JP2006259861A - ハザードウォーニングシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】 渋滞に遭遇し得る時複数の車両でのハザードランプの点滅をそれぞれ乗員に操作負担を強いることなく即時かつ適切に実行させることが可能なハザードウォーニングシステムを提供することにある。
【解決手段】 車載機10に、高速道路上でハザードスイッチ24のオン操作によりハザードランプ26が手動点滅された場合に、道路渋滞に遭遇した旨の渋滞遭遇情報を情報センタ14に対して送信させる。情報センタ14に、車両からの渋滞遭遇情報が受信された場合に、その車両に後続する所定領域内の後続車両に対してのみ道路渋滞が生じている旨の渋滞発生情報を送信させる。そして、車載機10に、情報センタ14からの渋滞発生情報が受信された場合に、ハザードスイッチ24がオン操作されていなくても、ハザードランプ26を自動点滅させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 車載機10に、高速道路上でハザードスイッチ24のオン操作によりハザードランプ26が手動点滅された場合に、道路渋滞に遭遇した旨の渋滞遭遇情報を情報センタ14に対して送信させる。情報センタ14に、車両からの渋滞遭遇情報が受信された場合に、その車両に後続する所定領域内の後続車両に対してのみ道路渋滞が生じている旨の渋滞発生情報を送信させる。そして、車載機10に、情報センタ14からの渋滞発生情報が受信された場合に、ハザードスイッチ24がオン操作されていなくても、ハザードランプ26を自動点滅させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ハザードウォーニングシステムに係り、特に、道路渋滞時に車両の有するハザードランプを点滅させるうえで好適なハザードウォーニングシステムに関する。
従来から、車両の有するハザードランプが乗員の手動操作により点滅すると、ハザードランプが点滅している旨の情報がその車両から後続の車両に対して車車間通信を利用して送信されるシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。このシステムにおいては、前方車両からのハザードランプの点滅している旨の情報が後続車両に受信されると、その後続車両において自動的にハザードランプが点滅される。
特開2003−200782号公報
しかしながら、上記したシステムにおいては、車両から無線通信機を用いてハザード点滅情報を送信できる領域が明確でないため、一の車両から後続する一の車両にハザード点滅情報が送信されると、次々に後続の車両へそのハザード点滅情報が伝播する事態が生じ、渋滞領域から大きくかけ離れた位置に存在する車両でもハザードランプが自動的に点滅する不都合が生じ得る。また、上記したシステムでは、先頭の車両においてハザード点滅のための手動操作が乗員により行われてから、後続車両へハザード点滅情報が伝播されるものであるため、先頭車両の乗員によるハザード点滅のための手動操作が遅れると、後続車両での自動的なハザード点滅も遅れる不都合が生じてしまう。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、渋滞時におけるハザードランプの点滅を即時かつ適切に必要十分な車両でそれぞれ実行させることが可能なハザードウォーニングシステムを提供することを目的とする。
上記の目的は、道路渋滞が車両進行方向で生じる旨の情報を道路上の所定領域に対してのみ送信する渋滞情報送信手段と、前記渋滞情報送信手段から送信された前記情報を車両が受信した場合に、該車両の有するハザードランプを自動点滅させるハザード制御手段と、を備えるハザードウォーニングシステムにより達成される。
この態様の発明において、道路渋滞が車両進行方向で生じる旨の情報が道路上の所定領域に対してのみ送信される。そして、その情報を受信した車両は、自己の有するハザードランプを自動点滅させる。かかる構成によれば、道路上の所定領域に存在する車両にのみ道路渋滞情報が送信されて、その車両のみがハザードランプを自動点滅させるため、渋滞時におけるハザードランプの点滅を乗員に操作負担を強いることなく即時かつ適切に複数の車両でそれぞれ実行させることが可能となる。
この場合、上記したハザードウォーニングシステムにおいて、前記渋滞情報送信手段は、情報センタ又は道路インフラ装置に設けられており、道路上の交通状況から検出若しくは予測される渋滞領域に対してのみ前記情報を送信することとしてもよい。
また、上記したハザードウォーニングシステムにおいて、前記渋滞情報送信手段は、車両に搭載されており、自車両のハザードランプが点滅した際に前記情報を自車両後方の所定領域に対してのみ送信することとしてもよい。
尚、上記したハザードウォーニングシステムにおいて、前記渋滞情報送信手段から送信された前記情報を車両が受信した場合に、ハザードランプ以外の該車両の有する予防安全装置を起動させる安全装置起動制御手段を備えることとすれば、渋滞時に車両事故を未然に防止させることができ或いは車両事故による被害を軽減させることができる。
この場合、上記したハザードウォーニングシステムにおいて、前記安全装置起動制御手段は、自車両の直前に位置する前方車両の減速度が所定値以上であるときにのみ前記予防安全装置を起動させることとしてもよい。
本発明によれば、渋滞時におけるハザードランプの点滅を乗員に操作負担を強いることなく即時かつ適切に複数の車両でそれぞれ実行させることができる。
以下、図面を参照して、本発明の具体的な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施例であるハザードウォーニングシステムの全体構成図を示す。本実施例のシステムは、各車両に搭載される車載機10と、車載機10に既存の無線通信ネットワーク12を介して通信接続可能な情報センタ14と、により構成されている。本実施例のシステムは、情報センタ14から各車載機10へ道路渋滞が生じている旨を知らせて、車両に自動的にハザードランプを点滅させるためのシステムである。
各車両の車載機10は、コンピュータを主体に構成された制御部20を備えている。制御部20は、ROMなどの記憶装置に予め格納されたソフトウェアプログラムに従って動作する。制御部20は、自車両の電話番号を含む識別情報及び上記した情報センタ14の電話番号などを格納する記憶装置を有している。制御部20には、GPS受信機22が接続されている。GPS受信機22は、GPS衛星から送信されてくる絶対位置データを受信する機能を有している。制御部20は、GPS受信機22に受信される絶対位置データに基づいて自車両の絶対位置を検出する。
制御部20には、また、車両乗員により手動操作可能なハザードスイッチ24、及び、車体前部や後部,側部に取り付けられたハザードランプ26が接続されている。ハザードスイッチ24は、ハザードランプ26を車両乗員の手動操作で点滅・消灯することが可能なスイッチであり、車両乗員によるオン操作によりハザードランプ26を点滅状態とし、オフ操作によりハザードランプ26を消灯状態とする。制御部20は、ハザードスイッチ24の状態に基づいて自車両のハザードランプ26を点滅させ或いは消灯させる。ハザードランプ26は、点滅することにより車両外の特に後方に対して注意を促す警告表示を行う。
制御部20には、また、情報センタ14と無線通信を行う通信モジュール28が接続されている。通信モジュール28は、車載機10を所定の通信ネットワーク12を通じて情報センタ14と無線通信させるための無線通信機である。通信モジュール28は、車載機10の情報を通信ネットワーク12を介して情報センタ14へ送信する機能、及び、情報センタ14から通信ネットワーク12を介して送信される情報を車載機10に受信する機能を有している。制御部20は、通信モジュール28との間で送信データ及び受信データの授受を行う。
制御部20には、更に、自車両に生じ得る衝突可能性を予知する衝突予知装置30、及び、車両や乗員の安全を確保するための予防安全装置32が接続されている。衝突予知装置30は、例えば車両前方を撮影するカメラ或いは車両前方へレーザやミリ波を照射するレーダセンサなどを有している。衝突予知装置30は、自車両前方に存在する前方車両を検知すると共に、例えばその前方車両の減速度が所定値以上であるか否か或いは前方車両との相対速度が所定値以上であるか否かなどを判別して、自車両が前方車両に衝突する可能性を予知する。また、予防安全装置32としては、車輪を制動させる制動装置、車両乗員のシートへの拘束力を高めるべくシートベルトを巻き取るプリテンショナ装置、車両乗員によるブレーキ力を増加させるブレーキアシスト装置、変速機のシフトダウンを施す変速装置,音声や視覚により注意を喚起するディスプレイやスピーカなどの注意喚起装置などがある。制御部20は、後に詳述する如く、衝突予知装置30により車両衝突が予知される状況において、予防安全装置32を作動状態とする。
一方、情報センタ14は、高速演算可能なホストコンピュータ40を備えている。ホストコンピュータ40は、ROMなどの記憶装置に予め格納されたソフトウェアプログラムに従って動作する。ホストコンピュータ40には、大容量のデータベース42が接続されている。データベース42には、情報センタ14を利用する利用者である車両の正規使用者の識別情報及び車両の識別情報や電話番号などの顧客情報が格納されている。
情報センタ14には、送受信機44が接続されている。送受信機44は、情報センタ14を所定の通信ネットワーク12を通じて車載機10と無線通信させるための無線通信機である。送受信機44は、情報センタ14の各種情報を通信ネットワーク12を介して車載機10へ送信する機能、並びに、車載機10から通信ネットワーク12を介して送信される各種情報を情報センタ14に受信する機能を有している。情報センタ14のホストコンピュータ40は、送受信機44との間で送信データ及び受信データの授受を行う。
以下、本実施例のハザードウォーニングシステムの動作について説明する。図2及び図4はそれぞれ、本実施例のシステムにおいて車載機10の制御部20が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。また、図3は、本実施例のシステムにおいて情報センタ14のホストコンピュータ40が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。
本実施例において、車載機10の制御部20は、常時或いは一定時間ごとにGPS受信機22を用いて自車両の位置を検出すると共に、その検出した位置に基づいて自車両の進行方向や平均車速(尚、車速は車両に搭載される車速センサを用いて求めてもよい。)を検出する(ステップ100)。そして、一定時間ごとに或いは各種のイベントが発生した際に通信ネットワーク12を介して情報センタ14と無線通信接続して、直前に検出した自車両の位置、進行方向、及び車速の情報を検出時刻情報と共に自車両の識別情報に対応させて情報センタ14へ送信する。情報センタ14のホストコンピュータ40は、車両ごとの各車載機10から送信されてくる位置や進行方向,車速などの情報を受信した場合、それらの位置情報等を検出時刻情報と共にその車両の識別情報に対応させてデータベース42に格納する。
車載機10の制御部20は、また、検出した車両位置から地図データと照らし合わせることにより自車両が高速道路走行中にあるか否かを判別し(ステップ102)、自車両が高速道路走行中にあると判別する状況下において車両乗員により手動操作可能なハザードスイッチ24がオン操作されているか否かを判別する(ステップ104)。尚、自車両が高速道路走行中にあるか否かの判別は、車両の位置データを用いることに限らず、車両前方を撮影するカメラの撮像画像を処理することや車両速度の時間変化を測定することによっても可能である。
その判別の結果、ハザードスイッチ24がオン操作されていると判別された場合は、ハザードランプ26を手動により点滅させると共に(ステップ106)、高速道路上で自車両が道路渋滞の後端に到着し道路渋滞に遭遇したものとして、通信ネットワーク12を介して情報センタ14と無線通信接続して、渋滞に遭遇した旨の渋滞遭遇情報を自車両の識別情報と共に情報センタ14へ送信する(ステップ108)。尚、この送信には、渋滞遭遇時における車両の位置情報を付加することが好ましい。
情報センタ14のホストコンピュータ40は、車載機10から送信されてくるその車両が道路渋滞に遭遇した旨の渋滞遭遇情報を受信した場合(ステップ150における肯定判定時)、その車両が道路渋滞に遭遇した旨を認識すると共に、その道路渋滞に遭遇した時点での車両の位置を予測・検出し(ステップ152)、その位置から同一高速道路上で後方所定距離内の同一方向に向かう領域を渋滞開始領域として設定する(ステップ154)。尚、車両位置の予測・検出は、データベース42に格納されているある時刻におけるその車両の位置や車速を基に現時点でのものを予測することにより行うこととしてもよい。また、渋滞領域としての所定距離は、渋滞に短時間のうちに遭遇すると予測される距離例えば500メートルや1キロメートル等に設定されており、また、車両の車速に応じて可変できるものでもよい。
情報センタ14は、位置情報等を検出・格納しているすべての車両の中から、上記の如く設定した渋滞開始領域内に存在するすべての車両を抽出・特定し(ステップ156)、通信ネットワーク12を介してその特定した車両の各車載機10と無線通信接続して、送受信部44からその特定した車両に対してのみ道路渋滞が進行方向で生じている旨の渋滞発生情報を送信する(ステップ158)。そして、車載機10の制御部20は、情報センタ14から送信されてくる道路渋滞が生じる旨の渋滞発生情報を受信した場合(ステップ170における肯定判定時)、ハザードスイッチ24がオン操作されていなくても、ハザードランプ26を点滅させる(ステップ172)。
車載機10の制御部20は、情報センタ14から送信されてくる道路渋滞が生じている旨の渋滞発生情報を受信した場合には、更に、衝突予知装置30を用いて前方車両を検知して、自車両が前方車両に衝突する可能性を予知する(ステップ174)。その結果、例えば前方車両の減速度が所定値以上であることで前方車両との衝突が確実に予見される場合(ステップ174における肯定判定時)には、予防安全装置32を作動させることにより車両や乗員の安全を確保する(ステップ176)。
このように本実施例のシステムにおいては、高速走行可能な高速道路上で一台の車両が乗員による手動操作でハザードランプ26を点滅させると、その車両から道路渋滞に遭遇した旨の情報が情報センタ14へ送られた後、情報センタ14からその車両に後続する所定領域内の後続車両に対してのみ道路渋滞が生じている旨の情報が送られ、その後続車両においてハザードランプ26が自動点滅される。この場合には、道路渋滞が生じている旨の情報送信が情報センタ14から通信ネットワーク12を通じて渋滞に遭遇した車両に後続する所定領域内の後続車両すべてに対してほぼ同時に行われ、渋滞に遭遇した車両に後続する所定領域内の後続車両すべてがほぼ同時にかつその一台の車両の渋滞遭遇から短時間でハザードランプ26を自動点滅させる。
従って、本実施例のシステムによれば、現に渋滞に遭遇した車両に後続する渋滞に遭遇しそうな複数の車両でのハザードランプ26の点滅をそれぞれ、乗員に操作負担を強いることなく即時かつ適切に実行させることが可能となっている。このため、渋滞領域に近づく車両への渋滞についての警告表示を確実かつ余裕をもって行うことができ、高速道路上での道路渋滞に起因する追突事故を未然に防止することが可能である。
また、本実施例のシステムによれば、仮に渋滞に遭遇した車両に後続する所定領域内の後続車両の中に、車載機10を搭載せず情報センタ14との無線通信を行わない非搭載車両が存在したとしても、その非搭載車両に後続する車載機10を搭載する後続搭載車両に対しても確実に道路渋滞の情報が送信され、それに応答してその後続搭載車両がハザードランプ26を点滅させるため、上記の効果を十分に発揮させることが可能である。
更に、本実施例のシステムにおいては、先行車両のハザードランプ26の手動点滅に追従してハザードランプ26が自動点滅される車両が、その先行車両と同一の高速道路を同一の進行方向に走行する車両であって、かつ、その先行車両から後方所定領域内に存在する車両に限定される。このため、渋滞領域から大きくかけ離れた位置に存在する車両のハザードランプ26が自動点滅されることはなく、必要十分な車両においてのみハザードランプ26を自動点滅させることが可能である。
尚、車両は、情報センタ14から送信される道路渋滞の情報を受信することによりハザードランプ26を自動点滅させるが、その自動点滅後におけるハザードランプ26の消灯を、車速が所定車速(例えば20km/hや5km/h等)以下に低下した際や情報センタ14から送信される道路渋滞が緩和した旨の消灯命令を受信した際,乗員によるハザード消灯操作が行われた際などに行うこととすればよい。
また、本実施例のシステムにおいて、情報センタ14から道路渋滞が生じている旨の渋滞発生情報が送られかつその情報を車載機10が受信した場合において、衝突予知装置30を用いて自車両と前方車両との衝突が確実に予見されるときには、車両や乗員の安全を確保すべく予防安全装置32が作動される。例えば、制動装置を用いて車輪が自動制動され、プリテンショナ装置を用いてシートベルトが高いテンションで巻き取られ、ブレーキアシスト装置を用いて乗員のブレーキ操作に基づくブレーキ力が増加され、変速装置を用いてシフトダウンが施される。このため、本実施例のシステムによれば、ハザードランプ26の自動点滅によって追突事故の未然防止を図ること以外に、車両や乗員の安全を確保する措置がとられることで、道路渋滞発生時に車両の追突事故を確実に防止することが可能となり、或いは、追突事故を回避することはできなくてもその追突事故による被害を必要最小限に抑えることが可能となっている。
尚、上記の第1実施例においては、情報センタ14が図3に示すルーチン中ステップ158の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「渋滞情報送信手段」が、車載機10が図4に示すルーチン中ステップ172の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「ハザード制御手段」が、車載機10がステップ176の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「安全装置起動制御手段」が、それぞれ実現されている。
ところで、上記の第1実施例においては、高速道路上でハザードランプ26が手動操作で点滅されることによって車両が渋滞に遭遇したことをその車載機10が通信ネットワーク12を通じて送信することにより、情報センタ14が道路渋滞の生じていることを認識するが、情報センタ14における道路渋滞の認識手法はこれに限定されるものではなく、車両が自身で事故や故障を起こしたことを認識することによって自車両の後方に渋滞領域が発生し得ることをその車載機10が通信ネットワーク12を通じて送信することにより、情報センタ14が道路渋滞の生じることを認識することとしてもよいし、また、情報センタ14が、車両からの情報ではなく道路インフラ装置等から入手される最新の渋滞情報や事故情報に基づいてその渋滞地点や事故地点の後方に道路渋滞が生じること或いは生じていることを認識することとしてもよい。
また、上記の第1実施例においては、情報センタ14が設定した渋滞開始領域内のすべての車両に対して道路渋滞が進行方向で生じている旨の情報を送信し、その情報を受信した車両のすべてがハザードランプ26を自動点滅させるが、本発明はこれに限定されるものではなく、情報センタ14がある程度広めに設定した渋滞開始領域(同一の高速道路内の同一の進行方向に限る必要はなく、他の地域を含んでいてもよい。)内の車両に対して道路渋滞が生じている旨の情報を送信したうえで、その情報を受信した車両に、自己の進行方向や現位置の相違,車両停止などを検出させ、自己がその道路渋滞に遭遇する車両であるか否かを判別させて、自己のハザードランプ26を自動点滅させるべきか否かを判別させることとしてもよい。
上記した第1実施例では、道路渋滞が生じている旨の情報の送受信が、既存の通信ネットワーク12を利用して無線通信接続する情報センタ14を経由して行われる。これに対して、本発明の第2実施例においては、その送受信を、通信ネットワーク12を利用せずに道路上に設置されたインフラ装置を用いた路車間通信により行うこととしている。
図5は、本発明の第2実施例であるハザードウォーニングシステムの全体構成図を示す。尚、図5において、上記図1に示す構成部分と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。すなわち、本実施例のシステムは、各車両に搭載される車載機200と、道路側に設置される道路インフラ装置202と、により構成されている。
各車両の車載機200は、コンピュータを主体に構成された車側制御部210を備えている。車側制御部210は、ROMなどの記憶装置に予め格納されたソフトウェアプログラムに従って動作する。車側制御部210には、車両乗員により手動操作可能なハザードスイッチ24、及び、車体前部や後部,側部に取り付けられたハザードランプ26が接続されている。車側制御部210は、ハザードスイッチ24の状態に基づいて自車両のハザードランプ26を点滅させ或いは消灯させる。
車側制御部210には、また、自車両が上記の道路インフラ装置202と路車間通信を行うための車側通信機器212が接続されている。車側通信機器212は、車体下面やインパネ上面などに配設された例えばレーザレーダや磁気ネイルセンサなどであり、限られた狭い通信可能領域(例えば1メートルや5メートルなど)内でのみ、車載機200の情報を道路インフラ装置202へ送信する機能、及び、道路インフラ装置202の有する情報を読み取って車載機200に受信する機能を有している。車側制御部210は、車側通信機器212との間で送信データ及び受信データの授受を行う。
車側制御部210には、更に、自車両に生じ得る衝突可能性を予知する衝突予知装置30、及び、車両や乗員の安全を確保するための予防安全装置32が接続されている。車側制御部210は、後に詳述する如く、衝突予知装置30により車両衝突が予知される状況において、予防安全装置32を作動状態とする。
一方、道路インフラ装置202は、コンピュータを主体に構成された路側制御部220を備えている。路側制御部220は、ROMなどの記憶装置に予め格納されたソフトウェアプログラムに従って動作する。路側制御部220には、道路インフラ装置202が上記の車載機200と路車間通信を行うための路側通信機器222が接続されている。路側通信機器222は、道路上に所定間隔(例えば10メートルや100メートルなどの間隔)で設置或いは埋設された例えば磁気ネイルなどであり、限られた狭い通信可能領域内でのみ、道路上を通過する車両の車載機200からの情報を受信する機能、及び、道路インフラ装置202の情報を道路上を通過する車両の車載機200に送信して読み取らせる機能を有している。路側制御部220は、路側通信機器222との間で送信データ及び受信データの授受を行う。
以下、本実施例のハザードウォーニングシステムの動作について説明する。図6及び図8はそれぞれ、本実施例のシステムにおいて車載機200の車側制御部210が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。また、図7は、本実施例のシステムにおいて道路インフラ装置202の路側制御部220が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。
本実施例において、車載機200の車側制御部210は、車両の位置データや車両前方を撮影するカメラの撮像画像,車両速度の時間変化などから自車両が高速道路走行中にあるか否かを判別し(ステップ230)、自車両が高速道路走行中にあると判別する状況下において車両乗員により手動操作可能なハザードスイッチ24がオン操作されているか否かを判別する(ステップ232)。その結果、ハザードスイッチ24がオン操作されていると判別された場合は、ハザードランプ26を手動により点滅させると共に(ステップ234)、高速道路上で自車両が道路渋滞の後端に到着し道路渋滞に遭遇したものと判断し、車側通信機器212から道路インフラ装置202の路側通信機器222へ向けて渋滞に遭遇した旨の渋滞遭遇情報を送信する(ステップ236)。尚、この送信には、渋滞遭遇時における車速や加速度などの情報を付加することが好ましい。
道路インフラ装置202の路側制御部220は、車載機200から送信されてくるその車両が渋滞に遭遇した旨の渋滞遭遇情報を路側通信機器222で受信した場合(ステップ250における肯定判定時)、その路側通信機器22が設置された道路近傍で道路渋滞が生じている旨を認識すると共に、その路側通信機器222を少なくとも含み、その設置位置から同一高速道路上で後方所定距離内の同一方向に向かう領域を渋滞開始領域として設定する(ステップ252)。尚、渋滞領域としての所定距離は、渋滞に短時間のうちに遭遇すると予測される距離例えば500メートルや1キロメートル等に設定されており、また、車両の車速に応じて可変できるものでもよい。
道路インフラ装置202は、上記の如く設定した渋滞開始領域内に存在するすべての路側通信機器222を特定して(ステップ254)、その路側通信機器222からその設置位置を通過する車両に対して道路渋滞が進行方向で生じている旨の渋滞発生情報を送信する(ステップ256)。そして、車載機200の車側制御部210は、道路インフラ装置202から送信されてくる渋滞発生情報を受信した場合(ステップ270における肯定判定時)、ハザードスイッチ24がオン操作されていなくても、ハザードランプ26を点滅させる(ステップ272)。
車載機200の車側制御部210は、道路インフラ装置202から送信されてくる渋滞発生情報を受信した場合(ステップ270における肯定判定時)には、更に、衝突予知装置30を用いて前方車両を検知して、自車両が前方車両に衝突する可能性を予知する(ステップ274)。その結果、例えば前方車両の減速度が所定値以上であることで前方車両との衝突が確実に予見される場合には、予防安全装置32を作動させることにより車両や乗員の安全を確保する(ステップ276)。
このように本実施例のシステムにおいては、高速走行可能な高速道路上で一台の車両が乗員による手動操作でハザードランプ26を点滅させると、その車両から道路渋滞に遭遇した旨の情報が道路インフラ装置202の路側通信機器222へ送られた後、その路側通信機器222を含みその設置位置から所定領域内に存在するすべての路側通信機器222から後続車両に対して道路渋滞が生じている旨の情報が送られ、その後続車両においてハザードランプ26が自動点滅される。この場合には、道路渋滞が生じている旨の情報送信が道路インフラ装置202の路側通信機器222のうち道路渋滞発生地点近傍のものから継続的に行われ、渋滞に遭遇した車両に後続する後続車両が一台の車両の渋滞遭遇から短時間でハザードランプ26を自動点滅させる。
従って、本実施例のシステムによれば、上記した第1実施例のシステムと同様に、現に渋滞に遭遇した車両に後続する渋滞に遭遇しそうな複数の車両でのハザードランプ26の点滅をそれぞれ、乗員に操作負担を強いることなく即時かつ適切に実行させることが可能となっている。このため、渋滞領域に近づく車両への渋滞についての警告表示を確実かつ余裕をもって行うことができ、高速道路上での道路渋滞に起因する追突事故を未然に防止することが可能である。
また、本実施例のシステムにおいても、仮に渋滞に遭遇した車両に後続する後続車両の中に、車載機200を搭載せず道路インフラ装置202との無線通信を行わない非搭載車両が存在したとしても、その非搭載車両に後続する車載機200を搭載する後続搭載車両に対しても確実に道路渋滞の情報が送信され、それに応答してその後続搭載車両がハザードランプ26を点滅させるため、上記の効果を十分に発揮させることが可能である。
また、本実施例のシステムにおいては、先行車両のハザードランプ26の手動点滅に追従してハザードランプ26が自動点滅される車両が、その先行車両と同一の高速道路を同一の進行方向に走行する車両であって、かつ、渋滞領域を通過する車両に限定される。このため、渋滞領域から大きくかけ離れた位置に存在する車両のハザードランプ26が自動点滅されることはなく、必要十分な車両においてのみハザードランプ26を自動点滅させることが可能である。更に、車両が渋滞領域を通過すればその車両のハザードランプ26は自動点滅されるので、道路渋滞の発生後に継続して後続車両のハザードランプ26の自動点滅を実現させることが可能である。
更に、本実施例のシステムにおいて、車載機200から道路インフラ装置202への車両が渋滞に遭遇した旨の渋滞遭遇情報の送信、及び、道路インフラ装置202から車載機200への道路渋滞が生じている旨の渋滞発生情報の送信は、道路上に所定間隔を空けて設置された磁気ネイル等の路側通信機器222を用いて行われる。かかる構成においては、上記した第1実施例の構成と異なり、車載機200と道路インフラ装置202との間の無線通信を実現するうえで、既存の通信回線からなるネットワークは不要であるので、無線通信費をカットできるシステムが構築されることとなる。
尚、車両は、道路インフラ装置202から送信される道路渋滞の情報を受信することによりハザードランプ26を自動点滅させるが、その自動点滅後におけるハザードランプ26の消灯を、車速が所定車速(例えば20km/hや5km/h等)以下に低下した際や道路インフラ装置202から送信される道路渋滞が緩和した旨の消灯命令を受信した際,乗員によるハザード消灯操作が行われた際などに行うこととすればよい。
また、本実施例のシステムにおいて、道路インフラ装置202から道路渋滞が生じている旨の渋滞発生情報が送られかつその情報を車載機200が受信した場合において、衝突予知装置30を用いて自車両と前方車両との衝突が確実に予見されるときには、車両や乗員の安全を確保すべく予防安全装置32が作動される。例えば、制動装置を用いて車輪が自動制動され、プリテンショナ装置を用いてシートベルトが高いテンションで巻き取られ、ブレーキアシスト装置を用いて乗員のブレーキ操作に基づくブレーキ力が増加され、変速装置を用いてシフトダウンが施される。このため、本実施例のシステムにおいても、ハザードランプ26の自動点滅によって追突事故の未然防止を図ること以外に、車両や乗員の安全を確保する措置がとられることで、道路渋滞発生時に車両の追突事故を確実に防止することが可能となり、或いは、追突事故を回避することはできなくてもその追突事故による被害を必要最小限に抑えることが可能となっている。
尚、上記の第2実施例においては、道路インフラ装置202が図7に示すルーチン中ステップ256の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「渋滞情報送信手段」が、車載機200が図8に示すルーチン中ステップ272の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「ハザード制御手段」が、車載機200がステップ276の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「安全装置起動制御手段」が、それぞれ実現されている。
ところで、上記の第2実施例においては、高速道路上でハザードランプ26が手動操作で点滅されることによって車両が渋滞に遭遇したことをその車載機200が車側通信機器212から送信することにより、道路インフラ装置202が道路渋滞の生じていることを認識するが、道路インフラ装置202における道路渋滞の認識手法はこれに限定されるものではなく、車両が自身で事故や故障を起こしたことを認識することによって自車両の後方に渋滞領域が発生し得ることをその車載機200が車側通信機器212から送信することにより、道路インフラ装置202が道路渋滞の生じることを認識することとしてもよいし、また、道路インフラ装置202が、車両からの情報ではなく自身で入手できる最新の渋滞情報や事故情報に基づいてその渋滞地点や事故地点の後方に道路渋滞が生じること或いは生じていることを認識することとしてもよい。
また、上記の第2実施例は、道路上に設置された各路側通信機器222が単一の路側制御部220に接続される集中管理型のシステムであるが、互いに隣接する路側通信機器222同士を通信接続させたうえで、各路側通信機器222に簡易なコンピュータを搭載させる分散型のシステムであってもよい。
上記した第1及び第2実施例では、道路渋滞が生じている旨の情報の送受信が、既存の通信ネットワーク12を利用した情報センタや道路上に所定間隔で設置された路側通信機器222を有する道路インフラ装置202を経由して行われる。これに対して、本発明の第3実施例においては、その送受信を車両間で直接に行うこととしている。
図9は、本発明の第3実施例であるハザードウォーニングシステムの全体構成図を示す。尚、図9において、上記図1に示す構成部分と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。すなわち、本実施例のシステムは、各車両に搭載される車載機300により構成される。
各車両の車載機300は、コンピュータを主体に構成された制御部302を備えている。制御部302は、ROMなどの記憶装置に予め格納されたソフトウェアプログラムに従って動作する。制御部302には、車両乗員により手動操作可能なハザードスイッチ24、及び、車体前部や後部,側部に取り付けられたハザードランプ26が接続されている。車側制御部302は、ハザードスイッチ24の状態に基づいて自車両のハザードランプ26を点滅させ或いは消灯させる。
制御部302には、また、自車両が他車両と車車間通信を行うための車車間通信機器304が接続されている。車車間通信機器304は、車体前部や車体後部などに配設された例えばレーザレーダやETCなどの狭帯域無線通信機であり、限られた狭い通信可能領域(例えば20メートルなど)内でのみ、自車載機300の情報を他車載機300へ送信する機能、及び、他車載機300の情報を自車載機300に受信する機能を有している。尚、車車間通信機器304の送信機を車体後部に、その受信機を車体前部に、それぞれ別個に配設することとしてもよい。制御部302は、車車間通信機器304との間で送信データ及び受信データの授受を行う。
制御部302には、更に、自車両に生じ得る衝突可能性を予知する衝突予知装置30、及び、車両や乗員の安全を確保するための予防安全装置32が接続されている。車側制御部302は、後に詳述する如く、衝突予知装置30により車両衝突が予知される状況において、予防安全装置32を作動状態とする。
以下、本実施例のハザードウォーニングシステムの動作について説明する。図10及び図11はそれぞれ、本実施例のシステムにおいて車載機300の制御部302が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。尚、図10及び図11において、上記図6及び図8に示すルーチンと同一の処理を実行するステップについては、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略する。
本実施例において、車載機300の制御部302は、自車両が高速道路走行中にあると判別しかつハザードスイッチ24がオン操作されていると判別した場合(ステップ230における肯定判定かつステップ232における肯定判定時)、ハザードランプ26を手動により点滅させると共に(ステップ234)、高速道路上で自車両が道路渋滞の後端に到着し道路渋滞に遭遇したものとして、車車間通信機器304から自車両の直後に後続する他車両の車車間通信機器304へ向けて自車両が渋滞に遭遇した旨の渋滞遭遇情報を送信する(ステップ350)。尚、この送信には、渋滞遭遇時における車速や加速度などの情報を付加することとしてもよい。
また、車載機300の制御部302は、他車両の車載機300から送信されてくるその他車両が渋滞に遭遇した旨の渋滞遭遇情報又は道路渋滞が生じている旨の渋滞発生情報を車車間通信機器304で受信した場合(ステップ352における肯定判定時)には、自車両の前方で道路渋滞が生じている旨を認識して、ハザードスイッチ24がオン操作されていなくても、ハザードランプ26を点滅させる(ステップ272)と共に、車車間通信機器304から更に自車両の直後に後続する他車両の車車間通信機器304へ向けて道路渋滞が生じている旨の渋滞発生情報を送信する(ステップ354)。尚、この送信には、その送信時における車速や加速度などの情報を付加することとしてもよい。そして更に、前方車両との衝突が確実に予見される場合(ステップ274における肯定判定時)には、予防安全装置32を作動させることにより車両や乗員の安全を確保する(ステップ276)。
一方、制御部302は、他車両の車載機300から送信されてくるその他車両が渋滞に遭遇した旨の渋滞遭遇情報を車車間通信機器304で受信しない場合(ステップ352における否定判定時)には、以後何ら処理を進めることなく、ハザードランプ26の点滅や後続車両への渋滞情報の送信,予防安全装置32の作動を実行しない。
このように本実施例のシステムにおいては、高速走行可能な高速道路上で一台の車両が乗員による手動操作でハザードランプ26を点滅させると、道路渋滞に遭遇した旨の情報がその車両を先頭にしてその車両から順に渋滞発生情報として後続車両に対して伝播され、その後続車両においてハザードランプ26が自動点滅される。かかる構成において、道路渋滞が生じている旨の情報送信はある程度限られた狭い領域に限定されるため、手動操作でハザードランプ26が点滅された車両に後続する後続車両のうち直前の前方車両と大きくかけ離れた位置で走行する車両に対しては渋滞発生情報が伝播されず、ハザードランプ26が点滅されることはない。一方、前方車両と大きくかけ離れているときは、前方車両に接近しているときに比べて追突事故の可能性は低下するので、ハザードランプ26を点滅させる必要性は低下する。
従って、本実施例のシステムによれば、現に渋滞に遭遇した車両に後続する渋滞に遭遇しそうな複数の車両でのハザードランプ26の点滅をそれぞれ、乗員に操作負担を強いることなく即時かつ適切に必要十分な範囲で実行させることが可能となっている。このため、渋滞領域に近づく車両への渋滞についての警告表示を確実かつ余裕をもって行うことができ、高速道路上での道路渋滞に起因する追突事故を未然に防止することが可能である。
また、本実施例のシステムにおいて、車両が渋滞に遭遇した旨及び道路渋滞が生じている旨の渋滞発生情報の送信は、車車間で直接に行われる。かかる構成においては、上記した第1実施例の構成と異なり、車載機300間の無線通信を実現するうえで、既存の通信回線からなるネットワークは不要であるので、無線通信費をカットできるシステムが構築されることとなる。更に、上記した第1実施例や第2実施例の構成と異なり、渋滞情報を複数の車両へ向けて伝播するうえで、インフラ側の装置を設けることは全く必要であるので、安価なシステムが構築されることとなる。
尚、車両は、前方の他車両から送信される道路渋滞の情報を受信することによりハザードランプ26を自動点滅させるが、その自動点滅後におけるハザードランプ26の消灯を、車速が所定車速(例えば20km/hや5km/h等)以下に低下した際や乗員によるハザード消灯操作が行われた際などに行うこととすればよい。
また、本実施例のシステムにおいて、他車両の車載機300から道路渋滞の情報が送られかつその情報を自車両の車載機300が受信した場合において、衝突予知装置30を用いて自車両と前方車両との衝突が確実に予見されるときには、車両や乗員の安全を確保すべく予防安全装置32が作動される。例えば、制動装置を用いて車輪が自動制動され、プリテンショナ装置を用いてシートベルトが高いテンションで巻き取られ、ブレーキアシスト装置を用いて乗員のブレーキ操作に基づくブレーキ力が増加され、変速装置を用いてシフトダウンが施される。このため、本実施例のシステムにおいても、ハザードランプ26の自動点滅によって追突事故の未然防止を図ること以外に、車両や乗員の安全を確保する措置がとられることで、道路渋滞発生時に車両の追突事故を確実に防止することが可能となり、或いは、追突事故を回避することはできなくてもその追突事故による被害を必要最小限に抑えることが可能となっている。
尚、上記の第3実施例においては、車載機300が、図10に示すルーチン中ステップ350及び図11に示すルーチン中ステップ354の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「渋滞情報送信手段」が、ステップ272の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「ハザード制御手段」が、車載機200がステップ276の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「安全装置起動制御手段」が、それぞれ実現されている。
ところで、上記の第3実施例においては、高速道路上でハザードランプ26が手動操作で点滅されることによって車両が渋滞に遭遇したことをその車載機300が車車間通信機器304から送信することにより、直後に後続する車両の車載機300が前方で道路渋滞の生じていることを認識するが、この後続車両における道路渋滞の認識手法はこれに限定されるものではなく、車両が自身で事故や故障を起こしたことを認識することによって自車両の後方に渋滞領域が発生し得ることをその車載機300が車車間通信機器304から送信することにより、後続車両が前方で道路渋滞の生じることを認識することとしてもよい。
また、上記の第3実施例においては、後続車両が前方で道路渋滞が生じていることを認識するうえで、レーザレーダやETCなどの前方車両と無線通信できる車車間通信機器304を用いることとしているが、前方車両のハザードランプ26の点滅を光的に検知するカメラや光センサなどを後続車両に搭載することとして、その後続車両に前方の道路渋滞が生じていることを認識させることとしてもよい。
尚、上記の第1乃至第3実施例においては、それら3つの各システムをそれぞれ独立したものとしているが、これらのシステムを普及させるうえでは、それらを2つ以上組み合わせたシステムを構築するのが好ましい。
10,200,300 車載機
14 情報センタ
26 ハザードランプ
32 予防安全装置
202 道路インフラ装置
14 情報センタ
26 ハザードランプ
32 予防安全装置
202 道路インフラ装置
Claims (5)
- 道路渋滞が車両進行方向で生じる旨の情報を道路上の所定領域に対してのみ送信する渋滞情報送信手段と、
前記渋滞情報送信手段から送信された前記情報を車両が受信した場合に、該車両の有するハザードランプを自動点滅させるハザード制御手段と、
を備えることを特徴とするハザードウォーニングシステム。 - 前記渋滞情報送信手段は、情報センタ又は道路インフラ装置に設けられており、道路上の交通状況から検出若しくは予測される渋滞領域に対してのみ前記情報を送信することを特徴とする請求項1記載のハザードウォーニングシステム。
- 前記渋滞情報送信手段は、車両に搭載されており、自車両のハザードランプが点滅した際に前記情報を自車両後方の所定領域に対してのみ送信することを特徴とする請求項1記載のハザードウォーニングシステム。
- 前記渋滞情報送信手段から送信された前記情報を車両が受信した場合に、ハザードランプ以外の該車両の有する予防安全装置を起動させる安全装置起動制御手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載のハザードウォーニングシステム。
- 前記安全装置起動制御手段は、自車両の直前に位置する前方車両の減速度が所定値以上であるときにのみ前記予防安全装置を起動させることを特徴とする請求項4記載のハザードウォーニングシステム。
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2005
- 2005-03-15 JP JP2005073154A patent/JP2006259861A/ja active Pending
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