JP3681662B2 - 道路の融雪・凍結防止装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は例えば車道、歩道に降り積る雪を融雪する融雪・凍結防止装置に係り、特に車道の輪だち部分、橋梁部分、チェ−ンベ−スなどや歩道等に降り積る雪を潜熱の利用によって融かす道路の融雪・凍結防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
冬季に道路面の積雪・凍結を防ぐために、多くの自治体では除雪作業や塩化カルシュ−ムなどの凍結防止剤を散布する散布作業が一般に行われている。
【0003】
また、これらの除雪作業や凍結防止剤を散布する散布作業のほかに、道路の凍結防止装置、融雪装置には、散水消雪施設、温水パイプ方式(無散水消雪施設)や電熱融雪施設などがある。
【0004】
この散水消雪施設は、道路面に沿って消雪パイプを配置し、この消雪パイプから地下水や河川水を道路に散水して道路の積雪や凍結を防止するもので、この散水消雪施設では、残雪があっても散水で残雪がシャ−ベット状になり通過車両のタイヤによる攪拌効果が促進され、連続的に散水することにより道路面の凍結や積雪を防止できる特徴がある。
【0005】
しかしながら、その反面、設計降雪量を超える大雪の時は、積雪・凍結機能を十分に発揮できず、逆に、設計降雪量より少ない小雪の時は、地下水や河川水が無駄撤き状態になる欠点がある。
【0006】
一方、温水パイプ方式(無散水消雪施設)は、道路の舖装体の中に放熱管を埋設し、この放熱管へ揚水井戸から汲み上げた地下水やボイラ等で加熱された温水を供給して道路面の温度を上昇させて積雪や凍結を防止するもので、この温水パイプ方式(無散水消雪施設)では、通行車両による飛散水が少なく歩行も安全である特徴がある。
【0007】
しかしながら、その反面、前述の散水消雪施設に比較して放熱管の長さが長くなり、それだけ動力消費量も嵩み、また、放熱管の送湯始め部と終わり部では温度差が大きく道路の路面を均一に加熱できない欠点がある。
【0008】
他方、電熱融雪施設は、道路の舖装体内に絶縁した電熱ケ−ブルを埋設し、この電熱ケ−ブルに通電加熱して道路の路面温度を上昇させて積雪や凍結を防止するもので、この電熱融雪施設では、常に雪のない状態を確保でき、気象条件に適合する自動制御運転ができる特徴がある。
【0009】
しかしながら、その反面、消雪・凍結機能を発揮するまでに時間がかかり過ぎ、他の散水消雪施設、温水パイプ方式(無散水消雪施設)に比べて維持費が嵩む欠点がある。
【0010】
以上、従来の散水消雪施設、温水パイプ方式(無散水消雪施設)、電熱融雪施設ではいずれの施設も一長一短があり好ましくない。
【0011】
なお、本発明の類似技術として特開昭63−97701号公報や特開平4−194104号公報がある。
【0012】
ところで、近年、交通量の増大等に伴い、冬季に道路面の積雪や凍結が原因で通行車両のスリップ事故が増大し、このスリップ事故は一つの社会問題になっている。
【0013】
そして、橋梁・トンネルが続くバイパスの開通が相次ぐ中、道路面の積雪や凍結防止は一層無視できない問題になっている。
【0014】
また、最近では車両のみならず、特に通学路等の歩道やチェ−ンベ−スなどにおいても積雪や凍結防止対策を施す必要性が望まれている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる従来技術の欠点を解消しようとするもので、優れた熱伝導によって道路の融雪や凍結を防止することができ、しかも、省エネルギ−で道路の融雪や凍結を防止することができる道路の融雪・凍結防止装置を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、道路面の下に温水を循環する内管を埋設し、この内管の外周に、作動液を封入するとともにほぼ真空状態の空間と、この空間を密封する外筒を設け、内管からの熱伝導によって道路面上に降り積もる雪を融雪するものにおいて、
前記内管と外筒を二重管構造の熱サイフォン管によって構成し、前記内管に温水を循環させることにより、作動液を前記熱サイフォン管の下側で加熱し沸騰させて上向きに蒸気を発生させ、その蒸気を前記空間の上部や前記外筒壁に到達させ、前記熱サイフォン管の上側で凝縮させ、その凝縮する際に多量の潜熱を放出させ、凝縮により液化した作動液をその作動液自体の重力によって前記外筒の内壁に沿って下げ前記空間の下部に戻すように、作動液を前記熱サイフォン管の直径方向で加熱,蒸発,凝縮のサイクルを繰り返すようにしたものである。
【0017】
また本発明は、道路面の下に温水を循環する内管を埋設し、この内管の外周に、水又はアルコールからなる作動液を封入するとともにほぼ真空状態の空間と、この空間を密封する外筒を設け、内管からの熱伝導によって道路面上に降り積もる雪を融雪するものにおいて、
前記内管と外筒を二重管構造の銅製の熱サイフォン管によって構成し、前記内管に温水を循環させることにより、作動液を前記熱サイフォン管の下側で加熱し沸騰させて上向きに蒸気を発生させ、その蒸気を前記空間の上部や前記外筒壁に到達させ、前記熱サイフォン管の上側で凝縮させ、その凝縮する際に多量の潜熱を放出させ、凝縮により液化した作動液をその作動液自体の重力によって前記外筒の内壁に沿って下げ前記空間の下部に戻すように、作動液を前記熱サイフォン管の直径方向で加熱,蒸発,凝縮のサイクルを繰り返すようにしたものである。
【0018】
また本発明は、道路面の下に温水を循環する内管を埋設し、この内管の外周に、水又はアルコールからなる作動液を封入するとともにほぼ真空状態の空間と、この空間を密封する外筒を設け、内管からの熱伝導によって道路面上に降り積もる雪を融雪するものにおいて、
前記内管と外筒を二重管構造の銅製の熱サイフォン管によって構成するとともに、しかる後に銅製の熱サイフォン管の外周をポリエステル樹脂モルタルで覆い、前記内管に温水を循環させることにより、作動液を前記熱サイフォン管の下側で加熱し沸騰させて上向きに蒸気を発生させ、その蒸気を前記空間の上部や前記外筒壁に到達させ、前記熱サイフォン管の上側で凝縮させ、その凝縮する際に多量の潜熱を放出させ、凝縮により液化した作動液をその作動液自体の重力によって前記外筒の内壁に沿って下げ前記空間の下部に戻すように、作動液を前記熱サイフォン管の直径方向で加熱,蒸発,凝縮のサイクルを繰り返すようにしたものである。
【0019】
【作用】
このように内管と外筒を二重管構造の熱サイフォン管によって構成したので、温水の熱により熱サイフォン管内の作動液が蒸発し、外筒壁で多量の潜熱を放出して凝縮する。
この潜熱を利用して道路の融雪や凍結を防止するようにしたものである。
【0020】
また、この熱サイフォン管を銅製の管で構成したので、道路に埋設しても防食性に優れ、作動液との相性もよく、優れた熱伝導で道路の融雪や凍結を防止することができる。
【0021】
また、銅製の熱サイフォン管の外周をポリエステル樹脂モルタルで覆うので、ポリエステル樹脂モルタルの熱変形温度を高くすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0023】
図1は本発明の実施形態に係る熱サイフォン管の断面図、図2は図1のII−II線拡大断面図、図3は本発明の実施形態に係る道路の融雪・凍結防止装置の概略系統図、図4は融雪・凍結防止装置をアスファルト道路に施工した様子を示す断面図である。
【0024】
図1から図4において、1は温水を循環する内管、2は内管1の外周に設けられたほぼ真空状態の空間、3は空間2に充填された水、アルコ−ルなどの作動液、4は空間2を密封する外筒で、この外筒4は空間2を被う外管4aと、内管1の外周面と外管4aの外周面を密封するOリング付きレジュ−サー4bによって構成されている。
5は内管1、空間2、作動液3、外筒4によって構成された熱サイフォン管である。
6は空間2のガス抜きを行うフィルチュ−ブ、7は熱サイフォン管5,5同士を繋ぐ伸縮継ぎ手、8は給水ポンプ、9はボイラ、10a、10b、10c、10dはゲ−トバルブ、11は循環ポンプ、12は電磁弁、13はクッションタンク、14a、14b、14c、14d、14eは温水供給管、15a、15b、15c、15d、15e、15fは温水戻り配管、16はアスファルト道路、17はアスファルト道路16の路盤、18はアスファルト道路16の基層アスファルト、19はアスファルト道路16の表層アスファルト、20はアスファルト道路16の基層アスファルト18にダイヤモンドカッタ−などで穿設された溝で、この溝20には熱サイフォン管5が埋設される。
21は溝20に充填されたポリエステル樹脂モルタルである。
【0025】
このような構造において、説明の都合上、本発明の実施形態に係る道路の融雪・凍結防止装置について説明する以前に、先ず図1及び図2を用いて熱サイフォン管5の組み立て順序、熱サイフォン管5の検査方法、熱サイフォン管5の性能テスト、熱サイフォン管5の原理などについて説明し、その後に熱サイフォン管5を銅製の管で構成した点について説明する。
最後に図3を用いて本発明の実施形態に係る道路の融雪・凍結防止装置の概略について説明する。
【0026】
先ず、図1を用いて熱サイフォン管5の組み立て順序について説明するが、図1に図示したものはすでに熱サイフォン管5の組み立てが完了した状態を示している。
【0027】
熱サイフォン管5の組み立て順序として、先ず図1の内管1の外周面と外管4aの外周面、Oリング付きレジュ−サー4bの内周面(外筒4の内周面と外周面)を例えばメタノ−ルなどで洗浄し、乾燥させる。
【0028】
次に、図1に示すように内管1にフィルチュ−ブ6をロウ付けして取り付ける。
【0029】
次に、図1に示すように外管4aの中に内管1を挿入し、内管1の両端からOリング付きレジュ−サ−4b、4bを内管1に沿って挿入する。
【0030】
次に、この内管1とOリング付きレジュ−サ−4b、外管4aとOリング付きレジュ−サ−4bの継ぎ目をかしめによって二重管に組み立て、図1に示すように内管1と外筒4の間に空間2を形成させる。
【0031】
次に、内管1と外筒4の空間2に、フィルチュ−ブ6から空気を供給して、内管1とOリング付きレジュ−サ−4b、外管4aとOリング付きレジュ−サ−4bの継ぎ目部分(内管1と外筒4の継ぎ目部分)からの漏れ、内管1とフィルチュ−ブ6のロウ付け部分からの漏れを検査する。(熱サイフォン管5の検査方法)。
【0032】
次に、図1のフィルチュ−ブ6を図示していない真空ポンプに接続し、約30分かけて約6、7×10−2Pa位まで空間2の真空引きをする。(この真空引きによって空間2内はほぼ真空状態になる。)
【0033】
次に、図示していないバルブを切り替えて空間2へフィルチュ−ブ6から空間容積の約10%の作動液3を注入し、図1に示すようにフィルチュ−ブ6の先端をロウ付けして密封する。(この密封によって図1に示すような熱サイフォン管5が完成する)。
【0034】
なお、熱サイフォン管5、5の両端には図3に示すように伸縮継ぎ手7,7が配置されており、この伸縮継ぎ手7、7によって他の熱サイフォン管5、温水供給配管14eや温水戻り配管15aなどと接続することができる。
【0035】
また、熱サイフォン管5を組み立てた後は、図1には図示していないが、熱サイフォン管5の一端を約75℃の熱湯を満たしたタンク(図示していない)に斜めに浸漬すると、図1に示す空間2内の作動液3は直ちに蒸発し音速に近いスピ−ドで蒸気流は熱サイフォン管5の他端に移動し、熱サイフォン管5の他端が75℃近辺になれば熱サイフォン管5の性能テストは完了する。(熱サイフォン管5の性能テスト)。
【0036】
以上の説明は、熱サイフォン管5の組み立て順序、検査方法、性能テストの概要について説明したものである。
【0037】
次に、図2を用いて熱サイフォン管5の原理について説明する。
【0038】
内管1と外筒4は図2に示すように二重管構造の熱サイフォン管5になっており、内管1と外筒4の間の空間2には水またはアルコ−ルなどの作動液3が封入され、空間2はほぼ真空状態で密封されている。
【0039】
内管1の中を循環している約75℃の熱湯を熱源として空間2内の作動液3を加熱すると、空間2内がほぼ真空状態であるために、この空間2内の作動液3は容易に吸熱、沸騰して図2の上向きの矢印で示すように蒸気を発生する。(例えば、熱湯の温度が20〜30℃の低温であっても空間2内がほぼ真空状態であるために作動液3は容易に吸熱、沸騰して蒸気を発生することができる。)
【0040】
図2に示すように熱サイフォン管5の下側が加熱域、図2の上側が凝縮域で、加熱域での作動液3の表面の蒸気圧により作動液3は容易に蒸発し、空間2の上部(凝縮域)や外筒壁に到達し、凝縮する際に多量の熱(潜熱)を放出する。
【0041】
そして、空間2の上部(凝縮域)の温度が、空間2の下部(加熱域)の温度より低くなれば作動液3は凝縮し、液化した作動液3は図2の下向きの矢印で示すように重力によって熱サイフォン管5の外筒5の内壁に沿って下がり、空間2の下部(加熱域)の作動液3の液面に戻る。
【0042】
このように空間2内の作動液3は沸騰、蒸発、凝縮のサイクルを繰り返して熱湯の顕熱を汲み上げ、外筒4より潜熱として放熱し、道路16(図3のアスファルト道路16を参照)に熱を伝達する仕組みになっている。
【0043】
以上の説明は、熱サイフォン管5の原理についての説明である。
【0044】
このように、図1及び図2に示す熱サイフォン管5を本発明の実施形態に係る道路の融雪・凍結防止装置に応用すれば、熱サイフォン管5で作動液3の潜熱を融雪や凍結防止に利用することができる。
【0045】
しかも、熱伝導に優れた熱サイフォン管5によって道路面にほぼ均一に熱を伝えることができる。
【0046】
以下、熱サイフォン管5を銅製の管で構成した点について説明する。
【0047】
熱サイフォン管の材料としてステンレス鋼、アルミニウム、銅が最もよく使われている。
以下、熱サイフォン管にステンレス鋼、アルミニウム、銅を用いた場合について説明するが、本発明に係る道路の融雪・凍結防止装置の熱サイフォン管を道路に埋設した場合、熱サイフォン管の内側と外側で問題が発生する。
つまり、熱サイフォン管の内側では作動液の種類と熱サイフォン管の材質との適合性、熱サイフォン管の外側では熱サイフォン管の材質と道路(土壌)の腐食環境との適合性で二つの問題が発生する。
【0048】
その一つの問題は作動液の種類と熱サイフォン管の材質との適合性が悪いと、熱サイフォン管内で不凝集性ガスが発生し、この不凝集性ガスが熱サイフォン管の凝縮部に蓄積されていき、ついには作動液の蒸気が凝縮できなくなる。
このように作動液の蒸気が凝縮できなくなると、作動液の蒸気によって道路の融雪や凍結防止をすることができないからである。
【0049】
他の一つの問題は熱サイフォン管の材質と道路(土壌)の腐食環境との適合性が悪いと、道路が水分を含んだ石炭殻や酸性土壌であった場合、熱サイフォン管自体が腐食することである。
このように熱サイフォン管が腐食すると長期間にわたって道路の融雪や凍結防止をすることができないからである。
【0050】
ステンレス鋼は作動液にアセトン、アンモニア及び液体金属(水銀、ナトリュウム、カリュウム等)を使った場合には熱サイフォン管の材質としては好適であるが、作動液に水、アルコ−ルを使った場合にはステンレス鋼製の熱サイフォン管内で不凝縮性ガスが発生するために、道路の融雪・凍結防止装置の熱サイフォン管にステンレス鋼製の熱サイフォン管を用いることは好ましくない。
【0051】
また、ステンレス鋼製の熱サイフォン管は土中埋設しても腐食環境では問題ないが、ステンレス鋼の欠点として熱伝導が小さいので熱伝導性を重視する道路の融雪・凍結防止装置の熱サイフォン管にステンレス鋼製の熱サイフォン管を用いることは好ましくない。
【0052】
一方、アルミニウムは軽量で、熱伝導率もステンレス鋼に比べて大きいために使用されているが、アルミニウム製の熱サイフォン管にするとアルミニウムの材質自体にかなり多量の不凝縮性ガスを吸着しているので、作動液に水を使用した場合、水とアルミニウムとの適合性の悪い組み合わせとなり、道路の融雪・凍結防止装置の熱サイフォン管にアルミニウム製の熱サイフォン管を用いることは好ましくない。
【0053】
また、アルミニウム製の熱サイフォン管を水分を含んだ石炭殻や酸性土壌の道路に土中埋設して道路の融雪・凍結防止装置に使用した場合、耐食性に問題があるので好ましくない。
【0054】
他方、銅は水、アルコ−ル、その他殆どの作動液との適合性もよく、熱伝導率も大きいので水を作動液に使う道路の融雪・凍結防止装置の熱サイフォン管に銅製の熱サイフォン管を用いることは好適である。
【0055】
特に、水分を含んだ石炭殻や酸性土壌の道路に土中埋設して道路の融雪・凍結防止装置に使用した場合、銅製の熱サイフォン管と道路(土壌)との環境腐食の適合性もよく耐食性に優れているので好適である。
【0056】
また、銅は水素よりイオン化傾向が小さいので安定であるはずであるが、銅製の熱サイフォン管の外周が空気中の酸素の存在で酸化銅の薄い皮膜に覆われる。
この皮膜の厚さが50Å程度になると緻密になり腐食環境の進行を抑制する効果がある。
【0057】
なお、ステンレス鋼製やアルミニウム製の熱サイフォン管を道路の融雪・凍結防止装置に使用した場合、長期間使用すると熱サイフォン管の内側に水垢がつき熱伝導が悪くなる。
これに対し、銅製の熱サイフォン管では銅イオンによる殺菌作用があるので水垢の発生が少なく、従って、熱伝導率も低下しない。
【0058】
以上説明した理由により、道路の融雪・凍結防止装置の熱サイフォン管を銅製の熱サイフォン管で構成したのである。
【0059】
以下、熱サイフォン管とヒ−トパイプの違いについて説明する。
【0060】
熱サイフォン管に類似な伝熱素子としてヒ−トパイプがあり、熱サイフォン管もヒ−トパイプも両者ともに管内がほぼ真空状態で密封され、管内には作動液が封入されている。
【0061】
そして、両者の管内には作動液の加熱領域、蒸発領域、凝縮領域があり、この点では全く類似している。
【0062】
しかしながら、熱サイフォン管とヒ−トパイプには以下のような差異がある。
【0063】
つまり、熱サイフォン管内の作動液は管の直径方向で加熱、蒸発、凝縮を繰り返すのに対し、ヒ−トパイプ内の作動液は管の長手方向(管軸方向)で加熱、蒸発、凝縮を繰り返す点である。
【0064】
そして、熱サイフォン管とヒ−トパイプの大きな違いはその内部構造物にある。
【0065】
つまり、ヒ−トパイプの内側にはウイック(例えば、薄い金網を何層も重ねた毛管力の大きい構造体)が装着されており、このウイックの毛管力によって作動液が加熱領域へ戻される。
【0066】
これに対し、熱サイフォン管の内側には内部構造物(ウイックなど)は全くなく、凝縮した作動液はこの作動液自体の重力によって加熱領域へ戻される点で大きく異なっている。
【0067】
従って、ヒ−トパイプを道路の融雪・凍結防止装置に応用すると、ウイックに作動液の水垢などが凝縮されてウイックに目詰まりが発生し、このウイックへの目詰まりによってヒ−トパイプ自体のバ−ンアウト等のトラブルが発生するが、熱サイフォン管を道路の融雪・凍結防止装置に応用しても、熱サイフォン管内には内部構造物が全くないので、水垢などによる目詰まりやバ−ンアウト等のトラブルは発生しない。
【0068】
以下、図3を用いて本発明の実施形態に係る道路の融雪・凍結防止装置の概略について説明する。
【0069】
図3の右側にはアスファルト道路16に熱サイフォン管5,5が伸縮継ぎ手7、7によって接続され、アスファルト道路16の車両走行方向(車道の輪だち部分)に埋設されている様子が示されている。
【0070】
先ず、図3に示すクッションタンク13内の水は、給水ポンプ8によって温水供給配管14a、14bを経てボイラ9へ供給され、ボイラ9で温水は熱湯に加熱される。
【0071】
このボイラ9で加熱された熱湯は、図3に示す循環ポンプ11によって温水供給配管14c、ゲ−トバルブ10a、温水供給配管14d、14eを経て熱サイフォン管5、伸縮継ぎ手7を経て温水戻り配管15aへ供給される。
【0072】
この熱サイフォン管5に供給された熱湯は、熱サイフォン管5内の作動液3を加熱して作動液3自体は蒸発し、作動液3の潜熱によってアスファルト道路16を加熱する。
【0073】
この熱サイフォン管5によってアスファルト道路16を加熱するので、アスファルト道路16の凍結を防止し、アスファルト道路16上に積もった雪を融雪することができる。
【0074】
このように、熱サイフォン管5,5で熱放散して低温になった温水は、温水戻り配管15a、電磁弁12、温水戻り配管15b、15c、ゲ−トバルブ10b、温水戻り配管15dを経てボイラ9へ循環され、熱湯に加熱されて再び熱サイフォン管5、5に供給される。
【0075】
なお、温水戻り配管15cでの圧力が異常に上昇した場合は、ゲ−トバルブ10cの開き量を調節して温水戻り配管15bの温水は温水戻り配管15e、15fよりクッションタンク13へ戻される。
【0076】
以上の説明は水、熱湯、低温になった温水の循環についてその概略について説明したが、図3に示すように熱サイフォン管5を熱源ユニットに接続し、循環ポンプ11により熱湯を循環することによりアスファルト道路16の路面は、熱サイフォン管5によって一方的に加熱され、路面の温度を熱サイフォン管5の潜熱によって上昇させることができる。
【0077】
なお、アスファルト道路16の路面温度が約2℃以上になればアスファルト道路16の雪は融け始める。
【0078】
また、図3に示すように熱サイフォン管5、5をアスファルト道路16の車両走行方向に沿って埋設し、熱サイフォン管5のピッチを1600mm程度にしてアスファルト道路16の幅方向に配列すると、熱サイフォン管5の両側約800mmの範囲(アスファルト道路16の輪だち部分)の融雪ができ、軽自動車から大型自動車まで殆どの車両が凍結防止されたアスファルト道路16を通行することができる。
【0079】
なお、図3には図示していないが地面に地温センサ−を埋設すれば、この地温センサ−から検出された地面温度でボイラ9などの熱源ユニットの設定温度を自由に代えて運転でき、気象条件にともなって自動制御運転することもできる。
【0080】
以上の説明は図3に示す道路の融雪・凍結防止装置の概略系統図について説明したものである。
【0081】
以下、図4を用いて熱サイフォン管5をアスファルト道路16に施工する様子について説明するが、図4は熱サイフォン管5、5を埋設した後のアスファルト道路16の舖装作業が完了した状態を示している。
【0082】
なお、アスファルト道路16は図4に示すように路盤17、基層アスファルト18、表層アスファルト19によって構成されている。
【0083】
先ず、図4に示すようにアスファルト道路16の基層アスファルト18をダイヤモンドカッタ−で切断し、基層アスファルト18に幅約50mm、深さ約100mmの溝20を掘る。
【0084】
次に、図4に示すように溝20の中に熱サイフォン管5を挿入する。
【0085】
その後、溝20内にポリエステル樹脂モルタル21を充填し、図4に示すように溝20とアスファルト道路16の基層アスファルト18の段差をなくしほぼ面一にする。
【0086】
最後に、図4に示すように表層アスファルト19によってアスファルト道路16の表面を仕上げる。
【0087】
以上、アスファルト道路16に熱サイフォン管5を施工する様子について説明したが、一般にアスファルト道路16の舖装材料として耐久的で耐磨耗性に優れているセメントコンクリ−ト(アスファルトコンクリ−ト)が用いられている。
【0088】
しかしながら、これらの舖装材料はひび割れや車両による輪だち掘れ等の損傷に対しては、従来耐磨耗性や下地(路盤17や基層アスファルト18)との接着性に優れ、短時間で交通開放ができることから舖装補修材料としてメタクリル樹脂モルタル(アクリル樹脂モルタル)が用いられていた。
【0089】
ところが、この舖装補修材料としてのメタクリル樹脂モルタル(アクリル樹脂モルタル)を図4の溝20に充填して長期間道路の融雪・凍結防止を行うとメタクリル樹脂モルタルが劣化することが判明した。
このメタクリル樹脂モルタルの劣化の原因は、道路の融雪・凍結防止装置の運転、停止の繰り返しによってメタクリル樹脂モルタルへの熱サイフォン管5からの熱による伸縮も影響しているが、多くはメタクリル樹脂モルタルのバインダ−であるメタクリル樹脂の熱変形温度が低いので劣化するものと推定される。
【0090】
それはメタクリル樹脂モルタル中の骨材同士のバインダ−の役目をしているメタクリル樹脂の熱変形温度は70〜90℃であるが、このメタクリル樹脂の熱変形温度が低いために熱サイフォン管5の表面温度が75℃前後である熱サイフォン管5の周りのメタクリル樹脂モルタルから劣化が始まっているからである。
【0091】
そこで、発明者はこのメタクリル樹脂モルタルに代えてポリエステル樹脂、寒水石、珪砂4号、珪砂5号、重質炭酸カルシュウム、ガラス繊維からなるポリエステル樹脂モルタルを開発したのである。
このポリエステル樹脂モルタル21のポリエステル樹脂の熱変形温度は80〜180℃であり、熱サイフォン管5の表面温度が75℃前後であってもポリエステル樹脂モルタル21の劣化は防止でき、長期間道路の融雪・凍結防止を行うことができた。
【0092】
以上説明したように、既設のアスファルト道路であっても舖装補修材料としてポリエステル樹脂モルタル21を用いることによってアスファルト道路16に道路の融雪・凍結防止装置を設置することができる。
【0093】
なお、熱サイフォン管5を銅製の管で構成し、電車の軌道に沿ってアスファルト道路16が並行に走るアスファルト道路16に道路の融雪・凍結防止装置を設置する場合、電車の軌道近傍では銅製の熱サイフォン管5が迷走電流によって電食による孔食が発生することがあるので、図4に示すように熱サイフォン管5の外周をポリエステル樹脂モルタル21で覆うことによって銅製の熱サイフォン管5を電食による孔食から防止することができる。
【0094】
また、ポリエステル樹脂モルタル21内へガラス繊維を補強材として混入しているので、ポリエステル樹脂モルタル21のひび割れを防止することができる。
【0095】
そして、銅製の熱サイフォン管5の外周をポリエステル樹脂モルタル21で覆うので、遠赤外線効果による融雪・凍結防止効果もそれだけよくなる。
【0096】
【発明の効果】
本発明によれば、熱サイフォン管によって構成したので、潜熱の保有熱量によって道路の融雪や凍結を防止することができ、省エネルギ−化が図れる。
【0097】
また、熱サイフォン管を銅製の管で構成したので、道路に埋設しても防食性に優れ、作動液との相性もよく、優れた熱伝導で道路の融雪や凍結を防止することができる。
【0098】
なお、銅製の熱サイフォン管の外周をポリエステル樹脂モルタルで覆うので、熱変形温度も高くなり劣化も防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る熱サイフォン管の断面図である。
【図2】 図1のII−II線拡大断面図である。
【図3】 本発明の実施形態に係る道路の融雪・凍結防止装置の概略系統図である。
【図4】 融雪・凍結防止装置をアスファルト道路に施工した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 内管
2 空間
3 作動液
4 外筒
4a 外管
4b Oリング付きレジュ−サー
5 熱サイフォン管
16 道路
21 ポリエステル樹脂モルタル
Claims (3)
- 道路面の下に温水を循環する内管を埋設し、この内管の外周に、作動液を封入するとともにほぼ真空状態の空間と、この空間を密封する外筒を設け、内管からの熱伝導によって道路面上に降り積もる雪を融雪するものにおいて、
前記内管と外筒を二重管構造の熱サイフォン管によって構成し、前記内管に温水を循環させることにより、作動液を前記熱サイフォン管の下側で加熱し沸騰させて上向きに蒸気を発生させ、その蒸気を前記空間の上部や前記外筒壁に到達させ、前記熱サイフォン管の上側で凝縮させ、その凝縮する際に多量の潜熱を放出させ、凝縮により液化した作動液をその作動液自体の重力によって前記外筒の内壁に沿って下げ前記空間の下部に戻すように、作動液を前記熱サイフォン管の直径方向で加熱,蒸発,凝縮のサイクルを繰り返すようにしたことを特徴とする道路の融雪・凍結防止装置。 - 道路面の下に温水を循環する内管を埋設し、この内管の外周に、水又はアルコールからなる作動液を封入するとともにほぼ真空状態の空間と、この空間を密封する外筒を設け、内管からの熱伝導によって道路面上に降り積もる雪を融雪するものにおいて、
前記内管と外筒を二重管構造の銅製の熱サイフォン管によって構成し、前記内管に温水を循環させることにより、作動液を前記熱サイフォン管の下側で加熱し沸騰させて上向きに蒸気を発生させ、その蒸気を前記空間の上部や前記外筒壁に到達させ、前記熱サイフォン管の上側で凝縮させ、その凝縮する際に多量の潜熱を放出させ、凝縮により液化した作動液をその作動液自体の重力によって前記外筒の内壁に沿って下げ前記空間の下部に戻すように、作動液を前記熱サイフォン管の直径方向で加熱,蒸発,凝縮のサイクルを繰り返すようにしたことを特徴とする道路の融雪・凍結防止装置。 - 道路面の下に温水を循環する内管を埋設し、この内管の外周に、水又はアルコールからなる作動液を封入するとともにほぼ真空状態の空間と、この空間を密封する外筒を設け、内管からの熱伝導によって道路面上に降り積もる雪を融雪するものにおいて、
前記内管と外筒を二重管構造の銅製の熱サイフォン管によって構成するとともに、しかる後に銅製の熱サイフォン管の外周をポリエステル樹脂モルタルで覆い、前記内管に温水を循環させることにより、作動液を前記熱サイフォン管の下側で加熱し沸騰させて上向きに蒸気を発生させ、その蒸気を前記空間の上部や前記外筒壁に到達させ、前記熱サイフォン管の上側で凝縮させ、その凝縮する際に多量の潜熱を放出させ、凝縮により液化した作動液をその作動液自体の重力によって前記外筒の内壁に沿って下げ前記空間の下部に戻すように、作動液を前記熱サイフォン管の直径方向で加熱,蒸発,凝縮のサイクルを繰り返すようにしたことを特徴とする道路の融雪・凍結防止装置。
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