JP2006262285A - 画像読取装置、及び画像読取方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 原稿を読み取る露光走査ユニットが移動することにより、原稿を読み取る画像読取装置、及び画像読取方法を提供する。
【解決手段】 原稿が読み取り位置に搬送されてくる前に、ゴミ検出手段により読み取り位置のゴミ検出処理を読取動作ごとに実行し、検出結果をゴミ検出部304に入力し、CPU204はゴミ検出処理の結果同士を比較し、ゴミとして検出された画像が比較したゴミ検出結果の両者に含まれていた場合は画像読取動作を中断し、ゴミとして検出された画像が比較したゴミ検出結果の両者に含まれていなかった場合は画像読取動作を継続することにより、読み取り位置に浮遊するゴミによる画像読取動作の中断による作業効率の低下を低減する。
【選択図】 図1
【解決手段】 原稿が読み取り位置に搬送されてくる前に、ゴミ検出手段により読み取り位置のゴミ検出処理を読取動作ごとに実行し、検出結果をゴミ検出部304に入力し、CPU204はゴミ検出処理の結果同士を比較し、ゴミとして検出された画像が比較したゴミ検出結果の両者に含まれていた場合は画像読取動作を中断し、ゴミとして検出された画像が比較したゴミ検出結果の両者に含まれていなかった場合は画像読取動作を継続することにより、読み取り位置に浮遊するゴミによる画像読取動作の中断による作業効率の低下を低減する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、原稿を読み取る露光走査ユニットが移動することにより、原稿を読み取る画像読取装置、及び画像読取方法に関する。
デジタル複写機、スキャナ装置等に装備される画像読取装置には、CCDラインイメージセンサに原稿画像を伝達する読み取り光学系(ミラー、ランプ等)を載せたキャリッジを、副走査方向(CCDの主走査ラインに直交する方向)に移動させて、固定した原稿の画像情報を読み取る方式(以下、ブックリードモードとする)、及び固定した読み取り光学系上をオートマティック・ドキュメント・フィーダー(ADF)により原稿を搬送させ、移動する原稿を読み取る方式(以下、シートスルーモードとする)がある。
近年、シートスルーモードの光学系を有する画像読取装置は、ブックリードモードの画像読取装置よりも読み取り速度が速く、構造がシンプルである等の理由から使用頻度が高くなっている。しかし、シートスルーモードにおいては、読み取り面にゴミ、傷等が発生すると原稿送り方向(縦方向)にスジが残ってしまう。
そこで、特許文献1では、シートスルー・ドキュメント・フィーダを使用した第1の読み取りモードと圧板を使用した第2の読み取りモードを有し、いずれかのモードで原稿を読み取り、読み取った画像情報をデジタル変換された画像信号に変換し、デジタル変換された画像信号を顕像として出力可能な画像信号となるように処理する画像処理装置において、第1の読み取りモードと第2の読み取りモードとでそれぞれ読み取り補正の最適化を独立して行うため、2つのモードによって読み取り位置を切り替える圧板/背景板切り替え制御手段と、2つのモードに応じて最適なシェーディング補正を行うシェーディング補正手段と、2つのモードに応じて黒スジ補正及び白スジ補正を切り替えてスジ補正を行うスジ補正手段とを有する画像処理装置が提案されている。
特許文献2では、現在の流し読み位置のままで原稿の無い状態で給送ベルトを空回転させて画像読み取りを行って生成した画像信号に基づいて、プラテンガラス上にゴミが付着しているか否かを判定し、該流し読み位置におけるプラテンガラスの汚れが検知された場合には、流し読みを開始するのに可能な位置に移動させ、該プラテンガラス上にゴミが無い場合、及びゴミがあっても回避可能な場合は流し読み動作を行って画像読み取りの生産性を維持する画像読取装置、画像読取方法、及び記憶媒体が提案されている。
特許文献3では、キャリッジの移動位置に第1の白基準体、キャリッジの固定位置に第2の白基準体を設け、第1又は第2の白基準体の読み取りデータに基づいてシェーディング補正を行い、第1及び第2の白基準体の読み取りデータに基づいてブック読み取りとシートスルー読み取りの両モードの読み取りデータ間の差を補正することにより、いずれのモードにより読み取りを行っても、読み取り出力に差異がなく、適正な画像データを得ることができる画像読取装置、及び画像形成装置が提案されている。
特開2000−196881号公報
特開2002−185728号公報
特開2002−271620号公報
しかし、上記の発明は以下の問題を有している。
従来のシートスルーモードによる画像の読み取り動作においては、読み取り位置にゴミ、傷等がある状態において、ゴミ等の付着による画質の劣化を防止するため、読み取った画像データに画像処理を施すことによりゴミ等による画質の劣化を低減しているが、そのような画像処理を画像データに施した場合、画像データの一部に欠落が生じる。
また、特許文献2記載の画像読取装置では、原稿の読み取り位置を変更することによりゴミ等の付着による画質の劣化を防止しているが、読み取り位置を変更する機構を新たに画像読取装置に加えた場合、画像読取装置の構造が複雑化するだけでなく、その制御方法にも変更を加えなければならない。
また、従来の画像読取装置は、原稿の読み取り位置に浮遊するゴミによって発生した画像の劣化に対しても画像処理を施す方法が実行されているが、読み取り位置に浮遊するゴミは原稿読取中に移動する可能性が高く、ゴミの浮遊による画質の劣化を適切に防止することができない。
そこで、本発明は、原稿が読み取り位置に搬送されてくる前に、ゴミ検出手段により読み取り位置のゴミ検出処理を読取動作ごとに実行し、ゴミ検出処理の結果同士を比較し、ゴミとして検出された画像が比較したゴミ検出結果の両者に含まれていた場合は画像読取動作を中断し、ゴミとして検出された画像が比較したゴミ検出結果の両者に含まれていなかった場合は画像読取動作を継続する画像読取装置、及び画像読取方法を提案することを目的としている。
請求項1記載の発明は、読み取り光学系を備えたキャリッジと、原稿を搬送する原稿搬送手段と、前記キャリッジを移動させるキャリッジ移動手段とを有し、前記キャリッジを固定し、前記原稿搬送手段による搬送途中に原稿を読み取る画像読取装置において、前記原稿搬送手段によって原稿が読み取り位置に搬送される前に前記読み取り光学系によって読み取り位置の画像データを取得し、該画像データから読み取り位置に存在するゴミを検出するゴミ検出手段と、前記ゴミ検出手段によって検出されたゴミ検出結果を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記ゴミ検出結果同士を比較し、ゴミの検出位置が一致したとき、原稿の読取動作を中断する中断手段とを有することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像読取装置において、前記ゴミ検出手段は、読み取られた画像データを2値化する2値化手段と、前記2値化手段によって2値化され、黒画素と判定された画素の連続性をカウントするカウント手段と、前記カウント手段によって連続した黒画素が所定数以上になったとき、読み取り位置にゴミがあると決定する決定手段とを有することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の画像読取装置において、前記カウント手段が主走査方向へ連続する黒画素をカウントすることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2記載の画像読取装置において、前記カウント手段が主走査方向へ連続する黒画素と副走査方向へ連続する黒画素とをカウントすることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項記載の画像読取装置において、前記記憶手段が1ラインの前記ゴミ検出手段によるゴミの位置を記憶することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項記載の画像読取装置において、前記中断手段によって原稿の読取動作が中断されたとき、前記読取動作を続行するか否かを選択する選択手段と、前記読み取り位置にゴミが存在することを報知する第1の報知手段とを有することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の画像読取装置において、前記選択手段によって前記読取動作を続行しないことが選択されたとき、ゴミの位置を報知する第2の報知手段を有することを特徴とする。
請求項8記載の発明は、読み取り光学系を備えたキャリッジと、原稿を搬送する原稿搬送手段と、前記キャリッジを移動させるキャリッジ移動手段と、ゴミ検出工程によって検出されたゴミ検出結果を記憶する記憶手段とを有し、前記キャリッジを固定し、前記原稿搬送手段による搬送途中に原稿を読み取る画像読取装置の画像読取方法において、前記原稿搬送手段によって原稿が読み取り位置に搬送される前に前記読み取り光学系によって読み取り位置の画像データを取得し、該画像データから読み取り位置に存在するゴミを検出する前記ゴミ検出工程と、前記記憶手段に記憶された前記ゴミ検出結果同士を比較し、ゴミの検出位置が一致したとき、原稿の読取動作を中断する中断工程とを有することを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の画像読取方法において、前記ゴミ検出工程は、読み取られた画像データを2値化する2値化工程と、前記2値化手段によって2値化され、黒画素と判定された画素の連続性をカウントするカウント工程と、前記カウント工程によって連続した黒画素が所定数以上になったとき、読み取り位置にゴミがあると決定する決定工程とを有することを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項8又は9記載の画像読取方法において、前記中断工程によって原稿の読取動作が中断されたとき、前記読取動作を続行するか否かを選択する選択工程と、前記読み取り位置にゴミが存在することを報知する第1の報知工程とを有することを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の画像読取方法において、前記選択工程によって前記読取動作を続行しないことが選択されたとき、ゴミの位置を報知する第2の報知工程を有することを特徴とする。
本発明は、原稿が読み取り位置に搬送されてくる前に、ゴミ検出手段により読み取り位置のゴミ検出処理を読取動作ごとに実行し、ゴミ検出処理の結果同士を比較し、ゴミとして検出された画像が比較したゴミ検出結果の両者に含まれていた場合は画像読取動作を中断し、ゴミとして検出された画像が比較したゴミ検出結果の両者に含まれていなかった場合は画像読取動作を継続することにより、読み取り位置に浮遊するゴミによる画像読取動作の中断による作業効率の低下を低減することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る画像読取装置の構成及び動作について説明する。
図1に示す本実施形態に係る画像読取装置の概略図を用いて、本実施形態に係る画像読取装置の読取動作について説明する。
本実施形態に係る画像読取装置は、原稿1、原稿台2、ローラ(3、24)、反射板(7、9)、白シート原稿押え23、露光ランプ28、及び排出トレイ102を有して構成される。
まず、原稿台2にセットされた原稿1がローラ3によって原稿読み取り位置である白シート原稿押え23の位置まで搬送される。露光ランプ28は、原稿の読み取り開始前に露光を開始する。原稿の読み取り前に開始された露光により、白シート原稿押え23を読み取り、原稿読み取り位置にあるゴミ27の検知を実行する。原稿面を照射する。原稿面から反射した光は、反射板(7、9)を介してCCDへ送られる。読み取り動作中、原稿はローラ24により一定速度で搬送され、原稿面の読み取りが完了する。
ここで、原稿読み取り位置にゴミ27があった場合、CCDへ送られる入射される光にゴミ27による影響が含まれ、読取画像に縦スジとなって現れることとなる。
次に、本実施形態に係る画像読取装置のシステム構成について図2を用いて説明する。
本実施形態に係る画像読取装置は、シートスルーモードスキャナ201、IPU202、CPU204、シートスルーDF205及び操作部206を有して構成される。画像読取装置で読み取られた画像データは、プリンタ203に入力され、印刷される。
シートスルーモードスキャナ201により原稿を読み取り、IPU202内で読み取った画像データに一連の画像処理を施す。IPU202において画像処理が施された画像データは、プリンタ203に送られ、画像形成動作が実行される。なお、IPU202における画像処理に必要なパラメータは、CPU204により設定される。また、該パラメータの設定に必要な情報は、操作部206を使ってユーザが指定できる構成となっている。
ここで、従来のシートスルーモードスキャナ201で原稿を読み取った場合にIPU202において施される画像処理について図3を用いて説明する。
従来のIPU202は、シェーディング補正部301、像域分離用ラインディレイ部302、像域分離部303、ゴミ検出部304、メモリ305、縦スジ補正部306、及びフィルタ処理・スキャナγ補正部307を有して構成される。IPU202に入力された画像データには、シェーディング補正部301、像域分離用ラインディレイ部302、縦スジ補正部306、フィルタ処理・スキャナγ補正部307の順に処理が施される。
縦スジ補正部306は、ゴミ検出部304によるゴミ27の検出結果であるゴミ検出ON/OFFに関する1ビットの信号を用いて画像データに含まれる縦スジを補正する。
像域分離部303は、画像データから画像領域を抽出し、抽出された画像領域が文字からなるか、又は写真からなるかを判別している。なお、像域分離部303は、複数ラインの画像データに基づいて判別を行うので、像域分離の結果と画像処理の結果のライン同期合わせが必要になるため、像域分離用ラインディレイ部302が設けられている。
次に、従来のゴミ検出部304の具体的な構成及び処理について図4及び5を用いて説明する。
図4は、ゴミ検出部304の内部構成を示すブロック図である。図5は、像域分離用ラインディレイ部302内における画像データの一例である。
ゴミ検出部304は、2値化部401、及びオア回路402を有して構成される。
原稿がシートスルーモードスキャナ201で読み取られる前に、露光ランプ28は白シート原稿押え23を読み取り、読み取られた画像データが白であるか黒であるかにより、読み取り位置のゴミを検知する。
具体的には、まずゴミ検知部304は、白シート原稿押え12を読み取った画像データ(RGB、モノクロの場合はBのみ)を2値化部402において2値化し、白(0)/黒(1)の1ビットデータを生成する。カラー画像の場合は、RGBそれぞれに対して2値化結果が出力されるが、独立に縦スジ補正を行うと色スジとなる可能性が高く、画質劣化が著しい。そのため、オア回路402においてRGBの2値化結果のオアを取り、ラインメモリ305に1ビットデータを書きこむ。
その後、原稿が読み取り位置に搬送され、原稿を読み取った画像データ(RGB、モノクロの場合はBのみ)が縦スジ補正部306に入力されるとともに、ゴミ検出部304からラインメモリ305に書き込まれた1ビットデータが読み出され、縦スジ補正部306に入力される。
次に、縦スジ補正部306における具体的な補正処理について図6及び7を用いて説明する。
縦スジ補正部306は、読み取られた原稿の画像データ(RGB、モノクロの場合はBのみ)、及びゴミ検出部304において検出された1ラインメモリ305に格納されたゴミ検出結果(1ビットデータ)が入力されると、縦スジ補正を実行する。
縦スジ補正部306は、直線補間により縦スジを補正している。図7に示すゴミ検出結果(実線)及び画像データ(D1〜D8)が入力された場合、ゴミ検出結果における立ち上がりと、D4及びD5とが一致している。この場合、D4及びD5を画像データとしてそのまま用いず、D4及びD5近傍の画像データを用いて補間処理を実行する。図7においては、D4´=(D3×2+D6×1)/3、D5´=(D3×1+D6×2)/3によりD4及びD5を補間したD4´及びD5´を算出している。
次に、本実施形態に係る画像読取装置のシステム構成について説明する。本実施形態に係る画像読取装置のIPU202は、シェーディング補正部301、像域分離用ラインディレイ302、像域分離部303、及びフィルタ処理・スキャナγ補正部307を有して構成される。
上述の従来のIPU202の構成においては、ゴミ検出部304と、縦スジ補正部306とがペアとなって画像データに発生する縦スジを補正していたが、本実施形態に係る画像読取装置のIPU202は、縦スジ補正部306を有せず、ゴミ検出部801のみを有している。
ゴミ検出部801(図9に示す)は、2値化部401、オア回路402、主走査連続カウント901、及び主走査位置カウンタ902を有して構成される。
2値化部401は、ゴミ検出部801に入力された画像データ(RGB、モノクロの場合はBのみ)を2値化する。画像データがRGBである場合は、2値化した画像データをオア回路402においてオア処理する。その後、主走査連続カウント901にて黒画素の連続量をカウントし、所定のしきい値以上カウントされた場合にはゴミ、又はキズがあると判断し、主走査位置カウント902にその位置情報を蓄積する。
図11は、主走査方向に対して所定のしきい値以上の黒画素が連続して検出された場合の例である。図11に示す例においては、所定のしきい値がN=4画素と設定されており、黒画素が5つ連続して検出されているため、ゴミ検出部801は読み取り位置にゴミ又はキズがあると判断し、主走査位置カウント902に黒画素が連続して検出された主走査位置の情報を蓄積する。
次に、ゴミ検出部801の図9とは異なる構成例について図10を用いて説明する。図10に示すゴミ検出部801は、2値化部401、オア回路402、主走査位置カウンタ902、主走査連続カウント・副走査連続カウント1001、及び副走査位置カウンタ1002を有して構成される。
ゴミ検出部801に入力された画像データ(RGB、又はモノクロの場合はB)を2値化部401において2値化する。なお、画像データがRGBの場合には、各色の2値化結果をオア処理する。その後、主走査連続カウント1001において、主走査方向に連続する黒画素の数をカウントし、所定のしきい値以上カウントされた場合には、読み取り位置にゴミ又はキズがあると判断し、主走査位置カウント902にてその位置情報を蓄積する。
次に、ゴミ等を検出した主走査位置の副走査方向への黒画素の連続数をカウントし、所定のしきい値以上カウントされた場合には読み取り位置にゴミ又はキズがあると判断し、副走査連続カウント1001の情報をゴミ又はキズ検出位置として副走査位置カウンタ1002に蓄積する。主走査方向に連続する黒画素の連続と主走査位置カウントとの関係、および主走査検知位置と副走査方向に連続する黒画素の連続数との関係を示したものを図12(a)及び(b)に示す。
図13及び図14を用い、ローラ式シートスルースキャナ及びベルト式シートスルースキャナについて説明する。図13に示すローラ式シートスルースキャナは、ローラにより原稿を搬送し、原稿を読み取る。一方、図14に示すベルト式シートスルースキャナは、ベルトにより原稿を搬送し、原稿を読み取る。
ローラ式シートスルースキャナは、ローラ1301、集光体、ランプ、リフレクタ、ミラー等からなるキャリッジ1302、及び白基準板1303を有して構成される。ローラ式シートスルースキャナは、清掃が容易であるため主走査方向に連続する黒画素の連続のみを検出する。
ベルト式シートスルースキャナは、ベルト1401、集光体、ランプ、リフレクタ、ミラー等からなるキャリッジ1402、及び白基準板1403を有して構成される。ベルト式シートスルースキャナは、ベルトの交換が困難であり、かつベルトの清掃が容易でない。よって、ベルトが汚れた場合でもゴミ等を検知しない方式が望ましい。なお、ベルト式シートスルースキャナは、ベルトを回転させながらゴミの検知を実行するため、主走査方向に加え、副走査方向に対するゴミの検知を実行する必要がある。
ここで、ゴミの検出処理におけるタイミングチャートを図15及び図16に示す。なお、図15は、ローラ式シートスルースキャナのタイミングチャートである。図16は、ベルト式シートスルースキャナのタイミングチャートである。
まず、ローラ式シートスルースキャナのゴミ検出処理のタイミングについて説明する。原稿読み取りを始めるまで、キャリッジ1302は、ホームポジションに位置している。コピースタートキーが押下されるとランプが点灯し、シェーディング補正用の白基準板1303の読み取り位置までキャリッジ1302が移動する。そして、キャリッジ1302は、白基準板1303の読み取りを実行し、キャリッジ1302は再びホームポジションに移動する。その後、読み取り原稿が読み取り位置に搬送される前に、白シート原稿押え23を読み取り、読み取り位置にあるゴミの検出(1ライン読み取り、又は複数ライン読み取り)を行う。CPU204は、主走査位置カウンタ902、副走査位置カウンタ1002に格納されたゴミの検出結果と前回の原稿読取動作時に実行されたゴミの検出結果とを読み出す(CPUリード)。その後、読み取り位置に原稿が搬送されると、原稿の読み取りが開始される。なお、ゴミ検出結果をCPU204が主走査位置カウンタ902及び副走査位置カウンタ1002から読み取るタイミングは、ゴミ検出終了後で原稿の読み取りが開始される前である。CPU204は、今回、主走査位置カウンタ902、副走査位置カウンタ1002に格納されたゴミの検出結果と前回の原稿読取動作時に実行されたゴミの検出結果とを比較し、原稿の読取動作を継続するか否かを判断する。
なお、ベルト式シートスルースキャナのゴミ検出処理は、副走査方向に複数ライン分のゴミの検知処理を実行する点においてローラ式シートスルースキャナと異なる。
次に、図17を用いゴミ検出処理によりゴミ、キズ等が検出された場合のCPU204における処理について説明する。
原稿台2に原稿束がセットされ、コピースタートキーが押下されると原稿の読み取りが開始される。
CPU204には、初期値としてn=0が入力され(ステップS1701)、まず、図15及び図16に示すランプオン、ホームポジション、シェーディング、ゴミ検出・メモリライト、及びCPUリードまでの処理が行われる(ステップS1702)。そして、読み取り位置へ原稿が搬送されると原稿の読み取りが開始される(ステップS1703)。CPU204は、原稿1枚の読み取りが完了するごとに、全ての原稿の読み取りが終わったか否かを確認する(ステップS1704)。全ての原稿の読み取りが終わった場合は(ステップS1704/YES)、読取動作を終了する(ステップS1705)。一方、全ての原稿の読み取りが終わっていない場合は(ステップS1704/NO)、CPU204は、今回、主走査位置カウンタ902、副走査位置カウンタ1002に格納されたゴミの検出結果と前回の原稿読取動作時に実行されたゴミの検出結果とを比較し、ゴミの検出位置が一致するか否かを判断する(ステップS1706)。
ここで、比較されたゴミの検出位置が一致しなかった場合(ステップS1706/NO)、読み取り位置で検出されたゴミが固着ゴミ又はキズでないと判断し、初期値nを0にリセットし(ステップS1701)、次の原稿の読み取りを開始する。
一方、ゴミの検出位置が一致した場合(ステップS1706/YES)、n=n+1とし(ステップS1707)、nが予め設定されたN(ゴミ検出位置の連続カウント値のしきい値)よりも大きいか否かを判断する(ステップS1708)。nが予め設定されたNより大きい場合は(ステップS1708/YES)、読み取り位置にあるゴミが浮遊ゴミではなく、固着ゴミ又はキズであると判断し、原稿の読み取りを中断する(ステップS1709)。なお、nが予め設定されたN以下である場合は(ステップS1708/NO)、原稿の読み取り動作を継続する(ステップS1702)。
なお、読み取り位置にあるゴミが固着ゴミ又はキズであると判断され、原稿の読み取りが中断された場合に操作部(図18に示す)に表示される画面の一例について図18〜20を用いて説明する。図18は、操作部全体の概略図である。図19及び図20は、操作部が有する表示部に表示されるメッセージの一例である。
原稿の読み取りが中断されると、CPU204は操作部上に図19に示す「読み取り位置が汚れています」とメッセージを表示し、原稿の読み取りを「中断」するか、又は「続行」するかを選択することをユーザに促す。「続行」が選択された場合は、再度、原稿の読み取りが実行される。一方、「中断」が選択された場合は、図20のようにメンテナンスノートが表示され、ゴミ検出位置が表示され、読み取り位置の清掃又は交換を促す。
上述の構成によれば、原稿が読み取り位置に搬送されてくる前に、ゴミ検出手段により読み取り位置のゴミ検出処理を読取動作ごとに実行し、検出結果をゴミ検出部304に入力し、CPU204はゴミ検出処理の結果同士を比較し、ゴミとして検出された画像が比較したゴミ検出結果の両者に含まれていた場合は画像読取動作を中断し、ゴミとして検出された画像が比較したゴミ検出結果の両者に含まれていなかった場合は画像読取動作を継続することにより、読み取り位置に浮遊するゴミによる画像読取動作の中断による作業効率の低下を低減する。
1 原稿
2 原稿台
3、24 ローラ
7、9 ミラー
23 白シート原稿押え
27 ゴミ
28 露光ランプ
102 原稿排出トレイ
201 シートスルーモードスキャナ
202 IPU
203 プリンタ
204 CPU
206 操作部
301 シェーディング補正部
302 像域分離用ラインディレイ部
303 像域分離部
307 フィルタ処理・スキャナγ補正部
801 ゴミ検出部
2 原稿台
3、24 ローラ
7、9 ミラー
23 白シート原稿押え
27 ゴミ
28 露光ランプ
102 原稿排出トレイ
201 シートスルーモードスキャナ
202 IPU
203 プリンタ
204 CPU
206 操作部
301 シェーディング補正部
302 像域分離用ラインディレイ部
303 像域分離部
307 フィルタ処理・スキャナγ補正部
801 ゴミ検出部
Claims (11)
- 読み取り光学系を備えたキャリッジと、原稿を搬送する原稿搬送手段と、前記キャリッジを移動させるキャリッジ移動手段とを有し、前記キャリッジを固定し、前記原稿搬送手段による搬送途中に原稿を読み取る画像読取装置において、
前記原稿搬送手段によって原稿が読み取り位置に搬送される前に前記読み取り光学系によって読み取り位置の画像データを取得し、該画像データから読み取り位置に存在するゴミを検出するゴミ検出手段と、
前記ゴミ検出手段によって検出されたゴミ検出結果を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記ゴミ検出結果同士を比較し、ゴミの検出位置が一致したとき、原稿の読取動作を中断する中断手段とを有することを特徴とする画像読取装置。 - 前記ゴミ検出手段は、
読み取られた画像データを2値化する2値化手段と、
前記2値化手段によって2値化され、黒画素と判定された画素の連続性をカウントするカウント手段と、
前記カウント手段によって連続した黒画素が所定数以上になったとき、読み取り位置にゴミがあると決定する決定手段とを有することを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。 - 前記カウント手段が主走査方向へ連続する黒画素をカウントすることを特徴とする請求項2記載の画像読取装置。
- 前記カウント手段が主走査方向へ連続する黒画素と副走査方向へ連続する黒画素とをカウントすることを特徴とする請求項2記載の画像読取装置。
- 前記記憶手段が1ラインの前記ゴミ検出手段によるゴミの位置を記憶することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の画像読取装置。
- 前記中断手段によって原稿の読取動作が中断されたとき、
前記読取動作を続行するか否かを選択する選択手段と、
前記読み取り位置にゴミが存在することを報知する第1の報知手段とを有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の画像読取装置。 - 前記選択手段によって前記読取動作を続行しないことが選択されたとき、ゴミの位置を報知する第2の報知手段を有することを特徴とする請求項6記載の画像読取装置。
- 読み取り光学系を備えたキャリッジと、原稿を搬送する原稿搬送手段と、前記キャリッジを移動させるキャリッジ移動手段と、ゴミ検出工程によって検出されたゴミ検出結果を記憶する記憶手段とを有し、前記キャリッジを固定し、前記原稿搬送手段による搬送途中に原稿を読み取る画像読取装置の画像読取方法において、
前記原稿搬送手段によって原稿が読み取り位置に搬送される前に前記読み取り光学系によって読み取り位置の画像データを取得し、該画像データから読み取り位置に存在するゴミを検出する前記ゴミ検出工程と、
前記記憶手段に記憶された前記ゴミ検出結果同士を比較し、ゴミの検出位置が一致したとき、原稿の読取動作を中断する中断工程とを有することを特徴とする画像読取方法。 - 前記ゴミ検出工程は、
読み取られた画像データを2値化する2値化工程と、
前記2値化手段によって2値化され、黒画素と判定された画素の連続性をカウントするカウント工程と、
前記カウント工程によって連続した黒画素が所定数以上になったとき、読み取り位置にゴミがあると決定する決定工程とを有することを特徴とする請求項8記載の画像読取方法。 - 前記中断工程によって原稿の読取動作が中断されたとき、
前記読取動作を続行するか否かを選択する選択工程と、
前記読み取り位置にゴミが存在することを報知する第1の報知工程とを有することを特徴とする請求項8又は9記載の画像読取方法。 - 前記選択工程によって前記読取動作を続行しないことが選択されたとき、ゴミの位置を報知する第2の報知工程を有することを特徴とする請求項10記載の画像読取方法。
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