JP2006294552A - 同軸ケーブル及びそれを用いたプローブケーブル - Google Patents

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Masashi Matsushita
正史 松下
Toshiyuki Horikoshi
稔之 堀越
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Abstract

【課題】 細径で、外部導体が低い導体抵抗を有する同軸ケーブル及びそれを用いたプローブケーブルを提供する。
【解決手段】 単線、あるいは撚り線からなる内部導体2の周囲に絶縁体層3を設け、その絶縁体層3の周囲に外部導体を設け、その外部導体の周囲に外皮5を有し、MHz帯域で使用する同軸ケーブル1において、絶縁体層3が1MHzでの比誘電率が2.5以下の低誘電率高分子材料からなり、外部導体が6〜13μmの厚さの乾式めっきにより、あるいは乾式めっきと湿式めっきを組み合わせて作製された金属膜4からなり、外皮外径が0.5mm以下であるものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、MHz帯域の信号の伝送に用いる同軸ケーブル及びそれを用いたプローブケーブルに係り、内視鏡用のプローブケーブルなど、特に省スペース化が重要視される用途に用いる同軸ケーブル及びそれを用いたプローブケーブル関する。
内部導体の周囲に絶縁体を設け、その外周に外部導体を設けてなる同軸ケーブルの外部導体には、Cu、Al、Cu合金などの良導電性金属材料からなる金属線を用いることが一般的である。
同軸ケーブルを細径化するため、同軸ケーブルの絶縁体上に金属膜を直接作製して外部導体とすることは、特許文献1に提案されている。
外部導体として前記金属膜を有する同軸ケーブルに関するより具体的なものとして、特許文献2において、絶縁体を2層構造とした上で、無電解めっきによるアンカー金属層を絶縁体上に作製し、その上に電解めっきによって良導電性金属層を順次設けることが提案されている。
また、特許文献3においては、湿式、乾式めっき法を用いて絶縁体上に作製された金属めっき層を外部導体とする外径0.5mm以下の同軸ケーブルが提案されている。
実開昭62−33117号公報 特許第2929161号公報(特開平7−272553号公報) 特開2002−203437号公報 特許第3443784号公報(特開平9−139122号公報)
しかしながら、同軸ケーブルの外部導体に金属線を用いる場合、現在、量産可能な金属線のうち最も細い金属線が直径13μmであるため、外部導体の肉厚を13μm以下にすることは困難である。
特許文献2においては、無電解めっき、電解めっきを併用して金属膜を作製するとしており、無電解めっき液と電解めっき液の2種類の廃液処理が必要である。さらに、湿式めっきはプラズマを用いた乾式めっきに比べ、合金薄膜の作製が困難であること、絶縁体の種類によっては密着力が低いことの2つの欠点がある。
特許文献3では、湿式、乾式めっき法を用いることで、外部導体として多彩な組成の合金薄膜の作製が可能である。しかし、金属めっき層の厚さが0.5〜6μmに限定されているため、表皮効果から導電部の厚さが極めて薄くなるGHz帯域の高周波信号の伝送には優れた特性を発揮することが可能だが、膜厚が薄いため外部導体の抵抗値が高くなり、1〜40MHz程度の信号あるいは直流電流の伝送には適していない。
そこで、本発明の目的は、細径で、外部導体が低い導体抵抗を有する同軸ケーブル及びそれを用いたプローブケーブルを提供することにある。
本発明は前記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、単線、あるいは撚り線からなる内部導体の周囲に絶縁体層を設け、その絶縁体層の周囲に外部導体を設け、その外部導体の周囲に外皮を有し、MHz帯域で使用する同軸ケーブルにおいて、前記絶縁体層が1MHzでの比誘電率が2.5以下の低誘電率高分子材料からなり、前記外部導体が6〜13μmの厚さの乾式めっきにより、あるいは乾式めっきと湿式めっきを組み合わせて作製された金属膜からなり、外皮外径が0.5mm以下である同軸ケーブルである。
請求項2の発明は、前記絶縁体層が1MHzでの比誘電率が2.5以下の低誘電率高分子材料からなる第1の絶縁体層と、その第1の絶縁体層の周囲に設けた第2の絶縁体層との2層からなる請求項1記載の同軸ケーブルである。
請求項3の発明は、前記第1の絶縁体層と前記第2の絶縁体層が同種の材料からなる請求項2記載の同軸ケーブルである。
請求項4の発明は、前記金属膜の全体の導電率が40%IACS以上である請求項1〜3いずれかに記載の同軸ケーブルである。
請求項5の発明は、前記金属膜が、Ni、Ti、Mo、あるいはNi合金、Ti合金、Mo合金のいずれかからなる第1の金属膜と、前記第1の金属膜の上に形成されたCu、Al、Ag、あるいはCu合金のいずれかからなる第2の金属膜とからなる1〜4いずれかに記載の同軸ケーブルである。
請求項6の発明は、前記金属膜が、前記第1の金属膜と、前記第1の金属膜の上に形成された前記第2の金属膜と、前記第2の金属膜の上に形成されたAu、Ag、Snのいずれかからなる1μm以下の第3の金属膜とからなる請求項5記載の同軸ケーブルである。
請求項7の発明は、請求項1〜6いずれかに記載した同軸ケーブルを用い、その同軸ケーブルを複数本束ねて作製したことを特徴とするプローブケーブルである。
請求項8の発明は、複数本束ねた同軸ケーブルの周囲にシールド層を設けた請求項7記載のプローブケーブルである。
本発明によれば、同軸ケーブルの細径化が可能となる。
本発明者らは、以下の3つの点を考慮し、鋭意研究の上、本発明の同軸ケーブル及びそれを用いたプローブケーブルを創案するに至った。
1)内視鏡用のプローブケーブルなど、主として医療器具の分野では、プローブケーブルの細径化へのニーズは高く、従来に比べ細い同軸ケーブルが望まれている。外部導体に金属線を用いていたのでは外部導体の肉厚を13μm以下にすることができない。そこで、外部導体を薄膜化した金属膜(金属薄膜)とし、同軸ケーブルを細径化する。
2)前記金属膜を湿式めっきによって作製する場合、湿式めっきに使用した廃液処理の問題が発生する。できるだけ廃液処理の必要がなく、環境への影響が少ない金属膜の成膜方法を提案する。
3)金属膜を外部導体とすることによる弊害として、端末接続が困難になることが挙げられる。端末接続の容易な絶縁体構造を取り入れる。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の好適な第1の実施形態を示す同軸ケーブルの横断面図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係る同軸ケーブル1は、単線、あるいは撚り線からなる内部導体2の周囲に絶縁体層3を設け、その絶縁体層3の周囲に外部導体としての金属膜(金属層)4を設け、その金属膜4の周囲に外皮5を有し、MHz帯域で使用するものである。この同軸ケーブル1は、例えば、医療用超音波診断装置や内視鏡用のプローブケーブル、カテーテル用途など、主として医療器具の分野の機器配線に使用する。
絶縁体層3は、1MHzでの比誘電率が2.5以下の低誘電率高分子材料からなる。金属膜4は、乾式めっきにより、あるいは乾式めっきと湿式めっきを組み合わせて厚さが6〜13μmに作製される。外皮外径(仕上がり外径)は、0.5mm以下、好ましくは0.14〜0.3mmである。
内部導体2は、40AWGより細い、好ましくは42〜46AWGの内部導体径を有するものを用いる。ここで、AWG(American Wire Gauge)は導体サイズを表す番手であり、その数が増えると導体サイズは小さくなる。
絶縁体層3は、細径で特性インピーダンスの規格値である50Ωを満足する設計が可能であること、電気信号を高速で伝えることの両目的から、できるだけ小さな比誘電率を有する高分子材料(絶縁体材料)を用いることが望ましい。
そこで、絶縁体層3としては、1MHzでの比誘電率が2.5以下の低誘電率高分子材料を用いる。具体的にはフッ素系高分子材料が望ましく、中でも押出し成形が可能なPFA(四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体)が望ましいが、これに限定されるものではない。
同軸ケーブル1の用途が主として内視鏡などに用いるプローブケーブルであることを考えた場合、金属膜4の厚さは、使用通信周波数帯である1〜40MHz程度の信号あるいは電流の伝送が保証され、なおかつ細径化を達成することが可能な厚さである必要がある。
そのため、金属膜4の最大膜厚は、外部導体として用いる金属線では現存の細径線である13μm以下でなければならない。また、本発明者らは、金属膜4の最小膜厚に関しては、MHz帯域における信号の減衰量、シールド特性、外部導体の導体抵抗を評価した結果から6μm以上であれば必要な特性を満たすことを見出した。そこで、金属膜4の膜厚を6〜13μmとする。
金属膜の作製方法には、無電解めっき、電解めっきといった湿式めっきによる方法と、スパッタ、プラズマCVDなどのプラズマを利用した乾式めっきによる方法とがある。
湿式めっきは成膜速度が速い点で優れているが、廃液処理が必要となるため、環境への配慮からなるべく使用を避けたい。
乾式めっきは廃液処理の必要が無く、湿式めっきによって作製された金属膜に比べ、絶縁体層3と密着性の高い金属膜の作製が可能である。そのため、スパッタやプラズマCVDで金属膜を作製した方が、無電解めっきで金属膜を作製した場合に比べ金属膜の剥離が発生しづらく、廃液処理の必要もない。
そこで、金属膜4は、乾式めっきのみにより、あるいは乾式めっきで絶縁体層3と密着力の強い第1の金属膜を作製した後に、成膜速度の速い電解めっきによって第2の金属膜を作製することで、形成するとよい。この成膜方法により、特許文献3のように無電解めっきによってアンカー金属層を作製した後、電解めっきを行うよりも、絶縁体層3と密着性の強い金属膜4が少ない廃液処理の手間で作製することが可能となる。
さらに、乾式めっきであるスパッタ法では、スパッタリングターゲットの組成を変えることによって各種金属膜4の作製が容易である。例えば、スパッタでは、高い屈曲性を有するSnやInを含むCu合金(Sn−Cu−In合金)の膜の作製や、耐食性に優れたTiやMo−Nb合金の膜を金属膜4の一部として用いることが可能である。
金属膜4は、導電率の高い(全体の導電率が40%IACS以上)金属、合金を主体とするものが好ましい。例えば、Cu−Ag、Cuなどが好ましい。しかし、金属膜4はAlやAuなどを主体とするものでもよく、前記金属、合金に限定されるものではない。
前述したように、第1の金属膜は乾式めっきによって形成される。第1の金属膜は、絶縁体層3との密着力を高める密着層のみの1層からなってもよいし、密着層と、その密着層の上に形成され、第2の金属膜を湿式めっきで作製するためのシード層との2層からなってもよい。絶縁体層3に接する密着層としては、表面自由エネルギーが高く、耐食性に優れたTi、Mo、Ti合金、Mo合金が望ましいが、この限りではない。例えば、密着層はNi、Ni合金でもよい。シード層は第2の金属膜と同じ材料からなる。
第2の金属膜は、第1の金属膜の上に形成され、金属膜4の主たる導電性を担う層(良導電層)であり、低い抵抗率をもつ金属、合金からなることが要求される。第2の金属膜としては、Cu、Al、Ag、あるいはCuを主体とする低抵抗合金が挙げられるが、成膜方法はスパッタなどの乾式めっきであっても、湿式めっきであってもよい。
また、第2の金属膜の上に、第2の金属膜表面の酸化を防止し実装を容易とするための第3の金属膜を形成し、第1、第2、第3の金属膜を合わせて金属膜4としてもよい。第3の金属膜としては酸化被膜を持たないAg、Au、あるいはハンダの主成分であるSnが挙げられる。第3の金属膜の厚みは1μm以下でよい。
また、絶縁体層3表面への金属膜4の密着力を上げるため、金属膜4を作製する前に、スパッタエッチングなどのプラズマを用いた前処理によって絶縁体層3の表面の清浄化と粗化を行うことが望ましい。
第1の実施形態の作用を説明する。
同軸ケーブル1では、外部導体を厚さが6〜13μmの金属膜4とすることで、金属線を外部導体とする従来の同軸ケーブルや、金属膜が厚い従来の同軸ケーブルに比べ、MHz帯域で使用する同軸ケーブルの細径化が可能となる。
前述したように、同軸ケーブル1は、医療用超音波診断装置や内視鏡用のプローブケーブル、カテーテル用途など、主として医療器具の分野の機器配線に使用する。この用途には以下の2つの要件
要件1.細径であること
要件2.外部導体が低い導体抵抗を有すること
が要求される。
例えば、特許文献4に記載されている同軸ケーブルは、仕上がり外径が0.8mmを超えるため太く、前記用途には使えない。
また、前述した特許文献3に記載されている同軸ケーブルは、外部導体としての金属めっき層の肉厚が0.5〜6μmと薄いため、外部導体の導体抵抗が高くなってしまい、要件2.を満たさない。
これに対し、第1の実施形態に係る同軸ケーブル1は、仕上がり外径が0.5mm以下と細径であり、外部導体としての金属膜4の厚さが6〜13μmと適切であるため、外部導体が低い導体抵抗を有し、前記用途に最適である。
第2の実施形態を説明する。
図2に示すように、同軸ケーブル21は、図1の同軸ケーブル1の絶縁体層3が1層構造であったのに対し、絶縁体層23が1MHzでの比誘電率が2.5以下の低誘電率高分子材料からなる第1の絶縁体層23aと、その第1の絶縁体層23aの周囲に設けた第2の絶縁体層23bとの2層からなる。同軸ケーブル21のその他の構成は、同軸ケーブル1と同じである。
PFAなどのフッ素系高分子材料は、表面自由エネルギーが極めて低く、熱膨張係数は金属に比べて遙かに大きい。そのため、フッ素系高分子材料に金属膜を直接成膜すると、密着力の低さや、金属膜との熱膨張格差に伴う熱応力に起因し、金属膜の剥離やクラックが発生することがある。
そこで、第1の絶縁体層23aとしてPFAを内部導体2上に押出し成形し、その上に表面自由エネルギーが第1の絶縁体層23aに比べて高く、熱膨張係数のコントロールが添加剤によって操作可能なポリイミド(PI)などの樹脂を第2の絶縁体層23bとして押出し、絶縁体層23を2層構造とした上で、その周囲に外部導体となる金属膜4を成膜することが望ましい。これにより、同軸ケーブル21では、金属膜4の剥離やクラックの発生を確実に防止できる。
また、同軸ケーブル21では、絶縁体層23を2層構造とすることで、第2の絶縁体層23bごと金属膜4を剥離することが可能となり、端末接続を容易にすることができる。端末接続の観点から見た場合、第2の絶縁体層23bは、第1の絶縁体層23aに比べて表面自由エネルギーが高く、熱膨張係数が金属に近い絶縁体材料に限ることなく、いかなる種類の絶縁体材料であってもよく、第1の絶縁体層23aと同種の絶縁体材料であってもよい。
次に、プローブケーブルを説明する。
図3に示すように、プローブケーブル31は、図1の同軸ケーブル1(あるいは図2の同軸ケーブル21)を複数本(2本以上、図3では16本)束ねて(あるいは撚り合わせて)同軸ケーブルユニット32とし、その同軸ケーブルユニット32を複数本(図3では12本)束ね、複数本束ねた同軸ケーブルユニット32の周囲に金属線33を複数本巻き付けてなるシールド層34を設け、そのシールド層34の周囲にシース35を設けたものである。
金属線33としては、例えば、AgめっきCu線、SnめっきCu線を用いる。シールド層34の代わりに、金属線33で編組シールドを構成してなるシールド層を用いてもよい。シース35としては、例えば、PFAやPVC(ポリ塩化ビニル)を用いる。
プローブケーブル31では、従来の同軸ケーブルに比べて細い同軸ケーブル1(あるいは21)を複数本束ねて作製することで、プローブケーブルを細径化することが可能となる。
また、プローブケーブル31では、複数本束ねた同軸ケーブル1(あるいは21)の周囲にシールド層34を設けることで、プローブケーブル全体のシールド能力を高めることができる。
(実施例1)
内部導体2上に絶縁体層3としてPFAを押出し成形する。絶縁体層3の表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ300Å(0.03μm)のTi層(第1の金属膜)を作製し、さらにその上にCu、Sn、Inの複合ターゲットを用いたスパッタによって厚さ6μmのCu−Sn−In合金層(第2の金属膜)を作製し、Ti層およびCu−Sn−In合金層からなる金属膜4を外部導体とする。さらに外部導体の上からPFAを押出し成形して外皮5とし、図1の同軸ケーブル1を作製した。内部導体2は46AWG、金属膜4の厚さは6.03μm、外皮外径は0.178mmである。
(実施例2)
内部導体2上に第1の絶縁体層23aとしてPFAを押出し成形し、その上に第2の絶縁体層23bとしてPIを第1の絶縁体層23aの30%以下の厚さで押出し成形し、絶縁体層23とする。その周囲にスパッタによって厚さ300ÅのTi層(密着層)を作製し、引き続きスパッタによって2000Å(0.2μm)のCu層(シード層)を作製する。Ti層およびCu層を第1の金属膜とし、その第1の金属膜の上に電解めっきによって厚さ10μmのCu層を第2の金属膜として作製し、第1および第2の金属膜からなる金属膜4を外部導体とする。さらに外部導体の上からPFAを押出し成形して外皮5とし、図2の同軸ケーブル21を作製した。内部導体2は実施例1と同じであり、金属膜4の厚さは10.23μm、外皮外径は0.182mmである。
この同軸ケーブル21は、端末接続の際、まず外皮5を剥がし、外部導体を露出した後に、絶縁体層23を剥離して内部導体2を露出させる。さらに、外部導体の先端部を第2の絶縁体層23bであるPIごと剥離することができたため、その後ケーブル端末を容易に接続できた。
また、この同軸ケーブル21を10本束ね、図3のプローブケーブル31と同様のプローブケーブルを作製した。プローブケーブルの仕上がり外径は4.0mmである。
(実施例3)
内部導体2上に第1の絶縁体層23aとしてPFAを押出し成形し、その上に第2の絶縁体層23bとしてPIを第1の絶縁体層23aの30%以下の厚さで押出し成形し、絶縁体層23とする。PI表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ300ÅのMo層(密着層)を作製し、引き続きその上にスパッタによって2000ÅのCu層(シード層)を作製する。Mo層およびCu層を第1の金属膜とし、その第1の金属膜の上に電解めっきによって厚さ10μmのCu層を第2の金属膜として作製し、第1および第2の金属膜からなる金属膜4を外部導体とする。さらに外部導体の上からPFAを押出し成形して外皮5とし、図2の同軸ケーブル21を作製した。内部導体2は実施例1と同じであり、金属膜4の厚さは10.23μm、外皮外径は0.182mmである。
この同軸ケーブル21は、端末接続の際、まず外皮5を剥がし、外部導体を露出した後に、絶縁体層23を剥離して内部導体2を露出させる。さらに、外部導体の先端部を第2の絶縁体層23bであるPIごと剥離することができたため、その後ケーブル端末を容易に接続できた。
また、この同軸ケーブル21を5本束ね、図3のプローブケーブル31と同様のプローブケーブルを作製した。プローブケーブルの仕上がり外径は2.0mmである。
(実施例4)
内部導体2上に第1の絶縁体層23aとしてPFAを押出し成形し、その上に第2の絶縁体層23bとしてPIを第1の絶縁体層23aの30%以下の厚さで押出し成形し、絶縁体層23とする。PI表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ300ÅのNi層(第1の金属膜)を作製し、さらにスパッタによってその上に6μmのCu層(第2の金属膜)を作製し、Ni層およびCu層からなる金属膜4を外部導体とする。さらに外部導体の上からPFAを押出し成形して外皮5とし、図2の同軸ケーブル21を作製した。内部導体2は実施例1と同じであり、金属膜4の厚さは6.03μm、外皮外径は0.178mmである。
この同軸ケーブル21は、端末接続の際、まず外皮5を剥がし、外部導体を露出した後に、絶縁体層23を剥離して内部導体2を露出させる。さらに、外部導体の先端部を第2の絶縁体層23bであるPIごと剥離することができたため、その後ケーブル端末を容易に接続できた。
(実施例5)
内部導体2上に第1の絶縁体層23aとしてPFAを押出し成形し、その上に第2の絶縁体層23bとしてPFAを第1の絶縁体層23aの30%以下の厚さで押出し成形し、絶縁体層23とする。PFAの表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ300ÅのNi層(第1の金属膜)を作製し、さらにその上にCu、Sn、Inの複合ターゲットを用いたスパッタによって厚さ6μmのCu−Sn−In合金層(第2の金属膜)を作製し、Ni層およびCu−Sn−In合金層からなる金属膜4を外部導体とする。さらに外部導体の上からPFAを押出し成形して外皮5とし、図2の同軸ケーブル21を作製した。内部導体2は実施例1と同じであり、金属膜4の厚さは6.03μm、外皮外径は0.178mmである。
この同軸ケーブル21は、端末接続の際、まず外皮5を剥がし、外部導体を露出した後に、絶縁体層23を剥離して内部導体2を露出させる。さらに、外部導体の先端部を第2の絶縁体層23bであるPFAごと剥離することができたため、その後ケーブル端末を容易に接続できた。
(実施例6)
内部導体2上に絶縁体層3としてPFAを押出し成形する。絶縁体層3の表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ2000ÅのCuTi層を作製する。CuTi層を第1の金属膜とし、その第1の金属膜の上に第2の金属膜としてCuを電解めっきによって6.0μm作製する。第2の金属膜の上から第3の金属膜としてAgからなる厚さ1.0μmの層を作製する。前記第1、第2、第3の金属膜からなる金属膜4を外部導体とする。
前記金属膜4の上からPFAを押出し、外皮5とし、同軸ケーブル1を作製した。内部導体は46AWGでコア径115μm、金属膜4の厚さ7.2μm、外皮厚さ25μmで外皮外径は179.4μmである。
(実施例7)
内部導体2上に絶縁体層3としてPFAを押出し成形する。絶縁体層3の表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ500ÅのMo−Nb層を作製する。Mo−Nb層を第1の金属膜とし、その第1の金属膜の上に第2の金属膜としてAlをスパッタによって6.05μm作製する。第2の金属膜の上から第3の金属膜としてAuからなる厚さ1.0μmの層を作製する。前記第1、第2、第3の金属膜からなる金属膜4を外部導体とする。
前記金属膜4の上からPFAを押出し、外皮5とし、同軸ケーブル1を作製した。内部導体は46AWGでコア径115μm、金属膜4の厚さ6.1μm、外皮厚さ25μmで外皮外径は177.2μmである。
(実施例8)
内部導体2上に絶縁体層3としてPFAを押出し成形する。絶縁体層3の表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ500ÅのMo層を作製する。Mo層を第1の金属膜とし、その第1の金属膜の上に第2の金属膜としてCu−Agをスパッタによって6.0μm作製する。第2の金属膜の上から第3の金属膜としてSnからなる厚さ1.0μmの層を作製する。前記第1、第2、第3の金属膜からなる金属膜4を外部導体とする。
前記金属膜4の上からPFAを押出し、外皮5とし、同軸ケーブル1を作製した。内部導体は46AWGでコア径115μm、金属膜4の厚さ7.05μm、外皮厚さ25μmで外皮外径は179.1μmである。
(実施例9)
内部導体2上に絶縁体層3としてPFAを押出し成形する。絶縁体層3の表面に対し、Arによるスパッタエッチングを施し、表面を粗化させる。スパッタによって厚さ300ÅのNi−Cr層(密着層)を作製し、さらにその上からAg(シード層)をスパッタによって2000Å作製する。Ni−Cr層およびAgを第1の金属膜とし、その第1の金属膜の上に第2の金属膜としてAgを電解めっきによって6.0μm作製し、前記第1、第2の金属膜からなる金属膜4を外部導体とする。
前記金属膜4の上からPFAを押出し、外皮5とし、同軸ケーブル1を作製した。内部導体は46AWGでコア径115μm、金属膜4の厚さ6.23μm、外皮厚さ25μmで外皮外径は177.46μmである。
本発明の好適な第1の実施形態を示す同軸ケーブルの横断面図である。 本発明の第2の実施形態を示す同軸ケーブルの横断面図である。 図1あるいは図2に示した同軸ケーブルを用いたプローブケーブルの横断面図である。
符号の説明
1 同軸ケーブル
2 内部導体
3 絶縁体層
4 金属膜(外部導体)
5 外皮

Claims (8)

  1. 単線、あるいは撚り線からなる内部導体の周囲に絶縁体層を設け、その絶縁体層の周囲に外部導体を設け、その外部導体の周囲に外皮を有し、MHz帯域で使用する同軸ケーブルにおいて、前記絶縁体層が1MHzでの比誘電率が2.5以下の低誘電率高分子材料からなり、前記外部導体が6〜13μmの厚さの乾式めっきにより、あるいは乾式めっきと湿式めっきを組み合わせて作製された金属膜からなり、外皮外径が0.5mm以下であることを特徴とする同軸ケーブル。
  2. 前記絶縁体層が1MHzでの比誘電率が2.5以下の低誘電率高分子材料からなる第1の絶縁体層と、その第1の絶縁体層の周囲に設けた第2の絶縁体層との2層からなる請求項1記載の同軸ケーブル。
  3. 前記第1の絶縁体層と前記第2の絶縁体層が同種の材料からなる請求項2記載の同軸ケーブル。
  4. 前記金属膜の全体の導電率が40%IACS以上である請求項1〜3いずれかに記載の同軸ケーブル。
  5. 前記金属膜が、Ni、Ti、Mo、あるいはNi合金、Ti合金、Mo合金のいずれかからなる第1の金属膜と、前記第1の金属膜の上に形成されたCu、Al、Ag、あるいはCu合金のいずれかからなる第2の金属膜とからなる1〜4いずれかに記載の同軸ケーブル。
  6. 前記金属膜が、前記第1の金属膜と、前記第1の金属膜の上に形成された前記第2の金属膜と、前記第2の金属膜の上に形成されたAu、Ag、Snのいずれかからなる1μm以下の第3の金属膜とからなる請求項5記載の同軸ケーブル。
  7. 請求項1〜6いずれかに記載した同軸ケーブルを用い、その同軸ケーブルを複数本束ねて作製したことを特徴とするプローブケーブル。
  8. 複数本束ねた同軸ケーブルの周囲にシールド層を設けた請求項7記載のプローブケーブル。
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JP2008053073A (ja) * 2006-08-25 2008-03-06 Fujikura Ltd 絶縁被覆極細線及び極細同軸ケーブル
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