JP2006257786A

JP2006257786A - 下水道熱を利用した無散水融雪工法

Info

Publication number: JP2006257786A
Application number: JP2005078498A
Authority: JP
Inventors: Yuji Kamimura; 裕司上村
Original assignee: TAKADA CHIKEN KK
Current assignee: TAKADA CHIKEN KK
Priority date: 2005-03-18
Filing date: 2005-03-18
Publication date: 2006-09-28

Abstract

【課題】
地水道管内の熱を利用する道路の融雪工法に関するものであって、地下水を利用する従来の融雪に比較して安価で有利である。
【解決手段】
発明者は熱媒体として不凍液を用い、採熱管部は下水道管の管路の長手方向に対して、数条に折返して添接させて接触部を長く採用して熱交換を図り、全体を断熱材で覆い、放熱管部は管を蛇行して道路面下に埋設し、一方端にヒートポンプＰを設けて温められた不凍液を放熱管部に循環流入させる構成とする。
【選択図】図１

Description

本発明は、下水道の熱を利用した道路特に歩道や駐車場などの無散水の融雪工法に関する。

従来道路の融雪方式としては地下水を汲み揚げて路面に散水する散水方式のもの、又は地下水を汲み揚げて路面下に埋設した放熱管に循環させる無散水方式のもの、さらには路面下に電熱線を埋設するもの等多々開発されている。

また最近では下水道が発達し、この下水道の熱を利用した融雪装置も開発されている。
特開２００２−２８５５０１号公報実登３０９３２０８号公報

冬期雪道では既存のマンホール部附近の消雪が早いことで知られるように、下水道の温度は常に地下水と同じように１３℃程度あり、この熱を利用した融雪方法としては、一般にフジタ式として知られている下水道管内の空気を利用して道路面下に送気する方法、又はクボタ式と呼ばれている下水道管内の下水を直に道路面下の循環パイプに流す方式のも
のが知られている。

しかし、前記のように下水道管内の空気を利用する方法は、媒体が気体のため熱伝導率が低く、効率が悪いという欠点を有し、また一方下水を直に流す方式のものは下水中に固形物が多く、このため循環パイプの径を大径にする必要があって施工が大掛りとなって経費がかさむという難点があった。

発明者は、この下水道の熱を利用する融雪構造について鋭意研究を重ねた結果、前記特許文献２に記載されている発明を開発した。本発明は、下水道管の側面に採熱管を添設し、この採熱管と道路面下に埋設する放熱管とを連通させ、この管内に不凍液を充填してヒートポンプを介して不凍液を循環させるものであって、断熱材によって覆われた下水道管の蓄熱性と熱伝導性の良い不凍液を媒体として用いることによって厳冬期路面が氷点下になっても凍結するおそれもなく、しかも蓄熱性がよいため放熱管の管路が長距離になっても温度の低下が少なく路面の融雪効果が高められる。

本発明の道路融雪工法は、下水道管から採熱して温められた不凍液を道路面下に循環させるものであって、熱伝導の媒体として不凍液を用いることによって効率をよくするもので、断熱材で覆われていることによって下水道管の熱の放出を少くし、融雪効果を高め、しかも既存の材料や施設を有効に利用しうる。そして下水管内には障害物が何もないため
維持管理に優れていて従来からの融雪道路に比較して施工及び維持管理の点で卓越した作用効果を奏する。

添付図面により本発明の実施例を説明すると、図１は本発明の下水道管（１）と採熱管（２）との構成を示す断面図であり、下水道管（１）と採熱管（２）は、地中に掘り下げた溝内に断熱材に覆われて配設されている。下水道管を埋設する断熱材としては、腐喰に強い発泡スチロール材や砂等から形成される。

図２は、図１と同様下水道管（１）と採熱管（２）との構成を示す側面図であり、図示されている点線は断熱層を示している。図示されているように、本発明の採熱管（２）は下水道管（１）の長手方向の外側に添接して設けてあって、しかも数条繰返して設けるものであって、図示していないが、この下水道管（１）と採熱管（２）との間には適所に採熱管（２）と下水道管（１）との接触を考えてタガのような結束帯を設けることが熱交換の点で望ましい。

図３は道路面下に埋設する放熱管（３）の平面図であって、この放熱管（３）は狭いピッチで蛇行して形成され、一方はポンプＰを設けて採熱管（２）に接続して、下水道管（１）によって温められた不凍液をポンプＰによって揚水し、他端から採熱管（２）に戻す構成とするものである。

このように本発明の採熱管（２）は下水道管（１）の長手方向の側面に数条繰返して添接するため下水道管（１）と接触する距離が長く、全体に断熱材で覆われているため熱交換の効率がよく、しかも断熱材で覆われていることによって下水道管の熱の放出を少くし、媒体として不凍液を使用することによって厳冬期に道路面が氷点下に降っても循環液が
凍結することがなく、不凍液が蓄熱性があるため道路面の融雪効果を妨げることがない。

上述のように本発明の無散水道路融雪工法は下水道の熱を利用するため、施工に係る費用が安価ですみ、効率よく融雪が可能なため広く利用できる。

断熱層と下水道管と採熱管との構成を示す断面図下水道管と採熱管との構成を示す側面図放熱管の平面図

符号の説明

１下水道管
２採熱管
３放熱管
Ｐヒートポンプ

Claims

道路面下の放熱管（３）に連通する採熱管（２）を下水道管（１）の長手方向外周に添接して数条繰返して設けて全体を断熱材で覆い、該採熱管（２）、放熱管（３）内に不凍液を充填し、採熱管（２）の一方にヒートポンプＰを設けて不凍液の循環を図り、放熱管（３）は道路面下に蛇行して埋設することを特徴とした下水道を利用した道路の無散水融雪工法。