JPH0521212A - 非線形抵抗素子 - Google Patents

非線形抵抗素子

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JPH0521212A
JPH0521212A JP3169869A JP16986991A JPH0521212A JP H0521212 A JPH0521212 A JP H0521212A JP 3169869 A JP3169869 A JP 3169869A JP 16986991 A JP16986991 A JP 16986991A JP H0521212 A JPH0521212 A JP H0521212A
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JP
Japan
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resistance element
linear resistance
electron
molecule
long
Prior art date
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Pending
Application number
JP3169869A
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English (en)
Inventor
Katsuhiro Nichogi
克洋 二梃木
Akira Taomoto
昭 田尾本
Taro Nanbu
太郎 南部
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Matsushita Giken KK
Original Assignee
Matsushita Giken KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 動作速度が高速の有機材料の非線形抵抗素子
を得る。 【構成】 少なくとも一方に長鎖の置換基を有する電子
供与性分子及び電子受容性分子を有する電荷移動錯体か
ら成り、導電性層である電荷移動層と、同電荷移動層に
対して交互に積層された長鎖の置換基で構成される絶縁
層とを備えることを特徴とする非線形抵抗素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子産業分野に利用さ
れる非線形抵抗素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、シリコンを中心とした半導体デバ
イスの加工サイズは、いわゆるサブミクロンの領域に達
するようになり、その集積度は飛躍的な向上を見せてい
る。しかしながら、これらの機能は無機半導体のバルク
としての機能を利用しているため、その集積度には自ら
物理的な限界が存在している。
【0003】ところで、一般に、有機分子はそれ自体が
一つの閉じた系を成しているため、分子一つが機能の基
本単位となっているのは周知の通りである。したがっ
て、このような有機物の機能を利用して半導体デバイス
を製作する場合、分子オーダーのサイズが加工サイズの
物理的限界となり、かつ、有機分子の持つ機能の多様性
により、従来の無機半導体デバイスに比べて、高集積
化、高機能化が可能である。このような点から、最近で
は、ラングミュアー・ブロジェット法(以下、LB法と
略す)や真空蒸着法に代表される有機分子の超薄膜形成
技術の進展を基礎として、有機薄膜を用いた素子の検討
が活発化している。
【0004】また、非線形抵抗素子に関しては、主にシ
リコンを中心とした無機半導体が用いられてきたが、こ
れらの従来の半導体は金属あるいは半導体との接合を利
用したものであり、有機物を用いた従来の非線形抵抗素
子も、同様に、金属・半導体接合を利用したものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無機半
導体を用いた従来の非線形抵抗素子において、金属ある
いは半導体等との接合を利用する場合、素子を構成する
材料の表面状態が素子の特性に大きく影響する。例え
ば、表面の粗さ等の影響を受けてその電気的特性は変化
するので、製造工程が複雑なものになり、工程管理が極
めて重要となる等の問題があった。
【0006】また、有機材料を用いた非線形抵抗素子の
場合は、いくつかの電荷移動錯体において材料固有の性
質としての非線形電気伝導現象が見いだされているが、
動作速度がmsec のオーダーであり、実用には程遠い状
況となっている。
【0007】本発明の目的は,前述した従来の課題を解
決するため、動作速度が高速の有機材料の非線形抵抗素
子を得るにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、少なくとも一方に長鎖の置換基を備えた
電子供与性分子及び電子受容性分子を有する電荷移動錯
体からなり、導電性層である電荷移動層と、同電荷移動
層に対して交互に積層された長鎖の置換基で構成される
絶縁層とを備えることを特徴とする非線形抵抗素子を提
案するものである。
【0009】
【作用】本発明の構成により、電荷移動錯体の非線形電
気伝導現象の動作速度を高速化することができる。本発
明のひとつの実施形態では、電子供与性分子と電子受容
性分子とのどちらか一方、あるいは両方に長鎖の置換基
を修飾するけれども、この場合、得られる結晶あるいは
薄膜の構造は導電性層と絶縁層との交互積層構造となる
ため、導電性層のキャリアーと隣接する導電性層のキャ
リアーとの間の相関関係は絶縁層の存在により非常に弱
くなり、電子系の次元性が低下するので、動作速度が高
速化する。
【0010】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例の詳細を
説明する。
【0011】(実施例1)電子供与性分子として3,3',
5,5' −テトラメチルベンチジン(TMB )、電子受容性
分子として長鎖のアルキル基を有する2 −ドデシル−7,
7,8,8 −テトラシアノキノジメタン(C12TCNQ )を用い
て、真空封管中で共昇華法により電荷移動錯体TMB-C12T
CNQ を作成した。構造解析の結果、TMB とTCNQからなる
導電性層とドコシル基からなる絶縁性層とのシートが交
互に積層した構造となっていることが明かとなった。
【0012】この結晶資料に銀ペーストを用いて金線で
電極を取り出して電流−電圧特性を測定したところ、図
1のようになった。つまり、図1から理解されるよう
に、非線形伝導の追随速度は1kHzとなり、従来のものよ
りも10〜10,000倍となった。
【0013】(実施例2)電子供与性分子としてN,N,
N',N' −テトラメチル−P −フェニレンジアミン(TMP
D)を、電子受容性分子として2 −オクタデシル−7,7,
8,8 −テトラシアノキノジメタン(C18TCNQ )を用いて
薄膜を作成した。薄膜の作成はラングミュアー・ブロジ
ェット法によりまずC18TCNQ の薄膜を作成し、そこに真
空中でTMPDドーピングを行なった。
【0014】金の櫛形電極を蒸着した石英基板を基板と
して用い、この薄膜の電流−電圧特性を測定したとこ
ろ、非線形伝導の追随速度は0.1kHzとなり、同追随速度
は従来の単結晶試料と同程度かそれ以上であることが分
かった。
【0015】(実施例3)電子供与性分子としてTMB 、
電子受容性分子として2 −ペンタデシル−7,7,8,8 −テ
トラシアノキノジメタン(C15TCNQ )を用い、実施例1
と同様にして、結晶試料を作成し、さらにこれを真空蒸
着法により基板に蒸着処理した。この場合の基板として
は、実施例2と同じ金の櫛形電極を蒸着した石英基板を
用いた。
【0016】この薄膜素子の電流−電圧特性を測定した
ところ、非線形伝導の追随速度は0.1kHzとなり、同追従
速度は従来の単結晶試料と同程度かそれ以上であること
が分かった。なお、本実施例においては、電子受容性分
子に長鎖の置換基を付けたものを用いたが、電子供与性
分子に置換基を付けてもよい。
【0017】また、本実施例では、電子供与性分子とし
て芳香族アミンを用いたが、その他にも芳香族アミン誘
導体、テトラチオフルバレンおよびその誘導体、有機色
素、アルカリ金属などでもよく、電子受容性分子として
はテトラシアノキノジメタンおよびその誘導体、キノン
系分子、無機系酸化材等でもよいが、電子供与性分子と
電子受容性分子の組合せとして、好ましくはテトラチオ
フルバレン誘導体とクロラニル、テトラチオフルバレン
誘導体とブロマニル、TMB とテトラシアノキノジメタン
誘導体、TMPD とテトラシアノキノジメタン誘導体、ジメ
チルフェナジンとテトラシアノキノジメタン誘導体、ア
ルカリ金属とテトラシアノキノジメタン誘導体がよく、
さらにテトラチオフルバレン誘導体及びテトラシアノキ
ノジメタン誘導体としては、それぞれ(化1)、(化
2)にしめすような構造のものがよい。
【0018】
【化1】
【0019】
【化2】
【0020】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、電荷移動錯体における非線形電気伝導現象を
より高速化にすることがことができる。即ち、本発明で
は、電子供与性分子と電子受容性分子とのどちらか一
方、あるいは両方に長鎖の置換基を修飾することによ
り、構成される結晶あるいは薄膜の構造は導電性層と絶
縁層との交互積層構造となるので、導電性層のキャリア
ーと隣接する導電性層のキャリアーとの間の相関関係は
絶縁層の存在により非常に弱くなり、電子系の次元性が
低下するため、動作速度が高速化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における非線形抵抗素子
の電流−電圧特性図

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方に長鎖の置換基を有する
    電子供与性分子及び電子受容性分子を含む電荷移動錯体
    からなり、導電性層である電荷移動層と、同電荷移動層
    に対して交互に積層された長鎖の置換基で構成される絶
    縁層とを備えることを特徴とする非線形抵抗素子。
  2. 【請求項2】 非線形抵抗素子に用いる試料は単結晶試
    料であることを特徴とする請求項1記載の非線形抵抗素
    子。
  3. 【請求項3】 ラングミュアー・ブロジェット法により
    作成された薄膜からなることを特徴とする請求項1記載
    の非線形抵抗素子。
  4. 【請求項4】 真空蒸着法により作成された薄膜からな
    ることを特徴とする請求項1記載の非線形抵抗素子。
  5. 【請求項5】 電荷移動錯体がアルカリ金属と長鎖の置
    換基で置換された電子受容性分子からなり、電子受容性
    分子からなる導電性層と長鎖の置換基からなる絶縁層と
    が交互に積層されていることを特徴とする非線形抵抗素
    子。
  6. 【請求項6】 単結晶試料から製造されることを特徴と
    する請求項5記載の非線形抵抗素子。
  7. 【請求項7】 ラングミュアー・ブロジェット法により
    作成された薄膜からなることを特徴とする請求項5記載
    の非線形抵抗素子。
  8. 【請求項8】 真空蒸着法により作成された薄膜からな
    ることを特徴とする請求項5記載の非線形抵抗素子。
JP3169869A 1991-07-10 1991-07-10 非線形抵抗素子 Pending JPH0521212A (ja)

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JP3169869A JPH0521212A (ja) 1991-07-10 1991-07-10 非線形抵抗素子

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