JP2006256933A - ガラス表面への溝形成方法及び光導波路の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 マスキングを行うことなくガラス表面をエッチングし、ガラス表面に溝を形成する方法及びこの方法を使用した光導波路の製造方法の提供。
【解決手段】 ガラス表面下にレーザーを集光して、ガラス変質部分を形成する。その後、ガラスの表面をエッチングしてすることによって、ガラス表面下の変質部分が溝となる。この溝に光伝搬路となるコアを充填し、コア露出面をクラッドで積層することで光導波路が製造される。
【選択図】 図3
【解決手段】 ガラス表面下にレーザーを集光して、ガラス変質部分を形成する。その後、ガラスの表面をエッチングしてすることによって、ガラス表面下の変質部分が溝となる。この溝に光伝搬路となるコアを充填し、コア露出面をクラッドで積層することで光導波路が製造される。
【選択図】 図3
Description
本発明は、ガラス表面上に任意の溝を形成することが可能なガラス表面への溝形成方法及び光導波路の製造方法に関するものである。
近年の情報化社会においては、大容量の情報を伝達することが可能な光通信ネットワークの構築が進められている。この光通信ネットワークの構築が進められている背景のもと、光導波路は、光通信のためのキーデバイスとなっている。
図4は、光導波路の一例の斜視図であり、図5は、図4のB−B断面図である。光導波路は、クラッド10内に光の伝搬路となるコア9が内蔵された構造がとられている。コア9をクラッド10よりも光屈折率を高いものとすることで、光をコア9内から漏出させることなく光を伝送することが可能となる。このような光導波路を製造する方法は、種々の製造方法が開示されており、例えば特許文献1に次述する方法が開示されている。
特開2003−131057号公報 特許文献1に記載されている光導波路の製造方法は、下部クラッドとなるガラス表面全体がエッチングされることを回避するためのマスキングをガラス表面に施すマスキング工程、コアパターンに対応したマスキングの除去を行うマスキング除去工程、マスキングが除去されたガラスの表面に溝を形成する工程、この形成された溝にコアを形成する工程、及び露出しているコアをクラッドで覆う上部クラッド形成工程を備えており、これら全ての工程を経ることによって行われるものである。
この特許文献1に記載されている光導波路の製造方法によれば、コアを充填するための溝をガラス表面上に形成するには、ガラス表面へのマスキング、マスキングの除去及びエッチングを行う3段階の工程を経なければならず、煩雑な製造工程となっている。
このような事情に鑑み、本発明は、簡略化した方法によってガラス表面に溝を形成することが可能な溝形成方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、ガラス表面下にレーザーを集光照射して、前記ガラス表面下にガラスの変質部分を形成するガラス表面下変質部分形成工程と、前記ガラスの表面を液相エッチングして前記ガラス表面に溝を形成する溝形成工程を備えることを特徴とするガラス表面への溝形成方法である。
本発明は、下部クラッド層及び上部クラッド層からなるクラッド内に光を伝搬するコアを有する光導波路の製造方法において、前記下部クラッドの表面下にレーザーを集光照射して、前記下部クラッド表面下にクラッド変質部分を形成する下部クラッド表面下変質部分形成工程と、前記下部クラッド表面をエッチングして前記下部クラッド表面に溝を形成する溝形成工程と、前記溝にコアを充填するコア充填工程と、前記コアの露出面に上部クラッド層を形成する上部クラッド層形成工程を備えることを特徴とする光導波路の製造方法である。
本発明に係るガラス表面への溝形成方法によれば、煩わしいガラス表面へのマスキング工程及びマスキングの除去工程を行うことなく、単にガラス表面下に変質部分を形成した後にエッチングを行うことによってガラス表面に溝を形成するものであるので、簡素な方法でガラス表面に溝を形成することが可能となる。また、前記溝形成方法は、光導波路の製造に利用することが可能な方法である。
以下、本発明を実施形態に基づき説明する。本実施形態における光導波路の製造方法は、下部クラッド層となるガラスの表面下にレーザーを集光照射して、ガラス表面下にガラス変質部分を形成するガラス表面下変質部分形成工程、このガラス表面下に変質部分を形成したガラス表面をエッチングしてガラス表面に溝を形成する溝形成工程、この形成した溝に光の伝搬路となるコアを充填するコア充填工程、この充填したコアの露出面に上部クラッド層を形成する上部クラッド層形成工程を順次経ることによって行われる。
ガラス表面下変質部分形成工程において、ガラス表面下にレーザー光を集光照射するには、図1に示すように行われる。図1は、ガラス1表面下にガラス変質部分を形成する状態を表した模式図である。ガラス1の表面下にレーザー発振器2から発振されたレーザー3を集光レンズ4で集光させて、ガラス1表面下に変質部分を形成する。この変質部分は、ガラス表面下にマイクロクラックが形成されたものである。
前記レーザー3には、ガラス内部にマイクロクラックを生じさせるレーザーが使用され、CO2レーザーやNd:YAGレーザーを使用すると良く、半導体レーザー励起型YAGレーザーが、集光性が良く好適である。このレーザーをガラス内部で三次元的に集光させることによって、ガラス1表面下への変質部分形成が自在となる。なお、レーザーを集光させるときには、フェムト秒レーザーによって行うことが、レーザー集光部分周辺のガラスが熱的・化学的損傷をほとんど受けないので、好適である。
図2は、ガラス1表面下に変質部分5が形成されたガラスの平面図である。また、図3は、本実施形態に係る光導波路の製造工程を模式的に表した断面図である。以下、図3を参照しつつ本実施形態に係る光導波路の製造方法について説明する。
図3(a)は、図2のガラス1のA−A間断面図であり、前記ガラス1表面下に集光照射されたレーザー3によって、変質部分5が形成されている。図3(b)は、溝形成工程を経たガラス1を表した図であり、ガラス1をエッチングすることによって溝6が形成された状態を表す図である。このエッチングは、ガラス1をエッチング液に浸漬する液相エッチングによって行われる。
エッチングに使用するエッチング液には、フッ化物を含有する水溶液を使用すると良く、フッ化物としては、フッ化水素、フッ化アンモニウム、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム等が例示される。またエッチング液に無機酸及び/又は有機酸を含有させても良い。無機酸としては、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸等から一種又は二種以上を選択すると良く、有機酸としては、酢酸、コハク酸等から一種又は二種以上を選択すると良い。さらにエッチング液には、陰イオン系界面活性剤及び両性界面活性剤のうち一種以上添加しても良い。陰イオン系界面活性剤としては、スルホン酸塩系界面活性剤等がある。両性界面活性剤としては、例えば、アミン系界面活性剤がある。
エッチング液にガラス1を浸漬すると、ガラス1表面が溶解する。ガラス1の溶解が進行すると、エッチングが変質部分5に達することになる。その後のエッチングは、変質部分5にはマイクロクラックが生じており、エッチング液がマイクロクラックに浸透することになるので、変質部分5が非変質部分よりもエッチングの進行が促進される。その結果、ガラス1表面に溝6が形成されることになる。
図3(c)は、コア充填工程を経たガラス1を表した図であり、溝6に光の伝搬路となるコア7を充填した状態を表した図である。コア7の充填は、下部クラッドとなるガラス1よりも屈折率の高い充填剤を充填することによって行われる。充填した後、溝6から充填剤が溢れ出ている場合には、これを除去することによって、溝6へのコア7の充填が終了する。
充填剤の充填は、火炎堆積法、化学気相蒸着法(CVD法)、物理気相蒸着法(PVD法)及び電子ビーム蒸着法等の公知の方法を使用することによって充填することが可能である。溝6から溢れ出ている充填剤の除去は、機械的な研磨や化学的な研磨によって除去することによって行われる。
図3(e)は、上部クラッド層形成工程を経たガラス1を表した図であり、コア7の露出面に上部クラッド層8を積層した図である。上部クラッド8層となる上部クラッド8には、コア7よりも屈折率が低い材料が選択され、本実施形態では、下部クラッドとなっているガラス1と同じガラスが積層されている。この上部クラッド層形成工程を経ることで、光導波路が製造される。
1 ガラス
2 レーザー発振器
3 レーザー
4 集光レンズ
5 変質部分
6 溝
7 コア
8 上部クラッド
2 レーザー発振器
3 レーザー
4 集光レンズ
5 変質部分
6 溝
7 コア
8 上部クラッド
Claims (2)
- ガラス表面下にレーザーを集光照射して、前記ガラス表面下にガラスの変質部分を形成するガラス表面下変質部分形成工程と、
前記ガラスの表面を液相エッチングして前記ガラス表面に溝を形成する溝形成工程
を備えることを特徴とするガラス表面への溝形成方法。 - 下部クラッド層及び上部クラッド層からなるクラッド内に光を伝搬するコアを有する光導波路の製造方法において、
前記下部クラッドの表面下にレーザーを集光照射して、前記下部クラッド表面下にクラッド変質部分を形成する下部クラッド表面下変質部分形成工程と、
前記下部クラッド表面をエッチングして前記下部クラッド表面に溝を形成する溝形成工程と、
前記溝にコアを充填するコア充填工程と、
前記コアの露出面に上部クラッド層を形成する上部クラッド層形成工程
を備えることを特徴とする光導波路の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005079576A JP2006256933A (ja) | 2005-03-18 | 2005-03-18 | ガラス表面への溝形成方法及び光導波路の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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ID=37096580
Family Applications (1)
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JP2005079576A Pending JP2006256933A (ja) | 2005-03-18 | 2005-03-18 | ガラス表面への溝形成方法及び光導波路の製造方法 |
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JP (1) | JP2006256933A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011037707A (ja) * | 2006-02-22 | 2011-02-24 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | レーザを用いたガラスの加工方法および加工装置 |
JP2019116395A (ja) * | 2017-12-26 | 2019-07-18 | 株式会社ディスコ | 凹部又は貫通孔の形成方法、電極の形成方法 |
-
2005
- 2005-03-18 JP JP2005079576A patent/JP2006256933A/ja active Pending
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JP2019116395A (ja) * | 2017-12-26 | 2019-07-18 | 株式会社ディスコ | 凹部又は貫通孔の形成方法、電極の形成方法 |
JP7407499B2 (ja) | 2017-12-26 | 2024-01-04 | 株式会社ディスコ | 凹部又は貫通孔の形成方法、電極の形成方法 |
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