JP2006268936A - オーディオ信号再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
途中でテンポが変化する楽曲或いは楽曲のテンポの検出が困難な楽曲においても、オーディオ信号に適切な音響効果を加えることが可能な技術を提供する。
【解決手段】
再生中の楽曲からBPM値を検出する手段を備え、所定の範囲内であれば、当該検出されたBPM値を音響効果の制御に用い、所定範囲外の場合、ID3Tag情報から取得したBPM値を音響効果の制御に用いる。
【選択図】 図2
途中でテンポが変化する楽曲或いは楽曲のテンポの検出が困難な楽曲においても、オーディオ信号に適切な音響効果を加えることが可能な技術を提供する。
【解決手段】
再生中の楽曲からBPM値を検出する手段を備え、所定の範囲内であれば、当該検出されたBPM値を音響効果の制御に用い、所定範囲外の場合、ID3Tag情報から取得したBPM値を音響効果の制御に用いる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、オーディオ信号再生技術に関する。特に、オーディオ信号再生装置全般に関する。
従来から、ダンスクラブ等では、CDプレーヤーなどの装置でCDやMP3(MPEG−1 Audio Layer III)ファイルを再生し、再生音にそれぞれの装置に備えられているさまざまな音響効果を加えている。一般に音響効果は、その楽曲のテンポに合わせて調整されて付加される。具体的には、再生音のテンポ、すなわち、単位時間あたりの拍数であるBPM(Beat Per Minute)を検出し、検出したBPMに合わせて音響効果が加えられる(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、MP3ファイルは、楽曲の曲名、アルバム名、アーティスト名等といったそのMP3ファイルの楽曲情報が文字列により記録されているID3Tag情報を備える。MP3ファイルに付随するID3Tag情報には、上記情報に加え、さらに、楽曲の詳細な情報(種類、曲調、言語、テンポ等)が記録されている(例えば、非特許文献1参照)。
ID3Tag情報に記録されているテンポを示す情報であるBPM値は、楽曲の主要部分での1分間の拍数である。ID3Tag情報におけるBPM値の識別子はTBPMである。ID3Tag情報の「TBPM」という文字列の次のデータが、BPM値である。
一般に、楽曲のテンポは、ドラムの音やベ一スの音(低音域の音)を検出し、それらの音の発生するタイミングから検出される。従って、例えば、フルートやバイオリン等の高音楽器のみの楽曲、或いは、ドラムの音やベ一スの音の周波数と同じ又は近い周波数にドラムの音やベ一スの音の発生タイミングと異なるタイミングで発生する信号が含まれる楽曲の場合、テンポを検出することができない、または、検出できたとしても不正確なものとなることがある。
特許文献1に開示されている方法では、特定の周波数成分において予め定めた基準レベルより大きい信号レベルが発生するタイミングを検出することによって、その楽曲のテンポを検出し、BPM値を決定している。このような方法であっても、上述のように、特定の周波数成分と同一または近い周波数に不規則な信号が含まれる楽曲の場合、テンポ自体を検出することができない、または、正確にテンポを検出することができない。
正確にテンポが検出されていないと、決定したBPM値を用いてオーディオ信号に音響効果を加えても、楽曲の進行を阻害し、聴取者に違和感や不快感を与えることがある。
また、ID3Tag情報のBPM値は、楽曲の主要部分の1分間の拍数の情報であるため、曲中にテンポが変わる楽曲の場合、楽曲の主要部分以外の部分では実際の楽曲のテンポと記録されているBPM値が合わない場合がある。このため、ID3Tag情報のBPM値を用いてオーディオ信号への音響効果を加えても、上記同様、聴取者に違和感や不快感を与えることがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、途中でテンポが変化する楽曲或いは楽曲のテンポの検出が困難な楽曲においても、オーディオ信号に適切な音響効果を加えることが可能な技術を提供することを目的とする。
本発明は、再生中の楽曲からBPM値を検出し、音響効果の制御に用いる。しかし、検出したBPM値が所定範囲外の場合、ID3Tag情報から取得したBPM値を音響効果の制御に用いる。
具体的には、ユーザから再生指示を受けたMP3(MPEG−1 Audio Layer III)ファイルに、ユーザから指示をうけた効果をBPM(Beat Per Minute)値に応じて与えながら再生する再生手段を備えるオーディオ制御装置であって、再生指示を受けたMP3ファイルのID3Tag情報のBPM値を読み取り、初期BPM値として保持するBPM値読取手段と、再生中のMP3ファイルのBPM値を検出し、現在BPM値として保持するBPM値検出手段と、前記BPM値検出手段で現在BPM値を検出する毎に、前記初期BPM値と前記現在BPM値とを比較し、両者の差を算出する比較手段と、前記比較手段で算出した差が所定の範囲内に収まるか否かを判別し、前記比較手段で算出した差が所定の範囲内に収まると判別した場合は、前記初期BPM値を前記効果を与えるために用いるBPM値(使用BPM値)とし、前記差が所定の範囲内に収まらないと判別した場合は、前記現在BPM値を前記使用BPM値とするBPM値決定手段と、を備えることを特徴とするオーディオ制御装置を提供する。
本発明によれば、途中でテンポが変化する楽曲或いは楽曲のテンポの検出が困難な楽曲においても、オーディオ信号に適切な音響効果を加えることが可能となる。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。本実施形態においては、CD-ROMディスクからMP3ファイルを読み出して再生するオーディオ信号再生装置を取り上げて説明を行う。
図1は、本発明の一実施形態であるオーディオ信号再生装置100の概略構成図である。本実施形態のオーディオ信号再生装置100は、CD1を搭載するターンテーブル2と、スピンドルモータ3と、光ピックアップ4と、サーボ制御部5と、再生アンプ6と、デジタル信号処理部7と、MP3デコーダ部8と、RAM(Random Access Memory)9と、DAC(Digital Analog Converter)10と、アンプ11と、BPM検出回路12と、EFFECT回路13と、システムマイクロコンピュータ14と、操作部15と、表示部16と、出力端子17と、エフェクト信号出力端子18とを備える。
スピンドルモータ3に固定されたターンテーブル2は、CD1を固定する。操作部15から再生開始の指示が入力されると、サーボ制御部5は、スピンドルモータ3を所定の線速度で回転駆動する制御を行う。また、サーボ制御部5は、光ピックアップ4のレーザ光でCD1のピット列を正しくトレースするために、図示しないフォーカスサーボ回路とトラッキングサーボ回路とを制御する。
光ピックアップ4が再生したデジタルデータは、再生アンプ6によって波形整形及び増幅されデジタル信号処理部7に入力される。デジタル信号処理部6は、EFM復調やエラー訂正、シンク検出などを行い、デジタルデータ(ここではMP3の音楽データ)をMP3デコーダ8に入力する。MP3デコーダ8は、デジタル信号処理部7から受け取ったMP3データをRAM9に一旦格納し、順次読み出し、デジタルオーディオデータに変換し、BPM検出回路12とEFFECT回路13とに入力する。
BPM検出回路12は、入力されたデジタルオーディオデータから拍数を検出し、検出した拍数をBPM値に変換し、システムマイクロコンピュータ14に入力する。具体的には、入力されたデジタルオーディオデータの特定の周波数の信号レベルが予め定めた基準レベル以上となるタイミングを検出し、検出したタイミングを拍とし、この拍が予め定めた時間に発生した値を拍数とする。その拍数をBPM値として出力する。以下、本実施形態では、拍数を検出する予め定めた時間を1分とする場合を例にあげて説明する。また、得られたBPM値をシステムマイクロコンピュータ14に出力するタイミングは、特定の周波数の信号レベルが予め定めた基準レベル以上となることを検出したタイミングにあわせる。
なお、MP3ファイルにID3Tag情報としてBPM値がない場合、また、曲中でテンポが変わった場合、予め定めた時間を1分とすると、楽曲の再生開始後1分間又はテンポが変わった後1分間は、楽曲のテンポに合わない音響効果が加わることになる。このため、予め定めた時間を1分より短い時間(例えば、10秒)に設定し、当該設定した時間に検出したBPMを用いて演算(例えば、設定した時間が10秒の場合6倍)し、BPM値とするようにしてもよい。
システムマイクロコンピュータ14は、音響効果等を付与するにあたり、使用すべきBPM値を決定し、BPM検出回路12からBPM値を受け取ったタイミングで、EFFECT回路13に指示する。
システムマイクロコンピュータ14は、図示しないメモリに備えるカレントBPM値格納部に、BPM検出回路12から受け取ったBPM値を格納する。
システムマイクロコンピュータ14は、ユーザから所定のMP3ファイルの再生の指示を受け付けると、再生の指示を受け付けたMP3ファイルのID3Tag情報からBPM値を読み出す。具体的には、ID3Tag情報の識別子TBPMの次に格納されている数値データを読み出す。そして、図示しないメモリに備えるデフォルトBPM値格納部に、ID3Tag情報から読み出したBPM値を格納する。
ここで、BPM値は、通常、所定の範囲に収まるものである。従って、システムマイクロコンピュータ14は、ID3Tag情報から読み出したBPM値が、その所定の範囲内であれば有効と判断し、その所定範囲外であれば無効と判断する。システムマイクロコンピュータ14は、図示しないメモリに備えるTag情報フラグに、上記有効無効の判断結果を格納する。
システムマイクロコンピュータ14は、デフォルトBPM値格納部に格納されているBPM値、カレントBPM値格納部に格納されているBPM値、または、予め定めたデフォルト値のいずれかを、EFFECT回路13に出力する。いずれを出力するかを決定する処理については、後述する。
EFFECT回路13は、入力されたデジタルオーディデータに音響効果を加え、音響効果を施した後のデジタルオーディオデータをDAC10に出力する。音響効果は、システムマイクロコンピュータ14からBPM値を受け取ったタイミングと受け取ったBPM値とから決定されるタイミングに基づいて、入力されたデジタルオーディオデータのテンポと同期させたタイミングで出力するデジタルオーディオデータに加える。また、EFFECT回路13は、出力するデジタルオーディオデータへの音響効果を加えるだけでなく、エフェクト信号出力端子18を介して、外部の機器に、システムマイクロコンピュータ14から受け取ったBPM値および受け取ったタイミングに従って、BPMに同期した制御信号(エフェクト信号)を出力する。
ここで、本実施形態でいう音響効果には、例えばPANやTRANSなどがある。
PANは、出力先を制御する処理であり、例えば、楽曲のテンポに合わせて、オーディオ信号をL側スピーカとR側スピーカとに交互に出力するよう制御する。ユーザより、PANを施す旨の指示とPANを施す間隔の指示とを受け付けた場合、EFFECT回路13は、例えば、L側スピーカ、R側スピーカそれぞれから、BPM値を受け取ったタイミングを基準に、指示に従った間隔で交互に出力させる制御を行う。これにより、L側スピーカとR側スピーカとから、テンポに合わせて交互にオーディオ信号が出力される。
TRANSは、楽曲のテンポに合わせて、オーディオ信号を一定期間毎に削除する処理である。ユーザよりTRANSを施す旨の指示およびTRANSの間隔の指定を受け付けた場合、EFFECT回路13は、例えば、L側スピーカ、R側スピーカ両方から、BPM値を受け取ったタイミングを基準に、指示に従った間隔で出力することと出力しないこととを繰り返す制御を行う。これにより、テンポに合わせて楽曲が途切れ途切れに出力される。
エフェクト信号出力端子18には、例えば、照明装置等が接続される。エフェクト信号出力端子18に接続された照明装置は、エフェクト信号出力端子18から出力されるエフェクト信号に基づいて照明の点滅やミラーボールの回転速度の制御を行う。
DAC10は、入力されたデジタルオーディオデータをアナログオーディオ信号に変換し、アンプ11に入力する。DAC10から入力されたアナログオーディオ信号はアンプ11で増幅され、出力端子17に接続されたスピーカなどから出力される。
操作部15は、PLAYキーやトラックサーチキーなどを備え、表示部16は、再生時間やBPM値などを表示する。
次に、本実施形態のオーディオ信号再生装置100における、音響効果を付与して指定されたMP3ファイルを再生する場合の処理について、特に、音響効果を付与する際に用いるBPM値を決定する点に主眼をおいて、説明する。
図2は、本実施形態のオーディオ信号再生装置100における再生時の処理であって、主として音響効果を付与する際に用いるBPM値を決定する部分の処理のフローチャートである。
システムマイクロコンピュータ14は、MP3ファイル再生の指示を受け付けると、再生を指示されたMP3ファイルのID3Tag情報のBPM値の有無を判別する(ステップS1)。具体的には、ファイルの先頭3バイトを読み込み、「ID3」という文字列の有無を判別する。そして、「ID3」が有ると判別した場合、識別子「TBPM」を有するTag情報の有無を判別する。ここで、再生を指示されたファイルの先頭3バイトに「ID3」がない場合、または、識別子「TMPM」を有するTag情報がない場合は、処理をステップS4に進める。
一方、識別子「TBPM」を有するTag情報が有ると判別された場合、すなわち、BPM値がID3Tag情報として保持されている場合、システムマイクロコンピュータ14は、ID3Tag情報として記録されているBPM値をデフォルトBPM値格納部に記録する。具体的には、文字列「TBPM」の次のデータをBPM値として読み取り、デフォルトBPM値格納部に記録する。
そして、記録した値が所定の値であるか否かを判別する(ステップS2)。本実施形態では、例えば、BPM値が60〜200の間に収まるか否かを判断する場合を例にあげて、説明する。以後、60〜200の範囲を、第一の所定の値の範囲と呼ぶ。
一般に、ほとんどの曲がこの第一の所定の値の範囲である60〜200の間に収まるため、範囲外の場合は、ID3Tag情報のTBPM値として記録されているデータは、システムマイクロコンピュータ14は、読み取ったBPM値を異常データと判断する。
すなわち、システムマイクロコンピュータ14は、ステップS2において、範囲外と判別した場合は、異常データとして、ID3TagのBPM値を無効であることを記録するため、Tag情報フラグを無効にする(ステップS4)。
そして、再生開始時に音響効果を加える際に用いるBPM値(開始BPM値と呼ぶ。)として、予め保持していたデフォルト値を採用する。すなわち、システムマイクロコンピュータ14は、デフォルトBPM値格納部とカレントBPM値格納部とにデフォルト値を格納する(ステップS5)。本実施形態では、例えば、デフォルト値として120の場合を例にあげて説明する。すなわち、ID3Tag情報の識別子TBPMの次に格納されているデータが、異常データの場合、デフォルトBPM値格納部およびカレントBPM値格納部ともに、デフォルト値120が保持されることとなる。その後、カレントBPM値格納部に保持された値をBPM値として音響効果を加えながら指定されたファイルの再生を開始する(ステップS20)。
一方、ステップS2において、第一の所定の値の範囲内であると判別した場合は、システムマイクロコンピュータ14は、ID3Tag情報として記録されているデータを有効と判断し、Tag情報フラグを有効にする(ステップS3)。
そして、システムマイクロコンピュータ14は、開始BPM値をID3Tag情報に記録されているBPM値とする。すなわち、カレントBPM値格納部に、ID3BPM値に記録した値を記録する(ステップS6)。ID3Tag情報として保持されているBPM値が有効と判断された場合、デフォルトBPM値格納部およびカレントBPM値格納部ともに、ID3Tag情報として保持されているBPM値が保持されることとなる。そして、システムマイクロコンピュータ14は、カレントBPM値格納部に保持された値をBPM値として音響効果を加えながら、指定されたファイルの再生を開始する(ステップS10)。
MP3ファイルの再生中は、システムマイクロコンピュータ14は、所定の間隔で、BPM検出回路12から検出した現在のBPM値を受け取り、BPM値を更新する処理を行う。本実施形態では、所定の時間間隔は、BPMを算出するために設定された1分間を例にあげ、説明する。すなわち、1分間隔毎に、BPM検出回路12は、BPM値を算出し、システムマイクロコンピュータ14に出力する。
再生中の処理は、ID3Tag情報から取得したBPM値が有効か無効かにより異なる。システムマイクロコンピュータ14は、有効か無効かを、Tag情報フラグにより判別する。
以下、再生中の処理について、それぞれ、ID3Tag情報から取得したBPM値が有効である場合と、無効である場合とに分けて説明する。
ID3Tag情報から取得したBPM値が有効である場合、システムマイクロコンピュータ14は、BPM検出回路12からBPM値を取得すると(ステップS11)、それを現在のBPM値としてデフォルトBPM値格納部に保持されている値と比較し、現在のBPM値が、デフォルトBPM値格納部に保持されている値に対し所定の範囲に収まっているか否かを判別する(ステップS12)。本実施形態では、例えば、所定の範囲を、±3以内とする。以後、本所定の範囲を、第二の所定の範囲と呼ぶ。これは、検出誤差と判断されるものである。すなわち、ここでは、BPM検出回路12において検出された現在のBPM値が、ID3Tag情報に保持されているBPM値に比べて検出誤差を超えたか否かを判定する処理である。
第二の所定の範囲に収まっていると判別された場合、システムマイクロコンピュータ14は、デフォルトBPM値格納部に保持されている値(ここでは、ID3Tag情報から取得したBPM値)を、カレントBPM値格納部に保持する(ステップS13)。
一方、第二の所定の範囲外であると判別された場合、システムマイクロコンピュータ14は、現在のBPM値が第一の所定の範囲内に収まっているか否かを判別する(ステップS14)。
第一の所定の範囲内に収まっていると判別された場合は、システムマイクロコンピュータ14は、現在のBPM値を、カレントBPM値格納部に保持する(ステップS15)。
一方、ステップS14において、第一の所定の範囲外と判別された場合、システムマイクロコンピュータ14は、ステップS13に進む。すなわち、デフォルトBPM値格納部に保持されている値を、カレントBPM値格納部に保持する(ステップS13)。
なお、BPM検出回路12において、上記所定の時間間隔のタイミングでBPM値を検出できなかった場合は、現状のBPM値が維持される。すなわち、システムマイクロコンピュータ14は、上記ステップS11において、所定のタイミングでBPM値を受け取らなかった場合、ステップS12〜S15の処理は行われず、カレントBPM値格納部の値は更新されない。
システムマイクロコンピュータ14は、カレントBPM値格納部に保持されたBPM値を、EFFECT回路13に指示する。EFFECT回路13では、指示されたBPM値を用いて、音響効果を加え、再生を続ける(ステップS16)。
一方、ID3Tag情報から検出したBPM値が無効である場合、システムマイクロコンピュータ14は、所定間隔でBPM検出回路12からBPM値を現在のBPM値として受け取ると(ステップS21)、受け取った現在のBPM値が、第一の所定の範囲(60〜200)内であるか否かを判別する(ステップS22)。
現在のBPM値が、第一の所定の範囲内であれば、システムマイクロコンピュータ14は、現在のBPM値を、カレントBPM値格納部に記録する(ステップS23)。一方、第一の所定の範囲外であれば、カレントBPM値格納部の値を更新せず、ステップS25へ進む。
その後、システムマイクロコンピュータ14は、カレントBPM値格納部に保持されたBPM値を、EFFECT回路13に通知する。EFFECT回路13では、指示されたBPM値を用いて、音響効果を加え、再生を続ける(ステップS25)。
このように、ID3Tag情報にBPM値が格納されていないケース、あるいはID3Tag情報から正常なBPM値が読み取れなかったケースでは、基準となるBPM値が存在しないため、再生途中で正常な範囲のBPM値を取得できなかった場合は、直前の正常な範囲のBPM値を使用する。
なお、上記の第二の所定の範囲内か否かの判定においては、BPM検出回路12の性能に応じて判定数値を変更することができる。これにより、他のオーディオ信号再生装置にも応用することが可能である。
以上説明したように、本実施形態によれば、ID3Tag情報にBPM値が記録されている場合、曲のテンポが変わる度にテンポに対応したBPM値で音響効果を加えることができる。また、元のテンポに戻った場合、ID3Tag情報に記録されている正確なBPM値を用いて音響効果を加えることができる。すなわち、本実施形態のオーディオ信号再生装置100によれば、テンポが一定の楽曲や、BPM検出回路12でテンポを検出することが困難な楽曲であっても、ID3Tag情報に記録されているBPM値を適切に利用しながら、楽曲のテンポにあわせてオーディオ信号に適確な音響効果を与えることができる。
更に、楽曲の途中でテンポが変わり、再度、元のテンポに戻る楽曲であって、元のテンポに戻った時にテンポを検出することが困難な場合であっても、ID3Tag情報を有効に活用してオーディオ信号に適確な音響効果を施すことができる。
一般に、途中でテンポが変わる楽曲のほとんどは、中間の一部のみ異なるテンポであり、残りは当初のテンポである場合が多い。すなわち、例えば、楽曲開始から1分までのA部分がテンポ80、1分経過から4分までのB部分がテンポ120、4分経過から楽曲最後までのC部分がテンポ80などである。このため、元のテンポに戻った時点(上記のC部分)においてBPM検出回路12がBPMを正確に検出できない場合、または、検出できない場合であっても、ID3Tag情報のBPM値を用いて音響効果を施すことができるため、聴取者は楽曲にあったテンポで音響効果を得ることができる。
なお、上記実施形態においては、ID3Tag情報にBPM値が格納されていない、または、異常なデータが格納されている場合(無効の場合)は、BPM検出回路12においてBPM値を検出する毎に、第一の所定範囲内であるか否かを判別し、音響効果に使用するBPM値を変更しているが、処理はこれに限られない。
例えば、ID3Tag情報から取得したBPM値が無効と判別された場合、再生開始後、BPM検出回路12から最初に出力されたBPM値を、デフォルトBPM値格納部に記録するとともにTag情報を有効にし、その後の処理は、ID3Tag情報に格納されているBPM値が有効である場合と同様の処理を行うよう構成することができる。
このように構成することで、ID3Tag情報のBPM値が無効な値である場合であっても、再生開始直後のBPM値で表されるテンポを当初のテンポとし、上記ID3Tag情報のBPM値が有効な場合と同様の効果を得ることができる。
また、BPM検出回路12からBPM値を受け取る毎に、EFFECT回路13に決定したBPM値を通知しているが、これに限られない。例えば、上記処理において、音響効果を付与するために用いるBPM値が、それまで使用していたBPM値から変更された場合のみEFFECT回路13に通知するよう構成してもよい。EFFECT回路13は、新しいBPM値の通知を受けるまでは、同じBPM値を用いて、音響効果を加える。
なお、前述した実施形態においては、オーディオ信号から検出したBPM値又はID3Tag情報のBPM値をそのまま用いて音響効果を施すが、本構成に限られない。
楽曲のテンポが早い場合(例えば、テンポ180やテンポ200などの場合)、そのテンポに合わせて音響効果(例えば、PANやTRANSの他、エコーや照明の点滅なども含む。)を施しても、適切な効果が得られない場合がある。
例えば、テンポ180にあわせてPAN機能を作動させても、L側スピーカとR側スピーカとから交互に出力される音の間隔が極めて短くなるため、両方から出力されているように聞こえ、PANによるエフェクト効果があまり得られない場合がある。また、TRNAS機能の場合も、出力される音と音との間隔が極めて短くなるため、聴感上、音が途切れずに聞こえる場合がある。
また、テンポ180に合わせてオーディオ信号にエコー(音の減衰時間を長くする)をかける場合、「180分の1」分毎にエコーをかけても、エコーをかける音と音との時間間隔が極めて短いため、エコーの効果を聴取者が判別できない場合がある。
また、オーディオ信号にディレイ(音を遅延させて発生させる)効果を施す場合、ディレイを与える音と音の間の時間間隔が短いため、前の音がディレイした音が次の音に重なり、ディレイの効果を聴取者が判別できない、または、ノイズのように聞こえる場合がある。
また、例えば、テンポ180に合わせて照明装置の照明の点滅を行っても、照明の点滅の時間間隔が短いため、ほぼ照明が点灯している状態と変わらなくなり、効果が得られない場合がある。
このため、テンポに応じた音響効果などの処理を行う際、予めテンポの閾値(例えば、180)を設定しておき、それを超えた場合、EFFECT回路13で、そのテンポに同期した低いテンポ(例えば、1/2のテンポ、1/3のテンポなど)で音響効果等を施すよう構成してもよい。具体的には、楽曲のテンポが180である場合、当該テンポの1/2のテンポで音響効果等を施すよう構成する。すなわち、「90分の1」分毎に、出力先を変更したり、出力を途切れさせたりする。本構成により、早いテンポの楽曲であっても、利用者が満足する効果的な音響効果等を得ることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、通常は、再生中の楽曲から検出したBPM値を、音響手段の制御に用いる。しかし、検出したBPM値が、正常な範囲でない場合、ID3Tag情報から取得したBPM値を音響手段の制御に用いる。本実施形態によれば、ID3Tag情報のBPM値を有効に利用しながら、できる限り実際のテンポに合致したBPM値で、音響手段を制御することができる。従って、途中でテンポが変化する楽曲やテンポの検出が困難な楽曲において、BPM値の検出に失敗したとしても、オーディオ信号に違和感のある音響効果を付与する可能性が低減する。
1:CD、2:ターンテーブル、3:スピンドルモータ、4:光ピツクアツプ、5:サーボ制御部、6:再生アンプ、7:デジタル信号処理部、8:MP3デコーダ、9:RAM、10:DAC、11:アンプ、12:BPM検出回路、13:EFFECT回路、14:システムマイクロコンピュータ、15:操作部、16:表示部、17:出力端子、18:エフェクト信号出力端子
Claims (3)
- ユーザから再生指示を受けたMP3(MPEG−1 Audio Layer III)ファイルに、ユーザから指示をうけた効果をBPM(Beat Per Minute)値に応じて与えながら再生する再生手段を備えるオーディオ信号再生装置であって、
再生指示を受けたMP3ファイルのID3Tag情報のBPM値を読み取り、初期BPM値として保持するBPM値読取手段と、
再生中のMP3ファイルのBPM値を検出し、現在BPM値として保持するBPM値検出手段と、
前記BPM値検出手段で現在BPM値を検出する毎に、前記初期BPM値と前記現在BPM値とを比較し、両者の差を算出する比較手段と、
前記比較手段で算出した差が所定の範囲内に収まるか否かを判別し、前記比較手段で算出した差が所定の範囲内に収まると判別した場合は、前記初期BPM値を前記効果を与えるために用いるBPM値(使用BPM値)とし、前記差が所定の範囲内に収まらないと判別した場合は、前記現在BPM値を前記使用BPM値とするBPM値決定手段と、を備えること
を特徴とするオーディオ信号再生装置。 - 請求項1記載のオーディオ信号再生装置であって、
前記BPM値読取手段において前記ID3Tag情報のBPM値を読み取ると、当該読み取ったBPM値が第二の所定の範囲内に収まるか否かを判別する判別手段と、
前記現在BPM値が前記第二の所定の範囲内に収まるか否かを判別する第二の判別手段と、をさらに備え、
前記BPM値読取手段は、前記判別手段において収まらないと判別された場合、前記初期BPM値として、予め定めたられた値を保持し、
前記BPM値決定手段は、
前記判別手段で収まらないと判別され、かつ、前記第二の判別手段で収まると判別された場合、前記現在BPM値を前記使用BPM値とし、
前記判別手段で収まると判別され、かつ、前記第二の判別手段で収まらないと判別された場合、前記比較手段で算出した差が所定の範囲に収まらない場合であっても、前記初期BPM値を前記使用BPM値とすること
を特徴とするオーディオ信号再生装置。 - 請求項1記載のオーディオ信号再生装置であって、
前記BPM値読取手段において前記ID3Tag情報のBPM値を読み取ると、当該読み取ったBPM値が第二の所定の範囲内に収まるか否かを判別する判別手段と、
前記現在BPM値が前記第二の所定の範囲内に収まるか否かを判別する第二の判別手段と、をさらに備え、
前記BPM値読取手段は、前記判別手段において収まらないと判別された場合、前記BPM値検出手段で最初に検出された前記現在BPM値を、前記初期BPM値として保持すること
を特徴とするオーディオ信号再生装置。
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