JP2006258066A - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents

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祐太朗 本城
Toshiyuki Yokoi
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Abstract

【課題】デリバリパイプ内の燃圧脈動減衰効果を簡単な構成で十分得ることができる内燃機関の燃料供給装置を提供する。
【解決手段】デリバリパイプ11に対して移動不能に固定される環状の固定フランジ部と、該固定フランジ部の内側に連続して設けられデリバリパイプ11の内部を高圧燃料が導入される燃料室25と低圧燃料が導入される背圧室28とを仕切る仕切部とを有し、高圧燃料と低圧燃料との差圧に基づいて変形して燃料室25内の燃圧脈動を減衰する脈動減衰部材31が設けられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高圧燃料ポンプからデリバリパイプに圧送される高圧燃料を該デリバリパイプに接続されたインジェクタに分配供給する内燃機関の燃料供給装置に関するものである。
従来、この種の内燃機関の燃料供給装置としては、例えば特許文献1,2に示される技術が知られている。
特許文献1の技術では、高圧燃料ポンプにて高圧燃料が導入されるデリバリパイプに気体封入式ダンパを内蔵したアキュムレータが連結されて構成されている。このように構成することで、高圧燃料ポンプやインジェクタの駆動に伴う断続的な燃料供給や燃料噴射により燃圧脈動(変動)が生じても、これに追従するようにダンパが伸縮して燃圧脈動が吸収(減衰)されるようになっている。
特許文献2の技術では、デリバリパイプ内を摺動可能なピストンが用いられ、該デリバリパイプ内を高圧燃料ポンプにて高圧燃料が導入される燃料室と、燃料タンクから汲み上げられた低圧燃料が導入される背圧室とに区画され、更に背圧室にはピストンを燃料室側に付勢するスプリングが備えられて構成されている。このように構成することで、上記と同様に高圧燃料ポンプやインジェクタの駆動に伴う燃圧脈動が生じても、これに追従するようにピストンが往復移動して燃圧脈動が吸収(減衰)されるようになっている。
特開平9−310661号公報 特開2003−21019号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、気体封入式ダンパの気体室への高圧燃料の流入を防止する必要があるため、その気体室を高い気密構造とする必要がある。そのため、ダンパを構成する部品に高い加工精度が要求され、このことがダンパの製造コストの上昇を招き、燃料供給装置を高価とする要因となっている。
特許文献2に記載の技術においても、燃料室から背圧室への高圧燃料の流入が生じると、十分な燃圧脈動減衰効果が得られなくなる場合がある。従って、燃料室から背圧室への高圧燃料の流入を防止するため、ピストン及びデリバリパイプの相互の摺動面を精度良く加工する必要がある。このことがピストン及びデリバリパイプの製造コストの上昇を招き、燃料供給装置を高価とする要因となっている。
しかも、ピストンは摺動することから、該ピストン及びデリバリパイプの摺動面の摩耗が進行すると相互間のシール性が低下する。すると、同様に燃料室から背圧室への高圧燃料の流入が生じて十分な燃圧脈動減衰効果が得られなくなり、最悪の場合、燃料室内の燃圧が十分な圧力に保てなくなって、エンジン性能の低下やエンジン停止に至る虞がある。
更に、ピストン及びデリバリパイプの摺動面が摩耗することで生じる摩耗粉等の微小な異物が例えばインジェクタのバルブシール部に噛み込まれると、該インジェクタが作動不良を起こし、このことによってもエンジン性能の低下やエンジン停止に至る虞があった。
従って、特許文献1及び2に記載の技術では、上記問題を考慮すると、簡単に構成することが困難であった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、デリバリパイプ内の燃圧脈動減衰効果を簡単な構成で十分得ることができる内燃機関の燃料供給装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、燃料噴射を実施するインジェクタが接続されたデリバリパイプ内に、燃料タンクから汲み上げられた低圧燃料を高圧燃料ポンプにて昇圧し高圧燃料として供給する内燃機関の燃料供給装置であって、前記デリバリパイプに対して移動不能に固定される環状の固定部と、該固定部の内側に連続して設けられ前記デリバリパイプの内部を前記高圧燃料が導入される燃料室と前記低圧燃料が導入される背圧室とを仕切る仕切部とを有し、前記高圧燃料と前記低圧燃料との差圧に基づいて変形して前記燃料室内の燃圧脈動を減衰する脈動減衰部材を設けたことをその要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記脈動減衰部材を弾性材料にて形成したことをその要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記脈動減衰部材は、前記仕切部から前記燃料室とは反対側に延び内側空間を前記背圧室として構成する筒状部を有することをその要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記脈動減衰部材の固定部を、前記デリバリパイプと該デリバリパイプに固定される固定部材との間で挟持して固定したことをその要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記脈動減衰部材を弾性材料にて形成し、前記脈動減衰部材の固定部を、前記デリバリパイプと前記固定部材との間で弾性変形させて挟持したことをその要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記固定部材は、前記脈動減衰部材の仕切部側に当接するように延び内側空間を前記背圧室として構成する筒状部を有することをその要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項4〜6のいずれか1項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、前記固定部材及び前記デリバリパイプは、相互に螺合する螺合部を一体に有することをその要旨とする。
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、インジェクタが接続されたデリバリパイプ内には、燃料タンクから汲み上げられた低圧燃料を高圧燃料ポンプにて昇圧した高圧燃料が供給される。このようなデリバリパイプに対して脈動減衰部材に設けた環状の固定部が移動不能に固定され、該固定部の内側に連続して設けられる仕切部がデリバリパイプの内部を高圧燃料が導入される燃料室と低圧燃料が導入される背圧室とを仕切るとともに、高圧燃料と低圧燃料との差圧に基づいて変形する。ここで、インジェクタの断続的な燃料噴射動作や、高圧燃料ポンプが燃料昇圧動作を断続的に実施するものである場合、その断続的な燃料昇圧動作が燃圧脈動を発生させる。燃圧脈動により燃料室内の燃圧が低下すると、背圧室の低圧燃料との差圧が減少するため、脈動減衰部材の仕切部が燃料室側に変形して該燃料室内の容積を小さくし、逆に燃料室内の燃圧が上昇すると、背圧室の低圧燃料との差圧が増大するため、脈動減衰部材の仕切部が背圧室側に変形して該燃料室内の容積を大きくする。つまり、このようなダンピング効果により燃料室内の燃圧脈動が効果的に減衰し、該燃料室内の燃圧が安定化する。しかも、脈動減衰部材はデリバリパイプに対して環状の固定部をもって移動不能に固定され該固定部の内側に連続して設けられる仕切部を変形させて燃圧脈動を減衰する構成のため、デリバリパイプ内を摺動する摺動部材を用いる従来と比べて、燃料室と背圧室との間のシール性や摩耗等を考慮する必要がない簡単な構成で実現できる。
請求項2に記載の発明によれば、脈動減衰部材は弾性材料にて形成されるので、その弾性力をもって柔軟に変形し、より効果的な脈動減衰効果が得られる。
請求項3に記載の発明によれば、脈動減衰部材には仕切部から燃料室とは反対側に延び内側空間を背圧室として構成する筒状部が一体に設けられるので、背圧室を容易に構成することができる。
請求項4に記載の発明によれば、脈動減衰部材の固定部はデリバリパイプと該デリバリパイプに固定される固定部材との間で挟持されて固定される。つまり、脈動減衰部材をデリバリパイプと固定部材とで挟持するだけで容易に固定することができる。
請求項5に記載の発明によれば、脈動減衰部材は弾性材料にて形成され、脈動減衰部材の固定部はデリバリパイプと固定部材との間で弾性変形するように挟持される。従って、脈動減衰部材と、デリバリパイプ及び固定部材との間の密着性を高めることができ、燃料の外部への流出を他の部材を用いることなくより確実に防止することができる。
請求項6に記載の発明によれば、固定部材には脈動減衰部材の仕切部側に当接するように延び内側空間を背圧室として構成する筒状部が一体に設けられるので、背圧室を容易に構成することができる。
請求項7に記載の発明によれば、固定部材及びデリバリパイプには相互に螺合する螺合部が一体に設けられるので、固定部材とデリバリパイプとを固定するための固定ボルト等を省略でき、部品点数を少なくすることができる。
本発明によれば、デリバリパイプ内の燃圧脈動減衰効果を簡単な構成で十分得ることができる内燃機関の燃料供給装置を提供することができる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態の燃料供給装置は、図1に示すように、機関燃焼室51に直接燃料噴射を実施する直噴式の内燃機関50に用いられ、高圧燃料ポンプ10からデリバリパイプ11に圧送される高圧燃料を該デリバリパイプ11(後述する燃料室25)に接続されたインジェクタ12に分配供給するものである。
高圧燃料ポンプ10は、燃料タンク13からフィードポンプ14によって汲み上げられた低圧燃料を昇圧し高圧燃料としてデリバリパイプ11に供給すべく、内燃機関50のクランクシャフト52の回転に連動して回転駆動されるカム16と、該カム16の回転により往復駆動されるプランジャ17とを備えている。本実施の形態では、カム16の一回転につきプランジャ17が三往復するように該カム16の形状が設定されており、このプランジャ17の往復動によって、フィードポンプ14から高圧燃料ポンプ10に導入された例えば300[kPa]の低圧燃料が例えば10[MPa]まで昇圧されるようになっている。
また、高圧燃料ポンプ10は、昇圧された高圧燃料のデリバリパイプ11側への供給量を調節すべくプランジャ17の動作に合わせて開閉駆動される電磁スピル弁18を有している。電磁スピル弁18の駆動態様は電子制御装置20により制御されており、該電子制御装置20は、前記カム16の回転位相を検出するためのカム位相センサ21やデリバリパイプ11の内圧を検出するための圧力センサ22からの検出信号に基づいて電磁スピル弁18の開閉制御を実施する。また、高圧燃料ポンプ10からデリバリパイプ11への燃料供給経路には、デリバリパイプ11側から高圧燃料ポンプ10側への燃料の逆流を防ぐための逆止弁19が設けられている。
前記デリバリパイプ11は円筒パイプであり、その一端は逆止弁19を介して高圧燃料ポンプ10と連結されている。これに対し、デリバリパイプ11の他端には、ゴム等の弾性材料よりなる脈動減衰部材31が備えられている。
即ち、デリバリパイプ11は高圧燃料ポンプ10からの高圧燃料を導入して貯留する燃料室25を有しており、該デリバリパイプ11の他端には図2に示すようにその燃料室25より内径が大きい装着凹部26が該デリバリパイプ11の他端開口から凹設されている。また、この装着凹部26の開口側には、更に該装着凹部26より内径が大きい固定凹部27が設けられている。
これに対し、脈動減衰部材31は、円筒挿入部31aと、該円筒挿入部31aの一端を閉塞するように設けられる仕切部31bと、該円筒挿入部31aの他端外周からフランジ状に延出される固定フランジ部31cとを有している。脈動減衰部材31は、円筒挿入部31aがデリバリパイプ11の装着凹部26に嵌挿され、固定フランジ部31cが該デリバリパイプ11の固定凹部27に嵌挿される。また、脈動減衰部材31の仕切部31bは、デリバリパイプ11の燃料室25と円筒挿入部31aの内側空間、即ち背圧室28とを仕切っている。
また、脈動減衰部材31の挿入後において、デリバリパイプ11の他端面にキャップ32が複数の固定ボルト33により締め付け固定される。キャップ32は、円盤状のキャップ本体部32aと、該キャップ本体部32aの中心部から突出する接続パイプ32bとを有している。キャップ本体部32aは、その一側面と前記固定凹部27の底面とで脈動減衰部材31の固定フランジ部31cを挟持する。この場合、固定フランジ部31cはキャップ本体部32aと前記固定凹部27の底面とで若干圧縮される寸法設定になっており、該固定フランジ部31cと、キャップ本体部32a及び前記固定凹部27の底面との間の密着性が高められている。
接続パイプ32bは、キャップ本体部32aの他側面中央部から突出しており、内部には導入通路32cが形成されている。この導入通路32cは、キャップ本体部32aの一側面側(脈動減衰部材31側)に貫通しており、前記円筒挿入部31aの内側に構成される背圧室28と連通している。そして、図1に示すように、接続パイプ32bの導入通路32cはフィードポンプ14と高圧燃料ポンプ10との間に接続され、該フィードポンプ14から低圧燃料が導入通路32cを通じて背圧室28内に導入されるようになっている。
ここで、上記した高圧燃料ポンプ10の燃料供給動作(プランジャ17の往復動による昇圧動作等)及びインジェクタ12の燃料噴射動作は断続的である。そのため、高圧燃料ポンプ10による燃料供給動作及びインジェクタ12による燃料噴射動作は、図3に波線で示す「脈動発生時燃圧」のように、燃圧脈動を発生させる。
一方、燃圧脈動により燃料室25内の燃圧(P)が低下すると、背圧室28に充填される低圧燃料との差圧が減少するため、脈動減衰部材31の仕切部31bが燃料室25側に膨出変形して該燃料室25内の容積(V)が小さくなる。また、燃圧脈動により燃料室25内の燃圧(P)が上昇すると、背圧室28に充填される低圧燃料との差圧が増大するため、脈動減衰部材31の仕切部31bが背圧室28側に膨出変形して該燃料室25内の容積(V)が大きくなる。つまり、図3に一点鎖線で示す「燃料室内容積」のように、上記した「脈動発生時燃圧」とは略逆位相で燃料室25内の容積(V)が変動する。
従って、「脈動発生時燃圧」と逆位相で「燃料室内容積」を変動させる脈動減衰部材31の仕切部31bの動作により、「脈動発生時燃圧」と「燃料室内容積」の変動による圧力変動とが相殺するため、図3に実線で示す「燃料室内燃圧」のように、平均燃圧に対して変動量が小さく抑えられる。こうして、高圧燃料ポンプ10やインジェクタ12の駆動に伴う燃圧脈動が脈動減衰部材31にて吸収(減衰)され、燃料室25内の燃圧が安定化されるようになっている。
次に、本実施の形態にて得られる効果を以下に記載する。
(1)デリバリパイプ11に対して脈動減衰部材31に設けた環状の固定フランジ部31cがキャップ32により移動不能に固定される。また、固定フランジ部31cの内側に連続して設けられる仕切部31bがデリバリパイプ11の内部を高圧燃料が導入される燃料室25と低圧燃料が導入される背圧室28とを仕切るとともに、高圧燃料と低圧燃料との差圧に基づいて変形するようになっている。ところで、インジェクタ12の断続的な燃料噴射動作や、高圧燃料ポンプ10の断続的な燃料昇圧動作が燃圧脈動を発生させる。この燃圧脈動により燃料室25内の燃圧が低下すると、背圧室28の低圧燃料との差圧が減少するため、脈動減衰部材31の仕切部31bが燃料室25側に変形して該燃料室25内の容積を小さくする。逆に燃料室25内の燃圧が上昇すると、背圧室28の低圧燃料との差圧が増大するため、脈動減衰部材31の仕切部31bが背圧室28側に変形して該燃料室25内の容積を大きくする。つまり、このようなダンピング効果により燃料室25内の燃圧脈動が効果的に減衰し、該燃料室25内の燃圧を安定化することができる。しかも、本実施の形態の脈動減衰部材31は、デリバリパイプ11に対して環状の固定フランジ部31cをもって移動不能に固定され該固定フランジ部31cの内側に連続して設けられる仕切部31bを変形させて燃圧脈動を減衰する構成としている。そのため、デリバリパイプ11内を摺動する摺動部材を用いる従来と比べて、燃料室25と背圧室28との間のシール性や摩耗等を考慮する必要がない簡単な構成で実現することができる。
(2)脈動減衰部材31はゴム等の弾性材料にて形成されるので、その弾性力をもって柔軟に変形し、より効果的な脈動減衰効果を得ることができる。
(3)脈動減衰部材31の固定フランジ部31cは、デリバリパイプ11と該デリバリパイプ11に固定されるキャップ32との間で挟持されて固定される。つまり、脈動減衰部材31をデリバリパイプ11とキャップ32とで挟持するだけで容易に固定することができる。
(4)脈動減衰部材31の固定フランジ部31cは、デリバリパイプ11とキャップ32との間で弾性変形するように挟持される。従って、脈動減衰部材31と、デリバリパイプ11及びキャップ32との間の密着性を高めることができ、燃料の外部への流出を他の部材を用いることなくより確実に防止することができる。
(5)脈動減衰部材31には仕切部31bから燃料室25とは反対側に延び内側空間を背圧室28として構成する円筒挿入部31aが一体に設けられるので、背圧室28を容易に構成することができる。
(第2の実施の形態)
以下、本発明を具体化した第2の実施の形態を図面に従って説明する。尚、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と脈動減衰部材及びその周囲構造が異なるのみである。
即ち、図4に示すように、デリバリパイプ11の他端には、燃料室25より内径が大きい装着凹部29と、該装着凹部29からデリバリパイプ11の他端開口まで連続するネジ孔30とが設けられている。装着凹部29には、ゴム等の弾性材料よりなる円盤状の脈動減衰部材35が装着される。
脈動減衰部材35は、燃料室25の内径よりも外側に位置する部位を固定外周部35aとし、該固定外周部35aの内側を仕切部35bとして構成されている。また、脈動減衰部材35の仕切部35bは、デリバリパイプ11の燃料室25とキャップ36に設けられる背圧室28とを仕切っている。
キャップ36は、円盤状のキャップ本体部36aと、該キャップ本体部36aの中心部から突出する接続パイプ36bと、該接続パイプ36b内に形成される導入通路36cとを有している。また、キャップ36は、キャップ本体部36aにおける接続パイプ36bと反対側に、前記ネジ孔30と螺合すべく外周面にネジ山が形成される円筒挿入部36dと、円筒挿入部36dの内側に形成される内側凹部36eとを有している。内側凹部36eの内側空間は、背圧室28を構成している。
そして、脈動減衰部材35の挿入後において、キャップ36の円筒挿入部36dがデリバリパイプ11のネジ孔30に螺入されて該キャップ36が該デリバリパイプ11の他端部に締め付け固定される。このとき、脈動減衰部材35の固定外周部35aは円筒挿入部36dの先端面と装着凹部29の底面とで若干圧縮されて挟持され、該固定外周部35aと、円筒挿入部36d及び装着凹部29の底面との間の密着性が高められている。そして、キャップ36の内側凹部36eにて構成される背圧室28には、フィードポンプ14から低圧燃料が導入通路36cを通じて背圧室28内に導入されるようになっている。
このように構成した本実施の形態では、背圧室28をキャップ36側に設けるとともに固定用ネジを該キャップ36に一体に設けた変形例であって、脈動減衰部材35の仕切部35bが前記第1の実施の形態と同様に「脈動発生時燃圧」と逆位相で「燃料室内容積」を変動させるように動作する(図3参照)。これにより、「脈動発生時燃圧」と「燃料室内容積」の変動による圧力変動とが相殺するため、図3に実線で示す「燃料室内燃圧」のように、平均燃圧に対して変動量が小さく抑えられる。こうして本実施の形態においても、高圧燃料ポンプ10やインジェクタ12の駆動に伴う燃圧脈動が脈動減衰部材35にて吸収(減衰)され、燃料室25内の燃圧が安定化されるようになっている。
従って、本実施の形態では前記第1の実施の形態に対して脈動減衰部材35やキャップ36等の若干の形状の差異はあるが、前記第1の実施の形態にて記載した(1)〜(4)の効果と同様の効果を得ることができる。
また本実施の形態ではこれら効果の他に、キャップ36には脈動減衰部材35の仕切部35b側に当接するように延び内側空間を背圧室28として構成する円筒挿入部36dが一体に設けられるので、背圧室28を容易に構成することができる。
また、キャップ36は外周面にネジ山が形成される円筒挿入部36dがデリバリパイプ11のネジ孔30に螺入されて相互に螺合するようになっており、その螺合部がそれぞれの部材に一体に設けられるので、キャップ36とデリバリパイプ11とを固定するための固定ボルト等を省略でき、部品点数を少なくすることができる。
尚、本発明の実施の形態は、以下のように変更してもよい。
○上記各実施の形態では、脈動減衰部材31,35をゴム等の弾性材料にて構成したが、弾性を有する合成樹脂にて構成してもよい。また、弾性を有していない材料、例えば金属材料であっても、仕切部31b,35bが変形可能な(可撓性を有する)ように構成すればよい。また、脈動減衰部材31,35を2以上の材料を組み合わせて構成してもよい。
○上記各実施の形態の脈動減衰部材31,35やキャップ32,36の形状を適宜変更してもよい。例えば、脈動減衰部材31やキャップ36に背圧室28を構成するようにしたが、これらの部材に構成しなくてもよく、例えばデリバリパイプ11に構成してもよい。また、第1の実施の形態のキャップ32及びデリバリパイプ11に螺合部を一体形成してもよい。逆に、第2の実施の形態のキャップ36及びデリバリパイプ11に形成した螺合部を省略し、相互を固定ボルトを用いて固定するようにしてもよい。
○上記各実施の形態では、高圧燃料ポンプ10が断続的に燃料昇圧動作を行うものであったが、連続的に行うものであってもよい。この場合、脈動減衰部材31,35はインジェクタ12の断続的な燃料噴射動作による燃圧脈動を減衰することになる。尚、断続的な燃料昇圧動作を行う高圧燃料ポンプ10の方がインジェクタ12よりも大きな燃圧脈動を発生させるので、このような高圧燃料ポンプ10を用いる燃料供給装置に実施する意義は大きい。
第1の実施の形態における内燃機関の燃料供給装置を示す構成図である。 脈動減衰部材を含むデリバリパイプの要部拡大断面図である。 脈動減衰効果を説明するための波形図である。 第2の実施の形態における脈動減衰部材を含むデリバリパイプの要部拡大断面図である。
符号の説明
10…高圧燃料ポンプ、11…デリバリパイプ、12…インジェクタ、13…燃料タンク、25…燃料室、28…背圧室、30…螺合部としてのネジ孔、31…脈動減衰部材、31a…筒状部及び螺合部としての円筒挿入部、31b…仕切部、31c…固定部としての固定フランジ部、32…固定部材としてのキャップ、35…脈動減衰部材、35a…固定部としての固定外周部、35b…仕切部、36…固定部材としてのキャップ、36d…筒状部としての円筒挿入部。

Claims (7)

  1. 燃料噴射を実施するインジェクタが接続されたデリバリパイプ内に、燃料タンクから汲み上げられた低圧燃料を高圧燃料ポンプにて昇圧し高圧燃料として供給する内燃機関の燃料供給装置であって、
    前記デリバリパイプに対して移動不能に固定される環状の固定部と、該固定部の内側に連続して設けられ前記デリバリパイプの内部を前記高圧燃料が導入される燃料室と前記低圧燃料が導入される背圧室とを仕切る仕切部とを有し、前記高圧燃料と前記低圧燃料との差圧に基づいて変形して前記燃料室内の燃圧脈動を減衰する脈動減衰部材を設けたことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記脈動減衰部材を弾性材料にて形成したことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  3. 請求項1又は2に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記脈動減衰部材は、前記仕切部から前記燃料室とは反対側に延び内側空間を前記背圧室として構成する筒状部を有することを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記脈動減衰部材の固定部を、前記デリバリパイプと該デリバリパイプに固定される固定部材との間で挟持して固定したことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  5. 請求項4に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記脈動減衰部材を弾性材料にて形成し、
    前記脈動減衰部材の固定部を、前記デリバリパイプと前記固定部材との間で弾性変形させて挟持したことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  6. 請求項4又は5に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記固定部材は、前記脈動減衰部材の仕切部側に当接するように延び内側空間を前記背圧室として構成する筒状部を有することを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記固定部材及び前記デリバリパイプは、相互に螺合する螺合部を一体に有することを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
JP2005079810A 2005-03-18 2005-03-18 内燃機関の燃料供給装置 Pending JP2006258066A (ja)

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