JP2006252860A - 放電管点灯回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電源印加直後の発振の初期においてもサージ電圧の発生を防止することのできる安価な放電管点灯回路を提供する。
【解決手段】 電源Vccと、電圧を昇圧させる昇圧トランスT1と、回路を共振させるトランジスタQ1、Q2と、トランジスタQ1、Q2にベース電流を供給する抵抗R1、R2と、トランジスタQ1、Q2を共振させる共振コンデンサC1と、電源に直列接続される抵抗R3と、チョークコイルL1と、昇圧トランスT1に接続される冷陰極放電管CCFLと、冷陰極放電管CCFLに流れる管電流を制限するバラストコンデンサC2と、電源Vccをオン/オフさせるスイッチSWとを備えた放電管点灯回路である。
【選択図】 図1
【解決手段】 電源Vccと、電圧を昇圧させる昇圧トランスT1と、回路を共振させるトランジスタQ1、Q2と、トランジスタQ1、Q2にベース電流を供給する抵抗R1、R2と、トランジスタQ1、Q2を共振させる共振コンデンサC1と、電源に直列接続される抵抗R3と、チョークコイルL1と、昇圧トランスT1に接続される冷陰極放電管CCFLと、冷陰極放電管CCFLに流れる管電流を制限するバラストコンデンサC2と、電源Vccをオン/オフさせるスイッチSWとを備えた放電管点灯回路である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、冷陰極放電管やキセノン放電管などの放電管を点灯させるための放電管点灯回路に係り、特にロイヤー回路に関する。
放電管の一種である冷陰極放電管は、スキャナやファクシミリなどの機器の読み取り光源として数多く用いられている。ロイヤー回路は、構成が簡単で安いコストで実現できるため、これらスキャナやファクシミリに用いられる冷陰極放電管の点灯回路として多く使用されている(特許文献1〜3参照)。
図4、図5にロイヤー回路で構成された従来の放電管点灯回路の例を示す。
図4を参照するとロイヤー回路は、電源Vccと、電源Vccを供給するために開閉する電源スイッチSWと、昇圧トランスT1と、共振コンデンサC1と、NPN型のバイポーラトランジスタQ1、Q2と、トランジスタQ1、Q2にベース電流を供給する抵抗R1、R2と、チョークコイルL1と、冷陰極放電管CCFLに流れる管電流を制限するバラストコンデンサC2とで構成され、昇圧トランスT1に冷陰極放電管CCFLが接続されている。
電源Vccの正極側は、電源スイッチSWの一端に接続されており、電源スイッチSWの他端はチョークコイルL1の一端に接続されており、チョークコイルL1の多端は、抵抗R1、R2の一端および昇圧トランスT1の一次側のタップ端子に接続されている。
抵抗R2の他端は、トランジスタQ1のベース端子に接続され、トランジスタQ1のコレクタ端子は、共振コンデンサC1の一端に接続されている。
抵抗R1の他端は、トランジスタQ2のベース端子に接続され、トランジスタQ2のコレクタ端子は、共振コンデンサC1の他端に接続されている。
電源Vccの負極側は、トランジスタQ1、Q2のエミッタ端子に接続されており、トランジスタQ1のコレクタ端子は共振コンデンサC1の一端および昇圧トランスT1の一次側のタップ端子がある側の巻き線の一端に接続されており、トランジスタQ2のコレクタ端子は共振コンデンサC1の他端および昇圧トランスT1の一次側のタップ端子がある一次側の巻き線の他端に接続されている。
抵抗R2の他端は、昇圧トランスT1の一次側のタップ端子がない一次側の巻き線の一端に接続されており、抵抗R1の他端は、昇圧トランスT1の一次側のタップ端子がない一次側の巻き線の他端に接続されている。
昇圧トランスT1の二次側巻き線の一端は、バラストコンデンサC2の一端に接続され、バラストコンデンサC2の他端は、冷陰極放電管CCFLの一端に接続され、冷陰極放電管CCFLの他端は、電源Vccの負極側および昇圧トランスT1の二次側巻き線の他端に接続されている。
また、図5に示すようなロイヤー回路も同様の放電管点灯回路として周知である。
図5のロイヤー回路は、図4に示すロイヤー回路と比較してみると明らかなように、部品構成は図4のロイヤー回路と同じであるが、接続が異なる点がある。
図5の接続をみると、電源スイッチSWの他端はチョークコイルL1の一端に接続されるとともに、抵抗R1、R2の一端に接続され、チョークコイルL1の他端は昇圧トランスT1の一次側のタップ端子に接続されている。その他の接続は、図4のロイヤー回路と同様である。
図4および図5に示すこのようなロイヤー回路は、電源スイッチSWを閉じて電源Vccをロイヤー回路に供給すると、トランジスタQ1、Q2、共振コンデンサC1、昇圧トランスT1などが共振することによりロイヤー回路が自励発振を開始し、一定時間後に安定した発振状態に達する。ロイヤー回路が発振状態になるとトランジスタQ1、Q2は交互にON/OFFを繰り返し、それぞれのトランジスタQ1、Q2のベース−エミッタ間には、図6に示すように、正の電圧と負の電圧が交互に繰り返す電圧が発生する。
図6の上方のグラフは、図4、図5のV1点の電圧を示し、図6の下方のグラフは、図4、図5のトランジスタQ1のベース−エミッタ間の電圧VBE1を示す。
上方のグラフの横軸は時間を示し、グラフの縦軸はV1点の電圧を示す。下方のグラフの横軸は時間を示し、グラフの縦軸はベース電圧VBE1を示す。
上方のグラフから分かるように、電源スイッチSWを閉じたことにより、V1点の電圧は時間軸のSW ONの時間をスタートに電圧0Vから急速に電源Vccの電圧まで上昇する。これに応じて、放電管点灯回路は自励発振を始め、下方のグラフに示すように電源スイッチSWを閉じたことにより、V1点の電圧は時間軸のSW ONの時間をスタートに自励発振を始め電圧0Vから正の電圧と負の電圧が交互に繰り返す電圧が発生する。この負の電圧はトランジスタQ1のベース−エミッタ間に逆方向の電圧として印加される。
この負の電圧はトランジスタQ1のベース−エミッタ間に逆方向の電圧として印加されるため、トランジスタQ1、Q2のベース−エミッタ間耐電圧VBEよりも小さくなるように昇圧トランスT1を設計する。具体的には通常耐電圧VBEは5〜10Vであるので発生する負の電圧は−3〜−7Vとなるように設計する。
特開2004−119206号公報
特開2004−127874号公報
特開2003−309026号公報
しかしながら、電源電圧が印加された直後のロイヤー回路が発振を開始した初期の状態においてはベース−エミッタ間に不規則なサージ状の電圧が発生することがあった。
図6の下方に示すグラフを詳細にみると、トランジスタQ1(または、トランジスタQ2)のベース−エミッタ間の電圧VBE1では、電源スイッチSWのON直後に強いサージ電圧が発生していることが確認できる。これは、トランジスタQ1、Q2のベース−エミッタ間の耐電圧VBEを越えることがあり、トランジスタQ1、Q2の劣化や破壊の原因となっていた。
従来このサージ電圧の影響を除くには、トランジスタQ1、Q2のコレクター−エミッタ間にダンパダイオードを配置したり、トランジスタQ1、Q2のベース−エミッタ間にサージ吸収素子を配置したり、あるいは電源Vcc電圧の立ち上がりを遅くするといった方法が取られてきた。
しかし、ダンパダイオードやサージ吸収素子を入れることによって構成するロイヤー回路の価格が上昇するという問題があった。
また、電源電圧の立ち上がりを遅くすることは、サージの大きさをある程度小さくする効果はあっても、サージの発生そのものを防止する効果は無く、対策に多大な努力を要する割には確実な対策とは言えないという問題があった。
そこで本発明の目的は、電源印加直後の発振の初期においてもサージ電圧の発生を防止することのできる安価な放電管点灯回路を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の放電管点灯回路の第1の発明は、ロイヤー方式の放電管点灯回路において、点灯初期のサージ防止をする抵抗を電源に直列に接続した放電管点灯回路である。
第2の発明は、前記電源と、電圧を昇圧させる昇圧トランスと、回路を共振させるトランジスタと、前記トランジスタにベース電流を供給する抵抗と、前記トランジスタを共振させる共振コンデンサと、前記電源に直列接続される前記抵抗と、チョークコイルと、前記昇圧トランスに接続される負荷と、前記負荷に流れる電流を制限するバラストコンデンサと、前記電源をオン/オフさせるスイッチとを備えたものである。
第2の発明は、前記電源と、電圧を昇圧させる昇圧トランスと、回路を共振させるトランジスタと、前記トランジスタにベース電流を供給する抵抗と、前記トランジスタを共振させる共振コンデンサと、前記電源に直列接続される前記抵抗と、チョークコイルと、前記昇圧トランスに接続される負荷と、前記負荷に流れる電流を制限するバラストコンデンサと、前記電源をオン/オフさせるスイッチとを備えたものである。
第3の発明は、前記電源に直列に接続される前記抵抗が、抵抗値3〜30Ωであるものである。
第4の発明は、前記負荷が、冷陰極放電管であるものである。
第5の発明は、前記負荷が、キセノン放電管であるものである。
第4の発明は、前記負荷が、冷陰極放電管であるものである。
第5の発明は、前記負荷が、キセノン放電管であるものである。
本発明によれば、従来の回路に抵抗器1個を電源に直列に接続することで、電源印加直後の発振の初期においてトランジスタの耐圧を越えるサージ電圧の発生を防止することができる。
本発明によれば、電源印加直後の発振の初期においてもサージ電圧の発生を防止することのできる安価な放電管点灯回路を得られる。
本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態のロイヤー方式の放電管点灯回路の構成例を示すブロック図である。
図1を参照すると、放電管点灯回路は、直流の電源Vccと、電圧を変換・昇圧する昇圧トランスT1と、回路を共振させるNPNバイポーラ形のトランジスタQ1、Q2と、トランジスタを共振させる共振コンデンサC1と、トランジスタQ1、Q2にベース電流を供給する抵抗R1、R2と、電源Vccに直列接続される抵抗R3と、チョークコイルL1と、昇圧トランスT1に接続される負荷としての冷陰極放電管CCFLと、この冷陰極放電管CCFLに流れる管電流を制限するバラストコンデンサC2と、電源をオン/オフさせるスイッチSWとを備えて構成される。
本発明による回路は、従来のロイヤー回路に、放電管点灯初期のサージ防止をする抵抗R3を電源Vccに直列に配置・接続したことを特徴とする。
なお、具体的に挿入する抵抗R3の抵抗値は代表的な例として3〜30Ωであるとよい。
電源Vccの正極側は、電源スイッチSWの一端に接続されており、電源スイッチSWの他端は、抵抗R3の一端に接続されている。抵抗R3の他端は、チョークコイルL1の一端に接続されており、チョークコイルL1の多端は、抵抗R1、R2の一端および昇圧トランスT1の一次側巻線であるコイルL2、L3のタップ端子に接続されている。
抵抗R2の他端は、トランジスタQ1のベース端子に接続され、トランジスタQ1のコレクタ端子は、共振コンデンサC1の一端に接続されている。
抵抗R1の他端は、トランジスタQ2のベース端子に接続され、トランジスタQ2のコレクタ端子は、共振コンデンサC1の他端に接続されている。
電源Vccの負極側は、トランジスタQ1、Q2のエミッタ端子に接続されており、トランジスタQ1のコレクタ端子は共振コンデンサC1の一端および昇圧トランスT1の一次側巻線であるコイルL2の黒点側端子に接続されており、トランジスタQ2のコレクタ端子は共振コンデンサC1の他端および昇圧トランスT1の一次側巻線であるコイルL3の非黒点側端子に接続されている。
抵抗R2の他端は、昇圧トランスT1の一次側のコイルL4の非黒点側端子に接続されており、抵抗R1の他端は、昇圧トランスT1の一次側巻線であるコイルL4の黒点側端子に接続されている。
昇圧トランスT1の二次側巻線であるコイルL5の黒点側端子は、バラストコンデンサC2の一端に接続され、バラストコンデンサC2の他端は、冷陰極放電管CCFLの一端に接続され、冷陰極放電管CCFLの他端は、電源Vccの負極側および昇圧トランスT1の二次側巻線であるコイルL5の非黒点側端子に接続されている。
次に図1に示す放電管点灯回路の動作について説明する。
電源スイッチSWをオン(閉)にすると、電源VccからスイッチSW、抵抗R3
チョークコイルL1、抵抗R1、R2を経由して、トランジスタQ1、Q2に電流が流れ込もうとし、トランジスタQ1、Q2の僅かな特性の違いから、トランジスタQ1のベース−エミッタ間、トランジスタQ2のベース−エミッタ間のいずれかに電流が流れる。
チョークコイルL1、抵抗R1、R2を経由して、トランジスタQ1、Q2に電流が流れ込もうとし、トランジスタQ1、Q2の僅かな特性の違いから、トランジスタQ1のベース−エミッタ間、トランジスタQ2のベース−エミッタ間のいずれかに電流が流れる。
例えば、トランジスタQ1の側に電流が流れた場合には、トランジスタQ1はオンになり、電流の流れは、電源Vccの正極側から電源スイッチSW、抵抗R3、チョークコイルL1、抵抗R2、トランジスタQ1のベースからエミッタを経て、電源Vccの負極側に至る経路である。このとき、トランジスタQ2のベース−エミッタ間には電流は流れておらず、トランジスタQ2はオフとなっている。
トランジスタQ1がオンになったことにより、トランジスタQ1のコレクタ−エミッタ間にも電流が流れ始め、コイルL2、L3の非黒点側から黒点側に電流が流れる。この電流の流れにより発生する誘導磁界は、コイルL4の非黒点側から黒点側に誘導電流を流すようにはたらく。
この誘導電流は、トランジスタQ2がオフ状態にあるためトランジスタQ2には流れ込めず、抵抗R1、R2を介してトランジスタQ1のベースに流れ込み、トランジスタQ1のオン状態をより深いオン状態にする。このトランジスタQ1のオン状態により、コイルL2、L3の非黒点側から黒点側にさらに電流が流れるようになる。
この昇圧トランスT1の一次側コイルL2、L3の電流の流れにより発生する磁界で、トランスT1の二次側のコイルL5の非黒点側から黒点側、バラストコンデンサC2を経由して誘導電流が冷陰極放電管CCFLに流れ、冷陰極放電管CCFLが点灯を始める。
昇圧トランスT1の一時巻線であるコイルL2、L3、L4の両端に生じる誘起電圧は、時間とともに電圧降下するが、昇圧トランスT1の磁気飽和により、昇圧トランスT1の磁束は増加する。この昇圧トランスT1の磁束が飽和磁束に至ると、磁束の変化はなくなるので、一次側のコイルL4の両側に誘起される電圧は降下して0になる。この誘起電圧が0になることで、トランジスタQ1のベース電流およびコレクタ電流は流れなくなる。
トランジスタQ1に電流が流れなくなると、コイルL2、L3、L4の両端には黒点側から非黒点側に逆電圧が発生し、コイルL4から、抵抗R2、R1を介してトランジスタQ2にベース電流が流れるとともに、コイルL3の非黒点側からトランジスタQ2のコレクタ−エミッタに向かい電流が流れ込もうとし、トランジスタQ2がオンになる。電源Vccからの電流の流れは、電源Vccの正極側から電源スイッチSWを経由して、抵抗R3、チョークコイルL1、抵抗R1、トランジスタQ1のベース−エミッタ、電源Vccの負極側の順に流れる。
このとき、トランジスタQ1のベース−エミッタ間には電流は流れておらず、トランジスタQ1はオフとなっている。
トランジスタQ2がオンになり、トランジスタQ2のコレクタ−エミッタ間にも電流が流れ、コイルL2、L3の黒点側から非黒点側に電流が流れる。この電流の流れにより発生する誘導磁界は、コイルL4の黒点側から非黒点側に誘導電流を流すようにはたらく。
この誘導電流は、トランジスタQ1がオフ状態にあるためトランジスタQ1には流れ込めず、抵抗R2、R1を介してトランジスタQ2のベースに流れ込み、トランジスタQ2のオン状態をより深いオン状態にする。このトランジスタQ2のオン状態により、コイルL2、L3の黒点側から非黒点側にさらに電流が流れるようになる。
この昇圧トランスT1の一次側コイルL2、L3の電流の流れにより発生する磁界で、バラストコンデンサC2を経由してトランスT1の二次側のコイルL5の黒点側から非黒点側に誘導電流が流れ、冷陰極放電管CCFLに流れ込み、冷陰極放電管CCFLが点灯する。
昇圧トランスT1の一時巻線であるコイルL2、L3、L4の両端に生じる誘起電圧は、時間とともに電圧降下するが、昇圧トランスT1の磁気飽和により、昇圧トランスT1の磁束は増加する。この昇圧トランスT1の磁束が飽和磁束に至ると、磁束の変化はなくなるので、一次側のコイルL4の両側に誘起される電圧は降下して0になる。この誘起電圧が0になることで、トランジスタQ2のベース電流およびコレクタ電流は流れなくなり、トランジスタQ2はオフになる。
このように、トランジスタQ1、Q2は、交互にオン/オフを繰返し、放電管点灯回路(ロイヤー回路)は、共振コンデンサC1もトランジスタQ1、Q2、コイルL2〜4などとともに共振して、自励発振を開始し、一定時間後に安定した発振状態になり、負荷として接続された冷陰極放電管CCFLが点灯する。
このように動作する放電管点灯回路の出力電圧を図2に示す。
図2の上方のグラフは、図1のV1点の電圧を示し、図2の下方のグラフは、図1のトランジスタQ2のベース−エミッタ間の電圧VBE1を示す。
上方のグラフの横軸は時間を示し、グラフの縦軸はV1点の電圧を示す。下方のグラフの横軸は時間を示し、グラフの縦軸はベース電圧VBE1を示す。
上方のグラフから分かるように、電源スイッチSWを閉じたことにより、V1点の電圧は時間軸のSW ONの時間をスタートに電圧0Vから急速に電源Vccの電圧まで上昇する。これに応じて、放電管点灯回路は自励発振を始め下方のグラフに示すように電源スイッチSWを閉じたことにより、ベース電圧VBE1は時間軸のSW ONの時間をスタートとして自励発振を始め、電圧0Vから正の電圧と負の電圧が交互に繰り返す電圧が発生する。この負の電圧はトランジスタQ2のベース−エミッタ間に逆方向の電圧として印加される。
ここで、図6の下方に示すグラフと比較してみると、図4、図5に示す従来回路では、トランジスタQ1(トランジスタQ2でも、トランジスタQ1と同様の動作をし、同様の電圧が発生する。)のベース−エミッタ間の電圧VBE1は、電源スイッチSWのON直後に強いサージ電圧が発生していることが確認できる。これは、トランジスタQ1のベース−エミッタ間の耐電圧VBE(図2、図6の下方のグラフで、B−E間耐圧と表示した電圧)を越えており、トランジスタQ1の破損に繋がる。これに対して、本実施例の放電管点灯回路においては、図2の下方のグラフから分かるように、電源スイッチSWのON直後においてトランジスタQ2(または、トランジスタQ1)ののベース−エミッタ間の電圧VBE1にはサージ電圧は発生しておらず、放電管点灯回路に正常な自励発振のみが生じており、トランジスタQ1、Q2のベース−エミッタ間の耐電圧VBEを越えるような電圧は生じていないことが分かる。
このように放電管点灯回路は、従来のロイヤー回路に、抵抗R3を電源Vccに直列の配置するという簡単な手段により電源印加時にトランジスタのベース端子に発生するサージ電圧を防止し、サージ電圧によるトランジスタの破壊を防ぐことができる。
本実施の形態の放電管点灯回路は、図1に示すような接続に限定されるものではない。部品構成は図1と同様であるが、接続の異なる放電管点灯回路を図3に示す。
部品構成については、上の図1の説明において詳細に述べたので省略する。
図3を参照すると、抵抗R3の他端はチョークコイルL1の一端に接続されるととも抵抗R1、R2の一端に接続されている。チョークコイルL1の多端は、昇圧トランスT1の一次側巻線であるコイルL2、L3のタップ端子に接続されている。
この放電管点灯回路の他の接続は、図1の放電管点灯回路の接続と同様であるので、接続の詳細な説明は省略する。
このような放電管点灯回路においても、図1に示す放電管点灯回路と同様の動作をし、図2に示すような同様の効果が得られる。
すなわち、図2の下方のグラフから分かるように、電源スイッチSWのON直後においてサージ電圧はまったく発生しておらず、放電管点灯回路に正常な自励発振のみが生じており、トランジスタQ1、Q2のベース−エミッタ間の耐電圧VBEを越えるような電圧は生じていないことが分かる。
以上説明した放電管点灯回路により、次に示すような優れた効果を得られる。
(1)本実施の形態の放電管点灯回路は、電源電圧の立ち上がりを遅くすることなく、サージ電圧の発生そのものを防止する効果があり、ベース−エミッタ間耐電圧VBEを越えることがなくなることでトランジスタの耐圧破壊が防止でき、トランジスタの劣化や破壊が防止できる。
(2)本実施の形態の放電管点灯回路は、従来のロイヤー回路と異なり、ダンパダイオードやサージ吸収素子を入れることなく、安価な抵抗を電源に直列に接続するという簡単な手段により電源印加直後発振の初期においてサージ電圧の発生を防止することができる低コストの放電管点灯回路を実現できる。
(3)本実施の形態の放電管点灯回路は、回路の信頼性を向上させることができ、さらにはこの放電管点灯回路を使用するスキャナ、ファクシミリなどの機器の信頼性を向上させることにも寄与する。
なお、本回路は冷陰極放電管の点灯回路として用いられるロイヤー回路に限定するものではなく、キセノン放電管等の放電灯の点灯回路に用いられるロイヤー回路や類似した回路にも適用できる。
また、実施の形態や従来回路例には、バラストコンデンサC2で放電管に流れる冷陰極管電流を制限する回路の実施の形態を示したが、バラストコンデンサC2を用いず昇圧トランスT1に漏洩インダクタンスを持たせることによって放電管に流れる管電流を制限するロイヤー回路にも同様の効果が得られる。
さらに、本発明の実施の本質は放電管点灯回路の電源Vccに抵抗R3を直列に挿入することにあり、実施例では放電管点灯回路の電源Vccの正極側に抵抗を挿入したが、負極側に抵抗R3を挿入しても放電管点灯回路の電源Vccおよび抵抗R3が直列に配置されることには変わりがなく、同様の効果が得られる。
また、トランジスタQ1、Q2は、バイポーラ型のNPNタイプのトランジスタに限定されず、他の素子も含めて同様の動作をする素子であればよい。
C1 共振コンデンサ
C2 バラストコンデンサ
CCFL 冷陰極放電管
Q1、Q2 トランジスタ
L1 チョークコイル
L2 昇圧トランスの一次側巻線コイル
L3 昇圧トランスの一次側巻線コイル
L4 昇圧トランスの一次側巻線コイル
L5 昇圧トランスの二次側巻線コイル
R1、R2、R3 抵抗
SW 電源スイッチ
T1 昇圧トランス
Vcc 電源
C2 バラストコンデンサ
CCFL 冷陰極放電管
Q1、Q2 トランジスタ
L1 チョークコイル
L2 昇圧トランスの一次側巻線コイル
L3 昇圧トランスの一次側巻線コイル
L4 昇圧トランスの一次側巻線コイル
L5 昇圧トランスの二次側巻線コイル
R1、R2、R3 抵抗
SW 電源スイッチ
T1 昇圧トランス
Vcc 電源
Claims (5)
- ロイヤー方式の放電管点灯回路において、点灯初期のサージ防止をする抵抗を電源に直列に接続したことを特徴とする放電管点灯回路。
- 前記電源と、電圧を昇圧させる昇圧トランスと、回路を共振させるトランジスタと、前記トランジスタにベース電流を供給する抵抗と、前記トランジスタを共振させる共振コンデンサと、前記電源に直列接続される前記抵抗と、チョークコイルと、前記昇圧トランスに接続される負荷と、前記負荷に流れる電流を制限するバラストコンデンサと、前記電源をオン/オフさせるスイッチとを備えた請求項1記載の放電管点灯回路。
- 前記電源に直列に接続される前記抵抗が、抵抗値3〜30Ωである請求項1記載の放電管点灯回路。
- 前記負荷が、冷陰極放電管である請求項1または2に記載の放電管点灯回路。
- 前記負荷が、キセノン放電管である請求項1または2に記載の放電管点灯回路。
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