JP2006259779A - クリーニング装置、プロセスカートリッジ並びに画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】像担持体1回転方向上流側から順に、第1クリーニングブレード11、第2クリーニングブレード12の2つのブレードを備える。第2クリーニングブレード12は、ブレード母体層12aと潤滑剤粒子含有層12bの2層構造を有する潤滑用ブレードである。潤滑剤粒子含有層12bには、研磨剤を分散させても良い。
【選択図】 図1
Description
クリーニング装置は、ブラシローラやブレードを用い、像担持体表面を掻き取る方式が一般的である。しかし、像担持体表面にはトナーが付着するだけでなく、トナー添加剤の凝集体や、バイアス印加時のオゾン、窒素酸化物等、固着しやすいものも付着する。そこで、効果的に付着物を掻き取ろうとしてクリーニングブラシやクリーニングブレードを過度に圧接させると、像担持体表面を傷つけて異常画像の原因となったり、クリーニングブレード先端の変形やめくれ、巻き込み等により破断を引き起こす原因となる。
例えば、シリコーンオイル等の液体の潤滑剤をクリーニングローラやブレードにより像担持体表面に塗布する技術が開示されている(例えば、特許文献1、2、3参照)。
また、帯電ローラにステアリン酸亜鉛等の固形の潤滑剤を塗布し、それを像担持体表面に塗布する技術が開示されている(特許文献4参照)。
また、フッ素樹脂等からなる固形潤滑性付与部材をクリーニングブレード近傍に備え、クリーニングブレードと像担持体に塗布する技術が開示されている(特許文献5参照)。
また、クリーニングブラシ近傍にフッ素系樹脂等の固形の潤滑剤を備え、それを掻き取りつつ像担持体に塗布することで、像担持体表面の摩擦係数を下げ、取りやすくなった付着物をブレードで掻き取る技術が開示されている(特許文献6参照)。
一方、固形の潤滑剤は塗布が不均一になりやすく、像担持体表面の帯電ムラ等の原因となるため、正確な塗布制御機能が要求される。
例えば、特定の粒径分布を有する球形化した粉砕型のトナーが提案されている(特許文献7、8、9,10参照)。また、懸濁重合により球形化、小粒径化されたトナーを得る方法(特許文献11参照)、バインダー樹脂と着色剤とを水と混和しない溶媒中で混合し、分散安定剤の存在下で水系溶媒中に分散させ、球形化、小粒径化されたトナーを得る方法(特許文献12参照)、一部に変性された樹脂を含むバインダー樹脂と、着色剤とを有機溶媒中で混合し、水系溶媒中に分散させて、変性された樹脂の重付加反応を行わせ、球形化、小粒径化したトナーを得る方法(特許文献13参照)が提案されている。このようなトナーにより、画質の向上、流動性の向上が得られている。
その一つは、クリーニングブレードを用いたクリーニング方式では、ブレードと感光体の間で球形トナーが回転し、その隙間に入り込むため、クリーニングされにくいことである。この点につき、懸濁重合後の重合体を分散媒中でガラス転移点以上に加熱し凝集粒子を得、その凝集粒子を加温されたジェット気流中に導入し、凝集粒子を解砕すると同時に乾燥することにより、不定形状の小粒径トナーを得る方法が提案されている(特許文献14参照)。また、バインダー樹脂と着色剤とを水と混和しない溶媒中で混合し、分散安定剤の存在下で水系媒体中に分散させ、得られた懸濁液から加熱および/または減圧により溶剤を除去することにより、表面に凹凸を有するトナー粒子を得る方法が提案されている(特許文献15参照)。
また、一つは、トナーに内添、あるいは外添されている離型性を向上させるためのワックスや流動性を向上させるための無機微粒子等が、トナーから離脱して感光体上に付着するということである。トナーが小粒径化するにつれ、これらの添加物がトナー中に占める含有率は、従来のトナーに比べ高くなるため、上記した感光体上の付着物質は増加する傾向にある。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のクリーニング装置において、前記第2クリーニングブレードは、前記潤滑剤粒子含有層の厚みがブレード全体の厚みの0.5%以上90%以下であることを特徴とするクリーニング装置である。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のクリーニング装置において、前記潤滑剤粒子含有層は、含有される潤滑剤粒子の含有量が0.2wt%以上10wt%以下であることを特徴とするクリーニング装置である。
請求項5に記載の本発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載のクリーニング装置において、前記潤滑剤粒子含有層は、含有される潤滑剤粒子が、脂肪酸金属塩、シリコーンオイル、有機微粒子のうちのいずれかからなることを特徴とするクリーニング装置である。
請求項6に記載の本発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載のクリーニング装置において、前記潤滑剤粒子含有層は、研磨剤を含有することを特徴とするクリーニング装置である。
請求項8に記載の本発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載のクリーニング装置において、前記第1クリーニングブレード及び前記第2クリーニングブレードは、双方がカウンター方式で前記像担持体と当接することを特徴とするクリーニング装置である。
請求項9に記載の本発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載のクリーニング装置において、前記第2クリーニングブレードは、前記像担持体回転方向に直交する方向に揺動する揺動機構を備えることを特徴とするクリーニング装置である。
請求項10に記載の本発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載のクリーニング装置において、前記第1クリーニングブレードは、前記像担持体回転方向に直交する方向に揺動する揺動機構を備え、前記第2クリーニングブレードとは異なる位相で揺動することを特徴とするクリーニング装置である。
請求項12に記載の本発明は、潜像を担持する像担持体と、前記像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、帯電した前記像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、潜像を書き込む露光手段と、前記潜像担持体表面に形成された潜像にトナーを供給し、可視像化する現像手段と、前記潜像担持体表面の可視像を記録紙に転写する転写手段と、転写後の前記像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段とを備える画像形成装置であって、前記クリーニング手段として、請求項1ないし10のいずれかに記載のクリーニング装置を備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項14に記載の本発明は、請求項12または13に記載の画像形成装置において、 前記トナーは、母体粒子の平均円形度が0.90〜1.00であることを特徴とする画像形成装置である。
請求項15に記載の本発明は、請求項12ないし14のいずれかに記載の画像形成装置において、前記トナーは、母体粒子の平均円形度のうちSF−1が100〜180の範囲にあり、SF−2が100〜190の範囲にあることを特徴とする画像形成装置である。
請求項17に記載の本発明は、請求項12ないし16のいずれかに記載の画像形成装置において、前記現像手段で使用されるトナーは、その母体粒子が以下の製造工程によって製造されることを特徴とする画像形成装置である。
1)少なくとも着色剤、ポリエステル、プレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させ、トナー材料液を得る工程。
2)前記トナー材料液を、界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる工程。
3)2)の乳化液中で、プレポリマーの重付加反応を行わせる工程。
4)反応終了後、洗浄・乾燥によりトナー母体粒子を得る工程。
また、本発明のクリーニング装置を搭載することで、優れたクリーニング機能により、長期に渡り画質の劣化を生じることのないプロセスカートリッジ並びに画像形成装置を提供することができる。
図1は、画像形成装置の主要部を示す断面図であり、像担持体である感光体1の周囲に近接あるいは接触して、感光体1上に一様な電荷をさせる帯電手段としての帯電ローラ2、感光体1上に静電潜像を形成するための露光手段である露光光3、感光体1表面上の静電潜像を可視像化してトナー像とする現像手段としての現像装置4、トナー像を転写紙に転写する転写手段としての転写ベルト6、転写後の感光体1表面上をクリーニングするクリーニング装置8、感光体1上の残電荷を除電する除電ランプ9、帯電印加電圧及び現像のトナー濃度を制御するための光センサ10が配置されている。また、この現像装置4には図示されていないトナー補給装置よりトナー補給口を介してトナーが補給される。
第1クリーニングブレード11は、金属、樹脂、ゴム等の材質からなるが、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム等のゴムが好ましく用いられ、この中でも特にウレタンゴムが好ましい。
ブレード母体層12aは、ゴム、樹脂、金属等の材質によって構成される。中でも、第1クリーニングブレードと同様、ゴムが好ましく用いられ、特にウレタンゴムが好ましい。潤滑剤粒子含有層12bは、上記に示したゴムに潤滑剤粒子を分散させて形成される。
第2クリーニングブレード12を2層構造にするための製造方法は、例えば、遠心成形金型中で遠心成形されるブレード母体層12aが完全に硬化しないうちに潤滑剤粒子含有層12bを注入して、2層を一体に成形することができる。
また、潤滑剤粒子の含有量は、潤滑剤粒子含有層12bの0.2wt%以上10wt%以下であることが好ましい。潤滑剤粒子の含有量が0.2wt%未満では、潤滑用ブレードとしての潤滑効果が充分に得られない。また、含有量が10wt%を超えると、ブレードが欠けやすくなったり、或いは感光体1の滑りが良くなり過ぎてクリーニング性が悪化したりする。
潤滑剤粒子としては、脂肪酸金属塩、シリコーンオイル、フッ素系樹脂等が挙げられ、これらは単独または2種類以上を混合して用いることができる。特にシリコーンオイルが好ましく用いられる。
これは、ステアリン酸亜鉛等は脂肪酸が層状の構造を有し、各分子毎にへきかい性があって、圧力を受けると分子膜を形成して、クリーニングブレードの摩擦係数を下げる効果がある。したがって、シリコーンオイルと同様に、感光体1に強固に付着している付着物を、ブレードのめくれ、ブレードのビビリを発生することなく、クリーニングすることができる。ステアリン酸亜鉛は、平均粒径が30μm以上では、感光体1への供給がまだらに偏ってしまい、シリカ等のクリーニングができず、黒点等の発生により画像を汚してしまう。また、平均粒径2μm以下では、クリーニングブレードに含有させて製造する場合、均一に安定して分散させることが困難である。
フッ素樹脂微粒子は、形状は特に限定されず、例えば、球状、玉子状、フレーク状、円柱状、ひげ状、繊維状であってもよい。
液滴状に分散しているクリーニングブレードでは、シリコーンオイルの液滴の直径は、2μm以上30μm以下の範囲にあることが好ましい。液滴は30μm以上ではすべてのシリコーンオイルが流れてしまい、感光体1上に一度に多くのシリコーンオイルがでてしまい潤滑剤の効果が作用する期間が短くなる。また、2μm以下ではその効果を発揮できない。この範囲にあることで、シリコーンオイルを少しづつ感光体1に供給することができる。
研磨剤としては、酸化セリウムやシリカ等の公知のものを用いることができる。研磨剤の平均粒径は、5×10−2μm以上100μm以下であることが好ましい。平均粒径が5×10−2μm未満では、粒子が細かすぎ、ゴム中での均一な分散が困難になったり、研磨ブレードとしての研磨力が十分に得られない。また、平均粒径が100μmを超えると、研磨力が大きすぎるために感光体1表面上を傷つけることになるため好ましくない。研磨剤の含有量は、0.5wt%以上50wt%以下であることが好ましい。研磨剤粒子の含有量が0.5wt%未満では、研磨ブレードとしての研磨力が十分に得られない。また、研磨剤粒子の含有量が50wt%を超えると、感光体1表面の摩耗の進行が早まるため好ましくない。
第1クリーニングブレード11は、主として感光体1上の転写残トナーや紙粉の除去を行う。第2クリーニングブレード12は、感光体1上に潤滑剤を供給してクリーニングを行いやすくする。また、トナーから脱離した無機微粒子を主成分とする感光体1上の付着物質や、フィルミング物質等を除去する。また、第1クリーニングブレード11から漏れたトナーや紙粉等も同時に除去する。
本構成のように、それぞれのクリーニングブレードに機能を分割することで、第1クリーニングブレードは使用するトナーに応じた最適なクリーニング条件に設定することができ、第2ブレードにはフィルミング除去・潤滑剤の供給に最適なブレード条件に設定することができる。また、従来のように潤滑剤塗布ローラ等の潤滑剤供給部材を設置することに比べて省スペース化を図ることができ、且つ、クリーニング性を向上させることができる。
また、第1クリーニングブレード11には研磨剤粒子は含まれていないが、感光体1の膜削れをわずかに生じさせているため、第2クリーニングブレード12と同一の揺動機構によって、共に、同一の方向に揺動させるように構成することがよい。更に、感光体1の膜削れを一層均一にさせるためには、第1クリーニングブレード11と第2クリーニングブレード12とを異なる位相で揺動させることが好ましい。両者を異なる位相で揺動させるには、揺動カム15の面カム15aの内側に別位相の面カムを設け、それぞれ異なる面カムによって揺動させる機構が挙げられる。
しかしながら、本発明のクリーニング装置8により、第1クリーニングブレード11で感光体1上の転写残トナーや紙粉の除去を行い、第2クリーニングブレード12でワックスや無機微粒子を主成分とする感光体1上の付着物質を、感光体1との当接面で除去することができる。また、第1クリーニングブレード11から漏れたトナーや紙粉等も第2クリーニングブレード12で除去できる。また、第2クリーニングブレードは、ブレード母体層12aと潤滑剤粒子含有層12bとからなり、ある幅をもって潤滑剤粒子が分散された構成であるため、潤滑剤粒子が剥がれ落ちることがなく、長期に渡って良好なクリーニング機能を維持することができる。
また、粒径分布は、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.05〜1.40であることが好ましい。粒径分布をシャープにすることで、帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、転写率を高くすることができる。Dv/Dnが、1.05未満では製造上困難であり、また、1.40を越えると帯電量分布も広がるために高品位な画像を得るのが困難になる。
トナーの円形度は、光学的に粒子を検知して、投影面積の等しい相当円の周囲長で除した値である。具体的には、フロー式粒子像分析装置(FPIA−2100:東亜医用電子株式会社製)を用いて、容器中に予め不純固形物を除去した水100〜150mL中に分散剤として界面活性剤を0.1〜0.5mL加え、さらに、測定資料を0.1〜9.5g程度加える。資料を分散した懸濁液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3,000〜10,000個/μLにしてトナーの形状及び分布を測定する。
図5は、形状係数SF−1と、形状係数SF−2とを説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)……式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100π/4)……式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナー又は感光体との接触合点接触になるためにトナーの流動性が高くなり、お互いの吸着力が低下して、流動性が良くなり、また、転写率が高くなる。しかし、吸着力が良くなって、クリーニングブレードと感光体の間隙に入り込んで、クリーニングブレードがトナーの上を容易に通過するようになる。したがって、トナーの形状係数SF−1とSF−2は100以上がよい。また、SF−1とSF−2が大きくなると、画像上にトナーが散ってしまい画像品位が低下する。このために、SF−1は180を越えない方が好ましく、SF−2は190を越えない方が好ましい。
上記トナーは、バインダー樹脂としてガラス転移点(Tg)の低いポリエステルを用いるため、低温定着性に優れるトナーで、また、荷電制御剤が上記の重量比M/Tの値が示すように、圧倒的にトナー外表面に存在することから、帯電安定性に優れたトナーである。さらに、トナー粒子の流動性、帯電性補助等のために無機微粒子を外添する。この無機微粒子は、トナー表面に存在する荷電制御剤が硬く、また無機微粒子が負極性を有することから、トナーから脱離しやすい傾向にある。無機微粒子の中でも特にシリカ微粒子は、トナーから脱離して感光体上に付着し、画像品質に影響を及ぼす付着物質の成分になりやすいことは前述した通りである。しかしながら、本発明のクリーニング装置を搭載した画像形成装置であれば、上記のトナーを用いることにより感光体上に発生する付着物質も除去することができ、画像品質を高品質に保つことができる。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。1万未満では耐オフセット性が悪化し、40万を超えると低温定着性が悪化する。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアヌレート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばクロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、主荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像機内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸価チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
(未変性ポリエステルの製造)
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物690部、テレフタル酸256部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後160℃まで冷却し、これに18部の無水フタル酸を加えて2時間反応し、未変性ポリエステル(a)を得た。
(ポリエステルプレポリマーの製造)
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物800部、イソフタル酸180部、テレフタル酸60部、およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート170部と2時間反応を行い、イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(b)を得た。
(ケチミン化合物の製造)
攪拌棒および温度計のついた反応槽中にイソホロンジアミン30部とメチルエ
チルケトン70部を仕込み、50℃で5時間反応を行いケチミン化合物(c)を
得た。
ビーカー内に前記のポリエステルプレポリマー(b)15.4部、未変性ポリエステル(a)60部、酢酸エチル78.6部を入れ、攪拌し溶解した。次いで、離型剤であるライスワックス(融点83℃)10部、銅フタロシアニンブルー顔料4部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させた。最後に、ケチミン化合物(c)2.7部を加え、溶解させた。これをトナー材料液(d)とする。
ビーカー内にイオン交換水306部、リン酸三カルシウム10%懸濁液265部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部、平均粒径0.20μmのスチレン/アクリル系樹脂微粒子を入れ、均一に分散させた。ついで60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料液(d)を投入し、10分間攪拌した。ついで、この混合液を攪拌棒及び温度計付きのコルベンに500g計量して移し、45℃まで昇温して、減圧下ポリエステルプレポリマー(a)とケチミン化合物(c)との反応をさせながら0.5時間かけて溶媒を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、トナー母体粒子を得た。
次に、得られたトナー母体粒子100部及び荷電制御剤(ボントロン E−84;オリエント化学社製)0.25部をQ型ミキサー(三井鉱山社製)に仕込み、タービン型羽根の周速を50m/secに設定し、2分間運転、1分間休止を5サイクル行い、合計の処理時間を10分間とした。
さらに、疎水性シリカ(H2000;クラリアントジャパン社製)を0.5部添加し、周速を15m/secとして30秒混合1分間休止を5サイクル行い、シアントナーを得た。ついで、疎水性シリカ0.5部と、疎水化酸化チタン0.5部をヘンシェルミキサーにて混合して、トナー1を得た。
トナー1の製造において用いた銅フタロシアニンブルー顔料4部を、ベンジジンイエロー顔料6部、ローダミンレーキ顔料6部、カーボンブラック10部にそれぞれ変更し、同様の製造方法によってトナー2〜4を得た。
感光体1は反時計回転方向に回転する。感光体1は、除電ランプ9により除電され、表面電位が0〜−150Vの基準電位に平均化される。次に、帯電ローラ2により帯電され、表面電位が−1000V前後となる。次に、露光光3で露光され、光が照射された部分(画像部)は表面電位が0〜−200Vとなる。現像装置4により、スリーブ上のトナーが上記画像部分に付着する。トナー像が作られた感光体1は回転移動し、図示しない給紙部より、記録紙が、記録紙先端部と画像先端部とが転写ベルト6で一致するようなタイミングで搬送され、転写ベルト6で感光体1表面のトナー像を転写される。その後、記録紙は、図示しない定着手段へ搬送され、熱と圧力によりトナーが溶融定着されて、機外に排出される。
感光体1上に残った未転写トナー及び付着物質は、クリーニング装置8の第1クリーニングブレード11及び第2クリーニングブレード12によって掻き落とされ、その後、除電ランプ9により残留電荷が除電されて、トナー及び付着物質のない初期状態となり、次の画像形成工程に移る。
2 帯電ローラ
3 露光光
4 現像装置
5 レジストローラ
6 転写ベルト
9 除電ランプ
10 光センサ
11 第1クリーニングブレード
12 第2クリーニングブレード
12a ブレード母体層
12b 潤滑剤粒子含有層
13 トナー回収羽根
14 トナー回収コイル
15 揺動カム付きギヤ
15a カム面
Claims (17)
- 像担持体の表面をクリーニングするクリーニング装置であって、
前記クリーニング装置は、前記像担持体回転方向上流側から順に、第1クリーニングブレード、第2クリーニングブレードの2つのブレードを備え、
前記第2クリーニングブレードは、ブレード母体層と、ゴム内部に潤滑剤粒子を分散させて形成した潤滑剤粒子含有層の2層構造を有する潤滑用ブレードである
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1に記載のクリーニング装置において、
前記第2クリーニングブレードは、前記潤滑剤粒子含有層の厚みがブレード全体の厚みの0.5%以上90%以下である
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1または2に記載のクリーニング装置において、
前記潤滑剤粒子含有層は、含有される潤滑剤粒子の平均粒径が2μm以上30μm以下である
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載のクリーニング装置において、
前記潤滑剤粒子含有層は、含有される潤滑剤粒子の含有量が0.2wt%以上10wt%以下である
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載のクリーニング装置において、
前記潤滑剤粒子含有層は、含有される潤滑剤粒子が、脂肪酸金属塩、シリコーンオイル、有機微粒子のうちのいずれかからなる
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載のクリーニング装置において、
前記潤滑剤粒子含有層は、研磨剤を含有する
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載のクリーニング装置において、
前記第1クリーニングブレードはカウンター方式、前記第2クリーニングブレードはトレーリング方式で前記像担持体と当接する
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載のクリーニング装置において、
前記第1クリーニングブレード及び前記第2クリーニングブレードは、双方がカウンター方式で前記像担持体と当接する
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1ないし8のいずれかに記載のクリーニング装置において、
前記第2クリーニングブレードは、前記像担持体回転方向に直交する方向に揺動する揺動機構を備える
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1ないし9のいずれかに記載のクリーニング装置において、
前記第1クリーニングブレードは、前記像担持体回転方向に直交する方向に揺動する揺動機構を備え、前記第2クリーニングブレードとは異なる位相で揺動する
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 像担持体と、該像担持体の表面をクリーニングするクリーニング手段とを少なくとも含んで一体に支持され、画像形成装置本体に着脱自在に形成されたプロセスカートリッジであって、
該クリーニング手段として、請求項1ないし10のいずれかに記載のクリーニング装置を備える
ことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 潜像を担持する像担持体と、
前記像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、
帯電した前記像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、潜像を書き込む露光手段と、
前記潜像担持体表面に形成された潜像にトナーを供給し、可視像化する現像手段と、
前記潜像担持体表面の可視像を記録紙に転写する転写手段と、
転写後の前記像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段とを備える画像形成装置であって、
前記クリーニング手段として、請求項1ないし10のいずれかに記載のクリーニング装置を備える
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項12に記載の画像形成装置において、
前記画像形成装置に用いられるトナーは、着色剤とポリエステルを主成分とし、荷電制御剤を含有してなる母体粒子に、少なくともシリカ微粒子を外添するトナーであって、トナーの体積平均粒径が、3〜10μmである
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項12または13に記載の画像形成装置において、
前記トナーは、母体粒子の平均円形度が0.90〜1.00である
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項12ないし14のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記トナーは、母体粒子の平均円形度のうちSF−1が100〜180の範囲にあり、SF−2が100〜190の範囲にある
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項12ないし15のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記トナーに含有される荷電制御剤は、トナー母体粒子外表面に存在する重量Mとトナー母体粒子内部全体に存在する重量Tとの比M/Tが、100以上1000である
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項12ないし16のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記現像手段で使用されるトナーは、その母体粒子が以下の製造工程によって製造される
ことを特徴とする画像形成装置。
1)少なくとも着色剤、ポリエステル、プレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させ、トナー材料液を得る工程。
2)前記トナー材料液を、界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる工程。
3)2)の乳化液中で、プレポリマーの重付加反応を行わせる工程。
4)反応終了後、洗浄・乾燥によりトナー母体粒子を得る工程。
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