JP2006271128A - 電線装着方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、裸電線に装着されるスペーサなどの装着部品の電線装着方法に係り、特に耐腐食性の向上を図った方法に関するものである。
【解決手段】 かゝる本発明は、裸電線10に装着される装着部品の電線装着部100Aの装着方法であって、裸電線10と装着部品の装着部20間にグリース40を充填させる電線装着方法にあり、これにより、裸電線10とスペーサなどの装着部品の装着部20間にグリース40が充填されるため、水の浸入が効果的に抑制でき、「すきま腐食」を効果的に抑制することができる。また、裸電線10と装着部品の装着部20間が絶縁されるため、裸電線10と装着部20が異種金属などでその電気特性が異なっていても、「異種金属接触腐食」を効果的に抑制することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 かゝる本発明は、裸電線10に装着される装着部品の電線装着部100Aの装着方法であって、裸電線10と装着部品の装着部20間にグリース40を充填させる電線装着方法にあり、これにより、裸電線10とスペーサなどの装着部品の装着部20間にグリース40が充填されるため、水の浸入が効果的に抑制でき、「すきま腐食」を効果的に抑制することができる。また、裸電線10と装着部品の装着部20間が絶縁されるため、裸電線10と装着部20が異種金属などでその電気特性が異なっていても、「異種金属接触腐食」を効果的に抑制することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、裸電線に装着されるスペーサなどの装着部品の電線装着方法に係り、特に耐腐食性の向上を図った方法に関するものである。
裸電線を架線する場合、例えば隣接する裸電線同士が接触するのを防止するため、通常スペーサと呼ばれる部品によりセパレートしている。この種のスペーサとしては、電線の把持部が金属製のものやゴム製のものが既に提案されている(例えば特許文献1、特許文献2)。
特開平11−32418号公報
実開平06−9335号公報
特許文献1中には、図4に示すような(従来例部分)、裸電線(素導体)10をスペーサの把持部20で把持する場合が記載されている。この把持部20は、金属製の部品からなり、把持部蓋体21が、その連結機構22を把持部本体23のフック部23a側に引っ掛けて閉じたとき、裸電線10を把持するようになっている。
一方、特許文献2中には、図5〜図6に示すような、裸電線10をやはりスペーサの把持部30で把持する場合が記載されている。この把持部30は、金属製のフック状の心体部材31に、ゴム材料などの弾性体層32(電気絶縁弾性性層32Aと半導電弾性層32Bなどの層)を設けてなり、そのフック部分に裸電線10を嵌め込んだ後、螺旋状の金属製ロッド33を巻き付けて把持するようになっている。
ところが、これらの各スペーサは、通常屋外で使用されるため、裸電線10の外周と各スペーサの把持部20、30との間に隙間があると、風雨などにより、そこに水(水分)が浸入して滞留し易いという問題があった。水の滞留があると、腐食の原因となる。つまり、「すきま腐食」が起こり易くなる。また、水の存在により、裸電線側の金属とスペーサ側の電気化学特性(イオン化傾向など)が異なると、これらの間に電位差が生じ、一種の電池作用により、「異種金属接触腐食」が起こり易くなる。
このため、裸電線10の外周と各スペーサの把持部20、30との間に隙間が生じないことが望まれるが、実際問題として、隙間の発生をゼロにすることは不可能である。特に、裸電線10側が撚線導体の場合、その外周には構成する各線の撚溝(凹み部)が必然的に生じるため、隙間の発生を前提とする必要がある。
また、裸電線10が鋼芯アルミニウム撚線(ACSR)の場合、スペーサ把持部側の材質が通常鋼製金具やAl−Mg合金金具、被覆層側が半導電層などと電気特性が異なるため、「異種金属接触腐食」が起こり易いと言える。
このようなことから、上記図4や図5〜図6に示すように、架線された裸電線10にあってスペーサの把持部20、30部分において、腐食などの問題が発生し易いにも関わらず、従来、特別な対策が特に取られていなかった。特に塩害地域ではこの懸念がより大きくなる。
本発明は、このような従来の実状に鑑みてなされたもので、基本的には、裸電線とスペーサなどの装着部品の装着部間にグリースを充填させて、不要な隙間を効果的に低減させて、上記のような問題点を解消する電線装着方法を提供するものである。
請求項1記載の本発明は、裸電線に装着される装着部品の電線装着方法であって、前記裸電線と前記装着部品の装着部間にグリースを充填させることを特徴とする電線装着方法にある。
請求項2記載の本発明は、前記グリースがシリコン系絶縁グリースであることを特徴とする請求項1記載の電線装着方法にある。
請求項3記載の本発明は、前記裸電線が鋼芯アルミニウム撚線導体であることを特徴とする請求項1又は2記載の電線装着方法にある。
請求項4記載の本発明は、前記装着部品がスペーサで、その装着部が把持部であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の電線装着方法にある。
本発明の電線装着方法によると、裸電線とスペーサなどの装着部品の装着部間にグリースが充填されるため、水(水分)が浸入して滞留するような不要な隙間を効果的に低減できる。従って、撚線の裸電線は勿論のこと、外周面がフラットな裸電線であっても、水の浸入が効果的に抑制でき、「すきま腐食」を効果的に抑制することができる。
また、グリースの存在により、裸電線と装着部品の装着部間が絶縁されるため、裸電線と装着部が異種金属などでその電気化学特性が異なっていても、「異種金属接触腐食」を効果的に抑制することができる。
また、グリースがシリコン系絶縁グリースの場合、耐塩水性に優れ、塩害地域であっても、垂れ落ちなどの恐れが少ない。
図1は、本発明に係る電線装着方法の最良の形態の一例を示したものである。
この装着方法による電線装着部100Aは、装着部品として、上記図4と同種のスペーサに適用した場合であって、裸電線10の外周、即ち、丁度スペーサの把持部20における把持部蓋体21と把持部本体23とにより把持される部分には、絶縁性のグリース40が充填してある。なお、図4と同一の構成部分には、同一の符号を付してある。
この装着方法による電線装着部100Aは、装着部品として、上記図4と同種のスペーサに適用した場合であって、裸電線10の外周、即ち、丁度スペーサの把持部20における把持部蓋体21と把持部本体23とにより把持される部分には、絶縁性のグリース40が充填してある。なお、図4と同一の構成部分には、同一の符号を付してある。
上記グリース40としては、特に限定されないが、例えば、アルミコンプレックス系グリース、ベントナイト系グリース、シリコン系絶縁グリースなどを使用することができる。特に塩害地域にあっては、耐塩水性に優れたシリコン系絶縁グリースの使用が望ましい。また、スペーサ、特にその把持部の材料としても、特に限定されないが、通常鋼材やAl−Mg合金などが使用される。さらに、適用対象の裸電線10も、特に限定されず、一体のソリッド電線や撚線導体が対象となる。撚線導体としては、例えば上記ACSRなどを挙げることができる。
このような本発明による電線装着部100Aの場合、図2の拡大図から明らかなように、裸電線10とスペーサの把持部20間には、グリース40が充填されるため、理論的にグリース充填が完全に行われれば、水の入り込みは殆どなくなる。即ち、水の滞留が効果的に防止され、「すきま腐食」が効果的に抑制される。仮に、充填が不十分であっても、連続した隙間が生じ難いため、良好な効果が期待できる。
本発明では、このようにグリース40の良好な充填が重要となるため、把持する前に、裸電線10の外周だけでなく、把持部20側の内側などにも、グリース40を予め塗布することもできる。また、把持後は、把持部20の把持部蓋体21や把持部本体23側から大きな負荷が加えられるため、グリース特性を調整するなどして、塗布後グリース40を1時間程度硬化させて強度を上げるようにするとよい。
このように絶縁性のグリース40が充填されて、滞留水が殆どなくなり、かつ、裸電線10とスペーサの把持部20間が直接接触することがなく、絶縁状態に保持されるため、「異種金属接触腐食」も効果的に抑制される。
図3は、本発明に係る電線装着方法の最良の形態の他の例を示したものである。この装着方法による電線装着部100Bは、装着部品として、上記図5〜図6と同種のスペーサに適用した場合であって、裸電線10の外周、即ち、ゴム材料などの弾性体層32が被覆された金属製のフック状の心体部材31により把持される部分には、絶縁性のグリース40が被覆してある。なお、図5〜図6と同一の構成部分には、同一の符号を付してある。
この場合も、グリース40としては、特に限定されず、例えば、アルミコンプレックス系グリース、ベントナイト系グリース、シリコン系絶縁グリースなどを使用することができる。特に塩害地域にあっては、耐塩水性に優れたシリコン系絶縁グリースの使用が望ましい。また、スペーサ、特にその心体部材の材料としても、特に限定されないが、通常鋼材やAl−Mg合金などが使用される。また、これに被覆される弾性体層の材料としては、ゴム製の電気絶縁材料や半導電材料が用いられる。さらに、適用対象の裸電線10も、特に限定されず、一体のソリッド電線や撚線導体が対象となる。撚線導体としては、例えば上記ACSRなどを挙げることができる。
このような本発明による電線装着部100Bの場合、ほぼ上記図1の電線装着部100Aと同様の効果を得ることができる。
因みに、図1と同様のスペーサの把持部20により裸電線10を把持した本発明方法による電線装着部(実施例1)、図2と同様のスペーサの把持部30により裸電線10を把持した本発明方法による電線装着部(実施例2〜3)、図1と同様のスペーサの把持部20により裸電線10を把持した本発明の条件を欠く電線装着部(比較例1)、及び図2と同様のスペーサの把持部30により裸電線10を把持した本発明の条件を欠く電線装着部(比較例2〜3)について、JIS−Z2371に基づき、「塩水噴霧試験」を行ったところ、表1の如くであった。
各例において、使用した裸電線はACSR810mm2 で、スペーサで把持される部分にはシリコン系絶縁グリースを塗布(充填)した。スペーサの把持部20はAl−Mg合金製とした(実施例1、比較例1)。スペーサの把持部30では被覆層として、ゴム製の半導電材料(実施例2、比較例2)とゴム製の電気絶縁材料(実施例3、比較例3)を用いた。
上記「塩水噴霧試験」については、5000時間経過後、各スペーサの把持部を取り外し、把持部の装着されていた箇所の裸電線における横断面から、最外層の平均孔食深さを測定して行った。
この表1から、本発明方法による電線装着部(実施例1〜3)の場合、腐食の進行が極めて小さいのに対して、本発明の条件を欠く電線装着部(比較例1〜3)の場合、腐食の進行が極めて大きいことが判る。
なお、上記説明では、裸電線に装着される装着部品が、スペーサの場合であったが、本発明は、これに限定されない。例えば、ねじれ防止ダンパ、防振ダンパ、フリーセンター、相関スペーサ、偏心重量錘などについても、適用することができる。
10・・・裸電線、20・・・装着部(把持部)、30・・・装着部(把持部)、40・・・グリース、100A,100B・・・電線装着部
Claims (4)
- 裸電線に装着される装着部品の電線装着方法であって、前記裸電線と前記装着部品の装着部間にグリースを充填させることを特徴とする電線装着方法。
- 前記グリースがシリコン系絶縁グリースであることを特徴とする請求項1記載の電線装着方法。
- 前記裸電線が鋼芯アルミニウム撚線導体であることを特徴とする請求項1又は2記載の電線装着方法。
- 前記装着部品がスペーサで、その装着部が把持部であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の電線装着方法。
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JP2005086699A JP2006271128A (ja) | 2005-03-24 | 2005-03-24 | 電線装着方法 |
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JP2008261123A (ja) * | 2007-04-11 | 2008-10-30 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 地上落下防止用ネット |
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2005
- 2005-03-24 JP JP2005086699A patent/JP2006271128A/ja active Pending
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