JP2006252937A - 同軸ケーブル及び同軸ケーブルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】シールド特性、柔軟性、細径化構成、耐屈曲性、経済性を満足し、かつ端末加工性を改善する。
【解決手段】同軸ケーブル1は、中心導体11、絶縁体12、横巻シールド層13、及び外被20が同軸に順次積層された構造を有する。そして横巻シールド層13を構成する横巻線13aの少なくとも一部が、横巻線同士で互いに固着していることにより、端末加工性が改善されている。この横巻線13aには錫メッキが設けられ、上記の横巻線同士の固着は、錫メッキが一旦溶融した後に冷却されて形成されている。また横巻線13aに設けられた錫メッキは、0.2μm以上1.0μm以下の厚さを有している。さらに上記構成に加えて、絶縁体12と横巻シールド層13との間に、金属が蒸着またはメッキされたテープ層を備えてもよい。
【選択図】図2
【解決手段】同軸ケーブル1は、中心導体11、絶縁体12、横巻シールド層13、及び外被20が同軸に順次積層された構造を有する。そして横巻シールド層13を構成する横巻線13aの少なくとも一部が、横巻線同士で互いに固着していることにより、端末加工性が改善されている。この横巻線13aには錫メッキが設けられ、上記の横巻線同士の固着は、錫メッキが一旦溶融した後に冷却されて形成されている。また横巻線13aに設けられた錫メッキは、0.2μm以上1.0μm以下の厚さを有している。さらに上記構成に加えて、絶縁体12と横巻シールド層13との間に、金属が蒸着またはメッキされたテープ層を備えてもよい。
【選択図】図2
Description
本発明は、ノートパソコン、携帯電話等の情報通信機器や超音波診断装置、内視鏡、CCDカメラ等に用いられる同軸ケーブルとその製造方法に関する。
近年、ノートパソコン、携帯電話、小型ビデオカメラ、無線通信等の普及で、これら情報通信機器の小型・軽量化に加えて、データの高速伝送、高密度化が求められている。そして、これらの情報通信機器においては、通常、液晶表示部は折りたたみ可能な構造とされている。このため、機器本体部と表示部との間の電気接続は、回動又は捻回を伴う配線構造とされている。また、一般に、高周波の信号線から放射される電磁波によって、回路間に電磁干渉(EMI)が生じるのを抑制することが必要とされている。これに対応するために、高シールド、細径化構成、高柔軟性、高耐屈曲性等の特性を備えた高周波同軸ケーブルが必要となる。また当然に、これら機能を満たした上で同軸ケーブルとしての経済性が重要視される。
一方、同軸ケーブルに対して端末加工を行ってコネクタを取り付ける工程においては、一般的に同軸ケーブル先端の段剥き加工を行う皮むき自動機が使用される。このときに、外部導体を持った同軸ケーブルは、段剥き時にその先端の外部導体のバラケが発生してしまうと、皮むき自動機に安定して適用することができない、という問題がある。すなわち、端末加工を行う同軸ケーブルには、上記のような端末加工適性がさらに必要となる。
上記のような電子機器用途に使用される同軸ケーブルとしては、一般的には、編組シールド構造もしくはセミフレキシブル構造のものが用いられる。編組シールド構造の同軸ケーブルは、内部導体の外周に誘電体層を設け、その誘電体層の外周に金属製編組を外部導体として設け、更にその外周に保護皮膜層を被覆して構成される。
上記の編組シールド構造の同軸ケーブルにおいては、金属線編組の組織を1本組みとして細径化した編組構造の同軸ケーブルが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、セミフレキシブル構造の同軸ケーブルとして、横巻シールドの外周に外側メッキ層を形成した構造(例えば、特許文献2参照)や、外部導体の編組の各隙間を溶融金属メッキによって埋めた構造(例えば、特許文献3参照)のものが知られている。
上記の編組シールド構造の同軸ケーブルにおいては、金属線編組の組織を1本組みとして細径化した編組構造の同軸ケーブルが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、セミフレキシブル構造の同軸ケーブルとして、横巻シールドの外周に外側メッキ層を形成した構造(例えば、特許文献2参照)や、外部導体の編組の各隙間を溶融金属メッキによって埋めた構造(例えば、特許文献3参照)のものが知られている。
またこの他、中心導体上に樹脂を被覆してなる絶縁電線を、銅あるいはアルミ等の金属管に挿入した後、金属管と絶縁電線の間に隙間がないように均一にシンキング加工したセミリジット構造の同軸ケーブル(例えば、特許文献4参照)、あるいは、導体上に順に絶縁体、無電解金属メッキ層、電解金属メッキ層、及び保護被膜を同軸に設けた外部導体メッキ構造の同軸ケーブル(例えば、特許文献5参照)が知られている。
特開平8−102222号公報
特開2003−45244号公報
特開2004−152685号公報
特開平8−31242号公報
特開2000−138013号公報
ノートPCや携帯電話等の電子機器等に使用する同軸ケーブルには、適用電子機器の小型化に応じて一層の細径化が要求されている。同時に高シールド、電子機器の小型化に伴う細径化構成、電子機器内における配線取り回しに対応するための高柔軟性、電子機器が使用中に繰り返し屈曲されることによる高耐屈曲性、皮むき自動機に対応するための端末加工適性、及び同軸ケーブルとしての経済性が重要視される。
これに対して特許文献1のような編組シールド構造は端末加工性には有利である。しかしながら、この場合にも編組を所定ピッチ以下でタイトに構成しないと、先端の段剥き加工時にバラケが発生して問題となる。このときに小ピッチでタイトに編組を構成することは、同軸ケーブルが堅くなって柔軟性や耐屈曲性が損なわれる。すなわち、編組シールド構造は、上記のように細径化にも不利であり、また端末加工性を満足させると堅くなって柔軟性も悪く耐屈曲性能も阻害される。またこれに加えて、生産性も悪化しコストアップにもなる。
また上記特許文献2、3のセミフレキシブル構造の同軸ケーブルでは、メッキを別工程で施すため細径化構成、柔軟性、耐屈曲性、経済性等が阻害される。また、上記特許文献4のようなセミリジッド構造の同軸ケーブルは、金属管を使用するため、細径化構成、柔軟性、耐屈曲性等が問題となり、またコストも非常に高価である。また上記特許文献5のように、外部導体メッキ構造の同軸ケーブルは、細径化には有利であるが、この構成では堅くて座屈しやすいという問題がある。
細径化、柔軟性、耐屈曲性、経済性に関しては、セミフレキシブル構造やセミリジッド構造を有しない横巻きシールド構成が有利である。しかしながら、横巻シールド自体は上記の端末加工性が悪く、端末加工時に横巻シールドの横巻線にバラケが生じてしまうという問題があり、現状では全ての要求を満足する同軸ケーブルが提供されていない。
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたもので、シールド特性、柔軟性、細径化構成、耐屈曲性、及び経済性を満足し、かつ端末加工性を改善した同軸ケーブルとその製造方法の提供を課題とする。
本発明による同軸ケーブルは、中心導体、絶縁体、横巻シールド層、及び外被が同軸に順次積層された構造を有する同軸ケーブルであって、横巻きシールド層を構成する横巻線の少なくとも一部が、横巻線同士で互いに固着しているようにしたものである。例えばこの横巻線には錫メッキが設けられ、上記の横巻線同士の固着は、錫メッキが一旦溶融した後に冷却されて形成されている。また横巻線に設けられた錫メッキは、0.2μm以上で1.0μm以下の厚さとすることができる。さらに本発明による他の同軸ケーブルは、上記構成に加えて、絶縁体と横巻シールド層の間に、金属が蒸着またはメッキされたテープ層が備えられている。
また、本発明による同軸ケーブルの製造方法は、中心導体、絶縁体、横巻シールド層、及び外被が同軸に順次積層された構造を有する同軸ケーブル、または中心導体、絶縁体、金属が蒸着またはメッキされたテープ層、横巻シールド層、及び外被が同軸に順次積層された構造を有する同軸ケーブルの製造方法であって、横巻シールド層を構成する横巻線の少なくとも一部を、横巻線同士で互いに固着させるようにしたものである。
上記横巻線同士の固着は、横巻シールド層を形成した後に、予熱処理を行うことにより生成させることができる。またこの予熱処理は、横巻線シールド層を構成する横巻線の表面のメッキ層の融点以上となる温度に横巻シールド層を加熱する処理である。
また、外被形成工程において、横巻シールド層を構成する横巻線表面のメッキ層の融点以上となる温度で外被となる樹脂材料をメッキ層に接触させることにより、横巻線同士の固着を生じさせることができる。
また、外被形成工程において、横巻シールド層を構成する横巻線表面のメッキ層の融点以上となる温度で外被となる樹脂材料をメッキ層に接触させることにより、横巻線同士の固着を生じさせることができる。
本発明による同軸ケーブルは、シールド特性、柔軟性、細径化構成、耐屈曲性、経済性を満足し、かつ端末加工性を改善することができる。
図により本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明による同軸ケーブルの一実施形態の断面図であり、図2は図1の同軸ケーブルの層構成を説明するための図である。図1及び図2において、1は同軸ケーブル、10は同軸ケーブル素線、11は中心導体、12は絶縁体、13は外部導体、13aは横巻線、20は外被である。
また外部導体13は、細径の同軸ケーブルにおいて一般的に使用される可撓性を有する外部導体(いわゆるシールド)を適宜選択して用いることができる。このような外部導体13は、例えば、細径導線からなる横巻線13aを絶縁体12の外周に横巻きで巻き付けることにより形成させることができる。
外被20は、上記外部導体13の周囲に所定の樹脂を押出被覆加工して形成する。外被20を形成する樹脂材料としては、同軸ケーブルで一般的に使用される外被部材から適宜選択して用いることができるが、絶縁体12と同様にフッ素樹脂を好適に使用することができる。フッ素樹脂は、上記のように薄肉加工性が良好であるためケーブルの細径化に適していることと、またこれに加えて動摩擦係数が低いため耐屈曲特性が良くなることから、特に上述の無線機能を持った電子機器用の同軸ケーブルに好適に適用することができる。
上記フッ素樹脂としては、具体的には、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)などを用いることができる。
そして本実施形態の同軸ケーブル1は、横巻線13aの表面に被覆されているメッキ層の少なくとも一部を熱によって溶融させ、横巻線13a間で軽度の固着を生じさせた構成を有することを特徴としている。横巻線13aに軽度の固着を生じさせておくことにより、上記端末加工における段剥き(外被除去)時に横巻線13aがバラケることなく、安定して処理を行うことができるようになる。横巻線13aの固着は、横巻線13a同士の全域にわたって生じさせる必要はなく、上述の端末加工時に横巻線13aのバラケが生じない程度に固着していればよい。
また横巻線13aとしては、一般に錫メッキや銀メッキを施した軟銅線や合金線が用いられるが、本実施形態では、融点の低い錫メッキ層を有する横巻線を使用する。そして横巻線13aの固着は、横巻線形成後の予熱処理、外被20の被覆成形時の外被樹脂温度の制御、外被20の被覆成形時の線速制御、もしくはこれらの組み合わせによって最適化することができる。なかでも、横巻線13aを形成した後の予熱処理が最も効果的で、固着状態の制御も容易である。
上記横巻線13aの固着を予熱処理によって生じさせる場合、絶縁体12の周囲に横巻線13aによる外部導体13を形成した後に予熱を加える。これにより、横巻線13aの表面の錫メッキ層を溶融させてフローさせ、その錫材料により横巻線13a同士を固着させる。このとき、錫の融点は約230℃であるため、錫メッキ層がその融点を超えるような温度となるように予熱を加える。また、予熱温度を上げ過ぎると、絶縁体12が軟化・変形したり、錫メッキ層が完全にフローして必要以上に固着が進んでしまうため、その予熱温度には上限がある。例えば以下に説明する加熱炉による予熱の場合、その上限は800℃前後である。
予熱の方法としては、横巻線13aの表面が錫の融点以上となるように加熱できればよく、例えば、所定雰囲気の炉内温度を有する加熱炉を通すことにより横巻線13aに予熱を加え、このときの予熱条件を最適化することで所望の固着度合いをもった外部導体13を形成することができる。また予熱工程は、同軸ケーブル素線10に対して外被20を押出被覆成形するときに押出被覆工程の上流側でインラインで行ってもよく、また、恒温槽やギアオーブンを使用してオフラインでバッチ処理によって予熱を加えるようにしてもよい。
また、上記の横巻線同士の固着構造を形成するために、外被20を押出被覆成形するときの外被20の樹脂材料の樹脂温度を最適化することにより、外被20の溶融樹脂材料が有する熱量によって横巻線13aの錫メッキを溶融させてフローさせ、上記固着構造を形成させることができる。このときに、外被20に使用する樹脂材料の被覆時の樹脂温度は、横巻線13aのメッキ材料である錫よりも高いことが必要である。外被20の樹脂材料として上記のフッ素樹脂を用いた場合、その融点は錫の融点よりも大幅に高い。例えば、PFAの融点は310℃、FEPの融点は260℃、ETFEの融点は270℃である。従って、これらのフッ素樹脂を押出被覆成形する際には、その樹脂温度は錫の融点より高くなっているため、樹脂温度を過度に下げることなく横巻線に接触させることにより、錫メッキの少なくとも一部を溶融させて、上記の固着構造を形成することができる。この場合は、前述の予熱工程は不要である。
外被20の押出被覆成形の際には、押出機のクロスヘッドダイの吐出口から吐出された樹脂を引き落として横巻線13aに接着させ、これを冷却して外被20を形成するが、この引き落とし率と横巻線の線速(外被樹脂の吐出量)を制御し、所望の固着度合いが得られる程度の被覆時の樹脂温度となるように被覆条件を設定する。
従来は、横巻線13aが固着するとケーブルが堅くなって柔軟性や耐屈曲特性が悪化するため、固着が生じないような樹脂温度で被覆できるように、引き落とし時の条件を設定して被覆形成を行なっている。これに対して本実施形態では、ケーブルの端末加工性を改善する程度で、かつ柔軟性や耐屈曲特性を阻害しないように固着状態を最適化して、外被の被覆成形を行なうようにする。
また上記の横巻線13aのメッキ層の溶融・固着の程度は、メッキ層の厚さもパラメータとなる。メッキ層の厚さとフローするメッキ材料の量には相関があるため、メッキ厚を最適に設定することにより、横巻線の所望の固着度合いを得ることができる。
本実施形態では、良好な固着構造を得るために、横巻線表面の錫メッキ層は、0.2μm以上必要である。また、1.0μmを超える厚メッキになると、同軸ケーブルが堅くなって柔軟性が損なわれ、また厚メッキのために高波波での表皮効果で、信号ロスが増大する問題が生じる。
本実施形態では、良好な固着構造を得るために、横巻線表面の錫メッキ層は、0.2μm以上必要である。また、1.0μmを超える厚メッキになると、同軸ケーブルが堅くなって柔軟性が損なわれ、また厚メッキのために高波波での表皮効果で、信号ロスが増大する問題が生じる。
図3は、本発明による同軸ケーブルの他の実施形態を示す断面図で、図中、14は金属蒸着テープ層である。
本実施形態は、上記図1の構成に加えて、絶縁体12と外部導体13との間に金属蒸着テープ層14を設けた構成を有している。この金属蒸着テープ層14を備えることにより、信号ロスの低減とシールド効果を高めることができる。
本実施形態は、上記図1の構成に加えて、絶縁体12と外部導体13との間に金属蒸着テープ層14を設けた構成を有している。この金属蒸着テープ層14を備えることにより、信号ロスの低減とシールド効果を高めることができる。
上記金属蒸着テープ層は、プラスチックテープの表面に金属を蒸着させてなっている。このプラスチックテープの基材としては耐熱性や寸法安定性を鑑みてPETやポリフェニレンサルファイドなどを好適に用いることができる。また、蒸着金属やメッキ金属には、銀、銅などの良導電性金属を使用する。また上記金属蒸着テープに換えて、プラスチックテープの表面に金属メッキを施してなる金属メッキテープを適用することができる。
また上記の金属蒸着テープや金属メッキテープを絶縁体12の表面に配置する場合、そのテープを縦添えで配置しても、またテープを絶縁体12の表面に巻回してもよいが、縦添えにして配置した方が、特性上においても好ましい。
図1に示す構成の同軸ケーブル1を作成した。中心導体11は、外径0.05mmの銀メッキ軟銅線を7本撚って形成した。このときの中心導体11の径は0.15mmφであった。そしてこの中心導体11を厚さ0.145mmのFEPで被覆して絶縁体12とした。このときの絶縁体12の外径は0.44mmφであった。そして、絶縁体12の外周面に、外径0.05mmの錫メッキ軟銅線からなる横巻線13aをピッチ6mmで巻き付けて外部導体13とした。
そして、外被20の押出被覆を行うクロスヘッドダイの上流側で、横巻線13aによる外部導体13に対して予熱処理を施した。ここではクロスヘッドの上流側に炉長1mの加熱炉を設置し、外部導体13が形成された同軸ケーブル素線10をその加熱炉内部で通過させて予熱した。加熱炉の出口部分は、クロスヘッドダイの上流側30cmの位置にあり、加熱炉の設定温度は700℃とした。また外部導体13が形成された同軸ケーブル素線10の通過速度(線速)は、20〜30m/minの範囲であった。
そして加熱炉によって予熱処理された同軸ケーブル素線10に対して、インラインで外被20を押出被覆成形した。外被20の材料にはPFAを使用し、クロスヘッドダイの温度を380℃に温調した。そしてクロスヘッドダイから吐出したPFAの径が目標径まで小さくなるように引き落とした状態で、外部導体13の表面に被覆を行った。ここでは厚さ0.08mmの厚さでPFAを被覆することにより、外径0.7mmφの同軸ケーブルが得られた。
外被の樹脂材料としてFEPを用いた。このとき、クロスヘッドダイの温度を350℃とした。その他の製造条件は、上記実施例1と同様とした。
外被の樹脂材料としてETFEを用いた。このとき、クロスヘッドダイの温度を310℃とした。その他の製造条件は、上記実施例1と同様とした。
上記実施例1〜3で得られた同軸ケーブルを用いて端末加工処理を行ったところ、横巻線13aのバラケがなく良好な加工特性が得られた。また、横巻線の固着が適度なレベルであるため、柔軟性、耐屈曲特性、減衰特性についても良好な結果が得られた。
1…同軸ケーブル、10…同軸ケーブル素線、11…中心導体、12…絶縁体、13…外部導体、13a…横巻線、14…金属蒸着テープ層、20…外被。
Claims (10)
- 中心導体、絶縁体、横巻シールド層、及び外被が同軸に順次積層された構造を有する同軸ケーブルであって、前記横巻きシールド層を構成する横巻線の少なくとも一部が、前記横巻線同士で互いに固着していることを特徴とする同軸ケーブル。
- 前記横巻線は、予め表面にメッキ層が設けられ、前記横巻線同士の固着は、前記メッキ層が一旦溶融した後に冷却されて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の同軸ケーブル。
- 前記メッキ層は、錫によるメッキ層であることを特徴とする請求項2に記載の同軸ケーブル。
- 前記メッキ層は、0.2μm以上1.0μm以下の厚さを有することを特徴とする請求項2または3に記載の同軸ケーブル。
- 前記絶縁体と前記横巻シールド層の間に、金属が蒸着またはメッキされたテープ層を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の同軸ケーブル。
- 中心導体、絶縁体、横巻シールド層、及び外被が同軸に順次積層された構造を有する同軸ケーブルの製造方法であって、前記横巻シールド層を構成する横巻線の少なくとも一部を、前記横巻線同士で互いに固着させることを特徴とする同軸ケーブルの製造方法。
- 中心導体、絶縁体、金属が蒸着またはメッキされたテープ層、横巻シールド層、及び外被が同軸に順次積層された構造を有する同軸ケーブルの製造方法であって、前記横巻きシールド層を構成する横巻線の少なくとも一部を、前記横巻線同士で互いに固着させることを特徴とする同軸ケーブルの製造方法。
- 前記横巻線同士の固着は、前記横巻シールド層を形成した後に、予熱処理を行うことにより生成させることを特徴とする請求項6または7に記載の同軸ケーブルの製造方法。
- 前記予熱処理は、前記横巻線シールド層を構成する横巻線の表面のメッキ層の融点以上となる温度に前記横巻シールド層を加熱する処理であることを特徴とする請求項8に記載の同軸ケーブルの製造方法。
- 前記外被を前記横巻シールド層に押出被覆成形する外被形成工程を有し、前記外被形成工程において、前記横巻シールド層を構成する横巻線表面のメッキ層の融点以上となる温度で前記外被となる樹脂材料を前記メッキ層に接触させることにより、前記横巻線同士の固着を生じさせることを特徴とする請求項6または7に記載の同軸ケーブルの製造方法。
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