JP2006262454A - クロック再生方法及びマンチェスタ復号方法 - Google Patents

クロック再生方法及びマンチェスタ復号方法 Download PDF

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均 ▲たか▼井
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Abstract

【課題】マンチェスタデータのデューティ比が大きく変動しても、精度の良いクロック再生が可能なクロック再生方法と、ユニークワード等を用いないマンチェスタデータの復号が可能な、回路規模の小さいマンチェスタ復号方法とを提供する。
【解決手段】エッジ間隔カウント部101は、マンチェスタデータの立ち下がりエッジの間隔を、入力されるサンプルクロックでカウントした値を、エッジ間隔カウント信号として出力する。パタン判別部102は、エッジ間隔カウント信号と、マンチェスタデータの所定パタンの立ち下がりエッジ間隔をサンプルクロックでカウントした基準値とが一致するか否か判定する。パタン判別部102は、エッジ間隔検出信号と基準値とが一致した場合、パタン検出信号を出力する。クロック生成部103は、パタン検出信号の出力タイミングと同期した再生クロックを生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、所定の方式で符号化されたデータ列を復号するためのクロック再生方法及び復号方法に関し、より特定的には、NRZ(Non Return Zero)データをマンチェスタ符号化して得られるデータ列(以下、マンチェスタデータという)を復号するためのクロック再生方法及び復号方法に関する。
データにクロック情報を含んだ符号化の一例として、マンチェスタ符号化がある。マンチェスタ符号化は、NRZデータの1ビットにあたる期間Tを前半と後半とに分割し、前半と後半とで必ず極性が反転した符号語で置き換えたものである。例えば、NRZデータの“1”をマンチェスタ符号“10”に対応させ、NRZデータの“0”をマンチェスタ符号“01”に対応させる。このため、マンチェスタデータは、NRZデータの1ビット期間Tにおいて、必ずレベルが遷移する。なお、マンチェスタデータのデューティ比が50%である場合を以下に説明する。デューティ比とは、NRZデータの1ビット期間Tに対する、マンチェスタデータのハイレベルの期間T1の割合のことをいう。
マンチェスタデータのような、クロック情報を含んだデータを、特に伝送路が無線であるデータ伝送に適用した場合、マルチパスフェージングによるレベル変動や、受信機の増幅器における非線形歪または帯域制限、受信器の検波器の特性等によって、検波波形(アイパタン)に歪みが発生する。また、伝送路が有線である場合、送受信機のクロック精度によっては、検波波形に歪みが発生する。検波波形に歪みが発生したことに伴うデューティ比の変動を、図20を用いて説明する。図20(a)は、検波波形に歪みがない場合のマンチェスタデータのアイパタンである。図20(b)は、検波波形に歪みが発生した場合のマンチェスタデータのアイパタンである。なお、図20(a)及び(b)において、マンチェスタデータのビットレートは、1.024Mbpsであり、検波波形は、1ビットあたり24.576MHzのサンプルクロックでオーバーサンプリングされているものとする。また、横軸は、サンプルクロックで正規化した時間を示している。すなわち、図20(a)及び(b)に示すマンチェスタデータの1ビット期間T(ビットレートの逆数)は、24サンプルクロックの長さに相当する。
検波波形を2値化するためのしきい値を、特許文献1に示すように、検波波形の最大値と最小値との平均値とした場合(図20(a)及び(b)の一点鎖線)、図20(a)に示す検波波形のハイレベル期間とローレベル期間との比率は、ほぼ1:1となる。このため、マンチェスタデータのデューティ比は50%となる。一方、図20(b)に示す検波波形のハイレベル期間とローレベル期間との比率は、1:1にならない。このため、マンチェスタデータのデューティ比は50%とはならない。このように、検波波形に歪みが発生した場合、マンチェスタデータのデューティ比が50%から変動する。
図21は、検波波形の最大値と最小値との平均値をしきい値とした場合の、マンチェスタデータのデューティ比の変動を示す図である。図21(a)は、歪みがない場合の検波波形を示す図である。図21(b)は、図21(a)に示す検波波形を復調した受信データ(マンチェスタデータ)を示す図である。図21(c)は、歪みが発生した検波波形を示す図である。図21(d)は、図21(c)に示す検波波形を復調した受信データ(マンチェスタデータ)を示す図である。
図21(b)に示すように、歪みがないマンチェスタデータのハイレベル期間T1とローレベル期間T2との比率は1:1である。このため、マンチェスタデータのデューティ比は、50%となる。一方、図21(d)に示すように、歪みが発生したマンチェスタデータのハイレベル期間とローレベル期間との比率は、T1:T2(T1=0.5T−Δt、T2=0.5T+Δt、Δtは、歪みがないマンチェスタデータの立ち下がりエッジと歪みが発生したマンチェスタデータの立ち下がりエッジとの時間差。また、Δtは、歪みがないマンチェスタデータの立ち上がりエッジと歪みが発生したマンチェスタデータの立ち上がりエッジとの時間差でもある)となる。このため歪みが発生した場合、マンチェスタデータのデューティ比は50%ではなくなる。
図21(d)に示すように、マンチェスタデータのデューティ比が変動した場合、マンチェスタデータの復号及びクロック再生が困難となり、ビット誤りが発生しやすいという問題がある。この問題を解決するために、従来から様々な方法が提案されている。
例えば、特許文献2は、マンチェスタデータが正常であるか否かを判定する方法を開示している。特許文献2に示す方法では、マンチェスタデータのハイレベル期間及びローレベル期間の継続期間を監視し、それぞれの継続時間が予め定められた時間の範囲内であるか否かを判定する。
図22は、特許文献2が開示しているマンチェスタデータの正常データの判定方法を示す図である。図22(b)は、マンチェスタデータのハイレベルの継続期間の監視方法を説明する図である。所定のタイミングから、マンチェスタデータの立ち上がりエッジまでの時間(1/2Tmin)を取得する。次に、立ち上がりの時間を取得後、マンチェスタデータの立ち下がりエッジまでの時間(1/2Tmax)を取得する。(1/2Tmax−1/2Tmin)の時間がハイレベルの継続時間となる。図22(c)は、ローレベルの継続時間の監視方法を説明する図である。ハイレベルの継続時間の監視方法と同様に、所定のタイミングから、立ち下がりエッジまでの時間を取得し、ついで立ち上がりエッジまでの時間を取得することによって、ローレベルの継続時間を算出する。ハイレベルの継続時間及びローレベルの継続時間が、予め定めた継続時間の+15%かつ−15%以内である場合、受信したデータが正常なマンチェスタデータであると判定して、マンチェスタデータからクロックを再生すると共に、NRZデータへの復号を行う。
図23は、特許文献3に開示されているマンチェスタ復号装置の構成を示すブロック図である。図23に示すマンチェスタ復号装置は、クロック再生部91a及び91bと、スプリットフェーズ復号部92a及び92bと、UW検出部93a及び93bと、判定部94と、第1の切替部95と、第2の切替部96と、データ解析部97とを備える。クロック再生部91a及び91bは、受信クロックの再生を行い、それぞれ再生クロックを生じる。二つの再生クロックの位相は、異なる値であり、任意に設定される。スプリットフェーズ復号部92a及び92bは、それぞれの再生クロックをタイミング信号にして、無線部から入力されるスプリットフェーズ符号化されたASK検波信号を、NRZ形式の再生データに復号する。UW検出部93a及び93bは、再生データからUW信号をそれぞれ検出して、UW信号の検出結果を判定部8に送出する。判定部94は、UW検出部93a及び93bのからのUW信号の検出結果を比較判定する。具体的には、判定部94は、UW検出部93a及び93bがそれぞれ格納するUW信号と検出したUW信号との一致率が良い方を、UW信号の検出結果が良いと判断する。切替部95及び96は、UW信号の検出結果が良いとされた側の再生クロックと再生信号とをそれぞれ選定して、選定された再生クロック及び再生データをデータ解析部97に出力する。
特開2000−78211号公報 特開2001−111633号公報 特開2001−274783号公報 特許第2685180号明細書 特開2001−211214号公報
特許文献2が開示するマンチェスタデータの正常データの判定方法は、マンチェスタデータの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの両方を検出する必要がある。このため、立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを検出するための回路が必要となり、回路規模が大きくなるという問題がある。また、特許文献2が開示するマンチェスタデータの正常データの判定方法は、ハイレベルとローレベルの継続時間が所定の時間内に収まらないマンチェスタデータを異常なデータと判定した場合、マンチェスタデータのクロック再生及びマンチェスタ復号を行わない。このため、マンチェスタデータに歪みが発生した場合、クロック再生できるハイレベル期間及びローレベル期間の幅に一定の限界があるという問題がある。
また、特許文献3が開示するマンチェスタ復号装置は、異なる再生クロックを用いて再生データに復号するために、クロック再生部、スプリットフェーズ復号部、及びUW検出部を2つ以上備える必要がある。このため、特許文献3に開示されているマンチェスタ復号装置は、回路規模が増大するという問題がある。また、特許文献3が示すマンチェスタ復号装置は、ユニークワードがないマンチェスタデータの復号をすることができないため、汎用性が低いという問題もある。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、マンチェスタデータのデューティ比が大きく変動しても、精度の良いクロック再生が可能なクロック再生方法を提供するとともに、ユニークワード等を用いないマンチェスタデータの復号が可能な、汎用性が高く、回路規模の小さいマンチェスタ復号方法を提供することを目的とする。
本発明は、NRZデータをマンチェスタ符号化して得られるマンチェスタデータから当該NRZデータのビットレートと同一レートの再生クロックを再生するためのクロック再生方法に向けられている。そして、上記課題を解決させるために、本発明に係るクロック生成方法は、入力されたマンチェスタデータの同一方向のエッジを検出するステップと、同一方向のエッジを検出する間隔をサンプルクロックでカウントした値を、エッジ間隔カウント値として出力するステップと、特定パタンのNRZデータをマンチェスタ符号化したパタンデータの同一方向のエッジ間隔を、予めサンプルクロックでカウントした値である基準値と、エッジ間隔カウント値とが一致するか否かを判別するステップと、判定するステップにおいて基準値とエッジ間隔カウント値とが一致した場合、パタンデータを検出したことを示すパタン検出信号を出力するステップと、パタン検出信号が出力されるタイミングに同期した再生クロックを生成するステップとを備える。
好ましくは、検出するステップにおいて、マンチェスタデータの立ち下がりエッジを検出する場合、特定パタンのNRZデータは、“101”であるとよい。また、検出するステップにおいて、マンチェスタデータの立ち上がりエッジを検出する場合、特定パタンのNRZデータは、“010”であるとよい。また、判別するステップにおいて、基準値に幅を持たせてもよい。
本発明は、NRZデータをマンチェスタ符号化して得られるマンチェスタデータを、当該NRZデータに復号するためのマンチェスタ復号方法に向けられている。そして、上記目的を達成させるために、本発明に係るマンチェスタ復号方法は、入力されたマンチェスタデータの同一方向のエッジを検出するステップと、同一方向のエッジを検出する間隔をサンプルクロックでカウントした値を、エッジ間隔カウント値を出力するステップと、直前に復号したNRZデータの最終ビット値を前値フラグとして保持するステップと、複数の所定パタンのNRZデータをマンチェスタ符号化した複数のパタンデータの同一方向のエッジ間隔を、予めサンプルクロックでそれぞれカウントした値である複数の基準値の少なくとも一つと、エッジ間隔カウント値とが一致するか否かを判別するステップと、判別するステップにおいて、基準値の少なくとも一つとエッジ間隔カウント値とが一致した場合、エッジ間隔カウント値に一致する少なくとも一つの基準値に対応するパタンデータから、同一方向のエッジを検出する間隔に入力されたマンチェスタデータに対応するパタンデータを、前値フラグを用いて決定するステップと、決定するステップによって決定されたパタンデータに基づいて、NRZデータに復号するステップとを備える。
ここで、マンチェスタデータが、NRZデータに対して誤り訂正符号化処理を施しマンチェスタ符号化して得られるデータである場合には、上記復号するステップを、複数の所定パタンのNRZデータのうち、特定パタンのNRZデータに対応する特定の基準値と、エッジ間隔カウント値とが一致するか否かを判別するステップと、判別するステップにおいて、特定の基準値とエッジ間隔カウント値とが一致した場合、特定パタンのNRZデータに対応するパタンデータを検出したことを示す特定パタン検出信号を出力するステップと、誤り訂正符号化されたNRZデータと同一のビットレートであり、特定パタン検出信号が出力されるタイミングに同期した再生クロックを生成するステップと、決定するステップによって決定されたパタンデータに基づいて、誤り訂正符号化されたNRZデータに、再生クロックに同期して変換する変換ステップと、変換ステップにおいて得られた、誤り訂正符号化されたNRZデータに対して誤り訂正処理を行いNRZデータに復号するステップとに置き換えれば実行可能である。
好ましくは、複数の所定パタンのNRZデータのうち、特定パタンのNRZデータに対応する特定の基準値と、エッジ間隔カウント値とが一致するか否かを判別するステップと、判別するステップにおいて、特定の基準値とエッジ間隔カウント値とが一致した場合、特定パタンのNRZデータに対応するパタンデータを検出したことを示す特定パタン検出信号を出力するステップと、NRZデータと同一のビットレートであり、特定パタン検出信号が出力されるタイミングに同期した再生クロックを生成するステップとをさらに備える。
また、好ましくは、検出するステップにおいてマンチェスタデータの立ち下がりエッジを検出する場合、複数の所定パタンのNRZデータは、“11”、“100”、“101”、“000”及び“001”であるとよい。また、立ち上がりエッジを検出する場合、複数の所定パタンのNRZデータは、“00”、“011”、“010”、“111”及び“110”であるとよい。
さらに、好ましくは、検出するステップにおいてマンチェスタデータの立ち下がりエッジを検出する場合、特定パタンのNRZデータは、“101”であるとよい。また、立ち上がりエッジを検出する場合、特定パタンのNRZデータは、“010”であるとよい。さらに、判別するステップにおいて、基準値に幅を持たせるとよい。
上記のように、本発明によれば、マンチェスタデータの同一方向のエッジに着目して、一意に判別できるマンチェスタデータのパタンを用いて、再生クロックの位相をリセットして従属同期を実現する。このため、マンチェスタデータの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの両方を検出する必要がないため、回路規模を小さくすることができる。また、マンチェスタデータのデューティ比が大きく変動したとしても、精度の良いクロック再生が可能となる。
また、本発明によれば、マンチェスタデータの同一方向のエッジに着目したマンチェスタデータのパタンを用いて、マンチェスタデータの復号を行う。これにより、マンチェスタデータのデューティ比が大きく変動したとしても、精度のよいマンチェスタデータの復号が可能となる。さらに、マンチェスタデータのエッジに着目してマンチェスタデータの復号を行うため、ユニークワードがないマンチェスタデータの復号が可能となる。
また、同一方向のエッジ間隔から一意に判別することが可能な“101”または“010”のパタンを検出することによって、マンチェスタデータから精度のよいクロックを再生することができる。
さらに、マンチェスタデータの立ち下がりエッジを検出する場合、NRZデータの所定パタンとして、“11”、“100”、“101”、“000”及び“001”を用いることによって、マンチェスタデータの復号が可能となる。また、立ち上がりエッジを検出する場合、NRZデータの所定パタンは、“00”、“011”、“010”、“111”及び“110”を用いることによって、立ち下がりエッジを検出する場合と同様の効果が得られる。
また、基準値の値に幅を持たせることによって、ジッタや波形歪みよって同一方向のエッジ間隔が変動したマンチェスタデータが、どのパタンに該当するか判別することができる。これにより、同一方向のエッジ間隔が変動したマンチェスタデータを用いて、正確なクロック再生が可能になるとともに、復号データの途切れを防止することができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るクロック再生装置1の構成を示すブロック図である。図1において、クロック再生装置1は、エッジ間隔カウント部101と、パタン判別部102と、クロック生成部103とを備える。クロック生成部103は、24進カウンタ131と、デコーダ132とを含む。クロック再生装置1に入力される受信データは、マンチェスタデータである。なお、以下では、サンプルクロックが24.576MHzであり、再生クロックが1.024MHzである場合を例にして説明を行う。
エッジ間隔カウント部101は、入力されたマンチェスタデータの立ち下がりエッジの間隔を、サンプルクロックでカウントする。エッジ間隔カウント部101は、カウントした値をエッジ間隔カウント信号として、パタン判別部102に出力する。パタン判別部102は、エッジ間隔カウント信号が、図2に示すマンチェスタデータのパタン3に対応するカウント数に一致するかどうか判定を行う。エッジ間隔カウント信号が図2に示すパタン3に対応するカウント数に一致する場合、パタン判別部102は、パタン3検出信号をクロック生成部103に出力する。図2に関する詳細な説明は、後述する。クロック生成部103は、サンプルクロックを用いて再生クロックを生成すると共に、パタン判別部102が出力するパタン3検出信号に基づいて、再生クロックの位相の制御を行う。クロック生成部103の詳細な説明は、後述する。
マンチェスタデータは、立ち下がりエッジまたは立ち上がりエッジのどちらかの、同一方向のエッジに着目すると、2ビットまたは3ビットを単位とした5つのパタンのデータ列に分類できる。図2は、同一方向のエッジとして立ち下がりエッジに着目した場合における、マンチェスタデータを5つのパタンに分類した図である。あらゆるパタンのマンチェスタデータは、図2に示す5つのパタンのデータ列を、前後1ビットまたは2ビットをオーバラップさせて並べることで表現できる。
図2において、パタン1は、NRZデータが“11”である場合のマンチェスタデータである。立ち下がりエッジの間隔をサンプルクロックでカウントした場合、パタン1の立ち下がりエッジ間隔は、24クロックとなる。パタン2は、NRZデータが“100”である場合のマンチェスタデータである。パタン2の立ち下がりエッジ間隔は、36クロックとなる。パタン3は、NRZデータが“101”である場合のマンチェスタデータである。パタン3の立ち下がりエッジ間隔は、48クロックとなる。パタン4は、NRZデータが“000”である場合のマンチェスタデータである。パタン4の立ち下がりエッジ間隔は、24クロックとなる。パタン5は、NRZデータが“001”である場合のマンチェスタデータである。パタン5の立ち下がりエッジ間隔は、36クロックとなる。
マンチェスタデータのデューティ比が変動しても、図2に示すパタン1〜5のマンチェスタデータは、デューティ比の変動を吸収することができる。図3〜図5を用いて、その理由を説明する。
図3は、パタン3のマンチェスタデータのデューティ比の変動を示す図である。図3(a)は、歪みがない場合(デューティ比が50%の場合)のパタン3の検波波形を示す図である。図3(b)は、歪みがない場合のパタン3のマンチェスタデータを示す図である。図3(c)は、歪みが発生した場合(デューティ比が変動した場合)のパタン3の検波波形を示す図である。図3(d)は、歪みが発生した場合のパタン3のマンチェスタデータを示す図である。
図3(b)に示すように、歪みがない場合、パタン3の立ち下がりエッジ間隔は、0.5T+0.5T+0.5T+0.5T=2Tとなる。一方、図3(d)において、デューティ比が変動した場合のパタン3の立ち下がりエッジ間隔は、T1=0.5T−Δt及びT2=0.5T+Δt(Δtは、歪みがないマンチェスタデータの立ち下がりエッジと歪みが発生した場合のマンチェスタデータの立ち下がりエッジとの時間差。また、Δtは、歪みがないマンチェスタデータの立ち上がりエッジと歪みが発生したマンチェスタデータの立ち上がりエッジとの時間差でもある)であることから、T1+T2+T2+T1=2Tとなる。このように、パタン3は、デューティ比が変動しても、立ち下がりエッジ間隔が変動しない。
図4は、パタン1のマンチェスタデータのデューティ比の変動を示す図である。図4(a)は、歪みがない場合のパタン1の検波波形を示す図である。図4(b)は、デューティ比が50%のパタン1のマンチェスタデータを示す図である。図4(c)は、歪みが発生した場合のパタン1の検波波形を示す図である。図4(d)は、デューティ比が変動したパタン1のマンチェスタデータを示す図である。
図4(b)に示すように、歪みがない場合、パタン1の立ち下がりエッジ間隔は、0.5T+0.5T=Tとなる。一方、図4(d)において、デューティ比が変動した場合のパタン1の立ち下がりエッジ間隔は、T3=0.5T−2Δt及びT4=0.5T+2Δtであることから、T4+T3=Tとなる。このように、パタン1も、デューティ比が変動しても立ち下がりエッジ間隔が変動しない。パタン4も同様である。
図5は、パタン2のマンチェスタデータのデューティ比の変動を示す図である。図5(a)は、歪みない場合のパタン2の検波波形を示す図である。図5(b)は、デューティ比が50%のパタン2のマンチェスタデータを示す図である。図5(c)は、歪みが発生した場合パタン2の検波波形を示す図である。図5(d)は、デューティ比が変動したパタン2のマンチェスタデータを示す図である。
図5(b)に示すように、歪みがない場合、パタン2の立ち下がりエッジ間隔は、0.5T+0.5T+0.5T=1.5Tとなる。一方、図5(d)において、デューティ比が変動した場合のパタン2の立ち下がりエッジ間隔は、T2=0.5T+Δt及びT3=0.5T−2Δtであることから、T2+T2+T3=1.5Tとなる。このように、パタン2も、デューティ比が変動しても立ち下がりエッジ間隔が変動しない。パタン5も同様である。
上記のように、パタン1〜5のマンチェスタデータは、歪みが発生した場合でも、デューティ比の変動を吸収することができる。さらに、パタン1〜5のマンチェスタデータは、デューティ比が99%と極端に変動した場合でも、その変動を吸収することが可能となる。従って、パタン1〜5のマンチェスタデータをクロック再生に用いることが可能となる。
しかし、図2に示すように、パタン1及びパタン4は、立ち下がりエッジ間隔がほぼ同じ値である。このため、立ち下がりエッジ間隔をカウントするだけでは、パタン1とパタン4との判別ができない。同様に、パタン2及びパタン5も、立ち下がりエッジ間隔がほぼ同じ値であるため、立ち下がりエッジ間隔をカウントするだけでは、パタン2とパタン5との判別ができない。従って、パタン1、2、4及び5を用いて、再生クロックの位相を決定することができない。一方、パタン3は、図2に示すように立ち下がりエッジ間隔をカウントするだけで、一意に決定することができる。このため、パタン3を検出するタイミングと再生クロックの位相とを同期させることが可能となる。
パタン判別部102は、図2に示すように、入力されたエッジ間隔カウント信号の値が48である場合、パタン3のマンチェスタデータがクロック再生装置1に入力されたと判別する。パタン判別部102は、パタン3のマンチェスタデータが入力されたと判定するごとに、パタン3検出信号をクロック生成部103へ送出する。クロック生成部103において、24進カウンタ131は、サンプルクロック数の立ち上がりエッジごとに、0から23の範囲でカウントアップを行い、カウント値をデコーダ132に送出する。24進カウンタ131は、カウント値が23に達した時に、カウント値を0に戻してカウントを続ける。24進カウンタ131は、パタン3検出信号が入力されると、カウント値を0に戻して再びカウントを続ける。デコーダ132は、24進カウンタ131のカウント値が0〜11の場合にハイレベルの信号を出力し、12〜23の場合にローレベルの信号を出力する。このようにして再生クロックが生成される。クロック生成部103は、以上のように動作することによって、サンプルクロックから1.024Mbpsの再生クロックを生成すると共に、パタン3検出信号が入力されるたびに、再生クロックの位相をリセットする。
図6を用いて、クロック再生装置1の動作を説明する。図6は、クロック再生装置1の処理を示すフローチャートである。クロック再生装置1は、入力されたマンチェスタデータの立ち下がりエッジを検出すると、図6に示す処理を開始する。エッジ間隔カウント部101は、次の立ち下がりエッジを検出するまでの間、入力されるサンプルクロックをカウントする(ステップS101)。エッジ間隔カウント部101は、新たな立ち下がりエッジを検出すると、カウント数をエッジ間隔カウント信号としてパタン判別部102に出力する。エッジ間隔カウント信号の値が18〜30の場合(ステップS102、Yes)、パタン判別部102は、入力されたマンチェスタデータがパタン1またはパタン4であると判断して(ステップS103)、処理を終了する。エッジ間隔カウント信号の値が31〜42の場合(ステップS104、Yes)、パタン判別部102は、マンチェスタデータがパタン2またはパタン5であると判断して(ステップS105)、処理を終了する。エッジ間隔カウント信号の値が43〜54の場合(ステップS106、Yes)、パタン判別部102は、マンチェスタデータがパタン3であると判断して(ステップS107)、パタン3検出信号をクロック生成部103に出力する(ステップS108)。クロック生成部103は、パタン3検出信号の入力に基づいて、24進カウンタ131を0にリセットして(ステップS109)、再生クロックの位相をリセットする。
マンチェスタデータのパタンを判別する際に、エッジ間隔カウント信号を判定する値(以下、判定値という)に幅を持たせた理由を説明する。マンチェスタデータには、通常ジッタや波形歪みが含まれることが多いため、マンチェスタデータの立ち下がりエッジ間隔は変動する。このため、判定値を一つの値に固定すると、パタン判別部102において、エッジ間隔が変動したマンチェスタデータのパタンの判別ができないケースが発生する。このため、パタン判別部102は、パタンを判定するカウント数の値に幅を持たせて連続させることによって、立ち下がりエッジ間隔が変動したマンチェスタデータがどのパタンに該当するか判別することができる。
図7は、クロック再生装置1が行う処理の具体例を示す図である。図7(a)は、データ復号装置に入力されるマンチェスタデータを示す図である。図7(b)は、エッジ間隔カウント部101のカウント数を示す図である。図7(c)は、パタン判別部102が出力するパタン3検出信号を示す図である。図7(d)は、クロック生成部103が出力する再生クロックを示す図である。図7(a)〜(d)は、図1に示すa〜dの各点にそれぞれ対応している。
図7に示す例を用いてクロック再生装置1の動作を詳しく説明する。エッジ間隔カウント部101には、図7(a)に示すマンチェスタデータが入力される。具体的には、時刻t0からt3の間に、マンチェスタデータ“100110”がエッジ間隔カウント部101に入力される。エッジ間隔カウント部101は、時刻t1でマンチェスタデータの立ち下がりエッジを検出すると、サンプルクロックのカウントを開始する。エッジ間隔カウント部101は、時刻t2において次の立ち下がりエッジを検出すると、図7(b)に示すように、カウント数47の値をエッジ間隔カウント信号としてパタン判別部102へ出力する。
パタン判別部102は、エッジ間隔カウント信号が入力されると、データ復号装置に入力されたマンチェスタデータのパタンを判別する。時刻t2において入力されたエッジ間隔カウント信号の値は47であるので、パタン判別部102は、入力されたマンチェスタデータがパタン3であると判定する。そして、パタン判別部202は、図7(c)に示すように、パタン3検出信号をクロック生成部103に出力する。
クロック生成部103は、パタン3検出信号が入力されると、1.024Mbpsの再生クロックの位相を時刻trにおいてリセットする(図7(d)参照)。クロック再生装置1は、時刻t3以後も、パタン3に相当するマンチェスタデータが入力されるたびに、再生クロックの位相のリセットを繰り返す。
このように、第1の実施形態に係るクロック再生装置1は、マンチェスタデータの立ち下がりエッジに着目して、一意に判別できるマンチェスタデータのパタン3を検出する。そして、クロック再生装置1は、パタン3の検出タイミングと同期した再生クロックを生成する。このため、マンチェスタデータの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの両方を検出する必要がないため、回路規模を小さくすることができる。また、デューティ比が大きく変動したとしても、精度の良いクロック再生が可能となる。
なお、上記第1の実施形態では、エッジ間隔カウント部101は、マンチェスタデータの立ち下がりエッジ間隔をサンプルクロックでカウントするものとして説明した。しかし、エッジ間隔カウント部101は、マンチェスタデータの立ち上がりエッジ間隔をサンプルクロックでカウントしてもよい。この場合、マンチェスタデータの5つのパタンを図8に示す。図8に示すように、立ち上がりエッジを検出する場合、一意にマンチェスタデータの判別が可能なパタンは、パタン3となる。
また、上記第1の実施形態において、クロック生成部103は、パタン3検出信号を受信するたびに、再生クロックの位相をリセットするものとして説明を行った。しかし、クロック生成部103は、パタン3検出信号を、例えば3回受信して初めて再生クロックの位相をリセットするような、前方保護を用いた構成としてもよい。
また、パタン判別部102は、図2に示すパタンに対応しないカウント数を検出した際に、該当パタンなしと判断してもよい。この場合、第1の実施形態に係るクロック再生装置1は、特別な処理を行わない。
(第2の実施形態)
図9は、本発明の第2の実施形態に係るマンチェスタ復号装置2のブロック図である。図9に示すマンチェスタ復号装置2は、エッジ間隔カウント部101と、パタン判別部202と、クロック生成部103と、復号部204とを備える。マンチェスタ復号装置2に入力されるデータは、マンチェスタデータである。エッジ間隔カウント部101及びクロック生成部103は、第1の実施形態に係るクロック再生装置1で説明したものと同じであるため、その説明を省略する。以下では、サンプルクロックが24.576MHzであり、再生クロックが1.024MHzである場合を例にして説明を行う。
マンチェスタ復号装置2は、図2に示すマンチェスタデータの5つのパタンを検出することによって、クロック再生及びマンチェスタデータの復号を行う。図2の詳細な説明は、第1の実施形態で既に説明しているため省略する。
パタン判別部202は、前値フラグとエッジ間隔カウント信号とを用いて、入力されたマンチェスタデータが図2に示すどのパタンに該当するかを判別する。前値フラグは、復号部204が直前に出力したNRZデータの最終1ビットの値である。パタン判別部202は、入力されたマンチェスタデータのパタンを判別後、パタン検出信号を復号部204に出力する。また、パタン判別部202は、入力されたマンチェスタデータがパタン3であると判別した場合、パタン3検出信号をクロック生成部103に出力する。復号部204は、パタン検出信号とクロック生成部103が出力する再生クロックとを用いて、マンチェスタデータをNRZデータに復号する。
図10〜図12を用いて、マンチェスタ復号装置2が行う処理を説明する。図10は、マンチェスタ復号装置2が行う処理を示すフローチャートである。エッジ間隔カウント部101がマンチェスタデータの立ち下がりエッジを検出した場合、マンチェスタ復号装置2は、図10に示す処理を開始する。エッジ間隔カウント部101は、新たな立ち下がりエッジを検出するまでの間、サンプルクロック数をカウントする(ステップS201)。エッジ間隔カウント部101は、新たな立ち下がりエッジを検出すると、エッジ間隔カウント信号をパタン判別部202に出力する。パタン判別部202は、エッジ間隔カウント信号の判定を行う。エッジ間隔カウント信号の値が18〜30の場合(ステップS202、Yes)、パタン判別部202は、入力されたマンチェスタデータがパタン1またはパタン4であると判断して、ステップS203に進む。エッジ間隔カウント信号の値が31〜42の場合(ステップS204、Yes)、パタン判別部202は、マンチェスタデータがパタン2またはパタン5であると判断し、ステップS205に進む。エッジ間隔カウント信号の値が43〜54の場合(ステップS206、Yes)、パタン判別部202は、マンチェスタデータがパタン3であると判断し、ステップS207に進む。
上記第1の実施形態のパタン判別部102と同様に、エッジ間隔カウント信号の判定値には、幅を持たせている。これは、マンチェスタデータの立ち下がりエッジ間隔が変動したとしても、マンチェスタデータのパタンを判別可能にするためである。これにより、パタン1〜5のいずれにも該当しない値を持つエッジ間隔カウント信号の発生を防ぐことが可能となるため、マンチェスタ復号装置2は、復号データを途切れることなく出力することが可能となる。
ステップS203の詳細は、図11を用いて説明する。パタン判別部202は、入力されたマンチェスタデータがパタン1またはパタン4であると判定した後、前値フラグの値を判定する。前値フラグの値が“0”の場合(ステップS301、Yes)、パタン判別部202は、入力されたマンチェスタデータがパタン4であると判断する(ステップS302)。パタン判別部202は、パタン4に対応するNRZデータ“000”の最後のビット値“0”を前値フラグに設定する(ステップS303)と共に、パタン4を検出したことを示すパタン検出信号を復号部204に出力する。復号部204は、パタン4に対応するNRZデータ“000”のうち、各パタンのオーバラップするビットを考慮して、“0”を復号する(ステップS304)。一方、前値フラグの値が“1”の場合(ステップS301、No)、パタン判別部202は、入力されたマンチェスタデータがパタン1であると判断する(ステップS305)。パタン判別部202は、パタン1に対応するNRZデータ“11”の最後のビット値“1”を前値フラグに設定する(ステップS306)と共に、パタン1を検出したことを示すパタン検出信号を復号部204に出力する。復号部204は、パタン1に対応するNRZデータ“11”のうち、各パタンのオーバラップするビットを考慮して、“1”を復号する(ステップS304)。
ステップS205の詳細は、図12を用いて説明する。パタン判別部202は、入力されたマンチェスタデータがパタン2またはパタン5であると判定した後、前値フラグの値を判定する。前値フラグの値が“0”の場合(ステップS401、Yes)、パタン判別部202は、入力されたマンチェスタデータがパタン5であると判断する(ステップS402)。パタン判別部202は、パタン5に対応するNRZデータ“001”の最後のビット値“1”を前値フラグに設定する(ステップS403)と共に、パタン5を検出したことを示すパタン検出信号を復号部204に出力する。復号部204は、パタン5に対応するNRZデータ“001”のうち、各パタンのオーバラップするビットを考慮して、“01”を復号する(ステップS404)。一方、前値フラグの値が“1”の場合(ステップS401、No)、パタン判別部202は、入力されたマンチェスタデータがパタン2であると判断する(ステップS405)。パタン判別部202は、パタン2に対応するNRZデータ“100”の最後のビット値“0”を前値フラグに設定する(ステップS406)と共に、パタン2を検出したことを示すパタン検出信号を復号部204に出力する。復号部204は、パタン2に対応するNRZデータ“100”のうち、各パタンのオーバラップするビットを考慮して、“0”を復号する(ステップS407)。
図10に戻って、マンチェスタ復号装置2の処理の続きを説明する。パタン判別部202は、ステップS207において、入力されたマンチェスタデータがパタン3であると判定した後、パタン3に対応するNRZデータ“101”の最終ビット値“1”を前値フラグに設定する(ステップS208)。パタン判別部202は、パタン3を検出したことを示すパタン検出信号をクロック生成部103及び復号部204に出力する。復号部204は、パタン3に対応するNRZデータ“101”のうち、各パタンのオーバラップするビットを考慮して、“01”を復号する(ステップS209)。クロック生成部103は、パタン3検出信号を受信するたびに、再生クロックの位相をリセットする(ステップS210)。復号部204は、ステップS209、ステップS304、ステップS307、ステップS404及びステップS407で復号した復号データ(NRZデータ)を、クロック生成部103が生成した再生クロックの位相に合わせて、1ビットずつ出力して(ステップS211)、処理を終了する。
なお、図10〜図12に示すフローチャートは、エッジ間隔カウント部101が立ち下がりエッジを検出するたびに実行される。このため、マンチェスタ復号装置2は、図10〜図12のフローチャートに示す処理を、二つ並行して行うことになる。
マンチェスタ復号装置2は、図10〜図12で説明したように、マンチェスタデータの立ち下がりエッジ間隔と前値フラグとを用いることによって、マンチェスタデータを、図2に示すパタンのどれに該当するか判別すると共に、NRZデータへの復号を行う。図2に示すパタン1〜5のマンチェスタデータは、上述したように、デューティ比が99%と大きく変動した場合でも、デューティ比の変動を吸収することができる。このため、マンチェスタ復号装置2は、デューティ比が大きく変動したマンチェスタデータであっても、正確にNRZデータへ復号することが可能となる。
図13は、マンチェスタ復号装置2が行う処理の具体例を示す図である。図13(a)は、マンチェスタ復号装置2に入力されるマンチェスタデータを示す図である。図13(b)は、エッジ間隔カウント部101が行うサンプルクロックのカウント値を示す図である。図13(c)は、前値フラグの時間変化を示す図である。図13(d)は、パタン判別部202が出力するパタン3検出信号を示す図である。図13(e)は、クロック生成部103が出力する再生クロックを示す図である。図13(f)は、マンチェスタ復号装置2が出力する復号データ(NRZデータ)を示す図である。図13(a)〜(f)は、図9に示すe〜jの各点にそれぞれ対応している。
図13を用いてマンチェスタ復号装置2の動作を詳しく説明する。エッジ間隔カウント部101には、図13(a)に示すマンチェスタデータが入力される。具体的には、時刻t0からt3の間に、マンチェスタデータ“100110”がエッジ間隔カウント部101に入力される。エッジ間隔カウント部101は、時刻t1でマンチェスタデータの立ち下がりエッジを検出すると、サンプルクロックのカウントを開始する。エッジ間隔カウント部101は、時刻t2において次の立ち下がりエッジを検出すると、図13(b)に示すように、カウント数47の値をエッジ間隔カウント信号としてパタン判別部202へ出力する。
パタン判別部202は、エッジ間隔カウント信号が入力されると、マンチェスタ復号装置2に入力されたマンチェスタデータのパタンを判別する。時刻t2においてパタン判別部202に入力されたエッジ間隔カウント信号の値は47であるため、パタン判別部202は、パタン3のマンチェスタデータが入力されたと判定して、前値フラグを“1”にセットする(図13(c)参照)。パタン判別部202は、図13(d)に示すように、パタン3検出信号をクロック生成部103に出力する。パタン判別部202は、入力されたマンチェスタデータがパタン3であることを示すパタン検出信号を、復号部204に出力する。
クロック生成部103は、パタン3検出信号が入力されると、時刻t2’において1.024Mbpsの再生クロックの位相をリセットする(図13(e)参照)。復号部204は、パタン検出信号に基づいて、パタン3のマンチェスタデータを、“101”と復号する。そして、復号部204は、復号データ(NRZデータ)としてクロック生成部103が生成する再生クロックに位相を合わせて1ビットずつ出力する(図13(f)参照)。
なお、図13に示す例と異なり、最初に入力されるマンチェスタデータがパタン3でない場合も考えられる。この場合、マンチェスタ復号装置2は、パタン3のマンチェスタデータが検出されるまで正常な再生クロックを生成できないため、正常な復号動作を保証しない。前値フラグの初期値は、エッジ間隔カウント信号の値のみで一意に決定できるパタン3のマンチェスタデータが入力されるまで前値フラグの値を決定できないため、任意の値でよい。
エッジ間隔カウント部101は、時刻t2において、カウント値をリセットする。エッジ間隔カウント部101は、次の立ち下がりエッジを検出するまでの間、サンプルクロック数をカウントする(図13(b)参照)。時刻t4において、エッジ間隔カウント部101は、次の立ち下がりエッジを検出して、カウント数23のエッジ間隔カウント信号をパタン判別部202に出力する。
パタン判別部202は、時刻t4において、エッジ間隔カウント信号の値と前値フラグの値とを用いて、入力されたマンチェスタデータのパタンを判定する。具体的には、パタン判別部202は、時刻t2からt4の間に入力されたマンチェスタデータが、パタン1またはパタン4であると判定する。続いて、パタン判別部202は、前値フラグの値が1であるため、最初のビットが“1”であるパタン1のマンチェスタデータが入力されたと判定する。パタン判別部202は、パタン1の最後のビット値“1”を前値フラグとして設定する(図13(c)参照)と共に、パタン1のマンチェスタデータが入力されたことを示すパタン検出信号を、復号部204に出力する(図13(f)参照)。復号部204は、パタン検出信号を基に、パタン1に対応するNRZデータ“11”のうち、2番目のビットである“1”を、再生クロックの位相に合わせて出力する。
時刻t4以降、エッジ間隔カウント部101、パタン判別部202、クロック生成部103及び復号部204は、上記と同様の動作を繰り返す。時刻t5において、エッジ間隔カウント部101は、カウント数35のエッジ間隔カウント信号を出力する(図13(b)参照)。パタン判別部202は、エッジ間隔カウント信号の値“35”と、前値フラグの値“1”とから、パタン2のマンチェスタデータが入力されたと判定する。パタン判別部202は、前値フラグの値を“0”に設定する(図13(c)参照)と共に、パタン2を検出したことを示すパタン検出信号を、復号部204に出力する。復号部204は、パタン2に対応するNRZデータ“100”のうち最初の2ビットを除いた“0”を、復号データとして、再生クロックの位相に合わせて出力する(図13(f)参照)。
時刻t6において、エッジ間隔カウント部101は、カウント数23のエッジ間隔カウント信号を出力する(図13(b)参照)。パタン判別部202は、エッジ間隔カウント信号の値”23”と、前値フラグの値“0”とから、パタン4のマンチェスタデータが入力されたと判定する。パタン判別部202は、前値フラグの値を“0”に設定する(図13(c)参照)と共に、パタン4を検出したことを示すパタン検出信号を、復号部204に出力する。復号部204は、パタン4に対応するNRZデータ“000”のうち最初の2ビットを除いた“0”を、復号データとして、再生クロックの位相に合わせて出力する(図13(f)参照)。
時刻t7において、エッジ間隔カウント部101は、カウント数35のエッジ間隔カウント信号を出力する(図13(b)参照)。パタン判別部202は、エッジ間隔カウント信号の値”35”と、前値フラグの値“0”とから、パタン5のマンチェスタデータが入力されたと判定する。パタン判別部202は、前値フラグの値を“1”に設定する(図13(c)参照)と共に、パタン5を検出したことを示すパタン検出信号を、復号部204に出力する。復号部204は、パタン5に対応するNRZデータ“001”のうち最初の2ビットを除いた“1”を、復号データとして、再生クロックの位相に合わせて出力する(図13(f)参照)。
このように、第2の実施形態によれば、マンチェスタ復号装置2は、マンチェスタデータの立ち下がりエッジに着目したマンチェスタデータのパタンを用いて、マンチェスタデータの復号を行う。このため、マンチェスタデータの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの両方を検出する必要がないため、回路規模を小さくすることができる。また、マンチェスタ復号装置2は、デューティ比が大きく変動したとしても、マンチェスタデータの復号を行うことが可能となる。
なお、第2の実施形態において、マンチェスタ復号装置2は、マンチェスタデータの立ち下がりエッジを検出するものとして説明を行ったが、マンチェスタデータの立ち上がりエッジを検出してもよい。立ち上がりエッジを検出する場合、パタン判別部202が用いるパタンは、第1の実施形態と同様に、図8に示すパタンを用いる。
また、第1及び第2の実施形態において、判定値が連続するように幅を持たせても良いものとして説明を行ったが、判定値の幅が連続しないように設定してもよい。判定値の幅を狭くした場合、パタン判別部202は、マンチェスタデータのパタン判別の精度を向上することができる。しかし、判定値の幅を必要以上に狭くすると、マンチェスタデータにジッタや波形歪みが少し存在した場合に、どのパタンにも該当しないエッジ間隔カウント信号が発生する可能性がある。このため、マンチェスタデータのパタンの判別が不可能となり、適切なクロック再生及びマンチェスタ復号が出来なくなる恐れがある。上記の点を勘案して、判定値の幅は、適切に決定されることが望ましい。
また、第1及び第2の実施形態において、クロック再生装置1及びマンチェスタ復号装置2は、図14〜図17に示すデータ構造のフレームを受信することが望ましい。クロック再生装置1及びマンチェスタ復号装置2は、図14〜図17に示すフレームデータを用いることによって、より精度の高いクロック再生及びマンチェスタデータの復号をすることが可能となる。以下に詳しく説明する。
図14は、第1及び第2の実施形態において、使用することが望ましいフレームデータの一例を示す図である。図14に示すフレームデータは、送受信機間で伝送される情報データ301に、ヘッダであるプリアンブル(PR)302とユニークワード(UW)303とが付加される。PR302は、クロック再生(ビット同期)に用いられる。UW303は、フレーム同期にとるために用いられる。
図14に示すフレームデータにおいて、PR302には、パタン3に対応するNRZデータが含まれることが望ましい。エッジ間隔カウント部101が立ち下がりエッジをカウントする場合、PR302は、NRZデータのパタンとして“101”を含む。このように、クロック再生装置1及びマンチェスタ復号装置2は、PR302を受信している間にパタン3に対応するNRZデータが少なくとも一つ以上入力されることになるため、精度のよいクロック再生を行うことが可能となる。なお、エッジ間隔カウント部101が立ち上がりエッジをカウントする場合、PR302には、NRZデータのパタンとして“010”を含んでいればよい。
また、クロック再生装置1及びマンチェスタ復号装置2は、パタン3に対応するNRZデータがより多く入力されることによって、より正確にクロック再生を行うことが可能となる。このため、立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジの検出に関係なく、図14に示すフレームデータのPR302には、NRZデータの“1”と“0”とが交互に並んだパタン(例えば、“10101010”)を含んでもよい。
図15は、第1及び第2の実施形態において、使用することが望ましいフレームデータの一例を示す図である。図15に示すフレームデータは、情報データ301は、n(nは2以上の自然数)個の情報データ301−B1〜301−Bnに分割される。情報データ301−Bkと情報データ301−Bk+1(kは1以上n−1以下の自然数)との間には、パタン3に対応するNRZデータ“101”が挿入される。また、PR302及びUW303には、パタン3に対応するNRZデータ“101”が付加される。
図15に示すフレームデータが、クロック再生装置1またはマンチェスタ復号装置2に入力されることによって、以下のような効果が発生する。通信を行う送受信機間において周波数ずれが存在する場合、プリアンブルを用いてクロック再生を行ったとしても、時間の経過とともに再生クロックにずれが発生する。情報データ301にパタン3に対応するNRZデータが含まれている場合、クロック再生装置1及びマンチェスタ復号装置2は、再生クロックの位相をリセットができるため、周波数ずれに伴う再生クロックのずれの修正が可能である。しかし、情報データ301にパタン3に対応するNRZデータが含まれていない場合も考えられる。この場合、クロック再生装置1及びマンチェスタ復号装置2は、再生クロックの位相をリセットすることができず、再生クロックのずれの修正ができない。そこで、図15に示すフレームのように、情報データ301中にパタン3に対応するNRZデータを意図的に挿入することによって、クロック再生装置1及びマンチェスタ復号装置2は、送受信機間において周波数ずれが発生しても、周期的に再生クロックの修正を行うことが可能となる。従って、図15に示すフレームは、図14に示すフレームと比較して、マンチェスタデータを復号する際にビット誤りの発生を防ぐことが可能となる。また、情報データ中に挿入するパタンは、パタン3に対応する3ビットより長いパタンのNRZデータでもよい。例えば、“101010101”のように、“1”と“0”とが交互に並んだNRZデータなどが考えられる。なお、クロック再生装置1及びマンチェスタ復号装置2が立ち上がりエッジを検出する場合、図15に示すフレームデータに挿入されるNRZデータ列は、“010”となる。
図16及び図17は、第1及び第2の実施形態において、使用することが望ましいフレームデータの一例を示す図である。図16及び図17に示すフレームデータは、情報データ301がn個の情報データ301−B1〜301−Bnに分割される点において、図15と同じである。図16は、分割された情報データ301−Bkの最終ビットが“0”の場合、情報データ301−Bkの直後には、NRZデータの“10”のパタンが挿入される。情報データ301−Bkの最終ビットが“1”の場合、情報データBkの直後には、NRZデータの“01”のパタンが挿入される。
図17は、分割された情報データ301−Bkの先頭ビットが“0”の場合、情報データ301−Bkの直前には、NRZデータの“01”のパタンが挿入される。情報データ301−Bkの先頭ビットが“1”の場合、情報データ301−Bkの直前には、NRZデータの“10”のパタンが挿入される。図16及び図17に示すように、情報データBkの先頭ビットまたは最終ビットの値に応じたNRZデータのパタンを挿入することによって、情報データにパタン3に対応するNRZデータが含まれることになる。また、図16及び図15に示すフレームは、NRZデータの“101”及び“010”のパタンをそれぞれ含むPR211及びUW212が情報データ301の先頭に付加されることによって構成される。
図16及び図17に示すように、情報データ中にNRZデータの“101”または“010”のパタンが挿入されたフレームを用いることによって、図15に示すフレームと同様の効果を得ることができる。また、クロック再生装置1及びマンチェスタ復号装置2が立ち下がりエッジまたは立ち上がりエッジのどちらを検出するか不明な場合にも有用である。さらに、図16及び図17に示すフレームは、分割された情報データ301−Bkの直前または直後に2ビットのパタンを挿入するため、図15に示すフレーム210よりも、挿入するビット数を減らすことができる。このため、図15に示すフレームを用いた場合と比較して、伝送効率を改善することができる。
なお、図16及び図17に示すフレームは、図15に示すフレームのように挿入するビット数を3ビットとしてもよい。この場合、挿入するNRZデータのパタンは、 “101”または“010”となる。また、挿入するビット数を3ビット以上としてもよい。この場合、挿入するNRZデータのパタンは、“1”と“0”とが交互に並んだパタンであることが望ましい。これにより、クロック再生装置1及びマンチェスタ復号装置2は、図15に示すフレームを用いる場合よりも、正確にクロック再生を行うことができる。
(第3の実施形態)
図18は、本発明の第3の実施形態に係るマンチェスタ復号装置3のブロック図である。図18に示すマンチェスタ復号装置3は、エッジ間隔カウント部101と、パタン判別部202と、クロック生成部103と、復号部204と、誤り訂正部205とを備える。
第3の実施形態に係るマンチェスタ復号装置3が、第2の実施形態に係るマンチェスタ復号装置3と異なるのは、入力されるデータが誤り訂正符号化されたNRZデータをマンチェスタ符号化したマンチェスタデータである点と、復号部204から出力されたデータを入力信号の一つとする誤り訂正部205が追加されている点である。エッジ間隔カウント部101及びクロック生成部103は、第1の実施形態に係るクロック再生装置1で説明したものと同じであり、また、パタン判別部202は、第2の実施形態に係るマンチェスタ復号装置2で説明したものと同じであるため、同じ番号を用いると共に、その説明を省略する。
以下の説明では、誤り訂正符号としてブロック符号の一つであるBCH符号を用い、また、マンチェスタ復号装置3はマンチェスタデータの立ち下がりエッジを検出するものとして、本発明の第3の実施形態について説明する。
マンチェスタ復号装置3に入力される、BCH符号化されたNRZデータをマンチェスタ符号化したマンチェスタデータに、例えば立ち下がりエッジと誤認識されるノイズが乗った場合、そのノイズの前後で、エッジ間隔が本来のエッジ間隔より短くカウントされることとなる。このような場合、マンチェスタ復号装置3が行う処理を示すフローチャートである図10において、処理がステップS206まで進み、さらにステップS206において、エッジ間隔カウント信号の値が43〜54のいずれでもない(ステップS206、No)、と判断され、特に何も処理を行わずステップS211に進む。
この時、パタン判別部202では該当するパタンがなく、パタン判別ができなかったことになるので、復号部204で適切なマンチェスタ復号が行えないことになる。よって、復号部204が再生クロックのタイミングに合わせて出力するデータ(以後、誤り訂正符号化データと称する)は、誤っている可能性がある。一方、クロック生成部103から出力された再生クロックは、ノイズが乗ったマンチェスタデータがクロック生成部103において、図2に示したパタン3と誤認識されない限りノイズの影響を受けず、そのままのタイミングで出力され続ける。そのため、その再生クロックに同期して復号部204から出力される誤り訂正符号化データは、誤っている可能性はあるもののノイズにより欠落することは無い。
誤り訂正部205は、復号部204から出力された誤り訂正符号化データと再生クロックとを入力信号として、BCH符号化された誤り訂正符号化データの復号化を行い、誤り訂正された結果である復号データを出力する。この誤り訂正部205は、例えば特許文献4に記載の「誤り訂正装置」を用いて実現することが出来る。誤り訂正部205でこのように誤り訂正を行うことが出来るのは、上述したように、誤り訂正符号化データがクロック生成部103から出力される再生クロックに同期して復号部204から出力されるためで、ノイズにより欠落することが無いことに起因する。ノイズにより誤り訂正符号化データが欠落してしまう場合には、誤り訂正符号を構成する要素そのものが欠落することとなり、誤り訂正を行うことすら出来ない。
このように、第3の実施形態に係るマンチェスタ復号装置3によれば、誤り訂正符号化したNRZデータをマンチェスタ符号化したマンチェスタデータが入力される。このため、入力されるマンチェスタデータに立ち下がりエッジと誤認されるノイズが乗った場合でも、再生クロックは影響を受ける可能性が少なく、また誤り符号化データは誤る可能性はあるが、その出力データの数は送信されたデータの数に対して増減しない。よって、誤り訂正符号化データに誤り訂正処理を行って最終的な復号データとするので、信頼性の高いマンチェスタデータの復号が可能となる。
なお、上記第3の実施形態では、マンチェスタ復号装置3は、マンチェスタデータの立ち下がりエッジを検出するものとして説明を行ったが、一般に立ち下がりエッジと誤認識されるノイズは立ち上がりエッジでも誤認識されるため、マンチェスタデータの立ち上がりエッジを検出してもよい。また、誤り訂正部205が、復号部204から出力された再生クロックを入力する場合を説明しているが、図19に示すようにクロック生成部103から再生クロックを直接入力してもよい。さらに、上述した誤り訂正符号は、BCH符号には限定されず、リードソロモン符号や畳み込み符号等を用いてもよい。
さらに、本発明のクロック再生装置1やマンチェスタ復号装置2及び3を構成するエッジ間隔カウント部101、パタン判別部102及び202、クロック生成部103、及び復号部204の各機能のブロックは、典型的には集積回路であるLSI(集積度の違いによりIC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと称される)として実現される。これらは、個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全部を含むように1チップ化されてもよい。また、本発明以外の特許文献1や特許文献5に記載されているような一般的な受信信号処理回路と、本発明の各の各機能のブロックとを組み合わせて1チップ化されてもよいし、一部又は全部を含むように1チップ化されてもよい。全てを1チップ化することによって、小型無線チップとリーダライタ装置との間で無線通信を行うICカードや無線タグなどのRFID(Radio Frequency IDentification)技術等への適用も可能である。
また、集積回路化の手法は、LSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで使用してもよい。また、LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別の技術により、LSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてあり得る。
本発明に係るクロック生成方法及びマンチェスタ復号方法は、デューティ比が大きく変動したマンチェスタデータから精度のよいクロック生成を可能にするとともに、ユニークワードを用いないマンチェスタデータの復号を可能にする効果を有し、マンチェスタデータをNRZデータに復号するためのクロック生成方法及びマンチェスタ復号方法等として有用である。
第1の実施形態に係るクロック再生装置1の構成を示すブロック図 立ち下がりエッジを検出する場合における、マンチェスタデータを5つのパタンに分類した図 マンチェスタデータのデューティ比の変動を示す図 マンチェスタデータのデューティ比の変動を示す図 マンチェスタデータのデューティ比の変動を示す図 クロック再生装置1の処理を示すフローチャート クロック再生装置1が行う処理の具体例を示す図 立ち上がりエッジを検出する場合における、マンチェスタデータを5つのパタンに分類した図 第2の実施形態に係るマンチェスタ復号装置2のブロック図 マンチェスタ復号装置2が行う処理を示すフローチャート マンチェスタ復号装置2がステップS203において行う詳細な処理を示すフローチャート マンチェスタ復号装置2がステップS205において行う詳細な処理を示すフローチャート マンチェスタ復号装置2が行う処理の具体例を示す図 使用することが望ましいフレームの一例を示す図 使用することが望ましいフレームの一例を示す図 使用することが望ましいフレームの一例を示す図 使用することが望ましいフレームの一例を示す図 第3の実施形態に係るマンチェスタ復号装置3のブロック図 第3の実施形態に係る他のマンチェスタ復号装置3のブロック図 マンチェスタデータのアイパタンを示す図 マンチェスタデータのデューティ比の変動を示す図 特許文献2が開示しているマンチェスタデータの正常データの判定方法を示す図 特許文献3が開示しているマンチェスタ復号装置のブロック図
符号の説明
1 クロック再生装置
2、3 マンチェスタ復号装置
101 エッジ間隔カウント部
102、202 パタン判別部
103 クロック生成部
131 24進カウンタ
132 デコーダ
204 復号部
205 誤り訂正部

Claims (17)

  1. NRZ(Non Return Zero)データをマンチェスタ符号化して得られるマンチェスタデータから当該NRZデータのビットレートと同一レートの再生クロックを再生するためのクロック再生方法であって、
    入力された前記マンチェスタデータの同一方向のエッジを検出するステップと、
    前記同一方向のエッジを検出する間隔をサンプルクロックでカウントした値を、エッジ間隔カウント値として出力するステップと、
    特定パタンのNRZデータをマンチェスタ符号化したパタンデータの同一方向のエッジ間隔を、予め前記サンプルクロックでカウントした値である基準値と、前記エッジ間隔カウント値とが一致するか否かを判別するステップと、
    前記判別するステップにおいて前記基準値と前記エッジ間隔カウント値とが一致した場合、前記パタンデータを検出したことを示すパタン検出信号を出力するステップと、
    前記パタン検出信号が出力されるタイミングに同期した再生クロックを生成するステップとを備える、クロック再生方法。
  2. 前記検出するステップにおいて、前記マンチェスタデータの立ち下がりエッジを検出する場合、前記特定パタンのNRZデータは、“101”であることを特徴とする、請求項1に記載のクロック再生方法。
  3. 前記検出するステップにおいて、前記マンチェスタデータの立ち上がりエッジを検出する場合、前記特定パタンのNRZデータは、“010”であることを特徴とする、請求項1に記載のクロック再生方法。
  4. 前記判別するステップにおいて、前記基準値に幅を持たせることを特徴とする、請求項1に記載のクロック再生方法。
  5. NRZ(Non Return Zero)データをマンチェスタ符号化して得られるマンチェスタデータを、当該NRZデータに復号するためのマンチェスタ復号方法であって、
    入力された前記マンチェスタデータの同一方向のエッジを検出するステップと、
    前記同一方向のエッジを検出する間隔をサンプルクロックでカウントした値を、エッジ間隔カウント値を出力するステップと、
    直前に復号したNRZデータの最終ビット値を前値フラグとして保持するステップと、
    複数の所定パタンのNRZデータをマンチェスタ符号化した複数のパタンデータの、前記検出するステップが検出するエッジと同一方向のエッジ間隔を、予め前記サンプルクロックでそれぞれカウントした値である複数の基準値の少なくとも一つと、前記エッジ間隔カウント値とが一致するか否かを判別するステップと、
    前記判別するステップにおいて、前記基準値の少なくとも一つと前記エッジ間隔カウント値とが一致した場合、前記エッジ間隔カウント値に一致する少なくとも一つの前記基準値に対応するパタンデータから、同一方向のエッジを検出する前記間隔に入力されたマンチェスタデータに対応する前記パタンデータを、前記前値フラグを用いて決定するステップと、
    前記決定するステップによって決定された前記パタンデータに基づいて、前記NRZデータに復号するステップとを備える、マンチェスタ復号方法。
  6. 前記複数の所定パタンのNRZデータのうち、特定パタンのNRZデータに対応する特定の前記基準値と、前記エッジ間隔カウント値とが一致するか否かを判別するステップと、
    前記判別するステップにおいて、特定の前記基準値と前記エッジ間隔カウント値とが一致した場合、前記特定パタンのNRZデータに対応するパタンデータを検出したことを示す特定パタン検出信号を出力するステップと、
    前記NRZデータと同一のビットレートであり、前記特定パタン検出信号が出力されるタイミングに同期した再生クロックを生成するステップとを備える、請求項5に記載のマンチェスタ復号方法。
  7. 前記検出するステップにおいて前記マンチェスタデータの立ち下がりエッジを検出する場合、前記複数の所定パタンのNRZデータは、“11”、“100”、“101”、“000”及び“001”であることを特徴とする、請求項5に記載のマンチェスタ復号方法。
  8. 前記検出するステップにおいて前記マンチェスタデータの立ち上がりエッジを検出する場合、前記複数の所定パタンのNRZデータは、“00”、“011”、“010”、“111”及び“110”であることを特徴とする、請求項5に記載のマンチェスタ復号方法。
  9. 前記検出するステップにおいて前記マンチェスタデータの立ち下がりエッジを検出する場合、前記特定パタンのNRZデータは、“101”であることを特徴とする、請求項6に記載のマンチェスタ復号方法。
  10. 前記検出するステップにおいて前記マンチェスタデータの立ち上がりエッジを検出する場合、前記特定パタンのNRZデータは、“010”であることを特徴とする、請求項6に記載のマンチェスタ復号方法。
  11. 前記判別するステップにおいて、前記基準値に幅を持たせることを特徴とする、請求項5に記載のマンチェスタ復号方法。
  12. NRZ(Non Return Zero)データに対して誤り訂正符号化処理を施しマンチェスタ符号化して得られるマンチェスタデータを、誤り訂正処理が施された当該NRZデータに復号するためのマンチェスタ復号方法であって、
    入力された前記マンチェスタデータの同一方向のエッジを検出するステップと、
    前記同一方向のエッジを検出する間隔をサンプルクロックでカウントした値を、エッジ間隔カウント値を出力するステップと、
    直前に変換したNRZデータの最終ビット値を前値フラグとして保持するステップと、
    複数の所定パタンのNRZデータをマンチェスタ符号化した複数のパタンデータの、前記検出するステップが検出するエッジと同一方向のエッジ間隔を、予め前記サンプルクロックでそれぞれカウントした値である複数の基準値の少なくとも一つと、前記エッジ間隔カウント値とが一致するか否かを判別するステップと、
    前記判別するステップにおいて、前記基準値の少なくとも一つと前記エッジ間隔カウント値とが一致した場合、前記エッジ間隔カウント値に一致する少なくとも一つの前記基準値に対応するパタンデータから、同一方向のエッジを検出する前記間隔に入力されたマンチェスタデータに対応する前記パタンデータを、前記前値フラグを用いて決定するステップと、
    前記複数の所定パタンのNRZデータのうち、特定パタンのNRZデータに対応する特定の前記基準値と、前記エッジ間隔カウント値とが一致するか否かを判別するステップと、
    前記判別するステップにおいて、特定の前記基準値と前記エッジ間隔カウント値とが一致した場合、前記特定パタンのNRZデータに対応するパタンデータを検出したことを示す特定パタン検出信号を出力するステップと、
    前記誤り訂正符号化されたNRZデータと同一のビットレートであり、前記特定パタン検出信号が出力されるタイミングに同期した再生クロックを生成するステップと、
    前記決定するステップによって決定された前記パタンデータに基づいて、前記誤り訂正符号化されたNRZデータに、前記再生クロックに同期して変換する変換ステップと、
    前記変換ステップにおいて得られた、前記誤り訂正符号化されたNRZデータに対して誤り訂正処理を行い前記NRZデータに復号するステップとを備える、マンチェスタ復号方法。
  13. 前記検出するステップにおいて前記マンチェスタデータの立ち下がりエッジを検出する場合、前記複数の所定パタンのNRZデータは、“11”、“100”、“101”、“000”及び“001”であることを特徴とする、請求項12に記載のマンチェスタ復号方法。
  14. 前記検出するステップにおいて前記マンチェスタデータの立ち上がりエッジを検出する場合、前記複数の所定パタンのNRZデータは、“00”、“011”、“010”、“111”及び“110”であることを特徴とする、請求項12に記載のマンチェスタ復号方法。
  15. 前記検出するステップにおいて前記マンチェスタデータの立ち下がりエッジを検出する場合、前記特定パタンのNRZデータは、“101”であることを特徴とする、請求項12に記載のマンチェスタ復号方法。
  16. 前記検出するステップにおいて前記マンチェスタデータの立ち上がりエッジを検出する場合、前記特定パタンのNRZデータは、“010”であることを特徴とする、請求項12に記載のマンチェスタ復号方法。
  17. 前記判別するステップにおいて、前記基準値に幅を持たせることを特徴とする、請求項12に記載のマンチェスタ復号方法。

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