JP2006266088A - エンジン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 排ガス供給部11として、排ガス混合経路容積の1サイクル吸気容積に対する排ガス混合経路割合(VL/VG)が0.5以上且つ1.0未満の範囲内又は1.5以上2.0未満の成層化用排ガス供給部11Aを備えて燃焼室1における排ガスEの成層化を行う、又は、排ガス供給部11として、排ガス混合経路割合が0.5未満の範囲内、1.0以上且つ1.5未満の範囲内又は2.0以上の均質化用排ガス供給部11Bを備えて燃焼室1における排ガスEの均質化を行うように構成されている。
【選択図】 図5
Description
前記排ガス供給部として、前記排ガス混合経路割合が0.5以上且つ1.0未満の範囲内又は1.5以上2.0未満の範囲内となる成層化用排ガス供給部を備え、前記成層化用排ガス供給部から前記吸気路に排ガスを流入させて前記燃焼室の上部に排ガスを成層化するように構成された点にある。
よって、点火領域においては混合気を多くの排ガスにより緩慢燃焼させてNOxの生成を抑制し、点火領域以外の領域においては、混合気に対して排ガスが過剰に供給されることを抑制して、安定した燃焼を実現し、CO及びTHCの排出を抑制することができる。
前記成層燃焼を行う場合に、前記成層化用排ガス供給部から前記吸気路に排ガスを流入させて前記燃焼室の上部に排ガスを成層化する点にある。
前記排ガス供給部として、前記排ガス混合経路割合が0.5未満の範囲内、1.0以上且つ1.5未満の範囲内又は2.0以上の範囲内となる均質化用排ガス供給部を備え、前記均質化用排ガス供給部から前記吸気路に排ガスを流入させて燃焼室において排ガスを均質化するように構成されている点にある。
また、上記排ガス混合経路割合が2.0以上の範囲内である均質化用排ガス供給部から吸気路に排ガスを供給すると、均質化用排ガス供給部付近に形成された濃排ガス部の多くを、3サイクル以上先の吸気行程という非常に長い時間で燃焼室に吸気することができるので、吸気路において濃排ガス部の拡散を一層促進して、排ガスを一層均質化した状態でその排ガスが供給された新気を燃焼室に吸気することができる。
よって、排ガスが局所的に過剰に供給されることで燃焼状態が不安定になることを抑制しながら、多くの排ガスを燃焼室に還流させて、NOxの生成を大幅に抑制することができる。
前記均質燃焼を行う場合に、前記均質化用排ガス供給部から前記吸気路に排ガスを流入させて燃焼室において排ガスを均質化する点にある。
前記排ガス供給部として、前記排ガス混合経路割合が0.5以上且つ1.0未満の範囲内又は1.5以上2.0未満の範囲内となる成層化用排ガス供給部と、前記排ガス混合経路割合が0.5未満の範囲内、1.0以上且つ1.5未満の範囲内又は2.0以上の範囲内となる均質化用排ガス供給部とを備え、
前記成層化用排ガス供給部から前記吸気路に排ガスを流入させて前記燃焼室の上部に排ガスを成層化する排ガス成層化運転モードと、前記均質化用排ガス供給部から前記吸気路に排ガスを流入させて燃焼室において排ガスを均質化する排ガス均質化運転モードとを切り換える運転モード切換手段を備え、
運転状態に基づいて前記運転モード切換手段を制御する制御手段を備えた点にある。
前記制御手段が、前記燃焼室において成層燃焼を行う場合には前記運転モード切換手段を前記排ガス成層化運転モードとし、前記燃焼室において均質燃焼を行う場合には前記運転モード切換手段を前記排ガス均質化運転モードとする点にある。
エンジンには、図1等に示すように、シリンダ3の内面とシリンダヘッド4の下面とピストン5の頂面とで規定され、上部に点火プラグ2を有する燃焼室1と、吸気弁6を介して接続され、燃焼室1に吸気される新気Iが流通する吸気路8と、燃焼室1に排気弁7を介して接続され、燃焼室1から排出された排ガスEが流通する排気路9とが設けられている。
また、EGR路15にはEGR弁16が設けられており、EGR弁16の開度を調整して吸気路8への排ガスEの供給量であるEGR量を制御することができる。
吸気路8を流通する新気Iの流通状態は、吸気弁6の開閉動作に伴って、サイクル周期で周期的に変動する。即ち、吸気路8において、吸気弁6が開状態となる吸気行程においては、新気Iが燃焼室1に吸い込まれて圧力が低下し、それ以外の行程においては、新気Iが吸い込まれずに圧力が低下しないという、脈動が発生する。
以下、排ガスの成層化を行う場合のエンジン構成としての第1及び第2実施形態、及び、排ガスの均質化を行う場合のエンジン構成としての第3及び第4実施形態について説明する。
尚、以下の説明において、吸気路8において排ガス供給部11から燃焼室1の入口までの容積を排ガス混合経路容積(VL)、燃焼室1における1サイクルあたりの吸気容積を1サイクル吸気容積(VG)、その排ガス混合経路容積(VL)の1サイクル吸気容積(VG)に対する割合を排ガス混合経路割合(VL/VG)と呼ぶ。また、上記1サイクル吸気容積(VG)は、吸気路8の次の吸気行程において燃焼室1に吸気される新気Iが存在する吸気領域IAの容積に相当し、エンジンの排気量(燃焼室の最大容積と最小容積との差)と充填効率との積として求められる。
第1実施形態として、図1に示す排ガスEの成層化を行う場合のエンジン構成について説明する。
そして、その濃排ガス部Rは、図1(b)に示すように、新気Iの流れが強くなる吸気行程の中間時期(90°ATDC)においては未だ燃焼室1に吸気されず、図1(c)に示すように、新気Iの流れが弱くなる吸気行程の終了時期(BDC)よりも少し前の時期に燃焼室1に吸気されることになる。
よって、濃排ガス部Rの拡散が抑制され、燃焼室1上部の点火領域に濃排ガス部Rを偏在させた状態で、新気Iは燃焼室1に吸気されることになる。
即ち、燃焼室1における混合気の全体的な当量比を低くした場合でも、燃焼室1の上部に排ガスEを成層化することで、燃焼室1上部の点火領域においては、混合気の燃焼による温度上昇を高濃度の排ガスEにより十分に抑制して、NOxの生成を抑制することができ、一方、点火領域以外の領域においては、混合気の燃焼を排ガスEにより阻害されることを抑制して安定した燃焼状態を実現することができる。
第2実施形態として、図2に示す排ガスEの成層化を行う場合のエンジン構成について説明する。
図2に示すエンジンは、排ガス供給部11として、排ガス混合経路割合(VL/VG)が1.5以上且つ2.0未満の範囲内となる成層化用排ガス供給部11Aを備え、その成層化用排ガス供給部11Aから前記吸気路8に排ガスEを供給して吸気路8に排ガスEの濃淡分布を形成するように構成されている。
第3実施形態として、図3に示す排ガスEの均質化を行う場合のエンジン構成について説明する。
図3に示すエンジンは、排ガス供給部11として、排ガス混合経路割合(VL/VG)が2.0以上の範囲内となる均質化用排ガス供給部11Bを備え、その均質化用排ガス供給部11Bから前記吸気路8に排ガスEを供給して吸気路8に排ガスEの濃淡分布を形成するように構成されている。
そして、その濃排ガス部Rは、吸気路8において、3サイクル以上先の吸気行程の開始時期までに十分に拡散が促進されて、吸気領域IAに到達することになるので、吸気領域IAには比較的均質な排ガスEが存在することになる。よって、図3(b)及び図3(c)に示すように、燃焼室1において排ガスEを均質化した状態で燃焼室1に新気Iを吸気することができる。
即ち、燃焼室1における混合気の全体的な当量比を高くした場合でも、燃焼室1において排ガスEを均質化することで、一部の混合気に混合される排ガスEが過剰に薄くなることを防止して、NOxの排出を抑制しながら、一部の混合気に混合される排ガスEが過剰に濃くなることを防止して、CO及びTHCの排出を抑制することができる。
第4実施形態として、図4に示す排ガスEの均質化を行う場合のエンジン構成について説明する。
図4に示すエンジンは、排ガス供給部11として、排ガス混合経路割合(VL/VG)が0.5未満の範囲内となる均質化用排ガス供給部11Bを備え、その均質化用排ガス供給部11Bから前記吸気路に排ガスEを供給して吸気路8に排ガスEの濃淡分布を形成するように構成されている。
図5に示すエンジンは、排ガス供給部11として、上記第1実施形態のエンジンと同様に、排ガス混合経路割合(VL/VG)が0.5以上且つ1.0未満の範囲内となる成層化用排ガス供給部11Aと、第3実施形態のエンジンと同様に、排ガス混合経路割合(VL/VG)が2.0以上の範囲内となる均質化用排ガス供給部11Bとを備える。
また、上記成層化用排ガス供給部11Aは、EGR路15から分岐された成層化用EGR路15Aの吸気路8に対する開口部として形成され、一方、上記均質化用排ガス供給部11Bは、EGR路15から分岐された均質化用EGR路15Bの吸気路8に対する開口部として形成されている。
2:点火プラグ
6:吸気弁
8:吸気路
11:排ガス供給部
11A:成層化用排ガス供給部
11B:均質化用排ガス供給部
15A,15B:EGR路
31:運転モード切換手段
32:制御手段
I:新気
E:排ガス
Claims (6)
- 上部に点火プラグを有する燃焼室と、前記燃焼室に吸気される新気が流通する吸気路と、前記燃焼室から排出された排ガスが流通する排気路と、前記排気路から分岐し前記吸気路の排ガス供給部に接続されるEGR路とを備え、前記排気路から前記EGR路に流入した排ガスが前記排ガス供給部から前記吸気路に流入するエンジンであって、
前記吸気路において前記排ガス供給部から前記燃焼室の入口までの容積を排ガス混合経路容積、前記燃焼室における1サイクルあたりの吸気容積を1サイクル吸気容積、前記排ガス混合経路容積の前記1サイクル吸気容積に対する割合を排ガス混合経路割合とし、
前記排ガス供給部として、前記排ガス混合経路割合が0.5以上且つ1.0未満の範囲内又は1.5以上2.0未満の範囲内となる成層化用排ガス供給部を備え、前記成層化用排ガス供給部から前記吸気路に排ガスを流入させて前記燃焼室の上部に排ガスを成層化するように構成されたエンジン。 - 前記燃焼室の上部に燃料を成層化して燃焼させる成層燃焼を行うように構成され、
前記成層燃焼を行う場合に、前記成層化用排ガス供給部から前記吸気路に排ガスを流入させて前記燃焼室の上部に排ガスを成層化する請求項1に記載のエンジン。 - 上部に点火プラグを有する燃焼室と、前記燃焼室に吸気される新気が流通する吸気路と、前記燃焼室から排出された排ガスが流通する排気路と、前記排気路から分岐し前記吸気路の排ガス供給部に接続されるEGR路とを備え、前記排気路から前記EGR路に流入した排ガスが前記排ガス供給部から前記吸気路に流入するエンジンであって、
前記吸気路において前記排ガス供給部から前記燃焼室の入口までの容積を排ガス混合経路容積、前記燃焼室における1サイクルあたりの吸気容積を1サイクル吸気容積、前記排ガス混合経路容積の前記1サイクル吸気容積に対する割合を排ガス混合経路割合とし、
前記排ガス供給部として、前記排ガス混合経路割合が0.5未満の範囲内、1.0以上且つ1.5未満の範囲内又は2.0以上の範囲内となる均質化用排ガス供給部を備え、前記均質化用排ガス供給部から前記吸気路に排ガスを流入させて燃焼室において排ガスを均質化するように構成されているエンジン。 - 前記燃焼室において燃料を均質化して燃焼させる均質燃焼を行うように構成され、
前記均質燃焼を行う場合に、前記均質化用排ガス供給部から前記吸気路に排ガスを流入させて燃焼室において排ガスを均質化する請求項3に記載のエンジン。 - 上部に点火プラグを有する燃焼室と、前記燃焼室に吸気される新気が流通する吸気路と、前記燃焼室から排出された排ガスが流通する排気路と、前記排気路から分岐し前記吸気路の排ガス供給部に接続されるEGR路とを備え、前記排気路から前記EGR路に流入した排ガスが前記排ガス供給部から前記吸気路に流入するエンジンであって、
前記吸気路において前記排ガス供給部から前記燃焼室の入口までの容積を排ガス混合経路容積、前記燃焼室における1サイクルあたりの吸気容積を1サイクル吸気容積、前記排ガス混合経路容積の前記1サイクル吸気容積に対する割合を排ガス混合経路割合とし、
前記排ガス供給部として、前記排ガス混合経路割合が0.5以上且つ1.0未満の範囲内又は1.5以上2.0未満の範囲内となる成層化用排ガス供給部と、前記排ガス混合経路割合が0.5未満の範囲内、1.0以上且つ1.5未満の範囲内又は2.0以上の範囲内となる均質化用排ガス供給部とを備え、
前記成層化用排ガス供給部から前記吸気路に排ガスを流入させて前記燃焼室の上部に排ガスを成層化する排ガス成層化運転モードと、前記均質化用排ガス供給部から前記吸気路に排ガスを流入させて燃焼室において排ガスを均質化する排ガス均質化運転モードとを切り換える運転モード切換手段を備え、
運転状態に基づいて前記運転モード切換手段を制御する制御手段を備えたエンジン。 - 前記燃焼室において燃料を成層化して燃焼させる成層燃焼と、前記燃焼室において燃料を均質化して燃焼させる均質燃焼とを択一的に行うように構成され、
前記制御手段が、前記燃焼室において成層燃焼を行う場合には前記運転モード切換手段を前記排ガス成層化運転モードとし、前記燃焼室において均質燃焼を行う場合には前記運転モード切換手段を前記排ガス均質化運転モードとする請求項5に記載のエンジン。
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