JP2006253286A - セラミック回路基板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】微細な配線導体の解像度を高め、配線の側端部平面方向に微細な凹凸の発生を抑制できるセラミック回路基板を提供する。また、微細な配線導体の解像性を高め、配線の側端部平面方向に微細な凹凸の発生を抑制できるセラミック回路基板を、安価で容易に得られる製造方法を提供する。
【解決手段】セラミックスからなる複数の絶縁層を積層してなる積層体と、該絶縁層の表面及び/又は内部に形成された配線導体とを具備するセラミック回路基板であって、前記配線導体を通る電磁波の表皮深さδに対して、前記絶縁層表面へ前記配線導体を投影したときの、該配線導体と前記絶縁層との境界に存在する3δ以上の凹凸の数が、長さ方向に30δの距離に5個以下であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、セラミック回路基板及びその製造方法に関し、特に、高周波信号を使用する多層配線基板及び半導体素子収納用パッケージ、モジュール基板、高周波部品等に好適に使用できるセラミック回路基板及びその製造方法に関するものである。
近年、携帯電話をはじめとする移動体通信等の発達及び普及に伴い、通信機器や電子機器等の小型化、高機能化、低電力化等が進められ、AuやAg、Cu、Pd、Pt等の低融点、低抵抗の導体材料と、ガラスセラミックス等の低温焼成セラミックスにより、共振器、コンデンサ、コイル、フィルタ等の素子が形成されたモジュール用の配線基板として、セラミック回路基板が用いられてきている。
また、最近は、高周波電流を用いる場合が多いため、導体の低抵抗化とともに、低損失化が強く求められている。ガラスセラミックスは比較的に低損失であるが、さらなる低損失化を図るため、配線導体の改善が求められている。即ち、基板を通る高周波信号は、表皮効果によって導体と絶縁体の界面付近に集中するため、導体界面の導電率が低損失に影響を及ぼすが、この導電率の低下を抑制する必要があった。
例えば、配線導体の断面形状においてコーナー部に電界が集中して電送ロスが発生し、導電率が低下するため、断面形状を逆台形形状とし、しかも逆台形の上部両端の鋭角なコーナーに丸みをつけて、高周波信号を伝送した場合の表面抵抗を小さくすることが提案されている(特許文献1参照)。
そして、このような配線基板は、一般に、ガラスセラミック絶縁基板の表面に、銅、銀、金等を主成分とする導体ペーストを、配線パターン状に印刷形成し、しかる後にこのガラスセラミック絶縁基板を積層し、焼成することによって作製されていた。
例えば、図6(a)に示したように、グリーンシート58の上方に、印刷部位55を具備するスクリーンマスク51を配置し、図6(b)に示したように、導体ペースト57をスクリーンマスク51の印刷部位55の上に供給し、スキージ56を移動させながら導体ペースト57を印刷部位55のメッシュ孔を通過させ、図6(c)に示したように、配線導体となる導体ペースト57を印刷する。
特開2003−174261号公報
しかしながら、従来の配線パターンの形成方法は、簡便に配線パターンを形成できるという利点があったが、スクリーン印刷に用いられるスクリーンマスクのメッシュの影響により、特に、微細な配線導体を形成する場合、その端部の解像性が悪くなるという問題があった。
また、印刷形成された配線導体パターンは、積層工程において加圧されるため、形が崩れ、断面形状が扁平状になる、側端部に微細なひび割れが発生することにより焼成後に線幅方向に微細な凹凸が生じる等の問題があった。
本発明の目的は、微細な配線導体の解像度を高め、配線の側端部平面方向に微細な凹凸の発生を抑制できるセラミック回路基板を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、微細な配線導体の解像度を高め、配線の側端部平面方向に微細な凹凸の発生を抑制できるセラミック回路基板を、安価で容易に得られる製造方法を提供することにある。
本発明のセラミック回路基板は、セラミックスからなる複数の絶縁層を積層してなる積層体と、該絶縁層の表面及び/又は内部に形成された配線導体とを具備するセラミック回路基板であって、前記配線導体を通る電磁波の表皮深さをδ、長さ方向の距離をL、前記配線導体の側面に形成され、山と谷の深さが3δ以上の凹凸の数をNとすると、比L/Nが6・δ以上であることを特徴とする。
特に、前記配線導体の断面における側端部に、曲率半径が3δ以上の丸みを形成してなることが好ましい。
前記配線導体が、Ag及びCuの少なくとも1種を含むことが好ましい。
前記配線導体の幅が、300μm以下であることが好ましい。
前記電磁波の周波数が500MHz〜10GHzであることが好ましい。
また、セラミック回路基板の製造方法は、導電性粉末及び有機溶剤を含む導体ペーストを、焼成後に絶縁層となるセラミックグリーンシート上に印刷して、配線導体となる回路パターンを形成し、得られたセラミックグリーンシートを積層して積層成形体を作製し、しかる後に該積層成形体を焼成するセラミック回路基板の製法において、スキージヘッドから加圧された前記導体ペーストを、前記スクリーンマスクのメッシュの隙間から押し出して、前記配線導体となる回路パターンを印刷形成することを特徴とする。
さらに、セラミック回路基板の他の製造方法は、導電性粉末及び有機溶剤を含む導体ペーストを、焼成後に絶縁層となるセラミックグリーンシート上に印刷して、配線導体となる回路パターンを形成し、得られたセラミックグリーンシートを積層して積層成形体を作製し、しかる後に該積層成形体を焼成するセラミック回路基板の製法において、前記スクリーンマスクの一部を前記セラミックグリーンシートに接触させ、スキージヘッドから加圧された前記導体ペーストを、前記スクリーンマスクに設けられたメッシュの隙間から押し出して、前記スクリーンマスクと前記セラミックグリーンシートの間に充填し、配線パターンとなる回路パターンを印刷することを特徴とする。
従来構造(例えば、特許文献1参照)における断面構造では十分な導電率が得られなかったが、その原因が、電気信号の進行方向に対する線幅方向の微細な凹凸によって、実際の電気信号経路が長くなるためであることを知見した。
即ち、本発明のセラミック回路基板は、配線導体2を通る電磁波の表皮深さδに対して、電気信号の進行方向(図2の矢印方向)における3δ以上の奥行きを有する凹凸の数を、30δの距離において5個以下にすることにより、表皮抵抗を低減し、基板の表面や内部に、微細な配線導体を形成しても、高周波信号の伝送における導体損失を低く抑えることができる。
本発明のセラミック回路基板の製造方法は、スキージヘッドから加圧された導体ペーストを押出し、クリーンマスクのメッシュを通過させて、メッシュの裏側まで導体ペーストを十分に回り込ませることができ、導体パターンの欠損をなくし、形状を良好にできるため、導体損失が小さく、高密度な配線導体を有するセラミック回路基板を、安価で、容易に得ることができる。
また、発明のセラミック回路基板の他の製造方法は、スクリーンマスクを前記セラミックグリーンシートに接触させ、スキージヘッドから加圧された導体ペーストを押出し、メッシュを通過せしめるとともに、通過した導体ペーストの側端部をスクリーンマスクのレジスト部分で保形できるため、回路パターンが滲み広がらず、設計した形状に近づけることができ、配線導体端部の厚みを厚くすることができ、かつ、配線導体の長さ方向の凹凸を小さくでき、その結果、導体損失の小さい配線導体を得ることができる。
本発明を、図を用いて説明する。図1は、本発明のセラミック回路基板の構造を示す概略断面図である。図1によれば、セラミック回路基板1が7層の絶縁層1a〜1gから構成され、セラミック回路基板1の表面には表面導体2が形成されている。また、絶縁層1a〜1g間には内部導体3が形成されている。また1a〜1gにはその厚み方向に内部導体3間を接続するため、また表面導体2と内部導体3とを接続するための貫通導体4が形成されている。
図2(a)は、セラミック回路基板1を表面から見たときの、表面導体2の要部拡大図であり、図2(b)はその断面図である。表面導体2は、矢印で示した電気信号の進行方向、即ち表面導体2の長さ方向に対して、表面導体2の側面に凹凸Vが存在する。そして、表面導体2を通る電磁波の表皮深さδに対して、絶縁層表面への投影における、絶縁層との境界部に存在する3δ以上の深さWを有する凹凸Vの数が、長さ方向に30δの距離において5個以下であることが重要である。
従来のセラミック回路基板で十分な導電率が得られなかった理由が、電気信号の進行方向(以下、長さ方向と言う)に対する線幅方向の微細な凹凸が多数存在し、しかも凹凸が大きいため、実際の電気信号経路が長くなるためであったため、本発明は、長さ方向の導電距離を短くせしめて、電流の実効電気信号経路を短くし、高周波信号に対する導電率を改善した。
特に、線幅が細い場合、スクリーン印刷で配線導体を印刷形成すると、図2(b)に示した断面図において端部の厚みが中央の厚みよりも薄くなる(波線J参照)傾向があり、また、図2(a)における凹凸Vの深さWが大きくなり、導体損失が大きくなるという問題があった。
しかし、本発明によれば、配線導体2を通る電磁波の表皮深さδに対して、長さ方向における3δ以上の深さWを有する凹凸Vの数を、30δの距離において5個以下にすることにより、表皮抵抗を低減し、基板の表面や内部に、微細な配線導体を形成しても、高周波信号の伝送における導体損失を低く抑えることができる。
なお、本発明における凹凸Vの深さWは、図2(a)に示したように、配線導体2を流れる電気信号の主方向に対して、凸部及び凹部で平行な線を引き、その幅を深さWとしたものである。
図2(b)によれば、表面導体2の側端部Eは、丸みを帯びており、その曲率半径は、表面導体2を通る電磁波の表皮深さδの3倍以上であることが好ましい。これにより、電磁波に対して十分な断面積を確保することができ、かつ、電磁波の局所的な集中を避けることができる。
なお、セラミック回路基板1の内部に形成された内部導体3も、表面導体2と同様に、側端部Eが丸みを帯び、その曲率半径が内部導体3を通る電磁波の表皮深さδの3倍以上であることが好ましい。
表面導体2及び内部導体3は、Ag、Cu、Au、Pt、Pd及びAlのうち少なくとも1種以上を主成分とすることが好ましい。特に、価格及び導通抵抗の観点から、銀及び銅が好ましい。このような金属を用いることにより、より低抵抗を実現でき、より低導体損失の表面導体2及び内部導体3を形成することが容易になる。
表面導体2及び内部導体3の幅は、300μm以下、特に200μm以下であることが、高密度配線を容易に実現できる点で好ましい。
本発明のセラミック回路基板に用いる電磁波の周波数は、500MHz〜10GHz、特に1〜8GHzであることが好ましい。これにより、表皮深さを適度にすることができ、信号の伝送における損失を小さくすることができる。
次に、本発明の上記セラミック回路基板の製造方法を、図1のセラミック回路基板の製造方法を取り上げて具体的に説明する。2種の無機材料からなるグリーンシートを作製する。グリーンシートは、所定のセラミック粉末組成物と焼成途中で容易に揮発する揮発性有機バインダと有機溶剤及び必要に応じて可塑剤とを混合し、スラリー化する。このスラリーを用いて、リップコーター法やドクターブレード法などによってテープ成形を行い、所定寸法に切断しグリーンシートを作製する。尚、場合によっては、片方の絶縁層はペースト化して置く事も可能である。
また、所望により、このグリーンシートにパンチングなどによって貫通孔を形成する。
次に、導体ペーストを作製する。導体ペーストとして、上述したように、Ag、Cu、Au、Pt、Pd及びAlのうち少なくとも1種以上を用いることが好ましい。これらの金属粉末に対して、有機バインダ、有機溶剤及び所望により可塑剤等の有機物や無機物を添加し、混合することができる。例えば、3本ロールで混練することができる。
次いで、得られた導体ペーストを、グリーンシートの表面に塗布すること、又は、貫通孔に充填すること、によって、配線導体を形成する。
印刷には、表面導体層や内部導体層となる回路パターンの隙間が形成されたエマルジョンメッシュスクリーンマスク21を用いることができる。例えば、スクリーンマスク21は、図3に示したように、メッシュ22と、メッシュ22を支持する支持板23とで構成され、メッシュ22は、導体ペーストの通過可能な印刷部位25と、レジスト24によって目地を埋められ、導体ペーストの通過不可能な不印刷部位とを具備する。
本発明によれば、印刷方法として、下記の2つの印刷方法のうちいずれかを用いることが重要である。
まず、第一の方法を説明する。図4(a)は印刷時の様子を示したもので、本発明によれば、印刷にスキージヘッド30を用いることができる。
スキージヘッド30は、導体ペーストを加圧しながら排出できる構造であれば良く、例えば、図4(a)のように、導体ペースト27を排出する排出ガイド29と、ポリウレタン製等の板状又は剣状のスキージと、を具備し、さらに所望により、図中で矢印の方向に移動させるための駆動装置を備えることが好ましい。
このスキージヘッド30は、導体ペースト27を加圧して導入口Bから押し出し、スクリーンマスク21の印刷部位25から導体ペースト27を圧入せしめることができる。
このように、スクリーンマスクの印刷部位から導体ペーストを加圧しながら押し出す印刷方法を採用することにより、従来充填しにくかったスクリーンマスクのメッシュの裏側まで十分に導体ペーストを回り込ませることができ、導体パターンの欠損をなくし、形状を良好にできる。その結果、導体損失が小さく、高密度な配線導体を有するセラミック回路基板を、安価で、容易に得ることができる。
また、第一の方法によれば、スクリーンマスク21を、導体ペースト27を印刷するグリーンシート28とスクリーンマスク21の印刷部位25は、種々の大きさ、形状を設定することができるため、印刷部位25の幅に対してスキージヘッド30の導入口Bの幅が、大きくても、また、小さくても本発明の効果を奏することができる。
即ち、スキージヘッド30の導入口Bの大きさは、所望の大きさを採用できる。例えば、図4(a)は印刷部位25に比べて導入口Bが小さい場合図、4(b)はさらに小さい場合、を示しているが、導入口Bが印刷部位25よりも大きい場合(図示せず)であっても良い。
なお、スキージヘッド30は、グリーンシートの表面に対して平行に移動するような駆動機構を具備していることが、均一な厚みの配線導体を形成し易い点で好ましい。
次に、第二の方法を説明する。図5は印刷時の様子を示したもので、第一の方法と同様に、第二の方法においても、印刷時にスキージヘッド50を用いることが重要である。このスキージヘッド50は、第一の方法で用いたものと同じで良い。
本発明は、印刷時に、グリーンシートとスクリーンマスクのレジスト部を密着させて、スクリーンマスクから導体ペースト47を圧入することが重要である。例えば、図5(a)に示した状態から、スキージヘッド50を移動させてグリーンシート48とスクリーンマスクのメッシュとの間に導体ペースト47を充填させる。
このようにグリーンシートとスクリーンマスクを密着させることによって、スクリーンマスクとグリーンシートの間に導体ペーストを充填できるため、導体ペーストの滲み広がりを顕著に低減することができる。
次いで、グリーンシートとメッシュとの隙間に導体ペーストを充填して一定時間静置した後、グリーンシートとスクリーンマスクを引き離すことも重要である。このように静置させることによって、導体ペーストが、レジスト隙間部の形状に保形され、端部の厚みが厚く、解像性の良い配線導体パターンを形成することができる。ペーストの粘度や印刷条件を調整することにより、導体形状を変えることもできる。
次に、上述の印刷工程で、グリーンシート単体又は導体ペーストを印刷したグリーンシートを所定の積層順序に応じて積層して積層成形体を形成した後、焼成する。なお、積層時に、グリーンシートの代わりに絶縁体ペーストを塗布することも可能である。
本発明のセラミック回路基板の作製方法において、端部の膜厚が厚く印刷形成された配線導体パターンは、積層時に端部がつぶされても、微小なひび割れを抑制でき、逆に、プレスによって端部に丸みが生じ、また、焼結時の熱によって、丸みの平滑性が助長される。
なお、配線導体端部の形状を制御するため、導体ペーストの無機分組成として、主成分以外の金属や、無機酸化物、ガラス等を含有させても良い。
上記のようにして作製したセラミック回路基板においては、導体の厚みが端部まで十分に厚く、かつ、配線導体の長さ方向のパターン解像性が良好であるため、導体形状による導体損失を低減でき、電気特性に優れた配線導体を得ることができる。
先ず、SiO−Al−MgO−CaO−BaO−B−ZnO−TiO−NaO−LiOガラス粉末80質量%と、平均粒径が約1μmのAl粉末20質量%からなるセラミック材料AとSiO−Al−MgO−CaO−BaO−SrO−Bガラス粉末60質量%と、平均粒径が約1μmのAl粉末40質量%からなるセラミック材料Bを準備した。これらのセラミック材料A、Bに、アクリル酸系の有機バインダ、可塑剤、有機溶剤を添加してなるスラリーを、ドクターブレード法により薄層化し、基板用のグリーンシートを作製した。
次に、Ag粉末に、ホウ珪酸ガラス及び有機ビヒクルを添加し、これらを攪拌した後、銀粉末及び有機バインダの凝集体がなくなるまで3本ロールミルで混合し、ペースト化し、導体ペーストを作製した。有機ビヒクルは、有機バインダとして、エチルセルロースを5質量部、有機溶剤としてα−テルピネオールを95質量部とから構成し、この有機ビヒクルを、銀粉末100質量部に対して12質量部添加した。
次に、上記のグリーンシート表面に、上記の導体ペーストを用いて印刷を行った。No.1は、従来の印刷方法(オフコンタクト印刷法)、No.2は上記第一のスキージヘッドを用いた印刷方法(オフコンタクト印刷法)により作製した。
No.3〜12は、加圧押し出し式のスキージヘッドを備えたスクリーン印刷(オンコンタクト印刷法)により、線路幅30〜300μm、膜厚15μm、測定周波数が表1に示すようになる線路半径の、リング形状のマイクロストリップラインとなる表面導体パターンを形成した。
また、半径10mmのGND導体となるベタ導体パターンを形成した。その後、これらのグリーンシートを位置合わせした後、表面導体のマイクロストリップリング導体とGND導体の、積層厚み方向の距離が350μmとなるように、積層して積層体を作製し、これを大気中400℃で脱バインダ処理し、さらに、大気中910℃で焼成してセラミック回路基板(マイクロストリップリング共振器)を作製した。積層における加圧条件及び導体ペーストの粘度、オンコンタクト印刷における印刷条件を変えることにより、表1に示した形状のマイクロストリップリング導体を得た。
次に、マイクロストリップリング共振器の共振特性をSパラメータネットワークアナライザ(アジレント・テクノロジー社製8722ES)により測定した。共振器の無負荷Q(Qu値)から、軸対称有限要素法により、実効導電率を算出した。この実効導電率を純Agの導電率(6.1×10Ω−1・m−1)を100%として規格化し、実効比導電率として表した。
共振特性を測定した後、マイクロストリップリング共振器において、導体長さ方向30δμmあたりの、導体端部における3δμm以上の凹凸の数を、1500倍の走査型電子顕微鏡像において8箇所測定し、それらの平均値を算出し、端部凹凸数とした。また、導体断面における端部の曲率半径を、導体端部の凹凸と同様に、1500倍の走査型電子顕微鏡像において8箇所測定し、それらの平均値を算出した。以上の評価結果を表1に記載した。
結果を表1に示した。
Figure 2006253286
本発明の試料No.2〜12は、実効比導電率が65%以上と高く、低損失な回路を実現できるセラミック回路基板であることが判る。
一方、スキージヘッドにより導体ペーストを加圧していない本発明の範囲外の試料No.1は、長さ30δ当たりに深さ3δ以上の凹凸の数が10個以上であり、実効比導電率が48%以上と低かった。
本発明のセラミック回路基板の構造を示す概略断面図である。 本発明のセラミック回路基板に形成された表面導体の構造を示すもので、(a)は表面から見た要部拡大平面図、(b)は(a)の断面図である。 本発明に用いたスクリーンマスクの構造を示す説明図で、(a)は概略断面図、(b)はその部分拡大図である。 本発明のセラミック回路基板の製造方法における印刷時の様子を示した説明図であり、(a)はスキージヘッドが大きい場合、(b)はスキージヘッドが小さい場合を示す。 本発明のセラミック回路基板の他の製造方法における印刷時の様子を示した説明図であり、(a)はスキージヘッドが不印刷部位にある場合、(b)はスキージヘッドが印刷部位にある場合を示す。 従来のセラミック回路基板の製造方法を示す説明図である。
符号の説明
1・・・絶縁基板
1a〜1g・・・絶縁層
2・・・表面導体
3・・・内部導体
4・・・貫通導体
21・・・スクリーンマスク
22・・・メッシュ
23・・・支持板
25・・・印刷部位
B・・・導入口
E・・・表面導体2の側端部
V・・・凹凸
W・・・凹凸の深さ

Claims (7)

  1. セラミックスからなる複数の絶縁層を積層してなる積層体と、該絶縁層の表面及び/又は内部に形成された配線導体とを具備するセラミック回路基板であって、前記配線導体を通る電磁波の表皮深さをδ、長さ方向の距離をL、前記配線導体の側面に形成され、山と谷の深さが3δ以上の凹凸の数をNとすると、比L/Nが6・δ以上であることを特徴とするセラミック回路基板。
  2. 前記配線導体の断面における側端部に、曲率半径が3δ以上の丸みを形成してなることを特徴とする請求項1記載のセラミック回路基板。
  3. 前記配線導体が、Ag及びCuの少なくとも1方を含むことを特徴とする請求項1又は2記載のセラミック回路基板。
  4. 前記配線導体の幅が、300μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のセラミック回路基板。
  5. 前記電磁波の周波数が500MHz〜10GHzであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のセラミック回路基板。
  6. 導電性粉末及び有機溶剤を含む導体ペーストを、焼成後に絶縁層となるセラミックグリーンシート上に印刷して、配線導体となる回路パターンを形成し、得られたセラミックグリーンシートを積層して積層成形体を作製し、しかる後に該積層成形体を焼成するセラミック回路基板の製法において、スキージヘッドから加圧された前記導体ペーストを、前記スクリーンマスクのメッシュの隙間から押し出して、前記配線導体となる回路パターンを印刷形成することを特徴とするセラミック回路基板の製造方法。
  7. 導電性粉末及び有機溶剤を含む導体ペーストを、焼成後に絶縁層となるセラミックグリーンシート上に印刷して、配線導体となる回路パターンを形成し、得られたセラミックグリーンシートを積層して積層成形体を作製し、しかる後に該積層成形体を焼成するセラミック回路基板の製法において、前記スクリーンマスクの一部を前記セラミックグリーンシートに接触させ、スキージヘッドから加圧された前記導体ペーストを、前記スクリーンマスクに設けられたメッシュの隙間から押し出して、前記スクリーンマスクと前記セラミックグリーンシートの間に充填し、配線パターンとなる回路パターンを印刷することを特徴とするセラミック回路基板の製造方法。

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