JP2006261169A - 回路基板用絶縁性樹脂組成物およびそれを用いた回路基板とそれを用いた電子機器 - Google Patents

回路基板用絶縁性樹脂組成物およびそれを用いた回路基板とそれを用いた電子機器 Download PDF

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Kumiko Hirayama
久美子 平山
Daisuke Sakurai
大輔 櫻井
Osamu Uchida
内田  修
Usei Iwamoto
羽生 岩本
Shigeaki Sakatani
茂昭 酒谷
Shozo Ochi
正三 越智
Norito Tsukahara
法人 塚原
Kunio Hibino
邦男 日比野
Takayuki Hirose
貴之 広瀬
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Abstract

【課題】基板との密着性に優れるとともにビアホールなどの断面形状の安定性に優れた回路基板用絶縁性樹脂組成物およびそれを用いた回路基板とそれを用いた電子機器を提供することを目的とする。
【解決手段】光分解性樹脂20と熱硬化性樹脂を含むバインダー30と腰切剤50とを有する回路基板用絶縁性樹脂組成物10を用い、粘度の高い状態でビアホールを有する層間絶縁層130を形成する。その後、層間絶縁層130に紫外線を照射することにより光分解性樹脂20を分解し、分解した末端に生成するカルボキシル基により基板110との密着力を向上させるとともに、狭ピッチの導電ビア140を形成できる回路基板100を実現する。
【選択図】図1

Description

本発明は、回路基板を積層する場合に層間絶縁層として用いられる回路基板用絶縁性樹脂組成物およびそれを用いた回路基板とそれを用いた電子機器に関する。
近年、携帯電話などの携帯情報端末やメモリーカードなどの電子機器に用いられる回路基板には、搭載されるICやLSIなどの半導体素子の多端子化に対応する狭ピッチ配線や電子機器の小型化、信号の高速処理などに対応する高密度化が要望されている。
上記高密度化の要望に応えるために、配線層と絶縁層を交互に数層ないしは数10層積層した回路基板が開発され、さらに回路基板の多層化とともに配線の狭ピッチ化も進んでいる。そのため、絶縁層を介して接続するために絶縁層に形成されるビアホールの微細化が要望され、従来のドリルなどの方法では対応できなくなっている。
そこで、ビアホールに対応したパターンが形成されたマスクを用いて、絶縁性樹脂をスクリーン印刷により、絶縁層を形成するとともにビアホールを形成する回路基板が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
以下に、スクリーン印刷により絶縁性樹脂にビアホールを形成した回路基板の製造方法について、図5を用いて説明する。なお、通常は、熱硬化性樹脂と腰切剤を含有する絶縁性樹脂が主にスクリーン印刷において用いられる。ここで、腰切剤は、パターン形成後の形状を保つためのチクソトロピー(揺変)性を向上させるために配合される、例えばシリカなどの無機フィラーである。
まず、図5(a)に示すように、配線パターン520が形成された絶縁性の基板510上の所定位置にビアホールを形成するマスク530を、図5(b)に示すように配置する。
つぎに、図5(c)に示すように、絶縁性樹脂540をスキージ550により、マスク530を介してビアホール以外で所定の位置の開口部560に充填する。図5(d)に、マスクを取り外した後の絶縁性樹脂層580とビアホール570の形状を示す。この場合、絶縁性樹脂層580の粘度が低いために、ビアホール570の断面形状において、だれを生じる。
つぎに、マスクを取り外した後、所定の温度条件で絶縁性樹脂540を加熱硬化させることにより、図5(e)に示す形状のビアホール570を有する絶縁性樹脂層580が形成される。このとき、一般的に絶縁性樹脂層580に形成されたビアホール570の断面形状のだれが、さらに拡大される。
つぎに、図5(f)に示すように、絶縁性樹脂層580のビアホール570に、例えばスクリーン印刷などにより、例えば銀を主体とする導電性樹脂を充填し、導電ビア590が形成される。さらに、導電ビア590と接続される配線パターン600を形成する。これにより、導電ビア590を介して接続された配線パターン520、600を有する回路基板500が作製される。なお、図5では、1層の絶縁性樹脂層580について説明したが、図5(b)から図5(f)を順次繰り返すことにより、任意に積層された回路基板を作製することもできる。
また、近年、配線層と絶縁層とを交互に積層していくビルドアップ法と呼ばれる方法が開発されている。ビルドアップ法による回路基板の製造は、まず、基板に感光性樹脂を塗布する方法や感光性樹脂のドライフィルムを熱プレスにより基板に積層して絶縁性樹脂層を形成する。その後、フォトリソ法などにより、所定形状を有するマスクパターンを介して、露光と現像を繰り返すことにより絶縁性樹脂層にビアホールを形成し、例えば無電解めっきなどでビアホールに導電層を充填することにより導電ビアを形成するものである(例えば、特許文献2参照)。また、フォトリソ法を用いない場合には、所定の位置の絶縁性樹脂層にレーザー法によりビアホールを形成することもできる。
特開平10−107432号公報 特開平11−261190号公報
しかし、上記絶縁性樹脂材料を用いてビアホールを有する絶縁樹脂層を形成する場合、絶縁性の基板との密着性を向上させるために熱硬化性樹脂の含有量を増加する必要があるが、それにより絶縁性樹脂の粘度が低下する。そのため、スクリーン印刷後、図5(d)に示すように、ビアホールの断面においてだれが発生し、基板側でビアホールの形状が小さくなるとともに、その上面側では、ビアホールの形状が大きくなるという課題がある。さらに、形成された絶縁性樹脂層を熱硬化するときには、図5(e)に示すように、さらにビアホールの断面形状のだれが拡大される。一方、ビアホールの断面形状をマスクの形状と同じ形状にするためには、例えばシリカなどの無機フィラーからなる腰切剤の含有量を増加させると効果があるが、逆に絶縁性の基板との密着性が低下し信頼性などに課題を生じる。
つまり、絶縁性樹脂層に形成するビアホールの形状安定性および絶縁性の基板と絶縁性樹脂層の密着性とは相反する関係にある。そのため通常は、許容される範囲内で、熱硬化性樹脂と腰切剤などの配合比を決めているが、今後ますます微細化が要望されるビアホールを形成するには限界がある。
そこで、上記でも述べたように、微細なビアホールを絶縁性樹脂層に形成できるレーザー法やフォトリソ法が開発されているが、生産性や生産コストなどに課題がある。さらに、エッチング処理工程などの廃液による環境面での課題もある。
そのため、上記課題を考慮した場合、ビアホールを有する絶縁性樹脂層をスクリーン印刷で形成することが強く望まれている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、基板との密着性に優れるとともに、微細化が可能でビアホールなどの断面形状の安定性に優れた回路基板用絶縁性樹脂組成物およびそれを用いた回路基板とそれを用いた電子機器を提供することを目的とする。
上述したような課題を解決するために、本発明の回路基板用絶縁性樹脂組成物は、光分解性樹脂と、熱硬化性樹脂を含むバインダーと、腰切剤とを有する。
さらに、光分解性樹脂が、光照射により、カルボキシル基を生成してもよい。
さらに、光分解性樹脂が、キノンジアジド類を含む組成物であってもよい。
さらに、光分解性樹脂は、長鎖構造を有してもよい。
さらに、光分解性樹脂は、500から3000の分子量を有してもよい。
これらによれば、光分解性樹脂により密着性を向上できるとともに、腰切剤および光分解性樹脂により形状安定性に優れたビアホールなどを形成できる回路基板用絶縁性樹脂組成物が実現される。
また、本発明の回路基板は、配線層を有する絶縁性の基板と、上記回路基板用絶縁性樹脂組成物を用いて、配線層と接続される所定位置にビアホールが形成された層間絶縁層と、ビアホールに導電性樹脂が充填され、配線層と接続された導電ビアとを有する。
さらに、層間絶縁層の上に少なくとも1つの導電ビアと接続された配線パターンを有してもよい。
さらに、配線パターンの上に、さらに導電ビアを有する層間絶縁層および配線パターンを形成し積層構造としてもよい。
これらによれば、微細な導電ビアを形成できるとともに、変形などに対して層間絶縁層や配線パターンなどの剥離を生じない信頼性の高い可撓性に優れた回路基板を実現できる。
また、本発明の回路基板の製造方法は、絶縁性の基板の上に配線層を形成する工程と、上記回路基板用絶縁性樹脂組成物を用いて配線層と接続されるビアホールを有する層間絶縁層を形成する工程と、層間絶縁層を硬化する工程と、層間絶縁層に紫外線を照射する工程と、ビアホールに導電性樹脂を充填し、導電ビアを形成する工程と、層間絶縁層の上に導電ビアと接続する配線パターンを形成する工程とを有する。
この方法によれば、微細な配線パターンや導電ビアを形成できるとともに、変形などに対して信頼性の高い可撓性に優れた回路基板を生産性よく作製することができる。
また、本発明の電子機器は、本発明の回路基板を用いて構成してもよい。
この構成によれば、信頼性の高い電子機器を実現できる。
本発明によれば、密着性および形状安定性に優れる回路基板用絶縁性樹脂組成物により微細な導電ビアを有する回路基板を実現できるという大きな効果を有する。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図1を用いて説明する。
図1(a)は、本発明の実施の形態1に係る回路基板用絶縁性樹脂組成物を模式的に示す図で、図1(b)は、図1(a)の回路基板用絶縁性樹脂組成物を用いて形成した回路基板の断面図である。なお、図面は、説明をわかりやすくするために任意に拡大している。
図1(a)において、回路基板用絶縁性樹脂組成物10(以下、「樹脂組成物」と記す)は、光分解性樹脂20、熱硬化性樹脂を主成分とするバインダー30と腰切剤50とで構成されている。
さらに、本発明の実施の形態1の樹脂組成物10は、例えば10重量部〜25重量部の光分解性樹脂20と、例えば75重量部から90重量部のバインダー30で構成される。そして、シリカなどの無機フィラーからなる腰切剤50は、例えば光分解性樹脂20とバインダー30の総量を100重量部とした場合に、好ましくは10重量部〜500重量部である。なお、腰切剤50の含有量は、スクリーン印刷時の印刷性に影響しなければ、特に制限されない。なぜなら、以下で述べるように、回路基板に形成されるビアホールの形状をマスクの形状どおりにする場合には、腰切剤50が多いほど形状安定性に優れるからである。しかし、腰切剤50の含有量が増加すれば、絶縁性の基板との密着力が低下するため、印刷性が低下してしまうので必要以上の含有量は好ましくない。
ここで、樹脂組成物10を構成する光分解性樹脂20としては、例えばキノンジアジド類を有する高分子材料などが用いられる。具体的には、その主鎖中に構造式(1)に示すキノンジアジドエステル化合物などである。
Figure 2006261169
なお、構造式中、R1〜R8はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシル基またはシクロアルキル基を表し;Dはそれぞれ独立に水素原子、1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基、少なくとも1つは1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基を表し;a、bは1〜3の整数を表し;dは0〜3の整数を表し;nは整数を表す。
さらに、500〜3000程度の分子量を有する長鎖構造であるものが好ましい。この理由は、以下で述べるように、熱硬化性樹脂と絡まることにより、樹脂組成物10の曲げ変形などの応力に対する強度が向上するからである。
また、バインダー30の主成分である熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂や尿素樹脂などが用いられる。さらに、これらの内の1種もしくは2種以上の混合系で使用することもできる。特に、エポキシ樹脂は、樹脂組成物10の粘度、硬化反応性を向上させる点から好ましいものである。
また、図1(b)に示すように、回路基板100は、絶縁性の基板110上に形成された配線層120と、樹脂組成物10を用いて形成された層間絶縁層130と、層間絶縁層130に形成されたビアホールに導電性樹脂を充填して形成される導電ビア140と、少なくとも1つの導電ビア140とは接続される配線パターン150が、層間絶縁層130の上に形成された構成を有する。
ここで、基板110は、例えば、ガラスクロスに樹脂を含浸させたガラスエポキシ樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂やポリイミドなどの樹脂である。また、導電性樹脂は、例えば銀、銅、金、ニッケル、パラジウム、錫などの金属粒子やこれらの合金粒子などを主成分とするペースト状のものを用いることができる。さらに、バインダー30には、必要に応じて、硬化促進剤、レベリング剤、沈降防止剤、カップリング剤や消泡剤を添加してもよい。
以下に、本発明の実施の形態1の樹脂組成物10を用いて形成される回路基板100の製造方法について、図2と図3を用いて説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る回路基板100の製造方法の一例を説明する要部断面図である。また、図3は、回路基板100の製造過程における樹脂組成物10の状態を説明する図である。
まず、図2(a)に示すように、例えばエポキシ樹脂などの絶縁性の基板110上に、導電性樹脂をスクリーン印刷などにより、所定の配線層120の形状で印刷する。なお、用いられる導電性樹脂は、平均粒径2μm〜5μm程度の銀粒子からなる80重量部の導電性フィラーとエポキシ樹脂からなる20重量部の結着材などからなる混合物である。そして、配線層120の形状の導電性樹脂を、バインダー30内の熱硬化性樹脂の硬化温度以上で加熱処理する。例えば、熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂の場合、加熱処理条件は、130℃、60分である。なお、配線層120は、例えば銅箔などを貼り付け、フォトリソ法やエッチング法などで形成してもよい。
つぎに、図2(b)に示すように、配線層120と所定位置で接続するビアホール以外を樹脂組成物で被覆するために、スクリーン印刷のマスク200を配線層120が形成された絶縁性の基板110上に位置合わせをして載置する。
つぎに、図2(c)に示すように、樹脂組成物10をスクリーン印刷のスキージ210で、マスク200の開口部220に充填する。このときの樹脂組成物10の状態を図3(a)に示す。このとき、印刷される樹脂組成物10の粘度は、例えば10Pa・S〜200Pa・Sであり、好ましくは50Pa・S〜100Pa・Sである。これらは、例えばE型粘度計を用い、温度25℃の環境下で、回転速度5rpmで測定した値である。
つぎに、図2(d)に示すように、マスクを取り外すことにより、所定位置にビアホール230を有する層間絶縁層130が形成される。このときには、樹脂組成物10は、腰切剤50と長鎖構造を有する光分解性樹脂20により、マスク取り外し時にマスクに引っ張られることもなく印刷された形状を安定して保つことができる。
つぎに、図2(e)に示すように、層間絶縁層130を、加熱することにより硬化させる。例えば、層間絶縁層130がエポキシ樹脂を主成分とする場合には、硬化条件は、150℃で20分程度である。このとき、層間絶縁層130を構成する樹脂組成物10は、図3(b)に示すように、熱硬化性樹脂や光分解性樹脂20が硬化収縮により、さらに緻密に絡まり、例えば網の目のような状態になるものである。これにより、ビアホール230の断面形状がだれることがなくなる。さらに、スクリーン印刷のマスクとの付着力を小さくすれば、所定の形状を高精度に形成することができる。そのため、樹脂組成物10とマスクとの付着力が大きい場合には、マスクに、例えば、フッ素化処理や、離型剤を塗布することが好ましい。
つぎに、図2(f)に示すように、層間絶縁層130の全面に、例えば紫外線などを照射する。この紫外線の照射により、図3(c)に示すように、例えばキノンジアジド類を有する高分子材料などの光分解性樹脂20が分解する。これにより、光分解性樹脂20の分子鎖が切断され、末端300が活性化する。具体的には、キノンジアジド類を有する材料の場合、紫外線により、末端300にカルボキシル基(COOH基)が生成する。そして、この末端300に生成されたカルボキシル基(COOH基)が、絶縁性の基板110と水素結合する。これにより層間絶縁層130と絶縁性の基板110との密着力が向上するものである。
つぎに、図2(g)に示すように、層間絶縁層130に形成されたビアホール230に、例えば、スクリーン印刷により導電性樹脂を充填し導電ビア140を形成する。さらに、少なくとも1つの導電ビア140とは接続される配線パターン150をスクリーン印刷などで形成する。なお、導電ビア140の導電性樹脂や配線パターン150の材料として、上記で説明した配線層120と同じものを用いることができる。
以上の方法により、図1(b)に示す回路基板100が作製される。
本発明の実施の形態1によれば、光分解性樹脂の分解により、絶縁性の基板との密着力を向上できるため、層間絶縁層を形成する時点での密着力を考慮する必要がない。そのため、層間絶縁層を形成する樹脂組成物のチクソトロピー性を、腰切剤の含有量の増加や長鎖構造を有する光分解性樹脂で著しく上げた樹脂を用いることができる。その結果、層間絶縁層に形成するビアホールの形状が変化しにくいため、微細な形状のビアホールを形成できる。そして、微細な配線パターンを有する高密度、狭ピッチに対応した回路基板が実現される。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について、図4を用いて説明する。
図4は、本発明の実施の形態2に係る樹脂組成物を用いて形成した回路基板の断面図である。図4において図1(b)と同じ構成要素については同じ符号を用い説明を省略する。
本発明の実施の形態2は、図1(b)に示す実施の形態1の回路基板とは、積層構造にした点で異なるものである。
つまり、まず、図2により作製された回路基板100の配線パターン150上に、さらにビアホールを有する層間絶縁層400を、例えばスクリーン印刷により形成する。
つぎに、層間絶縁層400を加熱硬化後、光分解性樹脂を分解するために紫外線を照射することにより、層間絶縁層130との密着力を上げて積層される。なお、層間絶縁層130と層間絶縁層400との密着力が大きいものであれば、紫外線を照射しなくてもよい。
つぎに、形成されたビアホールに導電性樹脂を充填し導電ビア410を形成する。
つぎに、少なくとも1つの導電ビア410と接続される配線パターン420を形成することにより積層構造を有する回路基板が作製できるものである。
この構成により、従来のような基板上に絶縁層を形成した後にレーザーでビアホールを形成する工程を繰り返したり、絶縁シートに予め導電ビアを形成したものを積層し圧着して形成する回路基板よりも、形状安定性に優れる層間絶縁層により回路基板を積層できるため、複雑な工程を必要とせず一貫した製造工程で積層された回路基板を生産することができる。
上記実施の形態2では、2層の構造を有する回路基板について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、上記工程を多数回繰り返すことにより、例えば、数10層の回路基板を作製することも可能である。
また、本発明の樹脂組成物を用いて形成された回路基板を、例えば、携帯機器や携帯端末などに用いる場合、小型・薄型で実装密度の高い電子機器を実現できる。
なお、本発明の実施の形態2では、回路基板の最外層には配線パターンのみを形成した例で示したが、配線パターンに半導体素子やチップ部品などを実装してもよいことはいうまでもない。
また、本発明の実施の形態では、配線パターンを有する回路基板を例に説明したがこれに限られず、配線パターンを形成しなくてもよい。例えば、導電ビアに直接バンプなどの電極を有する電子部品などを実装してもよい。この場合、バンプなどが導電ビア内に埋設されるため、さらに薄型の回路基板を作製できる。
以下、本発明の実施の形態に係る樹脂組成物を層間絶縁層に用いた回路基板の作製について、実施例に基づいて具体的に説明する。
本実施例においては、まず、例えば、銀粒子を主体とする導電性樹脂を用いて、厚み20μmの配線層120を絶縁性の基板110上に印刷した。絶縁性の基板110としては、ポリエステル系樹脂からなるフィルムシートで、その厚みが100μmのものを用いた。
そして、配線層120上に直径100μm、ピッチ200μmの複数のビアホールを形成するマスクを用いて、樹脂組成物10をスクリーン印刷し、厚み50μmの層間絶縁層130を形成した。樹脂組成物10は、ノボラック樹脂の水酸基にo−ナフトキノンジアジドをエステルの形で導入された構造からなる光分解性樹脂20を15重量部と、硬化温度120℃のエポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂を85重量部含有するバインダー30と略球形状のシリカからなる腰切剤50を混合して用いた。ここで、腰切剤50は、光分解性樹脂20とバインダー30の総量を100重量部とした場合に対して、50重量部含有させたものを用いた。このときの樹脂組成物10の粘度は、100Pa・Sであった。
つぎに、層間絶縁層130を構成するエポキシ樹脂の硬化温度130℃で60分間、加熱処理することにより樹脂組成物10を硬化収縮させ層間絶縁層130を形成した。そのときの層間絶縁層130に形成されたビアホールの形状は、直径105μmでだれのない断面形状を有するものであった。
つぎに、層間絶縁層130に紫外線を1分間程度照射した。これにより、テープ剥離強度や回路基板の曲げ変形に対して、層間絶縁層130が剥離しないことが確認された。
つぎに、層間絶縁層130に形成されたビアホール内に、導電性樹脂を充填し、加熱硬化して導電ビア140を形成した。その後、少なくとも1つの導電ビア140とは接続される配線パターン150を、配線層120と同様の方法で形成した。
このようにして形成された回路基板は、だれのない導電ビアが形成されるとともに、絶縁性の基板との密着性に優れたものであった。
以上述べたように、本発明によれば、例えば導電ビアの断面形状などにだれがなく、しかも基板との密着力の高い樹脂組成物とそれを用いた回路基板を実現できるものである。
本発明の樹脂組成物によれば、基板との密着性と形状安定性に優れるため、微細化や小型化が要望される回路基板や電子機器の実現において有用である。
(a)本発明の実施の形態1に係る樹脂組成物を模式的に示す図(b)同図(a)の樹脂組成物を用いて形成した回路基板の断面図 本発明の実施の形態1に係る回路基板の製造方法の一例を説明する要部断面図 本発明の実施の形態1に係る回路基板の製造過程における樹脂組成物の状態を説明する図 本発明の実施の形態2に係る樹脂組成物を用いて形成した回路基板の断面図 従来の回路基板の製造方法を説明する要部断面図
符号の説明
10 (回路基板用絶縁性)樹脂組成物
20 光分解性樹脂
30 バインダー
50 腰切剤
100 回路基板
110 基板
120 配線層
130,400 層間絶縁層
140,410 導電ビア
150,420 配線パターン
200 マスク
210 スキージ
220 開口部
230 ビアホール
300 末端

Claims (10)

  1. 光分解性樹脂と、
    熱硬化性樹脂を含むバインダーと、
    腰切剤とを有することを特徴とする回路基板用絶縁性樹脂組成物。
  2. 前記光分解性樹脂が、光照射により、カルボキシル基を生成することを特徴とする請求項1に記載の回路基板用絶縁性樹脂組成物。
  3. 前記光分解性樹脂が、キノンジアジド類を含む組成物であることを特徴とする請求項2に記載の回路基板用絶縁性樹脂組成物。
  4. 前記光分解性樹脂は、長鎖構造を有することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の回路基板用絶縁性樹脂組成物。
  5. 前記光分解性樹脂は、500から3000の分子量を有することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の回路基板用絶縁性樹脂組成物。
  6. 配線層を有する絶縁性の基板と、
    請求項1から請求項5までのいずれかに記載の回路基板用絶縁性樹脂組成物を用いて、前記配線層と接続される所定位置にビアホールが形成された層間絶縁層と、
    前記ビアホールに導電性樹脂が充填され、前記配線層と接続された導電ビアとを有することを特徴とする回路基板。
  7. 前記層間絶縁層の上に少なくとも1つの前記導電ビアと接続された配線パターンを有することを特徴とする請求項6に記載の回路基板。
  8. 前記配線パターンの上に、さらに導電ビアを有する層間絶縁層および配線パターンを形成し積層構造を有することを特徴とする請求項7に記載の回路基板。
  9. 絶縁性の基板の上に配線層を形成する工程と、
    請求項1から請求項5までのいずれかに記載の回路基板用絶縁性樹脂組成物を用いて前記配線層と接続されるビアホールを有する層間絶縁層を形成する工程と、
    前記層間絶縁層を硬化する工程と、
    前記層間絶縁層に紫外線を照射する工程と、
    前記ビアホールに導電性樹脂を充填し、導電ビアを形成する工程と、
    前記層間絶縁層の上に前記導電ビアと接続する配線パターンを形成する工程とを有することを特徴とする回路基板の製造方法。
  10. 請求項6から請求項8までのいずれかに記載の回路基板を用いたことを特徴とする電子機器。
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