JP2006294551A - 同軸ケーブル - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来品に比べ、信号の減衰量が低く、シールド能力が高く、細い同軸ケーブルを提供する。
【解決手段】 単線、あるいは撚り線からなる内部導体2の周囲に絶縁体層3を設け、その絶縁体層3の周囲に外部導体を設け、その外部導体の周囲に外皮5を有し、GHz帯域で使用する同軸ケーブル1において、絶縁体層3が1GHzでの比誘電率が2.5以下の低誘電率高分子材料からなり、外部導体が6μm以下の厚さの乾式めっきにより、あるいは乾式めっきと湿式めっきを組み合わせて作製された金属膜4からなり、外皮外径が0.5mm以上であるものである。
【選択図】 図1
【解決手段】 単線、あるいは撚り線からなる内部導体2の周囲に絶縁体層3を設け、その絶縁体層3の周囲に外部導体を設け、その外部導体の周囲に外皮5を有し、GHz帯域で使用する同軸ケーブル1において、絶縁体層3が1GHzでの比誘電率が2.5以下の低誘電率高分子材料からなり、外部導体が6μm以下の厚さの乾式めっきにより、あるいは乾式めっきと湿式めっきを組み合わせて作製された金属膜4からなり、外皮外径が0.5mm以上であるものである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、GHz帯域の高周波信号の伝送に用いる同軸ケーブルに関する。
内部導体の周囲に絶縁体を設け、その外周に外部導体を設けてなる同軸ケーブルの外部導体には、Cu、Al、Cu合金などの良導電性金属材料からなる金属線を用いることが一般的である。
他の例として、高周波帯域の低減衰化とシールド能力の強化を目的とし、ポリエチレン(例えば、PET)フィルム上にスパッタと電解めっきによって金属(例えば、Cu)膜を作製した箔を前記絶縁体に縦添えし、その上から金属線を巻いて外部導体とするものがある。
特許文献1では、前記絶縁体上に設けられた金属線からなる編組の上から、溶融めっきを絶縁体層に達するまで施し、金属線の隙間を埋めることによって外部導体の導電特性を上げることが提案されている。
同軸ケーブルの絶縁体上に金属膜を直接形成して外部導体とすることは、特許文献2などで提案されており、公知である。
外部導体として前記金属膜を有する同軸ケーブルに関するより具体的なものとして、特許文献3において、絶縁体を2層構造とした上で、無電解めっきによるアンカー金属層を絶縁体上に作製し、その上に電解めっきによって良導電性金属層を順次設けることが提案されている。
また、特許文献4においては、湿式、乾式めっき法を用いて絶縁体上に作製された金属めっき層を外部導体とする外径0.5mm以下の同軸ケーブルが提案されている。
しかしながら、横巻き、あるいは2重横巻きにされた金属線のみを外部導体とする同軸ケーブルに波長の短い1GHz以上の高周波信号を流す場合、金属線と金属線の隙間から、電磁波が漏洩し、信号の減衰量の増加やシールド能力の低下を招く。
また、GHz帯域の高周波信号は表皮効果の影響から、導体表面のわずかな厚さのみを流れる。現在、外部導体に用いられている金属線のうち最細径の線は13μmである。表皮効果から電磁波が1/eに減衰される導体厚さである表皮の厚さは、導電率100%IACSの導体において1GHzで2.1μmであり、前記金属線の最細径の金属線よりも遙かに薄い。そのため、金属線を外部導体に用いることは、同軸ケーブルの細径化の観点から見た場合、不適である。
PETフィルム上にCuをめっきした箔を絶縁体に縦添えし、その上から金属線を巻き付けたものを外部導体とした同軸ケーブルは、信号の減衰量が少なく、シールド能力も高いが、PETフィルムの厚みだけ外部導体部が厚くなってしまう。また、絶縁体上に直接Cuをめっきした場合に比べ、縦添えの工程があるため、手間がかかってしまう。
特許文献1では、絶縁体の融点よりも高温を必要とする溶融めっきはできない。例えば、同軸ケーブルの絶縁体に広く利用されている低誘電率高分子材料であるPFA(四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体)を絶縁体として使用する場合、その融点である約300℃以下でしか溶融めっきができない。そのため、使用できる金属が低融点金属であるSnなどに限られてしまい、良導電材料であるCuやAl、Agを使用することができない。
特許文献3においては、外部導体として無電解めっき、電解めっきを併用し、80〜100μmの厚さの金属膜を絶縁体上に作製しているため、無電解めっき液と電解めっき液の2種類の廃液処理が必要である。さらに、湿式めっきはプラズマを用いた乾式めっきに比べ、合金薄膜の作製が困難であること、絶縁体の種類によっては密着力が低いことの2つの欠点がある。また、金属膜の厚さ80〜100μmは、前述したように1GHz以上での使用には充分すぎる厚さであり、細径化の観点から見て適切な厚さとは言えない。これは、特許文献5で限定されているCuの厚さ6〜70μmについても同様である。
特許文献4のように、外径が0.5mm以下の極細径同軸ケーブルの場合、内部導体サイズがAWGサイズで40より細いものとなってしまい、内部導体の高抵抗化から信号の減衰量が大きくなる。そのため、信号の減衰量が大きくても利用可能な一部の用途に限られてしまう。ここで、AWG(American Wire Gauge)は導体サイズを表す番手であり、その数が増えると導体サイズは小さくなる。
そこで、本発明の目的は、従来品に比べ、信号の減衰量が低く、シールド能力が高く、細い同軸ケーブルを提供することにある。
本発明は前記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、単線、あるいは撚り線からなる内部導体の周囲に絶縁体層を設け、その絶縁体層の周囲に外部導体を設け、その外部導体の周囲に外皮を有し、GHz帯域で使用する同軸ケーブルにおいて、前記絶縁体層が1GHzでの比誘電率が2.5以下の低誘電率高分子材料からなり、前記外部導体が6μm以下の厚さの乾式めっきにより、あるいは乾式めっきと湿式めっきを組み合わせて作製された金属膜からなり、外皮外径が0.5mm以上である同軸ケーブルである。
請求項2の発明は、単線、あるいは撚り線からなる内部導体の周囲に絶縁体層を設け、その絶縁体層の周囲に外部導体を設け、その外部導体の周囲に外皮を有し、GHz帯域で使用する同軸ケーブルにおいて、前記絶縁体層が1GHzでの比誘電率が2.5以下の低誘電率高分子材料からなり、前記外部導体が6μm以下の厚さの乾式めっきにより、あるいは乾式めっきと湿式めっきを組み合わせて作製された金属膜の周囲に60%IACS以上の導電率を有する金属線を巻いたものからなり、外皮外径が0.5mm以上である同軸ケーブルである。
請求項3の発明は、前記絶縁体層が1GHzでの比誘電率が2.5以下の低誘電率高分子材料からなる第1の絶縁体層と、その第1の絶縁体層の周囲に設けた第2の絶縁体層との2層からなる請求項1または2記載の同軸ケーブルである。
請求項4の発明は、前記第1の絶縁体層と前記第2の絶縁体層が同種の材料からなる請求項1〜3いずれかに記載の同軸ケーブルである。
請求項5の発明は、前記金属膜の全体の導電率が40%IACS以上である請求項1〜4いずれかに記載の同軸ケーブルである。
請求項6の発明は、前記金属膜が、Ni、Ti、Mo、あるいはNi合金、Ti合金、Mo合金のいずれかからなる第1の金属膜と、前記第1の金属膜の上に形成されたCu、Al、Ag、あるいはCu合金のいずれかからなる第2の金属膜とからなる1〜5いずれかに記載の同軸ケーブルである。
請求項7の発明は、前記金属膜が、前記第1の金属膜と、前記第1の金属膜の上に形成された前記第2の金属膜と、前記第2の金属膜の上に形成されたAu、Ag、Snのいずれかからなる1μm以下の第3の金属膜とからなる請求項6記載の同軸ケーブルである。
本発明によれば、従来に比べ、信号の低減衰化とシールド能力の向上が図れ、しかも細径な同軸ケーブルを提供できる。
本発明者らは、以下の4つの点を考慮し、鋭意研究の上、本発明の同軸ケーブルを創案するに至った。
1)外部導体に金属線を用いた場合、1GHz以上の高周波領域では金属線と金属線の隙間から高周波が漏れ、信号の減衰量の増加、シールド特性の悪化を招く。そこで、絶縁体上に直接作製した金属膜(金属薄膜)を外部導体に用いることで、前記隙間からの漏れを無くし、信号の減衰量の低下とシールド能力の向上を目指す。
2)既存の同軸ケーブルよりも細径化する。
3)前記金属膜を湿式めっきによって作製する場合、湿式めっきに使用した廃液処理の問題が発生する。できるだけ廃液処理の必要がなく、環境への影響が少ない金属膜の成膜方法を提案する。
4)金属膜を外部導体とすることによる弊害として、端末接続が困難になることが挙げられる。端末接続の容易な絶縁体構造を取り入れる。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の好適な第1の実施形態を示す同軸ケーブルの横断面図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係る同軸ケーブル1は、単線、あるいは撚り線からなる内部導体2の周囲に絶縁体層3を設け、その絶縁体層3の周囲に外部導体(シールド層)としての金属膜(金属層)4を設け、その金属膜4の周囲に外皮5を有し、GHz帯域で使用するものである。この同軸ケーブル1は、例えば、携帯電話、ノートパソコンなどのアンテナに接続される高周波伝送用途に用いる。
絶縁体層3は、1GHzでの比誘電率が2.5以下の低誘電率高分子材料からなる。金属膜4は、乾式めっきにより、あるいは乾式めっきと湿式めっきを組み合わせて厚さが6μm以下、好ましくは3.5〜6μmに作製される。外皮外径(仕上がり外径)は、0.5mm以上、好ましくは0.8〜1.3mmである。
内部導体2は、内部導体2の低抵抗化を図ってGHz帯で信号の減衰量を低下させるため、40AWGより太い、好ましくは30〜36AWGの内部導体径を有するものを用いる。
絶縁体層3は、細径で特性インピーダンスの規格値である50Ωを満足する設計が可能であること、電気信号を高速で伝えることの両目的から、できるだけ小さな比誘電率を有する高分子材料(絶縁体材料)を用いることが望ましい。
そこで、絶縁体層3としては、1GHzでの比誘電率が2.5以下の低誘電率高分子材料を用いる。具体的にはフッ素系高分子材料が望ましく、中でも押出し成形が可能なPFAが望ましいが、これに限定されるものではない。
金属膜4の厚さは、使用周波数帯である1GHz以上の高周波信号の伝送が保証されることが条件となる。1GHzでの表皮の厚さは、導電率100%IACSの金属の場合、2.1μmであり、現在使用されている金属線を外部導体とする同軸ケーブルよりも、低減衰を実現させるために必要な厚さはその約3倍である。周波数が高くなればなるほど表皮の厚さは薄くなっていくことから、金属膜4の厚さは6μm以下に限定する。
金属膜の作製方法には、無電解めっき、電解めっきといった湿式めっきによる方法と、スパッタ、プラズマCVDなどのプラズマを利用した乾式めっきによる方法とがある。
湿式めっきは成膜速度が速い点で優れているが、廃液処理が必要となるため、環境への配慮からなるべく使用を避けたい。
乾式めっきは廃液処理の必要が無く、湿式めっきによって作製された金属膜に比べ、絶縁体層3と密着性の高い金属膜の作製が可能である。そのため、スパッタやプラズマCVDで金属膜を作製した方が、無電解めっきで金属膜を作製した場合に比べ金属膜の剥離が発生しづらく、廃液処理の必要もない。
そこで、金属膜4は、乾式めっきのみにより、あるいは乾式めっきで絶縁体層3と密着力の強い第1の金属膜を作製した後に、成膜速度の速い電解めっきによって第2の金属膜を作製することで、形成するとよい。この成膜方法により、特許文献3のように無電解めっきによってアンカー金属層を作製した後、電解めっきを行うよりも、絶縁体層3と密着性の強い金属膜4が少ない廃液処理の手間で作製することが可能となる。
さらに、乾式めっきであるスパッタ法では、スパッタリングターゲットの組成を変えることによって各種金属膜4の作製が容易である。例えば、スパッタでは、高い屈曲性を有するSnやInを含むCu合金(Sn−Cu−In合金)の膜の作製や、耐食性に優れたTiやMo−Nb合金の膜を金属膜4の一部として用いることが可能である。
金属膜4は、導電率の高い(全体の導電率が40%IACS以上)金属、合金を主体とするものが好ましい。例えば、Cu−Ag、Cuなどが好ましい。しかし、金属膜4はAlやAuなどを主体とするものでもよく、前記金属、合金に限定されるものではない。
前述したように、第1の金属膜は乾式めっきによって形成される。第1の金属膜は、絶縁体層3との密着力を高める密着層のみの1層からなってもよいし、密着層と、その密着層の上に形成され、第2の金属膜を湿式めっきで作製するためのシード層との2層からなってもよい。絶縁体層3に接する密着層としては、表面自由エネルギーが高く、耐食性に優れたTi、Mo、Ti合金、Mo合金が望ましいが、この限りではない。例えば、密着層はNi、Ni合金でもよい。シード層は第2の金属膜と同じ材料からなる。
第2の金属膜は、第1の金属膜の上に形成され、金属膜4の主たる導電性を担う層(良導電層)であり、低い抵抗率をもつ金属、合金からなることが要求される。第2の金属膜としては、Cu、Al、Ag、あるいはCuを主体とする低抵抗合金が挙げられるが、成膜方法はスパッタなどの乾式めっきであっても、湿式めっきであってもよい。
また、第2の金属膜の上に、第2の金属膜表面の酸化を防止し実装を容易とするための第3の金属膜を形成し、第1、第2、第3の金属膜を合わせて金属膜4としてもよい。第3の金属膜としては酸化被膜を持たないAg、Au、あるいはハンダの主成分であるSnが挙げられる。第3の金属膜の厚みは1μm以下でよい。
また、絶縁体層3表面への金属膜4の密着力を上げるため、金属膜4を作製する前に、スパッタエッチングなどのプラズマを用いた前処理によって絶縁体層3の表面の清浄化と粗化を行うことが望ましい。
第1の実施形態の作用を説明する。
同軸ケーブル1では、外部導体に金属膜4を用いることで、金属膜4の外部へ電磁波が漏洩したり、金属膜4の内部へ電磁波が侵入したりしないため、金属線のみを外部導体とする従来の同軸ケーブルに比べ、GHz帯域において信号の減衰量の低下とシールド能力を向上させることができる。
さらに、同軸ケーブル1は、金属膜4の厚さが6μm以下なので、最細径である13μmの金属線を外部導体とする従来の同軸ケーブルや、金属膜が厚い従来の同軸ケーブルに比べ、細径である。
前述したように、同軸ケーブル1は、携帯電話、ノートパソコンなどのアンテナに接続される高周波伝送用途に用いる。この用途には以下の2つの要件
要件1.信号の減衰量が小さなケーブルであること
要件2.シールド効果の高いケーブルであること
を満たすものが望ましい。要件1.の減衰量は「内部導体径」に最も大きく影響される。
要件1.信号の減衰量が小さなケーブルであること
要件2.シールド効果の高いケーブルであること
を満たすものが望ましい。要件1.の減衰量は「内部導体径」に最も大きく影響される。
前述した特許文献4は、仕上がり外径0.5mm以下の同軸ケーブルなので、一般的なフッ素樹脂を用いた場合、内部導体のサイズは、特性インピーダンスの規格値である50Ωを満たすための設計の都合上、40AWGサイズより細い内部導体径を有するものに限られると推定できる。
しかし、現在、前記用途でよく使われているサイズは30〜36AWGの内部導体径を有する同軸ケーブルであり、40AWGサイズより大きな内部導体径を有する同軸ケーブルである。そのため、特許文献4は、従来品より細径でシールド効果は高いが、内部導体の高抵抗化から信号の減衰量は大きい同軸ケーブルである。携帯電話、ノートパソコンなどのアンテナに接続される高周波伝送用ケーブルへの適用を考えた場合、同軸ケーブルの細径化の要求は、減衰量の低減への要求に比べれば低い。
これに対し、第1の実施形態に係る外径0.5mm以上の同軸ケーブル1は、内部導体2が40AWGより太いので内部導体2の低抵抗化が図れ、信号の減衰量の低減とシールド効果の向上を実現しつつ、従来品より若干細い同軸ケーブルを提供できる点で従来にはない優れた効果を有する。
第2の実施形態を説明する。
図2に示すように、同軸ケーブル21は、図1の同軸ケーブル1の絶縁体層3が1層構造であったのに対し、絶縁体層23が1GHzでの比誘電率が2.5以下の低誘電率高分子材料からなる第1の絶縁体層23aと、その第1の絶縁体層23aの周囲に設けた第2の絶縁体層23bとの2層からなる。同軸ケーブル21のその他の構成は、同軸ケーブル1と同じである。
PFAなどのフッ素系高分子材料は、表面自由エネルギーが極めて低く、熱膨張係数は金属に比べて遙かに大きい。そのため、フッ素系高分子材料に金属膜を直接成膜すると、表面自由エネルギーの低さや、金属膜との熱膨張格差に伴う熱応力に起因し、金属膜の剥離やクラックが発生することがある。
そこで、第1の絶縁体層23aとしてPFAを内部導体2上に押出し成形し、その上に表面自由エネルギーが第1の絶縁体層23aに比べて高く、熱膨張係数のコントロールが添加剤によって操作可能なポリイミド(PI)などの樹脂を第2の絶縁体層23bとして押出し、絶縁体層23を2層構造とした上で、その周囲に外部導体となる金属膜4を成膜することが望ましい。これにより、同軸ケーブル21では、金属膜4の剥離やクラックの発生を確実に防止できる。
また、同軸ケーブル21では、絶縁体層23を2層構造とすることで、第2の絶縁体層23bごと金属膜4を剥離することが可能となり、端末接続を容易にすることができる。端末接続の観点から見た場合、第2の絶縁体層23bは、第1の絶縁体層23aに比べて表面自由エネルギーが高く、熱膨張係数が金属に近い絶縁体材料に限ることなく、いかなる種類の絶縁体材料であってもよく、第1の絶縁体層23aと同種の絶縁体材料であってもよい。
第3の実施形態を説明する。
図3に示すように、同軸ケーブル31は、図2の同軸ケーブル21の構成に加え、外部導体が金属膜4の周囲に60%IACS以上の導電率を有する金属線32を複数本巻き付けたものからなる。
金属膜のみを外部導体とした場合、ケーブルの屈曲に伴い金属膜にクラックが入ることがあり、その場合、信号の減衰量が大幅に増大し、耐屈曲性を必要とする場所に同軸ケーブルを使うことができない。
そこで、同軸ケーブル31では、金属膜4上から金属線32を複数本巻き付けることによって、ケーブルの屈曲特性を安定させる。この同軸ケーブル31は、PET上にCuをめっきした箔と金属線を外部導体として用いる従来の同軸ケーブルに比べ、縦添え工程が不要で、また、PETの厚みだけ細径化することが可能となる。
同軸ケーブル31の変形例として、2層構造の絶縁体層23の代わりに、図1の1層構造の絶縁体層3を用いてもよい。
(実施例1)
内部導体2上に絶縁体層3としてPFAを押出し成形する。絶縁体層3の表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ300Å(0.03μm)のTi層(第1の金属膜)を作製し、さらにその上にCu、Sn、Inの複合ターゲットを用いたスパッタによって厚さ4μmのCu−Sn−In合金層(第2の金属膜)を作製し、Ti層およびCu−Sn−In合金層からなる金属膜4を外部導体とする。さらに外部導体の上からPFAを押出し成形して外皮5とし、図1の同軸ケーブル1を作製した。内部導体2は33AWG、金属膜4の厚さは4.03μm、外皮外径は0.7mmである。
内部導体2上に絶縁体層3としてPFAを押出し成形する。絶縁体層3の表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ300Å(0.03μm)のTi層(第1の金属膜)を作製し、さらにその上にCu、Sn、Inの複合ターゲットを用いたスパッタによって厚さ4μmのCu−Sn−In合金層(第2の金属膜)を作製し、Ti層およびCu−Sn−In合金層からなる金属膜4を外部導体とする。さらに外部導体の上からPFAを押出し成形して外皮5とし、図1の同軸ケーブル1を作製した。内部導体2は33AWG、金属膜4の厚さは4.03μm、外皮外径は0.7mmである。
(実施例2)
内部導体2上に第1の絶縁体層23aとしてPFAを押出し成形し、その上に第2の絶縁体層23bとしてPIを第1の絶縁体層23aの30%以下の厚さで押出し成形し、絶縁体層23とする。その周囲にスパッタによって厚さ300ÅのTi層(密着層)を作製し、引き続きスパッタによって2000Å(0.2μm)のCu層(シード層)を作製する。Ti層およびCu層を第1の金属膜とし、その第1の金属膜の上に電解めっきによって厚さ4μmのCu層を第2の金属膜として作製し、第1および第2の金属膜からなる金属膜4を外部導体とする。さらに外部導体の上からPFAを押出し成形して外皮5とし、図2の同軸ケーブル21を作製した。内部導体2は実施例1と同じであり、金属膜4の厚さは4.23μm、外皮外径は0.8mmである。
内部導体2上に第1の絶縁体層23aとしてPFAを押出し成形し、その上に第2の絶縁体層23bとしてPIを第1の絶縁体層23aの30%以下の厚さで押出し成形し、絶縁体層23とする。その周囲にスパッタによって厚さ300ÅのTi層(密着層)を作製し、引き続きスパッタによって2000Å(0.2μm)のCu層(シード層)を作製する。Ti層およびCu層を第1の金属膜とし、その第1の金属膜の上に電解めっきによって厚さ4μmのCu層を第2の金属膜として作製し、第1および第2の金属膜からなる金属膜4を外部導体とする。さらに外部導体の上からPFAを押出し成形して外皮5とし、図2の同軸ケーブル21を作製した。内部導体2は実施例1と同じであり、金属膜4の厚さは4.23μm、外皮外径は0.8mmである。
この同軸ケーブル21は、端末接続の際、まず外皮5を剥がし、外部導体を露出した後に、絶縁体層23を剥離して内部導体2を露出させる。さらに、外部導体の先端部を第2の絶縁体層23bであるPIごと剥離することができたため、その後ケーブル端末を容易に接続できた。
(実施例3)
内部導体2上に第1の絶縁体層23aとしてPFAを押出し成形し、その上に第2の絶縁体層23bとしてPIを第1の絶縁体層23aの30%以下の厚さで押出し成形し、絶縁体層23とする。PI表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ300ÅのMo層(密着層)を作製し、引き続きその上にスパッタによって2000ÅのCu層(シード層)を作製する。Mo層およびCu層を第1の金属膜とし、その第1の金属膜の上に電解めっきによって厚さ4μmのCu層を第2の金属膜として作製し、第1および第2の金属膜からなる金属膜4を外部導体とする。さらに外部導体の上からPFAを押出し成形して外皮5とし、図2の同軸ケーブル21を作製した。内部導体2は実施例1と同じであり、金属膜4の厚さは4.23μm、外皮外径は0.8mmである。
内部導体2上に第1の絶縁体層23aとしてPFAを押出し成形し、その上に第2の絶縁体層23bとしてPIを第1の絶縁体層23aの30%以下の厚さで押出し成形し、絶縁体層23とする。PI表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ300ÅのMo層(密着層)を作製し、引き続きその上にスパッタによって2000ÅのCu層(シード層)を作製する。Mo層およびCu層を第1の金属膜とし、その第1の金属膜の上に電解めっきによって厚さ4μmのCu層を第2の金属膜として作製し、第1および第2の金属膜からなる金属膜4を外部導体とする。さらに外部導体の上からPFAを押出し成形して外皮5とし、図2の同軸ケーブル21を作製した。内部導体2は実施例1と同じであり、金属膜4の厚さは4.23μm、外皮外径は0.8mmである。
この同軸ケーブル21は、端末接続の際、まず外皮5を剥がし、外部導体を露出した後に、絶縁体層23を剥離して内部導体2を露出させる。さらに、外部導体の先端部を第2の絶縁体層23bであるPIごと剥離することができたため、その後ケーブル端末を容易に接続できた。
(実施例4)
内部導体2上に第1の絶縁体層23aとしてPFAを押出し成形し、その上に第2の絶縁体層23bとしてPIを第1の絶縁体層23aの30%以下の厚さで押出し成形し、絶縁体層23とする。PI表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ300ÅのNi層(第1の金属膜)を作製し、さらにスパッタによってその上に4μmのCu層(第2の金属膜)を作製し、Ni層およびCu層からなる金属膜4を外部導体とする。さらに外部導体の上からPFAを押出し成形して外皮5とし、図2の同軸ケーブル21を作製した。内部導体2は実施例1と同じであり、金属膜4の厚さは4.03μm、外皮外径は0.8mmである。
内部導体2上に第1の絶縁体層23aとしてPFAを押出し成形し、その上に第2の絶縁体層23bとしてPIを第1の絶縁体層23aの30%以下の厚さで押出し成形し、絶縁体層23とする。PI表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ300ÅのNi層(第1の金属膜)を作製し、さらにスパッタによってその上に4μmのCu層(第2の金属膜)を作製し、Ni層およびCu層からなる金属膜4を外部導体とする。さらに外部導体の上からPFAを押出し成形して外皮5とし、図2の同軸ケーブル21を作製した。内部導体2は実施例1と同じであり、金属膜4の厚さは4.03μm、外皮外径は0.8mmである。
この同軸ケーブル21は、端末接続の際、まず外皮5を剥がし、外部導体を露出した後に、絶縁体層23を剥離して内部導体2を露出させる。さらに、外部導体の先端部を第2の絶縁体層23bであるPIごと剥離することができたため、その後ケーブル端末を容易に接続できた。
外部導体を下地Ni層の上にCu層を形成する構造としたのは、
1.NiはCuよりも表面張力が強いため、高い密着性が期待できる
2.NiはCuよりも酸化しづらいため、PFAを透過してくる酸素による界面(金属/PFA)の酸化が抑制できる
3.Cuはプラスチック中に拡散し、銅害と呼ばれるプラスチックの劣化をもたらすので、この銅害を防ぐため、Niをバリア層とする
4.NiはCuと結晶構造(fcc)が一緒で格子定数も近いため、界面に余計な歪みが発生しづらい
という4つの点を考慮したからである。
1.NiはCuよりも表面張力が強いため、高い密着性が期待できる
2.NiはCuよりも酸化しづらいため、PFAを透過してくる酸素による界面(金属/PFA)の酸化が抑制できる
3.Cuはプラスチック中に拡散し、銅害と呼ばれるプラスチックの劣化をもたらすので、この銅害を防ぐため、Niをバリア層とする
4.NiはCuと結晶構造(fcc)が一緒で格子定数も近いため、界面に余計な歪みが発生しづらい
という4つの点を考慮したからである。
(実施例5)
内部導体2上に第1の絶縁体層23aとしてPFAを押出し成形し、その上に第2の絶縁体層23bとしてPFAを第1の絶縁体層23aの30%以下の厚さで押出し成形し、絶縁体層23とする。PFAの表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ300ÅのNi層(第1の金属膜)を作製し、さらにその上にCu、Sn、Inの複合ターゲットを用いたスパッタによって2μmのCu−Sn−In合金層(第2の金属膜)を作製し、Ni層およびCu−Sn−In合金層からなる金属膜4を外部導体とする。さらに外部導体の上からPFAを押出し成形して外皮5とし、図2の同軸ケーブル21を作製した。内部導体2は実施例1と同じであり、金属膜4の厚さは2.03μm、外皮外径は0.8mmである。
内部導体2上に第1の絶縁体層23aとしてPFAを押出し成形し、その上に第2の絶縁体層23bとしてPFAを第1の絶縁体層23aの30%以下の厚さで押出し成形し、絶縁体層23とする。PFAの表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ300ÅのNi層(第1の金属膜)を作製し、さらにその上にCu、Sn、Inの複合ターゲットを用いたスパッタによって2μmのCu−Sn−In合金層(第2の金属膜)を作製し、Ni層およびCu−Sn−In合金層からなる金属膜4を外部導体とする。さらに外部導体の上からPFAを押出し成形して外皮5とし、図2の同軸ケーブル21を作製した。内部導体2は実施例1と同じであり、金属膜4の厚さは2.03μm、外皮外径は0.8mmである。
この同軸ケーブル21は、端末接続の際、まず外皮5を剥がし、外部導体を露出した後に、絶縁体層23を剥離して内部導体2を露出させる。さらに、外部導体の先端部を第2の絶縁体層23bであるPFAごと剥離することができたため、その後ケーブル端末を容易に接続できた。
(実施例6)
内部導体2上に第1の絶縁体層23aとしてPFAを押出し成形し、その上に第2の絶縁体層23bとしてPIを第1の絶縁体層23aの30%以下の厚さで押出し成形し、絶縁体層23とする。PI表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ300ÅのNi層(第1の金属膜)を作製し、さらにその上にスパッタによって2μmのCu層(第2の金属膜)を作製し、Ni層およびCu層からなる金属膜4とする。その後、金属膜4の上から金属線32としてAgめっきCu線を複数本横巻きし、これを金属膜4と共に外部導体とする。さらに外部導体の上からPFAを押出し成形して外皮5とし、図3の同軸ケーブル31を作製した。内部導体2は実施例1と同じであり、金属膜4の厚さは2.03μm、外皮外径は0.9mmである。
内部導体2上に第1の絶縁体層23aとしてPFAを押出し成形し、その上に第2の絶縁体層23bとしてPIを第1の絶縁体層23aの30%以下の厚さで押出し成形し、絶縁体層23とする。PI表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ300ÅのNi層(第1の金属膜)を作製し、さらにその上にスパッタによって2μmのCu層(第2の金属膜)を作製し、Ni層およびCu層からなる金属膜4とする。その後、金属膜4の上から金属線32としてAgめっきCu線を複数本横巻きし、これを金属膜4と共に外部導体とする。さらに外部導体の上からPFAを押出し成形して外皮5とし、図3の同軸ケーブル31を作製した。内部導体2は実施例1と同じであり、金属膜4の厚さは2.03μm、外皮外径は0.9mmである。
この同軸ケーブル31は、端末接続の際、まず外皮5を剥がし、外部導体を露出した後に、絶縁体層23を剥離して内部導体2を露出させる。さらに、外部導体の先端部を第2の絶縁体層23bであるPIごと剥離することができたため、その後ケーブル端末を容易に接続できた。
(実施例7)
内部導体2上に絶縁体層3としてPFAを押出し成形する。絶縁体層3の表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ2000ÅのCuTi層を作製する。CuTi層を第1の金属膜とし、その第1の金属膜の上に第2の金属膜としてCuを電解めっきによって4.8μm作製する。第2の金属膜の上から第3の金属膜としてAgからなる厚さ1.0μmの層を作製する。前記第1、第2、第3の金属膜からなる金属膜4を外部導体とする。
内部導体2上に絶縁体層3としてPFAを押出し成形する。絶縁体層3の表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ2000ÅのCuTi層を作製する。CuTi層を第1の金属膜とし、その第1の金属膜の上に第2の金属膜としてCuを電解めっきによって4.8μm作製する。第2の金属膜の上から第3の金属膜としてAgからなる厚さ1.0μmの層を作製する。前記第1、第2、第3の金属膜からなる金属膜4を外部導体とする。
前記金属膜4の上からPFAを押出し、外皮5とし、同軸ケーブル1を作製した。内部導体は33AWG、金属膜4の厚さ5.0μm、外皮厚さ25μmで外皮外径は0.7mmである。
(実施例8)
内部導体2上に絶縁体層3としてPFAを押出し成形する。絶縁体層3の表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ500ÅのMo−Nb層を作製する。Mo−Nb層を第1の金属膜とし、その第1の金属膜の上に第2の金属膜としてAlをスパッタによって5.0μm作製する。第2の金属膜の上から第3の金属膜としてAuからなる厚さ1.0μmの層を作製する。前記第1、第2、第3の金属膜からなる金属膜4を外部導体とする。
内部導体2上に絶縁体層3としてPFAを押出し成形する。絶縁体層3の表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ500ÅのMo−Nb層を作製する。Mo−Nb層を第1の金属膜とし、その第1の金属膜の上に第2の金属膜としてAlをスパッタによって5.0μm作製する。第2の金属膜の上から第3の金属膜としてAuからなる厚さ1.0μmの層を作製する。前記第1、第2、第3の金属膜からなる金属膜4を外部導体とする。
前記金属膜4の上からPFAを押出し、外皮5とし、同軸ケーブル1を作製した。内部導体は33AWG、金属膜4の厚さ5.05μm、外皮厚さ25μmで外皮外径は0.7mmである。
(実施例9)
内部導体2上に絶縁体層3としてPFAを押出し成形する。絶縁体層3の表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ500ÅのMo層を作製する。Mo層を第1の金属膜とし、その第1の金属膜の上に第2の金属膜としてCu−Agをスパッタによって3.0μm作製する。第2の金属膜の上から第3の金属膜としてSnからなる厚さ1.0μmの層を作製する。前記第1、第2、第3の金属膜からなる金属膜4を外部導体とする。
内部導体2上に絶縁体層3としてPFAを押出し成形する。絶縁体層3の表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ500ÅのMo層を作製する。Mo層を第1の金属膜とし、その第1の金属膜の上に第2の金属膜としてCu−Agをスパッタによって3.0μm作製する。第2の金属膜の上から第3の金属膜としてSnからなる厚さ1.0μmの層を作製する。前記第1、第2、第3の金属膜からなる金属膜4を外部導体とする。
前記金属膜4の上からPFAを押出し、外皮5とし、同軸ケーブル1を作製した。内部導体は33AWG、金属膜4の厚さ4.05μm、外皮厚さ25μmで外皮外径は0.62mmである。
(実施例10)
内部導体2上に絶縁体層3としてPFAを押出し成形する。絶縁体層3の表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ300ÅのNi−Cr層(密着層)を作製し、さらにその上からAg(シード層)をスパッタによって2000Å作製する。Ni−Cr層およびAgを第1の金属膜とし、その第1の金属膜の上に第2の金属膜としてAgを電解めっきによって2.0μm作製し、前記第1、第2の金属膜からなる金属膜4を外部導体とする。
内部導体2上に絶縁体層3としてPFAを押出し成形する。絶縁体層3の表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ300ÅのNi−Cr層(密着層)を作製し、さらにその上からAg(シード層)をスパッタによって2000Å作製する。Ni−Cr層およびAgを第1の金属膜とし、その第1の金属膜の上に第2の金属膜としてAgを電解めっきによって2.0μm作製し、前記第1、第2の金属膜からなる金属膜4を外部導体とする。
前記金属膜4の上からPFAを押出し、外皮5とし、同軸ケーブル1を作製した。内部導体は33AWG、金属膜4の厚さ2.23μm、外皮厚さ25μmで外皮外径は0.60mmである。
1 同軸ケーブル
2 内部導体
3 絶縁体層
4 金属膜(外部導体)
5 外皮
2 内部導体
3 絶縁体層
4 金属膜(外部導体)
5 外皮
Claims (7)
- 単線、あるいは撚り線からなる内部導体の周囲に絶縁体層を設け、その絶縁体層の周囲に外部導体を設け、その外部導体の周囲に外皮を有し、GHz帯域で使用する同軸ケーブルにおいて、前記絶縁体層が1GHzでの比誘電率が2.5以下の低誘電率高分子材料からなり、前記外部導体が6μm以下の厚さの乾式めっきにより、あるいは乾式めっきと湿式めっきを組み合わせて作製された金属膜からなり、外皮外径が0.5mm以上であることを特徴とする同軸ケーブル。
- 単線、あるいは撚り線からなる内部導体の周囲に絶縁体層を設け、その絶縁体層の周囲に外部導体を設け、その外部導体の周囲に外皮を有し、GHz帯域で使用する同軸ケーブルにおいて、前記絶縁体層が1GHzでの比誘電率が2.5以下の低誘電率高分子材料からなり、前記外部導体が6μm以下の厚さの乾式めっきにより、あるいは乾式めっきと湿式めっきを組み合わせて作製された金属膜の周囲に60%IACS以上の導電率を有する金属線を巻いたものからなり、外皮外径が0.5mm以上であることを特徴とする同軸ケーブル。
- 前記絶縁体層が1GHzでの比誘電率が2.5以下の低誘電率高分子材料からなる第1の絶縁体層と、その第1の絶縁体層の周囲に設けた第2の絶縁体層との2層からなる請求項1または2記載の同軸ケーブル。
- 前記第1の絶縁体層と前記第2の絶縁体層が同種の材料からなる請求項1〜3いずれかに記載の同軸ケーブル。
- 前記金属膜の全体の導電率が40%IACS以上である請求項1〜4いずれかに記載の同軸ケーブル。
- 前記金属膜が、Ni、Ti、Mo、あるいはNi合金、Ti合金、Mo合金のいずれかからなる第1の金属膜と、前記第1の金属膜の上に形成されたCu、Al、Ag、あるいはCu合金のいずれかからなる第2の金属膜とからなる1〜5いずれかに記載の同軸ケーブル。
- 前記金属膜が、前記第1の金属膜と、前記第1の金属膜の上に形成された前記第2の金属膜と、前記第2の金属膜の上に形成されたAu、Ag、Snのいずれかからなる1μm以下の第3の金属膜とからなる請求項6記載の同軸ケーブル。
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- 2005-04-14 JP JP2005117060A patent/JP2006294551A/ja active Pending
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