JP2006271865A - 遊技台及びメダルセレクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 メダル等の遊技媒体の投入に関する不正行為を防止することが可能な遊技台を提供すること。
【解決手段】 メダル投入数検知用のセンサとは別に不正行為検知用のセンサをメダルの通路に配設する。不正行為検知用のセンサを、通路を通過するメダルと接触し、メダルの自重が作用することでメダルの通過を検知する接触式センサから構成する。
【選択図】 図17

Description

本発明はスロットマシンに代表される遊技台に関し、特に、メダルに代表される遊技媒体の投入に関する不正行為を防止する技術に関する。
スロットマシンのようにメダルを投入して遊技を行い、遊技結果に応じてメダルの払出しを受ける遊技台では、正規のメダルを選別するメダルセレクタが設けられている(例えば、特許文献1参照。)。このメダルセレクタは、メダル投入口から通じるメダルの通路を形成すると共に、正規のメダルと大きさの異なる偽のメダルが投入されると、その通路から脱落させてメダルの受皿に排出する機構を備えている。また、メダルの通路には投入されたメダルの数をカウントするために、メダルの通過を検知するセンサが配設されている。
このセンサは、通常、光学式センサが採用され、通路に沿って例えば2つ設けられる。図18(a)は2つのセンサによるメダルの通過の検知態様を示すタイミングチャートである。センサ1とセンサ2とは通路に沿ってずれて配置されているため、メダルが通路を通過すると、まず、センサ1がONになる。続いてセンサ2がONとなる。次に、センサ1がOFFとなり、センサ2がOFFとなる。そして、遊技台の制御部は、センサ1とセンサ2のON−OFFが同図のシーケンスで行われた場合に、メダルが正常に通過したと判断し、メダルの有効な投入数として1つカウントすることになる。
特開2001―17611号公報
一方、このようなメダルの検知原理に着目し、特殊な器具による不正行為が行われている。図19は不正行為に用いられる器具の構成図である。この基部は、メダルセレクタのメダルの通路の形状に沿って湾曲したプラスチック等の基材1と、基材1の一方の端部に設けられたスイッチ2と、制御回路3と、メダルセレクタの2つのセンサの配置に合わせて設けられた2つの発光素子4と、電気回路3と発光素子4を接続する信号線5とを備える。制御回路3はスイッチ2が押圧されると発光素子4を所定周期で点滅させるものである。
しかして、この器具は発光素子4側を先頭にしてメダル投入口からメダルセレクタ内に、発光素子4が丁度メダルセレクタの2つのセンサに到達するまで挿入される。そして、スイッチ2を押圧することで発光素子4を発光させる。この時、2つの発光素子4は、若干タイミングをずらして発光と消灯とを繰り返すように制御回路3により駆動される。その結果、メダルセレクタの2つのセンサは、例えば、図18(b)に示すように実際にメダルが通過した場合と同じシーケンスでON−OFFする。このため、発光素子4の点滅がメダルの通過として検知されしまい、メダルが投入されていないのに、メダルが投入されたものとしてカウントされてしまうことになる。しかも、発光素子4が高速で点滅するため、一瞬にして電子的に貯留されるクレジットが満杯になる(スロットマシンの場合、通常50枚が最大である。)。
以上のような問題点に鑑み、本発明の目的は、遊技媒体の投入に関する不正行為を防止することが可能な遊技台を提供することにある。
本発明によれば、投入される遊技媒体が通過する通路に配設され、前記遊技媒体の通過を検知する第1検知部と、前記第1検知部の検知結果に基づいて前記遊技媒体の投入数をカウントするカウント手段と、を備えた遊技台において、前記第1検知部よりも前記通路の下流側に配設され、前記遊技媒体の通過を検知する第2検知部と、前記第2検知部の検知結果に基づいて前記通路へ異物が侵入しているか否かを判断する判断手段と、を備え、前記第2検知部は、前記通路を通過する前記遊技媒体と接触し、前記遊技媒体の自重が作用することで前記遊技媒体の通過を検知する接触式センサから構成されることを特徴とする遊技台が提供される。
この遊技台では前記第2検知部を前記接触式センサから構成することで、遊技媒体が当該接触センサを通過した場合と同じ検知結果を不正な器具等を用いて再現することが困難となり、遊技媒体の投入に関する不正行為を防止できる。
また、本発明によれば、遊技台に設けられ、当該遊技台に投入された正規のメダルを選別するためのメダルセレクタにおいて、投入されるメダルが通過する通路に配設され、前記メダルの通過を検知する、メダルの投入数カウント用の第1検知部と、前記第1検知部よりも前記通路の下流側に配設され、メダルの通過を検知する第2検知部と、前記第2検知部の検知結果に基づいて前記通路へ異物が侵入しているか否かを判断する判断手段と、を備え、前記第2検知部は、前記通路を通過するメダルと接触し、メダルの自重が作用することでメダルの通過を検知する接触式センサから構成されることを特徴とするメダルセレクタが提供される。
このメダルセレクタでは前記第2検知部を前記接触式センサから構成することで、メダルが当該接触センサを通過した場合と同じ検知結果を不正な器具等を用いて再現することが困難となり、メダルの投入に関する不正行為を防止できる。
また、本発明によれば、投入される遊技媒体が通過する通路に配設され、前記遊技媒体の通過を検知する第1検知部と、前記第1検知部の検知結果に基づいて前記遊技媒体の投入数をカウントするカウント手段と、を備えた遊技台において、前記第1検知部よりも前記通路の下流側に配設され、前記遊技媒体の通過を検知する第2検知部と、前記第1検知部により前記遊技媒体の通過が検知されたことを契機として計時を開始する計時手段と、前記計時手段により計時された時間と前記第2検知部の検知結果とに基づいて前記通路へ異物が侵入しているか否かを判断する判断手段と、を備えたことを特徴とする遊技台が提供される。
この遊技台では、前記遊技媒体の投入数のカウントの基準となる、前記第1検知部で前記遊技媒体の通過が検知されてからの経過時間と、前記第2検知部による前記遊技媒体の通過の検知結果とに基づき前記通路へ異物が侵入しているかを判断する。つまり、不正な器具等を用いた場合には、前記第2検知部で前記遊技媒体の通過が検知されないか、或いは、不正行為により検知されたとしても、上記時間が異なるものとなり、不正行為を判別でき、従って、遊技媒体の投入に関する不正行為を防止できる。
また、本発明によれば、投入される遊技媒体が通過する通路に配設され、前記遊技媒体の通過を検知する第1検知部と、前記第1検知部の検知結果に基づいて前記遊技媒体の投入数をカウントする第1カウント手段と、を備えた遊技台において、前記第1検知部よりも前記通路の下流側に配設され、前記遊技媒体の通過を検知する第2検知部と、前記第1検知部の検知結果に基づいて前記遊技媒体が前記第1検知部を通過した通過数をカウントする第2カウント手段と、前記第2カウント手段のカウント値と前記第2検知部の検知結果とに基づいて前記通路へ異物が侵入しているか否かを判断する判断手段と、を備えたことを特徴とする遊技台が提供される。
この遊技台では、前記第2カウント手段によりカウントされた前記通過数と、前記第2検知部による前記遊技媒体の通過の検知結果とに基づき前記通路へ異物が侵入しているかを判断する。つまり、不正な器具等を用いた場合には、前記第2検知部で前記遊技媒体の通過が検知されず、前記第1検知部を通過した前記遊技媒体の通過数と前記第2検知部の検知結果とに齟齬が生じ、不正行為を判別できる。従って、遊技媒体の投入に関する不正行為を防止できる。
上述した通り、本発明によれば、遊技媒体の投入に関する不正行為を防止することができる。
<第1実施形態>
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシン100の外観斜視図である。スロットマシン100は、メダルの投入により遊技が開始され、遊技の結果によりメダルが払い出されるものである。
<全体構成>
スロットマシン100の本体101の中央内部には、外周面に複数種類の絵柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。本実施形態において、各絵柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の絵柄は、遊技者から見ると、絵柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの絵柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える絵柄の組み合せが変動することとなる。なお、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
また、各々のリール110乃至112の背面には、絵柄表示窓113に表示される個々の絵柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の絵柄ごとに遮蔽されて個々の絵柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部からなる光学式センサ(図示せず)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部のあいだを、リールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検知結果に基づいてリール上の絵柄の回転方向の位置を判断し、目的とする絵柄が入賞ライン114上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ラインは、スロットマシン100に投入されたメダルの数によって予め定まっている。5本の入賞ライン114のうち、例えば、メダルが1枚投入された場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚投入された場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚投入された場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5本が入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5本に限定されるものではない。
スタートランプ121は、リール110乃至112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要)を遊技者に知らせるランプである。告知ランプ123は、後述する内部抽選において、特定の入賞役(例えば、BB(ビッグボーナス)やRB(レギュラーボーナス)等のボーナス)に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。
メダル投入ランプ124は、メダルの投入が可能であることを知らせるランプである。払出枚数表示器125は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技回数表示器126は、後述するメダル投入時のエラー表示や、ビッグボーナスゲーム中(BBゲーム中)の遊技回数、所定の入賞役の入賞回数等を表示するための表示器である。貯留枚数表示器127は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。リールパネルランプ128は、演出用のランプである。
メダル投入ボタン130、131は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルを所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、メダル投入ボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン131が押下されると3枚投入されるようになっている。メダル投入口134は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン130又は131により電子的に投入することもできるし、メダル投入口134から実際のメダルを投入することもできる。
スタートレバー135は、遊技の開始操作を行うためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口134に所望する枚数のメダルを投入して、スタートレバー135を操作すると、これを契機としてリール110乃至112が回転し、遊技が開始される。ストップボタンユニット136に設けられたストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112に対する停止操作を行うためのボタンであり、各リール110乃至112に対応して設けられている。そして、いずれかのストップボタン137乃至139を操作すると対応するいずれかのリール110乃至112が停止することになる。
精算ボタン132は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル及びベットされたメダルを精算し、メダル払出口155より受皿210に排出するためのボタンである。メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。ドアキー140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。メダル受皿210は、メダル払出口155から払出されたメダルを溜めるための器である。なお、メダル受皿210は、本実施形態では発光可能な受皿を採用しており、以下受け皿ランプと呼ぶこともある。
音孔160は、スロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、受皿ランプ210は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。灰皿部200は、煙草の吸殻を入れるための容器であり、受け皿210の内側にネジ止めされている。リールパネル161は、絵柄表示窓113を有するパネルであり、タイトルパネル162は、そのスロットマシンの機種名や各種のデザインが描かれるパネルである。演出装置600は、液晶表示装置を含み、各種の情報が表示される。
<メダルセレクタ>
スロットマシン100にはメダル投入口134から投入されるメダルが通過する通路を形成すると共に、正規のメダルを選別するメダルセレクタが設けられている。図14はメダルセレクタ20の外観図、図15(a)はメダルセレクタ20の本体部21及びレール部25の構成及びメダルの通過態様を示す正面図である。
メダルセレクタ20は、本体部21と、本体部21の正面側に着脱可能なガイド部材22と、本体部21の下部に着脱可能なカバー部材23と、を備え、ブラケット24を介して前面扉102の裏面に取り付けられる。本体部21とガイド部材22とにより、投入されたメダルが通過する通路のうち、上流側の第1の通路部が形成され、ブラケット24に固定されたレール部25により、下流側の第2の通路部が形成される。
本体部21はガイド板部21aを備えており、ガイド部材22を本体部21に取り付けた状態では、ガイド部材22のガイド板部22aとガイド板部21aとが隙間を置いて対向して配置されてメダルの通路の入口となる受入部が形成される。図15に示すようにメダルはまず、この受入部を通過する(同図のA参照)。本体部21には下側のガイドレール部21bと、上側のガイドレール部21cとが設けられている。ガイドレール部21bの上縁と、ガイドレール部21cの下縁とには、それぞれメダルを案内する断面略L字型の案内部が形成されており、投入されたメダルは図15に示すようにこれらのガイドレール部21bの上縁及びガイドレール部21cの下縁に沿ってメダルセレクタ20内を転動して通過する。ガイド部材22には、メダルの通路に直交する方向に回動可能なガイド片22bが設けられ、通過するメダルの側面に当接してメダルをガイドレール部21b及び21c側へ押圧し、案内する。
ガイドレール部21cの下縁の案内部は、通過するメダルの上端の僅かな範囲を案内するように設定されており、正規のメダルよりも小さな偽のメダルが通過しようとすると、図15のBの位置でガイドレール部21cに案内されず、ガイド片22bの押圧により脱落することになる。なお、メダル投入口134の穴は正規のメダルと略ピッタリの大きさと成っているため、正規のメダルよりも大きな偽のメダルはメダル投入口134から投入することができない。

一方、本体部21にはメダルの通路に直交する方向に回動可能な可動片21dが設けられている。そして、メダル詰まりが生じた場合にはメダル返却ボタン133を押圧することで、可動片21dがメダル通路側へ回動して詰まったメダルがメダルセレクタ20から脱落することになる。また、本体部21には、メダルの通路に直交する方向に回動可能なメダルブロッカ21eと、メダルブロッカ21eに回動力を付勢する電磁ソレノイド21fが設けられており、所定の条件が成立した場合(例えば、スタートレバー135の操作があった後等)では図15のCの位置をメダルが通過できないようにメダルブロッカ21eを返却状態(メダルブロッカ21eがメダルの通路に突出してメダル通路が閉じられた状態)とする。
一方、本体部21及びガイド部材22により形成される第1の通路部の下流端にはセンサユニット21g(第1検知部)が配置されている。図15(b)に示すようにセンサユニット21gは、メダル投入数検知用の2つのメダル投入センサ320a及び320bが内蔵されている。メダル投入数検知用センサ320は光学式のセンサであり、図15(c)に示すように受光素子と発光素子とを備え、これらの間をメダルが通過し(図15のDの位置を参照)、発光素子からの光が遮断されることでメダルの通過を検知する。図15(a)及び(b)に示すように、メダル投入センサ320a及び320bはメダルの通路に沿って配置されており、メダル投入センサ320aが第1の通路部の上流側に、メダル投入センサ320bが第1の通路部の下流側に配設されている。本実施形態ではメダル投入数検知用センサ320を2組設けているが、これに限られず、一つでもよいし3以上設けてもよい。
なお、上述した通り、メダルブロッカ21eは、スタートレバー135の操作があった後等、所定の条件が成立した場合に、第1の通路部に突出して、返却状態とされるが、この返却状態となる時とは、新たなメダルの投入を受け付けない場合である。従って、メダルブロッカ21eが返却状態となった時に、第1の通路部を通過中のメダルが存在し、センサユニット21gにその通過が検知されてしまう場合を防止する必要がある。従って、メダルブロッカ21eは、これが返却状態となる所定の条件が成立した場合に、第1の通路を通過途中のメダルが、センサユニット21gに到達しないように、センサユニット21gに対して位置決めされており、本実施形態ではセンサユニット21gの上流側において、センサユニット21gの近傍に配設されている。
次に、図15(a)を参照して本体部21にはセンサユニット21gよりも第1の通路部の上流側にメダルの通過を検知する不正行為検知用のメダル投入センサ320c(第3検知部)が配設されている。メダル投入センサ320cは非接触式のセンサ(例えば光学式のセンサ)であっても、接触式のセンサであってもよい。
次に、ブラケット24には、本体部21のセンサユニット21gを通過したメダルを案内し、第2の通路部を構成するレール部25が取り付けられている。レール部25は、第1の通路部の略延長線上にある直線部分25aと、手前側に湾曲した湾曲部分25bと、から構成されており、直線部分25aの下部の断面は略U字型のレール状をなしている。メダルはこのレール状の部分から湾曲部分25bへ案内されて手前側下方へ落下し、メダル払出装置に落下する。図16は前面扉102を取り外したスロットマシン100の内部を示す正面図であり、メダル払出装置30の配置を示す図である。メダル払出装置30は、上方に開口した、メダルを貯留するタンク30aを備えており、レール部25によりメダルセレクタ20を通過したメダルはこのタンク30aに落下することになる。
図17を参照してレール部25について更に説明する。図17(a)及び(b)はレール部25の外観図であり、図17(a)はレール部25の上方から見た図、図17(b)はレール部25の背後側から見た図である。レール部25はその端部にブラケット24へこれを取り付けるための取付部25cを備える。直線部分25aのU字型部分により形成される、メダルの通路の底面の途中には孔が設けられている。そして、この孔から可動部材25dの頭部25d’が突出しており、頭部25d’の上面はメダルの通路の一部を構成している。
図17(b)に示すように、可動部材25dはその下端部が直線部分25aの下方において軸25iに回動自在に支持されている。軸25iは直線部分の下面に一体に設けられた一対の支持部25g、25hに支持されている。可動部材25dの回動により、頭部25d’はメダルの通路の底面の他の部分よりも僅かに突出した基準位置と、該基準位置よりも下方の検知位置と、の間で移動する。図17(a)は頭部25d’が基準位置にある場合を示している。可動部材25の下端部と支持部25gとの間の軸25iにはコイルスプリング25f(付勢部材)が装填されており、頭部25d’が基準位置に位置するよう、可動部材25dを常時付勢している。
しかして、メダルが直線部分25aのメダルの通路に進入し、頭部25d’上を通過すると、メダルの自重により頭部25d’に押し下げ力が作用し、可動部材25dに対して回動力が付勢される。コイルスプリング25fは、メダルの自重による可動部材25dの回動を許容するようその弾性力が設定されており、メダルが頭部25d’上を通過すると、コイルスプリング25fの付勢に抗して可動部材25dが回動し、頭部25d’が検知位置に移動する。メダルが通過し終わるとコイルスプリング25fの付勢により、可動部材25dが回動して頭部25d’が基準位置に戻ることになる。
可動部材25dにはその下端部において一体的にアーム部材25eが設けられている。アーム部材25eはその下端部において軸25iに回動自在に支持されており、可動部材25dの回動により回動する。アーム部材25eの上端部には、光学式センサであるメダル投入センサ320dにより検知される被検知部25e’が設けられている。メダル投入センサ320dは相互に僅かに離間して対向配置された発光素子部320d1と、受光素子部320d2と、を備え、被検知部25e’は両者の間に介在可能なように配置されている。
そして、可動部材25dの頭部25d’が基準位置にあるときは、被検知部25eは発光素子部320d1と、受光素子部320d2との間に介在して発光素子部320d1から受光素子部320d2へ照射される光を遮断し、頭部25d’が検知位置にあるときは、被検知部25eは発光素子部320d1と、受光素子部320d2との間から離脱して発光素子部320d1から照射される光を受光素子部320d2が受光可能となる。
このようにしてメダル投入センサ320dにより被検知部25e’が検知されるか否かにより、頭部25d’が基準位置か検知位置にあるか、つまり、メダルが通過したか否かが検知されることになる。しかして、可動部材25d、アーム部材25e、メダル投入センサ320dによって、通路を通過するメダルと接触し、メダルの自重が作用することでメダルの通過を検知する、不正行為検知用の接触式センサ(第2検知部)がセンサユニット21gよりもメダル通路の下流側に構成される。
なお、本実施形態では接触式センサとして上記の構成のものを採用したが、メダルの自重によりON−OFFする接触式センサとしては他の種類、構成のものも採用できる。
また、本実施形態ではメダル投入センサ320dが直線部分25aの背面側、つまり、センサユニット21gから頭部25d’に渡るメダルの通路を規定する、レール部25の壁部の側面のうち、通路に面する側面とは反対側の側面25a’に配設されている。この配置によりメダル投入センサ320dを保護することができる。これは、メダルには汚れや埃が付着しているのが普通であり、メダルの通路はこの汚れや埃が付着して汚れ易く、メダルの通路に面してセンサを配置すると、そのセンサも汚れ易くなってしまうことに着目したもので、壁部の反対側にメダル投入センサ320dを配設することで、このような汚れからメダル投入センサ320dを保護することができる。
<制御部>
次に、図2及び図3を参照して、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300より送信されたコマンドに応じて各種機器を制御する副制御部400と、から構成されている。
<主制御部>
まず、図2を参照して、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が12MHzの場合に、分周後のクロックは6MHzとなる。CPU310は、クロック補正回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
また、CPU310には、後述するセンサやスイッチの状態を常時監視するためのタイマ割り込み処理の周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを6MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを44に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×44÷6MHz=1.877msとなる。
また、CPU310には、各ICを制御するためのプログラム、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等の各種データを記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部においても同様である。また、CPU310には、外部の信号を受信するための入力インタフェース360が接続され、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、メダル投入センサ320a乃至320d、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、精算ボタンセンサ324、メダル払い出しセンサ326の状態を検知し、各センサを監視している。
スタートレバーセンサ321はスタートレバー135の操作を検知するためのセンサである。ストップボタンセンサ322はストップボタン137乃至139のいずれかが押された場合、どのストップボタンが押されたかを検知するためのセンサである。メダル投入ボタンセンサ323はメダル投入ボタン130、131のいずれかが押下された場合、どのメダル投入ボタンが押されたかを検知するためのセンサである。精算ボタンセンサ324は、精算ボタン132に設けられており、精算ボタン132が一回押されると、貯留されているメダル及びベットされているメダルが精算されて払い出されることになる。メダル払い出しセンサ326は、払い出されるメダルを検知するためのセンサである。
CPU310には、さらに、入力インタフェース361、出力インタフェース370、371がアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続されている。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。入力インタフェース361には、インデックスセンサ325が接続されている。インデックスセンサ325は、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールに設けた遮光片がこのインデックスセンサ325を通過するたびにHレベルになる。CPU310は、この信号を検知すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。出力インタフェース370には、リールを駆動させるためのモータを制御するリールモータ駆動部330と、メダル払出装置30のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(具体的には、入賞ライン表示ランプ120、スタートランプ121、再遊技ランプ122、告知ランプ123、メダル投入ランプ124等)と、7セグメント(SEG)表示器341(払出枚数表示器125、遊技回数表示器126、貯留枚数表示器127等)、電磁ソレノイド21fが接続されている。
また、CPU310には、乱数発生回路317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路317は、水晶発振器311及び水晶発振器316から発振されるクロックに基いて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、後述する入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。本発実施形態における乱数発生回路317は、2つの乱数カウンタを備えている。CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。主制御部300と副制御部400との情報通信は一方方向の通信であり、主制御部300は副制御部400へコマンドを送信するが、副制御部400から主制御部300へ何らかのコマンド等を送信することはできない。
<副制御部>
次に、図3を参照して、スロットマシン100の副制御部400について説明する。副制御部400は、主制御部300より送信された主制御コマンド等に基づいて副制御部400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、CPU410には、副制御部400の全体を制御するための命令及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。また、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、各リール110乃至112の絵柄を背面より照明するためのバックライト420、前面扉102の開閉を検知するための扉センサ421、RAM413のデータをクリアにするためのリセットスイッチ422が接続されている。
CPU410には、データバスを介して主制御部300から主制御コマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、入力インタフェース461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等が実行される。また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からのコマンドを受信するための入力インタフェース461、演出装置制御部500からの信号を入力するための入力インタフェース471、時計IC423、7セグメント表示器440への信号を出力するための出力インタフェース472等が接続されている。
時計IC423が接続されていることで、CPU410は、現在時刻を取得することが可能である。7セグメント表示器440は、スロットマシン100の内部に設けられており、たとえば副制御部400に設定された所定の情報を店の係員等が確認できるようになっている。更に、出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、出力インタフェース470から送信された信号を各表示部等に分配する。即ち、デマルチプレクサ419は、CPU410から受信されたデータに応じて上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、リールパネルランプ128、タイトルパネルランプ170、受け皿ランプ210、払出口ストロボ171を制御する。タイトルパネルランプ170は、タイトルパネル162を照明するランプであり、払出口ストロボ171は、払い出し口の内側に設置されたストロボタイプのランプである。なお、CPU410は、演出装置制御部500への信号送信は、デマルチプレクサ419を介して実施する。演出装置制御部500は、図1の演出装置600を制御する制御部である。
<遊技の基本的制御>
図4は、本実施形態のスロットマシン100における遊技の基本的制御を示すフローチャートである。遊技の基本的制御は、MainCPU310が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、同図の遊技処理を実行する。以下、この遊技処理について説明する。電源投入が行われると、まず、S101で主制御部300を初期化する初期処理が実行される。S102では、遊技開始処理を行う。ここでは、メダル投入に関する処理と、スタートレバー135による遊技の開始に関する処理を行う。詳細は後述する。
S103では、乱数発生回路317で発生させた乱数を取得する。S104では、S103で取得した乱数値と、ROM312に格納されている入賞役抽選テーブルを用いて、入賞役の内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役に内部当選した場合、RAM313に設定されたその入賞役のフラグがONになる。入賞役としては、例えば、リプレイ(再遊技)、小役、ボーナス(BB、RB)等を挙げることができる。
なお、各入賞役には、メダルのベット数及び設定値(1〜6)ごと、に内部抽選の当選確率が設定されており、入賞役抽選テーブルはこれに従って構成され、抽選時に取得される乱数値の範囲(例えば、0〜16384)は予めいくつかの領域(各当選確率の大きさに相当する領域)に分割されており、各領域に各入賞役の当選やはずれが対応付けられている。そして、入賞役の内部抽選では、取得した乱数値がどの範囲に属するかで入賞役の内部当選の当否が決定する。この方式は他の抽選処理でも採用される。
S104では、内部抽選の後、リール停止制御テーブルを選択する処理を行う。これは、各リールの停止操作に対する制御を選択する処理である。ここで、リール110乃至112の停止制御について簡単に説明する。リールの停止制御は、予め定めた複数種類のリール停止制御テーブルの中から内部抽選結果に基づいていずれかを選択し、選択したリール停止制御テーブルに基づき行う。リール停止制御テーブルは主制御部300のROM312に格納されている。リール停止制御テーブルは、内部抽選で内部当選した入賞役か、又は、いわゆるフラグ持ち越し中の入賞役については、対応する絵柄組合せが揃って表示されることが許容される一方、そうでない場合には各入賞役に対応する絵柄組合せが揃って表示されないように構成されている。例えば、小役の「ベル」に内部当選していない場合、「ベル」の絵柄組合せが表示されるタイミングでリール110乃至112の停止操作が行われたとしても、リール110乃至112は直ちに停止せずにベルの絵柄組合せが揃わないように制御される。逆に、「ベル」に内部当選している場合には、ベルの絵柄組合せが表示されるタイミングでリール110乃至112の停止操作が行われなかったとしても、一定の範囲でリール110乃至112は直ちに停止せずにベルの絵柄組合せが揃うように制御されることになる。
S105では、全リール110乃至112の回転を開始させる。その後、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能となる。S106ではリールの停止制御を行う。ここでは、ストップボタン137乃至139に対する操作に応じて、リール110乃至112のうち、操作されたストップボタン137乃至139対応するいずれかのリールをS104で選択したリール停止制御テーブルに従って停止させる。全リール110乃至112が停止するとS107へ進む。
テーブルに従って停止させる。
S107では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、内部当選した入賞役又はフラグ持越し中の入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン114上に、「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。また、入賞した入賞役に対応するフラグがリセットされる。S108では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。S109では、遊技状態制御処理を実行する。この遊技状態制御処理では、遊技状態を移行するための制御が行われ、例えば、ビッグボーナスやレギュラーボーナスのようなボーナス入賞の場合に次回から対応するボーナスゲームを開始できるよう準備し、それらの最終遊技では、次回から通常遊技が開始できるよう準備する。以上により1ゲームの処理が終了し、その後S102へ戻って同様の処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<不正行為防止の概略>
図19に示した器具を用いた不正行為に対する本実施形態における防止技術について概説する。図19の器具を用いた不正行為はメダルセレクタ20のメダル投入数検知用のメダル投入センサ320a及び320bの受光素子と発光素子との間に発光素子4を介在させ、発光素子4を点滅させることでメダル投入センサ320a及び320bの受光素子がこれを検知することを利用したものである。一方、本実施形態ではメダルの投入はメダル投入センサ320a及び320bのみならず、メダルセレクタ20の本体部21に設けたメダル投入センサ320c及びレール部25に設けたメダル投入センサ320dによっても検知される。なお、本実施形態ではメダル投入センサ320c及び320dの双方により不正行為を防止するが、メダル投入センサ320dによる不正行為の検知のみでも十分な成果が期待できる。
<メダル投入センサ320cによる不正行為検知原理>
メダル投入センサ320cはセンサユニット21g(メダル投入センサ320a及び320b)に対してメダルの通路の上流側に位置している。従って、図19の器具がメダルセレクタ20のメダルの通路に挿入されて不正行為が行われた場合、メダル投入センサ320cによるメダルの検知状態が、実際にメダルが投入された場合よりも著しく長く継続する。そこで、メダル投入センサ320cによるメダルの検知時間を計時し、その検知時間に応じて図19の器具のような異物がメダルの通路に侵入しているか否かを判断し、不正行為を検知する。検知時間の計時はRAM313上の所定の記憶エリアを用いて構成されるソフトウエアカウンタ(以下、エラー判別タイマ1という。)により行なう。エラー判別タイマ1は所定の条件が成立した時に初期値が設定され、割り込み処理毎にタイマ値(カウント値)が減算される。減算は0までとする。
<メダル投入センサ320dによる不正行為検知原理>
メダル投入センサ320dは上述した通り、可動部材25dの頭部25d’上をメダルが通過したことを検知する。センサユニット21gに対して、頭部25d’はメダルの通路の下流側にこれらから離間して位置しており、図19の器具を用いた場合、頭部25d’まで届かない。仮に届いたとして、メダルが通過した場合と同じ検知結果を再現することが困難となる。つまり、頭部25d’の押圧−解除を繰り返すことが必要とされ、図19の器具のようなものを用いたのでは、当該器具を機械的に動作させることが要求され、現実的には不可能である。
また、本実施形態ではセンサユニット21gによりメダルの通過が検知されたことを契機として計時を開始し、メダル投入センサ320dによりメダルの通過が検知されたことを契機として計時を終了し、計時された時間に応じて図19の器具のような異物がメダルの通路に侵入しているか否かを判断し、不正行為を検知する。時間の計時はRAM313上の所定の記憶エリアを用いて構成されるソフトウエアカウンタ(以下、エラー判別タイマ2という。)により行なう。実際にメダルが通過する場合には、センサユニット21gがメダルの通過を検知して所定時間後にメダル投入センサ320dによりメダルの通過が検知されるというシーケンスになるが、図19のような器具を用いた場合、このようなシーケンスにならないのである。そして、上記の可動部材25d及びメダル投入センサ320dを用いた接触式センサでメダルの通過を検知することで、不正行為が極めて難しくなる。なお、このような時間の計時による不正行為の検知は、下流側の検知部として可動部材25d及びメダル投入センサ320dを用いた接触式センサ以外の種類のセンサを用いた場合でも一定の効果がある。また、エラー判別タイマ2はセンサユニット21gによりメダルの通過が検知されたことを契機に初期値が設定されて計時が開始し、割り込み処理毎にタイマ値(カウント値)が減算される。減算は0までとする。
<遊技開始処理>
図5を参照してS102の遊技開始処理について説明する。図5はS102の遊技開始処理を示すフローチャートである。S111では規定枚数を設定する。規定枚数とは、その遊技においてベット可能な最大のメダル数を意味する。規定枚数は、スロットマシン100の遊技の仕様によるが、例えば、通常遊技の場合は3枚に設定され、RBゲーム等においては1枚に設定される。S112では割り込みステータスをメダル投入処理中へ設定する。割り込みステータスとは、割り込み処理で実行すべき処理の内容を示す情報である。割り込み処理で実行される内容は複数種類あり、S112の設定により、その後実行される割り込み処理ではメダル投入処理中の内容のものが選択されることになる。
S113ではメダル投入異常か否かが判定され、該当する場合はS119へ進み、そうでない場合はS114へ進む。メダル投入異常か否かは、後述する割り込み処理においてメダル投入異常が設定されたか否かに依存し、このメダル投入異常は上述した図19の器具を用いた不正行為が検知された場合も含まれる。S114では、投入されたメダルの枚数が1枚以上か否かを判定する。該当する場合はS115へ進み、そうでない場合はS113へ戻る。S115ではスタートレバー135が操作されたか否かを判定する。該当する場合はS116へ進み、そうでない場合はS113へ戻る。
S116では5本の入賞ライン114のうち今回の遊技で有効な入賞ライン数を設定する。上述した通り、例えば、メダルが1枚投入された場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚投入された場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚投入された場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5本が入賞ラインとして有効になる。なお、規定枚数が1枚の場合はメダル1枚の投入で、例えば中段の水平入賞ラインが有効となる。
S117では割り込みステータスをメダル投入処理中から、次のステータスへ設定する。これにより割り込み処理においてメダル投入処理中の内容の処理の実行が終了することになる。S119ではエラー処理を行う。エラー処理の内容は種々選択できるがここでは遊技回数表示器126に所定のエラーコードを表示させることでメダル投入異常(図19の器具のような異物がメダルの通路に侵入していると判断された場合を含む)の報知を行い、遊技を中断する。この状態はスロットマシン100に設けられたリセットスイッチが操作されると解除される。なお、エラー処理の内容はこれに限られず、例えば、警報を発したり、或いは、ホールコンピュータにエラーが生じたことを示す情報を送信する、といったことが挙げられる。
<割り込み処理>
次に、図6(a)を参照して割り込み処理の詳細について説明する。S121ではCPU310の各レジスタの情報をRAM313に退避する処理(現在処理中のデータの一時保存)、タイマの更新等を行う。タイマの更新にはエラー判別タイマ1及び2のタイマ値の減算が含まれる(本例では一つ減算する)。S122では、入力インターフェース360のポートの値を取得し、RAM313の所定の記憶エリアに保存する。図6(b)は入力インターフェース360のポートの各ビット(8ビット)の割り当てを示す図である。
図2を参照して説明した通り、入力インターフェース360にはメダル投入センサ320a乃至320d等が接続されており、メダル投入センサ320aの検知結果はビットD0に、メダル投入センサ320bの検知結果はビットD1に、メダル投入センサ302cの検知結果はビットD2に、メダル投入センサ302dの検知結果はビットD3に、それぞれ割り当てられている。以下、各ポートの値のうち、メダル投入センサ320a及び320bの検知結果を示すビットD0及びD1の値をメダルセレクタ状態ともいう。なお、RAM313の上記所定の記憶エリアには複数回分のポートの値が保存され、S122では今回取得したポートの値を最も古いポートの値に上書きされる。
S123では現在の割り込みステータスがメダル投入処理中か否かを判定する。メダル投入処理中の場合はS125へ進み、後述する遊技メダル投入受付処理を実行する。そうでない場合はS124へ進み、現在の割り込みステータスに応じた処理を実行する。S126では不正判断処理を行なう。詳細は後述する。S127ではS121で退避した各レジスタの情報を復帰する等の処理を行い、1単位の割り込み処理が終了する。
<遊技メダル投入受付処理>
次に、図6(c)を参照してS125の遊技メダル投入受付処理について説明する。S131ではメダルセレクタ処理を行う。処理の詳細は後述する。S132ではその他の処理を行う。ここでは、例えば、精算ボタン132の受付処理やメダル投入ボタン130、131の受付処理等を行う。
<メダルセレクタ処理>
次に、図7を参照してS131のメダルセレクタ処理について説明する。S141ではRAM313に保存してある前回のメダルセレクタ状態を取得する。S142ではRAM313に保存してある今回のメダルセレクタ状態を取得する。S143ではメダルブロッカ21eが返却状態か否かを判定する。該当する場合は処理を終了し、そうでない場合はS144へ進む。S144ではS141で取得した前回のメダルセレクタ状態とS142で取得した今回のメダルセレクタ状態とを比較し、メダルセレクタ状態に変化があったか否かを判定する。変化があった場合はS145へ進み、そうでない場合は処理を終了する。
S145では正常通過判定データを取得する。正常通過判定データとは、投入されたメダルが正常にメダルセレクタ20を通過しているか(特に第1の通路部を正常に通過しているか)否かを判定するためのデータでありROM312に格納される。これを図8を参照して説明する。図8はメダルが正常にメダルセレクタ20を通過した場合における、各メダル投入センサ320a、320bの検知結果の変化を示している。同図の状態ST1はメダル投入数検知用センサ320をメダルが通過していない状態を示しており、いずれのメダル投入センサ320a、320bも非検知状態となっている。同図の状態ST2ではメダル投入センサ320aが検知状態となっているがメダル投入センサ320bは非検知状態となっている。メダル投入センサ320aと320bは、相対的にメダル投入センサ320aが通路の上流側に配置されているため、同図の状態ST2に示すようにメダルの通過はまずメダル投入センサ320aで検知される。
同図の状態ST3ではいずれのメダル投入センサ320a、320bも検知状態となっている。これは、メダルがメダル投入センサ320a、320bの双方を通過中であることを示す。同図の状態ST4ではメダル投入センサ320aが非検知状態となり、メダル投入センサ320bは検知状態のままとなっている。これは、メダルがメダル投入センサ320aを通過したが、メダル投入センサ320bを通過中であることを示す。同図の状態ST4の後、再び、状態ST1に戻る。
このように本実施形態では、メダル投入センサ320aと320bは、相対的にメダル投入センサ320aが通路の上流側に配置されているため、メダルが正常に通過した場合、これらの検知結果、つまり、メダルセレクタ状態は、ST1→ST2→ST3→ST4→ST1...と推移する。そして、正常通過判定データは各状態ST1〜ST4の場合のメダルセレクタ状態の値からなるデータであり、前回の処理において状態ST1であった場合には今回のS145の処理で状態ST2のデータが取得され、前回の処理において状態ST2であった場合には今回のS145の処理でST3のデータが取得される、といった具合に、各状態ST1〜ST4のデータを循環的に取得していく。
図7に戻り、S146ではS142で取得した今回のメダルセレクタ状態とS145で取得した正常通過判定データとを比較して、正常通過中であるか否かを判定する。正常通過中の場合はS148へ進み、そうでない場合はS147へ進む。ここでは、例えば、S142で取得した今回のメダルセレクタ状態が図8に示す状態ST2であり、S145で取得した正常通過判定データで取得した正常通過判定データが図8に示す状態ST2である場合には、正常通過と判定される。逆に、S142で取得した今回のメダルセレクタ状態が図8に示す状態ST3であり、S145で取得した正常通過判定データで取得した正常通過判定データが図8に示す状態ST2である場合には、メダルの通過が状態ST2の状態を経ずに行われたことになり、何らかの異常があったとして正常通過中でないと判定される。
S147ではメダル投入異常を設定する。この設定が行われると、図5のS113でメダル投入異常と判定されてS119のエラー処理が行われることになる。S148ではメダルが正常に通過を完了したか否かを判定する。正常に通過を完了した場合とは、図8の状態ST4から状態ST1へ移行した場合である。該当する場合はS149へ進み、そうでない場合は処理を終了する。
S149ではエラー判別タイマ2のタイマ値が0か否かを判定する。該当する場合はS150へ進み、該当しない場合はS151へ進む。S150ではエラー判別タイマ2に初期値をセットする。S150の処理へ進む場合は、センサユニット21gをメダルが正常に通過したと判断された場合である。すなわち、本実施形態ではセンサユニット21gをメダルが正常に通過したことが検知されたことを契機として計時が開始されることになる。
S151では、メダルの投入枚数が図5のS111で設定した規定枚数よりも少ないか否かを判定する。該当する場合はS153へ進み、ベット枚数として投入されたメダルを加算する。該当しない場合はS152へ進み、貯留枚数がその最大数である50よりも小さいか否かを判定する。該当する場合はS153へ進み、スロットマシン100に電子的に貯留されるクレジットのメダルとして投入されたメダルを加算する。該当しない場合は処理を終了する。なお、S153のメダルの加算は、S151からの場合はベット枚数カウンタにより、また、S152からの場合は貯留枚数カウンタにより行われる。ベット枚数カウンタ及び貯留枚数カウンタは、RAM313の所定の記憶エリア上に各カウント値が記憶され、各カウント値を更新することでベット枚数、貯留枚数をカウントするソフトウエアカウンタである。ベット枚数カウンタは1回の遊技の終了時にクリアされる。
<不正判断処理>
次に、図9を参照してS126の不正判断処理について説明する。S161では、S122で取得したメダル投入センサ320a乃至320dの検知結果のうち、メダル投入センサ320dの検知結果がON(メダルの通過を検知)であるか否かを判定する。該当する場合はS162へ進み、該当しない場合はS163へ進む。S162ではエラー判別タイマ2のタイマ値を0にセットし、エラー判別タイマ2による計時を終了する。これはメダル投入センサ320dにより不正行為が検知されなかったことを意味する。なお、S161の判断においては、検知結果がONだけではなく、OFFからONに立ち上がった時か否かにより判断することが望ましい。これは、メダル投入センサ302dがONになったことのみを条件としてS162でエラー判別タイマ2による計時を終了すると、メダル投入センサ302dをONにしっぱなしにする不正行為(可動部材25dの頭部25d’に対する押圧を継続する不正行為)があった場合に、不正行為が検知できない畏れがあるからである。
次に、S122で取得したメダル投入センサ320a乃至320dの検知結果のうち、メダル投入センサ320cの検知結果がON(メダルの通過を検知)であるか否かを判定する。該当する場合はS165へ進み、該当しない場合はS164へ進む。S164ではエラー判別タイマ1のタイマ値に0をセットし、エラー判別タイマ1による計時を終了する。S166ではエラー判別タイマ1に初期値をセットする。すなわち、メダル投入センサ320cによりメダルの通過が検知された検知時間の計時が開始されることになる。
S167ではエラー判定及び設定を行なう。ここでは、エラー判別タイマ1及び2の各タイマ値を参照して、不正行為が行われたか否かの判断を行い、不正行為が行われたと判断した場合にはメダル投入異常を設定する。メダル投入異常が設定されると、図5のS113でメダル投入異常と判定されてS119のエラー処理が行われることになる。なお、本実施形態では、S146によるメダルの正常通過の判定で正常通過でなかった場合のメダル投入異常の設定(S147)とS167による不正行為ありの判断の場合とで、同様のメダル投入異常を設定しているが、これらのメダル投入異常を区別して取扱い、S119のエラー処理では異なるエラー処理を行っていずれのエラーかが明らかになるようにしてもよい。
次に、S167におけるエラー判定の方法について説明する。まず、エラー判別タイマ1のタイマ値とメダル投入センサ320cの検知結果とに基づく不正行為の有無の判別方法について説明する。エラー判別タイマ1による計時はメダル投入センサ320cによりメダルの通過が検知されたことを契機として開始される。詳細には、上述した通り、メダル投入センサ320cによりメダルの通過が検知され、かつ、その時のタイマ値が0でない場合に初期値が設定されて計時が開始される(S165、S166)。そして、メダル投入センサ320cによりメダルの通過が検知されないとタイマ値に0がセットされて一単位の計時が終了する(S164)。
メダルの通過が検知された状態が継続するとタイマ値が0にセットされず、各割り込み処理毎にタイマ値が減算される。従って、タイマ値の値はメダル投入センサ320cによりメダルの通過が継続して検知されている検知時間を示すことになる。そこで、タイマ値がある閾値よりも小さい値(0は除く)になった時に不正行為がなされていると判断し、メダル投入異常を設定する。メダルがメダル投入センサ320cを通過するのに要する時間は数百ミリ秒に過ぎないので、閾値は、ある程度の余裕を見て、例えば数秒の経過に相当するタイマ値が設定される。
次に、エラー判別タイマ2のタイマ値とメダル投入センサ320dの検知結果とに基づく不正行為の有無の判別方法について説明する。エラー判別タイマ2による計時はセンサユニット21gによりメダルの通過が検知されたことを契機として開始される。詳細には、エラー判別タイマ2は上述した通り、センサユニット21gによりメダルの通過が検知され、かつ、その時のタイマ値が0でない場合に初期値が設定されて計時が開始される(S149、S150)。そして、メダル投入センサ320dによりメダルの通過が検知されるとタイマ値に0がセットされて一単位の計時が終了する(S161、S162)。
メダルの通過が検知されないとタイマ値が0にセットされず、各割り込み処理毎にタイマ値が減算される。従って、タイマ値の値はセンサユニット21gをメダルが通過してから可動部材25dの頭部25d’を通過するまでの時間を示すことになる。そこで、タイマ値がある閾値よりも小さい値(0は除く)になった時に不正行為がなされていると判断し、メダル投入異常を設定する。メダルが頭部25d’を通過するのに要する時間は数百ミリ秒に過ぎないので、閾値は、ある程度の余裕を見て、例えば数秒の経過に相当するタイマ値が設定される。
<メダル投入センサの検知タイミングとエラー判別タイマ>
次に、メダル投入センサ320a乃至320dの検知結果と、エラー判別タイマ1及び2のタイマ値との関係について図10及び図11を参照して説明する。図10はメダルが正常に通過した場合の各メダル投入センサ320a乃至320dの検知結果のタイミングチャートを示す図である。同図に示すようにスロットマシン100に投入されたメダルは、まず、通路の最上流側に位置するメダル投入センサ320cにより検知される。続いて、センサユニット21gのメダル投入センサ320a、320bに検知され、最後に通路の最下流側に位置する可動部材25dの頭部25d’を通過し、これがメダル投入センサ320dにより検知される。従って、各メダル投入センサ320a乃至320dの検知結果は、センサ320c:ON・OFF⇒センサ320a:ON⇒センサ320b:ON⇒センサ320a:OFF⇒センサ320b:OFF⇒センサ320d:ON・OFFというシーケンスとなる。
図11(a)は図19の器具を用いて不正行為が行われた場合のメダル投入センサ320a乃至320cの検知結果と、エラー判別タイマ1の状態との関係を示す図である。まず、N枚目のメダルの通過が検知されたときは、センサ320c:ON・OFF⇒センサ320a:ON⇒センサ320b:ON⇒センサ320a:OFF⇒センサ320b:OFFというシーケンスとなっている。センサ320cがONからOFFに変わった後は割り込み処理毎にエラー判別タイマ1のタイマ値に0がセットされ、不正行為は行われていないと判断される。
一方、N+1枚目のメダルの通過が検知されたときは、センサ320c:ON⇒センサ320a:ON⇒センサ320b:ON⇒センサ320a:OFF⇒センサ320b:OFFというシーケンスとなっている。センサ320cがONになった時にエラー判別タイマ1のタイマ値に初期値がセットされ、その後、センサ320cはOFFにならないのでエラー判別タイマ1のタイマ値に0がセットされず、割り込み処理毎にエラー判別タイマ1のタイマ値が減算される。そして、タイマ値がある値になった時にエラーと判別されている。同図の例ではN+2枚目のメダルの通過がメダル投入センサ320a乃至320bにより検知された後にエラーと判別されている。N+1枚目とN+2枚目のメダルの通過がメダル投入センサ320a乃至320bにより検知されているが、実際にはメダルは通過しておらず、不正行為が行われていたことになる。
図11(b)は図19の器具を用いて不正行為が行われた場合のメダル投入センサ320a及び320b並びに320dの検知結果と、エラー判別タイマ2の状態との関係を示す図である。まず、N枚目のメダルの通過が検知されたときは、センサ320a:ON⇒センサ320b:ON⇒センサ320a:OFF⇒センサ320b:OFF⇒センサ320d:ON・OFFというシーケンスとなっている。センサ320dがOFFからONに変わった立ち上がりで、エラー判別タイマ2のタイマ値に0がセットされ、不正行為は行われていないと判断される。
一方、N+1枚目のメダルの通過が検知されたときは、センサ320a:ON⇒センサ320b:ON⇒センサ320a:OFF⇒センサ320b:OFFというシーケンスとなっており、センサ320dは本来ON・OFFするはずであるのにOFFのままである。センサ320bがOFFになった時にエラー判別タイマ2のタイマ値に初期値がセットされ、その後、センサ320dはONにならないのでエラー判別タイマ2のタイマ値に0がセットされず、割り込み処理毎にエラー判別タイマ2のタイマ値が減算される。そして、タイマ値がある値になった時にエラーと判別されている。同図の例ではN+2枚目のメダルの通過がメダル投入センサ320a乃至320bにより検知された後にエラーと判別されている。N+1枚目とN+2枚目のメダルの通過がメダル投入センサ320a乃至320bにより検知されているが、実際にはメダルは通過しておらず、不正行為が行われていたことになる。
<第2実施形態>
上記第1実施形態では、レール部25のメダルの通過に関し、エラー判別タイマ2を用いることにより時間を基準に不正行為を検知したが、レール部25を通過するメダルの枚数を基準に不正行為を検出することもできる。メダルセレクタ20に投入されるメダルはセンサユニット21gを通過した後、略間違いなくレール部25を通過するはずであるが、可動部材25dの頭部25d’を通過する前にレール部25から脱落する場合も有りえるため、メダルの通過枚数を基準に不正行為を検知することで誤検知を回避することができる。
本実施形態ではエラー判別タイマ2を用いず、可動部材25dの頭部25d’を通過したメダルの枚数をカウントするソフトウエアカウンタ(不正判別カウンタ)を用いる。不正判別カウンタはRAM313上の所定の記憶エリアを用いて構成され、センサユニット21gによりメダルが通過したことが検知される毎にカウント値が一つずつ加算され、メダル投入センサ320dによりメダルの通過が検知されるとクリア(0)される。そして、不正判別カウンタのカウント値が所定の閾値(ここでは3)を超えると不正行為ありと判定する。なお、前記閾値はセンサユニット21gから可動部材25dの頭部25d’へメダルが到達する時間を考慮して設定され、本実施形態ではセンサユニット21gにより3枚分のメダルの通過が検知されたら、最初に通過したメダルが少なくとも可動部材25dの頭部25d’へ到達しているとの前提に立ち、これを3にしている。以下、上記第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図12は本実施形態におけるS131のメダルセレクタ処理を示すフローチャートである。図7のメダルセレクタ処理と同じ処理については同じ符号を付し、説明を割愛する。本実施形態ではS148でメダルの正常通過完了が判定された場合、つまり、センサユニット21gにより正常にメダルの通過が検知された場合、図7のS149及びS150の処理に代わるS171で、不正判別カウンタを1つ加算する。
次に、図13は本実施形態におけるS126の不正判断処理を示すフローチャートである。図9の不正判断処理と同じ処理については同じ符号を付し、説明を割愛する。本実施形態ではS161でメダル投入センサ302dがONになった場合、図9のS162の処理に代わるS172で、不正判別カウンタを0にクリアする。そして、S167における、メダル投入センサ320dの検知結果に関するエラー判定では、不正判別カウンタのカウント値が3を超えているか否かを基準とし、超えていたらメダル投入異常を設定する。
不正判別カウンタのカウント値が3を超えている場合とは、投入されたメダルが3枚以上連続して可動部材25dの頭部25d’を通過しなかった場合であり、現実には有り得ない。従って、不正行為が行われたと判断される。逆に、可動部材25dの頭部25d’を通過する前にレール部25からたまたま1枚だけメダルが脱落してメダル投入センサ320dにより通過が検知されなかった場合は不正行為と判断されず、誤検知を回避できる。なお、このようなメダル枚数のカウントによる不正行為の検知は、下流側の検知部として可動部材25d及びメダル投入センサ320dを用いた接触式センサ以外の種類のセンサを用いた場合でも一定の効果がある。
<他の実施形態>
上記各実施形態では、不正行為の判断を全て主制御部300のCPU310で行なったが、メダルセレクタ20にCPU等から構成される制御部を独自に設け、メダルの通路へ異物が侵入しているか否かを判断する機能を有するようにユニット化し、主制御部300に対しては不正行為の有無の判断結果のみを送信するように構成してもよい。
本発明の一実施形態に係るスロットマシン100の外観斜視図である。 主制御部300の回路ブロック図である。 副制御部400の回路ブロック図である。 スロットマシン100における遊技の基本的制御を示すフローチャートである。 S102の遊技開始処理を示すフローチャートである。 (a)は割り込み処理を示すフローチャート、(b)は入力インターフェース360のポートの各ビット(8ビット)の割り当てを示す図、(c)は遊技メダル投入受付処理を示すフローチャートである。 S131のメダルセレクタ処理を示すフローチャートである。 メダルが正常にメダルセレクタ20を通過した場合における、各メダル投入センサ320a、320bの検知結果の変化を示す図である。 S126の不正判断処理を示すフローチャートである。 メダルが正常に通過した場合の各メダル投入センサ320a乃至320dの検知結果のタイミングチャートを示す図である。 (a)は図19の器具を用いて不正行為が行われた場合のメダル投入センサ320a乃至320cの検知結果と、エラー判別タイマ1の状態との関係を示す図、(b)は図19の器具を用いて不正行為が行われた場合のメダル投入センサ320a及び320b並びに320dの検知結果と、エラー判別タイマ2の状態との関係を示す図である。 本発明の第2実施形態におけるS131のメダルセレクタ処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態におけるS126の不正判断処理を示すフローチャートである。 メダルセレクタ20の外観図である。 (a)はメダルセレクタ20の本体部21及びレール部25の構成及びメダルの通過態様を示す正面図、(b)はセンサユニット21gの外観図、(c)はセンサ320a及び320bの構成及びメダルの検知態様を示す断面図である。 前面扉102を取り外したスロットマシン100の内部を示す正面図である。 (a)及び(b)はレール部25の外観図である。 (a)は2つのセンサによるメダルの通過の検知態様を示すタイミングチャート、(b)は器具を用いた不正行為の場合の2つのセンサの検知態様を示すタイミングチャートである。 不正行為に用いられる器具の構成図である。
符号の説明
100 スロットマシン

Claims (10)

  1. 投入される遊技媒体が通過する通路に配設され、前記遊技媒体の通過を検知する第1検知部と、前記第1検知部の検知結果に基づいて前記遊技媒体の投入数をカウントするカウント手段と、を備えた遊技台において、
    前記第1検知部よりも前記通路の下流側に配設され、前記遊技媒体の通過を検知する第2検知部と、
    前記第2検知部の検知結果に基づいて前記通路へ異物が侵入しているか否かを判断する判断手段と、を備え、
    前記第2検知部は、
    前記通路を通過する前記遊技媒体と接触し、前記遊技媒体の自重が作用することで前記遊技媒体の通過を検知する接触式センサから構成されることを特徴とする遊技台。
  2. 前記接触式センサは、
    前記通路の底面の一部を構成し、かつ、前記通路の底面の他の部分よりも突出した基準位置と、該基準位置よりも下方の検知位置と、の間で移動可能に配設された可動部材と、
    前記遊技媒体が前記可動部材上を通過する際、当該遊技媒体の自重により前記可動部材が前記検知位置へ移動することを許容しつつ、前記可動部材が前記基準位置に位置するように前記可動部材を常時付勢する付勢部材と、
    前記可動部材の位置を検知するための光学式センサと、
    を備えたことを特徴とする請求項1の遊技台。
  3. 前記接触式センサは、更に、
    前記可動部材に接続され、前記可動部材の移動により移動するアーム部材を備え、
    前記アーム部材は前記光学式センサに検知される被検知部を有することを特徴とする請求項2に記載の遊技台。
  4. 更に、
    前記第1検知部から前記第2検知部に渡る前記通路を規定する壁体を備え、
    前記光学式センサは、前記壁体の側面のうち、前記通路に面する側面とは反対側の側面に配設されたことを特徴とする請求項3に記載の遊技台。
  5. 更に、
    前記第1検知部により前記遊技媒体の通過が検知されたことを契機として計時を開始する計時手段を備え、
    前記判断手段は、前記計時手段により計時された時間と前記第2検知部の検知結果と、に基づいて前記通路へ異物が侵入しているか否かを判断することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の遊技台。
  6. 更に、
    前記判断手段により前記通路へ異物が侵入していると判断された場合に、所定の報知を行なう報知手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の遊技台。
  7. 更に、
    前記第1検知部よりも前記通路の上流側に配設され、前記遊技媒体の通過を検知する第3検知部と、
    前記第3検知部が前記遊技媒体を検知した検知時間を計時する手段と、
    前記検知時間に応じて前記通路へ異物が侵入しているか否かを判断する手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の遊技台。
  8. 遊技台に設けられ、当該遊技台に投入された正規のメダルを選別するためのメダルセレクタにおいて、
    投入されるメダルが通過する通路に配設され、前記メダルの通過を検知する、メダルの投入数カウント用の第1検知部と、
    前記第1検知部よりも前記通路の下流側に配設され、前記遊技媒体の通過を検知する第2検知部と、
    前記第2検知部の検知結果に基づいて前記通路へ異物が侵入しているか否かを判断する判断手段と、を備え、
    前記第2検知部は、
    前記通路を通過する前記遊技媒体と接触し、前記遊技媒体の自重が作用することで前記遊技媒体の通過を検知する接触式センサから構成されることを特徴とするメダルセレクタ。
  9. 投入される遊技媒体が通過する通路に配設され、前記遊技媒体の通過を検知する第1検知部と、前記第1検知部の検知結果に基づいて前記遊技媒体の投入数をカウントするカウント手段と、を備えた遊技台において、
    前記第1検知部よりも前記通路の下流側に配設され、前記遊技媒体の通過を検知する第2検知部と、
    前記第1検知部により前記遊技媒体の通過が検知されたことを契機として計時を開始する計時手段と、
    前記計時手段により計時された時間と前記第2検知部の検知結果とに基づいて前記通路へ異物が侵入しているか否かを判断する判断手段と、
    を備えたことを特徴とする遊技台。
  10. 投入される遊技媒体が通過する通路に配設され、前記遊技媒体の通過を検知する第1検知部と、前記第1検知部の検知結果に基づいて前記遊技媒体の投入数をカウントする第1カウント手段と、を備えた遊技台において、
    前記第1検知部よりも前記通路の下流側に配設され、前記遊技媒体の通過を検知する第2検知部と、
    前記第1検知部の検知結果に基づいて前記遊技媒体が前記第1検知部を通過した通過数をカウントする第2カウント手段と、
    前記第2カウント手段のカウント値と前記第2検知部の検知結果とに基づいて前記通路へ異物が侵入しているか否かを判断する判断手段と、
    を備えたことを特徴とする遊技台。
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