JP2004327254A - 高耐食鋼心アルミ撚線 - Google Patents
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Abstract
【課題】グリースが剥がれる恐れがなく耐食性に優れ寿命の長い安価な高耐食鋼心アルミ撚線を提供する。
【解決手段】特強亜鉛めっき鋼線等の高強度線材の鋼心2aで鋼心2を構成する。電線内部のアルミ撚線層13を高力耐熱アルミ合金線で構成し、かつ最外層のアルミ撚線層14をアルミ線14aで構成する。少なくとも最外アルミ撚線層14の内側の撚線間隙にグリース6を充填する。最外アルミ撚線層14がグリース6を保護するので、グリース6が剥がれる問題は生じない。また、グリース6が腐食性物質に直接さらされないので、腐食性物質がグリース6に内へ浸透して腐食が進行する問題も生じない。
【選択図】 図1
【解決手段】特強亜鉛めっき鋼線等の高強度線材の鋼心2aで鋼心2を構成する。電線内部のアルミ撚線層13を高力耐熱アルミ合金線で構成し、かつ最外層のアルミ撚線層14をアルミ線14aで構成する。少なくとも最外アルミ撚線層14の内側の撚線間隙にグリース6を充填する。最外アルミ撚線層14がグリース6を保護するので、グリース6が剥がれる問題は生じない。また、グリース6が腐食性物質に直接さらされないので、腐食性物質がグリース6に内へ浸透して腐食が進行する問題も生じない。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明に属する技術分野】
この発明は、電線の耐食性ならびに寿命を向上させた架空送電線用の高耐食鋼心アルミ撚線に関する。
【0002】
【従来の技術】
亜鉛メッキ鋼線を撚り合わせた鋼心の外周にアルミ線を撚り合わせてなる通常の鋼心アルミ撚線(ACSR)をはじめとする架空送電線は、通常の使用環境であれば30年以上問題なく使用可能である。しかし、海岸の近くを通過したり工場の煤煙にさらされるような環境の送電線では、腐食により比較的短期間で使用できなくなる場合がある。特に、酸性物質を含んだ煤煙にさらされた場合、架線後僅か数年で使用できなくなるケースも報告されている。
【0003】
従来、腐食が懸念される箇所に使用する鋼心アルミ撚線では、単に電線に予め防食グリースを充填・塗布する対策、すなわち、電線の撚線間隙にグリースを充填しあるいは外周面から塗布する防食対策が取られてきた。図5にこの種の従来の鋼心アルミ撚線1の一例を示す。図示の鋼心アルミ撚線1は、鋼線2aを撚り合わせた鋼心2の外周に2層のアルミ撚線層3、4を形成した構造であり、撚線間隙および外周面にグリース6が充填・塗布されている。各アルミ撚線層3、4を構成するアルミ線をそれぞれ3a、4aで示す。このように、グリースを充填・塗布することにより、海塩や煤煙に含まれる腐食性物質が、電線を構成するアルミ線や鋼線に直接接触することを妨げ、これにより電線の腐食を防止するものである。
【0004】
なお、従来、鋼心アルミ撚線を用いる架空送電線を設計する際、当該架空送電線に要求される電流容量および引張強度の設定には、鋼心アルミ撚線を構成するすべてのアルミ撚線層の電流容量および引張強度を算入している。すなわち、内外層を問わずすべてのアルミ撚線層のアルミ線が電流容量および引張強度に寄与する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の単に電線にグリースを充填・塗布する防食対策には次のような欠点がある。
(1)電線は屋外で使用されることから常に風雨にさらされており、たとえ電線の表面全体にグリースを塗布しても、長年月の間にグリースが剥がれ落ち、あるいは、洗い流されてしまう。その結果、グリースによる防食作用は失われ、電線は急速に腐食してしまう。
(2)電線を架線するためには、一般に金車と呼ばれる工具を通過させる必要があり、また、付属品を取付けるために作業者が架線された電線上に乗りだす必要があるが、この時、電線表面に塗布されたグリースが剥がれてしまい、ところどころ無防食の部分ができてしまう。
(3)グリースを塗布しても、ある種の腐食性物質はグリース内へと浸透していくため、電線の外層表面から腐食が進行することが避けられない。
(4)その他、劣化したグリースが地上の工作物に落ちる、電線がグリースに覆われているため、外観点検を行っても劣化の程度が判らない、などの欠点があった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、グリースが剥がれる問題や、腐食性物質がグリース内へ浸透して腐食が進行する問題などが改善されて、安価で耐食性に優れ寿命の長い架空送電線用の高耐食鋼心アルミ撚線を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明は、鋼線を撚り合わせた鋼心の外周に複数のアルミ撚線層を形成した架空送電線用の鋼心アルミ撚線において、
前記鋼心を特強亜鉛めっき鋼線または超特強亜鉛めっき鋼線で構成し、最外層のアルミ撚線層を除く内部のアルミ撚線層を高力耐熱アルミ合金線で構成し、最外層のアルミ撚線層をアルミ線で構成し、少なくとも前記最外層のアルミ撚線層の内側の撚線間隙にグリースを充填したことを特徴とする。
【0008】
請求項2は、請求項1の高耐食鋼心アルミ撚線において、鋼心を、特強亜鉛めっき鋼線または超特強亜鉛めっき鋼線に代えて、特強アルミ覆鋼線または超特強アルミ覆鋼線で構成したことを特徴とする。
【0009】
請求項3は、請求項1または2の高耐食鋼心アルミ撚線において、内部のアルミ撚線層を、高力耐熱アルミ合金線に代えて、耐熱アルミ合金線で構成するとともに、最外層のアルミ撚線層を、張力を分担させない態様でアルミ線を撚り合わせて構成したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の架空送電線用の高耐食鋼心アルミ撚線の一実施形態を断面図で示す。この実施形態の高耐食鋼心アルミ撚線(以下、単に鋼心アルミ撚線という)11は、特強亜鉛めっき鋼線または超特強亜鉛めっき鋼線からなる鋼線12aを撚り合わせた鋼心12の外周に、2層のアルミ撚線層13、14を形成した鋼心アルミ撚線であり、内部のアルミ撚線層13は高力耐熱アルミ合金線13aで構成し、外層(最外層)のアルミ撚線層14はアルミ線(硬アルミ線)14aで構成し、そして前記最外層のアルミ撚線層14の内側の撚線間隙にグリース6を充填している。
【0011】
上記鋼心アルミ撚線11において、電線内部(内部のアルミ撚線層13および鋼心12の部分(図1でAで示す範囲))は、充填されたグリース6により腐食性物質から保護されるので、高い耐食性が確保される。
また、最外アルミ撚線層(最外層のアルミ撚線層)14がグリース6の外側にあってこれを保護するので、風雨や、金車通過や作業者の乗りだし時等の架線工事の際にグリース6が剥がれ落ちることは防止される。また、最外アルミ撚線層14がグリース6を覆って腐食性物質に直接さらされることを防ぐので、海塩や煤煙がグリース6に直接吹き付けられることはなく、それらの腐食性物質がグリース6内を浸透して腐食が外部から徐々に進行することは極力防止される。これらにより架空送電線としての寿命が長くなる。
【0012】
また、内部のアルミ撚線層13には高力耐熱アルミ合金線13aが用いられ、鋼線12aには特強亜鉛めっき鋼線または超特強亜鉛めっき鋼線が用いられており、このように電線内部Aが高強度線材の組み合わせで構成されているので、万一、腐食により最外層のアルミ線14aが完全に消失した場合でも、架空送電線として必要な引張強度を確保することが可能である。
また、前記の通り内部のアルミ撚線層13に高力耐熱アルミ合金線13aが用いられていることから、この鋼心アルミ撚線11は通常の鋼心アルミ撚線(アルミ撚線層がすべてアルミ線からなる鋼心アルミ撚線)に比べ許容温度が高く、そのため許容電流も大きい。よって、万一、腐食により最外層のアルミ撚線層14を構成するアルミ線14aが完全に消失した場合でも、架空送電線として必要な電流容量を確保することが可能である。
一方、高力耐熱アルミ合金線(導電率55%)は通常のアルミ線(導電率61%)と比べ導電率が小さいため、送電ロスが大きいというデメリットがあるが、この鋼心アルミ撚線11の最外層には、導電率の大きいアルミ線14aからなるアルミ撚線層14が配置されているので、送電ロスの増大を必要最小限に抑えることができる。
【0013】
上記の説明では、防食のためのグリース6を最外層のアルミ撚線層14の内側にのみ充填したが、最外層のアルミ撚線層14の外面部にも塗布することを除外するものではない。この場合、電線表面(最外層のアルミ撚線層14の外面)のグリースが剥がれ落ちる恐れがあるが、本発明においては、最外層は基本的には腐食代(ふしょくしろ)と考えるのが適切であり、そのような前提とすれば、電線表面のグリースの剥がれ落ちや最外層の腐食、消失はさほど問題にはならない。
【0014】
なお、架空送電線として架設した時の架線張力が比較的小さい場合は、内部のアルミ撚線層13として前述の高力耐熱アルミ合金線13aの代りに耐熱アルミ合金線を用いることもできる。その場合は電気抵抗が小さくなるため、上述の実施形態と較べてさらに送電ロスが小さくなると言うメリットがある。
【0015】
図2に本発明の他の実施形態を示す。この実施形態の鋼心アルミ撚線21は、3層のアルミ撚線層13、24、25を持つ鋼心アルミ撚線であり、内部のアルミ撚線層13、24は高力耐熱アルミ合金線13a、24aで構成し、最外層のアルミ撚線層25はアルミ線25aで構成し、そして前記最外層のアルミ撚線層25の内側の撚線間隙にグリース6を充填している。なお、鋼心12の鋼線12aは前記と同じく特強亜鉛めっき鋼線または超特強亜鉛めっき鋼線である。
上記鋼心アルミ撚線21においても、電線内部(内部のアルミ撚線層13、24および鋼心12の部分(図2でAで示す範囲))の高い耐食性、その他前述した効果が同様に得られる。
【0016】
図3に本発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の鋼心アルミ撚線31は、4層のアルミ撚線層13、24、35、36を持つ鋼心アルミ撚線であり、内部のアルミ撚線層13、24、35は高力耐熱アルミ合金線13a、24a、35aで構成し、最外層のアルミ撚線層36はアルミ線36aで構成し、そして前記最外層のアルミ撚線層36の内側の撚線間隙にグリース6を充填している。なお、鋼心12の鋼線12aは前記と同じく特強亜鉛めっき鋼線または超特強亜鉛めっき鋼線である。
上記鋼心アルミ撚線31においても、電線内部(内部のアルミ撚線層13、24、35および鋼心12の部分(図2でAで示す範囲))の高い耐食性、その他前述した効果が同様に得られる。
【0017】
本発明において、最外層のアルミ撚線層は基本的には電線内部の防食を目的とするものであり、架空送電線としての設計に際して、最外アルミ撚線層の電流容量および引張強度には大きなウエイトを置かない。場合によっては、上記の各鋼心アルミ撚線11、21、31において、それぞれ最外アルミ撚線層14、25、36の電流容量および引張強度をゼロとみなし、電線内部Aだけで架空送電線としての電流容量よび引張強度を確保するような設計を行なうことも可能である。また、全くゼロとみなさなくても、最外層のアルミ撚線層14、24、35が、架空送電線として要求される電流容量および引張強度の例えば20%以下あるいは10%以下の分担にとどまるような設計も可能である。ちなみに、鋼心アルミ撚線のアルミ撚線層を構成する導体素線がすべて同径の場合、アルミ撚線層の層数が通常程度(4層程度以下)であれば、最外層の導体素線の本数が全体の導体素線の本数の20%以下になることはなく(4層の各層の本数が同じとしても1層は25%であるが、最外層の本数が多いことを考慮すれば簡単に確認できる)、通常の設計方法では、最外層の電流分担比率が20%以下にはならない。
【0018】
また、図4に請求項3の鋼心アルミ撚線の一実施形態を示す。この鋼心アルミ撚線41は、2層のアルミ撚線層43、44を持つ鋼心アルミ撚線であるが、内部のアルミ撚線層43を耐熱アルミ合金線で構成し、外層(最外層)のアルミ撚線層44を、アルミ線44aを張力を分担させない態様で撚り合わせて構成している。すなわち、この鋼心アルミ撚線41はルーズ型ないしギャップ型の鋼心アルミ撚線である。最外層のアルミ撚線層44の内側の撚線間隙にグリース6を充填するのは、前述と同様である。また、鋼心12は前述と同じである。
この鋼心アルミ撚線41においても、電線内部(内部のアルミ撚線層43および鋼心12の部分(図4でAで示す範囲))の高い耐食性、その他前述した効果が同様に得られる。
【0019】
架空送電線に使用される特強鋼線ないし超特強鋼線には、前述の特強亜鉛めっき鋼線や超特強亜鉛めっき鋼線のほかに特強アルミ覆鋼線や超特強アルミ覆鋼線もあるが、本発明における鋼心の鋼線として、この特強アルミ覆鋼線あるいは超特強アルミ覆鋼線を用いることは当然可能である。
【0020】
また、撚線間隙に充填するグリースとしては、種々のグリースを用いることができる。例えば鉱油をベースオイルとし金属石けんを増ちょう剤とした金属石けん系のグリースを用いることができるが、増稠剤として錯塩石けんを用いた錯塩石けん系グリース(コンプレックスグリース)を用いてもよいし、有機化ベントナイトやシリカゲル等の増稠剤を用いた非石けん系グリースを用いることもできるし、また、鉱油の代わりにシリコーンオイル等の合成油を用いたものでもよい。
【0021】
【発明の効果】
請求項1または2の高耐食鋼心アルミ撚線によれば、鋼心を特強亜鉛めっき鋼線等の高強度線材で構成し、電線内部のアルミ撚線層を高力耐熱アルミ合金線で構成し、かつ最外層のアルミ撚線層をアルミ線で構成し、そして少なくとも最外アルミ撚線層の内側の撚線間隙にグリースを充填した構成なので、次のような効果を奏する。
▲1▼電線内部が、充填されたグリースにより腐食性物質から保護されるので、高い耐食性が確保される。
▲2▼最外アルミ撚線層が電線内部のグリースを保護するので、風雨や架線工事などでグリースが剥がれ落ちることは防止される。
▲3▼最外アルミ撚線層がグリースを覆って、グリースが腐食性物質に直接さらされることを防ぐので、海塩や煤煙がグリースに直接吹き付けられることはなく、それらの腐食性物質がグリースに浸透して腐食が外部から徐々に進行することは極力防止される。
▲4▼電線内部が特強亜鉛めっき鋼線または超特強亜鉛めっき鋼線と高力耐熱アルミ合金線とからなる高強度線材の組み合わせで構成されるので、最外アルミ撚線層が消失しても必要な引張強度を確保する構成とすることが可能である。
▲5▼内部のアルミ撚線層を構成する高力耐熱アルミ合金線の許容温度が高く許容電流も大きいので、最外層のアルミ線が消失しても必要な電流容量を確保する構成とすることが可能である。
▲6▼本発明の鋼心アルミ撚線は、従来の送電線材料だけで構成することができるので、安価に製造できる。
▲7▼本発明の鋼心アルミ撚線は、従来の製造技術だけで実施可能であり、製造が容易である。
▲8▼本発明の鋼心アルミ撚線は、従来の架線工法で架線可能であり、特殊な工法、工具を必要としないので、施工性を損なうことはない。
▲9▼本発明の鋼心アルミ撚線は、容易に従来電線とほぼ同等の電線性能を確保することができ、既設電線とコンパチブルに張替え可能である。
【0022】
請求項3の高耐食鋼心アルミ撚線によれば、架線張力が比較的小さい場合に好適であり、上述の▲1▼▲2▼▲3▼▲6▼▲7▼▲8▼▲9▼と同様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の高耐食鋼心アルミ撚線の断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態の高耐食鋼心アルミ撚線の断面図である。
【図3】本発明のさらに他の実施形態の高耐食鋼心アルミ撚線の断面図である。
【図4】本発明のさらに他の実施形態の高耐食鋼心アルミ撚線の断面図である。
【図5】従来の耐食鋼心アルミ撚線の断面図である。
【符号の説明】
6 グリース
11、21,31,41 高耐食鋼心アルミ撚線
12 鋼心
12a 鋼線
13、24、35 内部のアルミ撚線層
13a、24a、35a 高力耐熱アルミ合金線
14、25、36、44 最外層のアルミ撚線層
14a、25a、36a、44a アルミ線
43 内部のアルミ撚線層
43a 耐熱アルミ合金線
A 電線内部(内部のアルミ撚線層および鋼心の部分)
【発明に属する技術分野】
この発明は、電線の耐食性ならびに寿命を向上させた架空送電線用の高耐食鋼心アルミ撚線に関する。
【0002】
【従来の技術】
亜鉛メッキ鋼線を撚り合わせた鋼心の外周にアルミ線を撚り合わせてなる通常の鋼心アルミ撚線(ACSR)をはじめとする架空送電線は、通常の使用環境であれば30年以上問題なく使用可能である。しかし、海岸の近くを通過したり工場の煤煙にさらされるような環境の送電線では、腐食により比較的短期間で使用できなくなる場合がある。特に、酸性物質を含んだ煤煙にさらされた場合、架線後僅か数年で使用できなくなるケースも報告されている。
【0003】
従来、腐食が懸念される箇所に使用する鋼心アルミ撚線では、単に電線に予め防食グリースを充填・塗布する対策、すなわち、電線の撚線間隙にグリースを充填しあるいは外周面から塗布する防食対策が取られてきた。図5にこの種の従来の鋼心アルミ撚線1の一例を示す。図示の鋼心アルミ撚線1は、鋼線2aを撚り合わせた鋼心2の外周に2層のアルミ撚線層3、4を形成した構造であり、撚線間隙および外周面にグリース6が充填・塗布されている。各アルミ撚線層3、4を構成するアルミ線をそれぞれ3a、4aで示す。このように、グリースを充填・塗布することにより、海塩や煤煙に含まれる腐食性物質が、電線を構成するアルミ線や鋼線に直接接触することを妨げ、これにより電線の腐食を防止するものである。
【0004】
なお、従来、鋼心アルミ撚線を用いる架空送電線を設計する際、当該架空送電線に要求される電流容量および引張強度の設定には、鋼心アルミ撚線を構成するすべてのアルミ撚線層の電流容量および引張強度を算入している。すなわち、内外層を問わずすべてのアルミ撚線層のアルミ線が電流容量および引張強度に寄与する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の単に電線にグリースを充填・塗布する防食対策には次のような欠点がある。
(1)電線は屋外で使用されることから常に風雨にさらされており、たとえ電線の表面全体にグリースを塗布しても、長年月の間にグリースが剥がれ落ち、あるいは、洗い流されてしまう。その結果、グリースによる防食作用は失われ、電線は急速に腐食してしまう。
(2)電線を架線するためには、一般に金車と呼ばれる工具を通過させる必要があり、また、付属品を取付けるために作業者が架線された電線上に乗りだす必要があるが、この時、電線表面に塗布されたグリースが剥がれてしまい、ところどころ無防食の部分ができてしまう。
(3)グリースを塗布しても、ある種の腐食性物質はグリース内へと浸透していくため、電線の外層表面から腐食が進行することが避けられない。
(4)その他、劣化したグリースが地上の工作物に落ちる、電線がグリースに覆われているため、外観点検を行っても劣化の程度が判らない、などの欠点があった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、グリースが剥がれる問題や、腐食性物質がグリース内へ浸透して腐食が進行する問題などが改善されて、安価で耐食性に優れ寿命の長い架空送電線用の高耐食鋼心アルミ撚線を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明は、鋼線を撚り合わせた鋼心の外周に複数のアルミ撚線層を形成した架空送電線用の鋼心アルミ撚線において、
前記鋼心を特強亜鉛めっき鋼線または超特強亜鉛めっき鋼線で構成し、最外層のアルミ撚線層を除く内部のアルミ撚線層を高力耐熱アルミ合金線で構成し、最外層のアルミ撚線層をアルミ線で構成し、少なくとも前記最外層のアルミ撚線層の内側の撚線間隙にグリースを充填したことを特徴とする。
【0008】
請求項2は、請求項1の高耐食鋼心アルミ撚線において、鋼心を、特強亜鉛めっき鋼線または超特強亜鉛めっき鋼線に代えて、特強アルミ覆鋼線または超特強アルミ覆鋼線で構成したことを特徴とする。
【0009】
請求項3は、請求項1または2の高耐食鋼心アルミ撚線において、内部のアルミ撚線層を、高力耐熱アルミ合金線に代えて、耐熱アルミ合金線で構成するとともに、最外層のアルミ撚線層を、張力を分担させない態様でアルミ線を撚り合わせて構成したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の架空送電線用の高耐食鋼心アルミ撚線の一実施形態を断面図で示す。この実施形態の高耐食鋼心アルミ撚線(以下、単に鋼心アルミ撚線という)11は、特強亜鉛めっき鋼線または超特強亜鉛めっき鋼線からなる鋼線12aを撚り合わせた鋼心12の外周に、2層のアルミ撚線層13、14を形成した鋼心アルミ撚線であり、内部のアルミ撚線層13は高力耐熱アルミ合金線13aで構成し、外層(最外層)のアルミ撚線層14はアルミ線(硬アルミ線)14aで構成し、そして前記最外層のアルミ撚線層14の内側の撚線間隙にグリース6を充填している。
【0011】
上記鋼心アルミ撚線11において、電線内部(内部のアルミ撚線層13および鋼心12の部分(図1でAで示す範囲))は、充填されたグリース6により腐食性物質から保護されるので、高い耐食性が確保される。
また、最外アルミ撚線層(最外層のアルミ撚線層)14がグリース6の外側にあってこれを保護するので、風雨や、金車通過や作業者の乗りだし時等の架線工事の際にグリース6が剥がれ落ちることは防止される。また、最外アルミ撚線層14がグリース6を覆って腐食性物質に直接さらされることを防ぐので、海塩や煤煙がグリース6に直接吹き付けられることはなく、それらの腐食性物質がグリース6内を浸透して腐食が外部から徐々に進行することは極力防止される。これらにより架空送電線としての寿命が長くなる。
【0012】
また、内部のアルミ撚線層13には高力耐熱アルミ合金線13aが用いられ、鋼線12aには特強亜鉛めっき鋼線または超特強亜鉛めっき鋼線が用いられており、このように電線内部Aが高強度線材の組み合わせで構成されているので、万一、腐食により最外層のアルミ線14aが完全に消失した場合でも、架空送電線として必要な引張強度を確保することが可能である。
また、前記の通り内部のアルミ撚線層13に高力耐熱アルミ合金線13aが用いられていることから、この鋼心アルミ撚線11は通常の鋼心アルミ撚線(アルミ撚線層がすべてアルミ線からなる鋼心アルミ撚線)に比べ許容温度が高く、そのため許容電流も大きい。よって、万一、腐食により最外層のアルミ撚線層14を構成するアルミ線14aが完全に消失した場合でも、架空送電線として必要な電流容量を確保することが可能である。
一方、高力耐熱アルミ合金線(導電率55%)は通常のアルミ線(導電率61%)と比べ導電率が小さいため、送電ロスが大きいというデメリットがあるが、この鋼心アルミ撚線11の最外層には、導電率の大きいアルミ線14aからなるアルミ撚線層14が配置されているので、送電ロスの増大を必要最小限に抑えることができる。
【0013】
上記の説明では、防食のためのグリース6を最外層のアルミ撚線層14の内側にのみ充填したが、最外層のアルミ撚線層14の外面部にも塗布することを除外するものではない。この場合、電線表面(最外層のアルミ撚線層14の外面)のグリースが剥がれ落ちる恐れがあるが、本発明においては、最外層は基本的には腐食代(ふしょくしろ)と考えるのが適切であり、そのような前提とすれば、電線表面のグリースの剥がれ落ちや最外層の腐食、消失はさほど問題にはならない。
【0014】
なお、架空送電線として架設した時の架線張力が比較的小さい場合は、内部のアルミ撚線層13として前述の高力耐熱アルミ合金線13aの代りに耐熱アルミ合金線を用いることもできる。その場合は電気抵抗が小さくなるため、上述の実施形態と較べてさらに送電ロスが小さくなると言うメリットがある。
【0015】
図2に本発明の他の実施形態を示す。この実施形態の鋼心アルミ撚線21は、3層のアルミ撚線層13、24、25を持つ鋼心アルミ撚線であり、内部のアルミ撚線層13、24は高力耐熱アルミ合金線13a、24aで構成し、最外層のアルミ撚線層25はアルミ線25aで構成し、そして前記最外層のアルミ撚線層25の内側の撚線間隙にグリース6を充填している。なお、鋼心12の鋼線12aは前記と同じく特強亜鉛めっき鋼線または超特強亜鉛めっき鋼線である。
上記鋼心アルミ撚線21においても、電線内部(内部のアルミ撚線層13、24および鋼心12の部分(図2でAで示す範囲))の高い耐食性、その他前述した効果が同様に得られる。
【0016】
図3に本発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の鋼心アルミ撚線31は、4層のアルミ撚線層13、24、35、36を持つ鋼心アルミ撚線であり、内部のアルミ撚線層13、24、35は高力耐熱アルミ合金線13a、24a、35aで構成し、最外層のアルミ撚線層36はアルミ線36aで構成し、そして前記最外層のアルミ撚線層36の内側の撚線間隙にグリース6を充填している。なお、鋼心12の鋼線12aは前記と同じく特強亜鉛めっき鋼線または超特強亜鉛めっき鋼線である。
上記鋼心アルミ撚線31においても、電線内部(内部のアルミ撚線層13、24、35および鋼心12の部分(図2でAで示す範囲))の高い耐食性、その他前述した効果が同様に得られる。
【0017】
本発明において、最外層のアルミ撚線層は基本的には電線内部の防食を目的とするものであり、架空送電線としての設計に際して、最外アルミ撚線層の電流容量および引張強度には大きなウエイトを置かない。場合によっては、上記の各鋼心アルミ撚線11、21、31において、それぞれ最外アルミ撚線層14、25、36の電流容量および引張強度をゼロとみなし、電線内部Aだけで架空送電線としての電流容量よび引張強度を確保するような設計を行なうことも可能である。また、全くゼロとみなさなくても、最外層のアルミ撚線層14、24、35が、架空送電線として要求される電流容量および引張強度の例えば20%以下あるいは10%以下の分担にとどまるような設計も可能である。ちなみに、鋼心アルミ撚線のアルミ撚線層を構成する導体素線がすべて同径の場合、アルミ撚線層の層数が通常程度(4層程度以下)であれば、最外層の導体素線の本数が全体の導体素線の本数の20%以下になることはなく(4層の各層の本数が同じとしても1層は25%であるが、最外層の本数が多いことを考慮すれば簡単に確認できる)、通常の設計方法では、最外層の電流分担比率が20%以下にはならない。
【0018】
また、図4に請求項3の鋼心アルミ撚線の一実施形態を示す。この鋼心アルミ撚線41は、2層のアルミ撚線層43、44を持つ鋼心アルミ撚線であるが、内部のアルミ撚線層43を耐熱アルミ合金線で構成し、外層(最外層)のアルミ撚線層44を、アルミ線44aを張力を分担させない態様で撚り合わせて構成している。すなわち、この鋼心アルミ撚線41はルーズ型ないしギャップ型の鋼心アルミ撚線である。最外層のアルミ撚線層44の内側の撚線間隙にグリース6を充填するのは、前述と同様である。また、鋼心12は前述と同じである。
この鋼心アルミ撚線41においても、電線内部(内部のアルミ撚線層43および鋼心12の部分(図4でAで示す範囲))の高い耐食性、その他前述した効果が同様に得られる。
【0019】
架空送電線に使用される特強鋼線ないし超特強鋼線には、前述の特強亜鉛めっき鋼線や超特強亜鉛めっき鋼線のほかに特強アルミ覆鋼線や超特強アルミ覆鋼線もあるが、本発明における鋼心の鋼線として、この特強アルミ覆鋼線あるいは超特強アルミ覆鋼線を用いることは当然可能である。
【0020】
また、撚線間隙に充填するグリースとしては、種々のグリースを用いることができる。例えば鉱油をベースオイルとし金属石けんを増ちょう剤とした金属石けん系のグリースを用いることができるが、増稠剤として錯塩石けんを用いた錯塩石けん系グリース(コンプレックスグリース)を用いてもよいし、有機化ベントナイトやシリカゲル等の増稠剤を用いた非石けん系グリースを用いることもできるし、また、鉱油の代わりにシリコーンオイル等の合成油を用いたものでもよい。
【0021】
【発明の効果】
請求項1または2の高耐食鋼心アルミ撚線によれば、鋼心を特強亜鉛めっき鋼線等の高強度線材で構成し、電線内部のアルミ撚線層を高力耐熱アルミ合金線で構成し、かつ最外層のアルミ撚線層をアルミ線で構成し、そして少なくとも最外アルミ撚線層の内側の撚線間隙にグリースを充填した構成なので、次のような効果を奏する。
▲1▼電線内部が、充填されたグリースにより腐食性物質から保護されるので、高い耐食性が確保される。
▲2▼最外アルミ撚線層が電線内部のグリースを保護するので、風雨や架線工事などでグリースが剥がれ落ちることは防止される。
▲3▼最外アルミ撚線層がグリースを覆って、グリースが腐食性物質に直接さらされることを防ぐので、海塩や煤煙がグリースに直接吹き付けられることはなく、それらの腐食性物質がグリースに浸透して腐食が外部から徐々に進行することは極力防止される。
▲4▼電線内部が特強亜鉛めっき鋼線または超特強亜鉛めっき鋼線と高力耐熱アルミ合金線とからなる高強度線材の組み合わせで構成されるので、最外アルミ撚線層が消失しても必要な引張強度を確保する構成とすることが可能である。
▲5▼内部のアルミ撚線層を構成する高力耐熱アルミ合金線の許容温度が高く許容電流も大きいので、最外層のアルミ線が消失しても必要な電流容量を確保する構成とすることが可能である。
▲6▼本発明の鋼心アルミ撚線は、従来の送電線材料だけで構成することができるので、安価に製造できる。
▲7▼本発明の鋼心アルミ撚線は、従来の製造技術だけで実施可能であり、製造が容易である。
▲8▼本発明の鋼心アルミ撚線は、従来の架線工法で架線可能であり、特殊な工法、工具を必要としないので、施工性を損なうことはない。
▲9▼本発明の鋼心アルミ撚線は、容易に従来電線とほぼ同等の電線性能を確保することができ、既設電線とコンパチブルに張替え可能である。
【0022】
請求項3の高耐食鋼心アルミ撚線によれば、架線張力が比較的小さい場合に好適であり、上述の▲1▼▲2▼▲3▼▲6▼▲7▼▲8▼▲9▼と同様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の高耐食鋼心アルミ撚線の断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態の高耐食鋼心アルミ撚線の断面図である。
【図3】本発明のさらに他の実施形態の高耐食鋼心アルミ撚線の断面図である。
【図4】本発明のさらに他の実施形態の高耐食鋼心アルミ撚線の断面図である。
【図5】従来の耐食鋼心アルミ撚線の断面図である。
【符号の説明】
6 グリース
11、21,31,41 高耐食鋼心アルミ撚線
12 鋼心
12a 鋼線
13、24、35 内部のアルミ撚線層
13a、24a、35a 高力耐熱アルミ合金線
14、25、36、44 最外層のアルミ撚線層
14a、25a、36a、44a アルミ線
43 内部のアルミ撚線層
43a 耐熱アルミ合金線
A 電線内部(内部のアルミ撚線層および鋼心の部分)
Claims (3)
- 鋼線を撚り合わせた鋼心の外周に複数のアルミ撚線層を形成した架空送電線用の鋼心アルミ撚線において、
前記鋼心を特強亜鉛めっき鋼線または超特強亜鉛めっき鋼線で構成し、最外層のアルミ撚線層を除く内部のアルミ撚線層を高力耐熱アルミ合金線で構成し、最外層のアルミ撚線層をアルミ線で構成し、少なくとも前記最外層のアルミ撚線層の内側の撚線間隙にグリースを充填したことを特徴とする高耐食鋼心アルミ撚線。 - 前記鋼心を、前記特強亜鉛めっき鋼線または超特強亜鉛めっき鋼線に代えて、特強アルミ覆鋼線または超特強アルミ覆鋼線で構成したことを特徴とする請求項1記載の高耐食鋼心アルミ撚線。
- 前記内部のアルミ撚線層を、前記高力耐熱アルミ合金線に代えて、耐熱アルミ合金線で構成するとともに、最外層のアルミ撚線層を、張力を分担させない態様でアルミ線を撚り合わせて構成したことを特徴とする請求項1または2記載の高耐食鋼心アルミ撚線。
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