JP2006275199A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

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淳一 土井
Tatsutoshi Mizobe
龍利 溝部
Shinya Kamata
真也 鎌田
Tomohiro Kubo
智宏 久保
Takashi Ishiyama
貴士 石山
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Abstract

【課題】 自動変速機の油圧制御装置において、油圧制御範囲が異なる複数の摩擦締結要素に対して供給される油圧の振動を単一のアキュームレータにより効果的に吸収させる。
【解決手段】 第1油圧制御範囲の油圧で締結されるリダクションブレーキと、該第1油圧制御範囲に対して高油圧側の第2油圧制御範囲の油圧で締結されるダイレクトクラッチと、これらの摩擦締結要素に供給する油圧を調圧する単一のデューティ制御弁と、該デューティ制御弁とリダクションブレーキ及びダイレクトクラッチとの間に接続されると共に、デューティ制御弁からの供給油圧に対するアキュームレータピストンストロークの特性が、第2油圧制御範囲より第1油圧制御範囲における供給油圧の変化に対するアキュームレータピストンストロークの変化の勾配が大きくなるように設定された単一のアキュームレータとを備えた。
【選択図】 図3

Description

本発明は、油圧により摩擦締結要素を選択的に締結して変速を行う自動変速機の油圧制御装置に関し、車両に搭載される変速機の技術分野に属する。
自動車等の車両に搭載される自動変速機は、動力伝達経路をクラッチやブレーキ等の複数の摩擦締結要素を選択的に締結して切り換えることにより、運転状態に応じてギヤ段を自動的に設定するように構成されている。
そして、この自動変速機を油圧により制御する油圧制御装置は、油圧回路に各摩擦締結要素に対して油圧の給排を行う各種制御弁が配設された構成とされ、そのうち、摩擦締結要素に供給する油圧を調圧可能なデューティ制御弁は、所定のデューティ信号を受けて一定周期でON、OFFを繰り返し、1ON−OFFサイクル中のON時間の比率(デューティ率)に応じて油圧を調圧するように構成されている。
一方、このようなデューティ制御弁のON、OFFの繰り返しに起因して、摩擦締結要素の油圧室に供給される油圧が高低を繰り返す油圧振動が発生し、この油圧振動により摩擦締結要素の締結の際に自動変速機の振動が起こり、これが自動変速機から車体に伝達され、最終的に乗員に振動となって感じられるという問題が生じる。特に、変速中においては、油圧振動のために良好な変速が阻害されることになる。
これに対して、特許文献1には、デューティ制御弁から各摩擦締結要素に油圧を供給する油路にアキュームレータを設け、該アキュームレータにより前述の油圧振動を吸収させるようにした自動変速機の油圧制御装置が開示されている。
特開2000−205407号公報
ところで、前記特許文献1に開示された自動変速機の油圧制御装置は、複数の摩擦締結要素に対してそれぞれ独立のデューティ制御弁及びアキュームレータが設けられているので、部品点数が増加し、油圧制御装置の構造が複雑になるという問題がある。
これに対して、複数の摩擦締結要素に対して単一のデューティ制御弁及びアキュームレータを兼用するように構成することも考えられる。しかしながら、各摩擦締結要素に要求される油圧制御範囲は摩擦締結要素毎に異なることがあり、この場合、兼用される摩擦締結要素の油圧制御範囲の全範囲に対して単一のアキュームレータで効果的に油圧振動を吸収させることは困難である。
そこで、本発明は、自動変速機の油圧制御装置において、油圧制御範囲が異なる複数の摩擦締結要素に対して供給される油圧の振動を単一のアキュームレータにより効果的に吸収させることを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、自動変速機の油圧制御装置において、第1油圧制御範囲の油圧で締結される第1摩擦締結要素と、該第1油圧制御範囲に対して高油圧側の第2油圧制御範囲の油圧で締結される第2摩擦締結要素と、前記第1、第2摩擦締結要素に供給する油圧を調圧する単一のデューティ制御弁と、該デューティ制御弁と第1、第2摩擦締結要素との間に接続されると共に、デューティ制御弁からの供給油圧に対するアキュームレータピストンストロークの特性が、第2油圧制御範囲より第1油圧制御範囲における供給油圧の変化に対するアキュームレータピストンストロークの変化の勾配が大きくなるように設定された単一のアキュームレータとが備えられていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記アキュームレータは、円筒状のアキュームレータ本体と、該アキュームレータ本体に摺動可能に収容され、一方側に供給された油圧を受ける受圧面が設けられたアキュームレータピストンと、該アキュームレータピストンの無ストローク時にアキュームレータピストンに所定の荷重を与える付勢手段と、該アキュームレータピストンの他方側に配置され、アキュームレータピストンの無ストローク時にはアキュームレータピストンに対して無荷重であり、所定のストローク以上で荷重が作用するアキュームレータスプリングとが備えられていることを特徴とする。
さらに、請求項3に記載の発明は、前記請求項2に記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記付勢手段は、前記アキュームレータスプリングとは外径の異なるスプリングで構成され、このスプリングと前記アキュームレータスプリングとは同心状に配置されていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1に記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記第1、第2摩擦締結要素は、所定の変速時に、締結状態と解放状態が入れ替るように構成されていることを特徴とする。
そして、請求項5に記載の発明は、前記請求項4に記載の自動変速機の油圧制御装置において、第1摩擦締結要素の制御油圧室に連絡される油路及び第2摩擦締結要素の制御油圧室に連絡される油路が分岐して設けられていると共に、分岐点にデューティ制御弁の油圧を選択的に供給する制御弁が備えられていることを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明によれば、締結する油圧制御範囲が異なる第1、第2摩擦締結要素に対して、単一のデューティ制御弁により油圧を調圧し、該デューティ制御弁と第1、第2摩擦締結要素との間に配置した単一のアキュームレータにより油圧振動を吸収させることができる。
このとき、アキュームレータの供給油圧に対するアキュームレータピストンストロークの特性が、低油圧側である第1油圧制御範囲では供給油圧の変化に対するアキュームレータピストンストロークの変化の勾配が大きく、かつ高油圧側である第2油圧制御範囲では供給油圧の変化に対するアキュームレータピストンストロークの変化の勾配が小さくなるように設定されているので、低油圧側では油圧が低いにも拘らず十分なアキュームレータピストンストロークが確保され、低油圧側の第1油圧制御範囲での油圧振動が効果的に吸収されると共に、高油圧側では過度なアキュームレータピストンストロークが防止され、適度なアキュームレータピストンストロークにより第2油圧制御範囲の油圧振動が効果的に吸収される。
特に低油圧では、供給される油圧に対する油圧振動の振れ幅の比率が相対的に大きく、油圧振動が車体の振動として現れ易いが、前述のように低油圧側の供給油圧に対するアキュームレータピストンストロークの勾配が大きくなるように設定されているので油圧振動が効果的に吸収されて制振性能が改善されることになる。
このように、本発明によれば、アキュームレータの単一化により装置の簡素化が実現されると共に、締結する油圧制御範囲が異なる第1、第2摩擦締結要素に対して効果的に油圧振動が吸収されることになる。
また、請求項2に記載の発明によれば、アキュームレータの無ストローク時にアキュームレータピストンに対して所定の荷重を与える付勢手段と、アキュームレータピストンの無ストローク時にはアキュームレータピストンに対して無荷重であり、所定のストローク以上で荷重が作用するアキュームレータスプリングとが備えられているので、前記請求項1に記載の発明のアキュームレータの供給油圧に対するアキュームレータピストンストロークの特性を実現することができる。
つまり、低油圧に対してはアキュームレータスプリングは作用せずに付勢手段のみが作用して、十分なアキュームレータピストンストロークが確保されて効果的に油圧振動の吸収が行われると共に、高油圧に対してはアキュームレータスプリングが作用して、過度なアキュームレータピストンストロークが防止されて、適度なアキュームレータピストンストロークにより効果的に油圧振動の吸収が行われる。このように、本発明によれば、前述のアキュームレータの供給油圧に対するアキュームレータピストンストロークの特性を容易に設定することができる。
そして、請求項3に記載の発明によれば、前記付勢手段として、アキュームレータスプリングとは外径の異なるスプリングが備えられ、これらのスプリングは同心状に配置されているので占有スペースを拡大することなく、装着するだけで簡単に前述のアキュームレータの供給油圧に対するアキュームレータピストンストロークの特性が実現される。
一方、請求項4に記載の発明によれば、第1、第2摩擦締結要素は、所定の変速時に、締結状態と解放状態とが入れ替るように構成されているので、前記請求項1に記載の発明を適用することによって、油圧振動による問題が生じやすい変速中に、油圧振動が効果的に吸収され、良好な変速が実現される。
また、請求項5に記載の発明によれば、切換弁を切り換えることにより第1、第2摩擦締結要素の締結状態と解放状態とが入れ替えて変速が行われるように構成されているので、切換弁を切り換えた変速中に、油圧振動が効果的に吸収され、良好な変速が実現される。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る自動変速機1は、トルクコンバータ2と、主変速機構3と、副変速機構4とを有している。
前記トルクコンバータ3は、エンジン5の出力をエンジン出力軸(トルクコンバータ2の入力軸)6を介して入力し、タービン軸(トルクコンバータ2の出力軸)7を介して前記主変速機構3に出力する。トルクコンバータ2の反エンジン側に配置されたオイルポンプ8はコンバータケース20及びポンプ21を介してエンジン出力軸6により駆動される。
前記主変速機構3は、2つの遊星歯車機構30,31を有している。そして、タービン軸7と第1遊星歯車機構30のサンギヤ30aとの間にフォワードクラッチ32が、タービン軸7と第2遊星歯車機構31のサンギヤ31aとの間にリバースクラッチ33が、タービン軸7と第2遊星歯車機構31のピニオンキャリヤ31bとの間に3−4クラッチ34がそれぞれ備えられている。また、2−4ブレーキ35は第2遊星歯車機構31のサンギヤ31aを固定する。第1遊星歯車機構30のリングギヤ30cと第2遊星歯車機構31のピニオンキャリヤ31bとが連結され、これらと変速機ケース9との間にローリバースブレーキ36と主変速ワンウェイクラッチ37とが並列に配置されている。さらに、第1遊星歯車機構30のピニオンキャリヤ30bと第2遊星歯車機構31のリングギヤ31cとが連結され、これらに出力ギヤ38が接続されている。
前記副変速機構4は、単一の第3遊星歯車機構40を有し、前記主変速機構3の出力ギヤ38に常時噛み合った入力ギヤ41が該第3遊星歯車機構40のリングギヤ40cに連結されていると共に、サンギヤ40aとピニオンキャリア40bの間にダイレクトクラッチ42が備えられている。また、サンギヤ40aと変速機ケース9との間には、副変速ワンウェイクラッチ43とリダクションブレーキ44とが並列に配置されている。そして、第3遊星歯車機構40のピニオンキャリヤ40bが軸45に連結され、該軸45に備えられた出力ギヤ46により、副変速機構4の出力回転数が該ギヤ46からデファレンシャル装置50の入力ギヤ51を介して左右の駆動軸52,53に伝達される。
表1に示すように、前記主変速機構3及び副変速機構4の各摩擦締結要素32〜37,42〜44を選択的に作動させることにより前進5速、後退1速が得られる。
Figure 2006275199
ここで、副変速ワンウェイクラッチ43はフェール時にリダクションブレーキ44に代わってトルクを受け持つと共に、4速から5速への変速時に変速を円滑に行うために設けられている。すなわち、4速から5速へのシフトアップ変速においては、副変速機構4のリダクションブレーキ44が開放されてダイレクトクラッチ42が締結される。そのときに、リダクションブレーキ44が先に開放されてもダイレクトクラッチ42が締結されるまでは、ワンウェイクラッチ43がロック状態となってエンジン5の吹き上がりが防止される。
次に、自動変速機1を制御する油圧制御回路100について説明する。
図2は主として副変速機構4の制御部分を示すものであって、油圧制御回路100には、オイルポンプ8から吐出される油圧を所定のライン圧に調整するレギュレータバルブ101が備えられ、該バルブ101によって調整されたライン圧が、メインライン102を介して、運転者によって操作されるマニュアルバルブ103に供給される。
前記メインライン102は、油圧制御回路100における副変速機構4を制御する副変速制御部110に導入されている。該副変速制御部110には、デューティ制御弁111、切換用オンオフ制御弁112、及び副変速シフトバルブ113が備えられている。
前記デューティ制御弁111及びオンオフ制御弁112には、2方向に分岐したメインライン102から、それぞれライン圧が油圧供給源として供給される。
デューティ制御弁111はライン圧を調圧して、この調圧されたライン圧を調圧ライン114に供給する。デューティ制御弁111は、一定周期でON、OFFを繰り返し、1ON−OFFサイクル中のON時間の比率(デューティ率)に応じて油圧を調圧する。そして、デューティ率が100のときは調圧ライン114の油圧をドレンし、デューティ率がゼロのときはライン圧をそのまま調圧ライン114に供給し、デューティ率が中間のときは、デューティ率に応じてライン圧を調圧し、調圧ライン114に供給する。
オンオフ制御弁112は、ONで切換圧ライン115に油圧を供給せず、OFFで切換圧ライン115に油圧をライン圧のままで供給して、副変速シフトバルブ113のメインスプール113aを図2における左側に移動させる。
前記デューティ制御弁111で調圧された油圧は副変速シフトバルブ113に至り、ここで前記オンオフ制御弁112がONで副変速シフトバルブ113のメインスプール113aが右側に位置する場合は調圧ライン114とダイレクトクラッチライン116とが連通して、ダイレクトクラッチ42が締結される。一方、オンオフ制御弁112がOFFで副変速シフトバルブ113のメインスプール113aが左側に位置する場合は調圧ライン114とリダクションブレーキライン117とが連通し、リダクションブレーキ44が締結される。また、調圧ライン114には、前記デューティ制御弁111の周期的なON,OFF動作に起因する油圧振動を吸収するアキュームレータ118に接続されるアキュームレータライン119が分岐されている。
一方、リバースレンジに操作したときに、副変速シフトバルブ113のサブスプール113bが左方向に移動するようにフェールセーフ用の油圧を作用させるフェールセールライン120が設けられている。該ライン120に油圧が供給されたときは、副変速シフトバルブ113のサブスプール113bを介してメインスプール113aを左側に強制的に移動させ、リバース時にダイレクトクラッチ42に油圧が供給されないようになっている。
ところで、図3に示すように、本実施形態では伝達トルク容量の関係でダイレクトクラッチ42は高油圧側の油圧制御範囲が設定されていると共に、リダクションブレーキ44は低油圧側の油圧制御範囲が設定されている。つまり、1〜4速及び後退速においては、デューティ制御弁111は大きなデューティ率で低い油圧を生成してリダクションブレーキ44を締結させ、5速においてはデューティ制御弁112は小さなデューティ率で高い油圧を生成してダイレクトクラッチ42を締結させる。
図4に示すように、アキュームレータ118は、異なる範囲の油圧の振動を効果的に吸収するために次のように構成されている。
即ち、アキュームレータ118は、アキュームレータ本体118aと、該本体118a内に摺動可能に収容され、左側から供給された油圧を受ける受圧面118b′が設けられたアキュームレータピストン118bと、該アキュームレータピストン118bの無ストローク時に該ピストン118bに対して所定の荷重を与える第1スプリング118cと、該アキュームレータピストン118bの右側に配置され、該ピストン118bの無ストローク時には該ピストン118bに対して無荷重であり、所定のストローク時に荷重が作用するように、前記第1ピストン118cよりもスプリング長が短く形成された第2スプリング118dとで構成されている。さらに、この第1、第2スプリング118c,118dは同心状に配置され、それぞれ巻き方向が反対になるように配置されていると共に、これらのスプリング118c,118dはピッチが異なるように設定されている。これによって、第1、第2スプリング118c,118dが伸縮した際に互いに噛み込んで絡むことが回避される。
なお、前記リダクションブレーキ44は請求項1に記載の自動変速機の油圧制御装置の第1摩擦締結要素に相当し、前記ダイレクトクラッチ42は同じく第2摩擦締結要素に相当する。また、前記第1スプリング118cは請求項2に記載の自動変速機の油圧制御装置の付勢手段に相当し、前記第2スプリング118dは同じくアキュームレータスプリングに相当する。そして、前記副変速シフトバルブ113は請求項5に記載の自動変速機の油圧制御装置の切換弁に相当する。
このようにアキュームレータ118が構成された結果、図3に示すような折れ点Pを有する供給油圧に対するアキュームレータピストン118bのストロークの特性が実現される。つまり、図5に示すように、第1スプリング118cのみが作用する低油圧側では供給油圧の変化に対するアキュームレータピストンストロークの変化の勾配が大きく、図6に示すように、第1、第2スプリング118c,118dの両方が作用する高油圧側では供給油圧の変化に対するアキュームレータピストンストロークの変化の勾配が小さくなる。
その結果、アキュームレータ118の供給油圧に対するアキュームレータピストンストロークの特性が、低油圧側であるリダクションブレーキ44に設定された第1油圧制御範囲では供給油圧の変化に対するアキュームレータピストンストロークの変化の勾配が大きく、かつ高油圧側であるダイレクトクラッチ42に設定された第2油圧制御範囲では供給油圧の変化に対するアキュームレータピストンストロークの変化の勾配が小さくなるように設定されているので、低油圧側では油圧が低いにも拘らず十分なアキュームレータピストンストロークが確保され、低油圧側の第1油圧制御範囲での油圧振動が効果的に吸収されると共に、高油圧側では過度なアキュームレータピストンストロークが防止され、適度なアキュームレータピストンストロークにより第2油圧制御範囲の油圧振動が効果的に吸収されることになる。
特に低油圧では、供給される油圧に対する油圧振動の振れ幅の比率が相対的に大きく、油圧振動が車体の振動として現れ易いが、前述のように低油圧側の供給油圧に対するアキュームレータピストンストロークの勾配が大きくなるように設定されているので油圧振動が効果的に吸収されて制振性能が改善されることになる。
以上のように、アキュームレータ118の単一化により油圧制御回路100の簡素化が実現されると共に、締結する油圧制御範囲が異なるダイレクトクラッチ42及びリダクションブレーキ44に対して効果的に油圧振動が吸収されることになる。
また、アキュームレータ118を構成するに際して、外径の異なる第1、第2スプリング118c,118dが同心状に配置されているので占有スペースを拡大することなく、装着するだけで簡単に前述のアキュームレータ118の供給油圧に対するアキュームレータピストンストロークの特性が実現される。
なお、前記アキュームレータ118は、2本のスプリング118c,118dを備えたものに限らず、例えば途中でピッチ、材質、又は太さを変更した1本のスプリングや、3本以上のスプリングで構成されたものであってもよく、図3に示したような低油圧側での供給油圧の変化に対するアキュームレータピストンストロークの変化の勾配が高油圧側に比べて大きくなる特性を有するものであればよい。
さらに、アキュームレータ118の変形例として、図7に示すアキュームレータ128のように、第1スプリング118cに代えてアキュームレータピストン128bの受圧面128b′の反対側から所定の油圧を供給するように構成してもよい。つまり、油圧を生成するポンプ128eと、該ポンプ128eにより供給された油圧を調圧する調圧弁128fとを備え、アキュームレータピストン128bの受圧面128b′の反対側から調圧弁128fにより調圧された一定の油圧が供給されるようにし、低油圧側での油圧振動をこの一定油圧により吸収させ、高油圧側での油圧振動をこの一定油圧及び第2スプリング128dの伸縮により吸収させるようにするのである。また、このようなアキュームレータ128の特性を、第2スプリング128dを用いずに全て油圧制御により行うように構成してもよい。
また、アキュームレータピストン128bの受圧面の反対側から油圧の代わりに所定の空気圧を供給し、この空気圧により油圧振動を吸収させるように構成してもよい。
本発明は、自動変速機の油圧制御装置において、油圧制御範囲が異なる複数の摩擦締結要素に対して供給される油圧の振動を単一のアキュームレータにより効果的に吸収させることを目的とする。本発明は、油圧により摩擦締結要素を選択的に締結して変速を行う自動変速機の油圧制御装置に関し、車両に搭載される変速機の技術分野に広く好適である。
本発明の実施の形態に係る自動変速機の骨子図である。 副変速機側の油圧制御回路である。 アキュームレータの特性を示すマップである。 アキュームレータの断面側面図である。 低油圧供給時のアキュームレータの説明図である。 高油圧供給時のアキュームレータの説明図である。 アキュームレータの変形例を示す断面側面図である。
符号の説明
1 自動変速機
42 ダイレクトクラッチ
44 リダクションブレーキ
100 油圧制御回路
111 デューティ制御弁
113 副変速シフトバルブ
118 アキュームレータ
118a アキュームレータ本体
118b アキュームレータピストン
118b′ 受圧面
118c 第1スプリング
118d 第2スプリング

Claims (5)

  1. 第1油圧制御範囲の油圧で締結される第1摩擦締結要素と、
    該第1油圧制御範囲に対して高油圧側の第2油圧制御範囲の油圧で締結される第2摩擦締結要素と、
    前記第1、第2摩擦締結要素に供給する油圧を調圧する単一のデューティ制御弁と、
    該デューティ制御弁と第1、第2摩擦締結要素との間に接続されると共に、デューティ制御弁からの供給油圧に対するアキュームレータピストンストロークの特性が、第2油圧制御範囲より第1油圧制御範囲における供給油圧の変化に対するアキュームレータピストンストロークの変化の勾配が大きくなるように設定された単一のアキュームレータとが備えられていることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 前記請求項1に記載の自動変速機の油圧制御装置において、
    前記アキュームレータは、円筒状のアキュームレータ本体と、
    該アキュームレータ本体に摺動可能に収容され、一方側に供給された油圧を受ける受圧面が設けられたアキュームレータピストンと、
    該アキュームレータピストンの無ストローク時にアキュームレータピストンに所定の荷重を与える付勢手段と、
    該アキュームレータピストンの他方側に配置され、アキュームレータピストンの無ストローク時にはアキュームレータピストンに対して無荷重であり、所定のストローク以上で荷重が作用するアキュームレータスプリングとが備えられていることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  3. 前記請求項2に記載の自動変速機の油圧制御装置において、
    前記付勢手段は、前記アキュームレータスプリングとは外径の異なるスプリングで構成され、このスプリングと前記アキュームレータスプリングとは同心状に配置されていることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  4. 前記請求項1に記載の自動変速機の油圧制御装置において、
    前記第1、第2摩擦締結要素は、所定の変速時に、締結状態と解放状態が入れ替るように構成されていることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  5. 前記請求項4に記載の自動変速機の油圧制御装置において、
    第1摩擦締結要素の制御油圧室に連絡される油路及び第2摩擦締結要素の制御油圧室に連絡される油路が分岐して設けられていると共に、
    分岐点にデューティ制御弁の油圧を選択的に供給する制御弁が備えられていることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
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