JP2006254008A - 画像処理装置および画像読み取り装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 読み取られた画像データに処理を施す際に、暗部における階調性を確保する。
【解決手段】 前処理部100は、CCDイメージセンサ78から出力され、増幅されたアナログ画像データにオフセット補正を施すオフセット補正回路102、オフセット補正されたアナログ画像データをA/D変換するA/D変換回路103、A/D変換されたディジタル画像データに空間フィルタリング処理を施したフィルタ処理後データまたは空間フィルタリング処理を施さないフィルタ処理前データを選択して出力するフィルタ処理回路104、フィルタ処理回路104から出力されるフィルタ出力データに、先に施されたオフセット補正に対応した減算処理を施す減算回路105を備える。アナログ画像データにオフセット補正を施すことで、アナログ画像データに含まれるノイズの影響を低減し、暗部すなわち高濃度部における階調性を確保することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、原稿を読み取って得られた画像データに処理を施す画像処理装置、および、原稿の画像を読み取る画像読み取り装置に関する。
従来、複写機やファクシミリ等の読み取り装置、コンピュータ入力用のスキャナ等として、原稿の画像情報を自動的に読み取る画像読み取り装置が用いられている。この種の画像読み取り装置としては、例えば原稿に光を照射し、原稿から反射する反射光をイメージセンサにて受光することで、原稿の画像を読み取るものが知られている。また、原稿としてフィルムが用いられる場合には、例えば原稿の背面から光を照射し、原稿を透過する透過光をイメージセンサにて受光することで、原稿(フィルム)の画像を読み取るタイプのものも存在する。
近年では、画像読み取り装置で読み取った原稿の画像データを、コンピュータに設けられた記憶装置に格納したり、プリンタ等の画像形成装置でプリントアウトしたり、あるいはディスプレイなどの表示装置で表示したりすることが広く行われるようになってきている。そこで、画像読み取り装置とこれら画像関連デバイスとの間における画像データの授受を容易なものとするため、イメージセンサにて受光されたアナログの画像データ(アナログ画像データ)を、画像読み取り装置においてディジタル化し、ディジタル画像データとして出力することが行われている。このため、画像読み取り装置には、入力されてくるアナログ画像データをディジタル画像データに変換するA/D変換回路(アナログ/ディジタル変換回路)等の画像処理装置が設けられている。
ところで、イメージセンサから出力されるアナログ画像データには、本来の画像データの他に何らかのノイズ成分が重畳されている。このため、イメージセンサから入力されてくるアナログ画像データをA/D変換し、得られたディジタル画像データをそのまま出力すると、出力されるディジタル画像データにもノイズ成分が含まれることになってしまう。そこで、A/D変換されたディジタル画像データを構成する各画素のデータに対してフィルタ処理を施すことにより、ディジタル画像データに含まれるノイズ成分を低減する技術が存在する(特許文献1参照)。
また、画像読み取り装置で用いられるイメージセンサは、通常、入力階調と出力階調との関係(入出力特性)が非直線状であり、その結果、最小階調と最大階調との間の中間調で、例えば入力階調に対して実際の出力階調が小さくなる(中間調が沈む)といった現象が発生する。そこで、上記特許文献1では、ディジタル画像データにγ補正を施す技術が開示されている。ここで、γ補正とは、ディジタル画像データを構成する各画素のデータに対し、イメージセンサの入出力特性の逆関数をかけ合わせることで、入力階調と出力階調との関係を直線状に補正する技術である。
特開2001−309177号公報(第8−9頁、図4)
ところで、画像読み取り装置では、上述したように原稿からの反射光あるいは透過光をイメージセンサにて受光している。このため、原稿上で画像がない部分ではイメージセンサの受光量が多くなり(明部という)、原稿上で画像がある部分ではイメージセンサの受光量が少なくなる(暗部という)。ここで、暗部に注目すると、暗部ではイメージセンサにおける受光量が少ないため、当然、暗部に対応してイメージセンサから出力されるアナログ画像データの値は小さなものとなり、特に高濃度(例えば黒)の画像を読み取った場合、イメージセンサから出力されるアナログ画像データの値は略0となる。ただし、イメージセンサから出力されるアナログ画像データには、上述したようにノイズ成分が含まれている。このため、高濃度の画像を読み取った場合、イメージセンサからは、例えば図10(a)に示すように、実際には0を中心として正負に若干の振幅を持ったアナログ画像データが出力されてくる。
このような高濃度に対応するアナログ画像データがA/D変換回路に入力されると、A/D変換回路では、負のノイズ成分が0レベルにクリップされてしまうため、図10(b)に示すようなディジタル画像データが出力されることになる。そして、A/D変換回路から出力される高濃度に対応するディジタル画像データに対し、ノイズ成分を低減するためのフィルタ処理が施されると、最終的に図10(c)に実線で示すディジタル画像データが出力される。つまり、略0であったアナログ画像データに対し、A/D変換およびフィルタ処理が施されることにより、所定の値をもったディジタル画像データが出力されることになってしまうのである。
ここで、図11は、上述したフィルタ処理におけるディジタル画像データの入出力特性を示している。なお、図11においては、階調が8ビット(256階調)で表されており、低階調が暗部側、高階調が明部側となっている。同図から明らかなように、明部では、フィルタ入力値とフィルタ出力値がリニアに対応している。しかしながら、フィルタ入力値が0レベルの近傍となる暗部では、上述したフィルタ処理で生じる問題により、フィルタ入力値とフィルタ出力値との関係が明部における関係からずれる。このため、暗部すなわち高濃度領域における階調性が損なわれることになってしまう。
また、このようなディジタル画像データにγ補正を施すと、さらに問題が生じる。入力データの信号レベルが小さい暗部では、γ補正により高い利得をもって出力データの信号が得られることになる。しかしながら、暗部では上述したように既に階調性が損なわれているため、γ補正が行われることにより、暗部すなわち高濃度部における階調性が著しく損なわれることになってしまう。
本発明は、かかる技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、読み取られた画像データに処理を施す際に、暗部における階調性を確保することにある。
また、他の目的は、ディジタル画像データにフィルタ処理を施した際にも、低濃度から高濃度まで所定の階調性を維持することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される画像処理装置は、入力されるアナログ画像データをオフセット補正手段で所定のレベルにオフセットし、オフセット補正手段で所定のレベルにオフセットされたアナログ画像データを変換手段にてディジタル画像データに変換し、変換手段で変換されたディジタル画像データにフィルタ処理手段にてフィルタ処理を施し、フィルタ処理手段にてディジタル画像データにフィルタ処理を施したフィルタ処理後データまたはフィルタ処理手段にてディジタル画像データにフィルタ処理を施さないフィルタ処理前データのいずれかを、選択出力手段で選択し、フィルタ出力データとして出力し、選択出力手段から出力されたフィルタ出力データから、オフセット補正手段においてなされたオフセットに対応するデータを減算手段で減算する。
ここで、オフセット補正手段は、アナログ画像データがすべて正の値をとるように、アナログ画像データにオフセット補正として正極性且つ一定の直流バイアスを印加することを特徴とすることができる。また、選択出力手段は、アナログ画像データの読み取りモードが写真モードの場合に、フィルタ出力データとしてフィルタ処理後データを選択、出力することを特徴とすることができる。さらに、選択出力手段は、注目画素のディジタル画像データが所定の閾値よりも低濃度である場合には、フィルタ出力データとしてフィルタ処理前データを選択、出力することを特徴とすることができる。この場合に、注目画素のディジタル画像データは、注目画素のフィルタ処理後データであることを特徴とすることができる。そして、減算手段にてオフセット分が減算されたフィルタ出力データにγ補正手段にてγ補正を施すことを特徴とすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明が適用される画像読み取り装置は、原稿の画像を読み取る読み取りセンサと、読み取りセンサにて読み取られたアナログ画像データにオフセット補正を施すオフセット回路と、オフセット回路にてオフセット補正が施されたアナログ画像データをディジタル画像データに変換するアナログ/ディジタル変換回路と、アナログ/ディジタル変換回路にて変換されたディジタル画像データから、オフセット回路においてなされたオフセット補正に対応するデータを減算する減算回路とを含んでいる。
ここで、オフセット回路は、読み取りセンサにて読み取られたアナログ画像データに含まれる負の成分を正方向にシフトさせるように、アナログ画像データにオフセット補正を施すことを特徴とすることができる。また、アナログ/ディジタル変換回路と減算回路との間に設けられ、アナログ/ディジタル変換回路にて変換されたディジタル画像データにフィルタ処理を施すフィルタ処理回路をさらに含むことを特徴とすることができる。さらに、減算回路にてオフセットに対応するデータの減算が施されたディジタル画像データにγ補正を施すγ補正回路をさらに含むことを特徴とすることができる。
本発明によれば、アナログ/ディジタル変換前のアナログ画像データにオフセット補正を施し、且つ、アナログ/ディジタル変換後のディジタル画像データにオフセット分に対応する減算処理を施すことにより、暗部における階調性を確保することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について詳細に説明する。
図1は本実施の形態が適用される画像読み取り装置を示した図である。この画像読み取り装置は、大きく、積載された原稿束から原稿を順次、搬送する原稿送り装置10、スキャンによって画像を読み込むスキャナ装置70、および、原稿送り装置10やスキャナ装置70の駆動制御およびスキャナ装置70によって読み込まれた画像信号を処理する処理装置80に大別される。
原稿送り装置10は、複数枚の原稿からなる原稿束を積載する原稿トレイ11、原稿トレイ11を上昇および下降させるトレイリフタ12を備えている。また、トレイリフタ12により上昇された原稿トレイ11の原稿を搬送するナジャーロール13、ナジャーロール13により搬送された原稿を更に下流側まで搬送するフィードロール14、ナジャーロール13により供給される原稿を1枚ずつ捌くリタードロール15を備えている。最初に原稿が搬送される第1搬送路31には、一枚ずつに捌かれた原稿を下流側のロールまで搬送するテイクアウェイロール16、原稿を更に下流側のロールまで搬送すると共にループ作成を行うプレレジロール17、一旦、停止した後にタイミングを合わせて回転を再開し、原稿読み取り部に対してレジストレーション調整を施しながら原稿を供給するレジロール18、読み込み中の原稿搬送をアシストするプラテンロール19、読み込まれた原稿を更に下流に搬送するアウトロール20を備えている。また、第1搬送路31には、搬送される原稿のループ状態に応じて支点を中心として回動するバッフル41を備えている。
さらに、アウトロール20の下流側には、原稿トレイ11の下部に設けられ、読み込みが終了した原稿を積載させる排出トレイ40に原稿を導く第2搬送路32が設けられている。そして、この第2搬送路32には、排出トレイ40に対して原稿を排出させる第1排出ロール21が取り付けられている。なお、第1排出ロール21は、後述する理由により、原稿を逆方向に搬送する必要があることから、正逆方向に回転駆動されるように構成されている。
また、この原稿送り装置10では、両面に画像が形成された原稿を読み取る場合において、両面の画像を1プロセスで読み取ることができるよう、読み取りが終了した原稿を反転搬送するための第3搬送路33が設けられている。第3搬送路33は、第1排出ロール21の入口側とプレレジロール17の入口側との間に設けられている。さらに、この原稿送り装置10では、原稿の両面読み取りを行った場合に、両面読み取りが終了した原稿をさらにもう一度反転させてから排出トレイ40に排出させるための第4搬送路34が設けられている。第4搬送路34は、第1排出ロール21の入口側から下方に分岐するように形成されており、第4搬送路34には、排出トレイ40に対して原稿を排出させる第2排出ロール22が取り付けられている。また、第3搬送路33と第4搬送路34との分岐部には、これらの搬送路を切り替える搬送路切替ゲート42が設けられる。
ナジャーロール13は、待機時にはリフトアップされて退避位置に保持され、原稿搬送時にニップ位置(原稿搬送位置)へ降下して原稿トレイ11上の最上位の原稿を搬送する。ナジャーロール13およびフィードロール14は、フィードクラッチ(図示せず)の連結によって原稿の搬送を行う。プレレジロール17は、停止しているレジロール18に原稿先端を突き当ててループを作成する。レジロール18では、ループ作成時に、レジロール18に噛み込んだ原稿先端をニップ位置まで戻している。このループが形成されると、バッフル41は支点を中心として開き、原稿のループを妨げることのないように機能している。また、テイクアウェイロール16およびプレレジロール17は、読み込み中におけるループを保持している。このループ形成によって、読み込みタイミングの調整が図られ、また、読み込み時における原稿搬送に伴うスキューを抑制して、位置合わせの調整機能を高めることができる。読み込みの開始タイミングに合わせて、停止されていたレジロール18が回転を開始し、プラテンロール19によって、第2プラテンガラス72B(後述)に押圧されて、下面方向から画像データが読み込まれる。
この画像読み取り装置において、原稿の片面画像を読み取る片面モードでは、片面の読み取りを終了した原稿が、第1搬送路31から第2搬送路32へと導かれ、第1排出ロール21によって排出トレイ40へと排出される。
一方、原稿の両面画像を読み取る両面モードでは、片面(第1面)の読み取りを終了した原稿が、第1搬送路31から第2搬送路32へと導かれ、第1排出ロール21によってさらに搬送される。そして、原稿の搬送方向後端が搬送路切替ゲート42を通過した直後のタイミングで、搬送路切替ゲート42が原稿を第3搬送路33側へと導くように切り替えられ、第1排出ロール21の回転方向が逆方向に切り替えられる。その結果、原稿は、その表裏が反転した状態で、第2搬送路32から再び第1搬送路31へと導かれる。そして、他の片面(第2面)の読み取りを終了した原稿が、第1搬送路31から第2搬送路32へと導かれ、第1排出ロール21によってさらに搬送される。その後、原稿の搬送方向後端が搬送路切替ゲート42を通過した直後のタイミングで、搬送路切替ゲート42が今度は原稿を第4搬送路34側へと導くように切り替えられ、第1排出ロール21の回転方向が再び逆方向に切り替えられる。その結果、原稿は、さらに表裏が反転した状態で、第2搬送路32から第4搬送路34へと導かれ、第2排出ロール22によって排出トレイ40へと排出される。
このような構成を採用することにより、本実施の形態に係る原稿送り装置10では、片面モード、両面モードに関係なく、画像読み取りを終了した原稿を、原稿トレイ11へのセット時と表裏の関係が同じ状態で排出トレイ40に積載することができる。
スキャナ装置70は、上述した原稿送り装置10を備えることができると共に、この原稿送り装置10を装置フレーム71によって支え、また、原稿送り装置10によって搬送された原稿の画像読み取りを行っている。このスキャナ装置70は、装置フレーム71に、画像を読み込むべき原稿を静止させた状態で載置する第1プラテンガラス72A、原稿送り装置10によって搬送中の原稿を読み取るための光の開口部を形成する第2プラテンガラス72Bが設けられている。なお、本実施の形態では、スキャナ装置70に対して原稿送り装置10が奥側を支点に揺動自在に取り付けられており、第1プラテンガラス72A上に原稿をセットする際には、原稿送り装置10を持ち上げて原稿を載置し、その後、原稿送り装置10をスキャナ装置70側に降ろして押し付けるようになっている。
また、スキャナ装置70は、第2プラテンガラス72Bの下に静止し、および第1プラテンガラス72Aの全体に亘ってスキャンして画像を読み込むフルレートキャリッジ73、フルレートキャリッジ73から得られた光を像結合部へ提供するハーフレートキャリッジ75を備えている。フルレートキャリッジ73には、原稿に光を照射する照明ランプ74、原稿から得られた反射光を受光する第1ミラー76Aが備えられている。更に、ハーフレートキャリッジ75には、第1ミラー76Aから得られた光を結像部へ提供する第2ミラー76Bおよび第3ミラー76Cが備えられている。更に、スキャナ装置70は、第3ミラー76Cから得られた光学像を光学的に縮小する結像用レンズ77、結像用レンズ77によって結像された光学像を光電変換するCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ78、CCDイメージセンサ78が取り付けられる駆動基板79を備え、CCDイメージセンサ78によって得られた画像信号は駆動基板79を介して処理装置80に送られる。
なお、本実施の形態では、これらフルレートキャリッジ73、照明ランプ74、ハーフレートキャリッジ75、第1ミラー76A、第2ミラー76B、第3ミラー76C、結像用レンズ77、CCDイメージセンサ78、および駆動基板79によって、読み取り手段が構成されている。
ここで、第1プラテンガラス72Aに載置された原稿の画像を読み取る原稿固定読み取りの場合には、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とが、2:1の割合でスキャン方向(矢印方向)に移動する。このとき、フルレートキャリッジ73の照明ランプ74の光が原稿の被読み取り面に照射されると共に、その原稿からの反射光が第1ミラー76A、第2ミラー76B、および第3ミラー76Cの順に反射されて結像用レンズ77に導かれる。結像用レンズ77に導かれた光は、CCDイメージセンサ78の受光面に結像される。CCDイメージセンサ78に設けられるラインセンサ(後述)は1次元のセンサであり、1ライン分を同時に処理している。このライン方向(スキャンの主走査方向)の1ラインの読み取りが終了すると、主走査方向とは直交する方向(副走査方向)にフルレートキャリッジ73を移動させ、原稿の次のラインを読み取る。これを原稿サイズ全体に亘って実行することで、1ページの原稿読み取りを完了させる。
一方、第2プラテンガラス72Bは、例えば長尺の板状構造をなす透明なガラスプレートで構成される。原稿送り装置10によって搬送される原稿の画像を読み取る原稿流し読み取りの場合には、原稿送り装置10によって搬送される原稿がこの第2プラテンガラス72Bの上を通過する。このとき、フルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とは、図1に示す実線の位置に停止した状態にある。まず、原稿送り装置10のプラテンロール19を経た原稿の1ライン目の反射光が、第1ミラー76A、第2ミラー76B、および第3ミラー76Cを経て結像用レンズ77にて結像され、CCDイメージセンサ78によって画像が読み込まれる。即ち、CCDイメージセンサ78に設けられる1次元のセンサであるラインセンサによって主走査方向の1ライン分を同時に処理した後、原稿送り装置10によって搬送される原稿の次の主走査方向の1ラインが読み込まれる。原稿の先端が第2プラテンガラス72Bの読み取り位置に到達した後、原稿が第2プラテンガラス72Bの読み取り位置を通過することによって、副走査方向に亘って1ページの読み取りが完了する。
次に、図1に示す処理装置80について説明する。
図2は、処理装置80を説明するためのブロック図である。本実施の形態が適用される処理装置80は、大きく、CCDイメージセンサ78から得られた画像情報を処理する信号処理部81と、原稿送り装置10およびスキャナ装置70を制御する制御部90とを備えている。信号処理部81は、CCDイメージセンサ78からの出力に対して所定の画像処理を施している。この信号処理部81は、入力されてくるアナログの画像信号に対してアナログ−ディジタル変換(A/D変換)、フィルタ処理、シェーディング補正、および、γ補正等の処理を施す前処理部100、前処理部100にて画像処理が施されたディジタルの画像信号に対して拡大・縮小、コントラスト調整、地肌除去、および2値化等を行う後処理部200を備えている。これら信号処理部81からの出力は、例えばプリンタ等のIOT(Image Output Terminal)や、パーソナルコンピュータ(PC)等のホストシステムへ出力される。
一方、制御部90は、片面読み取りや両面読み取りの制御等を含め、原稿送り装置10およびスキャナ装置70の全体を制御する画像読み取りコントロール91、CCDイメージセンサ78を制御するCCDコントロール92、読み取りタイミングに合わせて照明ランプ74を制御するランプコントロール93、スキャナ装置70におけるモータのオン/オフなどを行いフルレートキャリッジ73とハーフレートキャリッジ75とのスキャン動作を制御するスキャンコントロール94、原稿送り装置10におけるモータの制御、各種ロールの動作やフィードクラッチの動作、ゲートの切り替え動作等を制御する搬送機構コントロール95を備えている。これらの各種コントロールからは、原稿送り装置10およびスキャナ装置70に対して制御信号が出力され、かかる制御信号に基づいて、これらの動作制御が可能となる。
画像読み取りコントロール91は、ホストシステムからの制御信号や、例えば自動選択読み取り機能に際して検出されるセンサ出力、ユーザインタフェース(UI)を介したユーザからの選択等に基づいて、読み取りモードを設定し、原稿送り装置10およびスキャナ装置70を制御している。このような読み取りモードとしては、第1プラテンガラス72A上に原稿を載置して読み取る原稿固定読み取りモード、あるいは、1パスによる片面読み取りモードや反転パスを用いた反転両面読み取りモード等の原稿流し読み取りモードが考えられる。
特に、本実施の形態では、例えば原稿を読み取って得られた画像データに所定の画像処理を施すことにより、文字画像の読み取りやすさを確保した画像データを出力する文字画像読み取りモード(文字モード)や、原稿を読み取って得られた画像データに所定の画像処理を施すことにより、写真画像の見やすさを確保した画像データを出力する写真画像読み取りモード(写真モード)などが設定可能となっている。そして、ユーザによる指定を受けたこれら文字モードや写真モード等の画像読み取りモード情報が、信号処理部81に設けられた前処理部100へと出力される。
図3は、上述した前処理部100の機能をさらに詳述したブロック図である。本実施の形態では、CCDイメージセンサ78からのアナログ画像データが、前処理部100に入力されてくる。前処理部100は、増幅回路101、オフセット補正回路(オフセット回路)102、アナログ/ディジタル変換回路(A/D変換回路)103、フィルタ処理回路104、減算回路105、シェーディング補正回路106、およびγ補正回路107を有している。
増幅回路101は、読み取りセンサの一つとしてのCCDイメージセンサ78から入力されるアナログ画像データを所定の出力レベルまで増幅する。オフセット補正手段の一つとしてのオフセット補正回路102は、増幅回路101によって増幅されたアナログ画像データに正の直流バイアスを重畳することで、増幅されたアナログ画像データにオフセット補正を施す。変換手段の一つとしてのA/D変換回路103は、増幅回路101で増幅され且つオフセット補正回路102でオフセット補正されたアナログ画像データを、画素毎にディジタル画像データに変換する。フィルタ処理回路104は、A/D変換回路103でA/D変換されたディジタル画像データに対し、画素毎に空間フィルタリング処理を施している。また、フィルタ処理回路104では、外部から入力されてくるフィルタ閾値(後述)および画像読み取りモード(文字モード、写真モード)に基づき、画素毎に、空間フィルタリング処理を施したディジタル画像データ(以下の説明ではフィルタ処理後データと呼ぶ)または空間フィルタリング処理を施さないディジタル画像データ(A/D変換回路103から出力されるディジタル画像データそのものであり、以下の説明ではフィルタ処理前データと呼ぶ)を選択し、フィルタ出力データとして出力している。減算手段の一つとしての減算回路105は、フィルタ処理回路104から入力されてくるディジタル画像データ(フィルタ出力データ)に対し、オフセット補正回路102で行ったオフセット補正に対応する減算処理を施している。シェーディング補正回路106は、減算回路105で逆オフセット補正が施されたディジタル画像データにシェーディング補正を施す。γ補正手段の一つとしてのγ補正回路107は、シェーディング補正回路106でシェーディング補正が施されたディジタル画像データにγ補正を施し、後処理部200(図2参照)へと出力する。
なお、本実施の形態では、A/D変換回路103によるA/D変換後の画像の濃度が8ビット(256階調)で表されるようになっており、黒では最小の0、白では最大の255が出力される。
図4は、上述した前処理部100におけるフィルタ処理回路104をさらに詳述したブロック図である。フィルタ処理回路104は、空間フィルタ回路111、比較回路112、および出力選択回路113を備えている。
フィルタ処理手段の一つとしての空間フィルタ回路111は、A/D変換回路103(図3参照)から入力されてくるディジタル画像データaに対し、画素毎に空間フィルタリング処理を施し、フィルタ処理後データbとして出力している。ここで、空間フィルタリング処理としては、対象となる画素である注目画素およびこの注目画素の周囲に存在する周囲画素のディジタル画像データを平均化する平均化フィルタなど公知の手法を採用することができるが、例えば平均化フィルタに代えてメディアンフィルタを用いるなど、他の手法であっても構わない。比較回路112は、空間フィルタ回路111から出力される画素毎のフィルタ処理後データbとフィルタ閾値Thとを比較し、注目画素のフィルタ処理後データbがフィルタ閾値Thよりも小さい場合、すなわち注目画素のフィルタ処理後データbが黒側のデータの場合には「1」を、それ以外の場合には「0」を、選択信号cとして出力している。なお、フィルタ閾値Thは、例えば8ビット(255階調)の場合には、10程度に設定されるが、実際には、オフセット補正回路102(図3参照)で用いられるオフセット補正値に基づいて設定することができる。選択出力手段の一つとしての出力選択回路113は、比較回路12から入力される選択信号cおよびユーザインタフェース(UI)および画像読み取りコントロール91(図2参照)を介して入力される読み取りモード(文字モード、写真モード)に基づいて、画素毎に、フィルタ処理前データd(=ディジタル画像データa)またはフィルタ処理後データbを選択し、フィルタ出力データeとして出力する。
図5は、上述した出力選択回路113における読み取りモードおよび選択信号cと、選択出力されるフィルタ出力データeとの関係を示している。図5に示すように、読み取りモードとして写真モードが選択され且つ選択信号cが1であった場合には、注目画素に対するフィルタ出力データeとしてフィルタ処理後データbが出力される。また。読み取りモードとして写真モードが選択された場合であっても選択信号cが0であった場合には、注目画素に対するフィルタ出力データeとしてフィルタ処理前データdが出力される。そして、読み取りモードとして例えば文字モードなど写真モード以外が選択された場合にも、選択信号cが1か0かには関係なく、注目画素に対するフィルタ出力データeとしてフィルタ処理前データdが出力される。
なお、フィルタ処理回路104の比較回路112では、フィルタ処理後データbと閾値Thとを比較しているが、これは、次の理由による。フィルタ処理前データdは、ノイズを含んでいる。このため、フィルタ処理前データdが閾値Th近辺の大きさであった場合には、選択信号cが頻繁に切り替わることになってしまい、結果として部位の画像が劣化してしまうおそれがある。そこで、本実施の形態では、フィルタ処理前データdではなく、フィルタ処理後データbと閾値Thとを比較し、その比較結果に基づいて選択信号cを出力している。
図6は、γ補正回路107における入出力特性を説明するための図である。図6において、横軸は入力値(0〜255)であり、縦軸は出力値(0〜255)を示している。本実施の形態に係る画像読み取り装置では、γの値が0.7程度となっており、入力値と出力値との関係がノンリニア(非線形)である。このため、補正前では、図中一点鎖線(補正前カーブ)で示すように、最小階調と最大階調との間の中間調で、入力階調に対する実際の出力階調が小さくなってしまう(中間調が沈む)。そこで、γ補正回路107では、図中実線で示す補正カーブに対応して入力階調と出力階調と関連付けたLUT(Look Up Table)を用い、γ補正を行っている。これにより、γ補正回路107からの出力は、図中実線で示すように、リニア(線形)なものとなる。なお、本実施の形態では、上述したように、画像読み取り装置のγの値が1未満であることから、図6に示すように、低階調(0近傍)の入力値に対して、特に高い利得をもった出力値が得られることになる。
では次に、具体的な例を挙げて説明する。なお、この説明では、読み取りモードとして写真モードが選択されているものとする。
図7は、CCDイメージセンサ78から出力されてくる出力(アナログ画像データ)の一例を示している。図7に示すように、アナログ画像データは、読み取り対象となる原稿の明暗に応じた出力となっている。なお、以下の説明では、図中に示すように、出力が略0である領域(黒に対応する領域)を黒領域L、出力が黒と白との間である領域(グレーに対応する領域)をグレー領域Mと呼ぶことにする。CCDイメージセンサ78からの出力されるアナログ画像データには、本来のアナログ画像データにノイズ成分が重畳されている。このため、マクロ的には略一定にみえる黒領域Lやグレー領域Mにおけるアナログ画像データも、ミクロ的には、図中に拡大して示すように、ノイズ成分Nが存在している。
図8は、上述した黒領域Lのアナログ画像データに対する処理を説明するための図である。ここで、図8(a)は増幅回路101からの出力、図8(b)はオフセット補正回路102からの出力、図8(c)はA/D変換回路103からの出力およびフィルタ処理回路104からの出力、図8(d)は減算回路105からの出力、をそれぞれ示している。
図7を用いて説明したように、黒領域Lのアナログ画像データには、ノイズ成分Nが重畳されている。このため、増幅回路101からは、黒領域Lのアナログ画像データに対応して、0を中心とし、増幅されたノイズ成分N’が重畳されたアナログ画像データが出力されることになる。
次に、オフセット補正回路102では、増幅回路101から入力されてくるアナログ画像データに対し、図8(b)に示すように、正の直流バイアスからなるオフセットバイアスOffsを重畳している。ここで、オフセットバイアスOffsの大きさは、増幅されたノイズ成分N’の2分の1よりもわずかに大きい値に設定される。このオフセットバイアスOffsの大きさは、予め実験等によって求められている。このため、オフセット補正回路102からは、黒領域Lのアナログ画像データに対応して、増幅されたノイズ成分N’を含めて、マージンXを有しすべてが0以上(正の値)に持ち上げられたアナログ画像データが出力されることになる。
さらに、A/D変換回路103では、オフセット補正回路102から入力されてくるアナログ画像データをA/D変換し、図8(c)に一点鎖線で示すディジタル画像データa(図4参照)として出力する。このとき、本実施の形態では、オフセット補正回路102においてオフセットバイアスOffsが重畳されているために、増幅された黒領域Lのアナログ画像データにおいても、負のノイズ成分は存在しない。このため、負のノイズ成分がA/D変換時に0レベルにクリップされるという事態は生じず、極小値であっても、正のディジタル画像データが出力されることになる。
そして、フィルタ処理回路104では、A/D変換回路103から入力されてくるディジタル画像データaであるフィルタ処理前データd、または、このディジタル画像データaに空間フィルタ回路111(図4参照)にて空間フィルタリング処理を施したフィルタ処理後データbのいずれかが選択、出力される。ここで、黒領域Lのディジタル画像データaの場合には、黒領域Lのディジタル画像データaが閾値Thよりも小さいために比較回路112から選択信号c=1が出力され、且つ、上述したように写真モードが選択されているために、フィルタ処理後データbがフィルタ出力データeとして出力選択回路113から出力されることになる。ここで、図8(c)には、フィルタ処理回路104から出力されるフィルタ出力データe(この例ではフィルタ処理後データb)を実線で示している。フィルタ出力データeには、上述したオフセットバイアスOffsが重畳されたものとなっている。ただし、オフセット補正回路102で重畳されるオフセットバイアスOffsはアナログデータであり、フィルタ処理後データbに含まれるオフセットバイアスOffsはディジタルデータである。
次に、減算回路105では、フィルタ処理回路104から入力されてくるフィルタ出力データeから、上述したオフセットバイアスOffsを減算して出力している。このため、黒領域Lのディジタル画像データの場合、減算の結果、濃度に対応した黒の階調(この例では0)が出力されることになる。
一方、図9は、上述したグレー領域Mのアナログ画像データに対する処理を説明するための図である。ここで、図9(a)は増幅回路101からの出力、図9(b)はオフセット補正回路102からの出力、図9(c)はA/D変換回路103からの出力およびフィルタ処理回路104からの出力、図9(d)は減算回路105からの出力、をそれぞれ示している。
図7を用いて説明したように、グレー領域Mのアナログ画像データにも、ノイズ成分Nが重畳されている。このため、増幅回路101からは、グレー領域Mのアナログ画像データに対応して、所定の値を中心とし、増幅されたノイズ成分N’が重畳されたアナログ画像データが出力されることになる。
次に、オフセット補正回路102では、増幅回路101から入力されてくるアナログ画像データに対し、図9(b)に示すように、オフセットバイアスOffsが重畳される。
さらに、A/D変換回路103では、オフセット補正回路102から入力されてくるアナログ画像データをA/D変換し、図9(c)に一点鎖線で示すディジタル画像データa(図4参照)として出力する。
なお、グレー領域Mのアナログ画像データの場合には、上述した黒領域Lのアナログ画像データとは異なり、もともと負のノイズ成分は存在していない。
そして、フィルタ回路104では、A/D変換回路103から入力されてくるディジタル画像データaであるフィルタ処理前データd、または、このディジタル画像データaに空間フィルタ回路111(図4参照)にて空間フィルタリング処理を施したフィルタ処理後データbのいずれかが選択、出力される。ここで、グレー領域Mのディジタル画像データaの場合には、グレー領域Mのディジタル画像データaが閾値Thよりも大きいために比較回路112から選択信号c=0が出力され、且つ、上述したように写真モードが選択されているために、フィルタ処理前データdがフィルタ出力データeとして出力選択回路113から出力されることになる。ここで、図9(c)には、フィルタ処理回路104から出力されるフィルタ出力データe(この例ではフィルタ処理前データd)を実線で示している。フィルタ出力データeには、上述したオフセットバイアスOffsが重畳されたものとなっている。
次に、減算回路105では、フィルタ処理回路104から入力されてくるフィルタ出力データeから、上述したオフセットバイアスOffsを減算して出力している。このため、グレー領域Mのディジタル画像データの場合、減算の結果、濃度に対応したグレーレベルの階調が出力されることになる。
このようにして減算回路105から出力された黒領域Lおよびグレー領域を含むディジタル画像データには、シェーディング補正回路106においてシェーディング補正が施され、さらにγ補正回路107でγ補正が施された後、後処理部200へと出力される。そして、後処理部200で各種画像処理が施された後、外部に設けられた他の機器へと出力がなされる。
このように、本実施の形態では、CCDイメージセンサ78から出力されてくるアナログ画像データをA/D変換する前に、オフセット補正を施すことで、低階調領域(黒に近い階調)のアナログ画像データがノイズ成分によって負の値をとることを抑止した。そして、オフセット補正が施されたアナログ画像データを、A/D変換することによってディジタル画像データとし、このディジタル画像データに空間フィルタリング処理を施したフィルタ処理後データbを出力するようにした。これにより、ディジタル画像データに空間フィルタリング処理を施す前後で、図11に破線で示すように、低階調領域(黒に近い領域)において入出力特性を線形に維持することができる。そして、空間フィルタリング処理を施したディジタル画像データに、減算処理すなわち先に施したオフセット補正とは逆方向のオフセット補正を施すようにした。これにより、ディジタル画像データに空間フィルタリング処理を施した場合であっても、低階調領域における階調性を維持しながら出力を行うことができる。
また、本実施の形態では、低階調領域以外の他の領域(中階調および高階調領域)については、空間フィルタリング処理を施さないフィルタ処理前データdを出力するようにした。これにより、中階調および高階調領域における画像のボケを抑えることができる。
そして、本実施の形態では、このようにして得られたフィルタ出力データeにシェーディング補正およびγ補正を施すようにした。このため、γ補正回路107においてフィルタ出力データeに対するγ補正を施した場合にも、低階調部(暗部)すなわち高濃度部において、ノイズ成分が高い利得をもって増幅されるという事態を回避することが可能となり、低階調から高階調まで階調性を維持することができる。ここで、本実施の形態では、中階調および高階調領域のディジタル画像データにおけるノイズ除去を行っていないが、中階調および高階調領域は、γ補正回路107における増幅の利得が比較的小さいため、特に問題となることはない。
また、本実施の形態では、高濃度領域の階調性やS/Nが画像品質に大きな影響を及ぼす写真モードにおいて、高濃度領域ではフィルタ処理後データbを選択出力し、高濃度領域以外ではフィルタ処理前データdを選択出力するようにした。これにより、高濃度領域では階調性が維持され、且つ高濃度領域以外では画像のエッジをくっきりさせることができる。一方、写真モード以外のモード(例えば文字モード)では、全濃度領域に対してフィルタ処理前データdを出力するようにした。文字画像の場合には、高濃度領域の階調性よりも、高濃度となる文字画像の読みやすさの方が優先されるため、高濃度領域に対してもフィルタ処理前データdが選択出力されることで、画像のエッジを強調でき、文字の読みやすさを確保することができる。
なお、本実施の形態では、モノクロの画像読み取り装置を例に説明を行ったが、これに限られるものではなく、例えばRGB三色の読み取り系を用いたフルカラー画像読み取り装置に適用することができる。また、本実施の形態では、CCDイメージセンサ78および縮小光学系を用いていたが、これに限られるものではなく、例えば密着光学系であるCIS(Contact Image Sensor)方式を採用することも可能である。さらに、本実施の形態では、所謂反射型の画像読み取り装置を例に説明を行ったが、これに限られるものではなく、所謂透過型の画像読み取り装置(フィルムスキャナ)に適用することもできる。
本実施の形態が適用される画像読み取り装置を示す図である。 処理装置を説明するためのブロック図である。 処理装置に設けられる前処理部の機能を詳述したブロック図である。 前処理部に設けられるフィルタ処理回路の機能を詳述したブロック図である。 読み取りモードおよび比較回路から出力される選択信号と、出力画像データとして選択される画像データとの関係を示す図表である。 γ補正回路における入出力特性を説明するための図である。 CCDイメージセンサから出力されるアナログ画像データの一例およびアナログ画像データに存在するノイズ成分を説明するための図である。 黒領域のアナログ画像データに対する処理を説明するための図であり、(a)は増幅回路からの出力、(b)はオフセット補正回路からの出力、(c)はA/D変換回路からの出力およびフィルタ処理回路からの出力、(d)は減算回路からの出力、である。 グレー領域のアナログ画像データに対する処理を説明するための図であり、(a)は増幅回路からの出力、(b)はオフセット補正回路からの出力、(c)はA/D変換回路からの出力およびフィルタ処理回路からの出力、(d)は減算回路からの出力、である。 従来における画像処理を説明するための図であり、(a)はイメージセンサから出力されるアナログ画像データ、(b)はA/D変換回路から出力されるディジタル画像データ、(c)は空間フィルタリング処理後のディジタル画像データ、を示す。 空間フィルタリング処理におけるディジタル画像データの入出力特性を示す図である。
符号の説明
10…原稿送り装置、70…スキャナ装置、78…CCDイメージセンサ、80…処理装置、81…信号処理部、90…制御部、91…画像読み取りコントロール、92…CCDコントロール、93…ランプコントロール、94…スキャンコントロール、95…搬送機構コントロール、100…前処理部、101…増幅回路、102…オフセット補正回路、103…A/D変換回路、104…フィルタ処理回路、105…減算回路、106…シェーディング補正回路、107…γ補正回路、111…空間フィルタ回路、112…比較回路、113…出力選択回路、200…後処理部

Claims (10)

  1. 入力されるアナログ画像データを所定のレベルにオフセットするオフセット補正手段と、
    前記オフセット補正手段で所定のレベルにオフセットされた前記アナログ画像データをディジタル画像データに変換する変換手段と、
    前記変換手段で変換された前記ディジタル画像データにフィルタ処理を施すフィルタ処理手段と、
    前記フィルタ処理手段にて前記ディジタル画像データにフィルタ処理を施したフィルタ処理後データまたは当該フィルタ処理手段にて当該ディジタル画像データにフィルタ処理を施さないフィルタ処理前データのいずれかを選択し、フィルタ出力データとして出力する選択出力手段と、
    前記選択出力手段から出力された前記フィルタ出力データから、前記オフセット補正手段においてなされた前記オフセットに対応するデータを減算する減算手段と
    を含む画像処理装置。
  2. 前記オフセット補正手段は、前記アナログ画像データがすべて正の値をとるように、当該アナログ画像データに前記オフセット補正として正極性且つ一定の直流バイアスを印加することを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
  3. 前記選択出力手段は、前記アナログ画像データの読み取りモードが写真モードの場合に、前記フィルタ出力データとして前記フィルタ処理後データを選択、出力することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  4. 前記選択出力手段は、注目画素のディジタル画像データが所定の閾値よりも低濃度である場合には、前記フィルタ出力データとして前記フィルタ処理前データを選択、出力することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 前記注目画素のディジタル画像データは、当該注目画素のフィルタ処理後データであることを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
  6. 前記減算手段にて前記オフセット分が減算された前記フィルタ出力データにγ補正を施すγ補正手段をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  7. 原稿の画像を読み取る読み取りセンサと、
    前記読み取りセンサにて読み取られたアナログ画像データにオフセット補正を施すオフセット回路と、
    前記オフセット回路にてオフセット補正が施された前記アナログ画像データをディジタル画像データに変換するアナログ/ディジタル変換回路と、
    前記アナログ/ディジタル変換回路にて変換された前記ディジタル画像データから、前記オフセット回路においてなされた前記オフセット補正に対応するデータを減算する減算回路と
    を含む画像読み取り装置。
  8. 前記オフセット回路は、前記読み取りセンサにて読み取られた前記アナログ画像データに含まれる負の成分を正方向にシフトさせるように、当該アナログ画像データにオフセット補正を施すことを特徴とする請求項7記載の画像読み取り装置。
  9. 前記アナログ/ディジタル変換回路と前記減算回路との間に設けられ、当該アナログ/ディジタル変換回路にて変換された前記ディジタル画像データにフィルタ処理を施すフィルタ処理回路をさらに含むことを特徴とする請求項7記載の画像読み取り装置。
  10. 前記減算回路にて前記オフセットに対応するデータの減算が施された前記ディジタル画像データにγ補正を施すγ補正回路をさらに含むことを特徴とする請求項7記載の画像読み取り装置。
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