JP2006271700A - 放射線像変換パネルおよび放射線画像診断システム - Google Patents

放射線像変換パネルおよび放射線画像診断システム Download PDF

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Abstract

【課題】マンモグラフィーのように、主たる被写体が軟部組織で撮影放射線エネルギーの低い用途に好適な放射線像変換パネルおよび放射線画像診断システムを提供する。
【解決手段】蛍光体層の層厚を100〜300μm、同相対密度を65〜80%とし、また、この変換パネルに撮影された画像を再生する際に、前記放射線画像を読み取る励起光のサイズdが、「d≧5r(rは、前記放射線像変換パネルの輝尽性蛍光体層の柱状結晶の平均柱径)」、「d≦3p(pは、再生画像の画素サイズ)」を満たすことにより、前記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、輝尽性蛍光体からなる輝尽性蛍光体層によって放射線像を記録/再生する放射線像変換パネルに関し、特にマンモグラフィーに最適な放射線像変換パネル、および、この放射線像変換パネルを用いる放射線画像診断システムに関する。
放射線(X線、α線、β線、γ線、電子線、紫外線等)の照射を受けると、この放射線エネルギーの一部を蓄積し、その後、可視光等の励起光の照射を受けると、蓄積されたエネルギーに応じた輝尽発光を示す蛍光体が知られている。この蛍光体は、輝尽性蛍光体(蓄積性蛍光体)と呼ばれ、医療用途などの各種の用途に利用されている。
一例として、この輝尽性蛍光体の膜(輝尽性蛍光体層 以下、蛍光体層とする)を有する放射線像変換パネル(以下、変換パネルとする(輝尽性蛍光体パネル(シート)とも呼ばれている))を利用する、放射線画像情報記録再生システムが知られており、例えば、富士写真フイルム社製のFCR(Fuji Computed Radiography)等として実用化されている。
このシステムでは、人体などの被写体を介してX線等を照射することにより、変換パネル(蛍光体層)に被写体の放射線画像情報を記録する。記録後に、変換パネルを励起光で2次元的に走査して輝尽発光を生ぜしめ、この輝尽発光光を光電的に読み取って画像信号を得、この画像信号に基づいて再生した画像を、CRTなどの表示装置や、写真感光材料などの記録材料等に、被写体の放射線画像として出力する。
変換パネルは、通常、輝尽性蛍光体の粉末をバインダ等を含む溶媒に分散してなる塗料を調製して、この塗料をガラスや樹脂製のパネル状の支持体(基板)に塗布し、乾燥することによって、作成される。
これに対し、特許文献1や特許文献2に示されるように、真空蒸着やスパッタリング等の気相堆積法(真空成膜法)によって、基板に蛍光体層を形成してなる変換パネルも知られている。気相堆積法による蛍光体層は、真空中で形成されるので不純物が少なく、また、輝尽性蛍光体以外のバインダなどの成分が殆ど含まれないので、性能のバラツキが少なく、しかも発光効率が非常に良好であるという、優れた特性を有している。
特開2002−214397号公報 特開2004−233343号公報
ところで、変換パネルには、高感度であり、かつ、画像(再生画像)の鮮鋭度が優れることが要求される。
特許文献1および2にも開示されるように、気相堆積法による蛍光体層は、柱状結晶で形成される。高い感度を得るためには、蛍光体層は、ある程度の層厚が必要であり、かつ、相対密度は高い方が好ましい。その反面、画像の鮮鋭度を向上するためには、相対密度が100%では駄目で、柱状結晶の柱と柱の間に空隙を有することが重要である。
このような目的を達成するために、特許文献1には、蛍光体層の層厚が300〜700μmで、かつ、相対密度が85〜97%である変換パネルが開示されている。
また、特許文献2には、蛍光体層の柱径が裏面側(蛍光体層の根元側)より表面側が大きい放射線像変換パネルが開示され、かつ、表面側および裏面側における蛍光体層の面積占有率が75〜96%とするのが好ましいことが開示されている。
特許文献1や2に開示される変換パネルは、医療診断への応用が意図されている。
ところが、これらの変換パネルをマンモグラフィーのような主たる被写体が軟部組織である用途に用いると、充分な鮮鋭度の画像を得ることができないという問題が有る。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、気相堆積法によって形成した輝尽性蛍光体層を有する放射線像変換パネルであって、特にマンモグラフィーなどの用途において、充分な感度を有し、かつ、粒状性に優れ、さらに、非常に鮮鋭度の高い画像(再生画像)を得ることができる放射線像変換パネル、および、この放射線像変換パネルを利用する放射線画像診断システムを提供することに有る。
上記目的を達成するために、本発明の放射線像変換パネルは、基板と、気相堆積法により形成された輝尽性蛍光体層とを有する放射線像変換パネルであって、前記輝尽性蛍光体層の層厚が100〜300μmで、かつ、相対密度が65〜80%であることを特徴とする放射線像変換パネルを提供する。
また、このような本発明の放射線像変換パネルにおいて、前記輝尽蛍光体層が柱状結晶構造を有し、かつ、前記柱状結晶の平均柱径が1〜10μmであるのが好ましく、さらに、前記輝尽性蛍光体層が、一般式「CsX:Eu(Xは、Cl,BrおよびIからなる群より選択される少なくとも一種)」で示される輝尽性蛍光体からなるものであるのが好ましい。
また、本発明の放射線画像診断システムは、前記本発明の放射線像変換パネルに撮影された放射線画像を読み取り、可視像として再生する放射線画像診断システムであって、前記放射線画像を読み取る励起光のサイズdが、d≧5r (rは、前記放射線像変換パネルの輝尽性蛍光体層の柱状結晶の平均柱径)、および、d≦3p (pは、再生画像の画素サイズ)を満たすことを特徴とする放射線画像診断システムを提供する。
上記構成を有する本発明によれば、輝尽性蛍光体層の層厚を通常の放射線像変換パネルよりも薄くし、かつ、相対密度も低くすることにより、軟部組織が主たる被写体となるマンモグラフィーなど、撮影のエネルギー(放射線量)が低く、かつ高い鮮鋭度が要求される用途であっても、高鮮鋭度を有し、かつ、ノイズの影響の少ない粒状性の良好な画像を得ることができる。
以下、本発明の放射線像変換パネルおよび放射線画像診断システムについて、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
図1に、本発明の放射線像変換パネルの一例の概念図を示す。
図示例の放射線像変換パネル10(以下、変換パネル10とする)は、基板12の表面に輝尽性蛍光体層14を形成して、この輝尽性蛍光体層14を保護膜16で覆って、封止してなるものである。
なお、本発明の放射線像変換パネルは、上記構成を有するものに限定はされず、輝尽性蛍光体層が後述する層厚および相対密度を有するものであれば、各種の構成が利用可能である。例えば、図示例のように、輝尽性蛍光体層14を基板12の表面に形成するのではなく、基板12の上に、基板の保護層、輝尽発光光の反射層あるいはさらに反射層の保護層等を形成して、その上に輝尽性蛍光体層14を形成してもよい。
本発明の変換パネル10において、基板12には、特に限定はななく、変換パネル10(輝尽性蛍光体パネル)で用いられている各種のものが利用可能である。
一例として、セルロースアセテート、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、トリアセテート、ポリカーボネートなどから形成されるプラスチック板やプラスチックシート(フィルム); 石英ガラス、無アルカリガラス、ソーダガラス、耐熱ガラス(パイレックスTM等)などから形成されるガラス板やガラスシート; アルミニウム、鉄、銅、クロムなどの金属類から形成される金属板や金属シート; このような金属板等の表面に金属酸化物層等の被覆層を形成してなる板やシート; 等が例示される。
輝尽性蛍光体層14は、輝尽性蛍光体(蓄積性蛍光体)からなる層である。本発明の変換パネル10において、輝尽性蛍光体層14(以下、蛍光体層14とする)は、真空蒸着等の気相堆積法によって形成(成膜)されるものである。
ここで、気相堆積法によって形成される蛍光体層14、特に、好ましい例として後述するアルカリハライド系の輝尽性蛍光体からなる蛍光体層14は、柱状結晶で形成される。本発明においては、この蛍光体層14は、層厚が100〜300μmで、相対密度が65〜80%のものである。
前述のように、医療用に用いられる放射線像変換パネルには、高感度で、かつ鮮鋭度の高い画像が得られることが要求される。
このような要求を満たすために、通常は、充分な感度を得るために輝尽性蛍光体層を厚くし、かつ、柱状結晶の柱の間隙を確保しつつ蛍光体層の相対密度を高くすることが考えられ、前述のように、特許文献1には、層厚が300〜700μmで、相対密度が85〜97%の輝尽性蛍光体層を有する放射線像変換パネルが開示されている。
ところが、本発明者の検討によれば、このような放射線像変換パネルを、マンモグラフィーのように軟部組織が主たる被写体となる用途に用いると、充分な鮮鋭度の画像を得ることができない。マンモグラフィーのように軟部組織が主たる被写体となる用途では、胸部X線撮影等の通常の放射線画像の撮影に比して、エネルギーの低い放射線で撮影が行われる(撮影の放射線量が少ない)。このような用途では、放射線像変換パネルには、より鮮鋭度が高いことが要求され、また、通常の放射線画像よりも放射線エネルギーが低いため、単位面積当たりの輝尽性蛍光体量は通常よりも少ない方が好ましく、多すぎると、感度の点では有利であるものの、画像がボケて、鮮鋭度が低くなってしまう。
これに対して、本発明の変換パネル10は、蛍光体層14の層厚が100〜300μmで、相対密度65〜80%と、通常に比して大幅に層厚が薄く、かつ、相対密度も低いことにより、鮮鋭度が高く、マンモグラフィーなどの用途に最適な変換パネル10を実現している。
蛍光体層14の層厚が100μm未満では、輝尽性蛍光体の量が不十分であり、充分な感度を確保することができず、画像の粒状性も悪化してしまう。また、蛍光体層14の層厚が300μmを超えると、画像がボケて鮮鋭度が低下してしまう。
前述のように、気相堆積法による蛍光体層14は柱状結晶で形成され、鮮鋭度の高い画像を得るためには、蛍光体層14の柱状結晶の柱と柱の間に間隙が必要である(すなわち、各柱が光学的に独立している必要がある)。しかしながら、蛍光体層14の相対密度が65%未満では、充分な感度を得ることができず画像の粒状性が悪化してしまう。また、蛍光体層14の相対密度が80%を超えると、蛍光体層14の柱状結晶の柱の光学的な独立性を充分に確保できず、画像の鮮鋭度が低下してしまう。
すなわち、本発明によれば、このような蛍光体層14を有することにより、必要にして充分な輝尽性蛍光体の量および分解能、柱状結晶の柱の光学的な独立性の確実な確保、および通常より薄い層厚の相乗効果により、非常に高い鮮鋭度の画像が得られ、かつ、放射線エネルギーの低い撮影にも対応する、マンモグラフィー等の軟部組織が主たる被写体で撮影放射線エネルギーの低い用途、中でも特にマンモグラフィーに最適な変換パネルを実現できる。
なお、蛍光体層14の層厚は、好ましくは150〜250μmである。また、蛍光体層14の相対密度は、好ましくは65〜75%である。
上記範囲とすることにより、より高感度で、かつ、より高い鮮鋭度およびノイズの影響の無い良好な粒状性有する高画質な画像が得られる変換パネル10が得られる。
本発明において、蛍光体層14を形成する柱状結晶の柱径には、特に限定はないが、好ましくは平均の柱径が1〜10μm、好ましくは平均の柱径が2〜5μmである。
蛍光体層14を形成する柱状結晶の平均柱径を上記範囲とすることにより、より高い鮮鋭度でノイズの少ない画像が得られる等の点で、より好ましい結果を得ることができる。
変換パネル10において、蛍光体層14を形成する輝尽性蛍光体には、特に限定はなく、公知の各種の輝尽性蛍光体が利用可能であるが、一例として、下記の輝尽性蛍光体が好ましく例示される。
米国特許第3,859,527号明細書に記載されている輝尽性蛍光体である、「SrS:Ce,Sm」、「SrS:Eu,Sm」、「ThO2:Er」、および、「La22S:Eu,Sm」。
特開昭55−12142号公報に開示される、「ZnS:Cu,Pb」、「BaO・xAl23:Eu(但し、0.8≦x≦10)」、および、一般式「MIIO・xSiO2:A」で示される輝尽性蛍光体。
(上記式において、MIIは、Mg,Ca,Sr,Zn,CdおよびBaからなる群より選択される少なくとも一種であり、Aは、Ce,Tb,Eu,Tm,Pb,Tl,BiおよびMnからなる群より選択される少なくとも一種である。また、0.5≦x≦2.5である。)
特開昭55−12144号公報に開示される、一般式「LnOX:xA」で示される輝尽性蛍光体。
(上記式において、Lnは、La,Y,GdおよびLuからなる群より選択される少なくとも一種であり、Xは、ClおよびBrの少なくとも一種であり、Aは、CeおよびTbの少なくとも一種である。また、0≦x≦0.1である。)
特開昭55−12145号公報に開示される、一般式「(Ba1-x,M2+ x)FX:yA」で示される輝尽性蛍光体。
(上記式において、M2+は、Mg,Ca,Sr,ZnおよびCdからなる群より選択される少なくとも一種であり、Xは、Cl,BrおよびIからなる群より選択される少なくとも一種であり、Aは、Eu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,YbおよびErからなる群より選択される少なくとも一種である。また、0≦x≦0.6であり、0≦y≦0.2である。)
特開昭57−148285号公報に開示される、下記のいずれかの輝尽性蛍光体。
すなわち、一般式「xM3(PO42・NX2:yA」または「M3(PO42・yA」で示される輝尽性蛍光体;
(上記式において、MおよびNは、それぞれ、Mg,Ca,Sr,Ba,ZnおよびCdからなる群より選択される少なくとも一種であり、Xは、F,Cl,BrおよびIからなる群より選択される少なくとも一種であり、Aは、Eu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb,Er,Sb,Tl,MnおよびSnからなる群より選択される少なくとも一種である。また、0≦x≦6、0≦y≦1である。)
一般式「nReX3・mAX’2:xEu」または「nReX3・mAX’2:xEu,ySm」で示される輝尽性蛍光体;
(上記式において、Reは、La,Gd,YおよびLuからなる群より選択される少なくとも一種であり、Aは、Ba,SrおよびCaからなる群より選択される少なくとも一種であり、XおよびX’は、それぞれ、F,Cl,およびBrからなる群より選択される少なくとも一種である。また、1×10-4<x<3×10-1であり、1×10-4<y<1×10-1であり、さらに、1×10-3<n/m<7×10-1である。)
および、一般式「MIX・aMIIX’2・bMIIIX''3:cA」で示されるアルカリハライド系輝尽性蛍光体。
(上記式において、MIは、Li,Na,K,RbおよびCsからなる群より選択される少なくとも一種であり、MIIは、Be,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,CuおよびNiからなる群より選択される少なくとも一種の二価の金属であり、MIIIは、Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Al,GaおよびInからなる群より選択される少なくとも一種の三価の金属であり、X、X’およびX''は、F,Cl,BrおよびIからなる群より選択される少なくとも一種であり、Aは、Eu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb,Er,Gd,Lu,Sm,Y,Tl,Na,Ag,Cu,BiおよびMgからなる群より選択される少なくとも一種である。また、0≦a<0.5であり、0≦b<0.5であり、0≦c<0.2である。)
特開昭56−116777号公報に開示される、一般式「(Ba1-X,MII X)F2・aBaX2:yEu,zA」で示される輝尽性蛍光体。
(上記式において、MIIは、Be,Mg,Ca,Sr,ZnおよびCdからなる群より選択される少なくとも一種であり、Xは、Cl,BrおよびIからなる群より選択される少なくとも一種であり、Aは、ZrおよびScの少なくとも一種である。また、0.5≦a≦1.25であり、0≦x≦1であり、1×10-6≦y≦2×10-1であり、0<z≦1×10-2である。)
特開昭58−69281号公報に開示される、一般式「MIIIOX:xCe」で示される輝尽性蛍光体。
(上記式において、MIIIは、Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,YbおよびBiからなる群より選択される少なくとも一種の三価の金属であり、Xは、ClおよびBrの少なくとも一種である。また、0≦x≦0.1である。)
特開昭58−206678号公報に開示される、一般式「Ba1-xMaLaFX:yEu2+」で示される輝尽性蛍光体。
(上記式において、Mは、Li,Na,K,RbおよびCsからなる群より選択される少なくとも一種であり、Lは、Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Gd,Tb,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Al,Ga,InおよびTlからなる群より選択される少なくとも一種の三価の金属であり、Xは、Cl,BrおよびIからなる群より選択される少なくとも一種である。また、1×10-2≦x≦0.5であり、0≦y≦0.1であり、さらに、aはx/2である。)
特開昭59−75200号公報に開示される、一般式「MIIFX・aMIX’・bM’IIX''2・cMIII3・xA:yEu2+」で示される輝尽性蛍光体。(上記式においてMIIは、Ba,SrおよびCaからなる群より選択される少なくとも1種であり、MIは、Li,Na,K,RbおよびCsからなる群より選択される少なくとも一種であり、M’IIは、BeおよびMgの少なくとも一方の二価の金属であり、MIIIは、Al,Ga,In、およびTlからなる群より選択される少なくとも一種の三価の金属であり、Aは、金属酸化物であり、X、X’およびX''は、それぞれ、F,Cl,Br,およびIからなる群より選択される少なくとも一種である。また、0≦a≦2であり、0≦b≦1×10-2であり、0≦c≦1×10-2であり、かつ、a+b+c≧10-6であり、さらに、0<x≦0.5であり、0<y≦0.2である。)
中でも、優れた輝尽発光特性を有し、かつ、本発明の効果が良好に得られる等の点で、特開昭57−148285号公報に開示されるアルカリハライド系輝尽性蛍光体は好ましく例示され、特に、MI が、少なくともCsを含み、Xが、少なくともBrを含み、さらに、Aが、EuまたはBiであるアルカリハライド系輝尽性蛍光体は好ましく、中でも特に、一般式「CsX:Eu(Xは、Cl,BrおよびIからなる群より選択される少なくとも一種)」で示される輝尽性蛍光体が好ましく、その中でも特に、一般式「CsBr:Eu」で示される輝尽性蛍光体が好ましい。
本発明の変換パネル10において、このような輝尽性蛍光体からなる蛍光体層14は、真空蒸着、スパッタリング、CVD(Chemical Vapor Deposition)等の各種の気相堆積法(真空成膜法)で形成される。
また、成膜速度(成膜レート)、成膜圧力、成膜時の蛍光体層の温度、真空蒸着における蒸発源と基板(被成膜基板)との距離(成膜材料の蒸発口(例えばルツボの出口)を含む水平面から基板表面までの垂直方向の距離)等を、適宜、調整することにより、前記相対密度、あるいはさらに平均柱径を有する蛍光体層14を形成できる。
中でも、生産性等の点で真空蒸着により形成された蛍光体層14が好ましく、特に、蛍光体成分の材料と、付活剤(賦活剤:activator)成分の材料とを別々に加熱蒸発させる、多元の真空蒸着により形成された蛍光体層14が好ましい。例えば、前記「CsBr:Eu」の蛍光体層14であれば、蛍光体成分の材料として臭化セシウム(CsBr)を、付活剤成分の材料として臭化ユーロピウム(EuBrx(xは、通常、2〜3))を用い、それぞれを別々に加熱蒸発させる真空蒸着により形成されることが好ましい。
真空蒸着における加熱方法にも、特に限定はなく、例えば、電子銃等を用いる電子線加熱、又は、抵抗加熱で形成されたものでもよい。さらに、多元の真空蒸着による形成される場合には、全ての材料を同様の同じ加熱手段(例えば、電子線加熱)で加熱蒸発してもよく、あるいは、蛍光体成分の材料は電子線加熱で、微量である付活剤成分の材料は抵抗加熱で、それぞれ加熱蒸発して形成されてもよい。
蛍光体層14の形成条件(成膜条件)にも、特に限定はなく、用いる気相堆積法の種類、使用する成膜材料、加熱手段等に応じて、適宜、決定すればよい。
また、基板12の加熱等によって、成膜中に、形成した蛍光体層14を300℃以下、好ましくは200℃以下で加熱してもよい。この加熱温度を調整することによって、蛍光体層14の相対密度等を制御できるのは、前述のとおりである。
ここで、本発明の変換パネル10においては、前述した各種の輝尽性蛍光体、特にアルカリハライド系輝尽性蛍光体、中でも特に前記一般式「CsX:Eu」で示される輝尽性蛍光体、その中でも特にCsBr:Euからなる蛍光体層14を真空蒸着によって形成する場合には、一旦、系内を高い真空度に排気した後、アルゴンガスや窒素ガス等を系内に導入して、0.01〜3Pa程度の中真空度とし、この中真空下で抵抗加熱等によって成膜材料を加熱して真空蒸着を行うのが好ましい。
CsBr:Eu等のアルカリハライド系の蛍光体層は、前述のように、柱状結晶構造を有するが、このような中真空下で成膜して得られる蛍光体層14は、特に良好な柱状の結晶構造を有し、輝尽発光特性や画像の鮮鋭性等の点で好ましい。
なお、成膜中の圧力を調整することによって、蛍光体層14の相対密度等を制御できるのは、前述のとおりである。
このようにして気相堆積法によって蛍光体層14を形成したら、良好な輝尽発光特性を発現させるために、加熱処理(アニール)を施すのが好ましい。
蛍光体層14の加熱処理条件には、特に限定はないが、一例として、窒素雰囲気等の不活性雰囲気下で、50〜600℃、特に100℃〜300℃で、10分〜10時間、特に30分〜3時間の加熱処理を行うのが好ましい。また、加熱処理は、焼成炉を用いる方法等の公知の方法で実施すればよく、基板12の加熱手段を有する真空蒸着装置であれば、これを利用して加熱処理を実施してもよい。
図示例の変換パネル10においては、好ましい態様として、蛍光体層14の吸湿を防止するために、蛍光体層14を覆って封止する防湿保護膜16を有する。
防湿保護膜16には、特に限定はなく、気相堆積法によって輝尽性蛍光体層を形成した放射線像変換パネルで利用される各種のものが利用可能である。
防湿保護膜16の一例として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリウレタン、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド等からなる各種のプラスチックシート(樹脂フィルム)が例示される。また、複数のシートを積層してなる複合シートでもよい。
また、このようなシートの表面に、酸化硅素(SiO2)、窒化硅素(Si34)、酸化アルミニウム(Al23)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化スズ(SnO2)、酸化マグネシウム(MgO)等の無機材料からなる膜を形成してなる防湿保護膜16も好適である。
このような本発明の変換パネル10を製造する際には、一例として、基板12の表面に真空蒸着によって蛍光体層14を形成する。なお、成膜は、基板を回転(自転、公転、自公転)しつつ行う通常の方法で行ってもよいが、好ましくは、蒸発源を一方向に配列し、この配列方向と直交する方向に基板を直線搬送、好ましくは多数回直線状に往復搬送しつつ、成膜を行う。これにより、より層厚の均一な蛍光体層14を形成できる。
次いで、適宜準備した防湿保護膜16の表面に接着剤を塗布し、接着剤塗布面を基板12側に向けて、蛍光体層14を全面的に覆うように基板12に保護膜16を積層し、熱ラミネーション等によって両者を接着することにより、蛍光体層14を保護膜16で封止して、図1に示すような変換パネル10を製造する。
ここで、防湿保護膜16は、蛍光体層14を囲む全周のみを基板12に接着してもよいが、保護膜16の浮きを防止できる、強度的に有利である等の点で、蛍光体層14の表面も保護膜16と接着するのが好ましい。
また、基板12に蛍光体層14を基板面方向で囲む枠体を固定し、この枠体と保護膜16(あるいはさらに蛍光体層14)とを接着することにより、保護膜16で蛍光体層14を封止する構成も、より好ましい。このような枠体を有することにより、外部からの衝撃等による蛍光体層14の損傷を防止でき、かつ、保護膜16による封止の際に、蛍光体層14の上面と接着面との段差を無くして、より生産性および作業性を向上することができる。なお、この際には、蛍光体層14の形成は、基板12に枠体を固定した後に行うのが好ましい。
このような本発明の変換パネル10は、各種の放射線画像の撮影および放射線画像の再生に利用されるが、前述のように、マンモグラフィーなどの軟部組織が主たる被写体となる撮影エネルギー(放射線量)の低い用途には好適であり、特に、マンモグラフィーには好適である。
本発明の変換パネルを用いた放射線画像の撮影は、放射線画像の種類に応じた通常の方法で行えばよい。
また、撮影した放射線画像の読み取りも、主走査方向に偏向したビーム状の励起光を変換パネルに入射すると共に、変換パネルを主走査方向と直交する副走査方向に搬送することで励起光で2次元的に走査し、発生した輝尽発光光を光ガイドで伝播して光量を測定して読み取る、いわゆるポイントスキャンによる方法や、ライン状の励起光を変換パネルに入射して、発生した輝尽発光光をラインセンサで読み取ると共に、励起光およびラインセンサと変換パネルとを前記ラインと直交する副走査方向に相対的に移動する、いわゆるラインスキャンによる方法など、公知の方法で行えばよい。
ここで、本発明の変換パネル10に撮影された放射線画像の読み取り、および、読み取った画像の再生は、以下の条件を満たす、本発明の放射線画像診断システムで行うのが好ましい。
すなわち、前記蛍光体層14の平均柱径をr; 励起光のサイズ(ポイントスキャンの場合には平均ビームスポット径、ラインスキャンの場合には副走査方向の平均の励起光サイズ(平均ライン幅))をd; ディスプレイ表示や感光材料などの記録媒体に再生する画像等の再生画像の画素サイズをp;として、励起光サイズdを、平均柱径rの5倍以上で、かつ、画素サイズpの3倍以下とするのが好ましい。すなわち、励起光のサイズdが、下記式
d≧5r
d≦3p
を満たすのが好ましい。
読み取りの励起光サイズが小さいと、読み取りの分解能は高くなる反面、一度に励起する領域が小さいので、発光量のバラツキに起因する読取画素毎の感度ムラが大きくなる傾向にあり、特に、マンモグラフィーのような撮影エネルギの低い用途では、ノイズの影響が大きくなる傾向にもある。他方、励起光サイズが大きいと、読取画素単位では充分な発光量を得て、ノイズによる悪影響を排除して粒状性等の良好な画像が得られる反面、分解能が低くなってしまい、再生した画像の鮮鋭度や分解能が低くなる。
これに対し、本発明の変換パネル10を用いた場合に、励起光サイズdを、平均柱径rの5倍以上とし、かつ、再生画像の画素サイズpの3倍以下とすることにより、マンモグラフィー等の用途に用いた際に、感度ムラやノイズによる粒状性の悪化を防止すると共に、充分に高精細かつ高鮮鋭度な画像を安定して得ることができる。
なお、上記利点を、より好適に発揮できる等の点で、読み取りの励起光サイズdを平均柱径rの10倍以上とし、かつ再生画像の画素サイズpを2倍以下とするのが好ましい。
このような本発明の放射線画像診断システムは、各種の診断用途に利用可能であるが、本発明の変換パネルと同様、マンモグラフィーなどの、軟部組織が主たる被写体となる撮影エネルギー(放射線量)の低い放射線画像の撮影を行う用途には好適であり、特に、マンモグラフィーには好適である。
以上、本発明の放射線像変換パネルおよび放射線画像診断システムについて詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんである。
以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明をより詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されないのは言うまでもない。
[実施例1]
付活剤の成膜材料として臭化ユーロピウムを、蛍光体の成膜材料として臭化セシウムをそれぞれ用いる二元の真空蒸着によって、以下のようにして基板12の表面にCsBr:Euからなる蛍光体層14を成膜し、変換パネル10(防湿保護膜16を除く)を得た。
なお、両成膜材料共に、加熱は、タンタル製のルツボと出力6kWのDC電源とを用いる抵抗加熱装置で行った。
真空蒸着装置の基板ホルダに、面積450×450mmのアルミニウム製の基板12をセットし、さらに、成膜領域が基板12の中央の430×430mmとなるように基板12の表面をマスキングした。なお、この基板ホルダは、シースヒータを利用する基板加熱手段を有する。
また、各成膜材料を、それぞれに対応するルツボに充填し、真空蒸着装置の所定位置にセットした。なお、基板12と蒸発源との距離(ルツボの出口を含む水平面から基板12の表面までの垂直距離)は、両成膜材料共に、15cmとした。
その後、真空チャンバを閉塞し、排気を開始した。排気は、ディフュージョンポンプおよびクライオコイルを用いた。
真空度が8×10-4Paとなった時点で、真空チャンバ内にアルゴンガスを導入して真空度を1Paとし、次いで、DC電源を駆動してルツボに通電して、基板12の表面に蛍光体層14の成膜を行った。成膜中は、蛍光体層14におけるEu/Csのモル濃度比が0.001:1で、かつ、成膜速度が5μm/minとなるように、両ルツボのDC電源の出力を調整し、さらに、基板ホルダのシースヒータによって、基板12を100℃に加熱した。なお、成膜速度は、予め行った実験により制御した。
蛍光体層14の層厚が約110μmとなった時点で、成膜を終了し、真空チャンバから基板12を取り出した。
次いで、成膜を終了した基板12に、窒素雰囲気下で、温度200℃で2時間の加熱処理を行い、変換パネル10(防湿保護膜16は無し)を作成した。
形成した蛍光体層14の相対密度を、基板12に付着した蛍光体の重量、面積、および膜厚から算出した結果、67%であった。
また、電子顕微鏡(SEM)写真を形成した蛍光体層14の表面の3個所で撮影し、それぞれの0.5mm四方に含まれる柱状結晶の柱径を測定して、平均を算出した結果、蛍光体層14の平均柱径は1.3μmであった。
蛍光体層の層厚(蛍光体層厚)、基板12と各蒸発源との距離、基板加熱温度、成膜圧力、および成膜速度を、下記表1に示す。
また、蛍光体層の層厚、相対密度、および平均柱径を、下記表2に示す。
[実施例2]
蛍光体層14の層厚を170μmとした以外は、前記実施例1と全く同様にして変換パネル10を作成した。同様にして、相対密度および平均柱径を測定した結果、相対密度は75%、平均柱径は2.1μmであった。
同様に、蛍光体層の層厚、基板12と各蒸発源との距離、基板加熱温度、成膜圧力、および成膜速度を下記表1に、蛍光体層の層厚、相対密度、および平均柱径を下記表2に、それぞれ示す。
[実施例3]
基板12と各蒸発源との距離を12cm、成膜時の基板加熱温度を50℃、成膜圧力を1.2Pa、成膜速度を10μm/minとした以外は、前記実施例1と全く同様にして変換パネル10を作成した。同様にして、相対密度および平均柱径を測定した結果、相対密度は78%、平均柱径は3.4μmであった。
同様に、蛍光体層の層厚、基板12と各蒸発源との距離、基板加熱温度、成膜圧力、および成膜速度を下記表1に、蛍光体層の層厚、相対密度、および平均柱径を下記表2に、それぞれ示す。
[比較例1]
成膜時の基板加熱温度を50℃、蛍光体層の層厚を90μmとした以外は、前記実施例1と全く同様にして変換パネルを作成した。同様にして、相対密度および平均柱径を測定した結果、相対密度は64%、平均柱径は0.9μmであった。
同様に、蛍光体層の層厚、基板12と各蒸発源との距離、基板加熱温度、成膜圧力、および成膜速度を下記表1に、蛍光体層の層厚、相対密度、および平均柱径を下記表2に、それぞれ示す。
[比較例2]
基板12と各蒸発源との距離を12cm、成膜時の基板加熱温度を50℃、成膜圧力を1.2Pa、成膜速度を10μm/min、蛍光体層の層厚を400μmとした以外は、前記実施例1と全く同様にして変換パネル10を作成した。同様にして、相対密度および平均柱径を測定した結果、相対密度は88%、平均柱径は5.2μmであった。
同様に、蛍光体層の層厚、基板12と各蒸発源との距離、基板加熱温度、成膜圧力、および成膜速度を下記表1に、蛍光体層の層厚、相対密度、および平均柱径を下記表2に、それぞれ示す。
このようにして得られた変換パネルについて、画像の鮮鋭度および粒状性を測定した。
なお、変換パネルに撮影した放射線画像の読み取りは、平均ビームサイズが100μmのポイントスキャンで行った。また、再生画像の画素サイズは50μmとした。
[鮮鋭度]
作製した変換パネルの表面にMTF測定用のチャートを載置し、全面にMoターゲット、28kvp(20mR相当)のX線を照射した後、放射線画像読取装置(励起光の平均ビームスポット径100μm、画素サイズ50μm)で読み取り、得られた画像データからMTF(2サイクル/mm)を算出した。
実施例2の変換パネルのMTFを100した相対値によって、各変換パネルのMTFを評価した。
[粒状性]
作製した変換パネルの全面にMoターゲット、28kvp(20mR相当)のX線を照射した後、放射線画像読取装置(励起光の平均ビームスポット径100μm、画素サイズ50μm)で読み取り、得られた画像データから粒状(RMS)を測定した。
実施例3の変換パネルのRMSを100した相対値によって、各変換パネルのRMSを評価した。
結果を表2に併記する。
また、鮮鋭度(MTF)が80以上であること、粒状(RMS)が150以下であること判定基準として、両者が判定基準を満たす変換パネルを「○」、何れか一方でも判定基準を満たさない変換パネルを「×」と判定し、表2に併記する。
Figure 2006271700
Figure 2006271700
上記表に示されるように、蛍光体層14の層厚および相対密度が共に本発明の範囲に有る実施例1〜3は、いずれも鮮鋭度および粒状共に、優れた結果を得られている。これに対し、相対密度が本発明の変換パネルよりも低い比較例1では、鮮鋭度は優れているものの、粒状性が悪い。他方、蛍光体層の層厚が本発明の変換パネルよりも厚い比較例2では、粒状性は良好であるが鮮鋭度が低く、マンモグラフィー等の用途には不向きである。
以上の結果より、本発明の効果は明らかである。
本発明の放射線像変換パネルの一例の概略断面図である。
符号の説明
10 (放射線像)変換パネル
12 基板
14 (輝尽性)蛍光体層
16 防湿保護膜

Claims (4)

  1. 基板と、気相堆積法により形成された輝尽性蛍光体層とを有する放射線像変換パネルであって、
    前記輝尽性蛍光体層の層厚が100〜300μmで、かつ、相対密度が65〜80%であることを特徴とする放射線像変換パネル。
  2. 前記輝尽蛍光体層が柱状結晶構造を有し、かつ、前記柱状結晶の平均柱径が1〜10μmである請求項1に記載の放射線像変換パネル。
  3. 前記輝尽性蛍光体層が、一般式「CsX:Eu(Xは、Cl,BrおよびIからなる群より選択される少なくとも一種)」で示される輝尽性蛍光体からなるものである請求項1または2に記載の放射線像変換パネル。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の放射線像変換パネルに撮影された放射線画像を読み取り、可視像として再生する放射線画像診断システムであって、
    前記放射線画像を読み取る励起光のサイズdが、
    d≧5r (rは、前記放射線像変換パネルの輝尽性蛍光体層の柱状結晶の平均柱径)
    、および、d≦3p (pは、再生画像の画素サイズ)
    を満たすことを特徴とする放射線画像診断システム。
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