記変更指令として受け付けて、前記湯水消費パターン変更処理を実行し、前記予測湯水消費パターンにおいて、前記実績湯張り時間の湯水消費負荷を前記設定湯張り時間に移動させる点にある。
【0012】
即ち、上記第一特徴構成によれば、運転制御手段が湯水消費パターン変更処理を実行可能に構成されていることにより、消費者が過去の実績とは異なる湯水消費パターンで湯水を消費する場合には、その湯水消費パターンが実績に対してどのように異なるかという内容を認識可能な変更指令の入力を受け付けて、その入力指令に基づいて自動的に加熱手段の計画運転に用いる予測湯水消費パターンを変更して、貯湯タンク内への貯湯を消費者の実際の生活パターンに対応させて行い、貯湯タンク内の貯湯量の過不足を抑制し、全体の運転効率向上を図ることができる。
【0014】
又、第一特徴構成によれば、運転制御手段により、入力された設定湯張り時間と、実績湯水消費パターンから最も湯水消費負荷が大きい時間又は時間帯等として認識した実績湯張り時間とに基づいて、湯水消費パターン変更処理を実行することで、貯湯タンク内の貯湯量の湯張り時間変更による過不足を抑制し、全体の運転効率向上を図ることができる。
即ち、運転制御手段は、消費者が通常の実績湯張り時間とは異なる設定湯張り時間に、浴槽内の湯張りを行う場合には、その設定湯張り時間が実績湯張り時間に対してどの程度前後しているかという内容を認識可能な変更指令に基づいて、自動的に、加熱手段の計画運転に用いる予測湯水消費パターンにおいて、実績湯張り時間の湯水消費負荷を設定湯張り時間に移動させ、貯湯タンク内の貯湯量を、消費者の実際の湯張り時間に対応したものとすることができる。
又、第一特徴構成によれば、加熱手段として上記熱電併給設備の排熱式加熱手段を有する所謂コジェネレーションンシステムとして本発明の熱源システムを構成するので、その入力指令に基づいて自動的に熱電併給装置の計画運転に用いる予測湯水消費パターンを変更して、貯湯タンク内の貯湯量を、消費者の実際の生活パターンに対応させて、貯湯タンク内の貯湯量の過不足を抑制し、全体の運転効率向上を図ることができる。
【0015】
本発明に係る熱源システムの第二特徴構成は、上記第一特徴構成に加えて、前記運転制御手段が、入力された予測対象期間の設定期間属性の、実際の前記計画運転実施日の実期間属性に対する差を、前記変更指令として受け付けて、前記湯水消費パターン変更処理を実行し、前記予測湯水消費パターンを前記設定期間属性に対応する予測湯水消費パターンに変更する点にある
【0016】
即ち、上記第二特徴構成によれば、運転制御手段により、予測対象期間に対して入力された曜日等の設定期間属性と、予測対象期間の実際の曜日等の実期間属性とに基づいて、湯水消費パターン変更処理を実行することで、通常は在宅している曜日において不在となったり、逆に、通常は不在の曜日に在宅している場合などにおいても、加熱手段の計画運転に用いる予測湯水消費パターンを、実際の実期間属性に対応する実績湯水消費パターンではなく、消費者により設定された設定期間属性に対応する実績湯水消費パターンを用いて導出したものに変更することができ、貯湯タンク内の貯湯量における通常とは異なる不在又は在宅による過不足を抑制し、全体の運転効率向上を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明に係る熱源システムをコジェネレーションンシステムに適応させた例を図面に基づいて説明する。
【0020】
このコジェネレーションンシステムは、図1および図2に示すように、ガスエンジン1によって発電装置2を駆動するように構成された熱電併給装置3と、その熱電併給装置3にて発生する熱を利用しながら、貯湯タンク4への貯湯および熱消費端末5への熱媒供給を行う貯湯ユニット6と、熱電併給装置3および貯湯ユニット6の運転を制御する運転制御手段としての運転制御部7などから構成されている。
【0021】
前記発電装置2の出力側には、系統連係用のインバータ8が設けられ、そのインバータ8は、発電装置2の出力電力を商用系統9から供給される電力と同じ電圧および同じ周波数にするように構成されている。
前記商用系統9は、例えば、単相3線式100/200Vであり、商業用電力供給ライン10を介して、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの電力負荷11に電気的に接続されている。
また、インバータ8は、コージェネ用供給ライン12を介して商業用電力供給ライン10に電気的に接続され、発電装置2からの発電電力がインバータ8およびコージェネ用供給ライン12を介して電気負荷11に供給するように構成されている。
【0022】
前記商業用電力供給ライン10には、電力負荷11の負荷電力を計測する電力負荷計測手段13が設けられ、この電力負荷計測手段13は、商業用電力供給ライン10を通して流れる電流に逆潮流が発生するか否かをも検出するように構成されている。
そして、逆潮流が生じないように、インバータ8により発電装置2から商業用電力供給ライン10に供給される電力が制御され、発電電力の余剰電力は、その余剰電力を熱に代えて回収する電気ヒータ14に供給されるように構成されている。
【0023】
前記電気ヒータ14は、複数の電気ヒータから構成され、冷却水循環ポンプ17の作動により冷却水循環路15を通流するガスエンジン1の冷却水を加熱するように設けられ、発電装置2の出力側に接続された作動スイッチ16によりON/OFFが切り換えられている。
また、作動スイッチ16は、余剰電力の大きさが大きくなるほど、電気ヒータ14の消費電力が大きくなるように、余剰電力の大きさに応じて電気ヒータ14の消費電力を調整するように構成されている。
【0024】
前記貯湯ユニット6は、温度成層を形成する状態で湯水を貯湯する貯湯タンク4、湯水循環路18を通して貯湯タンク4内の湯水を循環させる湯水循環手段としての湯水循環ポンプ19、熱源用循環路20を通して熱源用湯水を循環させる熱源用湯水循環手段としての熱源用循環ポンプ21、熱媒循環路22を通して熱媒を熱消費端末5に循環供給させる熱媒循環手段としての熱媒循環ポンプ23、湯水循環路18を通流する湯水を加熱させる貯湯用熱交換器24、熱源用循環路20を通流する熱源用湯水を加熱させる熱源用熱交換器25、熱媒循環路22を通流する熱媒を加熱させる熱媒加熱用熱交換器26、ファン27を作動させた状態でのバーナ28の燃焼により貯湯タンク4内から取り出した湯水および熱源用循環路20を通流する熱源用湯水を加熱させる補助加熱用熱交換器29などを備えて構成されている。
【0025】
前記貯湯用熱交換器24においては、熱電併給装置3にて発生する熱を回収した冷却水循環路15の冷却水を通流させることにより、湯水循環路18を通流する湯水を加熱させるように構成されている。
前記熱源用熱交換器25においては、熱電併給装置3にて発生する熱を回収した冷却水循環路15の冷却水を通流させることにより、熱源用循環路20を通流する熱源用湯水を加熱させるように構成されている。
そして、排熱式加熱手段Nが、貯湯用熱交換器24および熱源用熱交換器25により構成されている。
また、熱源用循環路20には、熱源用湯水の通流を断続させる熱源用断続弁40が設けられている。
【0026】
前記冷却水循環路15は、貯湯用熱交換器24側と熱源用熱交換器25側とに分岐され、その分岐箇所に、貯湯用熱交換器24側に通流させる冷却水の流量と熱源用熱交換器25側に通流させる冷却水の流量との割合を調整する分流弁30が設けられている。
そして、分流弁30は、冷却水循環路15の冷却水の全量を貯湯用熱交換器24側に通流させたり、冷却水循環路15の冷却水の全量を熱源用熱交換器25側に通流させることもできるように構成されている。
【0027】
前記熱媒加熱用熱交換器26においては、熱源用熱交換器25や補助加熱用熱交換器29にて加熱された熱源用湯水を通流させることにより、熱媒循環路22を通流する熱媒を加熱させるように構成されている。
前記熱消費端末5は、床暖房装置や浴室暖房装置などの暖房端末にて構成されている。
【0028】
補助加熱手段Mが、ファン27、バーナ28、補助加熱用熱交換器29により構成され、その補助加熱手段Mは、ファン27を作動させた状態でバーナ28を燃焼させる加熱状態で作動させたり、バーナ28の非燃焼状態でファン27を作動させる放熱状態で作動させることができるように構成されている。
そして、補助加熱手段Mを加熱状態で作動させることにより、補助加熱用熱交換器29において、貯湯タンク4内から取り出した湯水や熱源用循環路20を通流する熱源用湯水を加熱させ、補助加熱手段Mを放熱状態で作動させることにより、熱源用循環路20を通流する熱源用湯水から熱を放熱させるように構成されている。
【0029】
また、貯湯タンク4から取り出した湯水を給湯するときの給湯熱負荷を計測する給湯負荷計測手段31が設けられ、熱消費端末5での暖房熱負荷を計測する暖房熱負荷計測手段32も設けられている。
【0030】
前記運転制御部7は、コジェネレーションンシステムの運転状態において、熱電併給装置3の運転中には冷却水循環ポンプ17を作動させる状態で、熱電併給装置3の運転および冷却水循環ポンプ17の作動状態を制御すると共に、湯水循環ポンプ19、熱源用循環ポンプ21、熱媒循環ポンプ23の作動状態を制御することによって、貯湯タンク4内に湯水を貯湯する貯湯運転や、熱消費端末5に熱媒を供給する熱媒供給運転を行うように構成されている。
【0031】
ちなみに、給湯するときには、熱源用断続弁40を閉弁した状態で貯湯タンク4から取り出した湯水を給湯するように構成され、貯湯タンク4内に貯湯用設定温度の湯水が貯湯されていれば、その湯水を補助加熱手段Mにて加熱させずに給湯し、貯湯タンク4内に貯湯用設定温度の湯水が貯湯されていなければ、補助加熱手段Mを作動させて、貯湯タンク4から取り出し湯水を補助加熱手段Mにて加熱して給湯するように構成されている。
【0032】
まず、運転制御部7による熱電併給装置3の計画運転処理について説明を加える。
前記運転制御部7は、実際の使用状況に基づいて、1日分の過去負荷データを、期間属性としての曜日と対応付ける状態で更新して記憶するデータ更新処理を行い、日付が変わるごとに、記憶されている1日分の過去負荷データから、その日1日分の予測負荷データを求める予測負荷演算処理を行うように構成されている。
そして、運転制御部7は、その日1日分の予測負荷データを求めた状態で、単位時間である1時間が経過するごとに、予測負荷データから、熱電併給装置3を運転させるか否かの基準となる省エネ度基準値を求める省エネ度基準値演算処理を行うと共に、その省エネ度基準値演算処理にて求められた省エネ度基準値よりも現時点での実省エネ度が上回っているか否かによって、熱電併給装置3の運転の可否を判別する運転可否判別処理を行うように構成されている。
【0033】
このようにして、運転制御部7は、運転可否判別処理において、熱電併給装置3の運転が可と判別されると、その時点から1時間先までの単位時間を、熱電併給装置3を運転させる運転用時間帯として設定して、その運転用時間帯に熱電併給装置3を運転させ、熱電併給装置3の運転が不可と判別されると、熱電併給装置3の運転を停止させるように構成されている。
【0034】
そして、運転制御部7は、運転用時間帯において、貯湯タンク4内の貯湯量が満杯となると、熱電併給装置3の運転を開始してからの運転継続時間が設定時間(例えば、1時間)以上である場合には、熱電併給装置3の運転を停止させ、運転継続時間が設定時間(例えば、1時間)未満である場合には、貯湯タンク4内の貯湯量が満杯となっても、運転継続時間が設定時間(例えば、1時間)以上となるまで熱電併給装置3の運転を継続させるように構成されている。
ちなみに、貯湯タンク4内の貯湯量については、図示はしないが、貯湯タンク4内に設けられる複数のサーミスタの検出情報に基づいて検出するように構成されている。
【0035】
前記データ更新処理について説明を加えると、1日のうちのどの時間帯にどれだけの電力負荷、熱負荷としての給湯熱負荷と暖房熱負荷があったかの1日分の過去負荷データを、期間属性としての曜日と対応付ける状態で更新して記憶するように構成されている。
【0036】
まず、過去負荷データについて説明すると、過去負荷データは、電力負荷データ、実績湯水消費パターンとしての給湯熱負荷データ、暖房熱負荷データの3種類の負荷データからなり、図3に示すように、1日分の過去負荷データが日曜日から土曜日までの曜日ごとに区分けした状態で記憶するように構成されている。
そして、1日分の過去負荷データは、24時間のうち1時間を単位時間として、単位時間当たりの電力負荷データの24個、単位時間当たりの給湯熱負荷データの24個、および、単位時間当たりの暖房熱負荷データの24個から構成されている。
【0037】
上述のような過去負荷データを更新する構成について説明を加えると、実際の使用状況から、単位時間当たりの電力負荷、給湯熱負荷、および、暖房熱負荷の夫々を、電力負荷計測手段13、給湯熱負荷計測手段31、および、暖房熱負荷計測手段32にて計測し、その計測した負荷データを記憶する状態で1日分の実負荷データを期間属性としての曜日と対応付けて記憶させる。
そして、1日分の実負荷データが1週間分記憶されると、曜日ごとに、過去負荷データと実負荷データとを所定の割合で足し合わせることにより、新しい過去負荷データを求めて、その求めた新しい過去負荷データを記憶して、過去負荷データを更新するように構成されている。
【0038】
日曜日を例に挙げて具体的に説明すると、図3に示すように、過去負荷データのうち日曜日に対応する過去負荷データD1mと、実負荷データのうち日曜日に対応する実負荷データA1とから、下記の〔数1〕により、日曜日に対応する新しい過去負荷データD1(m+1)が求められ、その求められた過去負荷データD1(m+1)を記憶する。
なお、下記の〔数1〕において、D1mを、日曜日に対応する過去負荷データとし、A1を、日曜日に対応する実負荷データとし、Kは、0.75の定数であり、D1(m+1)を、新しい過去負荷データとする。
【0039】
【数1】
D1(m+1)=(D1m×K)+{A1×(1−K)}
【0040】
前記予測負荷演算処理について説明を加えると、日付が変わるごとに実行され、その日のどの時間帯にどれだけの電力負荷、給湯熱負荷、暖房熱負荷が予測されているかの1日分の予測負荷データを求めるように構成されている。
すなわち、期間属性としての曜日ごとの7つの過去負荷データのうち、実期間属性としてのその日の曜日に対応する過去負荷データと前日の実負荷データとを所定の割合で足し合わせることにより、どの時間帯にどれだけの電力負荷、給湯熱負荷、暖房熱負荷が予測されているかのその日1日分の予測負荷データを求めるように構成されている。
【0041】
月曜日1日分の予測負荷データを求める場合を例に挙げて具体的に説明すると、図3に示すように、曜日ごとの7つの過去負荷データD1m〜D7mと曜日ごとの7つの実負荷データA1〜A7とが記憶されているので、実期間属性である月曜日に対応する過去負荷データD2mと、前日の日曜日に対応する実負荷データA1とから、下記の〔数2〕により、月曜日の1日分の予測負荷データBを求める。
そして、1日分の予測負荷データBは、図4に示すように、1日分の予測電力負荷データ、1日分の予測湯水消費パターンとしての予測給湯熱負荷データ、1日分の予測暖房熱負荷データからなり、図4の(イ)は、1日分の予測電力負荷データを示しており、図4の(ロ)は、1日分の予測給湯熱負荷データを示しており、図4の(ハ)は、1日分の予測暖房熱負荷データを示している。
なお、下記の〔数2〕において、D2mを、月曜日に対応する過去負荷データとし、A1を、日曜日に対応する実負荷データとし、Qは、0.25の定数であり、Bは、予測負荷データとする。
【0042】
【数2】
B=(D2m×Q)+{A1×(1−Q)}
【0043】
前記省エネ度基準値演算処理について説明を加えると、単位時間である1時間が経過するごとに実行され、予測湯水消費パターンとしての予測給湯熱負荷データを用いて、現時点から基準値用時間先までの間に必要となる貯湯必要量を賄えるように熱電併給装置3を運転させた場合に、熱電併給装置3を運転させることによって省エネルギー化を実現できる省エネ度基準値を求めるように構成されている。
【0044】
例えば、単位時間を1時間とし、基準値用時間を12時間として説明を加えると、まず、予測負荷データによる予測電力負荷データ、予測給湯熱負荷データ、および、予測暖房熱負荷データから、下記の〔数3〕により、図5に示すように、熱電併給装置3を運転させた場合の予測省エネ度を1時間ごとに12時間先までの12個分を求めると共に、熱電併給装置3を運転させた場合に貯湯タンク3に貯湯することができる予測貯湯量を1時間ごとに12時間先までの12個分を求める。
【0045】
【数3】
省エネ度P={(EK1+EK2+EK3)/熱電併給装置3の必要エネルギー}×100
【0046】
ただし、EK1は、有効発電出力E1を変数とする関数であり、EK2は、E2を変数とする関数であり、EK3は、E3を変数とする関数であり、
【0047】
また、有効発電出力E1、暖房熱出力E2、有効貯湯熱出力E3の夫々は、下記の〔数4〕〜〔数6〕により求められる。
【0048】
【数4】
E1=電力負荷11での消費電力=熱電併給装置3の発電電力−(電気ヒータ14の消費電力+各種補機の消費電力)
ちなみに、各種補機とは、このコジェネレーションンシステムで補助的に用いられる装置や機械であり、冷却水循環ポンプ17や湯水循環ポンプ19などがこれに該当する。
【0049】
【数5】
E2=熱消費端末5での消費熱量
【0050】
【数6】
E3=(熱電併給装置3にて発生する熱量+電気ヒータ14の回収熱量−暖房熱出力E2)−放熱ロス
ただし、電気ヒータ14の回収熱量=電気ヒータ14の消費電力×ヒータの熱効率とする。
【0051】
そして、図5に示すように、1時間ごとの予測省エネ度および予測貯湯量を12個分求めた状態において、まず、予測湯水消費パターンとしての予測給湯熱負荷データから12時間先までに必要とされている予測必要貯湯量を求め、その予測必要貯湯量から現時点での貯湯タンク4内の貯湯量を引いて、12時間先までの間に必要となる必要貯湯量を求める。
例えば、予測給湯熱負荷データから12時間後に9.8kWの給湯熱負荷が予測されていて、現時点での貯湯タンク4内の貯湯量が2.5kWである場合には、12時間先までの間に必要となる必要貯湯量は7.3kWとなる。
【0052】
そして、単位時間の予測貯湯量を足し合わせる状態で、その足し合わせた予測貯湯量が必要貯湯量に達するまで、12個分の単位時間のうち、予測省エネ度の数値が高いものから選択していくようにしている。
【0053】
説明を加えると、例えば、上述の如く、必要貯湯量が7.3kWである場合には、図5に示すように、まず、予測省エネ度の一番高い7時間先から8時間先までの単位時間を選択し、その単位時間における予測貯湯量を足し合わせる。
次に予測省エネ度の高い6時間先から7時間先までの単位時間を選択し、その単位時間における予測貯湯量を足し合わせて、そのときの足し合わせた予測貯湯量が1.1kWとなる。
また次に予測省エネ度の高い5時間先から6時間先までの単位時間を選択し、その単位時間における予測貯湯量を足し合わせて、そのときの足し合わせた予測貯湯量が4.0kWとなる。
【0054】
このようにして、予測省エネ度の数値が高いものからの単位時間の選択と予測貯湯量の足し合わせを繰り返していくと、図5に示すように、8時間先から9時間先までの単位時間を選択したときに、足し合わせた予測貯湯量が7.3kWに達する。
そうすると、8時間先から9時間先までの単位時間の省エネ度を省エネ度基準値として設定し、図5に示すものでは、省エネ度基準値が106となる。
【0055】
前記運転可否判別処理について説明を加えると、単位時間である1時間が経過するごとに実行され、現時点での電力負荷、予測給湯熱負荷、および、現時点での暖房熱負荷から、上記の〔数3〕により、現省エネ度を求める。
そして、その現省エネ度が省エネ度基準値よりも上回ると、熱電併給装置3の運転が可と判別し、現省エネ度が省エネ度基準値以下であると、熱電併給装置3の運転が不可と判別するようにしている。
【0056】
前記運転制御部7の制御動作において、データ更新処理および予測負荷演算処理を行っている状態で、1日の計画運転処理及び湯水消費パターン変更処理等を含む制御動作について、図6,7のフローチャートに基づいて説明を加える。
【0057】
まず、図6のフローチャートにおいて、後述の湯水消費パターン変更処理(ステップ1)、省エネ基準値演算処理(ステップ2)、運転可否判別処理(ステップ3)を順次行う。そして、運転可否判別処理(ステップ4)において熱電併給装置3の運転が可と判別されると、熱電併給装置3を運転させ(ステップ5)、逆に、運転可否判別処理(ステップ4)において熱電併給装置3の運転が不可と判別されると、熱電併給装置3の運転を停止する(ステップ6)。
【0058】
そして、単位時間である1時間が経過するまでは、上述の制御動作(ステップ4,5,6)を行い、1時間が経過すると、再度、湯水消費パターン変更処理(ステップ1)、省エネ基準値演算処理(ステップ2)、運転可否判別処理(ステップ3)を順次行ってから、上述の制御動作(ステップ4,5,6)を行うようにしている(ステップ7)。
【0059】
次に、前記湯水消費パターン変更処理の詳細について、説明を加える。
【0060】
リモコン50には、湯張り時間予約を行うための設定湯張り時間入力部50aと、消費者の生活パターンに合った期間属性としての曜日を入力するための設定期間属性入力部としての設定曜日入力部50bが設けられている。
前記設定湯張り時間入力部50aは、消費者がその日に浴槽の湯張りを行いたい時間である設定湯張り時間を入力可能に構成されている。
また、前記設定曜日入力部50bは、消費者のその日の生活パターンが、その日の実際の実曜日(実期間属性)の生活パターンとは異なり、他の設定曜日(設定期間属性)の生活パターンである場合に、その設定曜日を入力可能に構成されている。
【0061】
そして、運転制御部7は、上述の計画運転処理を行うと同時に、設定湯張り時間入力部50a及び設定曜日入力部50bにおいて変更指令としての設定湯張り時間と設定曜日の入力を受け付け、受け付けた変更指令に従って予測給湯熱負荷データを変更する湯水消費パターン変更処理を実行する。
【0062】
即ち、図7のフローチャートに示すように、湯水消費パターン変更処理において、先ず、上記設定曜日入力部50bに、設定曜日が入力されているかを判定し(ステップ11)、更に、設定曜日が入力されていると判定した場合には、その日の実際の実曜日を認識して(ステップ12)、入力された設定曜日が実曜日と異なるかを判定する(ステップ13)。
【0063】
上記ステップ13において設定曜日が実曜日と異なると判定したときには、予測負荷演算処理を再度実行して、上記設定曜日の過去給湯負荷データを用いて予測給湯熱負荷データを求め、先に求めてあった実曜日に対応する予測給湯熱負荷データを、新たに求めた設定曜日に対応する予測給湯熱負荷データに変更する(ステップ14)。
【0064】
次に、上記ステップ14を行った後、及び、上記ステップ11において設定曜日が入力されていないと判定したとき、及び、上記ステップ13において設定曜日が実曜日と同じであると判定したときには、次のステップ15以降の処理を実行する。
【0065】
運転制御部7は、上記設定湯張り時間入力部50aに、設定湯張り時間が入力されているかを判定し(ステップ15)、更に、設定湯張り時間が入力されていると判定した場合には、予測給湯熱負荷データにおいて最も給湯熱負荷が大きい時間を実績湯張り時間として認識し(ステップ16)、上記設定湯張り時間と上記実績湯張り時間との間に例えば1時間以上の差が存在しているかを判定する(ステップ17)。
【0066】
そして、上記ステップ17において設定湯張り時間と実績湯張り時間との間に例えば1時間以上の差が存在していると判定した場合には、予測給湯熱負荷データにおける実績湯張り時間の給湯熱負荷を設定湯張り時間に移動させるように、予測熱負荷データの変更を行う(ステップ18)。
【0067】
そして、上記ステップ18を行った後、及び、上記ステップ15において設定湯張り時間が入力されていないと判定したとき、及び、上記ステップ17において設定湯張り時間と実績湯張り時間との間に例えば1時間以上の差が存在していないと判定したときには、本湯水消費パターン変更処理を終了する。
【0068】
上記のような湯水消費パターン変更処理を行うことで、貯湯タンク4内への貯湯を消費者の実際の生活パターンに対応させて行い、貯湯タンク4内の貯湯量の過不足を抑制し、全体の運転効率向上を図ることができる。
【0069】
次に、運転制御部7による貯湯運転および熱媒供給運転について説明を加える。
前記貯湯運転は、熱電併給装置3の運転中で、分流弁30にて貯湯用熱交換器24側に冷却水が通流するように調整した状態での冷却水循環ポンプ17の作動により、貯湯用熱交換器24において、冷却水循環路15を通流する冷却水にて湯水循環路18を通流する湯水を加熱させることができる状態で行われる。
そして、湯水循環ポンプ19を作動させて、貯湯タンク4の下部から湯水を湯水循環路18に取り出し、その湯水を、貯湯用熱交換器24を通過させて貯湯用設定温度に加熱したのち、貯湯タンク4の上部に戻して、貯湯タンク4内に貯湯用設定温度の湯水を貯湯するようにしている。
【0070】
前記熱媒供給運転は、熱消費端末5にて熱が要求されていることをリモコン50により指令されると、熱源用断続弁40を開弁させる状態で熱源用循環ポンプ21と熱媒循環ポンプ23とを作動させて、熱源用熱交換器25と補助加熱用熱交換器29との少なくとも一方にて熱源用湯水を加熱させて、その加熱された熱源用湯水を、熱媒加熱用熱交換器26を通過する状態で循環させ、熱媒加熱用熱交換器26において熱源用湯水により加熱される熱媒を熱消費端末5に循環供給するようにしている。
【0071】
熱源用湯水の加熱について説明を加えると、熱電併給装置3の運転中である場合には、分流弁30にて熱源用熱交換器25側に冷却水が通流するように調整した状態での冷却水循環ポンプ17の作動により、熱源用熱交換器25において熱源用湯水を加熱させるように構成されている。
また、熱電併給装置3からの冷却水だけでは熱消費端末5で要求されている現暖房熱負荷を賄えない場合や、熱電併給装置3の非運転中の場合には、補助加熱手段Mを加熱状態で作動させることにより、補助加熱用熱交換器29において熱源用湯水を加熱させるように構成されている。
【0072】
ちなみに、運転制御部7は、熱電併給装置3の運転中に、貯湯運転と熱媒供給運転とを同時に行う場合には、熱消費端末5で要求されている現暖房熱負荷に基づいて、分流弁30にて貯湯用熱交換器24側に通流させる冷却水の流量と熱源用熱交換器25側に通流させる冷却水の流量との割合を調整するように構成されている。
【0073】
また、運転制御部7は、貯湯タンク4内の貯湯量が満杯でかつ熱消費端末5にて熱が要求されておらず、しかも、熱電併給装置3にて熱を発生している状態であると、熱電併給装置3にて発生する熱を放熱する放熱運転を行うように構成されている。
すなわち、運転制御部7は、放熱運転において、補助加熱手段Mを放熱状態で作動させかつ熱源用循環ポンプ21を作動させることにより、熱電併給装置3にて発生する熱を放熱するように構成されている。
【0074】
〔別実施形態〕
〈1〉上記実施形態では、運転制御部7が、予測負荷データに基づいて熱電併給装置3を計画運転させるように構成されているが、例えば、特定の設定時間帯に、熱電併給装置3を、消費者の特別使用貯湯量の入力等の消費者の人為操作によって運転するように構成することも可能である。
【0075】
〈2〉上記実施の形態では、湯水消費パターン変更処理に用いる期間属性を曜日としたが、別に、予測給湯熱負荷データを、季節、月、日、平日及び休日、午前及び午後ごとに導出可能である場合には、期間属性を、季節、月、日、平日及び休日、午前及び午後などとすることができる。
例えば、期間属性を平日及び休日とする場合には、リモコン50は、消費者のその日の生活パターンが、その日の実際の実期間属性の生活パターンとは異なり、他の設定期間属性の生活パターンである場合に、その設定曜日を入力可能に構成されている。
そして、湯水消費パターン変更処理において、先ず、リモコン50に設定期間属性(平日か休日)が入力されている場合には、実際の期間属性が休日である場合に設定期間属性が平日であったり、実際の期間属性が平日である場合に設定期間属性が休日であるなどのように、設定期間属性が実期間属性と異なると判定したときには、上記設定期間属性の過去給湯負荷データを用いて予測給湯熱負荷データを求め、先に求めてあった実期間属性に対応する予測給湯熱負荷データを、新たに求めた設定期間属性に対応する予測給湯熱負荷データに変更することができる。
【0076】
〈3〉上記実施形態では、運転制御部7が、データ更新処理、予測負荷演算処理、省エネ度基準値演算処理、運転可否判別処理を行うことにより、予測電力負荷および予測熱負荷に基づいて、熱電併給装置3の計画運転処理を行うように構成しているが、計画運転処理の構成については適宜変更が可能である。
【0077】
〈4〉上記実施形態では、熱電併給装置3として、ガスエンジン1によって発電装置2を駆動するものを例示したが、例えば、熱電併給装置として燃料電池を適応することも可能である。
【0078】
〈5〉上記実施形態では、図7の湯水消費パターン変更処理のステップ16において、運転制御部7は、予測給湯熱負荷データにおいて最も給湯熱負荷が大きい時間を実績湯張り時間として認識したが、別に、予測給湯熱負荷データにおいて最も給湯熱負荷が大きい時間を含む例えば3時間等の時間帯を実績湯張り時間として認識しても構わない。
また、このように実績湯張り時間として時間帯を認識した場合には、その時間帯における給湯熱負荷の内の湯張りで消費された考えられる給湯熱負荷をその時間帯から均等又は特定の割合で取り除き、その取り除いた分の給湯熱負荷を設定湯張り時間に移動させても構わない。
また、湯水消費パターン変更処理において予測給湯熱負荷データを変更する構成は、前述した構成に限られず、例えば、予測給湯熱負荷データにおいて、設定湯張り時間に湯張りにより消費されると考えられる給湯熱負荷を追加するとともに、その設定湯張り時間以降の任意の時間からその追加した給湯熱負荷に対応する熱負荷を削除するなどのあらゆる構成を採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態におけるコージェネレーションシステムの概略図
【図2】コージェネレーションシステムのブロック図
【図3】データ更新処理における説明図
【図4】1日分の予測負荷データを示すグラフ
【図5】省エネ度基準値演算処理における説明図
【図6】計画運転処理を示すフローチャート
【図7】湯水消費パターン変更処理を示すフローチャート
【符号の説明】
1:ガスエンジン
2:発電装置
3:熱電併給装置
4:貯湯タンク
7:運転制御部(運転制御手段)
50a:設定湯張り時間入力部
50b:設定曜日入力部(設定期間属性入力部)
N:排熱式加熱手段(加熱手段)
Claims (2)
- 熱電併給装置が発生する熱により湯水を生成する排熱式加熱手段からなる加熱手段にて生成した湯水を蓄えると共に前記蓄えた湯水が湯水消費部で消費される貯湯タンクと、前記湯水消費部における一日のうちのどの時間帯にどれだけの給湯熱負荷があったかを示す実績湯水消費パターンから一日のどの時間帯にどれだけの給湯熱負荷が予測されるかを予測した予測湯水消費パターン、及び、一日のうちのどの時間帯にどれだけの電力負荷があったかを示す電力負荷データから一日のうちのどの時間帯にどれだけの電力負荷が予測されるかを予測した予測電力負荷データに基づいて、前記熱電併給装置の計画運転を行って、前記貯湯タンク内に湯水を蓄える計画運転処理を実行する運転制御手段とを備えた熱源システムであって、
前記運転制御手段が、前記予測湯水消費パターンの変更指令の入力を受け付け、前記受け付けた変更指令に従って前記予測湯水消費パターンを変更する湯水消費パターン変更処理を実行するように構成され、且つ、
入力された設定湯張り時間の、前記実績湯水消費パターンから認識した実績湯張り時間に対する差を、前記変更指令として受け付けて、前記湯水消費パターン変更処理を実行し、前記予測湯水消費パターンにおいて、前記実績湯張り時間の湯水消費負荷を前記設定湯張り時間に移動させる熱源システム。 - 前記運転制御手段が、入力された予測対象期間の設定期間属性の、実際の前記計画運転実施日の実期間属性に対する差を、前記変更指令として受け付けて、前記湯水消費パターン変更処理を実行し、前記予測湯水消費パターンを前記設定期間属性に対応する予測湯水消費パターンに変更する請求項1に記載の熱源システム。
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