JP2006274346A - めっき皮膜並びにこのめっき皮膜を形成するためのめっき液およびめっき方法 - Google Patents

めっき皮膜並びにこのめっき皮膜を形成するためのめっき液およびめっき方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 比較的短時間で形成することができ、環境への負荷が小さく耐食性に優れためっき皮膜およびそのめっき皮膜を形成するためのめっき液を提供する。
【解決手段】 めっき皮膜が、スズと鉄との二元合金、または、スズと、鉄と、亜鉛、コバルト、ニッケル、タングステン、モリブデン、銅、銀、金、ビスマス、インジウム、パラジウム、ロジウム、白金、リンおよびホウ素からなる群から選択される少なくとも1種との多元合金からなる。このめっき皮膜は電気めっき法を用いて基材上に形成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、鉄やその他の金属元素を含有するスズ基多元合金からなる、耐食性に優れためっき皮膜並びにこのめっき皮膜を形成するためのめっき液およびめっき方法に関するものである。
従来より、鉄鋼製品(例えば、自動車や家電製品など)のめっきに犠牲防食性に優れた亜鉛めっきが広く用いられている(例えば、非特許文献1参照。)。この亜鉛めっきでは、亜鉛が鉄より電気化学的に卑な金属であるため、亜鉛が優先的に溶出する。また亜鉛めっきでは、めっき皮膜表面の耐食性改善のため、亜鉛めっき後クロメート処理が実施されることが多く、この処理がなされた鉄鋼製品が屋外に放置された場合、酸性雨などによってめっき皮膜表面から六価クロムが溶出することがある。これらの亜鉛や六価クロムが、排水路を経て河川、あるいは工場敷地内の土中などに流出されると、海水、河川、地下水、土壌などを汚染しうる。
上記の亜鉛は、貝類などの水生生物に害を与えることが指摘されている。また上記の六価クロムは、発癌性を有する有害危険物質であって人間に害を与えることが指摘されている。これらのことから、亜鉛や六価クロムは環境へ大きな負荷を掛けるものであると考えられている。さらに近年、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の改正・施行、あるいは家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)の実施、欧州連合(EU)のELV(使用済み自動車)指令やRoHS(電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限)指令など環境負荷物質軽減のための法律・規則が種々検討され、施行される見通しである。これらの事情により、最近、亜鉛めっき法に代わる環境への負荷が小さく耐食性に優れためっき法の開発に対する要望が高まってきている。
この要望に対応するため、本発明者は、低価格で、環境への負荷が比較的小さいと予想されるスズめっきに着目した。しかしながらスズめっきは、スズが鉄より電気化学的に貴な金属であるため、鉄鋼製品にスズめっきを被覆しても皮膜にピンホールやクラックが存在すると鉄が優先的に溶出する。つまりスズめっき皮膜の耐食性を改善しないと、過酷な環境で使用される鉄鋼製品の防食には不向きである。
これに対して非特許文献2には、耐食性に優れたスズおよび鉄の2元合金(FeSnまたはFeSn2)からなるめっき皮膜が開示されている。このめっき皮膜は、鉄上にスズめっき皮膜を形成した後、窒素ガス雰囲気中、600℃で10時間加熱し、鉄とスズを反応させることによって、つまり熱拡散法を用いて形成される。
しかしながら上記の熱拡散法では、鉄上にスズめっき皮膜を形成した後、窒素ガス雰囲気中、600℃で10時間加熱し、鉄とスズを反応させる必要があるため、めっき皮膜を形成するのに長時間を要するだけでなく、コストも増大する。
鈴木 勇、「実務表面技術」Vol.35(1988)P.466-473 水谷芳樹、「表面技術」Vol.37 No.6(1986)P.313-315
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、比較的短時間で形成することができ、環境への負荷が小さく耐食性に優れためっき皮膜並びにそのめっき皮膜を形成するためのめっき液およびめっき方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、従来電気めっき法で形成されたことのないスズ−鉄系の多元合金からなるめっき皮膜が耐食性に優れることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
本発明に係るめっき皮膜は、電気めっき法によって基材上に電析される、スズと、鉄と、亜鉛、コバルト、ニッケル、タングステン、モリブデン、銅、銀、金、ビスマス、インジウム、パラジウム、ロジウム、白金、リンおよびホウ素からなる群から選択される少なくとも1種との多元合金からなる。
電気めっき法は、公知のめっき方法であって、基材を常温近傍のめっき液(金属イオンを含む水溶液)中で陰極として電解し、その表面に金属膜を析出させる方法である。本発明では、この電気めっき法を用いることにより、基材上に多元合金からなるめっき皮膜を従来の熱拡散法に比べて短時間に形成することが可能となる。
まためっき皮膜を上記の多元合金(金属間化合物など)によって形成することにより、めっき皮膜の耐食性を向上させることが可能となる。これにより、めっき皮膜から有害な元素が溶出することを防止することができ、環境への負荷を軽減することが可能となる。
さらにめっき皮膜に合金元素として鉄と、亜鉛、コバルト、ニッケル、タングステン、モリブデン、銅、銀、金、ビスマス、インジウム、パラジウム、ロジウム、白金、リンおよびホウ素からなる群から選択される少なくとも1種とを加えることで、めっき皮膜の耐食性だけでなく、耐摩耗性や溶接性、塗装性、硬さ、プレス加工性、潤滑性、めっき外観、抗菌性、接触電気抵抗、はんだ付け性などの物理的性質を向上させることが可能となる。
上記のめっき皮膜において鉄の含有量が5質量%以上30質量%以下であることが望ましい。これによりめっき皮膜の耐食性を向上させることが可能となる。
上記のめっき皮膜において亜鉛の含有量が0.1質量%以上20質量%以下であることが望ましい。これによりめっき皮膜の耐食性を向上させるとともにめっき皮膜の潤滑性およびプレス加工性を向上させることが可能となる。
上記のめっき皮膜においてコバルトの含有量が0.1質量%以上15質量%以下であることが好ましい。これによりめっき皮膜の耐食性を向上させるとともに硬さを向上させることが可能となる。
上記のめっき皮膜においてニッケルの含有量が0.1質量%以上15質量%以下であることが好ましい。これによりめっき皮膜の耐食性を向上させるとともに硬さを向上させることが可能となる。
上記のめっき皮膜においてタングステンの含有量が0.1質量%以上15質量%以下であることが好ましい。これによりめっき皮膜の耐食性を向上させるとともに硬さを向上させることが可能となる。
上記のめっき皮膜の厚さが0.1μm以上100μm以下に形成されることが好ましい。これによりめっき皮膜の耐食性を向上させることが可能となる。
本発明のめっき液は、スズ塩と、鉄塩と、亜鉛、コバルト、ニッケル、タングステン、モリブデン、銅、銀、金、ビスマス、インジウム、パラジウム、ロジウム、白金、リンおよびホウ素からなる群から選択される少なくとも1種の金属塩と、これらのスズ塩、鉄塩および金属塩を溶解する有機酸とからなり、pHが2以上11以下であることを特徴とする。このめっき液を用いることにより、電気めっき法によって上記の多元合金からなるめっき皮膜を基材上に形成することが可能となる。
本発明に係る別のめっき液は、スズ塩と、鉄塩と、これらのスズ塩および鉄塩を溶解する有機酸とからなり、pHが2以上11以下であることを特徴とする。このめっき液を用いることにより、電気めっき法によってスズおよび鉄の二元合金からなるめっき皮膜を基材上に形成することが可能となる。
上記の如くめっき液のpHを2以上11以下としているのは、めっき液のpHが2を下回る場合、上記の有機酸と金属イオンとの錯体を形成する効果が低下してめっき液が不安定となり、まためっき液のpHが11を超える場合、めっき液中のスズイオンが4価のスズイオンとなり、いずれの場合も上記の二元合金または多元合金の基材上への電析速度が低下するからである。
上記のめっき液において鉄イオン濃度が10mol/m3以上200mol/m3以下であることが好ましい。これにより、めっき皮膜中の鉄の含有量を5質量%以上30質量%以下にすることが可能となり、その結果耐食性に優れためっき皮膜を形成することができる。
上記の亜塩塩を含むめっき液において亜鉛イオン濃度が5mol/m3以上200mol/m3以下であることが好ましい。これにより、めっき皮膜中の亜鉛の含有量を0.1質量%以上20質量%以下にすることが可能となり、その結果耐食性に優れためっき皮膜を形成することが可能となる。
上述した、スズ塩と、鉄塩と、金属塩と、有機酸とからなるめっき液に界面活性剤をさらに添加することが好ましい。これにより、めっき皮膜の耐食性を向上させるだけでなく、めっき皮膜の外観および皮膜組織を変化させることができる。
本発明に係るめっき方法では、上記のめっき液中に基材を浸漬し、電気めっき法を用いて、スズおよび鉄の二元合金を、または、スズと、鉄と、亜鉛、コバルト、ニッケル、タングステン、モリブデン、銅、銀、金、ビスマス、インジウム、パラジウム、ロジウム、白金、リンおよびホウ素からなる群から選択される少なくとも1種との多元合金を前記基材上に電析させて、当該基材上にめっき皮膜を形成する。これにより、従来の熱拡散法に比べて短時間に上記のめっき皮膜を形成することが可能となる。
本発明によれば、比較的短時間で形成することができ、環境への負荷が小さく耐食性に優れためっき皮膜並びにそのめっき皮膜を形成するためのめっき液およびめっき方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係るめっき皮膜は、スズと鉄との2元合金、または、スズと、鉄と、亜鉛、コバルト、ニッケル、タングステン、モリブデン、銅、銀、金、ビスマス、インジウム、パラジウム、ロジウム、白金、リンおよびホウ素からなる群から選択される少なくとも1種との多元合金からなる。これらのめっき皮膜は、電気めっき法によって基材上に電析される。なお、電気めっき法は、公知のめっき方法であって、基材を常温近傍のめっき液(金属イオンを含む水溶液)中で陰極として電解し、その表面に金属膜を析出させる方法である。
これらのめっき皮膜のうちスズと鉄との二元合金からなるめっき皮膜を形成するときには、スズ塩と、鉄塩と、これらのスズ塩および鉄塩を溶解する有機酸とからなり、pHが2以上11以下であるめっき液が用いられる。
また上記の多元合金からなるめっき皮膜を形成するときには、スズ塩と、鉄塩と、亜鉛、コバルト、ニッケル、タングステン、モリブデン、銅、銀、金、ビスマス、インジウム、パラジウム、ロジウム、白金、リンおよびホウ素からなる群から選択される少なくとも1種の金属塩と、これらのスズ塩、鉄塩および金属塩を溶解する有機酸とからなり、pHが2以上11以下であるめっき液が用いられる。
これらのめっき液には、めっき皮膜の外観および皮膜組織を変化させるため、ポリエチレングリコールなどの界面活性剤をさらに添加することができる。この界面活性剤として、例えばアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤を用いることができる。本実施形態のめっき皮膜は、スズおよび鉄を含有するが、スズの析出電位が鉄の析出電位よりも貴な電位であるため、界面活性剤を添加しないスズイオン、鉄イオン、有機酸を含むめっき液においては、スズが優先的に析出して粉末状のめっき皮膜になりやすく、広い電流密度範囲において本実施形態のめっき皮膜を得ることができない。しかし、界面活性剤をスズイオン、鉄イオン、有機酸を含むめっき液に添加した場合、界面活性剤が陰極におけるスズの析出を抑制するため、めっき皮膜の表面形態が平滑になるとともに、広い電流密度範囲において本実施形態のめっき皮膜を得ることができる。非イオン界面活性剤として、ポリエチレングリコールを用いた場合、その平均分子量として、200から4,000,000までが好ましく、600から70,000までが特に好ましい。まためっき液中への添加量としては、その溶解性および結晶粒微細化の効果から、0.01kg/m3から10kg/m3が好ましく、0.05kg/m3から3kg/m3が特に好ましい。
上記の基材の素材として、導電性を有する素材、例えば鉄、炭素鋼、ステンレス鋼、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ニッケル合金、チタン、チタン合金を用いることができる。また上記の基材の素材として、アルミナなどのセラミックス、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)樹脂、液晶ポリマーなどのプラスチック、ガラスなどの非導電性素材を用いることもできる。これらの非導電性素材は、公知の方法であるセンシタイジング−アクチベーティング法またはキャタライジング−アクセレーティング法により、スズイオン、パラジウムイオンを含有する前処理液を用いて素材上にパラジウム皮膜を形成させて導電化する。その後、無電解ニッケルめっきまたは無電解銅めっきを行い、その上に電気めっき法により本実施形態のめっき皮膜を形成させることができる。
上記のスズ塩として、例えば硫酸第一スズ、塩化第一スズ、有機スルホン酸スズを用いることができる。上記の鉄塩として、例えば硫酸第一鉄、塩化第一鉄、シュウ酸鉄、有機スルホン酸鉄、グルコン酸鉄を用いることができる。上記の亜鉛塩として、例えば硫酸亜鉛、塩化亜鉛、有機スルホン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛を用いることができる。上記のコバルト塩として、例えば硫酸コバルト、塩化コバルト、有機スルホン酸コバルトを用いることができる。上記のニッケル塩として、例えば硫酸ニッケル、塩化ニッケル、有機スルホン酸ニッケル、スルファミン酸ニッケル、炭酸ニッケルを用いることができる。上記のタングステン塩として、例えばタングステン酸ナトリウム、タングステン酸カリウム、タングステン酸アンモニウムを用いることができる。その他の金属塩についてもそれぞれの金属に対応する公知の金属塩を用いることができる。
また、上記のスズ塩および鉄塩、または、上記のスズ塩および鉄塩並びに金属塩をそれぞれ溶解する有機酸として、例えばグルコン酸、グルコヘプトン酸、クエン酸、酒石酸、サリチル酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、グリコール酸、イタコン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、アルカンスルホン酸、アルカノールスルホン酸、フェノールスルホン酸、またはその塩類を用いることができる。これらの有機酸は、溶解する物質に応じて適宜選択されることはもちろんである。
上記のめっき皮膜中の鉄の含有量は5質量%以上30質量%以下であることが好ましい。これは、めっき皮膜中の鉄含有量が30質量%を超える場合、めっき皮膜中にクラックが発生しめっき皮膜の耐食性が低下し、逆にめっき皮膜中の鉄含有量が5質量%を下回る場合、上述のめっき皮膜の合金化による顕著な効果を得ることができないからである。
上記のめっき皮膜中の亜鉛の含有量は0.1質量%以上20質量%以下であることが好ましい。これは、めっき皮膜中の亜鉛含有量が20%を超える場合、めっき皮膜が酸性水溶液(例えば、酸性雨)に晒されるとめっき皮膜からの亜鉛の溶出量が大きくなり基材が腐食しやすくなり、逆にめっき皮膜中の亜鉛含有量が0.1質量%を下回る場合、上述のめっき皮膜の合金化による顕著な効果を得ることができないからである。
上記のめっき皮膜中のコバルトの含有量は0.1質量%以上15質量%以下であることが好ましい。これは、めっき皮膜中のコバルト含有量が15質量%を超える場合、めっき皮膜中にクラックが発生するためにめっき皮膜の耐食性が低下し、逆にめっき皮膜中のコバルト含有量が0.1質量%を下回る場合、上述のめっき皮膜の合金化による顕著な効果を得ることができないからである。
上記のめっき皮膜中のニッケルの含有量が0.1質量%以上15質量%以下であることが好ましい。これは、めっき皮膜中のニッケル含有量が15質量%を超える場合、めっき皮膜中にクラックが発生するためにめっき皮膜の耐食性が低下し、逆にめっき皮膜中のニッケル含有量が0.1質量%を下回る場合、上述のめっき皮膜の合金化による顕著な効果を得ることができないからである。
上記のめっき皮膜中のタングステンの含有量は0.1質量%以上15質量%以下であることが好ましい。これは、めっき皮膜中のタングステン含有量が15質量%を超える場合、めっき皮膜中にクラックが発生するためにめっき皮膜の耐食性が低下し、逆にめっき皮膜中のタングステン含有量が0.1質量%を下回る場合、上述のめっき皮膜の合金化による顕著な効果を得ることができないからである。
上記のめっき皮膜の厚さが0.1μm以上100μm以下に形成されることが好ましい。これは、めっき皮膜の厚さが0.1μmを下回る場合、めっき皮膜の耐食性が低下し、逆にめっき皮膜の厚さが100μmを超える場合、めっき皮膜の耐食性は殆ど変わないのにめっき皮膜の形成に手間がかかり実用的ではないからである。
上記のめっき液中の鉄イオン濃度は10mol/m3以上200mol/m3以下であることが好ましい。これは、めっき液中の鉄イオン濃度が200mol/m3を超える場合、めっき皮膜中にクラックが発生するためにめっき皮膜の耐食性が低下し、逆にめっき液中の鉄イオン濃度が10mol/m3を下回る場合、めっき皮膜中の鉄含有量が低下し、上述しためっき皮膜の合金化による顕著な効果(耐食性など)を得ることができないからである。
上記の亜塩塩を含むめっき液中の亜鉛イオン濃度は5mol/m3以上200mol/m3以下であることが好ましい。これは、めっき液中の亜鉛イオン濃度が200mol/m3を超える場合、めっき皮膜中の亜鉛含有量が大きくなり、酸性水溶液(例えば、酸性雨)中でのめっき皮膜からの亜鉛の溶出量が大きくなって基材が腐食しやすくなり、逆にめっき液中の亜鉛イオン濃度が5mol/m3を下回る場合、めっき皮膜中の亜鉛含有量が低下し、上述のめっき皮膜の合金化による顕著な効果を得ることができないからである。
上記のように形成されるめっき皮膜は、他のめっき皮膜の上層めっきとして使用することができる。例えば、従来の装飾用クロムめっきに代えて本実施形態のめっき皮膜を下地ニッケルめっきの上層に形成することにより、耐食性を向上させることが可能となる。
また本実施形態のめっき皮膜は、他のめっき層の下層めっき皮膜としても使用することができる。例えば、従来より金めっき層の下層めっき皮膜として使用されているニッケルめっき皮膜は、人体との接触によりニッケルが溶出し、ニッケルアレルギーの原因となる。下層のニッケルめっき皮膜の代わりに本発明に係るめっき皮膜のうちニッケルを含有しないめっき皮膜を用いることにより、当該めっき皮膜をアクセサリー、インテリア、食器、水道金具、釣針、金物製品、化粧用品などのニッケルアレルギー対策のめっき皮膜として用いることができる。
本実施形態のめっき皮膜は、例えば自動車、パソコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの家電製品に用いられている亜鉛めっき鋼板の亜鉛めっき皮膜の代わりに、あるいは亜鉛めっき鋼線の亜鉛めっき皮膜の代わりに使用されうる。亜鉛めっき鋼板や亜鉛めっき鋼線は、通常、製鉄所などで電気亜鉛めっきラインにおいて連続めっき法を用いて製作されているが、亜鉛めっきから本実施形態のめっきに代えてもそのまま既存のめっきラインを使用することができる。また本実施形態のめっき皮膜を上記の連続めっき法を用いて形成すれば、めっき皮膜を形成させる面積が一定になるため、合金元素の数が増えてもめっき液中の金属イオン濃度の管理が容易になる。
特に、自動車用鋼板に適用する場合は、本実施形態のめっき皮膜が、その中に鉄を含有するため、塗装性、樹脂との密着性、溶接性に優れており、好適である。塗装の下地処理として、鉄、鉄鋼または亜鉛めっき皮膜上に適用されている公知の方法であるリン酸マンガン処理、リン酸亜鉛処理、リン酸鉄処理などを本実施形態のめっき皮膜に適用することができる。本実施形態のめっき皮膜では、皮膜中に鉄または鉄および亜鉛を含有するため、塗装下地処理により、塗膜との密着性を向上させることができる。また家電製品用鋼板に適用する場合は、従来の亜鉛めっき鋼板ではめっき皮膜からウィスカーが発生し電気的接触の原因となっていたが、本実施形態のめっき皮膜は、スズと鉄とが合金化しているため、ウィスカーの発生が抑制されるだけでなく、スズを含有するためはんだ付け性にも優れており、好適である。
また従来の亜鉛めっき後に六価クロムによるクロメート処理が適用されている建築金具、ボルト、ナット、シャフトなどの機械部品、精密機器、インテリア製品、自動車、家電製品では、亜鉛めっきの代わりに本実施形態のめっきを用いることで、六価クロムによるクロメート処理を行う必要がなくなるため、発癌性の危険を回避することが可能となる。
スズめっきが適用されている缶詰用鋼板では、スズめっきの代わりに本実施形態のめっきを用いることにより、食品中へのスズの溶出量を抑制することが可能となる。またスズめっきが適用されている電気・電子部品では、スズめっきの代わりに本実施形態のめっきを用いることにより、ウィスカーの発生による電気回路の短絡を防止することができる。
溶融亜鉛めっきが適用されているめっき鋼板、めっき鋼線、鎖、ボルト、ナット、ガードレール、橋脚などの製品では、本実施形態のスズ、鉄および亜鉛の三元合金からなるめっき皮膜を用いることによって、腐食による河川、土壌への亜鉛溶出量を削減することが可能となる。これにより、近年、その有害性が指摘されている貝類などの水生生物の保全が可能となる。
以下、本発明のめっき皮膜およびめっき液の実施例を比較例とともに説明する。なお、これらの実施例は一例であり、本発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本発明が以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
直径16mmの鉄板上に厚さ約10μmのスズ−7.1質量%鉄の二元合金からなるめっき皮膜を電気めっき法により形成させた。当該電気めっきは、硫酸第一スズ100mol/m3、硫酸第一鉄70mol/m3、グルコン酸ナトリウム600mol/m3、ポリエチレングリコール(平均分子量1000)1kg/m3からなるめっき液を用いて、液のpH6、液温度35℃、電流密度150A/m2の条件下で実施された。
(実施例2)
直径16mmの鉄板上に厚さ約10μmのスズ−15.5質量%鉄の二元合金からなるめっき皮膜を電気めっき法により形成させた。当該電気めっきは、硫酸第一スズ100mol/m3、硫酸第一鉄70mol/m3、グルコン酸ナトリウム600mol/m3、ポリエチレングリコール(平均分子量1000)1kg/m3からなるめっき液を用いて、液のpH5、液温度35℃、電流密度150A/m2の条件下で実施された。
(実施例3)
直径16mmの鉄板上に厚さ約10μmのスズ−25.6質量%鉄の二元合金からなるめっき皮膜を電気めっき法により形成させた。当該電気めっきは、硫酸第一スズ100mol/m3、硫酸第一鉄100mol/m3、グルコン酸ナトリウム600mol/m3、ポリエチレングリコール(平均分子量1000)1kg/m3からなるめっき液を用いて、液のpH6、液温度35℃、電流密度300A/m2の条件下で実施された。
(実施例4)
直径16mmの鉄板上に厚さ約10μmのスズ−31.4質量%鉄の二元合金からなるめっき皮膜を電気めっき法により形成させた。当該電気めっきは、硫酸第一スズ100mol/m3、硫酸第一鉄150mol/m3、エチレンジアミン四酢酸30mol/m3、グルコン酸ナトリウム700mol/m3、ポリエチレングリコール(平均分子量1000)1kg/m3からなるめっき液を用いて、液のpH6、液温度35℃、電流密度100A/m2の条件下で実施された。
(比較例1)
直径16mmの鉄板上に厚さ約10μmのスズめっき皮膜を電気めっき法により形成させた。当該電気めっきは、硫酸第一スズ100mol/m3、グルコン酸ナトリウム500mol/m3、p−アニスアルデヒド0.1kg/m3、ポリエチレングリコール(平均分子量7500)1kg/m3、ホルマリン4x10-4m3/m3からなるめっき液を用いて、液のpH6、液温度35℃、電流密度200A/m2の条件下で実施された。
(特性の評価1)
上記実施例1〜4および比較例1のめっき皮膜の耐食性を評価した。耐食性の評価は、ポテンショスタットを用い、温度30℃の50mol/m3硫酸水溶液に片面を被覆しためっき皮膜を浸漬し、参照電極として銀/塩化銀電極を用いて、自然電位からアノード方向に500mVまで、1mV/sで走査させた。
図1は、実施例1〜4および比較例1の耐食性試験の結果を示している。図1に示されるように、実施例1〜4のめっき皮膜はいずれも、比較例1のめっき皮膜よりも電流密度が低く、これによりスズと鉄との二元合金からなるめっき皮膜がスズめっき皮膜よりも耐食性に優れていることがわかる。
また実施例2、実施例1、実施例3、実施例4、比較例1の順にめっき皮膜の耐食性が低下していることから、めっき皮膜中の鉄の含有量によって耐食性が異なることがわかる。ここでは、めっき皮膜中の鉄の含有量が15.1質量%である場合が一番耐食性に優れる。そしてめっき皮膜中の鉄の含有量が31.4質量%になると、比較例1のスズめっき皮膜の耐食性に近づき、めっき皮膜の合金化による耐食性の向上という効果が小さくなることが認められる。これにより、めっき皮膜中の鉄の含有量は5質量%〜30質量%が好ましいと考える。
(実施例5)
直径16mm鉄板上に厚さ約10μmのスズ−18.4質量%鉄−7.0質量%亜鉛の三元合金からなるめっき皮膜を電気めっき法により形成させた。当該電気めっきは、硫酸第一スズ100mol/m3、硫酸第一鉄100mol/m3、硫酸亜鉛20mol/m3、グルコン酸ナトリウム600mol/m3、ポリエチレングリコール(平均分子量1000)1kg/m3からなるめっき液を用いて、液のpH6、液温度35℃、電流密度200A/m2の条件下で実施された。
(実施例6)
直径16mm鉄板上に厚さ約10μmのスズ−17.9質量%鉄−15.3質量%亜鉛の三元合金からなるめっき皮膜を電気めっき法により形成させた。当該電気めっきは、硫酸第一スズ100mol/m3、硫酸第一鉄100mol/m3、硫酸亜鉛50mol/m3、グルコン酸ナトリウム600mol/m3、ポリエチレングリコール(平均分子量1000)1kg/m3からなるめっき液を用いて、液のpH6、液温度35℃、電流密度200A/m2の条件下で実施された。
(実施例7)
直径16mm鉄板上に厚さ約10μmのスズ−10.8質量%鉄−18.0質量%亜鉛の三元合金からなるめっき皮膜を電気めっき法により形成させた。当該電気めっきは、硫酸第一スズ100mol/m3、硫酸第一鉄100mol/m3、硫酸亜鉛50mol/m3、グルコン酸ナトリウム600mol/m3、ポリエチレングリコール(平均分子量1000)1kg/m3からなるめっき液を用いて、液のpH5、液温度35℃、電流密度200A/m2の条件下で実施された。
(実施例8)
直径16mm鉄板上に厚さ約10μmのスズ−7.2質量%鉄−21.1質量%亜鉛の三元合金からなるめっき皮膜を電気めっき法により形成させた。当該電気めっきは、硫酸第一スズ100mol/m3、硫酸第一鉄100mol/m3、硫酸亜鉛50mol/m3、グルコン酸ナトリウム600mol/m3、ポリエチレングリコール(平均分子量1000)1kg/m3からなるめっき液を用いて、液のpH5、液温度35℃、電流密度100A/m2の条件下で実施された。
(比較例2)
めっきの素地として使用した鉄板を耐食性の評価にそのまま用いた。
(特性の評価2)
上記実施例5〜8の各めっき皮膜および比較例2の鉄板の耐食性を評価した。耐食性の評価は、上記同様、ポテンショスタットを用い、温度30℃の50mol/m3硫酸水溶液に片面を被覆しためっき皮膜を浸漬し、参照電極として銀/塩化銀電極を用いて、自然電位からアノード方向に500mVまで、1mV/sで走査させた。
図2は、本発明の実施例5〜8および比較例2の耐食性試験の結果を示している。図2には、上記の比較例1の耐食性試験の結果を比較のためにさらにプロットしている。図2に示されるように、実施例5〜7のめっき皮膜はいずれも、比較例2の鉄板よりも電流密度が低く、これによりスズと鉄と亜鉛との三元合金からなるめっき皮膜が比較例2の鉄板よりも耐食性に優れていることがわかる。また実施例5〜7のめっき皮膜は、比較例1のスズめっき皮膜よりも電流密度が低いので、スズめっき皮膜よりも耐食性に優れていることがわかる。
また実施例5、実施例6、実施例7、実施例8の順にめっき皮膜の耐食性が低下し、実施例8のめっき皮膜の耐食性は上記の比較例1のめっき皮膜の耐食性に近づき、めっき皮膜の合金化による耐食性の向上という効果が小さくなることが認められる。これにより、めっき皮膜中の亜鉛の含有量は0.1質量%〜20質量%が好ましいと考える。
さらに図2に示されるように、実施例6および7のめっき皮膜の自然電位は、それぞれ−628mVおよび−637mVであり、比較例2の鉄板の自然電位−488mVよりも低い。これは、めっき皮膜中に亜鉛を含有することにより、比較例2の鉄板の自然電位よりも低くなったためであり、めっき皮膜に犠牲防食の効果が有ることを示す。これにより、めっき皮膜にピンホールやクラックが存在しても下地である鉄板の腐食が抑制される。
(実施例9)
直径16mm鉄板上に厚さ約10μmのスズ−23.2質量%鉄−8.5質量%コバルトの三元合金からなるめっき皮膜を電気めっき法により形成させた。当該電気めっきは、硫酸第一スズ100mol/m3、硫酸第一鉄100mol/m3、硫酸コバルト50mol/m3、グルコン酸ナトリウム600mol/m3、ポリエチレングリコール(平均分子量1000)1kg/m3からなるめっき液を用いて、液のpH7、液温度35℃、電流密度100A/m2の条件下で実施された。
(実施例10)
直径16mm鉄板上に厚さ約10μmのスズ−17.1質量%鉄−4.5質量%ニッケルの三元合金からなるめっき皮膜を電気めっき法により形成させた。当該電気めっきは、硫酸第一スズ100mol/m3、硫酸第一鉄50mol/m3、硫酸ニッケル50mol/m3、グルコン酸ナトリウム600mol/m3、ポリエチレングリコール(平均分子量1000)1kg/m3からなるめっき液を用いて、液のpH5、液温度35℃、電流密度200A/m2の条件下で実施された。
(実施例11)
直径16mm鉄板上に厚さ約10μmのスズ−14.2質量%鉄−0.38質量%タングステンの三元合金からなるめっき皮膜を電気めっき法により形成させた。当該電気めっきは、硫酸第一スズ100mol/m3、硫酸第一鉄100mol/m3、タングステン酸ナトリウム50mol/m3、グルコン酸ナトリウム600mol/m3、ポリエチレングリコール(平均分子量1000)1kg/m3からなるめっき液を用いて、液のpH5、液温度35℃、電流密度150A/m2の条件下で実施された。
(比較例3)
直径16mm鉄板上に厚さ約10μmのスズ−0.92質量%鉄−0.57質量%ニッケルの三元合金からなるめっき皮膜を電気めっき法により形成させた。当該電気めっきは、硫酸第一スズ100mol/m3、硫酸第一鉄50mol/m3、硫酸ニッケル50mol/m3、グルコン酸ナトリウム600mol/m3、ポリエチレングリコール(平均分子量1000)1kg/m3からなるめっき液を用いて、液のpH5、液温度35℃、電流密度50A/m2の条件下で実施された。
(特性の評価3)
上記実施例9〜11および比較例3のめっき皮膜の耐食性を評価した。耐食性の評価は、ポテンショスタットを用い、温度30℃の50mol/m3硫酸水溶液に片面を被覆しためっき皮膜を浸漬し、参照電極として銀/塩化銀電極を用いて、自然電位からアノード方向に500mVまで、1mV/sで走査させた。
図3は、本発明の実施例9〜11および比較例3の耐食性試験の結果を示している。図3に示されるように、実施例9〜11のめっき皮膜はいずれも、比較例3のめっき皮膜よりも電流密度が低く、これにより実施例9〜11のそれぞれの三元合金からなるめっき皮膜が比較例3のめっき皮膜よりも耐食性に優れていることがわかる。比較例3のめっき皮膜は鉄の含有量が1質量%を下回るために耐食性は改善されなかったと考える。
本発明の実施例1〜4および比較例1の耐食性試験の結果を示すグラフである。 本発明の実施例5〜8および比較例1,2の耐食性試験の結果を示すグラフである。 本発明の実施例9〜11および比較例3の耐食性試験の結果を示すグラフである。

Claims (15)

  1. 電気めっき法によって基材上に電析される、スズと、鉄と、亜鉛、コバルト、ニッケル、タングステン、モリブデン、銅、銀、金、ビスマス、インジウム、パラジウム、ロジウム、白金、リンおよびホウ素からなる群から選択される少なくとも1種との多元合金からなる、めっき皮膜。
  2. 鉄の含有量が5質量%以上30質量%以下である、請求項1に記載のめっき皮膜。
  3. 亜鉛の含有量が0.1質量%以上20質量%以下である、請求項2に記載のめっき皮膜。
  4. コバルトの含有量が0.1質量%以上15質量%以下である、請求項2に記載のめっき皮膜。
  5. ニッケルの含有量が0.1質量%以上15質量%以下である、請求項2に記載のめっき皮膜。
  6. タングステンの含有量が0.1質量%以上15質量%以下である、請求項2に記載のめっき皮膜。
  7. めっき皮膜の厚さが0.1μm以上100μm以下に形成されてなる、請求項1ないし6のいずれかに記載のめっき皮膜。
  8. スズ塩と、鉄塩と、亜鉛、コバルト、ニッケル、タングステン、モリブデン、銅、銀、金、ビスマス、インジウム、パラジウム、ロジウム、白金、リンおよびホウ素からなる群から選択される少なくとも1種の金属塩と、これらのスズ塩、鉄塩および金属塩を溶解する有機酸とからなる、pHが2以上11以下である、めっき液。
  9. 鉄イオン濃度が10mol/m3以上200mol/m3以下である、請求項8に記載のめっき液。
  10. 亜塩塩を含むめっき液において亜鉛イオン濃度が5mol/m3以上200mol/m3以下である、請求項9に記載のめっき液。
  11. 界面活性剤をさらに添加してなる、請求項8ないし10のいずれかに記載のめっき液。
  12. スズ塩と、鉄塩と、これらのスズ塩および鉄塩を溶解する有機酸とからなる、pHが2以上11以下である、めっき液。
  13. 鉄イオン濃度が10mol/m3以上200mol/m3以下である、請求項12に記載のめっき液。
  14. 界面活性剤をさらに添加してなる、請求項12または13に記載のめっき液。
  15. 請求項8ないし14のいずれかに記載のめっき液中に基材を浸漬し、電気めっき法を用いて、スズおよび鉄の二元合金を、または、スズと、鉄と、亜鉛、コバルト、ニッケル、タングステン、モリブデン、銅、銀、金、ビスマス、インジウム、パラジウム、ロジウム、白金、リンおよびホウ素からなる群から選択される少なくとも1種との多元合金を前記基材上に電析させて、当該基材上にめっき皮膜を形成する、めっき方法。
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