JP2006250495A - 冷却貯蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】 外気温度を検知する手段を備えるに際してコスト低減を図る。
【解決手段】 除霜運転が終了すると、検知温度取込部55に目詰まりサーミスタ51の検知温度Taが取り込まれ、その検知温度Taに補正を加えることで得られた外気温度Tbが、外気温度出力部56から出力される。続いて、温度差演算部57により外気温度Tbと庫内温度Tcとの温度差Xが演算され、通電率設定部58において、参照テーブルから、温度差Xに対応した通電率が設定される。その後冷却運転に入り、庫内温度が所定値以下になると、結露防止ヒータ45へ通電されるが、そのとき先に設定された通電率によって通電される。端的には、外気温度Tbと庫内温度Tcとの差が大きいほど、前面枠40が大きな発熱量で加熱される。外気温度を検知するのに、既存の目詰まりサーミスタ51で兼用したから、安価に対応することが可能となる。
【選択図】 図5
Description
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、外気温度を検知する手段を備えるに際して、コスト低減を図るところにある。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、開閉扉が装備された貯蔵庫本体の開口部の口縁には結露防止用のヒータが配設され、前記外気温度と庫内温度との温度差に基づいて前記ヒータの発熱量を制御する発熱量制御部が設けられているところに特徴を有する。
運転状況検知手段からの信号に基づき、除霜運転の終盤付近の所定のタイミングになると、検知温度取込手段によって目詰まり検知用温度センサの検知温度が取り込まれ、その取り込まれた検知温度に所定の補正を加えた温度値が、外気温度として外気温度出力手段から出力され、各種制御に利用される。
冷却貯蔵庫の設置位置付近の外気温度を検知するのに、既存の目詰まり検知用温度センサで兼用したから、新たな部品を備えることもその取付工程も必要が無いため、安価に対応することが可能となる。
除霜運転が行われると、その途中で凝縮器ファンが駆動される。その後、除霜運転の終盤付近の所定のタイミングになると、検知温度取込手段によって目詰まり検知用温度センサの検知温度が取り込まれる。凝縮器ファンが駆動されていたことにより、検知温度を取り込むタイミングでは、凝縮器の出口側の温度が外気温度に匹敵する程度まで低下していると考えられるから、取り込まれた検知温度がそのまま外気温度として出力される。
冷却貯蔵庫の設置位置付近の外気温度を検知するのに、既存の目詰まり検知用温度センサで兼用したから、新たな部品を備えることもその取付工程も必要が無いため、安価に対応することが可能となる。
<請求項3の発明>
出力された外気温度と庫内温度との温度差に基づいてヒータの発熱量が制御されつつ、開口部の口縁が必要な温度に加熱される。電力の無駄な消費を抑えた上で、確実な結露防止を図ることができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図7によって説明する。この実施形態1では、テーブル型冷蔵庫において、外気温度に基づいて結露防止ヒータの駆動を制御する場合を例示する。
図1ないし図3において、符号10は冷蔵庫本体であって、前面に開口した横長の断熱箱体によって構成され、内部が冷蔵室11とされており、底面の四隅に配された脚12によって支持されている。冷蔵室11の前面開口における間口の中央部には、縦向きの前面枠40が嵌着されて左右2個の出入口14が形成されており、両出入口14には、一対の断熱扉15が観音開き式の揺動開閉可能に装着されている。
一方この冷蔵庫には、図4に示すように、圧縮機21、凝縮器22、ドライヤ23、キャピラリチューブ24及び冷却器(蒸発器)25を冷媒配管26により循環接続してなる冷凍回路20が装備され、これらが基台28上に上下に積み重ねられように設置されて、上記した冷却ユニット30が形成されている。なお、上記した冷凍回路20のうち、圧縮機21、凝縮器22、ドライヤ23及びキャピラリチューブ24が、本願の冷凍装置27に相当する。
一方、本冷蔵庫では、適宜に除霜運転が行われるようになっており、そのため冷却器25には除霜ヒータ36が装備されているとともに、冷却器25の下面側にはドレンパン(図示せず)が配され、除霜水を受けて庫外に排水し得るようになっている。
冷却運転中は、圧縮機21、凝縮器ファン22Aと、庫内ファン32とが駆動されると、図1の破線の矢線に示すように、冷蔵室11内の空気が冷却器25の下部側に設けられた取入口37から吸引され、冷却器25を流通して冷気に変換されたのち、庫内ファン32から冷蔵室11の天井面側に吹き出されるように循環供給され、冷蔵室11内が冷却される。この間、冷蔵室11の温度が庫内サーミスタ38(図4)によって検知され、検知温度が予め定められた設定温度よりも低下すると、圧縮機21(凝縮器ファン22Aも含む)が停止し、かつ庫内ファン32が間欠駆動され、冷蔵室11の検知温度が設定温度を上回ると、再び圧縮機21(凝縮器ファン22Aも含む)と、庫内ファン32とが駆動され、これが繰り返されることで、冷蔵室11がほぼ設定温度に維持される。
なお、圧縮機21(凝縮器ファン22Aも含む)が停止中に庫内ファン32を間欠駆動するのは、冷蔵室11内に空気を循環させて冷蔵室11内に温度むらができるのを防止するためであり、また庫内ファン32を圧縮機21(凝縮器ファン22Aも含む)とともに駆動する際に、所定時間遅延させるのは、圧縮機21が起動したのち冷却器25が十分に冷却してから冷気を吐出できるようにするためである。
除霜運転が終了すると、庫内ファン32のみが所定時間駆動され、冷却器25等に付着して残った除霜水を吹き飛ばし、その後、庫内ファン32が停止することに代わって、圧縮機21(凝縮器ファン22Aも含む)が起動される。5分程度の遅延後、冷却器25が十分に冷却されることを待って庫内ファン32が駆動され、上記した冷却運転に移行する。その後、表示も「除霜運転」から「冷却運転」に切り替わる。
これらの運転は、運転制御装置に格納されたプログラムに基づいて実行されるが、運転状況は、この運転制御装置に接続された運転状況検知部52(図5)によって監視されており、運転時における各種タイミングを検知して取り込むことができるようになっている。
本実施形態では、図6のタイミングチャートに参照して示すように、冷却運転中において、庫内サーミスタ38で検知される庫内温度が所定値以下になると、結露防止ヒータ45に通電されるようになっている。
そのため、図5に示すように、マイクロコンピュータ等を搭載した制御手段50を備えている。この制御手段50の入力側には、外気温度を検知するために機能する目詰まりサーミスタ51、庫内温度を検知する庫内サーミスタ38、並びに当冷蔵庫の運転状況を検知して出力する運転状況検知部52が接続されている。ここでは運転状況検知部52は、図6のタイミングaに示すように、除霜運転の終了時、すなわち除霜ヒータ36がオフしたのち水切り時間が終了した時点を検知し、制御手段50に対してその検知信号を出力するように機能する。
上記のように、除霜運転の終了時には、圧縮機21が停止して冷媒の流動がほとんど無くなってから、相当に時間(20分程度)が経過しているため、目詰まりサーミスタ51が取り付けられた凝縮器22の出口管26Aの温度が外気温度近くまで下がっているが、実際には外気温度と比べて若干高い。そこで、外気温度が異なる各種条件において、外気温度と凝縮器22の出口管26Aの温度との差を計測したところ、2度程度であることが判明した。
そのため外気温度出力部56では、次式のように、上記した検知温度Taから補正値A(2K)を差し引いた演算値を、外気温度Tbとして出力するようになっている。
外気温度Tb=検知温度Ta−補正値A
温度差演算部57では、上記の外気温度出力部56から出力された外気温度Tbと、庫内サーミスタ38で検知された庫内温度Tcとの温度差Xが演算される。
温度差X=外気温度Tb−庫内温度Tc
そして通電率設定部58では、図7に示す参照テーブルに基づき、上記した温度差Xに対応した通電率を設定し、結露防止ヒータ45に対して適用するようになっている。通電率は、100%,75%,50%,37.5%,25%といった5段階に分かれ、外気温度Tbと庫内温度Tcとの温度差Xが大きい程、通電率が大きいパターンが設定されるようになっている。
冷却運転の途中で除霜運転が行われ、その除霜運転が終了し、すなわち除霜ヒータ36が切られたのち5分の水切り時間が終了すると(タイミングa)、運転状況検知部52から検知信号に基づき、検知温度取込部55に目詰まりサーミスタ51の検知温度Taが取り込まれ、その検知温度Taに補正を加えることで得られた外気温度Tbが、外気温度出力部56から出力される。続いて、温度差演算部57により外気温度Tbと庫内温度Tcとの温度差Xが演算され、通電率設定部58において、図7に示す参照テーブルから、温度差Xに対応した通電率が設定される。
その後、冷却運転に入り、庫内温度が所定値以下になると、結露防止ヒータ45へ通電されるが、そのとき先に設定された通電率によって通電される。端的には、外気温度Tbと庫内温度Tcとの差が大きいほど、前面枠40が大きな発熱量で加熱されることになる。
また、冷蔵庫、冷凍庫のそれぞれについて、冷凍能力や容積等の条件によっては、上記参照テーブルの数値を変える必要があり、図7及び図8に示したものは、あくまでも一例である。
次に、本発明の実施形態2を図9及び図10によって説明する。
この実施形態2では、外気温度を検知する部分について、変更が加えられている。端的には、制御手段60には、外気温度出力部56に代わって凝縮器ファン駆動部61が設けられており、除霜運転中において、除霜ヒータ36が停止したのち水切り時間の間、凝縮器ファン22Aが駆動される。また、検知温度取込部55Aは、実施形態1と同様に、水切り時間が終了した時点(タイミングa)において、目詰まりサーミスタ51の検知温度が取り込まれるが、その検知温度がそのまま外気温度として出力されるようになっている。
冷却運転に代わって除霜運転が行われ、除霜運転の途中で除霜ヒータ36が切られるタイミングになると、その後に5分間の水切り時間が取られ、その間凝縮器ファン22Aが駆動される。これにより、外気が吸引されて凝縮器22さらにはその出口管26Aにも当てられる。水切り時間が終了すると(タイミングa)、凝縮器ファン22Aが停止されるとともに、検知温度取込部55Aに目詰まりサーミスタ51の検知温度が取り込まれる。上記のように水切り時間中には凝縮器ファン22Aが駆動されていて、目詰まりサーミスタ51が取り付けられた凝縮器の出口管26Aの温度が、外気温度に匹敵する程度まで低下していると考えられるから、検知温度取込部55Aに取り込まれた目詰まりサーミスタ51の検知温度が、そのまま外気温度して出力される。
なお、冷凍庫の場合には、温度差と通電率との関係を示す参照テーブルには、図8に示すものを使用すればよく、また冷凍能力や容積等の条件によっては、上記参照テーブルの数値を変える必要があることは、実施形態1と同様である。
図11は本発明の関連技術を示す。この関連技術は、除霜運転から冷却運転に切り替わる際に、圧縮機21の起動を安定して行えることを意図したものである。そのため除霜運転中、すなわち除霜ヒータ36がオンされてから水切り時間が終了するまでの間、凝縮器ファン22Aが間欠運転されるようになっている(例えば、オン時間とオフ時間とがそれぞれ1分ずつ)。
上記により圧縮機21並びに冷凍回路20全体の温度(圧力)が下がり、ひいては冷凍回路20の高低圧力差が小さくなり、また平衡圧力も低くなるから、圧縮機21の起動時に掛かる負荷が軽減され、圧縮機21の起動を安定して行うことができる。また、起動トルクの低い圧縮機21を選定でき、省エネルギ、低コスト化を図ることができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)目詰まりサーミスタの検知温度を取り込むタイミングは、上記実施形態に例示した除霜運転終了時(水切り時間終了時)に限らず、除霜開始から、すなわち圧縮機の停止時から相応の時間が経過し、かつ圧縮機が再起動される前であれば、除霜運転終了時の前後に少々ずれたタイミングに設定してもよい。
(2)上記実施形態では、ヒータを用いた加熱除霜運転を行うものに適用した場合を例示したが、冷凍装置の停止状態を継続することにより冷却器を除霜するオフサイクル除霜運転を行うものにも、本発明は同様に適用することが可能である。
Claims (3)
- 空冷式の凝縮器を備えた冷凍装置の駆動により冷却器に冷媒が循環供給されて冷却運転が行われる一方、前記冷凍装置を停止した上で前記冷却器を加熱手段により加熱して除霜する加熱除霜運転、または前記冷凍装置の停止状態を継続することにより前記冷却器を除霜するオフサイクル除霜運転が行われる冷却貯蔵庫であって、当該冷却貯蔵庫の設置位置付近の外気温度に基づいて運転等の各種制御を行うものにおいて、
前記凝縮器の出口側の温度を検知してこの凝縮器に装備されたフィルタの目詰まりの状態を判断するための目詰まり検知用温度センサと、
前記除霜運転の状況を検知する運転状況検知手段と、
前記運転状況検知手段からの信号に基づき、除霜運転の終盤付近の所定のタイミングにおいて前記目詰まり検知用温度センサの検知温度を取り込む検知温度取込手段と、
前記検知温度取込手段で取り込んだ検知温度に所定の補正を加えた温度値を外気温度として出力する外気温度出力手段と、
が具備されていることを特徴とする冷却貯蔵庫。 - 凝縮器ファン付きの空冷式の凝縮器を備えた冷凍装置の駆動により冷却器に冷媒が循環供給されて冷却運転が行われる一方、前記冷凍装置を停止した上で前記冷却器を加熱手段により加熱して除霜する加熱除霜運転、または前記冷凍装置の停止状態を継続することにより前記冷却器を除霜するオフサイクル除霜運転が行われる冷却貯蔵庫であって、当該冷却貯蔵庫の設置位置付近の外気温度に基づいて運転等の各種制御を行うものにおいて、
前記凝縮器の出口側の温度を検知してこの凝縮器に装備されたフィルタの目詰まりの状態を判断するための目詰まり検知用温度センサと、
前記除霜運転の状況を検知する運転状況検知手段と、
前記運転状況検知手段からの信号に基づき、除霜運転の終盤付近の所定のタイミングにおいて前記目詰まり検知用温度センサの検知温度を取り込む検知温度取込手段と、
前記除霜運転中において前記検知温度取込手段に前記目詰まり検知用温度センサの検知温度が取り込まれる前に、前記凝縮器ファンを駆動する凝縮器ファン駆動手段とが具備され、
かつ前記検知温度取込手段は、取り込んだ検知温度を外気温度として出力する機能を備えていることを特徴とする冷却貯蔵庫。 - 開閉扉が装備された貯蔵庫本体の開口部の口縁には結露防止用のヒータが配設され、前記外気温度と庫内温度との温度差に基づいて前記ヒータの発熱量を制御する発熱量制御部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の冷却貯蔵庫。
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