JP2006275131A - 転がり軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
高温下の使用においても嵌合シメシロの低下を抑制し、長期間に亘って耐久性の向上を図った転がり軸受装置を提供する。
【解決手段】
円筒状のハウジング2と、このハウジング2に内挿され、コンプレッサ部品が固定された回転軸3と、この回転軸3に圧入された内輪13と、ハウジング2にすきまばめされた外輪12と、これら内外輪間に転動自在に収容された複数の転動体15を有する密封型の一対の転がり軸受4とを備えた転がり軸受装置において、内輪13および外輪12が軸受鋼SUJ2で形成されると共に、少なくとも内輪13が200〜250℃の範囲で高温焼戻しされ、鋼材内の残留オーステナイト量が1〜3w%の範囲に規制されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、インペラ式コンプレッサ等の部品が固定された回転軸を支承する転がり軸受装置に関し、特に、燃料電池用のコンプレッサ装置に用いられる転がり軸受装置に関するものである。
燃料電池は、外部から供給された水素と酸素とを化学反応させて電気エネルギーを取り出す発電装置で、この燃料電池に用いられる電解質によって、例えば、自動車用の燃料電池に一般的に適用される固体高分子型をはじめ、リン酸電解質型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型等の種類に分類されている。いずれの形式の燃料電池にあっても、電解質または電解質膜の両面をカソード(酸素極)とアノード(燃料極)の両電極で挟持させ、カソード側には酸化剤ガスとして空気中の酸素を供給すると共に、アノード側には燃料ガスとして水素を供給するようにしたものを単セルとし、セパレータを介した各セルを積層させてスタックとするようにしている。
このような燃料電池のカソード側へ空気を圧送して供給するために、排ガスタービンによりコンプレッサを駆動させるようにしたターボチャージャ方式やモータでコンプレッサを駆動させるようにしたモータ駆動方式がある。また、燃料電池に酸素および水素を供給する際、例えば、固体高分子型等では、燃料として直接水素を使用する直接水素型においても、水蒸気を加えて反応させる必要がある。さらに、例えば、燃料にガソリン等を使用する改質燃料型においては、非常に高温の水蒸気が必要となる。このように水蒸気を必要とするため、エネルギー効率を上げる目的で一般的に水蒸気を圧送するコンプレッサが使用されている。
このコンプレッサにおいては、回転軸に取り付けられたインペラを回転自在に支承するのに転がり軸受が使用されるが、インペラの背面空間が負圧から正圧になる時に水蒸気が転がり軸受内に侵入する場合がある。一般的に、転がり軸受のうち回転側となる内輪と回転軸のハメアイはしまりばめとし、固定側となる外輪とハウジングはすきまばめとするため、すきまばめとされる外輪とハウジングとの隙間から水蒸気等が転がり軸受装置の内部に侵入してくる恐れがある。
この問題を解決したものとして、図5に示す転がり軸受装置が知られている。この転がり軸受装置50は、ハウジング51と、このハウジング51に嵌挿された回転軸52と、ハウジング51に対して回転軸52を回転自在に支承する一対の転がり軸受53、54とを備えている。
回転軸52の一端部は一方の転がり軸受53から突出し、その先端側にインペラ55が取り付けられている。このインペラ55の背面と転がり軸受53との間にはシール部が設けられている。このシール部は、回転軸52に外挿されたブッシュ56と、このブッシュ56の外周面に形成された溝に装着されたシーリング部材57と、バックプレート58と転がり軸受53との間に配設されたバッフル59とを備えている。ここで、シーリング部材57はブッシュ56の外周面とバックプレート58の内周面との隙間を密封している。また、ブッシュ56の端部は転がり軸受53の内輪53bの側面に当接されている。
この転がり軸受装置50は、回転軸52の高速回転に伴ってインペラ55が回転し、水蒸気吸込み口60から吸い込まれた水蒸気がインペラ55によって加圧され、インペラハウジング61とバックプレート58とで形成される加圧ボリュート62を通って水蒸気吐出し口63から圧送される。
ここで、一対の転がり軸受53、54において、内輪53b、54b側は回転軸52としまりばめとなっているが、外輪53a、54a側はハウジング51とすきまばめとなっている。そして、図6に示すように、外輪53a、54aの外周面には環状溝64が形成され、この環状溝64にOリング65が装着されている。このOリング65が外輪53a、54aとハウジング51とに密着し、両者間の隙間が密封されている。これにより、インペラ55の背面空間66が負圧から正圧になる時に、水蒸気等が一対の転がり軸受53、54の内部に侵入するのを防止することができる。
特開2003−202018号公報
このように、従来の転がり軸受装置50においては、転がり軸受53、54の嵌合部の隙間から水蒸気等が侵入するのを防止するため、ハウジング51とすきまばめとなる外輪53a、54aの外周面に環状溝64が形成され、この環状溝64にOリング65が装着されている。しかしながら、燃料電池用のコンプレッサ装置における動作温度は、室温から150℃前後となるため、通常、SUJ2等の高炭素クロム鋼で形成されているこれらの転がり軸受53、54は、長時間の使用による経年変化(寸法変化)が生じる恐れがある。すなわち、鋼材内の残留オーステナイトのマルテンサイト変態による経年変化(体積膨張)により、例えば、転がり軸受53、54の内輪53b、54bと回転軸52とのはめあいが変化(シメシロの低下)し、ここから水蒸気等の異物が軸受部に侵入するだけでなく、内輪53b、54bに軸受クリープが発生して焼付いたり、短寿命を誘発する恐れがあった。ここで、軸受クリープとは、嵌合シメシロ不足や嵌合面の加工精度不良等により軸受が周方向に微動して嵌合面が鏡面化し、場合によってはかじりを伴い焼付きや溶着する現象をいう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、高温下の使用においても嵌合シメシロの低下を抑制し、長期間に亘って耐久性の向上を図った転がり軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、燃料電池のコンプレッサ装置に用いられる転がり軸受装置であって、円筒状のハウジングと、このハウジングに嵌挿され、前記コンプレッサ装置の部品が固定された回転軸と、この回転軸に圧入された内輪と、前記ハウジングにすきまばめされた外輪と、これら内外輪間に転動自在に収容された複数の転動体とを有する密封型の一対の転がり軸受とを備え、これら一対の転がり軸受によって、前記ハウジングに対して前記回転軸が回転自在に支承された転がり軸受装置において、少なくとも前記内輪に耐熱処理が施され、鋼材内の残留オーステナイト量が5w%以下に規制されている構成を採用した。
このように、燃料電池のコンプレッサ装置に用いられる転がり軸受装置であって、円筒状のハウジングに対して、コンプレッサ装置の部品が固定された回転軸を回転自在に支承する一対の転がり軸受を備えた転がり軸受装置において、少なくとも内輪に耐熱処理が施され、鋼材内の残留オーステナイト量が5w%以下に規制されているので、高温下の使用においても嵌合シメシロの低下を抑制し、長期間に亘って耐久性の向上を図った転がり軸受装置を提供することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記残留オーステナイト量が1〜3w%の範囲に設定されていれば、寸法変化量を所定値以下に抑制して嵌合シメシロを確保することができ、軸受クリープの発生を確実に防止することができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記内輪が軸受鋼SUJ2で形成され、高温焼戻しされていれば、硬度低下を抑制することができ、軸受の耐久性を確保することができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記内輪の両幅面に環状溝が形成されると共に、これらの環状溝に弾性リングが装着され、相手部材、例えば、回転軸の肩部等に弾性接触していれば、外部から異物が内輪と回転軸との嵌合部を通って一対の転がり軸受の内部に侵入するのを防止することができる。
また、請求項5に記載の発明のように、前記外輪の外径面に環状溝が形成されると共に、この環状溝に弾性リングが装着され、前記ハウジングの内径に弾性接触していれば、外部から異物が外輪とハウジングとの嵌合部を通って一対の転がり軸受の内部に侵入するのを防止することができる。
本発明に係る転がり軸受装置は、燃料電池のコンプレッサ装置に用いられる転がり軸受装置であって、円筒状のハウジングと、このハウジングに嵌挿され、前記コンプレッサ装置の部品が固定された回転軸と、この回転軸に圧入された内輪と、前記ハウジングにすきまばめされた外輪と、これら内外輪間に転動自在に収容された複数の転動体とを有する密封型の一対の転がり軸受とを備え、これら一対の転がり軸受によって、前記ハウジングに対して前記回転軸が回転自在に支承された転がり軸受装置において、少なくとも前記内輪に耐熱処理が施され、鋼材内の残留オーステナイト量が5w%以下に規制されているので、高温下の使用においても嵌合シメシロの低下を抑制し、長期間に亘って耐久性の向上を図った転がり軸受装置を提供することができる。
燃料電池のコンプレッサ装置に用いられる転がり軸受装置であって、円筒状のハウジングと、このハウジングに嵌挿され、前記コンプレッサ装置の部品が固定された回転軸と、この回転軸に圧入された内輪と、前記ハウジングにすきまばめされた外輪と、これら内外輪間に転動自在に収容された複数の転動体とを有する密封型の一対の転がり軸受とを備え、これら一対の転がり軸受によって、前記ハウジングに対して前記回転軸が回転自在に支承された転がり軸受装置において、前記内輪および外輪が軸受鋼SUJ2で形成されると共に、少なくとも前記内輪が200〜250℃の範囲で高温焼戻しされ、鋼材内の残留オーステナイト量が1〜3w%の範囲に規制されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る転がり軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図、図2は、図1の軸受部を示す要部拡大図である。なお、以下の説明では、コンプレッサ部品(インペラ)側をインボード側(図面左側)、外部側をアウトボード側(図面右側)という。
この転がり軸受装置1は、ハウジング2と、このハウジング2に嵌挿された回転軸3と、ハウジング2に対して回転軸3を回転自在に支承する一対の転がり軸受4、4とを備えている。
回転軸3の一端部はインボード側の転がり軸受4から突出し、その先端側に固定ナット5を介してインペラ6が取り付けられている。ハウジング2は、円筒状のハウジング本体2aと、このハウジング本体2aに取り付けられた蓋部材21とからなる。この蓋部材21の内周には回転軸3に摺接する軸シール21aが装着され、ハウジング2の開口部が閉塞されている。ハウジング本体2aのインボード側の内周には小径部7が形成され、回転軸3の肩部3aと僅かな径方向すきまを介して対峙し、所謂ラビリンスシール8が構成されている。このラビリンスシール8によってインペラ6の背面6aと転がり軸受4とが閉塞されている。
この転がり軸受装置1は、回転軸3の高速回転に伴ってインペラ6が回転し、水蒸気吸込み口9から吸い込まれた水蒸気が、インペラ6によって加圧され、インペラハウジング10とハウジング2とで形成される加圧ボリュート11を通って圧送される。
ここで、一対の転がり軸受4、4は深溝玉軸受からなり、図2に拡大して示すように、内周に外側転走面12aが形成された外輪12と、外周に内側転走面13aが形成された内輪13と、両転走面12a、13a間に保持器14を介して転動自在に収容された転動体(ボール)15と、外輪12の両端部に装着されたシール16、16とを備えている。このシール16、16により軸受内部に封入された潤滑グリースが外部に漏洩するのを防止すると共に、外部から水蒸気等の異物が軸受内部に侵入するのを防止している。
外輪12、12間および内輪13、13間には間座17、18が装着され、一対の転がり軸受4、4が位置決めされている。すなわち、外輪12、12は、間座17とハウジング本体2aおよび蓋部材21により挟持された状態で軸方向に位置決め固定されると共に、内輪13、13は、間座18と回転軸3の肩部3aおよびアウトボード側に螺着された固定ナット21により挟持された状態で位置決め固定されている。なお、一対の転がり軸受4、4をアンギュラ玉軸受とし、間座17、18により転がり軸受4、4に予圧を付与するようにしても良い。これにより、回転軸3の触れを抑制することができ、転がり軸受装置1の剛性を向上させることができる。
転がり軸受4のシール16は、断面が略L字状に形成された鋼板製の芯金19と、この芯金19に加硫接着され、ゴム等の弾性部材からなるシール部材20とを備えている。このシール部材20は、内縁部に二股状に形成されたシールリップ20a、20bを一体に有している。
また、シール部材20は、耐熱性、耐薬品性に優れたポリアクリルゴム、フッ素ゴム、あるいはエチレン・プロピレンゴムで形成されている。中でも、エチレン・プロピレンゴムは、オレフィン系ゴムの一種で、エチレンとプロピレンの共重合体であるEPMと、エチレンとプロピレンおよび架橋用のジエンモノマーとの三元共重合体であるEPDMの2種類がある。とりわけEPDMは、非共役ジエンモノマーである第3成分を共重合することで硫黄架橋(加硫)が可能で、天然ガスやメタノール、あるいはアセトン等のガスに対しても耐久性を有し、アセトンに弱いフッ素ゴムに比べ低コストでポリアクリルゴム相当の耐薬品性を有している。これにより、長期間の運転において、有機ガスによるシール16の劣化や摩耗を防止し、軸受内部に水蒸気等が侵入するのを防止することができる。
ここで、転がり軸受4の外輪12および内輪13は、SUJ2等の高炭素クロム軸受鋼で形成され、少なくとも、内輪13が、耐熱処理により、鋼材内の残留オーステナイト量が3〜5w%、好ましくは、1〜3w%の範囲に規制されている。具体的には、焼入れ加熱温度を820〜870℃、例えば845℃とし、油冷後に160〜180℃、例えば180℃で焼戻しを施す通常のものに対して、200〜250℃に上げて高温焼戻しを施すことによって、少なくとも60〜62HRCの硬度を確保すると共に、残留オーステナイト量を減少させている。したがって、鋼材内の残留オーステナイトのマルテンサイト変態による経年変化を抑制して、嵌合シメシロの低下を防止すると共に、硬度低下を抑制して軸受の所望の耐久性を確保することができる。なお、他の耐熱処理として、焼入れ・焼戻しの間にサブゼロ処理を施しても良い。
このように、回転側部材となる内輪13に耐熱処理が施され、鋼材内の残留オーステナイト量が規制されているので、高温下の使用においても嵌合シメシロの低下を抑制し、長期間に亘って耐久性の向上を図った転がり軸受装置を提供することができる。
表1は、本出願人が実施した高温雰囲気中(130℃)で内輪13の経年変化率を検証した試験結果であるが、残留オーステナイト量が従来の7〜8w%の場合(比較例)に対し、3〜4w%の場合(実施例A)では、1500時間経過した時点で略1/4に減少し、また、1〜3w%の場合(実施例B)では略1/6に減少する。
Figure 2006275131
例えば、内輪13の内径を50mmとし、回転軸3との嵌合シメシロを10〜20μmとした場合、従来の内輪では寸法変化量が31μmとなり、完全にルーズ嵌合となって軸受クリープが発生するのは必至である。一方、実施例Aの場合、内輪13の寸法変化量が8μmとなり、さらには、実施例Bにおいては、内輪13の寸法変化量が5μmに抑制されて嵌合シメシロを確保することができ、水蒸気等の異物の侵入を防止すると共に、軸受クリープの発生を防止することができる。
なお、固定側部材となる外輪12は、ハウジング2に対してすきまばめで嵌合されているため、高温下の使用において、その嵌合シメシロが増大する方向に寸法変化するため、内輪13のような耐熱処理は必ずしも施す必要はない。
図3は、本発明に係る転がり軸受装置の第2の実施形態を示す要部断面図である。なお、この実施形態は、前述した第1の実施形態(図2)と内輪の構成のみが異なるだけで、その他同一部位、同一部品、あるいは同一の機能を有する部位には同じ符号を付けてその詳細な説明を省略する。
本実施形態は、前述した実施形態と同様、内輪23に耐熱処理が施され、鋼材内の残留オーステナイト量が規制されていると共に、内輪23の両幅面に環状溝24、24が形成され、これらの環状溝24、24に、Oリング等からなる弾性リング25、25が装着されている。この弾性リング25は、ポリアクリルゴム等の耐熱性合成ゴムからなる。そして、この弾性リング25が回転軸3の肩部3a、間座18、および固定ナット22にそれぞれ弾性接触している。
これにより、液密的に外部と一対の転がり軸受の内部とを遮断し、図1に示すインペラ6の背面空間6bが負圧から正圧になる時に、水蒸気等の異物が内輪23と回転軸3との嵌合部を通って一対の転がり軸受の内部に侵入するのを確実に防止することができる。
なお、図4は図3の変形例で、外輪26の外径面に環状溝27が形成され、この環状溝27に、Oリング等からなる弾性リング28が装着されている。そして、この弾性リング28がハウジング2の内径面に弾性接触している。これにより、水蒸気等の異物が外輪26とハウジング2との嵌合部を通って一対の転がり軸受の内部に侵入するのを防止することができる
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る転がり軸受装置は、あらゆる形式のコンプレッサ等の部品が固定された回転軸を支承する転がり軸受装置に適用することができる。
本発明に係る転がり軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図である。 図1の軸受部を示す要部拡大図である。 本発明に係る転がり軸受装置の第2の実施形態を示す要部拡大図である。 図3の変形例を示す要部拡大図である。 従来の転がり軸受装置を示す縦断面図である。 図5の軸受部を示す要部拡大図である。
符号の説明
1・・・・・・・・転がり軸受装置
2・・・・・・・・ハウジング
2a・・・・・・・ハウジング本体
2b、3a・・・・肩部
3・・・・・・・・回転軸
4・・・・・・・・転がり軸受
5、22・・・・・固定ナット
6・・・・・・・・インペラ
6a・・・・・・・インペラの背面
6b・・・・・・・インペラの背面空間
7・・・・・・・・小径部
8・・・・・・・・ラビリンスシール
9・・・・・・・・水蒸気吸込み口
10・・・・・・・インペラハウジング
11・・・・・・・加圧ボリュート
12、26・・・・外輪
12a・・・・・・外側転走面
13、23・・・・内輪
13a・・・・・・内側転走面
14・・・・・・・保持器
15・・・・・・・転動体
16・・・・・・・シール
17、18・・・・間座
19・・・・・・・芯金
20・・・・・・・シール部材
20a、20b・・シールリップ
21・・・・・・・蓋部材
21a・・・・・・軸シール
24、27・・・・環状溝
25、28・・・・弾性リング
50・・・・・・・転がり軸受装置
51・・・・・・・ハウジング
52・・・・・・・回転軸
53、54・・・・転がり軸受
53a、54a・・外輪
53b、54b・・内輪
55・・・・・・・インペラ
56・・・・・・・ブッシュ
57・・・・・・・シーリング部材
58・・・・・・・バックプレート
59・・・・・・・バッフル
60・・・・・・・水蒸気吸込み口
61・・・・・・・インペラハウジング
62・・・・・・・加圧ボリュート
63・・・・・・・水蒸気吐出し口
64・・・・・・・環状溝
65・・・・・・・Oリング
66・・・・・・・インペラの背面空間

Claims (5)

  1. 燃料電池のコンプレッサ装置に用いられる転がり軸受装置であって、
    円筒状のハウジングと、
    このハウジングに嵌挿され、前記コンプレッサ装置の部品が固定された回転軸と、
    この回転軸に圧入された内輪と、前記ハウジングにすきまばめされた外輪と、これら内外輪間に転動自在に収容された複数の転動体とを有する密封型の一対の転がり軸受とを備え、これら一対の転がり軸受によって、前記ハウジングに対して前記回転軸が回転自在に支承された転がり軸受装置において、
    少なくとも前記内輪に耐熱処理が施され、鋼材内の残留オーステナイト量が5w%以下に規制されていることを特徴とする転がり軸受装置。
  2. 前記残留オーステナイト量が1〜3w%の範囲に設定されている請求項1に記載の転がり軸受装置。
  3. 前記内輪が軸受鋼SUJ2で形成され、高温焼戻しされている請求項1または2に記載の転がり軸受装置。
  4. 前記内輪の両幅面に環状溝が形成されると共に、これらの環状溝に弾性リングが装着され、相手部材に弾性接触している請求項1乃至3いずれかに記載の転がり軸受装置。
  5. 前記外輪の外径面に環状溝が形成されると共に、この環状溝に弾性リングが装着され、前記ハウジングの内径面に弾性接触している請求項1乃至4いずれかに記載の転がり軸受装置。
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WO2020067119A1 (ja) * 2018-09-26 2020-04-02 Ntn株式会社 耐圧シール付玉軸受

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