JP2006270083A - 集合基板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】反り等の変形を抑制し、各基板領域への分割性が良好な集合基板を提供する。
【解決手段】分割領域内に、平面視して分割領域2Yの形成方向と交差するとともに積層体1の最上層を厚み方向に貫通する複数の溝部4を分割領域2Yの形成方向に沿って配列させることにより、隣接する基板領域3を、溝部間に設けられた連結部5によって連結させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体装置や複合電子部品等に用いられる多層配線基板等の集合基板及びその製造方法に関するものである。
従来から、半導体装置や複合電子部品等に多層配線基板等の集合基板が幅広く用いられている。
かかる従来の集合基板は、図7に示す如く、複数個の絶縁層を積層してなる積層体20の上面に、複数の基板領域21と、隣接する基板領域21を区画するように配される直線状の分割領域20X、20Yとから成るものである。また、積層体20の内部には配線導体が設けられ、キャパシタやインダクタ等を構成している。このような集合基板の焼成後の寸法精度を高くするために、異なる無機組成物からなり第1絶縁層と第2絶縁層とで積層体を構成するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
上記集合基板の製造方法としては、例えば、第1の無機組成物から成る第1絶縁層、及び第1の無機組成物よりも高温で収縮を開始する第2の無機組成物から成る第2絶縁層を積層して積層体20を形成する工程と、積層体20の主面に複数の基板領域21がマトリクス状に配されるように分割領域20X、20Yを形成する工程と、積層体20を、第2の無機組成物の収縮開始温度よりも低く、第1の無機組成物の収縮開始温度よりも高い温度で加熱し、しかる後、積層体20を、第2の無機組成物の収縮開始温度よりも高い温度で加熱し、第1及び第2絶縁層を焼結させる工程を含む製造方法が用いられている。
このように第1の無機組成物から成る第1絶縁層と第1の無機組成物よりも高温で収縮を開始する第2の無機組成物から成る第2絶縁層とで積層体20を形成することにより、収縮開始温度の低い第1絶縁層が収縮を開始した際は、未焼結状態にある第2絶縁層により面方向における収縮が抑制される。一方、収縮開始温度の高い第2絶縁層が収縮を開始した際は、焼結した第1絶縁層により面方向における収縮が抑制される。以上のようなメカニズムにより、積層体20の面方向への収縮を抑制することで、集合基板の寸法精度を高くなす試みがなされている。
特開2004−296721号公報
ところで、上述した従来の集合基板および集合基板の製造方法では、刃身を積層体の上面に押し当てることにより、分割領域20X、20Yに対応する領域に、X方向、Y方向に直線状に延びる溝部22が形成される。
図8(a)は、Y方向に沿った分割領域20Yを通る断面図であり、図7のA−A’線の断面図に対応するものである。溝部22を形成するための刃身の刃先は直線状であるため、分割領域20に沿った溝部22の断面形状も図8(a)に示すように直線状になる。したがって、この溝部22をY方向の異なる2点(B−B’断面、C−C’断面)で見たときの溝部22の深さは、図8(b)、(c)に示すように基本的に同じになる。
しかしながら、上述した従来の集合基板において、溝部22が積層体の上面側のいくつかの絶縁層(図では最上層および上から2番目の層)を貫通した場合、溝部22が貫通した上面側の絶縁層において、隣接する基板領域21同士が完全に分断されてしまうことになる。このように、隣接する基板領域21同士が完全に分断されてしまうと、溝部22で区画された各基板領域内の収縮抑制効果が小さくなってしまう。一方、溝部22が達しない積層体の下面側の絶縁層では収縮抑制効果が大きいため、積層体内で収縮抑制効果が大きく異なってくる。このような収縮抑制効果の相違に起因して、積層体に反り等の変形が発生しやすく、集合基板の寸法精度が低くなってしまうという問題があった。
上記問題に対し、積層体の最上層を貫通しない深さの溝部22を形成することにより隣接する基板領域21同士を完全に分断しない方法も考えられる。しかしながら、この場合、溝部22の深さが浅くなってしまい集合基板の分割性が悪くなる。
本発明は上記欠点に鑑み案出されたもので、その目的は、積層体の反り等の変形を抑制し、且つ分割性が良好な集合基板およびその製造方法を提供することにある。
本発明の集合基板は、第1の無機組成物を焼成して成る第1絶縁層と前記第1の無機組成物よりも高温で収縮を開始する第2の無機組成物を焼成して成る第2絶縁層とが積層されている積層体の上面に、複数の基板領域と、隣接する基板領域を区画するように配される直線状の分割領域とを有した集合基板であって、前記分割領域内には、平面視して前記分割領域の形成方向と交差するとともに前記積層体の最上層を厚み方向に貫通する複数の溝部が前記分割領域の形成方向に沿って配列されており、隣接する基板領域が、前記積層体の最上層から前記溝部の最深部に相当する深さ位置にかけて前記分割領域の隣接する溝部間に設けられた連結部によって連結されていることを特徴とするものである。
また本発明の集合基板は、前記連結部の最頂部の高さ位置が、前記積層体の上面よりも低い位置にあることを特徴とするものである。
また本発明の集合基板は、前記第1絶縁層の厚みが前記第2絶縁層の厚みよりも薄いことを特徴とするものである。
また本発明の集合基板は、前記第1、第2絶縁層が交互に複数積層されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の集合基板。
また本発明の集合基板の製造方法は、第1の無機組成物から成る第1絶縁層と前記第1の無機組成物よりも高温で収縮を開始する第2の無機組成物から成る第2絶縁層とを積層してなる積層体を形成する工程Aと、前記積層体の上面に、複数の基板領域に区画する直線状の分割領域を形成する工程Bと、前記積層体を、前記第2の無機組成物の収縮開始温度よりも低く、前記第1の無機組成物の収縮開始温度よりも高い温度で加熱し、しかる後、前記積層体を、前記第2の無機組成物の収縮開始温度よりも高い温度で加熱し、前記第1及び第2絶縁層を焼結させる工程Cと、を含む集合基板の製造方法において、前記分割領域には、平面視して前記分割領域の形成方向と交差するとともに前記積層体の最上層を厚み方向に貫通する複数の溝部が前記分割領域の形成方向に沿って配列されており、隣接する基板領域が、前記積層体の最上層から前記溝部の最深部に相当する深さ位置にかけて前記分割領域の隣接する溝部間に設けられた連結部によって連結されていることを特徴とするものである。
また本発明の集合基板の製造方法は、前記連結部の最頂部の高さ位置が、前記積層体の上面よりも低い位置にあることを特徴とするものである。
また本発明の集合基板の製造方法は、前記第1絶縁層の厚みが前記第2絶縁層の厚みよりも薄いことを特徴とするものである。
また本発明の集合基板の製造方法は、前記第1、第2絶縁層が交互に複数積層されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、隣接する基板領域が、前記積層体の最上層から前記溝部の最深部に相当する深さ位置にかけて分割領域の隣接する溝部間に設けられた連結部によって連結されていることから、隣接する基板領域同士が完全には分断されず、分割領域で区画された各基板領域内の収縮抑制効果を高く維持することができ、積層体全体の面方向への収縮抑制効果を均一化することができ、積層体の反り等による変形を有効に防止することができる。
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る集合基板の斜視図、図2は図1の断面図であり、同図に示す集合基板は、複数の基板領域3と隣接する基板領域3を区画するように配される分割領域2とを上面に有する積層体1から構成されている。
集合基板1は、第1絶縁層1a,1b及び第2絶縁層1e〜1gを交互に積層することにより形成されている。また、第1絶縁層1a,1bの厚みは、第2絶縁層1e〜1gの厚みよりも薄く設定されている。
第1絶縁層1a,1bは第1の無機組成物を焼結させてなるものであり、第1の無機組成物の材質としては、例えば800℃〜1200℃の比較的低い温度で焼成が可能なガラス−セラミック材料が好適に用いられ、その厚みは、例えば10〜300μmに設定される。ガラス−セラミック材料にはガラス粉末及びセラミック粉末が含まれ、ガラス粉末は30〜100重量部含まれており、ガラス粉末を除く材料がセラミック粉末となる。
第2絶縁層1e〜1gは第2の無機組成物を焼結させてなるものであり、第2の無機組成物の材質としては、上記第1の無機組成物と同様にガラス−セラミック材料が好適に用いられ、その厚みは、例えば2〜150μmに設定される。
本実施形態においては、例えば、第1の無機組成物はガラス粉末が85質量%、第2の無機組成物はガラス粉末が55質量%であり、このような組成とすることにより、第2の無機組成物は第1の無機組成物よりも高温で収縮を開始する材料に設定されている。
ガラス粉末の具体的な組成としては、例えば、必須成分として、SiO2を10〜70質量%、Al23を0.5〜30質量%、MgOを3〜60質量%、また任意成分として、CaOを0〜35質量%、BaOを0〜35質量%、SrOを0〜35質量%、B23を0〜20質量%、ZnOを0〜30質量%、TiO2を0〜10質量%、Na2Oを0〜3質量%、Li2Oを0〜5質量%含むものが挙げられる。
セラミック粉末としては、Al23、SiO2、MgTiO3、CaZrO3、CaTiO3、Mg2SiO4、BaTi49、ZrTiO4、SrTiO3、BaTiO3、TiO2から選ばれる1種以上が挙げられる。
上記組成のガラス粉末とセラミック粉末との組み合わせによれば、誘電率の制御も可能であり、高誘電率化による回路の小型化、低損失化、あるいは、低誘電率化による高速伝送化に適している。しかも、上記の範囲で種々組成を制御することによって、焼成収縮挙動を容易に制御、変更することができる。また、1000℃以下での低温焼結が可能となるとともに、配線導体及びビアホール導体として、銀(融点960℃)、銅(融点1083℃)、金(融点1063℃)などの低抵抗導体を用いて形成することが可能となり、低損失な回路を作成できる。
このように第1、第2絶縁層からなる積層体1の表層及び内部には、配線導体やビアホール導体など(図示せず)が形成されている。表層の配線導体は、主に電子部品素子の搭載部となる接続パッドとして機能し、絶縁層間に介在する内部の配線導体は、主に各回路素子を電気的に接続する配線や、インダクタ・キャパシタ等の回路素子として機能する。表層の配線導体と内部の配線導体、若しくは異なる絶縁層間に介在する内部の配線導体同士は、ビアホール導体により電気的に接続される。
配線導体及びビアホール導体の材質としては、銀、銅、金等の上記低抵抗導体材料のいずれか一種を含む導電材料からから成る。配線導体は、厚みが例えば5〜25μmに設定される。ビアホール導体は、直径を任意に設定可能であり、ビアホール導体が埋設される絶縁層の厚みが10〜300μmの場合、ビアホール導体の直径は例えば50〜300μmに設定される。
積層体1の上面には、積層体1を各基板領域3に区画する分割領域2が設けられている。分割領域2は、図のX方向に延びる複数の分割領域2Xと、図のY方向に延びる複数の分割領域2Yとからなり、これらの分割領域2X,2Yによって、複数の基板領域3がマトリクス状に配されることとなる。
図2(a)は、図1のA−A’線断面図である。分割領域2には、図2(a)に示すように、積層体1の最上層(第2絶縁層1e)及び上から2番目の層(第1絶縁層1a)を厚み方向に貫通する複数の溝部4が形成されている。また、隣接する溝部4の間には連結部5が形成されている。
図2(b)は、図1のB−B’線断面図であり、溝部4の最深部を通る断面位置に対応している。このように溝部4の最深部を通る断面で見たとき、第2絶縁層1e、第1絶縁層1aにおいて、隣接する基板領域3は分断されている。一方、図2(c)は、図1のC−C’線断面図であり、連結部5の最頂部を通る断面位置に対応している。このように連結部5の最頂部を通る断面で見たとき、隣接する基板領域3は完全には分断されていない。
図3は、図1のD部分の拡大斜視図である。同図に示すように溝部4は、積層体1を平面視したとき、分割領域2の形成方向(図では、Y方向)と直交する方向(図では、X方向)に延びるように形成され、その溝部4が分割領域2の形成方向に沿って配列されている。
上記の如く形成された溝部4によって、隣接する基板領域3は、分割領域2の隣接する溝部間に設けられた連結部5によって連結された状態になっている。これより、分割領域2x、2yによって区画された各基板領域において、第1絶縁層1a、第2絶縁層1eは、完全には分断されず、連結部5によって互いに連結された構造となる。これにより、溝部4で区画された各基板領域内の収縮抑制効果を高く維持することができ、積層体全体の面方向への収縮抑制効果をほぼ均一にすることができ、積層体1の反り等による変形を有効に防止することが可能となる。
連結部5の最頂部の高さ位置は、積層体1の上面よりも低い位置に設定しておくことが好ましい。これにより分割領域2における分割性が良好になる。このように分割性を良好にする観点から、最上層には厚みの厚い絶縁層を配置し、連結部5の最頂部の高さ位置を積層体1の上面よりできる限り低い位置に設定することが好ましい。すなわち、本実施形態においては、第1絶縁層よりも厚みの厚い第2絶縁層を最上層に配置しておくことが好ましい。
上述した集合基板は、例えば以下に示す工程を含む製造方法によって得られる。
(工程A)先ず、第1絶縁層1a,1b、第2絶縁層1e〜1gをセラミックグリーンシートとして形成する。セラミックグリーンシートは、例えば上述したガラス粉末とセラミック粉末とを組み合わせた第1及び第2の無機組成物の粉末に、有機バインダと有機溶剤及び必要に応じて可塑剤とを混合してスラリー化し、このスラリーを用いてドクターブレード法などによりテープ成形を行い、所定寸法に切断することによって得られる。
本実施形態においては、例えば、第1の無機組成物に用いる粉末は、ガラス粉末85質量%、セラミック粉末としてMgTiO15質量%の組成からなる。なお、第1の無機組成物に用いるガラス粉末の組成は、例えば、SiOが15質量%、Alが2質量%、MgOが40質量%、CaOが1質量%、BaOが15質量%、Bが20質量%、ZnOが1質量%、TiOが0.5質量%、NaOが0.5質量%、LiOが5質量%である。
一方、第2の無機組成物に用いる粉末は、ガラス粉末55重量%、セラミック粉末としてAl45質量%の組成からなる。なお、第2の無機組成物に用いるガラス粉末の組成は、例えば、SiOが50質量%、Alが5質量%、MgOが20質量%、CaOが24質量%、BaOが0.5質量%、Bが0.3質量%、LiOが0.2質量%である。
上述した第1及び第2の無機組成物の粉末に、有機バインダとしてアクリルバインダ、有機溶剤としてトルエンを添加してなるスラリーを調整し、それぞれ第1絶縁層1a,1b、第2絶縁層1e〜1gとなるセラミックグリーンシートを形成した。
第1絶縁層1a,1bの厚みは、例えば2〜150μmに設定され、第2絶縁層1e〜1gの厚みは、例えば10〜300μmに設定される。
得られたセラミックグリーンシートに金型による打ち抜き等の方法を用いて貫通孔を形成し、その貫通孔内に導体ペーストを充填してビアホール導体を形成し、セラミックグリーンシートの主面には導体ペーストをスクリーン印刷法などによって被着させて配線導体を形成する。
配線導体とビアホール導体の材料は、例えば、銀粉末に、有機バインダとしてエチルセルロース、有機溶剤として2−2−4−トリメチル−3−3−ペンタジオールモノイソブチレートを添加して成るペーストを用いた。
上記セラミックグリーンシートを、所定の積層順序に応じて積層して積層体を形成する。
(工程B)次に、得られた積層体1の上面に、複数の基板領域3に区画する直線状の分割領域2を形成する。
このとき分割領域2には、積層体1を平面視したとき、分割領域2の形成方向と交差するとともに積層体1の最上層を厚み方向に貫通する複数の溝部4が形成される。同時に、隣接する基板領域同士を連結しておく連結部5が形成される。かかる溝部4及び連結部5は、図4に示す如く、例えば、鋸状の刀身10を押し当てることにより形成される。より具体的には、刀身10の刃先の先端部10aが最上層の第2絶縁層1eを厚み方向に貫く位置まで達し、且つ刀身10の刃先の最深部10bが最上層の第2絶縁層1eを貫かないようにして刀身10を押し当てることにより、溝部4と連結部5とが形成される。
このように分割領域2に、連結部5を形成することにより、続く工程Cにおいて、積層体1を焼成する際、溝部4で区画された各基板領域内の収縮抑制効果を高く維持することができ、積層体全体の面方向への収縮抑制効果をほぼ均一にすることができ、積層体1の反り等による変形を有効に防止することが可能となる。
(工程C)そして、積層体1を、第2の無機組成物の収縮開始温度よりも低く、第1の無機組成物の収縮開始温度よりも高い温度で加熱し、第1絶縁層1a,1bをその面方向に比べて厚み方向に大きく収縮させ、しかる後、積層体1を、第2の無機組成物の収縮開始温度よりも高い温度で加熱し、第2絶縁層1e〜1gをその面方向に比べて厚み方向に大きく収縮させる。このようにして第1絶縁層1a,1b及び第2絶縁層1e〜1gを焼結させることにより、本発明の集合基板が得られる。
また、第1絶縁層1a,1bの厚みを第2絶縁層1e〜1gの厚みよりも薄く設定している。これにより、第1絶縁層1a,1bは収縮量が小さくなるので、焼結するときの面方向の収縮を、厚みの厚い未焼結状態の第2絶縁層1e〜1gによって効果的に抑制することができる。
更に本実施形態においては、第2絶縁層1e〜1gが複数積層されるとともに、第1絶縁層1a,1bが、第2絶縁層1e〜1g間に介在されている。このため、第1絶縁層1a,1bが焼結するときの収縮が、上下を挟む未焼結状態の第2絶縁層1e〜1gによって抑制されるので、反り等の変形が発生しにくくなる。
本実施形態においては、第1の無機組成物は焼結開始温度が783℃、第2の無機組成物は焼結開始温度が690℃という組成となっており、この結果、積層体の焼成収縮が終了した時の面方向の線収縮率が3%と小さくすることができ、反りや変形の少ない集合基板が得られた。
また、工程Cに続いて、集合基板を分割領域に沿って基板領域ごとにチョコレートブレークすることにより、図5に示すような個片としての基板6が得られる。
尚、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更、改良等が可能である。
例えば上述の実施形態では、溝部4の最深部が、最上層から3番目の第1絶縁層1aに達する例を説明したが、このような形態に限らず、図6(a)に示す如く、溝部4の最深部がより深い絶縁層、例えば最上層から5番目の絶縁層1gまで達するように、溝部4を形成しても構わない。
また上述の実施形態においては、溝部4は、積層体1の上面のみに形成しているが、図6(b)に示すように上面及び下面に形成するようにしても構わない。
また上述の実施形態においては、第1絶縁層よりも厚みの厚い第2絶縁層を積層体の最外層に配置するようにしたが、最外層の寸法精度を重視する場合は、厚みの薄い絶縁層を積層体の最外層に配置することが好ましい。最外層に配置される絶縁層は、他の絶縁層に接している片面のみが焼成時に拘束されるため、最外層に配置される絶縁層の厚みを他の絶縁層よりも薄く形成しておくことで、最外層に配置される絶縁層の変形を小さくすることができる。
更に上述の実施形態においては、積層体1は第1及び第2絶縁層となるセラミックグリーンシートを積層したものであるが、第1絶縁層については、第2絶縁層となるセラミックグリーンシートの主面に、第1絶縁層の形成にペースト状になした第1の無機組成物を印刷等で塗布して直接形成するようにしても良い。この場合、厚みの薄い第1絶縁層がペーストの塗布等によって比較的簡単に形成されるようになる。厚みの薄い第1絶縁層をセラミックグリーンシート等で構成する場合と比べ、第1絶縁層を形成する際の作業性が良好となり、生産性を向上させることができる利点もある。
また上述の実施形態においては、第1絶縁層と第2絶縁層とを交互に積層しているが、これに代えて、複数の第1絶縁層や複数の第2絶縁層を厚み方向に連続して積層するようにしても構わない。
更に上述した実施形態においては、積層体1として多層配線基板を構成しているが、この他にも、積層セラミックコンデンサ、積層セラミックインダクタ、積層セラミックレゾネータ、または積層誘電体フィルタ等を構成することも可能である。
本発明の一実施形態に係る集合基板の外観斜視図である。 図1に示す集合基板の断面図である。 図1に示す集合基板の部分拡大斜視図である。 本発明の集合基板の製造方法の一工程を示す断面図である。 本発明の集合基板から得られる個片の斜視図である。 本発明の他の実施形態に係る集合基板の断面図である。 本発明の背景技術を説明するための集合基板の外観斜視図である。 図7に示す集合基板の断面図である。
符号の説明
1・・・積層体
2・・・分割領域
3・・・基板領域
4・・・溝部
5・・・連結部

Claims (8)

  1. 第1の無機組成物を焼成して成る第1絶縁層と前記第1の無機組成物よりも高温で収縮を開始する第2の無機組成物を焼成して成る第2絶縁層とが積層されている積層体の上面に、複数の基板領域と、隣接する基板領域を区画するように配される直線状の分割領域とを有した集合基板であって、
    前記分割領域内には、平面視して前記分割領域の形成方向と交差するとともに前記積層体の最上層を厚み方向に貫通する複数の溝部が前記分割領域の形成方向に沿って配列されており、
    隣接する基板領域が、前記積層体の最上層から前記溝部の最深部に相当する深さ位置にかけて前記分割領域の隣接する溝部間に設けられた連結部によって連結されていることを特徴とする集合基板。
  2. 前記連結部の最頂部の高さ位置が、前記積層体の上面よりも低い位置にあることを特徴とする請求項1に記載の集合基板。
  3. 前記第1絶縁層の厚みが前記第2絶縁層の厚みよりも薄いことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の集合基板。
  4. 前記第1、第2絶縁層が交互に複数積層されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の集合基板。
  5. 第1の無機組成物から成る第1絶縁層と前記第1の無機組成物よりも高温で収縮を開始する第2の無機組成物から成る第2絶縁層とを積層してなる積層体を形成する工程Aと、
    前記積層体の上面に、複数の基板領域に区画する直線状の分割領域を形成する工程Bと、
    前記積層体を、前記第2の無機組成物の収縮開始温度よりも低く、前記第1の無機組成物の収縮開始温度よりも高い温度で加熱し、しかる後、前記積層体を、前記第2の無機組成物の収縮開始温度よりも高い温度で加熱し、前記第1及び第2絶縁層を焼結させる工程Cと、
    を含む集合基板の製造方法において、
    前記分割領域には、平面視して前記分割領域の形成方向と交差するとともに前記積層体の最上層を厚み方向に貫通する複数の溝部が前記分割領域の形成方向に沿って配列されており、
    隣接する基板領域が、前記積層体の最上層から前記溝部の最深部に相当する深さ位置にかけて前記分割領域の隣接する溝部間に設けられた連結部によって連結されていることを特徴とする集合基板の製造方法。
  6. 前記連結部の最頂部の高さ位置が、前記積層体の上面よりも低い位置にあることを特徴とする請求項5に記載の集合基板の製造方法。
  7. 前記第1絶縁層の厚みが前記第2絶縁層の厚みよりも薄いことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の集合基板の製造方法。
  8. 前記第1、第2絶縁層が交互に複数積層されていることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記載の集合基板の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013157432A (ja) * 2012-01-30 2013-08-15 Seiko Epson Corp 基板集合体、電子デバイス、及び基板集合体の製造方法

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