JP2006267331A - 樹脂組成物及びその利用 - Google Patents

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Abstract

【課題】 樹脂組成物の調製から時間が経過しても微粒子の凝集がない、無機微粒子を含有する樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 樹脂、無機微粒子、有機溶剤、及び水を含有する樹脂組成物であって。水の含有量が総量に対して0.01〜5重量%である樹脂組成物及びこれを用いてなる樹脂膜。この組成物に感放射線剤を混合したものはパターン状の樹脂膜を与えることができる。

Description

本発明は、電子部品用樹脂膜の形成に好適な無機微粒子を含有する樹脂組成物に関する。
液晶表示素子、集積回路素子、固体撮像素子等の電子部品や、液晶ディスプレイ用カラーフィルタなどには、その劣化や損傷を防止するための保護膜、素子表面や配線を平坦化するための平坦化膜、電気絶縁性を保つための電気絶縁膜等、機能性の電子部品用樹脂膜が設けられている。また、薄膜トランジスタ型液晶表示素子や集積回路素子には、層状に配置される配線の間を絶縁するために層間絶縁膜が機能性の電子部品用樹脂膜として設けられている。
これらの平坦化膜や絶縁膜のような樹脂膜には、配線やデバイスの高密度化に伴い、低誘電性が求められるばかりでなく、耐熱性や耐ドライエッチング性などが要求される。
耐熱性や耐ドライエッチング性を向上させる目的で、特開平11−327125号公報には、感放射線性樹脂組成物に平均粒子径が1〜100nm程度のコロイダルシリカのような無機微粒子を添加することが提案されている。
ところで一般に、工業生産においては、保存用タンクに入れられた後に、そこから樹脂組成物は基板へ移送される。無機微粒子を含有する樹脂組成物では、このような移送による刺激が無機微粒子を凝集させて、粒径の大きな凝集体を形成する。こうした無機微粒子の大きな凝集体は、得られる樹脂膜の均一性やパターニング性など各種の性能を低下させる原因となる。
特開平11−327125号公報
本発明者は、前記公報を参考に、樹脂と感放射線剤と溶剤とからなる溶液に、平均粒径が10〜20nmの無機微粒子分散液を添加して、無機微粒子を含む樹脂組成物を調製したところ、調製直後の樹脂組成物を用いた実験室レベルの実験では良好な樹脂膜が得られ、パターニング性も良好で、耐熱性と耐ドライエッチング性も向上した。しかし、樹脂組成物の調製から時間が経過すると、樹脂溶液中で無機微粒子が凝集し、その凝集体が元で溶液のろ過性が低下するという問題が発生した。そしてこの凝集した無機微粒子は、工業生産時の樹脂組成物の移送によって、より大きな凝集体を形成する原因となることが判った。そして樹脂組成物に所定量の水分が含まれている場合に、この凝集体の形成が抑制されることを見いだし、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、樹脂、無機微粒子、有機溶剤、及び0.01〜5重量%の水を含有する樹脂組成物が提供される。
また、本発明によれば、無機微粒子の分散液に、樹脂と有機溶剤との混合液を混合した後、水を追加することを特徴とするが提供される。
さらに、本発明によれば、基板上に塗布し、乾燥した後、露光し、現像し、次いで加熱処理してなる樹脂膜を有する基板が提供され、また当該基板を用いてなる電子部品が提供される。
本発明の樹脂組成物は、樹脂と無機微粒子と有機溶剤と、所定量の水とを含有する。
通常、樹脂、無機微粒子及び有機溶剤にも微量の水が含まれているため、水の量は、組成物に全ての成分を配合した後、水分量を測定しながら、必要に応じて水を追加することになる。
本発明に用いられる樹脂に格別な制限はなく、脂環式オレフィン樹脂、ノボラック樹脂、ビニルフェノール樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂、芳香族ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂など、各種の樹脂を使用することができる。特に表示素子や半導体素子などの電子部品を製造する場合、レジスト材料用に広く用いられている、例えば脂環式オレフィン樹脂、ノボラック樹脂、ビニルフェノール樹脂、アクリル樹脂、芳香族ポリエーテル樹脂、エポキシ樹脂などが好ましく、パターン化した樹脂膜を得るには、酸性基を有する脂環式オレフィン樹脂やノボラック樹脂が好ましい。特に、製品の一部として組成物が残る場合は、透明性特性と誘電特性に優れる点から、脂環式オレフィン樹脂が好ましい。
酸性基を有する脂環式オレフィン樹脂は、メタセシス重合触媒を用いた脂環式オレフィンモノマーの開環又は付加重合体である。また、こうした重合体を水素添加した水素化物であってもよい。特に脂環式オレフィンモノマーを用いて得られた水素化脂環式オレフィン樹脂であって酸性基を有するものは、感放射線剤とともに用いて、パターン状の透明樹脂膜を得るのに好適である。
脂環式オレフィンモノマーは、脂環式構造内に炭素−炭素二重結合を有する重合性モノマーである。脂環式構造は、単環であっても、多環(縮合多環、橋架け環、これらの組み合わせ多環等)であってもよい。機械的強度、耐熱性などの観点から多環が好ましい。脂環式構造を構成する炭素原子数に、格別な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、耐熱性、及びパターン性などの諸特性が高度にバランスされ好適である。
脂環式オレフィン樹脂に結合する酸性基の割合は、脂環式オレフィン樹脂の繰り返し構造単位の総モル数に対して、耐熱性などの観点から、通常30〜100モル%、好ましくは50〜100モル%、より好ましくは70〜100モル%である。
酸性基を有する脂環式オレフィン樹脂は、酸性基を有する脂環式オレフィンモノマーを、必要に応じて酸性基を有しない脂環式オレフィンモノマーと共に用いて重合しても良いし、酸性基有しない脂環式オレフィンモノマーを重合した後、変性剤を反応させて酸性基を導入してもよい。変性反応は、常法に従えばよく、通常、ラジカル発生剤の存在下で行われる。また、酸性基を有する脂環式オレフィン樹脂は、エステル基やシアノ基のような加水分解によってカルボキシル基となるような、化学変化により酸性基をもたらす酸性基前駆基を有する脂環式オレフィンモノマーを必要に応じて他の脂環式オレフィンモノマー等と重合した後、酸性基を呈させるべく化学変化させて得ることもできる。
酸性基を有する脂環式オレフィンモノマーとしては、5−ヒドロキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−5−ヒドロキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシメチル−5−ヒドロキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、8−メチル−8−ヒドロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−カルボキシメチル−8−ヒドロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エンなどの1つのカルボキシル基を有する脂環式オレフィンモノマー;5−エキソ−6−エンド−ジヒドロキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、8−エキソ−9−エンド−ジヒドロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン−8,9−ジカルボン酸無水物、ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]ヘプタデカ−4−エン−11,12−ジカルボン酸無水物などの2つのカルボキシル基を有する脂環式オレフィンモノマー;5−(4−ヒドロキシフェニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−5−(4−ヒドロキシフェニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシメチル−5−(4−ヒドロキシフェニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、8−メチル−8−(4−ヒドロキシフェニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−カルボキシメチル−8−(4−ヒドロキシフェニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エンなどの1つのヒドロキシフェニル基を有する脂環式オレフィンモノマーが挙げられる。
極性基を有しない脂環式オレフィンモノマーとしては、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、5−メトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、5−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ビニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)、テトラシクロ[8.4.0.111,14.02,8]テトラデカ−3,5,7,12,11−テトラエン、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]デカ−3−エン(慣用名:テトラシクロドデセン)、1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセン、8−フェニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エンなどの非極性の脂環式オレフィンモノマー;N−(4−フェニル)−(5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド)などのN−置換イミド基含有環状オレフィンモノマー;5−アセトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンなどのエステル基を有する脂環式オレフィンモノマー;8−シアノテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−シアノテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、5−シアノビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンなどのシアノ基を有する脂環式オレフィンモノマー;等が挙げられる。
酸性基を導入するための変性剤としては、通常、一分子内に酸性基と反応性の炭素−炭素不飽和結合を有する化合物が用いられる。このような化合物の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、アンゲリカ酸、チグリン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、アトロパ酸、ケイ皮酸等の等の不飽和カルボン酸;アリルアルコール、メチルビニルメタノール、クロチルアルコール、メタリルアルコール、1−フェニルエテン−1−オール、2−プロペン−1−オール、3−ブテン−1−オール、3−ブテン−2−オール、3−メチル−3−ブテン−1−オール、3−メチル−2−ブテン−1−オール、2−メチル−3−ブテン−2−オール、2−メチル−3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、4−メチル−4−ぺンテン−1−オール、2−ヘキセン−1−オール等の不飽和アルコール;等を挙げることができる。
本発明において、脂環式オレフィン樹脂に含まれる酸性基の含有量は、樹脂の酸価として40〜200であることが好ましい。また、種類が異なる酸性基が含まれていてもよい。また、酸性基を含有する脂環式オレフィン樹脂に含まれる酸性基は、脂環式オレフィンモノマー単位に結合していても、脂環式オレフィンモノマー以外のモノマー単位に結合していてもよいが、脂環式オレフィンモノマー単位に結合していることが望ましい。
上記各モノマーの重合方法は、常法に従えばよく、例えば、開環重合法や付加重合法が採用される。
重合触媒としては、例えば、モリブデン、ルテニウム、オスミウム等の金属錯体が好適に用いられる。これらの重合触媒は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。重合触媒の量は、重合触媒中の金属化合物:脂環式オレフィンのモル比で、通常、1:100〜1:2,000,000、好ましくは1:500〜1:1,000,000、より好ましくは1:1,000〜1:500,000の範囲である。
上記重合体の水素添加は、通常、水素添加触媒を用いて行われる。水素添加触媒としては、例えば、オレフィン化合物の水素添加に際して一般的に使用されているものを用いることができる。具体的には、チーグラータイプの均一系触媒、貴金属錯体触媒、及び担持型貴金属系触媒等が利用できる。これらの水素添加触媒のうち、官能基が変性する等の副反応が起きず、重合体中の炭素−炭素不飽和結合を選択的に水素添加できる点から、ロジウム、ルテニウム等の貴金属錯体触媒が好ましく、電子供与性の高い含窒素複素環式カルベン化合物又はホスフィン類が配位したルテニウム触媒が特に好ましい。
本発明で使用される酸性基を含有する脂環式オレフィン系重合体の重量平均分子量(Mw)は、通常、1,000〜1,000,000、好ましくは1,500〜100,000、より好ましくは2,000〜10,000の範囲である。本発明で使用される酸性基を含有する脂環式オレフィン系重合体の分子量分布は、重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)比で、通常、4以下、好ましくは3以下、より好ましくは2.5以下である。
本発明おいて好適に用いられるノボラック樹脂は、フェノール類とアルデヒド類との縮合反応生成物である。
ノボラック樹脂の製造に用いるフェノール類の具体例としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、3,5−キシレノール、2,5−キシレノール、2,3−キシレノール、3,4−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,3−ジメトキシフェノール、2,5−ジメトキシフェノール、3,5−ジメトキシフェノール、2−エチルフェノール、3−エチルフェノール、4−エチルフェノール、2−プロピルフェノール、3−プロピルフェノール、4−プロピルフェノール、2,3,5−トリエチルフェノール、3,5−ジエチルフェノール、2,5−ジエチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、3−t−ブチルフェノール、4−t−ブチルフェノール、2−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−t−ブチル−5−メチルフェノール、2−フェニルフェノール、3−フェニルフェノール、4−フェニルフェノール、などの一価フェノール類;レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、カテコール、4−tert−ブチルカテコール、3−メトキシカテコール、2−メトキシレゾルシノール、4−メトキシレゾルシノール、ビスフェノールA、フロログリシノールなどの多価フェノール類などが挙げられる。これらのフェノール類は、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
アルデヒド類の具体例としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、トリメチルアセトアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド、シクロヘキサンアルデヒド、シクロペンタンアルデヒド、フルフラール、フリルアクロレインなどの脂肪族又は脂環式アルデヒド類;ベンズアルデヒド、o−トルアルデヒド、m−トルアルデヒド、p−トルアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、2,4−ジメチルベンズアルデヒド、2,5−ジメチルベンズアルデヒド、3,4−又は3,5−ジメチルベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、ケイ皮アルデヒド、o−アニスアルデヒド、m−アニスアルデヒド、p−アニスアルデヒドなどの芳香族アルデヒド類;などが挙げられる。これらのアルデヒド類も、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができ、好ましくはホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどの低分子量脂肪族飽和アルデヒドやo−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒドなどのヒドロキシベンズアルデヒド類である。
フェノール類とアルデヒド類との縮合反応は常法にしたがって行うことができる。
本発明で使用できる溶媒に格別な制限はなく、例えば、プロピレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレングリコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のアルキレングリコールモノエーテル類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルメチルエーテル等のアルキレングリコールジアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のアルキレングリコールモノアルキルエーテルエステル類;メチルエチルケトン、2−ヘプタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等のケトン類;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のセロソルブエステル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類;N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド;等の極性有機溶媒が挙げられる。
本発明の樹脂組成物に用いられる無機微粒子に格別な制限はなく、例えば金、銀、銅、白金、アルミニウムなどの金属単体微粒子、無機酸化物微粒子、無機炭酸塩微粒子、無機硫酸塩微粒子、無機リン酸塩微粒子などが挙げられ、無機酸か微粒子が操作性の観点から好ましい。本発明においては、無機微粒子のBET法による平均粒子径が、通常1〜75nm、好ましくは2〜50nm、より好ましくは5〜50nmの範囲のものを用いると、本発明の樹脂組成物を得るのが容易である。前記無機微粒子は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
無機酸化物微粒子としては、コロイダルシリカ、ポリオルガノシロキサン、アエロジル、ガラスなどのシリカ系化合物;アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化亜鉛、酸化銅、酸化鉛、酸化イットリウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化マグネシウムなどの金属酸化物;を例示することができる。無機酸化微粒子の中ではシリカ系微粒子が好ましく、特にコロイダルシリカが好ましい。炭酸塩微粒子としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどを、硫酸塩微粒子としては、硫酸バリウム、硫酸カルシウムなどを、リン酸塩微粒子としては、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウムなどを例示することができる。
コロイダルシリカは、通常、水、又は、アルコール系やセロソルブ系などの有機分散媒中にコロイド状に分散されている。これをそのまま使用しても良いが、分散媒置換して、上述した有機溶媒に分散させたものを用いることもできる。コロイダルシリカは、ケイ酸のアルカリ塩を中和する方法、四ハロゲン化ケイ素の加水分解法、アルコキシシランの加水分解によるゾル−ゲル法などにより製造することができる。市販品としては、例えば日産化学社製のオルガノシリカゾル、などがある。このような無機微粒子の分散液は、1μm以上の凝集体を除去すべく0.20μm以下のフィルタを用いてろ過を行ったものを使用するのが好ましい。
樹脂組成物中、無機微粒子の含有量は、樹脂100重量部当たり、通常5〜2000重量部、好ましくは10〜1800重量部、さらに好ましくは10〜1000重量部の範囲で選定される。この含有量が重量部未満では耐熱性、耐ドライエッチング性などが十分に得られず、一方2000重量部を超えると樹脂組成物の成膜性が悪くなる。
本発明の樹脂組成物には、他の成分を混合することができる。他の成分として感放射線剤を用いると、樹脂組成物に感放射線性を付与されるため、パターン状の樹脂膜を基板上に容易に形成することができる。
感放射線剤としては、キノンジアジドスルホン酸エステルが挙げられる。キノンジアジドスルホン酸エステルは、一般的に感放射線剤として用いられている、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライドなどのキノンジアジドスルホン酸ハライドとフェノール性水酸基を1つ以上有するフェノール類とのエステル化合物である。フェノール類としては、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノールトリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン、ノボラック樹脂のオリゴマー、フェノール類とジシクロペンタジエンとを共重合して得られるオリゴマー(特許第3090991号公報)などが挙げられる。
感放射線剤の量は、樹脂100重量部に対して、通常0.5〜100重量部であり、好ましくは1〜50重量部、特に好ましくは10〜30重量部である。感放射線剤が少なすぎると残膜率や解像性が悪くなるおそれがあり、逆に、感放射線剤が多すぎると、耐熱性や光透過性が低下する可能性がある。
また、感放射線剤以外の他の成分としては、例えば架橋剤、界面活性剤、接着助剤などが挙げられる。
架橋剤としては、加熱により架橋剤分子間に架橋構造を形成したり、樹脂と反応して樹脂間に架橋構造を形成したりするものであり、具体的には、2以上の反応性基を有する化合物である。かかる反応性基としては、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、イソシアネート基、ビニル基などが好ましい。
架橋剤の具体例としては、ヘキサメチレンジアミンなどの脂肪族ポリアミン類;4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルスルフォンなどの芳香族ポリアミン類;2,6−ビス(4’−アジドベンザル)シクロヘキサノン、4,4’−ジアジドジフェニルスルフォンなどのアジド化合物;ナイロン、ポリヘキサメチレンジアミンテレレフタルアミド、ポリヘキサメチレンイソフタルアミドなどのポリアミド類;N,N,N’,N’,N”,N”−(ヘキサアルコキシメチル)メラミンなどのメラミン類;N,N’,N”,N”’−(テトラアルコキシメチル)グリコールウリルなどのグリコールウリル類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート重合体などのアクリレート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート系ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート系ポリイソシアネート、トリレンジイソシアネート系ポリイソシアネートなどのイソシアネート系化合物;水添ジフェニルメタンジイソシアネート系ポリイソシアネート;1,4−ジ−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ジ−(ヒドロキシメチル)ノルボルナン;1,3,4−トリヒドロキシシクロヘキサン;脂環式構造含有のエポキシ化合物又は重合体などが挙げられる。特に透明性の良好さから脂環式構造含有のエポキシ化合物又は重合体が好ましい。
架橋剤の量は、格別制限されず、パターンに求められる耐熱性の程度を考慮して任意に設計すればよいが、樹脂100重量部に対して、通常1〜100重量部、好ましくは5〜80重量部、さらに好ましくは10〜70重量部、最も好ましくは15〜50重量部である。
界面活性剤は、ストリエーション(塗布筋跡)の防止、現像性の向上などの目的で混合できる。界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンジラウレートなどのノニオン系界面活性剤、新秋田化成社製エフトップシリーズ、大日本インキ化学工業社製メガファックシリーズ、住友スリーエム社製フロラードシリーズ、旭硝子社製アサヒガードシリーズなどのフッ素系界面活性剤、信越化学社製オルガノシロキサンポリマーKPシリーズなどのシラン系界面活性剤、共栄社油脂化学工業社製ポリフローシリーズなどのアクリル酸共重合体系界面活性剤などの各種界面活性剤を含有させることができる。界面活性剤は、樹脂組成物の固形分100重量部に対して、通常2重量部以下、好ましくは1重量部以下の量で必要に応じて用いられる。
さらに基板との接着性を向上させる目的で、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどの官能性シランカップリング剤などを接着助剤として添加しても良い。接着助剤の量は、樹脂100重量部に対して、通常20重量部以下、好ましくは0.05〜10重量部、特に好ましくは1〜10重量部である。
本発明の樹脂組成物には、更に帯電防止剤、防曇剤、保存安定剤、消泡剤、顔料、染料、酸化防止剤、増感剤などを混合することもできる。
本発明の樹脂組成物の固形分濃度は、必要な樹脂膜の厚みを考慮して、任意に設定すればよいが、操作性の観点から、通常5〜40重量%である。調製された樹脂組成物は、使用目的に応じて0.05〜0.5μm程度のフィルタ等を用いて異物などを除去した後、使用に供することが好ましい。
このようにして調製される本発明の樹脂組成物中の水分含量が、当該組成物の総量に対して通常0.3〜5重量%、好ましくは0.5〜4重量%、より好ましくは0.5〜3重量%である。
本発明の樹脂組成物は、上述した通り、各成分を混合した後、各成分由来の水の量を測定し、必要に応じて水を添加することにより得られる。水の量が、本発明の範囲より多い場合、水の量の調整が困難となるため、各成分は十分に乾燥させて用いるのが好ましい。水の添加に際しては、樹脂溶液が攪拌状態であるのが好ましい。また、水の添加時の温度は常温であるのが水分量変動の少ないので好ましい。
水の量の測定は、カールフィッシャー水分計などを用いて行えばよい。また、添加する水が超純水であると、得られる樹脂膜の電気特性が良好であるため、好ましい。
各成分を混合する順序に格別な制限はないが、無機微粒子の分散液の状態にした後、これを攪拌し、樹脂を有機溶剤にて溶解させた樹脂溶液を徐々に添加した後、カールフィッシャー水分計を用いて所望の水分量になるように超純水を添加する方法が、無機微粒子の凝集の抑制により効果的である。
本発明の樹脂組成物中には、動的光散乱方式粒子径測定装置「ゼータサイザーNano−S」(製品名:シスメックス社製)を用いて測定される粒子径が1μm以下、好ましくは0.5μm以下の無機微粒子しか存在しないものである。
本発明の樹脂組成物を任意の基板に塗布し、乾燥して樹脂膜を有する基板を得ることができる。
基板は、プリント配線板や液晶ディスプレイ用基板など配線を有するものに限らず、樹脂膜を形成した後、適宜、樹脂膜と剥離される支持フィルムなどでもよい。
基板に樹脂組成物を塗布する方法に格別な制限はなく、形成する膜の厚みに応じて任意に決められるが、例えば、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法、スリット塗布法、インクジェット塗布法などが挙げられる。
乾燥は、形成する膜の厚みや、後にパターンを形成するか否かなどの状況に応じて任意に設定されるが、0.1μm〜10μm程度の膜であれば通常30〜120℃で10〜600秒間程度、オーブンやホットプレートを用いて加熱する方法が挙げられる。
基板上に形成される樹脂膜は、基板全体を覆っているものでも良いが、パターン状など部分的に基板表面を覆うものであってもよい。部分的に基板表面を覆う樹脂膜は、例えば、樹脂組成物として感放射線剤を混合したものを用いることにより形成できる。
パターン状の樹脂膜は、感放射線剤を混合した樹脂組成物を用いて、フォトリソグラフィー法により、基板上に形成することができる。
具体的には、基板上に感放射線剤を含有する樹脂組成物を、上述した乾燥と同様の要領によって塗布、乾燥(プリベーク)して得られた樹脂膜に、必要に応じてマスクパターンを介して、活性放射線を照射して、前記樹脂膜中に潜像パターンを形成し、潜像パターンを有する当該樹脂膜と現像液とを接触させることにより重合体パターンを顕在化させて基板上にパターン状の樹脂膜が形成される。更に、パターン状の樹脂膜を加熱(ポストベーク)すれば、パターン状の樹脂膜を硬化させることもできる。
活性放射線の種類は特に制限されず、例えば可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、プロトンビーム線などが挙げられ、特に可視光線、紫外線が好ましい。照射する放射線量は、目的の樹脂膜の使用目的、膜の厚みなどにより任意に設定することができる。また、パターンの形成は、マスクを介して活性放射線を照射することによっても、電子線などで直接描画することによってもよい。
現像液はアルカリ性化合物を水に溶解した水性液であり、アルカリ性化合物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水などの無機アルカリ類;エチルアミン、n−プロピルアミンなどの第一級アミン類;ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミンなどの第二級アミン類;トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、N−メチルピロリドンなどの第三級アミン類;ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルコールアミン類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、コリンなどの第四級アンモニウム塩;ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エンなどの環状アミン類;等が挙げられる。これらアルカリ性化合物は1種類を単独で、又は2種類以上を混合して用いることができる。
現像液には、メタノール、エタノールなどの水溶性有機溶剤や界面活性剤を適当量添加することもできる。
現像時間は、特に制限されないが、通常30〜180秒間である。また現像液と潜像パターンを有する樹脂膜との接触方法は特に制限されず、例えば、パドル法、スプレー法、ディッピング法などによればよい。
現像温度は、特に制限されないが、通常15〜35℃、好ましくは20〜30℃である。
基板上にパターン状の樹脂膜を形成した後、必要に応じて、基板上、基板裏面、基板端部に残る不要な現像残渣を除去するために、この基板とリンス液とを常法により接触させることができる。リンス液と接触させた基板は、通常、圧縮空気や圧縮窒素で乾燥させることによって、基板上のリンス液を除去する。その後、さらに、必要に応じて、基板の樹脂膜が形成されている面に活性放射線を全面照射することもできる。
こうして樹脂膜をパターン状に形成した後の加熱(ポストベーク)は、樹脂膜の耐熱性向上の観点から好ましい。加熱の方法に格別な制限はなく、上述した乾燥のための加熱方法と同様でよい。
また、樹脂組成物に架橋剤を含ませたものを用いれば、樹脂膜を加熱して、架橋反応を進行させて、樹脂膜を硬化させることができる。
硬化のための加熱の方法に格別な制限はなく、例えばホットプレート、オーブンなどの加熱装置により行われる。加熱温度に格別な制限はなく、通常350℃以下、好ましくは100〜300℃である。また、加熱時間に格別な制限はなく、例えばホットプレートを用いる場合、通常1〜120分間であり、オーブンを用いる場合、通常20〜180分間である。硬化されたパターン状の樹脂膜を得る場合、架橋反応をパターン形成後に行うのが良い。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。なお、部及び%は、特記のない限り質量基準である。
[合成例1]
冷却管と撹拌装置を装着したセパラフラスコに、m−クレゾール4210部、p−クレゾール2800部、37%ホルマリン3430部、及びシュウ2物水和24.5部を入れ、95〜100℃に保ちながら、2時間反応させた。この後、100〜105℃で2時間かけて水を留去した後、180℃まで昇温しながら10mmHgまで減圧し、未反応モノマー及び水を除去した後、室温に戻して回収し、ノボラック樹脂A−1を得た。このノボラック樹脂のMwは6,000であった。
[合成例2]
8−ヒドロキシカルボニルテトラシクロドデセン60部、N−フェニル−(5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド)40部、1−ヘキセン1.3部、1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−イリデン(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド0.05部、及びテトラヒドロフラン400部を、窒素置換したガラス製耐圧反応器に仕込み、攪拌しつつ70℃にて2時間反応させて重合体溶液A(固形分濃度:約20%)を得た。
この重合体溶液Aの一部を攪拌機つきオートクレーブに移し、温度150℃にて水素を圧力4MPaで溶存させて5時間反応させ、水素化された重合体(水素化率100%)を含む重合体溶液B(固形分濃度:約20%)を得た。
100部の重合体溶液Bに、1部の活性炭粉末を添加した耐熱容器をオートクレーブに入れ、攪拌しつつ150℃にて水素を4MPaの圧力で3時間溶存させた。次いで、溶液を取り出して孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルタでろ過して活性炭を分離して重合体溶液を得た。ろ過は滞りなく行えた。該溶液をエチルアルコール中に注いで凝固させ、生成したクラムを乾燥して重合体(1)を得た。得られた重合体のポリイソプレン換算のMwは5,500であり、Mnは3,200であった。また水素化率は99%であった。
[樹脂溶液1の調製]
合成例1で得たポリマー100部に対し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート500部、1,2−キノンジアジド化合物として4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール(1モル)と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド(2モル)との縮合物25部、架橋剤としてサイメル303(三井サイテック社製)5部、シリコン系界面活性剤として「KP−341」(製品名:信越化学工業製)0.05部を混合し溶解させた後孔径0.20μmのポリテトラフルオロエチレン製フィルタでろ過して樹脂溶液1を調製した。
[樹脂溶液2の調製]
樹脂を合成例2で得たポリマーに代え、架橋剤を脂環式エポキシ化合物「EHPE3150」(製品名:ダイセル化学社製)30部に代え、更に接着助剤としてγ−グリジドキシプロピルトリメトキシシラン1部0.05部を混合したこと以外は樹脂溶液1と同様にして樹脂溶液2を調製した。
[コロイダルシリカ分散液]
0.20μmのフィルタにて粒子径1μm以上の粒子を除去したコロイダルシリカ分散液「PMA−ST」(製品名:日産化学社製)をコロイダルシリカ分散液Aとする。コロイダルシリカ分散液A中の粒子の平均粒子径は13.5nmであり、粒子径が1μm以上のものは0%であった。
尚、本実施例においては、粒子径は、動的光散乱方式を用いた粒子径測定装置「ゼータサイザーNano−S」(製品名:シスメックス社製)を用い、23℃で、評価するサンプルを石英製のセルに入れて測定した値である。
[実施例1〜10]
コロイダルシリカ分散液をスリーワンモーターで100rpmの速さで攪拌状態にし、樹脂溶液Aを徐々に滴下しながら混合させた後、23℃でカールフィッシャー水分計(製品名「DL31」、メトラー・トレド社製)を用い水分量を測定しながら、表中に記載の水分量になるように超純水を添加して、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の内100mlを、内径47mmのステンレス製ろ過器(ザルトリウス社製)、直径47mmのサイズのフッ素樹脂製メンブレンフィルタ(アドバンテック東洋社製)0.20μmを用い、窒素圧力0.5kg/cmにて加圧ろ過したところ、いずれも全量が速やかにろ過された。
[実施例11〜15]
樹脂溶液B用いたこと以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を同様にろ過したところ、いずれも全量が速やかにろ過された。
[比較例1〜3]
表中に記載の水分量になるように超純水を添加したこと以外は、実施例1と同様の方法によって、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を同様にろ過したところ、いずれも全量が速やかにろ過された。
これらの組成物に関して、以下に述べる方法にて、ろ過性、粒子径変化、析出物の評価を行った。結果を表1に示す。
<水分量の測定>
カールフィッシャーを用い、水分含有量を測定。所望の水分含有量に調製した。測定環境温度は23℃とした。
<粒子径変化>
樹脂組成物を調製し粒子径を測定した後、1週間室温にて静置した後、再び粒子径を測定し、調製直後の粒子径に対する、1週間後の粒子径の割合を算出した。
<凝集体数>
動的光散乱方式を用いた粒子径測定装置「ゼータサイザーNano−S」(製品名:シスメックス社製)を用い、樹脂組成物中に粒子径が1μm以上の粒子が存在しない事を確認した樹脂組成物であり、液中微粒子カウンター「KL−20」(製品名:リオン社製)を用いて粒子径が1〜0.5μmの粒子の数は15個未満であること樹脂組成物であることを確認した。
その樹脂組成物をヒートショック試験(樹脂組成物を冷却し液温が−20℃になった時点より12時間維持し、その後加温処理を行い30℃に達した時点で12時間維持するというサイクルを繰り返す試験方法)を7日間行った。
Figure 2006267331
以上の結果から、樹脂組成物中の水分量が本発明で規定する範囲内であれば、凝集体の粒子径の変化率が小さく、また凝集体の数も増えないことが分かる。樹脂組成物中の水分量が少ないと、粒子径変化が大きく(比較例1)、逆に多すぎると調製から時間が経過すると凝集体が大量に発生することが分かる(比較例2、3)。

Claims (7)

  1. 樹脂、無機微粒子、有機溶剤、及び0.01〜5重量%の水を含有する樹脂組成物。
  2. 無機微粒子が、コロイダルシリカである請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 更に感放射線剤を含有する請求項1又は2記載の樹脂組成物。
  4. 無機微粒子の分散液に、樹脂と有機溶剤との混合液を混合した後、水を追加することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物の調製方法。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物を、基板上に塗布し、乾燥してなる樹脂膜を有する基板。
  6. 請求項3記載の樹脂組成物を、基板上に塗布し、乾燥した後、露光し、現像し、次いで加熱処理してなる樹脂膜を有する基板。
  7. 請求項5又は6記載の樹脂膜を有する基板を用いてなる電子部品。
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