JP2012011463A - 複合材料、連続鋳造用部品、連続鋳造用ノズル、連続鋳造方法、および鋳造材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】多数の空孔を有する多孔質体2と、その多孔質体2の表面部のうち、純マグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯に接触する箇所の少なくとも一部に内在される充填材と、を備える複合材料(ノズル1)である。多孔質体2に内在される充填材は、窒化物、炭化物、および炭素から選択される少なくとも1種である。
【選択図】図1
Description
≪複合材料≫
本発明の複合材料は、純マグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯を連続鋳造する際に用いられる連続鋳造用部品の少なくとも一部を構成するものである。この複合材料は、空孔を有する多孔質体と、その多孔質体の表面部のうち、前記溶湯に接触する箇所の少なくとも一部に内在される充填材と、を備える。ここで、多孔質体の表面部とは、多孔質体の表面から深さ5%までの領域とする。当然、この表面部よりも深い位置まで充填材が内在されていても良い。
多孔質体としては、例えば、炭化ケイ素繊維や炭素繊維を圧縮成形させて焼き固めることにより形成されたものを使用することができる。炭素繊維の形態は長繊維、短繊維などに制限はない。或いは、市販のもの(例えば、平均空孔径5μm程度の多孔質炭素基板)を利用することができる。その他、アルミナ及びアルミナ繊維などからなる多孔質体を利用することもできる。
上記多孔質体の空孔内部に内在される充填材は、多孔質体に比べて溶湯に対する濡れ性が低い材料(以下、撥湯材とする)を主成分として含有する。当該材料としては、AlN,BN,SiNなどの窒化物、SiC,TaCなどの炭化物、あるいはCを用いることができる。特に、BNが好ましい。ここで、主成分とは、充填材における含有量が60質量%以上の成分のことである。
本発明複合材料は、さらに、多孔質体における充填材が内在される部分の表面に、多孔質体に比べて溶湯に対する濡れ性が低い被覆層を備えていても良い。被覆層を設けることで、この被覆層を設けた位置での撥湯性をより高めることができる。
次に、上述した本発明複合材料を連続鋳造用装置に適用した例を説明する。図1(A)は、純マグネシウムの溶湯やマグネシウム合金の溶湯10を、可動鋳型20に供給する連続鋳造用装置の概略構成図である。この装置は、純マグネシウムやマグネシウム合金等を溶解して溶湯10とする溶解炉(図示せず)と、溶解炉からの溶湯10を一時的に貯留する湯だめ30と、溶解炉から湯だめ30に溶湯10を輸送する移送樋31と、湯だめ30から可動鋳型20に溶湯10を供給するノズル1とを備える。そして、溶湯10を鋳造して鋳造材100を形成する一対のロール21(可動鋳型20)を備える。
連続鋳造用部品が、本発明複合材料によって形成されることにより、溶湯10による酸化や溶湯10のしみ込みによる消耗や劣化が生じ難くなり、当該部品の耐久性を高めることができ、また薄肉や複雑形状など良好な鋳造のために適したノズル形状とすることができる。よって、連続鋳造の継続をより長期的に向上させることができる。
本試験例では、作製されるマグネシウム合金からなる鋳造材に及ぼす充填材の影響を調べた。
まず、炭化ケイ素繊維を圧縮成形し焼き固めて上記ノズル1の形状に形成した多孔質体2を用意した。多孔質体2の先端厚さは1mm、幅は300mmであった。また、多孔質体の空孔率は45%、多孔質体2の曲げ弾性率は90GPa、多孔質体2の平面方向の熱伝導率は17W/m・Kであった。
試料2は、撥湯材が平均粒径0.6μmのBN粉末である点、多孔質体2が炭素繊維を圧縮成形し焼き固めてノズル形状にしたものである点が試料1と異なる。これらの点以外は試料1と同様である。
試料3は、充填材がSiCのみで形成されている点、その充填材を化学気相含浸法によりノズル1(多孔質体2)の表面部全体にわたって含浸させた点が試料2と異なる。これらの点以外は試料2と同様である。
試料4は、充填材がCのみで形成されている点、その充填材を化学気相含浸法によりノズル1(多孔質体2)の表面部全体にわたって含浸させた点が試料2と異なる。これらの点以外は試料2と同様である。
試料5は、多孔質体2としてアルミナ多孔体を用いた点が試料2と異なる。アルミナ多孔体の曲げ弾性率は180GPa、平面方向の熱伝導率は5W/m・Kであった。本材料のノズルは強度面に劣り鋳造中にノズル先端部分の劣化(欠け)が認められた。またD<1.4×D2となるセッティングが困難だった。
ノズル1全体が、SiC繊維材のみで形成されている点が試料1と異なる。その他、ノズル1の寸法、鋳造部品、鋳造方法、良品率の算出方法は、試料1と同様である。連続鋳造後、各連続鋳造用部品(ノズル1、湯だめ30、移送樋31)の溶湯10と接触していた接触箇所を目視にて調べたところ、溶湯の含浸が見られ、劣化していることが判明した。
以上説明した試料1〜6の概略構成と良品率を表1に示す。なお、表中の『充填割合』は、多孔質体2の表面部における空孔が充填材で満たされる割合のことであり、本試験例では、断面を光学顕微鏡で観察することで測定した。
試験例2では、図1(B)に示すように、ノズル1の先端領域1rに更に被覆層3を形成した場合に、その被覆層3が鋳造材に及ぼす影響について調べた。
この試験例では、ノズル1以外の連続鋳造用部品にも、本発明複合材料が有効であるかどうかを調べた。
2 多孔質体 3 被覆層
4 注湯口
10 溶湯 100 鋳造材
20 可動鋳型 21 ロール 22 水路
30 湯だめ 31 移送樋
Claims (11)
- 純マグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯を連続鋳造する際に用いられる連続鋳造用部品の少なくとも一部を構成する複合材料であって、
空孔を有する多孔質体と、
その多孔質体の表面部のうち、前記溶湯に接触する箇所の少なくとも一部に内在される充填材と、を備え、
前記充填材は、窒化物、炭化物、および炭素から選択される少なくとも1種を主成分として含有することを特徴とする複合材料。 - さらに、前記多孔質体における前記充填材が内在される部分の表面に被覆層を備え、
前記被覆層は、窒化物、炭化物、および炭素から選択される少なくとも1種を主成分として含有することを特徴とする請求項1に記載の複合材料。 - 前記被覆層は、主成分以外の成分としてアルミナを含有することを特徴とする請求項2に記載の複合材料。
- 前記多孔質体の曲げ弾性率が90GPa以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の複合材料。
- 前記多孔質体の平面方向の熱伝導率が、15W/m・K以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の複合材料。
- 純マグネシウム又はマグネシウム合金を連続鋳造する際に用いられる連続鋳造用部品であって、
純マグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯と接触する箇所の少なくとも一部分が、請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合材料により形成されていることを特徴とする連続鋳造用部品。 - 純マグネシウム又はマグネシウム合金の溶湯を連続鋳造用の可動鋳型に供給する連続鋳造用ノズルであって、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合材料により形成されていることを特徴とする連続鋳造用ノズル。 - 前記連続鋳造用ノズルの表面のうち、少なくとも前記可動鋳型側の先端面から外周面に亘る先端領域に、前記複合材料の多孔質体に比べて前記溶湯に対する濡れ性が低い被覆層を備え、
前記被覆層は、窒化物、炭化物、および炭素から選択される少なくとも1種を主成分として含有することを特徴とする請求項7に記載の連続鋳造用ノズル。 - 請求項7または8に記載の連続鋳造用ノズルと、双ロール式の可動鋳型と、を用いて双ロール鋳造を行なうことを特徴とする連続鋳造方法。
- 前記連続鋳造用ノズルと双ロール式の可動鋳型との隙間に形成される溶湯のメニスカス部の厚さをD1、前記ロール間の距離をD2としたとき、
D1<1.4×D2となるように、前記連続鋳造用ノズルを双ロール式の可動鋳型に臨ませて双ロール鋳造を行なうことを特徴とする請求項9に記載の連続鋳造方法。 - 請求項9または10に記載の連続鋳造方法により得られたことを特徴とする鋳造材。
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