JP2006261164A - スイッチング素子 - Google Patents

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Masami Kuroda
昌美 黒田
Noriko Kotani
則子 小谷
Kyoko Kato
恭子 加藤
Hirosuke Yamashiro
啓輔 山城
Haruo Kawakami
春雄 川上
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Abstract

【課題】 材料組成の変動を抑制し、均一な双安定特性を得ることができ、量産に適するスイッチング素子を提供する。
【解決手段】 印加される電圧に対して2種類の安定な抵抗値を持つ有機双安定材料を、少なくとも2つの電極間に配置してなるスイッチング素子において、前記有機双安定材料を下記一般式(I)で表されるベンゾジチオール系化合物により構成する。前記スイッチング素子は、基板10に、第1電極層21a、有機双安定材料層30、第2電極層21bが順次積層されている構造とすることができる。
【化1】


【選択図】 図1

Description

本発明は、有機ELディスプレーパネルの駆動用スイッチング素子や、高密度メモリ等に利用される、有機双安定材料を2つの電極間に配置したスイッチング素子に関する。
近年、有機電子材料の特性は目覚しい進展をみせている。特に、電荷移動錯体などの低次元導体のなかには、金属−絶縁体遷移などの特徴ある性質を持つものがあり、有機ELディスプレーパネルの駆動用スイッチング素子や、高密度メモリなどへの適用が検討されている。
上記のスイッチング素子への適用が可能な材料として、有機双安定材料が注目されている。有機双安定材料とは、材料に電圧を印加していくと、ある電圧以上で急激に回路の電流が増加してスイッチング現象が観測される、いわゆる非線形応答を示す有機材料である。
図5は、上記のようなスイッチング挙動を示す有機双安定材料について、その一般的電圧−電流特性を示すモデル図である。
図5に示すように、有機双安定材料においては、高抵抗特性51(off状態)と、低抵抗特性52(on状態)との2つの電流電圧特性を持つものであり、あらかじめVbのバイアスをかけた状態で、電圧をVth2以上にすると、off状態からon状態へ遷移し、Vth1以下にすると、on状態からoff状態へと遷移して抵抗値が変化する、非線形応答特性を有している。つまり、この有機双安定材料に、Vth2以上、又はVth1以下の電圧を印加することにより、いわゆるスイッチング動作を行うことができる。ここで、Vth1、Vth2は、パルス状の電圧として印加することもできる。
このような非線形応答を示す有機双安定材料としては、各種の有機錯体が知られている。例えば、R.S.Potember等は、Cu−TCNQ(銅−テトラシアノキノジメタン)錯体を用い、電圧に対して、2つの安定な抵抗値を持つスイッチング素子を試作している(非特許文献1参照)。
また、熊井等は、K−TCNQ(カリウム−テトラシアノキノジメタン)錯体の単結晶を用い、非線形応答によるスイッチング挙動を観測している(非特許文献2参照)。
更に、安達等は、真空蒸着法を用いてCu−TCNQ錯体薄膜を形成し、そのスイッチング特性を明らかにして、有機ELマトリックスへの適用可能性の検討を行なっている(非特許文献3)。
特開2003−283004号公報 R.S.Potember et al. Appl. Phys. Lett. 34, (1979) 405 熊井等 固体物理35 (2000) 35 安達等 応用物理学会予稿集 2002年春 第3分冊 1236
しかしながら、電荷移動錯体を用いたスイッチング素子については以下の問題点があった。
すなわち、電荷移動錯体材料は、ドナー性分子、もしくはドナー性を持つ金属元素と、TCQNのようなアクセプタ性分子との組み合わせによりなる2成分系の材料であり、これらの2成分系の電荷移動錯体では、例えば、図6に示すように、ドナー分子とアクセプタ分子が、それぞれカラム状に積層してドナー分子カラム61と、アクセプタ分子カラム62を形成しており、各カラム成分が、分子(あるいは金属原子)間での部分的な電荷移動を行なうことにより、双安定特性を発現させるものである。
したがって、2成分の構成比に過不足がある場合には全体の双安定特性に大きな影響を与えるため、スイッチング素子の作製にあたっては、2成分の構成比を厳密に制御する必要があった。
例えば、上記のCu−TCNQ錯体では、CuとTCNQの構成比が異なれば材料の結晶性、電気特性が異なり、双安定特性のバラツキの要因となる。特に、真空蒸着法等により成膜を行なう場合、両成分の蒸気圧の違いや、共蒸着法における、両材料について別々の蒸着源を使用する場合の幾何的配置等に起因して、大面積で均一な成膜が困難である。
このため、従来の2成分系の有機双安定材料では、双安定特性にバラツキのない、均一な品質のスイッチング素子を量産することが困難であるという問題点があった。
本発明は、上記従来技術の問題点を鑑みてなされたもので、材料組成の変動を抑制し、均一な双安定特性を得ることができ、量産に適するスイッチング素子を提供することを目的とする。
すなわち、本発明のスイッチング素子は、印加される電圧に対して2種類の安定な抵抗値を持つ有機双安定材料を、少なくとも2つの電極間に配置してなるスイッチング素子であって、前記有機双安定材料が、下記の一般式(I)で表されるベンゾジチオール系化合物であることを特徴とする。

(式(I)中、R、R及びRは、同一又は異なってもよい、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルコキシル基、置換基を有してもよいアリール基、環を形成する残基のいずれかを表す。)
本発明のスイッチング素子によれば、有機双安定材料が、一種類の材料から成る1成分系であるので、従来の2成分系の有機双安定材料のような、製造時の構成比のバラツキが起こり得ないので、常に一定の双安定性能を得ることができる。
また、特に真空蒸着法等により薄膜形成する場合には、共蒸着等の複雑な手法を用いなくてもよいので製造効率が良く、大面積で均一に、かつ低コストで製造することができる。
更に、本発明においては、有機双安定材料として上記のベンゾジチオール系の化合物を用いるので、低抵抗状態/高抵抗状態の比が高く、双安定特性に優れたスイッチング素子とすることができ、また、蒸着法等によって容易に薄膜形成が可能である。
本発明によれば、有機双安定材料を電極間に配置したスイッチング素子において、材料組成のバラツキを抑制して均一な双安定特性を得ることができるので、その特性に優れ、量産に適するスイッチング素子を提供することができる。
以下、図面を用いて本発明を詳細に説明する。図1は、本発明のスイッチング素子の一実施形態を示す概略構成図である。
図1に示すように、このスイッチング素子は、基板10上に、第1電極層21a、有機双安定材料層30、第2電極層21bが順次積層された構成となっている。
基板10としては特に限定されないが、従来公知のガラス基板等が好ましく用いられる。
各電極層20a、20bとしては、アルミニウム、金、銀、ニッケル、鉄などの金属材料や、ITO、カーボン等の無機材料、共役系有機材料、液晶等の有機材料、シリコンなどの半導体材料などが適宜選択可能であり、特に限定されない。
本発明においては、有機双安定材料として、下記一般式(I)で表されるベンゾジチオール系化合物を用いることができる。
(式(I)中、R、R及びRは、同一又は異なってもよい、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルコキシル基、置換基を有してもよいアリール基、環を形成する残基のいずれかを表す。)
このようなベンゾジチオール系化合物としては、具体的には、例えば、下記の構造式(I-1)〜(I-13)で表される化合物が挙げられる。













上記の一般式(I)で表されるベンゾジチオール系化合物は、公知文献 Chem. Lett., 789(1977) に準じて合成することができ、例えば、上記構造式(I-4)で表される化合物は、下記反応式に示す反応経路により合成することができる。
上記の第1電極層21a、双安定材料層30、第2電極層21bは、基板10上に順次薄膜として形成されることが好ましい。
薄膜を形成する方法としては、各電極層21a、21bには、真空蒸着法等の従来公知の方法が好ましく用いられ、特に限定されない。真空蒸着で薄膜を形成する場合、蒸着時の基板温度は、使用する電極材料によって適宜選択されるが0〜150℃が好ましい。また、各電極層の膜厚は50〜200nmが好ましい。
また、有機双安定材料層30の形成方法としては、真空蒸着法、スピンコート法、電解重合法、化学蒸気堆積法(CVD法)、単分子膜累積法(LB法)、ディップ法、バーコート法、インクジェット法、スクリーン印刷法等の有機薄膜の製法が用いられ特に限定されないが、真空蒸着法を用いれば、上記の電極層と同じ成膜方法を利用することができ、好ましい。
真空蒸着で有機双安定材料層30を形成する場合、蒸着時の基板温度は、使用する有機双安定材料によって適宜選択されるが0〜100℃が好ましい。また、膜厚は20〜150nmが好ましい。
図2には、本発明のスイッチング素子の、他の実施形態が示されている。この実施形態においては、有機双安定材料層30内に、更に第3電極22が設けられた3端子素子となっている点が上記の図1に示される実施形態と異なっている。これにより、第1電極層21a、第2電極層21bを付加電流を流す電極として用いて、上述の図5におけるバイアスVbを印加し、更に、第3電極22を、有機双安定材料層30の抵抗状態を制御する電極として、図5における低閾値電圧Vth1、又は高閾値電圧Vth2を印加することができる。
また、図3には、本発明のスイッチング素子の、更に他の実施形態が示されている。この実施形態においては、第2電極層23上に絶縁層41が形成され、さらに絶縁層41上には、有機双安定材料層31、及び有機双安定材料層31を挟むように両側に第1電極層24a、第2電極層24bが形成され、更に有機双安定材料層31上には、絶縁層42と第4電極層25が順次形成されている4端子素子となっている。
このスイッチング素子では、具体的には、例えば、第3電極23をシリコン基板、絶縁層41、42を金属酸化物蒸着膜、第1電極層24a、第2電極層24b、及び第4電極層25をアルミニウム蒸着膜とすることができる。
そして、第1電極層24a、第2電極層24bを付加電流を流す電極として、上述の図5におけるバイアスVbを印加し、更に、第3電極23と第4電極25とによって、有機双安定材料層31に電界をかけることによって、有機双安定材料層31の抵抗状態を制御することができる。
以下、実施例を用いて、本発明のスイッチング素子について更に詳細に説明する。
<実施例>
以下の手順で、図1に示すような構成のスイッチング素子を作製した。すなわち、基板10としてガラス基板を用い、真空蒸着法により、第1電極層21aとしてアルミニウムを、有機双安定材料層30として上記構造式(I-6)に表される化合物を、第2電極層21bとしてアルミニウムを、順次連続して薄膜を形成させ、第1電極層21a、双安定材料層30、第2電極層21bの膜厚が、それぞれ、100nm、80nm、100nmの厚さとなるように成膜して、実施例のスイッチング素子を作製した。
なお、各層の蒸着は同一蒸着装置で連続して行い、蒸着装置の拡散ポンプ排気によって3×10-6torrの真空度とされた雰囲気下、蒸着中に試料が空気と接触しない条件で行った。また、蒸着源の蒸発は抵抗加熱方式により行い、成膜速度条件は、アルミニウムの蒸着については3Å/sec、上記構造式(I-6)に表される化合物の蒸着については2Å/secとした。
<試験例>
上記の実施例のスイッチング素子について、電流−電圧特性を室温環境で測定した。その結果を図4に示す。また、双安定特性の指標とされる低閾値電圧Vth1値及び高閾値電圧Vth2値を表1に示す。
図4から、上記実施例のスイッチング素子においては、図4の高抵抗状態71及び低抵抗状態72に示される双安定性を有することがわかる。
また、その特性は、低抵抗状態72から高抵抗状態71へ(on状態からoff状態へ)抵抗値が遷移する低閾値電圧Vth1が0.5V、高抵抗状態71から低抵抗状態72へ(off状態からon状態へ)抵抗値が遷移する高閾値電圧Vth2が3.5Vであり(表1)、その低抵抗状態/高抵抗状態の比として、約102が得られた。
本発明のスイッチング素子は、有機ELディスプレーパネルの駆動用スイッチング素子や、高密度メモリ等に好適に利用できる。
本発明のスイッチング素子の一実施形態を示す概略構成図である。 本発明のスイッチング素子の他の実施形態を示す概略構成図である。 本発明のスイッチング素子の更に他の実施形態を示す概略構成図である。 実施例におけるスイッチング素子の電流−電圧特性を示す図である。 スイッチング素子の一般的電圧−電流特性を示すモデル図である。 従来の2成分系の有機双安定材料の構造を示す概念図である。
符号の説明
10:基板
21a、24a:第1電極層
21b、24b:第2電極層
22、23:第3電極層
25:第4電極層
30、31:有機双安定材料層
41、42:絶縁体層
51、71:高抵抗状態
52、72:低抵抗状態
61:ドナー分子カラム
62:アクセプタ分子カラム
Vth1:低閾値電圧
Vth2:高閾値電圧

Claims (1)

  1. 印加される電圧に対して2種類の安定な抵抗値を持つ有機双安定材料を、少なくとも2つの電極間に配置してなるスイッチング素子であって、前記有機双安定材料が、下記の一般式(I)で表されるベンゾジチオール系化合物であることを特徴とするスイッチング素子。

    (式(I)中、R、R及びRは、同一又は異なってもよい、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルコキシル基、置換基を有してもよいアリール基、環を形成する残基のいずれかを表す。
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