JP2006263784A - 鋳造用ノズル - Google Patents

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Abstract

【課題】 純マグネシウムやマグネシウム合金の鋳造材を製造するのに適した鋳造用ノズルを提供する。
【解決手段】 ノズル1は、溶解した溶湯を鋳型となるロール10間に供給し、鋳造材100を製造するのに利用され、対向配置される一対のロール10間に注湯口4が位置するように配置される。このノズル1は、アルミナなどの酸化物材料からなる本体1aと、本体1aにおいて溶湯に接触する内周面に、実質的に酸素を含まない材料からなる被覆層3を具える。本体1aは、被覆層3により溶湯に直接接触しないため、本体1aに含まれる酸素と溶湯とが反応することを防止できる。また、ノズル1においてローラ10に接触する鋳型接触部2が断熱材にて形成されることで、ノズル1内の溶湯が鋳型接触部2を介してローラ10により冷却されることを防止する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、双ロール可動鋳型を用いて連続鋳造を行う際、金属溶湯を可動鋳型に供給する鋳造用ノズルに関するものである。特に、純マグネシウム又はマグネシウム合金の鋳造材を製造するのに適した鋳造用ノズルに関するものである。
従来、ロールやベルトなどからなる可動鋳型に溶解させた金属溶湯を供給し、この溶湯を鋳型に接触させることで冷却して凝固させ、鋳造材を連続的に製造する連続鋳造が知られている。このような連続鋳造として、例えば、一対のロールからなる双ロール可動鋳型を具える双ロール(ツインロール)法がある。この方法は、互いに反対方向に回転する一対のロールを対向配置させ、ロール間に金属溶湯を注入して鋳造材を得る方法である。この双ロール法は、純アルミニウムやアルミニウム合金の板材の製造によく用いられており、溶湯をロール間に供給するノズルとして、アルミナやシリカといった断熱材にて形成されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
一方、Mgは、比重(密度g/cm3、20℃)が1.74で上記Alよりも小さく、構造用に利用される金属材料の中で最も軽い金属である。そのため、純マグネシウムやMgを主成分とするマグネシウム合金は、軽量化が要求される種々の分野の材料として期待される。例えば、マグネシウム合金材料として、特許文献2では、連続鋳造により鋳造材を製造することが記載されている。
特開平11-226702号公報 国際公開第02/083341号パンフレット
純マグネシウムやマグネシウム合金の鋳造材を製造するに当たり、アルミニウム合金などと同様に双ロール法による連続鋳造を行うと、量産が可能である。しかし、鋳造用ノズルとしてアルミニウム合金などで利用されているものをそのまま利用すると、Mgは活性な金属であるため、ノズルを形成するシリカやアルミナなどといった酸化物と溶湯とが反応して、鋳造が困難であるという問題がある。
そこで、本発明の主目的は、純マグネシウム又はマグネシウム合金の鋳造材を生産性よく製造するのに適した鋳造用ノズルを提供することにある。
純アルミニウムやアルミニウム合金を対象とした連続鋳造で利用されているアルミナやシリカといった酸化物材料からなる鋳造用ノズルを純マグネシウムやマグネシウム合金の連続鋳造に用いる場合、ノズルにおいて溶湯が接触する箇所を低酸素材料にて形成することで、ノズルの形成材料に含有される酸素と溶湯とが反応することを防止できる。また、双ロール法では、通常、ノズル先端に具える注湯口をできるだけロールに近づけて配置する、具体的にはロール間にノズル先端が挟まれるようにノズル先端とロールとを接触させて配置する。このとき、ノズルが断熱材ではなく熱伝導性に優れる材料で形成されていると、ノズルとロールとが接触することで、溶湯がノズルを介してロールにより冷却されたり、溶湯がノズル外部の空気により冷却されるなどして、ロール間に注入される前にノズル内で溶湯が凝固する恐れがある。特に、ロールが水冷構造を具える場合、ノズルを介して溶湯が更に冷却され易くなる。しかし、ノズルにおいて少なくもロールと接触する箇所が断熱材にて形成されることで、溶湯がノズルを介してロールにより冷却されることを防止することができる。これらの知見に基づき、本発明は、ノズルにおいて溶湯に接触する箇所の少なくとも一部を酸素の含有量が低い低酸素材料にて形成し、ノズルにおいてロール(可動鋳型)に接触する箇所を断熱材で形成することを規定する。
即ち、本発明は、溶解した純マグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯を双ロール可動鋳型に供給する鋳造用ノズルであって、上記溶湯に接触する溶湯接触部と、上記可動鋳型に接触する鋳型接触部と、溶湯を可動鋳型に注湯する注湯口とを具える。そして、上記鋳型接触部は、断熱材にて形成し、上記溶湯接触部のうち少なくとも一部は、低酸素材料にて形成する。以下、本発明を詳しく説明する。
本発明鋳造用ノズルは、溶解した純マグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯を可動鋳型に供給する輸送路として利用されるものである。特に、本発明ノズルは、双ロール可動鋳型を具える双ロール(ツインロール)法による連続鋳造に利用する。双ロール法は、互いに反対方向に回転する一対の円柱状のロール(可動鋳型)を所定の間隔をあけて対向配置し、このロール間に溶湯を注いでロールに接触させて冷却し、溶湯を凝固させて鋳造材を連続的に製造する方法である。この可動鋳型として、ロール内部に冷却水路を設け、ロール内部に水が流れる水冷構造を有するものを利用すると、溶湯の冷却速度を速めることができ、晶析出物や結晶粒の成長を抑制して、微細な組織の鋳造材を得ることができる。アルミニウム合金などの連続鋳造に利用されている双ロール可動鋳型や双ロール鋳造機を利用してもよい。
本発明ノズルは、例えば、一端側を、金属を溶解させる溶解炉からの溶湯を一時的に貯留する湯だめに固定させ、他端側をロール間に配置させるというように、湯だめから可動鋳型までの間に配置されて、溶湯の輸送を行ったり、湯だめと一体となって溶解炉から可動鋳型までの間に配置されて、溶湯の輸送を行う。このような本発明ノズルは、溶湯を輸送可能な形状であればよく、特に、輸送の際、溶湯が外部の空気と接触して空気中の酸素と溶湯とが反応することを防止するべく、溶湯が外部の空気と接触しないように筒状に形成することが好ましい。このとき、筒状に一体成形してもよいし、複数の部材を組み合わせて筒状になるように形成してもよい。この筒状のノズルにおいて一方の開口部は、溶湯を可動鋳型に注湯する注湯口として利用し、他方の開口部は、溶解炉や湯だめからの溶湯をノズル内に供給する供給口として利用する。注湯口は、ロールにできるだけ近づけて配置する。具体的には、注湯口が上記ロール間に配置されるように、ノズルの一部をロール(可動鋳型)に接触させて配置する。注湯口が可動鋳型から離れて配置されると、メニスカス(ノズル先端から流出した溶湯が可動鋳型に最初に接触する部分までの領域に形成される溶湯面)が大きくなってリップルマークが大きくなり、鋳片の表面品質を低下させたり、溶湯が鋳型の外部に漏れたりするといった不具合が生じるからである。
上記のように鋳造中において可動鋳型に対してノズルの一部が接触するようにノズルを配置するため、本発明ノズルにおいて少なくとも可動鋳型と接触する箇所(鋳型接触部)は、断熱材にて形成する。鋳型接触部を断熱材ではなく、熱伝導性に優れる材料にて形成した場合、上述のように溶湯がノズルを介してロールにより冷却され、ロール間に輸送される前に溶湯が凝固して鋳造できないといった不具合が生じるからである。鋳型接触部としては、具体的には注湯口近傍の外周部分が挙げられる。ノズルの外周側に位置する鋳型接触部は、溶湯にほとんど接触しない、或いは全く接触しない箇所である。従って、鋳型接触部を形成する断熱材として酸素濃度が比較的高い高酸素材料、例えば、酸化物材料を利用しても、溶湯が酸化物に含まれる酸素と反応するという不具合がほとんど生じない、或いは全く生じない。酸化物材料としては、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ,Al2O3)や酸化珪素(シリカ,Si02)を主体とする材料が挙げられる。このような酸化物材料からなる断熱材としては、アルミナ繊維やガラス繊維などの不織布をケイ酸ソーダなどで固めたものが挙げられる。その他、断熱材として、ケイ酸カルシウムを主体とする材料、窒化硼素焼結体を主体とする材料、アルミナ焼結体を主体とする材料を利用してもよい。なお、主体とするとは、50質量%以上含有することをいう。また、アルミナ、シリカ、ケイ酸カルシウム、窒化硼素焼結体、アルミナ焼結体の少なくとも1種を主体とし、添加物として、炭素及び黒鉛の少なくとも1種を含有する断熱材を利用してもよい。炭素や黒鉛を含むことで、断熱材の加熱収縮が小さくなる、断熱材の空隙がつまり剛直性が向上する、断熱材の空隙がつまって外気との遮断性がより向上するといった効果がある。炭素や黒鉛の含有量は、5〜30質量%程度が適切である。また、耐火物材料として市販されているアルミナ-黒鉛材、アルミナ-シリカ材などを利用してもよい。鋳型接触部は、1種類の断熱材にて形成してもよいし、2種以上の断熱材にて形成してもよく、例えば、複数種の断熱材からなる多層構造としてもよい。更に、断熱材として、内部に気孔を含むものは、断熱性が高く、熱放散を抑制することができる。また、気孔を含む断熱材の場合、気孔を含まない或いは気孔が少ない断熱材と比較して弾性変形しやすいため、ロールが回転してもロールに接触させた状態を維持し易い。気孔を含む断熱材としては、例えば、上記アルミナ繊維などからなる圧縮成形体を利用したものが挙げられる。
鋳型接触部のみを断熱材で形成してもよいが、注湯口近傍全体を断熱材にて形成してもよいし、従来アルミニウム合金などで利用されているノズルのようにノズル全体(但し、後述する溶湯接触部の少なくとも一部を除く)を断熱材にて形成してもよい。ノズル全体を断熱材にて形成する場合、溶湯がロールに接触するまでの間、溶湯温度が低下しにくく、高温状態の溶湯を輸送することができる。注湯口近傍全体やノズル全体を断熱材で形成する場合、断熱材が比較的剛性の低い材料からなる場合、溶湯の重みやノズル自体の重みにより撓む(変形する)恐れがある。特に、幅の広い鋳造材を製造する場合、注湯口は、ロールの幅方向に均一に溶湯を供給できるように、幅を広くし、かつ所定の断面積が維持されることが望まれる。しかし、断熱材が低剛性材料からなる場合、注湯口の幅を広くすることで、注湯口の中央部が撓んで所定の断面積を確保できないことがある。そこで、注湯口近傍全体やノズル全体を断熱材で形成する場合、断熱材として、例えば、剛性が比較的高いものを利用して、注湯口近傍が断熱材自身の重みで撓んだり、注湯口以外の箇所でも溶湯の重みなどにより撓んだりするといった不具合を回避することが好ましい。高剛性材料としては、アルミナ焼結体や窒化硼素焼結体を主体とする材料が挙げられる。
断熱材として、低剛性材料、例えば、アルミナ繊維やガラス繊維などを主体とする断熱材やケイ酸カルシウムを主体とする断熱材を利用する場合、補強材を配置して撓みを防止してもよい。補強材は、撓み易い箇所、例えば、注湯口近傍を形成する断熱材の外周に配置したり、注湯口近傍を形成する断熱材に挿入して断熱材に内蔵させることが挙げられる。断熱材にて形成したノズルにおいて注湯口近傍以外にも溶湯の重みにより撓み易い箇所の外周に配置したり、撓み易い箇所に内蔵させてもよい。ローラ間といったスペースが狭い箇所に配置される注湯口近傍は、その外周に補強材を配置するスペースがない場合も考えられる。このような場合、補強材は、ノズル形成部材の内部に挿入して内蔵させることが好ましい。補強材としては、強度に優れるものであればよく、例えば、ステンレスや鋼などの金属材料からなる棒材や板材、網状材が挙げられる。特に、ステンレスは、高温環境においても優れた強度を具え、熱歪による変形が小さいため好ましい。また、補強材の配置位置や大きさは、ノズルを形成する断熱材の材質、厚み、ノズルの幅や長さなどに応じて適宜変更するとよい。
或いは、低剛性材料からなる断熱材を用いても、溶湯の供給圧力を調整し、溶湯が通過することで撓みを戻し、注湯口が所定の断面積を維持できるようにしてもよい。注湯口近傍は、上述のようにロール間に配置されるため、補強材が配置できるスペースがない恐れがある。このような場合、溶湯の供給圧力を調整して、所定の断面積が確保できるようにしてもよい。供給圧力は、撓みを戻して所定の断面積となる程度にノズルが変形できる大きさであればよく、過剰に大きくすると、ノズルを破損したり、ノズルと可動鋳型間の隙間から湯漏れが発生する恐れがある。なお、低剛性材料からなる断熱材は、溶湯により撓んでも(変形しても)、破損しない程度の強度を具えるものを用いる。
一方、断熱材がアルミナやシリカといった酸化物材料からなる場合、このような断熱材でノズル全体が形成されると、溶湯がノズルに接触することで酸化物材料中の酸素と溶湯のMgとが反応して鋳造を行えない、或いは、ノズルの構成材料が溶損し、溶湯に混入されることで鋳造材の品質が低下することがある。そこで、本発明では、溶湯が接触する溶湯接触部のうち少なくとも一部は、酸化物材料よりも酸素濃度が低い、好ましくは実質的に酸素を含有していない低酸素材料にて形成する。低酸素材料としては、酸素濃度が20質量%以下であることが好ましく、後で詳しく述べるが、例えば、モリブデンなどのMgと反応しにくい金属板状材や、SiCなどの酸素含有率が低いセラミックス材料、窒化硼素や黒鉛を用いることができる。ノズルにおいて溶湯に接触する溶湯接触部は、通常、ノズルの内周面である。従って、例えば、ノズル本体全体を断熱材、特に、酸素濃度が高い断熱材で形成し、このノズル本体の内周面の少なくとも一部に上記低酸素材料からなる被覆層を設けてもよいし、内周面の全面に亘って被覆層を設けてもよい。また、注湯口近傍のみを断熱材で形成し、残部を低酸素材料で形成してもよいし、鋳型接触部のみを断熱材で形成し、残部を低酸素材料で形成してもよい。
上記溶湯接触部において低酸素材料で形成する箇所、或いは低酸素材料の被覆層を設ける箇所としては、具体的には、純マグネシウム又はマグネシウム合金の融点(液相線温度)をTm℃とするとき、Tm+10℃以上の溶湯に接触箇所が挙げられる。本発明者らは、酸化物材料からなるノズルを用いてマグネシウム合金の溶湯を鋳造してみたところ、ノズルにおいてTm+10℃以上の溶湯に接触する箇所で、ノズルと溶湯との反応が開始され、ノズルの破損に至るとの知見を得た。ノズルの湯だめ側(或いは溶解炉側)から注湯口側に輸送される溶湯は、ノズルが断熱材から形成されていても、注湯口側に向かうに従って温度が低下し、湯だめ内或いは溶解炉内で融点超の温度となっていても凝固が開始される注湯口近傍でほぼ融点に達する。そこで、本発明者らは、ノズル内の溶湯の温度分布と酸素との反応とを調べたところ、上記のようにノズルにおいてTm+10℃以上の溶湯に接触する箇所で、溶湯が酸素と反応することがわかった。そこで、ノズルにおいてTm+10℃以上の溶湯に接触する箇所を含めた部分を低酸素材料にて形成したり、同箇所に低酸素材料からなる被覆層を設ける。より好ましくは、酸素を実質的に含有していない材料にて上記部分を形成したり、被覆層を設ける。ノズルにおいてTm+10℃以上の溶湯が通過する箇所とは、具体的には、湯だめ側或いは溶解炉側である。従って、Tm+10℃未満の溶湯に接触する注湯口近傍は、酸素濃度が高い材料、例えば、酸化物材料からなる断熱材にて形成されていてもよい。つまり、ノズルにおいて湯だめ側或いは溶解炉側を低酸素材料にて形成し、注湯口側を酸化物材料からなる断熱材にて形成してもよいし、更に上記低酸素材料及び断熱材からなるノズル本体の内周面において湯だめ側或いは溶解炉側に低酸素材料からなる被覆層を設けてもよいし、同ノズル本体の内周面全体に亘って被覆層を設けてもよい。或いは、ノズル本体全体を酸化物材料からなる断熱材にて形成し、ノズル本体の内周面において少なくとも湯だめ側或いは溶解炉側に低酸素材料からなる被覆層を設けてもよいし、ノズル本体の内周面全面に亘って被覆層を設けてもよい。即ち、アルミニウム合金などで利用されている酸化物材料からなる断熱材にて形成されたノズル本体に対し、上記被覆層を設けることで、純マグネシウムやマグネシウム合金の鋳造に利用することができる。このとき、注湯口近傍に被覆層を設けると、注湯口の断面積が被覆層により小さくなる。注湯口の断面積が小さくなることで、注湯口排出後において溶湯に加わる圧力の低下が大きくなり、注湯口と可動鋳型間の間隙における溶湯の充填率が低くなるために、注湯口から出た溶湯が可動鋳型に接するまでの部分に形成されるメニスカスが大きくなり、鋳片の表面性状の低下を招く恐れがある。従って、溶湯の供給圧力を大きくして供給速度を大きくするなどの調整を適宜行うことが好ましい。一方、注湯口近傍に被覆層を設けない場合、注湯口の断面積が被覆層により小さくなることがないため、供給圧力を増大しなくても表面性状に優れる鋳造材を得ることができる。このような構成の本発明ノズルを利用することで、ノズルと溶湯とが反応することを防止し、かつノズルを介してロールにより溶湯が冷却されることを防止して、純マグネシウムやマグネシウム合金の鋳造材を生産性よく製造することができる。
低酸素材料としては、例えば、窒化硼素、黒鉛(グラファイト)、炭素(カーボン)から選択される1種以上の材料が挙げられる。その他、鉄、チタン、タングステン、モリブデンから選択される1種以上の金属材料や、これら金属元素を50質量%以上含む合金、例えばステンレスといった合金材料が挙げられる。これらの材料は、熱伝導性にも優れるため、例えば、ノズルにおいて湯だめ側或いは溶解炉側をこれら良熱伝導性材料にて形成する場合、この良熱伝導性材料からなる部分の外周にヒータなどの加熱手段を配置して溶湯を加熱できるようにすると、溶湯がロールに接触するまでの間において温度低下を効果的に低減できる。なお、ノズルの湯だめ側或いは溶解炉側は、ロールから離れており、ヒータなどの加熱手段を配置するスペースを確保し易い。上記低酸素材料のうち、特に、窒化硼素、炭素、黒鉛は、実質的に酸素を含んでおらず、純マグネシウムやマグネシウム合金の溶湯との反応により侵食されにくいといった効果を有しており、特に好ましい。黒鉛は、天然黒鉛でも、人造黒鉛でもよい。
上記低酸素材料にて被覆層を形成するには、例えば、上記材料を板状に形成して、ノズル本体の内周面に固定してもよいが、被覆層が剛直な板材からなることで、ノズル本体が溶湯により熱収縮する際、被覆層は、この収縮に追従できず本体から剥離したり、破損する恐れがある。そこで、被覆層は、上記材料の粉末にて形成することが挙げられる。例えば、上記材料からなる粉末をノズルの内周面に塗布することで被覆層を形成してもよい。このとき、粉末は、1種のみ用いてもよいし、複数種を混合させて用いてもよい。また、被覆層は、積層構造としてもよく、層ごとに異なる種類の粉末を用いてもよいし、同一種の粉末を用いて積層構造を形成してもよい。粉末を容易に塗布するには、例えば、粉末を溶剤に混合させてノズル本体の内周面に塗布した後、溶剤を乾燥させることが挙げられる。溶剤としては、例えば、エタノールなどのアルコールや水などが挙げられる。溶剤に炭素粉末や黒鉛粉末を混合させた市販のスプレーを利用してもよい。溶剤は、自然乾燥させてもよいし、より確実に乾燥させるべく、加熱処理(焼成)を行ってもよい。また、粉末を塗布する前にノズル本体を加熱して、ノズル内に存在する水分などを除去してもよい。粉末にて被覆層を形成する場合、ノズルの内周面に隙間なく粉末を塗布し、溶湯とノズル本体との接触を防止することが望まれる。そこで、粉末にて被覆層を形成する場合、複数回に亘って塗布して積層構造とすることが好ましい。上記のように粉末を溶剤に混合させて塗布することで、容易に積層構造を形成できる。塗布後に焼成を行う場合、一層ごとに焼成を行ってもよいし、複数層ごとに焼成を行ってもよい。
なお、上記被覆層は、ノズル本体の内周面に設けて有ればよく、外周面に設ける必要はない。ノズル本体の外周面、特に、ロールとの接触箇所に被覆層があると、ロールとの摩擦により被覆層が剥げたり、破損する他、最悪の場合、被覆層の破損に伴ってノズル自体も破損する恐れがある。
本発明において純マグネシウムとは、Mgと不純物とからなるものとし、マグネシウム合金とは、添加元素と残部がMg及び不純物からなるものとする。添加元素としては、例えば、Al,Zn,Mn,Si,Cu,Ag,Y,Zrなどの元素群のうち、少なくとも1種の元素が挙げられる。このような添加元素を含むマグネシウム合金として、例えば、ASTM記号におけるAZ系,AS系,AM系,ZK系などを利用してもよい。その他、本発明ノズルは、マグネシウム合金と炭化物とからなる複合材料、マグネシウム合金と酸化物からなる複合材料の連続鋳造にも利用することができる。本発明ノズルを用いて連続鋳造を行うことで、実質的に無限に長い鋳造材、特に板状材を得ることができる。
以上説明したように本発明鋳造用ノズルは、双ロール法に利用することで、純マグネシウム又はマグネシウム合金の鋳造材を生産性よく製造することができる。特に、得られた鋳造材は、表面性状に優れている。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1(A)は、本発明鋳造用ノズルを用いて双ロール法による連続鋳造を行っている様子を示す説明図、(B)は、本発明ノズルの概略構成を示す断面図、(C)は、堰を配置した状態において、本発明ノズルを注湯口側から見た正面図である。本発明ノズル1は、溶解炉(図示せず)にて溶解された純マグネシウムの溶湯やマグネシウム合金の溶湯を、湯だめなどを介して可動鋳型に供給する溶湯の輸送路として利用される部材であり、特に、一対のロール10からなる双ロール可動鋳型を用いた連続鋳造(双ロール法)に用いられるノズルである。
ノズル1は、筒状の本体1aを具え、その内周側が溶湯の輸送路となる。本体1aにおいて開口部を有する一端側は、先細りさせており、この先細りさせた側の開口部が溶湯を鋳型に供給する注湯口4として利用される。注湯口4は、図1(C)に示すように長径(幅)≫短径(厚さ)の長方形状である。図1(C)に示す例では、鋳造材が所望の大きさとなるように注湯口4の両側に堰200を配置させている。注湯口4の幅や厚さは、所望の鋳造材の幅や厚さに対応させて、適宜選択する。本体1aの他端側は、溶解炉(図示せず)からの溶湯を一時的に貯留する湯だめ20に固定される。本例では、ノズル1において湯だめ側の外周にステンレス製のサポータ(補強材)21を配置し、ノズル1の剛性を高めている。湯だめ20には、移送樋22が接続され、溶解炉からの溶湯は移送樋22を介して湯だめ20に供給される。そして、溶湯は、湯だめ20からノズル1に輸送され、ノズル1からロール10間に供給される。各ロール10は、円筒状体であり、所定の間隔をあけて対向配置され、図1(A)の矢印で示すように互いに反対方向に回転する。ロール10間の間隔は、所望の鋳造材の厚さに応じて適宜選択される。ロール10の幅(軸方向の長さ)は、所望の鋳造材の幅に応じて適宜選択され、ロール10の幅が所望の鋳造材の幅よりも大きい場合、適宜堰(図示せず)を設けて、鋳造材が所望の幅となるようにする。ロール10の内部には、水路11が設けられて随時水が流通され、ロール10表面は、この水により冷却される。即ち、ロール10は、いわゆる水冷構造を具えるものである。そして、ノズル1は、注湯口4がロール10間に位置するように、かつ注湯口4とローラ10との間隔が実質的に0となるように、注湯口4の外周側がロール10に接するように配置される。ノズル1においてこのロールと接触する箇所が鋳型接触部2となる。
上記ノズル1及びロール10を利用することで、純マグネシウムやマグネシウム合金の溶湯から鋳造材100が得られる。具体的には、溶解炉にて溶解された溶湯は、溶解炉から移送樋22を経て湯だめ20を介してノズル1に供給され、更にノズル1の注湯口4からロール10間に供給される。溶湯は、ノズル1内を輸送されることで徐々に温度が低下し始め、ロール10間に供給されてロール10に接触することで急激に冷却されて凝固し、ロール10の回転によって鋳造材100が排出される。このように溶湯をロール10間に連続的に供給することで、長尺な鋳造材100が得られる。本例では、板状の鋳造材100が製造される。
このノズル1の特徴とするところは、純マグネシウムの溶湯やマグネシウム合金の溶湯とノズルの形成材料との反応を防止するべく、溶湯に接触するノズル1の内周面に、酸素を実質的に含有しない材料からなる被覆層3を具える点にある。本例では、ノズル1の本体1aをアルミナやシリカといった酸化物材料からなる断熱材にて形成しており、このようなノズル1とMgを主成分とする溶湯とが接触すると、断熱材中の酸素と溶湯中のMgとが反応してノズル1が破損するなどして鋳造できない恐れがある。そこで、ノズル1において溶湯と接触する内周面に被覆層3を設けている。本例では、ノズル1の内周面全面に被覆層3を形成した。また、本例において被覆層3は、黒鉛粉末を塗布して形成した。
このように酸化物材料と比較して酸素濃度が低い材料(本例では、実質的に酸素を含んでいない材料)からなる被覆層を具える本発明ノズルは、酸化物材料からなる本体が純マグネシウムやマグネシウム合金といった酸素と反応し易い溶湯に直接接触することがなく、溶湯とノズルとが反応することを効果的に防止することができる。また、本発明ノズルは、ローラとの接触箇所(鋳型接触部)を断熱材にて形成しているため、ノズル内の溶湯の熱が鋳型接触部を介してローラに伝わりにくい。そのため、本発明ノズルは、ノズル内の溶湯が鋳型接触部を介してローラにより冷却されることを抑制することができ、ノズル内で溶湯が冷却されて凝固され、鋳造できなくなるといった不具合が生じにくい。従って、本発明ノズルを利用することで、安定して鋳造材を製造することができる。更に、本例では、サポータによりノズルを支持しており、溶湯の重みやノズル自体の重みにより、ノズル本体が撓んだりすることを防止することができる。
(試験例1)
図1に示すような本体の内周面に被覆層を具えるノズルを作製し、図1に示す双ロール可動鋳型を用いて、純マグネシウムやマグネシウム合金の鋳造を行った。比較として、被覆層を具えていないノズルを利用して、同様に純マグネシウムやマグネシウム合金の鋳造を行った。
この試験では、ノズル本体として、酸化アルミニウム及び酸化珪素を主体とするZircar社製鋳造ノズルを加工して用いた(全長100mm,先端厚さ1.8mm,幅250mm,湯だめ側の断面積:2500mm2,長径:250mm,短径:10mm,注湯口の断面積:1250mm2,長径:250mm,短径:5mm)。また、被覆層を具えるノズルは、ノズル本体の内周面全面に被覆層を形成した。被覆層は、窒化硼素粉末を溶剤(エタノール)に混合させた窒化硼素スプレーと、黒鉛粉末を溶剤(エタノール)に混合させた黒鉛スプレーとを用い、一方のスプレーにて粉末を塗布した後、他方のスプレーにて粉末を塗布して積層させた後、300℃の温度で焼成した。この積層塗布工程と焼成工程とを5回繰り返し行い、得られた被覆層の厚さは約0.35mmであった。
この試験では、ロール径1000mm×幅500mmの双ロール鋳造機を用い、厚さ5mm×幅250mmの板状の鋳造材を作製する。鋳造材の幅は、図1(C)に示すように適宜堰200を設けることで所望の幅となるように調整した。ノズルは、図1に示すように注湯口を具える一端側をロール間に配置し、他端側を湯だめに固定させた。また、この試験では、純マグネシウム(99.9質量%以上のMgと不純物とからなる)、AZ31相当合金(質量%で、Al:3.0%,Zn:1.0%,Mn:0.15%を含み、残部がMg及び不純物)、AZ91相当合金(質量%でAl:9.0%,Zn:0.7%,Mn:0.32%を含み、残部がMg及び不純物)の溶湯を用いた。
その結果、被覆層を具えるノズルを利用した場合は、鋳造中に溶湯がノズルと反応することがなく、純マグネシウム鋳造材及びマグネシウム合金鋳造材を得ることができた。それに対し、被覆層を具えていないノズルを利用した場合は、鋳造時、溶湯(Mg)と激しく反応してノズルが破損し、鋳造材を得ることができなかった。なお、いずれのノズルも、湯だめ側の外周にステンレス製のサポータを配置した。本例では、厚さ0.2mm、幅240mmのステンレス板を2枚用意し、ノズルにおいて湯だめ側を両板で挟むように配置した。また、溶湯を輸送する前においてノズルの注湯口近傍を調べたところ、いずれのノズルも部分的に撓んだ箇所が無かった。
更に、湯だめ内からロール間における溶湯の温度分布を調べた。溶湯は、純マグネシウム(融点Tm:約650℃)を利用した。溶湯は、湯だめ内の温度が約710℃となるように調整した。溶湯の温度は、測定箇所に温度センサを配置して調べた。その結果を図2のグラフに示す。また、比較として、黒鉛製のノズルを同様の形状に作製し、同様に注湯口を具える一端側をロール間に、他端側を湯だめに固定させて、溶湯の温度分布を調べてみた。その結果も図2のグラフに示す。なお、図2において図1と同一符号は、図1と同一物を示す。
本体の内周面に被覆層を具える本発明ノズルを用いた場合、湯だめ20内にて約710℃であった溶湯は、図2の実線Aに示すように湯だめ20を出てノズルN内を通過中、温度が低下していき、注湯口4近傍で融点Tm近くとなり、注湯口4を出てロール10に接触することで急激に温度が低下し、融点よりも低くなった。更に、このノズルを2時間使用した後に同様に溶湯の温度分布を調べたところ、破線A'で示すように、実線Aとほぼ同様の温度分布を示した。このことから、本発明ノズルを利用することで、長期の使用に亘り、安定して鋳造材を得ることができることが確認された。
これに対し、黒鉛製のノズルを利用した場合、湯だめ20内にて約710℃であった溶湯は、破線aで示すようにノズル内で融点Tmよりも温度が低下して凝固してしまい、鋳造できなかった。これは、本発明ノズルで利用した断熱材に比較して黒鉛の方が熱伝導性がよいため、ロールなどとの接触によりノズルが冷却されることでノズル内の溶湯も冷却されて溶湯の温度が低下したためであると考えられる。そこで、鋳造できるようにするには、湯だめ20内の溶湯温度を融点Tmよりも100℃上昇させる必要があった。この状態で温度分布を調べたところ、湯だめ20内でTm+100℃であった溶湯は、破線a'で示すように湯だめ20を出てノズルNを通過中、温度が低下していき、注湯口4近傍で融点Tm近くとなり、注湯口4を出てロール10に接触することで急激に温度が低下し、融点よりも低くなった。このことから、黒鉛製のノズルを利用する場合、溶湯の温度を高めることで、本発明ノズルと同様に溶湯とノズルとが反応することなく、鋳造できることが確認された。しかし、このノズルを10分間使用した後に同様に溶湯の温度分布を調べたところ、破線a"で示すように、注湯口4近傍においても溶湯の温度が融点Tm近傍まで低下せず、注湯口4近傍での温度と、ロール10との接触箇所での温度との差が大きくなり、得られた鋳造材の表面に湯じわ状の欠陥が生じるようになった。これは、上記のように黒鉛は、熱伝導性がよいため、溶湯によりノズルが暖められ続けることでノズルの温度が高くなり、溶湯の温度が下がりにくくなったためであると考えられる。従って、黒鉛製ノズルを利用する場合、溶湯の温度をより高くしておく必要があると共に、長期に亘り鋳造材を製造する際には、ノズルを適宜冷却する必要があり、本発明ノズルを利用する方が生産性よく鋳造材を製造することができる。
(試験例2)
試験例1で用いた被覆層を具えるノズルにおいて、被覆層を形成する領域を種々変更させたノズルを作製した。この試験では、ノズルの内周面において湯だめ側に被覆層を具え、注湯口側に被覆層を有していないノズルを複数作製した。具体的には、ノズルの内周面において被覆層形成領域をノズルの注湯口側から徐々に後退させて、注湯口側から被覆層形成領域までの大きさ(長さ)が異なるノズルを作製した。被覆層を有する箇所と被覆層を有しない箇所とを有するノズルは、被覆層を施さないところを予めマスキングしておき、マスキング部分を除いて被覆層を形成することで得られる。この試験では、注湯口からの距離を異ならせてマスキングすることで、被覆層の形成領域を変化させ、注湯口から被覆層形成領域までの大きさが異なるノズルを複数製造した。このようにして得られた湯だめ側に被覆層を具え、注湯口側に被覆層を具えていないノズルに対し、被覆層の形成箇所と、被覆層を具えていない箇所との境界に温度センサ(熱電対)を埋め込み、ノズル内の温度分布を調べてみた。溶湯は、試験例1と同様の純マグネシウム、AZ31相当材、AZ91相当材を用いた。
その結果、純マグネシウム、マグネシウム合金のいずれの溶湯においても、ノズル内の溶湯の温度が融点(液相線温度)よりも13〜15℃程度高い箇所で急激な反応が生じ、ノズル全体が破損した。このことから、ノズルにおいて少なくとも融点+Tm℃となる箇所、具体的には湯だめ側の領域に被覆層を施しておくと、高酸素材料からなるノズルと溶湯とが反応して鋳造できなくなったり、ノズルが破損するといった不具合を防止できることが確認された。
(試験例3)
試験例1で用いた本体の内周面全面に被覆層を具えるノズルと、注湯口近傍を除いて被覆層を具えるノズルとを作製し、図1に示す双ロール鋳型を用いて、純マグネシウムやマグネシウム合金の鋳造を行った。注湯口近傍に被覆層を具えていないノズルは、注湯口からの距離が30mmまでの領域をマスキングし、このマスキング部分をのぞして被覆層を形成することで得た。被覆層は、試験例1と同様にして形成した。本例では、厚さ4.5mm×幅200mの板状の鋳造材を200kg製造した。鋳造材の厚さは、ローラ間の間隔を調整することで変更した。また、鋳造材の幅は、適宜堰を設けて調整した。溶湯は、試験例1と同様に純マグネシウム、AZ31相当合金、AZ91相当合金を用いた。
その結果、いずれのノズルとも問題なく板状の鋳造材200kgを製造することができた。特に、注湯口近傍に被覆層を具えていないノズルは、注湯口の断面積が被覆層により減少されることがなく、注湯口近傍にも被覆層を具えるノズルと比較して注湯口の断面積が大きい。そのため、溶湯の供給圧力を大きくしたりすることなく、表面性状に優れる鋳造材を得ることができた。これに対し、ノズルの内周面全面に被覆層を具えたノズルでは、被覆層(厚さ3.5mm)により、注湯口の短径が0.7〜0.8mm程度小さくなる。そこで、注湯口の断面積が小さくなることに伴う表面性状の劣化を低減するには、溶湯の注湯圧力を大きめにするなどの操作を行う必要があった。
(試験例4)
図3に示すような種々のノズルを作製し、図1に示す双ロール可動鋳型を用いて、純マグネシウムやマグネシウム合金の鋳造を行った。この試験では、試験例1と同様のロール径1000mm×幅500mmの双ロール鋳造機を用い、厚さ5mm×幅250mmの板状の鋳造材を100kg作製した。溶湯は、試験例1と同様に純マグネシウム、AZ31相当合金、AZ91相当合金を用いた。
図3(A)に示すノズル1Aは、本体1Aaをニチアス株式会社製ルミボード(ケイ酸カルシウムを主体)にて形成し、本体1Aaの内周面全面に被覆層3Aを設けた。被覆層3Aは、窒化硼素と黒鉛との混合粉末を溶剤(エタノール)に混合させたスプレーを用い、本体1Aaの内周面に粉末を塗布した後、160℃の温度で焼成するという作業を10回繰り返し行って形成し、厚さを約0.2mmとした。被覆層3Aが設けられた注湯口4Aは、長径250mm、短径5mmの長方形状である。
図3(B)に示すノズル1Bは、本体1Baを注湯口側と湯だめ側とで異なる材料にて形成した。注湯口側本体1bは、アルミナ焼結体にて形成し、湯だめ側本体1bbは、黒鉛にて形成した。この本体1Baの内周面において、注湯口4B近傍(注湯口からの距離0.3mmまでの領域)を除き被覆層3Bを設けた。被覆層3Bは、窒化硼素粉末を溶剤(エタノール)に混合させた窒化硼素スプレーと、黒鉛粉末を溶剤(エタノール)に混合させた黒鉛スプレーとを用意し、両スプレーを交互に用いて本体1Baの内周面(マスキングした注湯口近傍を除く)に粉末を積層させた後、300℃の温度で焼成するという作業を10回繰り返し行って形成し、厚さを約0.4mmとした。注湯口4Bは、長径250mm、短径5.4mmの長方形状である。
図3(C)に示すノズル1Cは、ノズル1Bと同様に本体1Caを注湯口側と湯だめ側とで異なる材料にて形成しており、注湯口側本体1cは、窒化硼素焼結体にて形成し、湯だめ側本体1ccは、黒鉛にて形成した。この本体1Caの内周面において、注湯口側本体1cの内周面の一部にのみ被覆層3Cを設け、注湯口からの距離40mmまでの領域、及び黒鉛からなる湯だめ側本体1ccの内周面には、被覆層3Cを設けていない。被覆層3Cは、窒化硼素粉、炭素、黒鉛の混合末を溶剤(エタノール)に混合させたスプレーを用い、本体1Caの内周面(マスキングした注湯口側の領域、及び湯だめ側本体を除く)に粉末を塗布した後、160℃の温度で焼成するという作業を8回繰り返し行って形成し、厚さを約0.4mmとした。注湯口4Cは、長径250mm、短径5.4mmの長方形状である。
図3(D)に示すノズル1Dは、本体1Daをイソライト工業株式会社製イソウールボード(アルミナ及びシリカを主体)にて形成し、本体1Daの内周面全面に被覆層3Dを設けた。被覆層3Dは、窒化硼素粉末を溶剤(エタノール)に混合させたスプレーを用い、本体1Daの内周面に粉末を塗布した後、160℃の温度で焼成するという作業を5回繰り返し行って形成し、厚さを約0.25mmとした。被覆層3Dが設けられた注湯口4Dは、長径250mm、短径4.9mmの長方形状である。そして、このノズル1Dは、本体1Daに補強材5としてステンレス棒を複数本挿入して、内蔵させている。本例では、特に、湯だめ側に補強材5を配置した。このように補強材5を配置させることで、ノズル1Dは、溶湯の重みにより本体1Daが変形することを防止できる。
図3(E)に示すノズル1Eは、本体1Eaをケイ酸カルシウムボードにて形成し、本体1Eaの内周面において湯だめ側のみに被覆層3Eを設け、注湯口側(注湯口4Eからの距離75mmまでの領域)には被覆層3Eを設けていない。即ち、このノズル1Eは、内周面において温度がTm+10℃以上の溶湯に接触する箇所のみ被覆層3Eを設けている。被覆層3Eは、黒鉛粉末を溶剤(エタノール)に混合させたスプレーを用い、本体1Eaの内周面(マスキングした注湯口側の領域を除く)に粉末を塗布した後、300℃の温度で焼成するという作業を8回繰り返し行って形成し、厚さを約0.4mmとした。注湯口4Eは、長径250mm、短径5.4mmの長方形状である。そして、このノズル1Eは、ノズル1Dと同様に本体1Eaの湯だめ側に補強材6を配置している。ノズル1Eでは、本体1Eaの外周面に補強材6としてステンレス板を配置させている。本例では、特に、湯だめ側に補強材6を配置した。このように補強材6を配置させることで、ノズル1Eは、溶湯の重みにより本体1Eaが変形することを防止できる。
上記ノズルを用いて鋳造を行ったところ、いずれのノズルも問題なく板状の鋳造材100kgを製造することができた。このとき、注湯口近傍に被覆層を具えていないノズル1B,1C,1Eは、注湯口の断面積が被覆層により減少されることがないため、溶湯の供給圧力を大きくしたりすることなく、表面性状に優れる鋳造材を得ることができた。ノズルの内周面全面に被覆層を具えたノズル1A,1Dは、被覆層により注湯口の断面積が小さくなったが、溶湯の注湯圧力を大きめにするなどの操作を行うことで表面性状に優れる鋳造材を得ることができた。
また、ノズル本体の一部を熱伝導性に優れる黒鉛で作製したノズル1B,1Cでは、黒鉛で作製された湯だめ側本体の外周にヒータなどを配置して溶湯を加熱することができ、ノズル内で溶湯温度が低下することを低減できた。また、ノズルの可動鋳型接触側に耐摩耗性部材を配置すると、可動鋳型との摺動によるノズルの損傷を軽減することができた。
本発明鋳造用ノズルは、マグネシウムやマグネシウム合金の連続鋳造を行う際、溶解炉などから可動鋳型に溶湯を供給する溶湯輸送部材として好適に利用できる。
(A)は、本発明ノズルを用いて双ロール法による連続鋳造を行っている様子を示す概略構成図、(B)は、本発明ノズルの概略構成を示す断面図、(C)は、本発明ノズルを注湯口側から見た正面図である。 湯だめからロール間までの溶湯の温度分布を示すグラフである。 本発明ノズルの他の実施例を示す断面図であり、(A)は、図1に示すノズルと形成材料が異なる例、(B),(C)は、本体が2種類の異なる材料から形成され、(D),(E)は、補強材を具える例を示す。
符号の説明
1,1A,1B,1C,1D,1E,N ノズル 1a,1Aa,1Ba,1Ca,1Da,1Ea 本体
1b,1c 注湯口側本体 1bb,1cc 湯だめ側本体 2 鋳型接触部
3,3A,3B,3C,3D,3E 被覆層 4,4A,4B,4C,4D,4E 注湯口 5,6 補強材
10 ロール 11 水路 20 湯だめ 21 サポータ 22 移送樋
100 鋳造材 200 堰

Claims (11)

  1. 溶解した純マグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯を双ロール可動鋳型に供給する鋳造用ノズルであって、
    前記溶湯に接触する溶湯接触部と、
    前記可動鋳型に接触する鋳型接触部と、
    前記溶湯を可動鋳型に注湯する注湯口とを具え、
    前記鋳型接触部は、断熱材にて形成され、
    前記溶湯接触部のうち少なくとも一部は、低酸素材料からなることを特徴とする鋳造用ノズル。
  2. 純マグネシウム又はマグネシウム合金の融点をTm℃とするとき、
    溶湯接触部のうちTm+10℃以上の溶湯に接触する箇所は、低酸素材料からなることを特徴とする請求項1に記載の鋳造用ノズル。
  3. 低酸素材料は、窒化硼素、黒鉛、炭素から選択される1種以上の材料からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳造用ノズル。
  4. 注湯口近傍は、断熱材にて形成され、
    注湯口が所定の断面積を確保できるように注湯口近傍に補強材を具えることを特徴とする請求項1に記載の鋳造用ノズル。
  5. 注湯口近傍は、断熱材にて形成され、
    断熱材は、高剛性材料から形成されることを特徴とする請求項1に記載の鋳造用ノズル。
  6. 断熱材は、酸化アルミニウム、酸化珪素、ケイ酸カルシウム、アルミナ焼結体、窒化硼素焼結体から選択される1種以上の材料を主体とすることを特徴とする請求項1に記載の鋳造用ノズル。
  7. 断熱材は、更に、炭素及び黒鉛の少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項6に記載の鋳造用ノズル。
  8. 断熱材は、その内部に気孔を含むことを特徴とする請求項1に記載の鋳造用ノズル。
  9. 溶湯接触部のうち少なくとも一部は、窒化硼素、黒鉛、炭素から選択される1種以上の材料からなる被覆層を具え、
    前記被覆層は、前記材料粉末にて形成されることを特徴とする請求項1に記載の鋳造用ノズル。
  10. 溶湯接触部のうち少なくとも一部は、窒化硼素、黒鉛、炭素から選択される1種以上の材料からなる被覆層を具え、
    被覆層は、複数の積層構造であることを特徴とする請求項1に記載の鋳造用ノズル。
  11. 被覆層は、焼成処理が施されていることを特徴とする請求項9又は10に記載の鋳造用ノズル。
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