JP2022007625A - 電線及び複合ケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】外側被覆層を短時間で容易に剥離することができ、外側被覆層が剥離されていないときと剥離されたときとで外見上の色味が同様であり、外側被覆層が剥離されたときは外径が小さくて取回しが容易であり、コストが低く、信頼性が高くなるようにする。【解決手段】被覆層は、心線の周囲を被覆する内側被覆層と、内側被覆層の周囲を被覆する外側被覆層であって、内側被覆層から剥離可能な外側被覆層とを含み、内側被覆層の色味は外側被覆層の色味と同様であり、外側被覆層が剥離されない状態では、電線の特性インピーダンスが所定値以上であり、外側被覆層が剥離された状態では、電線の特性インピーダンスが所定値未満である。【選択図】図1

Description

本開示は、電線及び複合ケーブルに関するものである。
従来、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末、デジタルカメラ、ビデオカメラ、音楽プレーヤ、ゲーム機、ナビゲーション装置等の電子機器や、家庭用機器、医療機器、産業機器、輸送機器等の各種の機器においては、当該機器と他の機器との接続のために、多数本の電線を集合して一体化させたハーネス形状のケーブルが用いられている。しかし、近年、電子機器等の機器の小型化が進展して機器の筐体内のスペースが狭くなっている。そのため、ケーブルの末端において、ケーブル外部被覆が切除されて、ばらばらになった多数本の電線を、筐体内に導入し、取回しのために複雑に屈曲させることが困難になってきている。そこで、被覆が二層構造になった電線が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このような電線を採用し、筐体内に導入される範囲で外層を剥離すれば、外径が細くなるので、筐体内でも容易に屈曲させることが可能である。
図8は従来の電線の端末近傍を示す斜視図である。
図において、861は電線であり、銅線等から成る心線862と、該心線862の周囲を被覆する内側被覆層863aと、該内側被覆層863aの周囲を被覆する外側被覆層863bとを備える。そして、図に示されるように、電線861の端末近傍において、所定の長さ範囲で外側被覆層863bを剥離することによって、内側被覆層863aのみが心線862を被覆する外径が細い電線861を得ることができる。なお、図示されない導電端子等に接続される範囲では、内側被覆層863aも剥離されて心線862が露出する。
特開昭61-051708号公報
しかしながら、前記従来の電線861においては、特性インピーダンスについて考慮されていなかった。現在では、JIS規格やUL規格によって、信号の通信等に使用する電線の場合、特性インピーダンスの値が所定値となるように規定されており、それは、ケーブルに含まれる電線についても、同様である。したがって、機器やコネクタの筐体内に収容される部分を除き、特性インピーダンスの値が所定値となるように構成される必要があるが、前記従来の電線861では、そのように構成されていない。
ここでは、前記従来の問題点を解決して、心線の周囲を被覆する被覆層が内側被覆層及び外側被覆層から成り、外側被覆層が剥離されていないときは特性インピーダンスの値が所定値以上となり、外側被覆層を短時間で容易に剥離することができ、外側被覆層が剥離されていないときと外側被覆層が剥離されたときとで外見上の色味が同様であり、外側被覆層が剥離されたときは外径が小さくて取回しが容易であり、コストが低く、信頼性の高い電線及び複合ケーブルを提供することを目的とする。
そのために、電線においては、1本の導電性の心線と、該心線の周囲を被覆する絶縁性の被覆層とを備える電線であって、前記被覆層は、前記心線の周囲を被覆する内側被覆層と、該内側被覆層の周囲を被覆する外側被覆層であって、前記内側被覆層から剥離可能な外側被覆層とを含み、前記内側被覆層の色味は前記外側被覆層の色味と同様であり、前記外側被覆層が剥離されない状態では、前記電線の特性インピーダンスが所定値以上であり、前記外側被覆層が剥離された状態では、前記電線の特性インピーダンスが所定値未満である。
他の電線においては、さらに、前記被覆層は低誘電率の材料から成り、前記内側被覆層はフッ素系樹脂から成り、前記外側被覆層は非フッ素系樹脂から成る。
更に他の電線においては、さらに、前記所定値は90〔Ω〕である。
複合ケーブルにおいては、前記電線を含む複合ケーブルであって、小電力供給用の小電力線と、大電力供給用の大電力線とを更に含み、前記電線は通信用の信号線として使用される。
他の複合ケーブルにおいては、さらに、前記小電力線の外径は、前記外側被覆層が剥離された状態の信号線の外径と同様である。
更に他の複合ケーブルにおいては、さらに、前記信号線は2本が撚合わされて撚り対線を構成し、前記小電力線、大電力線及び撚り対線は、それぞれ、一対ずつである。
更に他の複合ケーブルにおいては、さらに、該複合ケーブルは、その一端が、コネクタハウジングと、該コネクタハウジング内に収容されたコネクタ側端子とを含むコネクタに接続され、前記信号線は、前記コネクタハウジング内において、前記外側被覆層が剥離された状態になっている。
更に他の複合ケーブルにおいては、さらに、前記信号線は、末端から所定の長さの範囲で前記被覆層が剥離されて心線が露出し、該心線に電線側端子が接続され、該電線側端子が前記コネクタ側端子に接続される。
本開示によれば、電線は、心線の周囲を被覆する被覆層が内側被覆層及び外側被覆層から成り、外側被覆層が剥離されていないときは特性インピーダンスの値が所定値以上となり、外側被覆層を短時間で容易に剥離することができ、外側被覆層が剥離されていないときと外側被覆層が剥離されたときとで外見上の色味が同様であり、外側被覆層が剥離されたときは外径が小さくて取回しが容易となる。また、コストを低減することができ、信頼性が向上する。
本実施の形態における複合ケーブルがコネクタに接続された状態を示す部分透視斜視図である。 本実施の形態における複合ケーブルの各電線の端末がコネクタの端子保持部に接続された状態を示す斜視図である。 本実施の形態における複合ケーブルの各電線の端末に電線側端子が接続された状態を示す側面図である。 本実施の形態における複合ケーブルの横断面図である。 本実施の形態における信号線の絶縁厚と特性インピーダンスとの関係を示すグラフである。 本実施の形態における信号線の絶縁厚に応じて変化する特性インピーダンスと信号線に要求される特性インピーダンスとの関係を示すグラフである。 本実施の形態における信号線の絶縁厚及び比誘電率に対応する特性インピーダンスの値を示す表である。 従来の電線の端末近傍を示す斜視図である。
以下、実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施の形態における複合ケーブルがコネクタに接続された状態を示す部分透視斜視図、図2は本実施の形態における複合ケーブルの各電線の端末がコネクタの端子保持部に接続された状態を示す斜視図、図3は本実施の形態における複合ケーブルの各電線の端末に電線側端子が接続された状態を示す側面図、図4は本実施の形態における複合ケーブルの横断面図である。
図において、20は本実施の形態における複合ケーブルであり、電子機器、家庭用機器、医療機器、産業機器、輸送機器等の各種の機器において、当該機器と他の機器との接続に使用され、好適には、機器間における各種データ及び制御信号の通信、並びに、電力供給のために使用される。本実施の形態における複合ケーブル20は、データ及び制御信号の通信に使用される中径の電線としての信号線61と、各種機器内の通信装置、制御装置、センサ等のバッテリのような小型電源に小電力を供給する小径の電線としての小電力線51と、各種機器内のモータ等に大電力を供給する大径の電線としての大電力線55とを含んでいる。
また、101は本実施の形態におけるコネクタとしての機器側コネクタであり、電子機器、家庭用機器、医療機器、産業機器、輸送機器等の各種の機器において、該機器の図示されない筐体に取付けられて使用される。前記機器は、いかなる用途において使用される、いかなる種類の機器であってもよいが、ここでは、説明の都合上、ロボットのようなFA(ファクトリーオートメーション)機器等の産業機器において使用されるステッピングモータであるものとする。そして、前記機器側コネクタ101の筐体であるコネクタハウジング111は、その下端(Z軸負方向端)がステッピングモータの筐体の上面に取付けられているものとする。
なお、本実施の形態において、複合ケーブル20、機器側コネクタ101及びその他の部材に含まれる各部の構成及び動作を説明するために使用される上、下、左、右、前、後等の方向を示す表現は、絶対的なものでなく相対的なものであり、複合ケーブル20、機器側コネクタ101及びその他の部材に含まれる各部が図に示される姿勢である場合に適切であるが、複合ケーブル20、機器側コネクタ101及びその他の部材に含まれる各部の姿勢が変化した場合には、姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。
図1に示されるように、前記コネクタハウジング111は、X-Y平面の形状が概略長方形である直方体状の箱のような部材であって、その内部に内側コネクタとしての端子接続ユニット110を収容している。該端子接続ユニット110は、合成樹脂等の絶縁性材料から成る端子保持部材231と、該端子保持部材231内に収容されて保持された複数のコネクタ側端子261とを含んでいる。該コネクタ側端子261は、金属板等の導電性材料から成る部材であって、ステッピングモータやそれに付随する各種の通信装置、制御装置、センサ等に一端が接続された図示されない複数の電線の他端が接続されている。
図4には、一端が前記機器側コネクタ101に接続されて使用される複合ケーブル20の横断面が示されている。該複合ケーブル20の内部には、撚合わされた一対の信号線61から成る撚り対線(ツイストペアケーブル)60と、小電力線51と、大電力線55とが、それぞれ、一対ずつ収容されている。なお、前記複合ケーブル20の内部に収容される信号線61、小電力線51及び大電力線55の数は、それぞれ、任意に変更することができる。また、前記複合ケーブル20の内部の空きスペースには、適宜、フィラー等の介在物を配置することもできる。
そして、前記内部の周囲には、例えば、樹脂テープ、不織布テープ等を巻付けることによって、押えテープ層22が形成されている。また、該押えテープ層22の外周には、例えば、金属製の編組等から成る外側シールド23が配設され、さらに、該外側シールド23の外周には、樹脂等から成るシースとしてのケーブル被覆21が配設されている。
前記小電力線51は、撚合わされた複数本の導電性の銅線等から成る心線としての1本の小電力心線52と、該小電力心線52の周囲を覆う合成樹脂等の絶縁性の被覆層としての小電力被覆層53とを含んでいる。また、前記大電力線55は、撚合わされた複数本の導電性の銅線等から成る心線としての1本の大電力心線56と、該大電力心線56の周囲を覆う合成樹脂等の絶縁性の被覆層としての大電力被覆層57とを含んでいる。前記大電力線55は、小電力線51よりも大きな電力を供給するための電線なので、大電力心線56の外径が小電力心線52の外径よりも大きく、大電力線55の外径、すなわち、大電力被覆層57の外径も小電力線51の外径、すなわち、小電力被覆層53の外径よりも大きく設定されている。
前記信号線61は、撚合わされた複数本の導電性の銅線等から成る心線としての1本の信号心線62と、該信号心線62の周囲を覆う合成樹脂等の絶縁性の被覆層としての信号被覆層63とを含んでいる。そして、該信号被覆層63は、信号心線62の周囲を直接被覆する内側被覆層63aと、該内側被覆層63aの周囲を被覆する外側被覆層63bとから成っている。前記内側被覆層63a及び外側被覆層63bは、誘電率が低い樹脂から成ることが望ましい。例えば、前記内側被覆層63aは、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)や、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合樹脂)のようなフッ素系樹脂から成ることがより望ましく、前記外側被覆層63bは、PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)のような非フッ素系樹脂から成ることがより望ましい。なお、一般的に、FEP、ETFE、PE及びPPの比誘電率は、それぞれ、2.1、2.6、2.28、及び、2.4である。
そして、前記内側被覆層63a及び外側被覆層63bは、例えば、押出成形によって、信号線61を被覆するように形成される。前記FEPやETFEのようなフッ素系樹脂は、押出成形の際に要求される溶融温度が比較的高いが、成形された被覆層である内側被覆層63aの表面は、摩擦係数が低く、すべり特性が高い。したがって、前記内側被覆層63aの周囲を被覆する外側被覆層63bを短時間で容易に剥離することが可能となる。また、前記PEやPPのような非フッ素系樹脂は、押出成形の際に要求される溶融温度が比較的低いので、外側被覆層63bの成形を容易に行うことができ、その結果、信号線61の製造が容易になる。
また、前記信号線61は、データ通信、信号通信等の通信に使用される電線なので、特性インピーダンスの値が、JIS規格やUL規格によって規定されたある程度大きな値となるように設定されている。そのため、信号被覆層63の厚さが厚くなる。例えば、図4に示される例を見ると、信号心線62の外径は、小電力心線52の外径とほぼ同様であるのに対して、信号被覆層63の厚さは、小電力被覆層53の厚さの2倍程度になっている。これは、小電力線51は、通信に使用される電線ではないので、特性インピーダンスの値を大きくする必要がないのに対して、信号線61は、前述のように、特性インピーダンスの値をある程度大きくする必要があるからである。
しかし、図1及び2に示されるように、一端が機器側コネクタ101に接続された複合ケーブル20において、コネクタハウジング111内に収容された部分の信号線61は、複雑に屈曲した状態で取回される必要がある。そのため、コネクタハウジング111内に収容された部分では、外側被覆層63bが内側被覆層63aから剥離され、該内側被覆層63aが露出した状態となっている。これにより、コネクタハウジング111内に収容された部分の信号線61は、信号被覆層63の厚さが薄く、信号線61の外径が小さく、柔軟性が高いので、図1及び2に示されるように、複雑に屈曲した状態で取回すことが可能となる。
図3に示されるように、複合ケーブル20は、その末端(図における左端)から第1の長さL1の範囲において、最も外側に位置するケーブル被覆21が剥離され、外側シールド23が露出している。そして、より末端に近付いた範囲、すなわち、末端から第2の長さL2の範囲では、押えテープ層22とともに外側シールド23が剥離され、小電力線51、大電力線55及び信号線61が、1本ずつ互いに分離した状態で露出している。さらに、最も末端に近付いた範囲、すなわち、末端から第4の長さL4の範囲では、小電力線51においては、小電力被覆層53が剥離されて小電力心線52が露出し、該小電力心線52が端子としての電線側端子161に接続されており、大電力線55においては、大電力被覆層57が剥離されて大電力心線56が露出し、該大電力心線56が電線側端子161に接続されており、信号線61においては、信号被覆層63が剥離されて信号心線62が露出し、該信号心線62が電線側端子161に接続されている。なお、信号線61の信号被覆層63においては、押えテープ層22とともに外側シールド23が剥離された位置と、信号心線62が露出する位置との間、すなわち、末端から第3の長さL3の位置において、外側被覆層63bが内側被覆層63aから剥離されており、第3の長さL3の位置と第4の長さL4の位置との間では内側被覆層63aだけの状態となっている。
図3及び4に示されるように、内側被覆層63aの外径は、小電力線51の外径、すなわち、小電力被覆層53の外径とほぼ同等であり、また、信号心線62の外径も小電力心線52の外径とほぼ同等であるから、外側被覆層63bが剥離されて信号被覆層63が内側被覆層63aだけになった信号線61は、小電力線51と同様の高い柔軟性を有し、複雑に屈曲した状態で取回すことが可能となる。これにより、図1及び2に示されるように、コネクタハウジング111内で信号線61を屈曲させて、その末端に接続された電線側端子161を、端子保持部材231内に収容されたコネクタ側端子261と接続させることができる。
なお、小電力線51の小電力被覆層53、大電力線55の大電力被覆層57、及び、信号線61の信号被覆層63の外見上の色味、例えば、表面の色彩、模様等は、1本ずつ識別可能なように、相違していることが望ましい。これにより、オペレータは、視認によって小電力線51、大電力線55及び信号線61を1本ずつ迅速かつ確実に識別することができるので、それらの先端に接続された電線側端子161を対応するコネクタ側端子261に間違いなく接続させることができる。また、信号線61の信号被覆層63においては、外側被覆層63bと内側被覆層63aとの外見上の色味が同様であることが望ましい。これにより、外側被覆層63bが剥離される前後で、信号被覆層63の外見上の色味が変化しないので、オペレータによる信号線61の誤認を防止することができる。さらに、ケーブル被覆21から露出している小電力線51、大電力線55及び信号線61の長さをほぼ等しくしているので、複雑な工程を設けることなく、各線の端末を加工することができる。また、内側被覆層63aになった信号線61は、複雑に屈曲した状態で取回すことが可能となるので、各線の長さがほぼ等しくても、内側コネクタとしての端子接続ユニット110を容易に組立てることができる。
また、端子接続ユニット110は、コネクタハウジング111に取付けられた金属板等から成るグラウンド部材としてのコネクタシールド171を有する。そして、該コネクタシールド171は、その天板の一端から延出する柔軟性を有する接続片174を含み、該接続片174の自由端にはシールド接続部175が接続されている。該シールド接続部175は、コネクタハウジング111の一隅から突出する概略円筒状のケーブル接続部118内において、複合ケーブル20の外側シールド23に接続されている。図1に示されるように、複合ケーブル20において、その末端から第1の長さL1の範囲はコネクタハウジング111内に収容され、前記第1の長さL1の範囲に隣接するケーブル被覆21の末端部分は、押えリング194を介して、コネクタハウジング111のケーブル接続部118に接続されている。
次に、前記信号線61における信号被覆層63の厚さと特性インピーダンスとの関係について説明する。
図5は本実施の形態における信号線の絶縁厚と特性インピーダンスとの関係を示すグラフ、図6は本実施の形態における信号線の絶縁厚に応じて変化する特性インピーダンスと信号線に要求される特性インピーダンスとの関係を示すグラフ、図7は本実施の形態における信号線の絶縁厚及び比誘電率に対応する特性インピーダンスの値を示す表である。
本実施の形態における信号線61は、図5に示されるように、信号被覆層63が内側被覆層63a及び外側被覆層63bを含み、その厚さ(絶縁厚)が厚い部分(図5において線Aの右側の部分)と、外側被覆層63bが剥離され、信号被覆層63の厚さ(絶縁厚)が薄い部分(図5において線Aの左側の部分)とを含んでいる。前記信号線61に信号心線62が1本の電線、すなわち、単心の電線の場合、図5に示されるように、絶縁厚が厚くなるほど、特性インピーダンスの値が大きくなる。図5のグラフにおいて、横軸は絶縁厚を示し、縦軸は特性インピーダンスを示している。
また、絶縁層である信号被覆層63の誘電率が小さいほど、特性インピーダンスの値が大きくなる。図5のグラフにおいて、実線は信号被覆層63の比誘電率εが2.6である場合を示し、破線は信号被覆層63の比誘電率εが2.28である場合を示し、点線は信号被覆層63の比誘電率εが2.1である場合を示している。なお、図5において、線Bは特性インピーダンスの値が100〔Ω〕であることを示している。
図6において、領域Cは、通信に使用される電線、特に、FA機器のネットワークに使用されるケーブルにおいて、通信に使用される電線に要求される特性インピーダンスのレンジを示している。該レンジは、90~130〔Ω〕である。本実施の形態における複合ケーブル20が前述のようにFA機器において使用されるステッピングモータに接続される場合、信号線61の特性インピーダンスは、90~130〔Ω〕であることが要求され、図6に示されるグラフに従うと、信号被覆層63の厚さ、すなわち、絶縁厚は、0.13~0.37〔mm〕であることが要求される。
前述のように、本実施の形態における信号線61の信号被覆層63は、FEP、ETFE、PE及びPPから成ることが望ましい。そして、FEP、ETFE、PE及びPPの比誘電率は、それぞれ、2.1、2.6、2.28、及び、2.4である。そこで、図7には、信号被覆層63の厚さ(絶縁厚)及び信号被覆層63の比誘電率に対応する信号線61の特性インピーダンスの値が表として示されている。図7に示される表に従うと、信号線61の特性インピーダンスが90~130〔Ω〕となるようにするためには、信号被覆層63の材質がFEP、ETFE、PE及びPPである場合、信号被覆層63の厚さは、それぞれ、0.13~0.37〔mm〕、0.18~0.46〔mm〕以上、0.15~0.42〔mm〕、及び、0.14~0.36〔mm〕であることが要求される。
したがって、本実施の形態における信号線61の場合、コネクタハウジング111の外側の範囲、すなわち、複合ケーブル20の末端から第1の長さL1以上の範囲では、特性インピーダンスが所定値(例えば、90〔Ω〕)以上、望ましくは、90~130〔Ω〕となることが要求されるので、信号被覆層63の厚さは、0.13~0.18〔mm〕以上であることが要求される。一方、コネクタハウジング111の内側の範囲、すなわち、複合ケーブル20の末端から第1の長さL1までの範囲では、特性インピーダンスは、前記所定値以上、望ましくは、90~130〔Ω〕となることが要求されておらず、前記所定値未満でもよいので、柔軟性を得るために、外側被覆層63bが剥離されて信号被覆層63が内側被覆層63aだけとなり、小径になっている。なお、内側被覆層63aだけであっても要求される絶縁性を発揮するには、十分な厚さ(絶縁厚)を備えている。
このように、本実施の形態において、電線としての信号線61は、1本の導電性の信号心線62と、信号心線62の周囲を被覆する絶縁性の信号被覆層63とを備える。そして、信号被覆層63は、信号心線62の周囲を被覆する内側被覆層63aと、内側被覆層63aの周囲を被覆する外側被覆層63bであって、内側被覆層63aから剥離可能な外側被覆層63bとを含み、内側被覆層63aの色味は外側被覆層63bの色味と同様であり、外側被覆層63bが剥離されない状態では、信号線61の特性インピーダンスが所定値以上であり、外側被覆層63bが剥離された状態では、信号線61の特性インピーダンスが所定値未満である。
これにより、外側被覆層63bを短時間で容易に剥離することができ、外側被覆層63bが剥離されていないときと外側被覆層63bが剥離されたときとで外見上の色味が同様であり、外側被覆層63bが剥離されたときは外径が小さくて取回しが容易となる。また、コストを低減することができ、信頼性が向上する。
また、信号被覆層63は低誘電率の材料から成り、内側被覆層63aはフッ素系樹脂から成り、外側被覆層63bは非フッ素系樹脂から成る。さらに、所定値は90〔Ω〕である。
また、複合ケーブル20は、通信用の信号線61を含み、小電力供給用の小電力線51と、大電力供給用の大電力線55とを更に含んでいる。さらに、小電力線51の外径は、外側被覆層63bが剥離された状態の信号線61の外径と同様である。さらに、信号線61は2本が撚合わされて撚り対線60を構成し、小電力線51、大電力線55及び撚り対線60は、それぞれ、一対ずつである。さらに、複合ケーブル20は、その一端が、コネクタハウジング111と、コネクタハウジング111内に収容されたコネクタ側端子261とを含む機器側コネクタ101に接続され、信号線61は、コネクタハウジング111内において、外側被覆層63bが剥離された状態になっている。さらに、信号線61は、末端から所定の第4の長さL4の範囲で信号被覆層63が剥離されて信号心線62が露出し、信号心線62に電線側端子161が接続され、電線側端子161がコネクタ側端子261に接続される。これにより、信号線61を複雑に屈曲した状態で取回すことが可能となり、狭いコネクタハウジング111内で信号線61を屈曲させ、電線側端子161をコネクタ側端子261と接続させることができる。
なお、本明細書の開示は、好適で例示的な実施の形態に関する特徴を述べたものである。ここに添付された特許請求の範囲内及びその趣旨内における種々の他の実施の形態、修正及び変形は、当業者であれば、本明細書の開示を総覧することにより、当然に考え付くことである。
本開示は、電線及び複合ケーブルに適用することができる。
20 複合ケーブル
21 ケーブル被覆
22 押えテープ層
23 外側シールド
51 小電力線
52 小電力心線
53 小電力被覆層
55 大電力線
56 大電力心線
57 大電力被覆層
60 撚り対線
61 信号線
62 信号心線
63 信号被覆層
63a、863a 内側被覆層
63b、863b 外側被覆層
101 機器側コネクタ
110 端子接続ユニット
111 コネクタハウジング
118 ケーブル接続部
161 電線側端子
171 コネクタシールド
174 接続片
175 シールド接続部
194 押えリング
231 端子保持部材
261 コネクタ側端子
861 電線
862 心線

Claims (8)

  1. (a)1本の導電性の心線と、該心線の周囲を被覆する絶縁性の被覆層とを備える電線であって、
    (b)前記被覆層は、前記心線の周囲を被覆する内側被覆層と、該内側被覆層の周囲を被覆する外側被覆層であって、前記内側被覆層から剥離可能な外側被覆層とを含み、前記内側被覆層の色味は前記外側被覆層の色味と同様であり、
    (c)前記外側被覆層が剥離されない状態では、前記電線の特性インピーダンスが所定値以上であり、前記外側被覆層が剥離された状態では、前記電線の特性インピーダンスが所定値未満であることを特徴とする電線。
  2. 前記被覆層は低誘電率の材料から成り、前記内側被覆層はフッ素系樹脂から成り、前記外側被覆層は非フッ素系樹脂から成る請求項1に記載の電線。
  3. 前記所定値は90〔Ω〕である請求項1又は2に記載の電線。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の電線を含む複合ケーブルであって、
    小電力供給用の小電力線と、大電力供給用の大電力線とを更に含み、
    前記電線は通信用の信号線として使用される複合ケーブル。
  5. 前記小電力線の外径は、前記外側被覆層が剥離された状態の信号線の外径と同様である請求項4に記載の複合ケーブル。
  6. 前記信号線は2本が撚合わされて撚り対線を構成し、前記小電力線、大電力線及び撚り対線は、それぞれ、一対ずつである請求項4又は5に記載の複合ケーブル。
  7. 該複合ケーブルは、その一端が、コネクタハウジングと、該コネクタハウジング内に収容されたコネクタ側端子とを含むコネクタに接続され、
    前記信号線は、前記コネクタハウジング内において、前記外側被覆層が剥離された状態になっている請求項4~6のいずれか1項に記載の複合ケーブル。
  8. 前記信号線は、末端から所定の長さの範囲で前記被覆層が剥離されて心線が露出し、該心線に電線側端子が接続され、該電線側端子が前記コネクタ側端子に接続される請求項7に記載の複合ケーブル。
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