JP2006251969A - 数値制御装置及び数値制御工作機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】 パラメータ登録を無くしユーザの負担を減らすため、機械入力でクロスを実現する方法を用いることなく、加工プログラムでクロスを実現する方法を採用したとしても、クロス後に使用する軸名称を任意に設定できる数値制御装置及び数値制御工作機械を得る。
【解決手段】 クロス宣言、借りてきた軸に付ける名称及び借りてくる軸の指定がされたNC加工指令を解析する加工プログラム解析部112と、この加工プログラム解析部の出力に基づいて、各系統の軸構成を編成する軸構成編成部101とを備え、加工プログラム解析部112が、軸構成編成部101からの新しい軸構成情報に基づいて自系統の軸名称を再設定する構成とした。
【選択図】 図1
【解決手段】 クロス宣言、借りてきた軸に付ける名称及び借りてくる軸の指定がされたNC加工指令を解析する加工プログラム解析部112と、この加工プログラム解析部の出力に基づいて、各系統の軸構成を編成する軸構成編成部101とを備え、加工プログラム解析部112が、軸構成編成部101からの新しい軸構成情報に基づいて自系統の軸名称を再設定する構成とした。
【選択図】 図1
Description
この発明は、数値制御装置、及びこの数値制御装置で制御される数値制御工作機械に係り、特に複数の制御軸又は複数の主軸の組合せをそれぞれ独立した系統とし、各系統に対応する加工プログラムを同時に多重的に処理する数値制御装置、及び数値制御工作機械に関するものである。
一般に、複数系統をもつ数値制御装置200は、図6に示す手順で、加工プログラム解析部212、222が加工プログラム211、221を解析して解析情報213,223を生成し、各軸のモータアンプに位置データを渡す。この例では第1系統210、第2系統220が存在し、それぞれの系統はX、Zの2軸を持っている。各系統の各軸が実際のモータアンプのどの軸と対応しているかは、位置指令生成部214、224のテーブル215、225に登録されており、第1系統210のX軸はモータアンプ第1軸に、Z軸はモータアンプ第2軸に、第2系統220のX軸はモータアンプ第3軸に、Z軸はモータアンプ第4軸に夫々対応している。なお、図7は図6の状態にあるときの実際の軸構成である。
そしてこのような数値制御装置は、各系統の軸の対応を管理するテーブル215、225を書き換えることで、通常とは異なる軸構成で加工を行うことができる。これをクロス加工制御(または軸混合制御)と呼んでいる。図8は第1系統210のZ軸と第2系統220のZ軸がクロス状態にあるときの位置データの流れである。位置指令生成部214、224のテーブル215、225のZ軸が変更されており、第1系統210のZ軸はモータアンプ第4軸に、第2系統220のZ軸は第2軸に対応している。その結果、各系統の実際の軸構成は、図9に示すようにZ軸が入れ替わることになる。
ところで、図6、図7の軸構成で、第1系統210から第2系統220のZ軸を使用したいという場合、使用形態には最低でも2通りが考えられる。一つは図8、図9のように自系統のZ軸と交換し、クロス状態に入ったときもZ軸として加工プログラムを組みたいという形態であり、もう一つは、図10、図11のように、相手系統のZ軸を一方的に奪ってきて、借りてきた軸に新たな軸名称(例えばW)をつけて、自系統のZ軸と同時に使うという形態である。さらに3つめの使用形態を考えることもできる、例えば自系統のZ軸と交換し、クロス状態に入ったときには、Z以外の軸名称(例えばB)をつけて使うという形態である。
また、前記クロスを実現する方法には、機械入力(外部信号)を使うものや、加工プログラムで指令するもの(例えば特許文献1参照)がある。
ところで、機械入力でクロスを指令する方法は次の問題を持っている。
即ち、この方法は予めクロス状態に入ったときの軸名称を、予めパラメータ登録しておかなければならない。なおこのパラメータ登録は、例えば第1系統にX軸、Z軸の2軸、第2系統にX軸、Z軸の2軸を有する2系統の場合、各外部信号(例えばY001、Y002、Y003・・・)に、第1系統のX軸と第2系統のX軸とを交換する場合の各系統で使用する軸名称の設定、第1系統のX軸と第2系統のZ軸を交換する場合の各系統で使用する軸名称の設定、第1系統のZ軸と第2系統のZ軸を交換する場合の各系統で使用する軸名称の設定、第1系統に第2系統のZ軸を奪取してきた場合の軸名称の設定などを割り付けるために登録するもので、外部信号の入力に応じて対応する前記設定が読み出されるものである。
このため、登録しなければいけないパラメータの数は、交換対象となる軸の系統番号、軸名の各2点、と対応する外部信号名の計5点が一組の交換に対して必要になる。軸交換の組み合わせが増えるとパラメータは5×組み合わせ数個に増える。例えば、もし2つの系統において、各系統内の軸の内3軸が互いに交換する組み合わせがあるとすれば、交換の組み合わせ数は9組となり、45個のパラメータが必要となる。このように系統数、軸数が増え、軸交換の組み合わせが増えるとユーザのパラメータ設定の負担が増大する。
即ち、この方法は予めクロス状態に入ったときの軸名称を、予めパラメータ登録しておかなければならない。なおこのパラメータ登録は、例えば第1系統にX軸、Z軸の2軸、第2系統にX軸、Z軸の2軸を有する2系統の場合、各外部信号(例えばY001、Y002、Y003・・・)に、第1系統のX軸と第2系統のX軸とを交換する場合の各系統で使用する軸名称の設定、第1系統のX軸と第2系統のZ軸を交換する場合の各系統で使用する軸名称の設定、第1系統のZ軸と第2系統のZ軸を交換する場合の各系統で使用する軸名称の設定、第1系統に第2系統のZ軸を奪取してきた場合の軸名称の設定などを割り付けるために登録するもので、外部信号の入力に応じて対応する前記設定が読み出されるものである。
このため、登録しなければいけないパラメータの数は、交換対象となる軸の系統番号、軸名の各2点、と対応する外部信号名の計5点が一組の交換に対して必要になる。軸交換の組み合わせが増えるとパラメータは5×組み合わせ数個に増える。例えば、もし2つの系統において、各系統内の軸の内3軸が互いに交換する組み合わせがあるとすれば、交換の組み合わせ数は9組となり、45個のパラメータが必要となる。このように系統数、軸数が増え、軸交換の組み合わせが増えるとユーザのパラメータ設定の負担が増大する。
また、特開平3−36606号公報に開示の加工プログラムでクロスを指令する方法は、前記のようなパラメータ設定を行う必要がない反面、次の問題を持っている。
即ち、系統と軸の組合わせを指定する命令(例えばG300 X2 Y2)を各系統の加工プログラムに指定することによりクロスを実現できるが、この指令は対応する各系統の加工プログラムに指定する必要があり、交換する軸の名称にはお互いの系統に存在する軸名称を指定しなければならず、更にまたその軸名称をクロス後も使う必要がある。なおまた、図10、図11に示すような一方的に軸を奪ってくるクロス状態を実現することができない。
即ち、系統と軸の組合わせを指定する命令(例えばG300 X2 Y2)を各系統の加工プログラムに指定することによりクロスを実現できるが、この指令は対応する各系統の加工プログラムに指定する必要があり、交換する軸の名称にはお互いの系統に存在する軸名称を指定しなければならず、更にまたその軸名称をクロス後も使う必要がある。なおまた、図10、図11に示すような一方的に軸を奪ってくるクロス状態を実現することができない。
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、前記パラメータ登録を無くしユーザの負担を減らすため、機械入力でクロスを実現する方法を用いることなく、加工プログラムでクロスを実現する方法を採用したとしても、クロス後に使用する軸名称を任意に設定できる数値制御装置及び数値制御工作機械を得ることを目的としている。
この発明に係る数値制御装置は、前記課題を解決するため、クロス加工制御中の軸に付ける名称を、加工プログラムで指定できる手段を備えるものである。
またこの発明に係る数値制御装置は、クロス宣言、借りてきた軸に付ける名称及び借りてくる軸の指定がされたNC加工指令を解析する加工プログラム解析部と、この加工プログラム解析部の出力に基づいて、各系統の軸構成を編成する軸構成編成部とを備え、前記加工プログラム解析部が、前記軸構成編成部からの新しい軸構成情報に基づいて自系統の軸名称を再設定するものである。
また、この発明に係る数値制御装置の前記軸構成編成部が、クロス対象系統の軸が使用中か否かを判断し、クロス対象系統の軸が使用中でない場合、各系統の軸構成を編成するものである。
また、この発明に係る数値制御装置の前記軸構成編成部が、前記NC加工指令にてクロスが許されない軸が指定されていないかかどうかを判断し、クロスが許されない軸が指定されていない場合、各系統の軸構成を編成するものである。
また、この発明に係る数値制御装置の前記軸構成編成部が、各系統で共通して使用されるものである。
また、この発明に係る数値制御装置は、前記クロス宣言、借りてきた軸に付ける名称及び借りてくる軸の指定がされたNC加工指令は、1ブロックで記述されているものである。
また、この発明に係る数値制御工作機械は、前記数値制御装置にて制御されるものである。
この発明によれば、前記のように多数のパラメータ登録を無くしユーザの負担を減らすため、機械入力でクロスを実現する方法を用いることなく、加工プログラムでクロスを実現する方法を採用したとしても、クロス後に使用する軸名称を任意に設定できる。
またこの発明によれば、前記軸構成編成部が、クロス対象系統の軸が使用中か否かを判断し、クロス対象系統の軸が使用中でない場合、各系統の軸構成を編成するので、安全且つ確実にクロス制御を行うことができる。
またこの発明によれば、前記軸構成編成部が、前記NC加工指令にてクロスが許されない軸が指定されていないかかどうかを判断し、クロスが許されない軸が指定されていない場合、各系統の軸構成を編成するので、安全かつ確実にクロス制御を行うことができる。
またこの発明によれば、クロス宣言、借りてきた軸に付ける名称及び借りてくる軸の指定を1ブロックで指令しているので、軸の交換を行うときも、軸を一方的に奪ってくるときも、1回の指令でクロスを実行することができる。
以下この発明の実施の形態を図1〜図5を用いて説明する。
ここでは、図3に示すように、(1)第1系統X軸と第1系統Z軸でワーク右側の加工を行った後、(2)第1系統Z軸と第2系統Z軸を用いてワークを持ち替え、(3)第1系統X軸と第2系統Z軸でワーク左側の加工(ワーク右側における加工のミラーイメージ)を行うという流れにおいて、クロスが必要となる(2)と(3)の場面をそれぞれ実施の形態1と実施の形態2で説明する。なお、(3)において第2系統のX軸ではなく、第1系統のX軸を使うという場面は、第1系統にしか存在しない刃物で加工を行いたい場合などに発生する。また、(1)でワーク右側の加工を行うためのプログラムはサブプロ化しておき、(3)でも流用することを想定している。
ここでは、図3に示すように、(1)第1系統X軸と第1系統Z軸でワーク右側の加工を行った後、(2)第1系統Z軸と第2系統Z軸を用いてワークを持ち替え、(3)第1系統X軸と第2系統Z軸でワーク左側の加工(ワーク右側における加工のミラーイメージ)を行うという流れにおいて、クロスが必要となる(2)と(3)の場面をそれぞれ実施の形態1と実施の形態2で説明する。なお、(3)において第2系統のX軸ではなく、第1系統のX軸を使うという場面は、第1系統にしか存在しない刃物で加工を行いたい場合などに発生する。また、(1)でワーク右側の加工を行うためのプログラムはサブプロ化しておき、(3)でも流用することを想定している。
実施の形態1.
実施の形態1では図3の(2)のクロス状態(軸奪取)を実現する例を説明する。
図1はこの発明の実施の形態1に係る数値制御装置及び数値制御工作機械の構成を示すものである。数値制御装置100は、第1系統110と第2系統120とからなり、各系統には、加工プログラミング解析部112、122、系統にまたがって作業する軸構成編成部101、及び位置指令生成部115、125を有する。なおこの位置指令生成部115、125は、補間部に内在するものである。また、それぞれの系統には加工プログラム111、121が存在する。本実施の形態1では、第1系統のプログラムにクロスの指令が記述されており、第2系統のプログラムはクロスに関する指令は何も記述されていない。クロスの指令は「G110」が[クロス宣言]を意味し、「Z」が[借りてきた軸につける名称]を表している。また「[Z]2」は[借りてくる軸の指定]である。
なお、この実施の形態では、加工プログラム作成の容易化などを狙って、クロス宣言、借りてきた軸につける名称及び借りてくる軸の指定を、1回の指令で行えるよう1ブロックで記述しているが、3つのブロックに分けて指令することも可能である。
実施の形態1では図3の(2)のクロス状態(軸奪取)を実現する例を説明する。
図1はこの発明の実施の形態1に係る数値制御装置及び数値制御工作機械の構成を示すものである。数値制御装置100は、第1系統110と第2系統120とからなり、各系統には、加工プログラミング解析部112、122、系統にまたがって作業する軸構成編成部101、及び位置指令生成部115、125を有する。なおこの位置指令生成部115、125は、補間部に内在するものである。また、それぞれの系統には加工プログラム111、121が存在する。本実施の形態1では、第1系統のプログラムにクロスの指令が記述されており、第2系統のプログラムはクロスに関する指令は何も記述されていない。クロスの指令は「G110」が[クロス宣言]を意味し、「Z」が[借りてきた軸につける名称]を表している。また「[Z]2」は[借りてくる軸の指定]である。
なお、この実施の形態では、加工プログラム作成の容易化などを狙って、クロス宣言、借りてきた軸につける名称及び借りてくる軸の指定を、1回の指令で行えるよう1ブロックで記述しているが、3つのブロックに分けて指令することも可能である。
入力された加工プログラムは加工プログラム解析部112、122に渡る(図1のステップ(1))。今回の場合、第1系統の解析部112だけに解析処理が発生する。解析部112は[借りてきた軸につける名称]の「W」が自系統の軸構成113に存在するか否かを調査し、本実施の形態の場合、[借りてきた軸につける名称]の「W」が自系統の軸構成113に存在しないので、クロス形態が「軸奪取(相手系統から一方的に軸を奪ってくる形態)」であると判断する。また、解析部112は「Z2」から[借りてくる軸の指定]が「第2系統」の「Z軸」であると判断する。
前記の解析から、解析部112はクロス情報114、即ち、軸交換/軸奪取種別を「2」(「1」は軸交換)、借りてくる軸につける名称を「W」、クロス相手の系統番号を第2系統、借りてくる軸の名称を「Z」とするクロス情報114を作り(図1のステップ(2))、この情報を軸構成編成部101に渡す(図1のステップ(3))。
前記の解析から、解析部112はクロス情報114、即ち、軸交換/軸奪取種別を「2」(「1」は軸交換)、借りてくる軸につける名称を「W」、クロス相手の系統番号を第2系統、借りてくる軸の名称を「Z」とするクロス情報114を作り(図1のステップ(2))、この情報を軸構成編成部101に渡す(図1のステップ(3))。
次に図2を用いて軸構成編成部101の動作について説明をする。
図2は図1の軸構成編成部101の内部における処理フローである。まず、クロス情報114で指定された対象軸の状態調査を行う(ステップ1001)。必要となる状態調査には2種類がある。ひとつはクロス対象に指定された軸が、そもそもクロスが許されない軸を指定してしまっていないかということを調べるもの(ステップ1002)であり、もう一つは、クロス対象に指定された軸が、軸入替え作業に入れるかどうかということを調べるもの(ステップ1003)である。
図2は図1の軸構成編成部101の内部における処理フローである。まず、クロス情報114で指定された対象軸の状態調査を行う(ステップ1001)。必要となる状態調査には2種類がある。ひとつはクロス対象に指定された軸が、そもそもクロスが許されない軸を指定してしまっていないかということを調べるもの(ステップ1002)であり、もう一つは、クロス対象に指定された軸が、軸入替え作業に入れるかどうかということを調べるもの(ステップ1003)である。
そもそもクロスが許されない軸の例としては、例えば、[借りてくる軸の指定]で存在しない軸を指定してしまった場合などが挙げられる。図3の軸構成で第2系統のY軸を奪ってくるようなクロス指令を行った場合がこれに該当する。このようなエラーチェックは上流の解析系(加工プログラム解析部112)に行わせることもできるが、一般に解析系は系統毎に別々に存在しており、自系統以外のことは調べないように作られていることが多いので、本実施の形態では系統間にまたがって作業する軸構成編成部101でエラーチェックを行うことにしている。
そして、クロスが許されない軸を指定していないかどうかのエラーチェックを行い(ステップ1002)、クロスが許されない軸を指定している場合には、処理を中止するとともにその旨通知し、またクロスが許されない軸を指定していない場合には、軸入替え作業に入れるかどうかの状態調査を行う(ステップ1003)。
そして、クロスが許されない軸を指定していないかどうかのエラーチェックを行い(ステップ1002)、クロスが許されない軸を指定している場合には、処理を中止するとともにその旨通知し、またクロスが許されない軸を指定していない場合には、軸入替え作業に入れるかどうかの状態調査を行う(ステップ1003)。
また、軸入替え作業に入れるかどうかの状態調査では、クロス対象の軸が相手系統で使用中か否かを調べる。例えば、クロス対象の軸(本実施の形態では第2系統のZ軸)が相手系統(第2系統)の加工プログラムによって、まだ移動中の状態にある場合などは、その移動指令が完了するまでの間、軸の入替えを待たなければいけない。このようにクロス対象の軸が相手系統で使用中の場合は、ステップ1004の待機ループでクロス対象軸の使用が完了するまで待ち合わせる(本実施の形態では、第1系統が待機ループに入る)。
クロス対象の軸が入れ替え作業に入れると判断された場合は、系統間の軸入替え処理(ステップ1010)に移る。この処理の目的は図1の位置指令生成部115、125の軸情報登録テーブル116、126を書き換えることである。まず、第1系統の軸情報登録テーブル116には新たにW軸を追加し、モータアンプの第4軸に対応させる。次に、第2系統のテーブル126にあるZ軸を削除する(図1のステップ(4))。
位置指令生成部115、125の軸情報登録テーブル116,126の書換えが完了すると、各系統の解析部112、122に通知する軸構成情報1021、1022を作成する(ステップ1020)。なおどのモータアンプに接続されているかという情報は解析には不要なので、どの軸が存在しているかという情報だけを軸構成情報1021、1022に載せる。ここまでで軸構成編成部101の処理は完了する。
再び図1の説明に戻る。軸構成編成部101からの軸構成情報の通知(ステップ(5))を受けて、各系統の解析部112、122は自系統の軸構成(軸名称)を、113→117、123→127に切り替える(ステップ(6))。ここまででクロスの処理は完了し、以後はクロス後の軸構成(図3の(2))でワーク受け渡し動作を実行することができる。なお、この後の第1系統110の加工プログラム111には、第2系統120のZ軸を第1系統120で使用するため、軸名称として「W」が使用される。
実施の形態2.
実施の形態2では図3の(3)のクロス状態(軸交換)を実現する例を説明する。
図4はこの発明の実施の形態2に係る数値制御装置及び数値制御工作機械の構成を示すものである。数値制御装置100は、第1系統110と第2系統120とからなり、各系統は、加工プログラミング解析部112、122、系統にまたがって作業する軸構成編成部101、及び位置指令生成部115、125を有する。なおこの位置指令生成部115、125は、補間部に内在するものである。また、それぞれの系統には加工プログラム111、121が存在する。本実施の形態では、第1系統のプログラムにクロスの指令が記述されており、第2系統のプログラムはクロスに関する指令は何も記述されていない。クロスの指令は「G110」が[クロス宣言]を意味し、「Z」が[借りてきた軸につける名称]を表している。また「[Z]2」は[借りてくる軸の指定]である。
実施の形態2では図3の(3)のクロス状態(軸交換)を実現する例を説明する。
図4はこの発明の実施の形態2に係る数値制御装置及び数値制御工作機械の構成を示すものである。数値制御装置100は、第1系統110と第2系統120とからなり、各系統は、加工プログラミング解析部112、122、系統にまたがって作業する軸構成編成部101、及び位置指令生成部115、125を有する。なおこの位置指令生成部115、125は、補間部に内在するものである。また、それぞれの系統には加工プログラム111、121が存在する。本実施の形態では、第1系統のプログラムにクロスの指令が記述されており、第2系統のプログラムはクロスに関する指令は何も記述されていない。クロスの指令は「G110」が[クロス宣言]を意味し、「Z」が[借りてきた軸につける名称]を表している。また「[Z]2」は[借りてくる軸の指定]である。
入力された加工プログラムは加工プログラム解析部112、122に渡る(図4のステップ(1))。今回の場合、第1系統の解析部112だけに解析処理が発生する。解析部112は[借りてきた軸につける名称]の「Z」が自系統の軸構成113に存在するか否かを調査し、本実施の形態の場合、[借りてきた軸につける名称]の「Z」が自系統の軸構成113に存在するので、クロス形態が「軸交換(相手系統と自系統の軸を交換する形態)」であると判断する。また、解析部112は「Z2」から[借りてくる軸の指定]が「第2系統」の「Z軸」であると判断する。
前記の解析から、解析部112はクロス情報114、即ち、軸交換/軸奪取種別を「1」(「2」は軸奪取)、借りてくる軸につける名称を「Z」、クロス相手の系統番号を第2系統、借りてくる軸の名称を「Z」とするクロス情報114を作り(図4のステップ(2))、この情報を軸構成編成部101に渡す(図4のステップ(3))。
前記の解析から、解析部112はクロス情報114、即ち、軸交換/軸奪取種別を「1」(「2」は軸奪取)、借りてくる軸につける名称を「Z」、クロス相手の系統番号を第2系統、借りてくる軸の名称を「Z」とするクロス情報114を作り(図4のステップ(2))、この情報を軸構成編成部101に渡す(図4のステップ(3))。
次に図5を用いて軸構成編成部101の動作について説明をする。
図5は図4の軸構成編成部101の内部における処理フローである。まず、クロス情報114で指定された対象軸の状態調査を行う(ステップ1001)。この必要となる状態調査は、実施の形態1と同じように、2種類(クロスが許されない軸を指定していないかどうかを調査するエラーチェックと、軸入替え作業に入れるかどうかの状態調査)である。
図5は図4の軸構成編成部101の内部における処理フローである。まず、クロス情報114で指定された対象軸の状態調査を行う(ステップ1001)。この必要となる状態調査は、実施の形態1と同じように、2種類(クロスが許されない軸を指定していないかどうかを調査するエラーチェックと、軸入替え作業に入れるかどうかの状態調査)である。
そして実施の形態1と同じように、クロスが許されない軸を指定していないかどうかのエラーチェックを行い(ステップ1002)、クロスが許されない軸を指定している場合には、処理を中止するとともにその旨通知し、またクロスが許されない軸を指定していない場合には、軸入替え作業に入れるかどうかの状態調査を行う(ステップ1003)。そしてクロス対象の軸が相手系統で使用中の場合は、ステップ1004の待機ループでクロス対象軸の使用が完了するまで待ち合わせる(本実施例では、第1系統が待機ループに入る)。
クロス対象の軸が入れ替え作業に入れると判断された場合は、系統間の軸入替え処理(ステップ1010)に移る。この処理の目的も、実施の形態1と同様に、図1の位置指令生成部115、125の軸情報登録テーブル116、126を書き換えることである。まず、第1系統の軸情報登録テーブル116におけるZ軸のモータアンプの対応軸を第2軸から第4軸に対応させる。次に第2系統のテーブル126におけるZ軸のモータアンプの対応軸を4軸から第2軸に対応させる。
位置指令生成部の軸情報登録テーブル116、126の書換えが完了すると、各系統の解析部112,122に通知する軸構成情報1221、1222を作成する(ステップ1020)。なお、この情報も、実施の形態1と同様に、どのモータアンプに接続されているかという情報は解析には不要なので、どの軸が存在しているかという情報だけである。ここまでで軸構成編成部101の処理は完了する。
再び図4の説明に戻る。軸構成編成部からの軸構成情報の通知(ステップ(5))を受けて、各系統の解析部112、122は自系統の軸構成を、113→1117、123→1127に切り替える(ステップ(6))。なお本実施の形態の場合、解析部111、122の軸構成は変化しない。ここまででクロスの処理は完了し、以後はクロス後の軸構成(図3の(3))で加工を実行することができる。
この発明に係る数値制御装置及び数値制御工作機械は、複数系統と複数の制御軸、複数の主軸を持ち、系統間で軸の入替え(クロス加工制御または混合制御)を行う数値制御装置及び数値制御工作機械として用いられるのに適している。
112、122 加工プログラム解析部、114 クロス情報、101 軸構成編成部、115、125 位置指令生成部、116、126 軸情報登録テーブル。
Claims (7)
- 複数の系統を制御する数値制御装置において、クロス加工制御中の軸に付ける名称を、加工プログラムで指定できる手段を備えることを特徴とする数値制御装置。
- 複数の系統を制御する数値制御装置において、クロス宣言、借りてきた軸に付ける名称及び借りてくる軸の指定がされたNC加工指令を解析する加工プログラム解析部と、この加工プログラム解析部の出力に基づいて、各系統の軸構成を編成する軸構成編成部とを備え、前記加工プログラム解析部が、前記軸構成編成部からの新しい軸構成情報に基づいて自系統の軸名称を再設定することを特徴とする数値制御装置。
- 前記軸構成編成部は、クロス対象系統の軸が使用中か否かを判断し、クロス対象系統の軸が使用中でない場合、各系統の軸構成を編成するものであることを特徴とする請求項2に記載の数値制御装置。
- 前記軸構成編成部は、前記NC加工指令にてクロスが許されない軸が指定されていないかかどうかを判断し、クロスが許されない軸が指定されていない場合、各系統の軸構成を編成するものであることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の数値制御装置。
- 前記軸構成編成部は、各系統で共通して使用されるものであることを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載の数値制御装置。
- 前記クロス宣言、借りてきた軸に付ける名称及び借りてくる軸の指定がされたNC加工指令は、1ブロックで記述されていることを特徴とする請求項2〜6の何れかに記載の数値制御装置。
- 前記請求項1〜請求項6の何れかに記載の数値制御装置にて制御されることを特徴とする数値制御工作機械。
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WO2016157395A1 (ja) * | 2015-03-30 | 2016-10-06 | 三菱電機株式会社 | 数値制御装置 |
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- 2005-03-09 JP JP2005065108A patent/JP2006251969A/ja active Pending
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