JPH11226702A - ロール式連続鋳造機及びそのサイド堰とノズル - Google Patents

ロール式連続鋳造機及びそのサイド堰とノズル

Info

Publication number
JPH11226702A
JPH11226702A JP4998698A JP4998698A JPH11226702A JP H11226702 A JPH11226702 A JP H11226702A JP 4998698 A JP4998698 A JP 4998698A JP 4998698 A JP4998698 A JP 4998698A JP H11226702 A JPH11226702 A JP H11226702A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
nozzle
sliding member
weir
type continuous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4998698A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Fushimi
哲郎 伏見
Nobuhiro Hasebe
悦弘 長谷部
Yoichiro Mochizuki
陽一郎 望月
Hitoshi Takigawa
整 瀧川
Takeo Wakui
健男 涌井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Coorstek KK
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Toshiba Ceramics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd, Toshiba Ceramics Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP4998698A priority Critical patent/JPH11226702A/ja
Publication of JPH11226702A publication Critical patent/JPH11226702A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで製造でき、十分な耐摩耗性と摺動
性を有するロール式連続鋳造機用のサイド堰を提供す
る。 【解決手段】 堰本体15,21,31,115と、ロ
ールに接触する部分に配置される摺動部材17,23,
33,117とから構成され、摺動部材17,23,3
3,117が堰本体15,21,31,115とは別材
料の溶融シリカ質材料で形成されることを特徴とするロ
ール式連続鋳造機用のサイド堰。ノズル本体3a,10
3aと、ロール側の端部に配置される摺動部材4,10
4とから構成され、摺動部材4,104がノズル本体3
a,103aとは別材質のBN質材料で形成されること
を特徴とするロール式連続鋳造用のノズル。前記サイド
堰と前記ノズルの少なくとも一方を備えたロール式連続
鋳造機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ロール式連続鋳
造機及びそのサイド堰とノズルに関する。本発明は単ロ
ール式、双ロール式いずれの場合でも、また、双ロール
式の場合には横・縦注ぎ式の両方に適用可能である。
【0002】
【従来の技術】冷却ロールを用いて、溶融金属から1〜
10mm程度の厚さの薄肉鋳片を連続的に製造する鋳造
法として、単ロールによる鋳造法と双ロールによる鋳造
法とがある。さらに、双ロール式連続鋳造機には、いわ
ゆる横注ぎ式と縦注ぎ式がある。横注ぎ式では2個のロ
ールは実質的に縦方向に並べられ、そのロールと一対の
サイド堰と底部を形成するノズルによって形成される湯
だまり部に溶融金属を蓄える。また、縦注ぎ式では実質
的に横方向に並べられた2個のロールと一対のサイド堰
とによって形成される湯だまり部に溶融金属を蓄える。
【0003】双ロール式連続鋳造機は、所定の間隙を保
って平行に配置され互いに逆方向に回転する2個のロー
ルを利用し、溶融金属を急冷凝固させて金属薄板を製造
する構成になっている。
【0004】単ロール式は、横注ぎ式の双ロール式連続
鋳造機の上ロールを省いたものにほぼ相当する。そのた
め構造上双ロール式と同じ問題を有している。
【0005】つまり、単ロール式、双ロール式のいずれ
の方式においても、ロールとノズルの間で湯差しや湯漏
れを皆無にすることが重要である。そのため、サイド堰
やノズルの材料には優れた耐熱衝撃性と耐食性及び摺動
性が要求される。また、熱膨張率がロールと余り違わな
いことも必要である。
【0006】従来、双ロール式連続鋳造機用のサイド堰
は、例えば、窒化硼素(BN)質耐火物の一体物として
形成されることが多かった。BN質耐火物は優れた耐熱
衝撃性と耐食性及び摺動性を備えている。
【0007】しかしながら、BN質材料は非常に高価で
あり、製造される金属製品のコストダウンを阻む1つの
要因となっていた。
【0008】また、BN質材料はホットプレス法によっ
て製造されるが、当該方法は大型の製品の製造には適し
ていない。それゆえ、鋳造装置が大型化し、それに伴っ
てサイド堰も大きくなり、縦・横共に300mm以上と
なった場合には、サイド堰の製造が難しかった。
【0009】一方、ノズルには一体型のものと、底ノズ
ルとサイドノズルから構成されるものがある。
【0010】特開昭63−101053号公報は、ノズ
ルのシール対策として、ロールと底ノズルの間にセラミ
ックスファイバーを配置し、そのクッション性でシール
性を高める手法を開示している。
【0011】しかし、セラミックファイバーは機械的強
度が低いため、ロールとの摺動で欠損が発生し、これが
金属製品の表面欠陥をもたらし問題となっていた。
【0012】そこで、特開平5−318040号公報
は、セラミックファイバーの欠損対策として、セラミッ
クファイバーとロールの間に金属薄板を介在させる手法
を提案している。
【0013】しかしながら、金属薄板を用いても、長時
間の連続鋳造では、同様のファイバーフェルトの欠損が
無くなるわけではなかった。
【0014】なお、双ロール式連続鋳造機は、ツインロ
ール式ストリップキャストとも呼ばれる。また、サイド
堰は、サイドダムとも呼ばれる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述のよう
な従来技術の問題点を解消し、低コストで製造でき、大
型化も可能であり、安定した連続鋳造操業が可能なロー
ル式連続鋳造機及びそのサイド堰とノズルを提供するこ
とを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、堰本体(1
5,21,31,115)と、ロールに接触する部分に
配置される摺動部材(17,23,33,117)とか
ら構成され、摺動部材(17,23,33,117)が
堰本体(15,21,31,115)とは別材料の溶融
シリカ質材料で形成されることを特徴とするロール式連
続鋳造機用のサイド堰を要旨としている。
【0017】本発明は、ノズル本体(3a,103a)
と、ロール側の端部に配置される摺動部材(4,10
4)とから構成され、摺動部材(4,104)がノズル
本体(3a,103a)とは別材質のBN質材料で形成
されることを特徴とするロール式連続鋳造機用のノズル
も要旨としている。
【0018】本発明は、前記サイド堰と前記ノズルの少
なくとも一方を備えたロール式連続鋳造機も要旨として
いる。
【0019】なお、本発明で「BN質材料」とは、BN
を5重量%以上含有する材質を指し、「溶融シリカ質」
とは、少なくとも非晶質シリカが90重量%以上の材質
を指す。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明のロール式連続鋳造機用の
サイド堰は、ロールに接触する部分に堰本体とは別体の
摺動部材を配置し、この摺動部材を堰本体とは別材料の
溶融シリカ質材料で形成することを特徴としている。
【0021】堰本体は、好ましくはアルミナ−黒鉛質耐
火物で形成する。アルミナ−黒鉛質耐火物は、例えば浸
漬ノズル等に用いられる耐火物であり、耐熱衝撃性や耐
食性に優れている。
【0022】堰本体を形成するアルミナ−黒鉛質耐火物
は、十分な耐熱衝撃性と耐食性を得るため、アルミナを
30〜80重量%、黒鉛を10〜50重量%含有するこ
とが好ましい。
【0023】サイド堰の摺動部材の材料となる溶融シリ
カ質耐火物は、非晶質シリカが95重量%以上、不純物
5重量%以下であることが好ましい。不純物が5重量%
以上含まれると、加熱中に失透を起こし、欠け落ち等の
不具合が発生し易くなる。
【0024】溶融シリカ質耐火物の粒度は、最大粒径が
500μmとするのが好ましい。最大粒径が500μm
を超える場合には、十分な耐摩耗性及び摺動性が得られ
ないことがある。
【0025】サイド堰本体と摺動部材は、例えば接着剤
を用いて一体化される。接着剤は、好ましくは2価の金
属塩を触媒にして製造したレゾール型熱硬化性フェノー
ル樹脂アルコール溶液10〜30重量%と、金属アルミ
ニウム粉末、アルミニウム−マグネシウム合金粉末及び
アルミニウム−シリコン合金粉末から選んだ少なくとも
1種の粉末2〜10重量%と、耐火材料60〜88重量
%から構成される。
【0026】少なくとも1種の粉末2〜10重量%と
は、1種又は2種以上の粉末の合計の重量%を意味して
いる。
【0027】この接着剤は、結合材として、2価の金属
塩を触媒にして製造したレゾール型熱硬化性フェノール
樹脂を用いるため、400〜800℃の温度域で大きな
結合強度が得られる。その理由は、以下のとおりであ
る。
【0028】2価の金属塩を触媒にして製造したレゾー
ル型熱硬化性フェノール樹脂は、水酸基とメチロール基
によって2価の金属とのキレート結合を含んでおり、1
20〜130℃の熱処理によってエーテル結合に変化す
る。エーテル結合とならないメチロール基は、70〜8
0℃からメチレン結合化して硬化し始める。一方、エー
テル結合はホルマリンを発生しながらメチレン結合化す
るため、130〜150℃から硬化する。
【0029】このように、2価の金属塩を触媒にして製
造したレゾール型熱硬化性フェノール樹脂は硬化温度が
低温から高温にまでわたっており、400〜800℃の
温度域で未分解の結合が多く維持されるため、高い結合
強度を維持することができるのである。
【0030】2価の金属塩を触媒にして製造したレゾー
ル型熱硬化性フェノール樹脂の配合割合を、10〜30
重量%に限定した理由を述べる。前記樹脂の配合割合が
10重量%未満の場合には、特に400〜800℃の温
度域で、十分な結合強度が得られなくなる。また、前記
樹脂の配合割合が30重量%を超える場合には、耐火材
料の割合が少なくなり、十分な耐熱性が得られなくなっ
てしまう。
【0031】このような観点から、レゾール型熱硬化性
フェノール樹脂のさらに好ましい配合割合は、15〜2
5重量%である。
【0032】金属アルミニウム粉末、アルミニウム−マ
グネシウム合金粉末及びアルミニウム−シリコン合金粉
末から選んだ少なくとも1種の粉末の総量を2〜10重
量%に限定した理由を述べる。これらの粉末の総量が2
重量%未満の場合には、800℃以上の熱間強度が低く
なると云う不具合が生じる。また、総量が10重量%を
超えると、フェノール樹脂溶液中の水又はアルコールと
の反応により発生するガスが増え、気泡が多くなると云
う不具合が生じる。
【0033】このような観点から、前記粉末の総量のさ
らに好ましい配合割合は、3〜8重量%である。
【0034】また、前記粉末の最大粒径は、1mm以下
にすることが好ましい。その理由は、1mm以上では接
着剤の強度が低くなるからである。
【0035】耐火材料としては、最大粒径が1mm以下
のアルミナを用いることが好ましい。アルミナの粒径を
1mm以下にすることによって、接着層厚さを薄くし、
接着強度を高めることができるという利点が得られる。
【0036】また、耐火材料として、最大粒径が45μ
m以下のマグネシア粉末1〜5重量%最大と最大粒径1
mm以下のアルミナを用いることも好ましい。この場
合、粒径が1mm以下のアルミナの割合は55〜87重
量%となる。
【0037】このように、粒径が45μm以下のマグネ
シア粉末を適量加えることによって、低温域から高温域
までより高い接着強度を保ち、長い耐用を享受すること
ができる。
【0038】添加するマグネシア粉末の量を1〜5重量
%に限定した理由を述べる。マグネシアが1重量%未満
の場合には、接着剤が硬化し難くなる。また、マグネシ
アが5重量%を超える場合には硬化速度が大き過ぎて作
業性が悪くなってしまう。
【0039】このような接着剤を用いることによって、
溶融金属で加熱されても、良好な接合を長期に渡って維
持することができる。
【0040】本発明のロール式連続鋳造機用のサイド堰
の摺動部分は、複数の分割体として構成できる。これら
の分割体も、前記接着剤を用いて互いに接合することが
好ましい。
【0041】次に、本発明のロール式連続鋳造用のノズ
ルについて述べる。ノズルはノズル本体と、ロール側の
端部に配置される摺動部材とから構成され、摺動部材が
ノズル本体とは別材質のBN質材料で形成されることを
特徴とする。
【0042】ノズル本体は、好ましくは溶融シリカ質耐
火物で形成する。溶融シリカ質耐火物は熱膨張係数が
0.4×10-6/℃と小さいため、耐熱衝撃性に優れて
いる。また、予熱時の熱変形が小さいため、冷却時に設
定したロールとの精度の狂いを少なくできる。
【0043】ノズルの摺動部材の材料となるBN質材料
は、BNを5〜99重量%、Si34 、AlN、Al
2 3 から選んだ少なくとも1種を95〜1重量%含ん
でいる。BN質材料は不可避不純物も含んでいる。
【0044】BNは耐熱衝撃性及び摺動性を向上すると
共に、鉄の浸潤を防止する作用も有する。BNの添加量
を5重量%以上としたのは、このような効果を十分に大
きくするためである。
【0045】BNの粒径について述べると、その最大粒
径は10μm以下が望ましい。最大粒径が10μmを超
える場合には、十分な摺動性が得られないことがある。
【0046】摺動材の組成についてはBN単体でもSI
ALON−BN、Si3 4 、ALON−BN系複合材
いずれでもよい。
【0047】添加するSi3 4 、AlN、Al2 3
の粒径は、十分な耐摩耗性及び摺動性を得るため、いず
れも50μm以下であることが好ましい。
【0048】BN質材料に含まれる不可避不純物とは、
2 3 、CaO等である。それらの含有量は、5重量
%以下に抑えることが好ましい。
【0049】ノズルの先端のロールとの摺動部に接着さ
れ、摺動部材となるBN質材料は、六方晶系の結晶構造
を有するため、機械的な摩擦に対して優れた潤滑性を示
し、また、一様に摩耗し、欠け等による欠損を起し難い
という性質を有する。このようにBN質材料を用いれば
ロールとの摺動によってロールの曲率に合致する形状に
適度に摩耗し、ノズルとロールの隙間を限りなく小さく
することができる。BN質材料の摺動部材としては、ホ
ットプレス法で製造したものや、窒化珪素等との複合材
料を用いることができる。
【0050】摺動部材とノズル本体は、前記接着剤を用
いて接合することが好ましい。
【0051】摺動部材は、複数の分割体として構成でき
る。これらの分割体も前記接着剤を用いて互いに接合す
ることが好ましい。
【0052】ノズルの先端はノズルとロールとで形成さ
れる湯だまりに隣接しているため、摺動材の接着部は1
200℃以上の高温となる。摺動材には、ロールとの摺
動によって高温下で機械的応力がかかるため、従来の水
ガラス系、りん酸アルミニウム系の接着剤では熱間での
接着強度が低く、使用できないか、長時間の使用には剥
離等の問題が発生する。これに対し、前記接着剤はカー
ボンボンドによる接着のため、1400℃でも5MPa
以上の接着力を有し、摺動材の剥離等の問題の発生はな
い。
【0053】次に、本発明のロール式連続鋳造機につい
て述べる。本発明のロール式連続鋳造機は、1または2
のロールと、ロールに摺接する一対のサイド堰と、さら
に横注ぎ式の場合においては、底部を形成するノズルと
によって形成される空間に湯だまりを形成し、その中に
蓄えられる溶融金属をロールの回転により所定の厚みに
鋳造するロール式連続鋳造機において、前述のようなサ
イド堰と前述のようなノズルの少なくとも一方を具備す
ることを特徴とする。
【0054】ロール式連続鋳造機におけるノズルとサイ
ド堰は、前述のような様々な態様で形成することができ
る。
【0055】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0056】図1は、本発明のサイド堰を備えた双ロー
ル式連続鋳造機(たて注ぎ式)の一部を示す概念図であ
る。双ロール式連続鋳造機10は、平行に配置された一
対のロール12を有し、両ロールは図示しない駆動装置
によって互いに反対方向に回転駆動される。ロール12
の端面側には、サイド堰20がロール12と摺動可能に
固定されている。
【0057】サイド堰20とロール端面の接触部は、溶
融金属が漏洩しないように確実に当接され、かつ摺動可
能になっている。
【0058】サイド堰20とロール12の周面によっ
て、湯溜まりが形成され、そこに溶融金属が収容され
る。
【0059】ロール12を駆動すると、ロール12で冷
却された溶融金属が、2つのロール12のすきまから金
属薄帯として連続的に排出される。
【0060】溶融金属は、双ロール式連続鋳造機10の
上方に配置したタンディッシュ等から適宜供給できる。
【0061】サイド堰20は、堰本体21と、ロールに
接触する部分に配置される摺動部材23から構成されて
いる。両者は、別の材料で形成されている。
【0062】堰本体21は、ロールとの接触領域周辺に
円弧状の溝を有しており、その溝に摺動部材を配置する
構成になっている。堰本体は、例えばアルミナ40重量
%、黒鉛35重量%からなるアルミナ−黒鉛質材料で構
成される。
【0063】一方、摺動部材23は、堰本体21の溝に
対応した円弧形状を有している。摺動部材23は、溶融
シリカ質材料で形成されている。具体的な組成の一例を
述べると、非晶質シリカ99重量%、不純物1重量%、
最大粒径300μmである。
【0064】堰本体21と摺動部材23は、接着剤24
を用いて接合されている。接着剤の具体的な組成の一例
を述べると、2価の金属塩を触媒にして製造したレゾー
ル型熱硬化性フェノール樹脂アルコール溶液22重量%
と、アルミニウム−マグネシウム合金粉6重量%と、ア
ルミナ粉末72重量%である。
【0065】図2は、本発明のサイド堰の他の実施例を
示す斜視図である。
【0066】この実施例では、両側の摺動部材33がそ
れぞれ2つの分割体33aとして形成されている。これ
らの分割体33aは、図1と同様の接着剤によって、堰
本体31に接合されている。分割体33aの繋ぎ目35
にも、接着剤が塗布されている。
【0067】図3は、本発明による横注ぎ式の双ロール
式連続鋳造機11の主要部を示す概念図である。図5
は、ノズル3とサイド堰14の組み立て図である。
【0068】連続鋳造機11は、ほぼ縦並びで平行に配
置された一対のロール1a,1bを有し、両ロールは図
示しない駆動装置によって互いに反対方向に回転駆動さ
れる。
【0069】下部ロール1bには、タンディッシュ2に
固定されたノズル3が均一に押し付けられている。ま
た、上部ロール1aの端面と下部ロールの回転円周面に
は、サイド堰14がロール1a,1bと摺動可能な状態
で、例えばエアーシリンダー等の押圧手段によって押し
付けられている。
【0070】サイド堰14とノズル3、サイド堰14と
ロール1、ノズル3とロール1bの接触部は、溶融金属
5が漏洩しないように確実に当接され、しかもサイド堰
14、ノズル3とロール1a,1bの接触部は摺動可能
になっている。
【0071】タンディッシュ2に注入された溶融金属5
は、ノズル3、サイド堰14及びロールa,1bで形成
された湯だまりに導かれる。ロール1a,1bを互いに
逆回りに駆動すると、ロール1a,1bで冷却された溶
融金属が2つのロール1a,1bの隙間から金属薄帯6
として連続的に排出される。
【0072】図6に示すように、サイド堰14は、堰本
体15と、ロールに接触する部分に配置される摺動部材
17から構成されている。両者は、別の材料で形成され
ている。
【0073】堰本体15は、ロールとの接触領域周辺に
円弧状の溝を有しており、その溝に摺動部材17が配置
され接着材で固定されている。堰本体15は、例えばア
ルミナ50重量%、黒鉛30重量%からなるアルミナ−
黒鉛質材料で構成される。
【0074】摺動部材17は、前記溝に対応した円弧形
状を有している。摺動部材17は3つの分割体からな
り、非晶質シリカ99重量%不純物1%の溶融シリカ質
材料で形成されている。
【0075】堰本体15と摺動部材17は、接着剤16
によって接合されている。接着剤16は、2価の金属塩
を触媒にして製造したレゾール型熱硬化性フェノール樹
脂アルコール溶液22%と、アルミニウム−マグネシウ
ム合金粉末6重量%とアルミナ粉末72重量%の組成を
有する。
【0076】図4は、ノズル3の先端部分を示してい
る。
【0077】ノズル3の先端には、BN含有率70重量
%、残部がSi3 4 からなる材料を常圧法で製造した
BN質摺動部材4が接着剤7により接合されている。接
着材7は、前記堰本体15に摺動部材17を接着した接
着剤16と同じものを用いた。BN質摺動部材4は下部
ロール1bに押し付けられており、ロールの回転によっ
て適度に摺動摩擦し、下部ロールと同一の曲率となる。
このため、底ノズルと下部ロール1bの密着性が向上
し、湯漏れを確実に防止できる。摺動部材4は、幾つか
の分割体で構成して、底ノズルの全幅に渡って接着する
ようにしても良い。
【0078】図7は、本発明による単ロール式連続鋳造
機100の主要部を示す概念図である。この単ロール式
連続鋳造機は、図5記載の横注ぎ式の双ロール式連続鋳
造機11から上部ロール1aを取り除いた構造である。
【0079】タンデッシュ102に接続するノズル10
3は、溶融シリカ質からなるノズル本体103aとロー
ルとの摺接部を形成する摺動部材104から成ってお
り、両者は接着剤107により一体化されている。ノズ
ル本体103、摺動部材104および接着剤107はい
ずれも、前記図5のノズル本体3a、摺動部材4および
接着剤7と同じ組成である。
【0080】ノズルの両端にはロールの周面と摺動しな
がら一対のサイド堰114が圧着されている。サイド堰
114は、やはり堰本体115と摺動部材117とから
なり両者は接着剤116により一体化されている。堰本
体115、摺動部材117および接着剤116は、図6
で説明した堰本体15、摺動部材17および接着剤16
と同一である。
【0081】
【発明の効果】請求項1に記載のロール式連続鋳造機用
のサイド堰においては、BNを使用せず低コストで製造
でき、大型化も可能となる。このサイド堰は、十分な耐
摩耗性と摺動性を備えている。
【0082】前記特定の接着剤で接合することによっ
て、モルタルに比べて大きな接合力を得ることができ、
接合寿命も長くできる。すなわち、堰本体と摺動部材と
の強力な接合を長期に渡って維持できる。
【0083】請求項3に記載のロール式連続鋳造用のノ
ズルを用いることにより、ノズルと下部ロールの密着性
を高めることができる。また、従来のファイバーフェル
トのように鋳造中に欠け落ちることもなく、湯もれの発
生を防止できる。
【0084】請求項5及び6に記載のロール式連続鋳造
機は長寿命を享受できる。
【0085】なお、本発明は前述の実施例に限定されな
い。例えば、サイド堰の摺動部材の形状は円弧状に限ら
ず、ロールとの摺動領域を実質的にカバーする形状であ
れば三角形やその他の形状でも良い。また、複数の分割
体で摺動部材を構成する場合にも、様々な形状の分割体
を採用できることは当然である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の双ロール式連続鋳造機(たて注ぎ式)
のサイド堰の部分を示す概略図。
【図2】本発明のサイド堰の他の実施例を示す斜視図。
【図3】本発明の双ロール式連続鋳造機(横注ぎ式)の
主要部を示す概略図。
【図4】図3の鋳造機のノズルの先端部分を示す断面
図。
【図5】図3の鋳造機のノズルとサイド堰の組立図。
【図6】図3の鋳造機のサイド堰を示す斜視図。
【図7】本発明の単ロール式連続鋳造機の主要部を示す
概略図。
【符号の説明】
10,11 双ロール式連続鋳造機 100 単ロール式連続鋳造機 2,102 タンディッシュ 3,103 ノズル 3a,103a ノズル本体 4,104 摺動部材(ノズル) 5,105 溶融金属 6,106 金属薄板 7,16,24,34,107,116 接着剤層 12,101 ロール 20,30,14,114 サイド堰 15,21,31,115 堰本体 17,23,33,117 摺動部材(サイド堰) 33a 分割体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 陽一郎 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝セ ラミックス株式会社刈谷製造所内 (72)発明者 瀧川 整 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝セ ラミックス株式会社刈谷製造所内 (72)発明者 涌井 健男 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 堰本体(15,21,31,115)
    と、ロールに接触する部分に配置される摺動部材(1
    7,23,33,117)とから構成され、摺動部材
    (17,23,33,117)が堰本体(15,21,
    31,115)とは別材料の溶融シリカ質材料で形成さ
    れることを特徴とするロール式連続鋳造機用のサイド
    堰。
  2. 【請求項2】 堰本体(15,21,31,115)が
    アルミナ−黒鉛質耐火物で形成されることを特徴とする
    請求項1に記載のロール式連続鋳造機用のサイド堰。
  3. 【請求項3】 ノズル本体(3a,103a)と、ロー
    ル側の端部に配置される摺動部材(4,104)とから
    構成され、摺動部材(4,104)がノズル本体(3
    a,103a)とは別材質のBN質材料で形成されるこ
    とを特徴とするロール式連続鋳造機用のノズル。
  4. 【請求項4】 ノズル本体(3a,103a)と摺動部
    材(4,104)が、2価の金属塩を触媒にして製造し
    たレゾール型熱硬化性フェノール樹脂アルコール溶液1
    0〜30重量%と、金属アルミニウム粉末、アルミニウ
    ム−マグネシウム合金粉末及びアルミニウム−シリコン
    合金粉末から選んだ少なくとも1種の粉末2〜10重量
    %と、耐火材料60〜88重量%から構成される接着剤
    を用いて接合されることを特徴とする請求項3に記載の
    ロール式連続鋳造機用のノズル。
  5. 【請求項5】 単ロールまたは横方向又は縦方向に並置
    された双ロールと、ロールに溶融金属を導いて湯だまり
    を形成するためのノズルとサイド堰を備えたロール式連
    続鋳造機において、サイド堰が堰本体(15,21,3
    1,115)とロールに接触する部分に配置される摺動
    部材(17,23,33,117)とから構成され、摺
    動部材(17,23,33,117)が堰本体(15,
    21,31,115)とは別材料の溶融シリカ質材料で
    形成されることを特徴とするロール式連続鋳造機。
  6. 【請求項6】 単ロール又は縦方向に並置された双ロー
    ルと、ロールに溶融金属を導いて湯だまりを形成するた
    めのノズルとサイド堰を備えたロール式連続鋳造機にお
    いて、ノズルがノズル本体(3a,103a)とロール
    側の端部に配置される摺動部材(4,104)とから構
    成され、摺動部材(4,104)がノズル本体(3a)
    とは別材質のBN質材料で形成されることを特徴とする
    ロール式連続鋳造機。
JP4998698A 1998-02-17 1998-02-17 ロール式連続鋳造機及びそのサイド堰とノズル Pending JPH11226702A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4998698A JPH11226702A (ja) 1998-02-17 1998-02-17 ロール式連続鋳造機及びそのサイド堰とノズル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4998698A JPH11226702A (ja) 1998-02-17 1998-02-17 ロール式連続鋳造機及びそのサイド堰とノズル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11226702A true JPH11226702A (ja) 1999-08-24

Family

ID=12846353

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4998698A Pending JPH11226702A (ja) 1998-02-17 1998-02-17 ロール式連続鋳造機及びそのサイド堰とノズル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11226702A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006100858A1 (ja) 2005-03-24 2006-09-28 Sumitomo Electric Industries, Ltd. 鋳造用ノズル
US8051895B2 (en) 2007-02-01 2011-11-08 Ihi Corporation Operating method for twin-roll casting machine, and side weir supporting device
US9968994B2 (en) 2005-03-24 2018-05-15 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Casting nozzle
WO2019107082A1 (ja) * 2017-12-01 2019-06-06 宇部マテリアルズ株式会社 酸化マグネシウム粉末、その製造方法、熱伝導性樹脂組成物、熱伝導性グリス、及び熱伝導性塗料

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006100858A1 (ja) 2005-03-24 2006-09-28 Sumitomo Electric Industries, Ltd. 鋳造用ノズル
US8863999B2 (en) 2005-03-24 2014-10-21 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Casting nozzle
KR20160114739A (ko) 2005-03-24 2016-10-05 스미토모덴키고교가부시키가이샤 주조용 노즐
US9968994B2 (en) 2005-03-24 2018-05-15 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Casting nozzle
US8051895B2 (en) 2007-02-01 2011-11-08 Ihi Corporation Operating method for twin-roll casting machine, and side weir supporting device
WO2019107082A1 (ja) * 2017-12-01 2019-06-06 宇部マテリアルズ株式会社 酸化マグネシウム粉末、その製造方法、熱伝導性樹脂組成物、熱伝導性グリス、及び熱伝導性塗料
JP2019099413A (ja) * 2017-12-01 2019-06-24 宇部マテリアルズ株式会社 酸化マグネシウム粉末、その製造方法、熱伝導性樹脂組成物、熱伝導性グリス、及び熱伝導性塗料
US11065684B2 (en) 2017-12-01 2021-07-20 Ube Material Industries, Ltd. Magnesium oxide powder, production method therefor, thermally-conductive resin composition, thermally-conductive grease, and thermally-conductive coating material

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1141159A (en) Moulded composite refractory parts
JP3042896B2 (ja) 平坦な薄い生成物を連続的に鋳造する装置のためのセラミック層を有する板及びその製造方法
JP2007152377A (ja) アルミダイカスト用給湯管およびその製造方法
JP5015138B2 (ja) アルミダイカスト用給湯管
JPH11226702A (ja) ロール式連続鋳造機及びそのサイド堰とノズル
US4892293A (en) Brick casting method of making a stave cooler
MXPA01006740A (es) Placas refractarias para maquinas de fundicion continua de productos planos delgados.
JP4418749B2 (ja) 金属帯のツインロール連続鋳造に用いられるプラントの側部面
US4386765A (en) Composite moulded refractory articles
JP3394905B2 (ja) 一体化浸漬ノズル及びその製造方法
JPH0768352A (ja) 双ドラム式連続鋳造用のサイド堰とその製造方法
JP3684138B2 (ja) 双ドラム式連鋳サイド堰用セラミックプレート材
JP4567200B2 (ja) 金属ストリップ連続鋳造機用の側壁
JP3043928B2 (ja) 双ドラム式連続鋳造用のサイド堰と補剛体取り付け方法
JP3380413B2 (ja) 溶鋼の連続鋳造用鋳型
JPH03207554A (ja) ツインドラム式連続鋳造機のサイド堰
JPH115145A (ja) 一体化浸漬ノズル及びその製造方法
JP2565327Y2 (ja) 低圧鋳造装置における給湯路の湯口部材
JP2938319B2 (ja) 広幅薄肉鋳片の連続鋳造用サイド堰
JPS61149625A (ja) ハブ付ロ−タ
JP3119974B2 (ja) 双ドラム式連続鋳造用サイド堰およびそのベース部材
KR101017623B1 (ko) 쌍롤식 박판주조용 에지댐 내화재
KR100977782B1 (ko) 쌍롤식 박판주조기용 에지댐 내화재 밀봉판
JP2004122193A (ja) 双ドラム式連続鋳造方法及び装置
JP3390117B2 (ja) ディスクパッド