JP2022186118A - 冷却貯蔵庫 - Google Patents
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Abstract
Description
本明細書が開示する技術は、冷却貯蔵庫に関する。
従来、冷却貯蔵庫の一例である冷凍冷蔵庫として下記特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載の冷凍冷蔵庫は、冷凍サイクルと、冷却器に付着した霜を融解させる霜取りヒータと、冷却器温度を検出する霜取り温度センサと、霜取りヒータへの通電を行っているときに、霜取り温度センサにより検出された冷却器温度が霜取り終了温度になると、霜取りヒータへの通電を終了する制御装置と、を備える。制御装置は、霜取り温度センサで検出された冷却器温度の設定時間間隔の温度変化率を算出し、温度変化率のピーク値を演算する演算手段と、演算手段により演算されたピーク値に基づいて、霜取り終了温度を設定する終了設定手段と、を有する。
上記した特許文献1によれば、冷却器の着霜量に対して適切な霜取り動作を行うことができる、とのことである。一方、冷却貯蔵庫の庫内に大量の被貯蔵物を収容してこれらを一気に冷却することが求められる場合がある。このような場合、上記した特許文献1に記載されたように温度変化率のピーク値に応じて霜取り終了温度が低く設定された場合には、冷却器の霜が十分に融解せずに残存するおそれがある。冷却器に霜が残存したままその後の冷却運転が行われると、残存した霜が成長することで冷凍サイクルの冷却性能を低下させたり、除霜水の排水不良を引き起こしたりするため、大量の被貯蔵物を効率的に冷却するのが困難となっていた。
本明細書に記載の技術は、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、効率的な冷却を実現することを目的とする。
(1)本明細書に記載の技術に関わる冷却貯蔵庫は、貯蔵庫本体と、前記貯蔵庫本体の庫内温度を検知する第1センサと、冷凍サイクルを構成する蒸発器と、前記蒸発器を加熱する加熱部と、前記蒸発器または前記蒸発器付近の温度を検知する第2センサと、前記第1センサにより検知される前記庫内温度が庫内設定温度となるよう前記冷凍サイクルを制御して冷却運転を行うとともに、前記加熱部を制御し前記第2センサにより検知される温度が除霜終了温度となるまで除霜運転を行う制御部と、前記制御部に前記除霜運転を開始させる操作を受け付ける操作受付部と、を備え、前記制御部は、前記蒸発器の着霜量が少ないと想定される条件である少着霜条件を満たす場合は、前記第2センサにより検知される温度が前記除霜終了温度である第1除霜終了温度となるまで前記除霜運転を行い、前記操作受付部が前記操作を受け付けた場合は、前記少着霜条件を満たすか否かに拘わらず、前記第2センサにより検知される温度が前記第1除霜終了温度よりも高い前記除霜終了温度である第2除霜終了温度となるまで前記除霜運転を行う。
制御部によって冷却運転が行われると、冷凍サイクルが制御されることで、蒸発器により庫内の空気が冷却されて第1センサにより検知される庫内温度が庫内設定温度となる。制御部によって除霜運転が行われると、加熱部が制御されることで、第2センサにより検知される温度が除霜終了温度となるまで蒸発器が加熱される。例えば、蒸発器の着霜量が少ないと想定される少着霜条件を満たす場合、制御部は、第2センサにより検知される温度が第1除霜終了温度となるまで除霜運転を行う。このようにすれば、加熱部による加熱が蒸発器の着霜量に比べて過剰になるのを避けることができ、消費電力量の低減を図ることができる。
ここで、例えば、庫内に大量の被貯蔵物を収容してこれらを一気に冷却することが求められる場合がある。このような場合において、上記のように、第2センサにより検知される温度が第1除霜終了温度となるまで除霜運転を行うようにすると、蒸発器の霜が十分に融解せずに残存するおそれがある。蒸発器に霜が残存したままその後の冷却運転が行われると、残存した霜が成長することで冷凍サイクルの冷却性能を低下させたり、除霜水の排水不良を引き起こしたりするため、大量の被貯蔵物を冷却する上で問題となっていた。
その点、制御部に除霜運転を開始させる操作を受け付ける操作受付部を備えるようにし、操作受付部が上記した操作を受け付けた場合、制御部は、少着霜条件を満たすか否かに拘わらず、第2センサにより検知される温度が第1除霜終了温度よりも高い第2除霜終了温度となるまで直ちに除霜運転を行うようにしている。従って、例えば、庫内に大量の被貯蔵物を収容するのに先立って使用者が操作受付部を操作すると、第2センサにより検知される温度が第2除霜終了温度となるまで制御部による除霜運転が行われることで、蒸発器の霜を十分に融解させて除去することができる。これにより、庫内に大量の被貯蔵物を収容した状態で冷却運転が行われても、蒸発器に霜が残存していないことで、冷凍サイクルの冷却性能が十分に発揮され且つ、除霜水の排水不良が生じ難くなるので、庫内に収容された大量の被貯蔵物を効率的に冷却することができる。
(2)また、上記冷却貯蔵庫は、上記(1)に加え、前記制御部は、前記冷却運転中に前記第2センサにより検知される温度が基準除霜温度以上となることを前記少着霜条件としてもよい。除霜運転前の冷却運転中に第2センサにより検知される温度が基準除霜温度以上であれば、蒸発器の温度がそれほど低くなっておらず、それにより蒸発器の着霜量が少ないことが想定される。従って、このような少着霜条件を満たす場合に第2除霜終了温度よりも低い第1除霜終了温度となるまで除霜運転を行うようにすれば、加熱部による加熱が蒸発器の着霜量に比べて過剰になるのを避けることができ、消費電力量の低減を図ることができる。
(3)また、上記冷却貯蔵庫は、上記(1)または上記(2)に加え、前記制御部は、前記少着霜条件を満たさない場合は、前記第2センサにより検知される温度が前記第2除霜終了温度となるまで前記除霜運転を行ってもよい。少着霜条件を満たさない場合は、蒸発器の着霜量が多いことが想定されることから、制御部は、第1除霜終了温度よりも高い第2除霜終了温度となるまで除霜運転を行うようにすれば、蒸発器に多く付着した霜を十分に融解させて除去することができる。
(4)また、上記冷却貯蔵庫は、上記(1)から上記(3)のいずれかに加え、前記制御部は、前記少着霜条件を満たす場合が複数回続いてその回数が基準回数に達した場合は、前記少着霜条件を満たすか否かに拘わらず、前記第2センサにより検知される温度が前記第2除霜終了温度となるまで前記除霜運転を行ってもよい。少着霜条件を満たす場合が複数回続くと、制御部は、第2センサにより検知される温度が第1除霜終了温度となるまでの除霜運転を複数回続けて行うことになる。仮に、除霜終了温度を第1除霜終了温度とした除霜運転が基準回数よりも多く続けて行われると、それらの除霜運転では除霜され切らずに蒸発器に残存する霜の量が多くなってしまい、冷凍サイクルの冷却性能の低下や除霜水の排水不良を引き起こすおそれがある。その点、制御部は、少着霜条件を満たす場合が複数回続いてその回数が基準回数に達した場合は、少着霜条件を満たすか否かに拘わらず、第2センサにより検知される温度が第1除霜終了温度よりも高い第2除霜終了温度となるまで前記除霜運転を行うようにすることで、蒸発器に残存していた霜を十分に融解させて除去することができる。これにより、冷凍サイクルの冷却性能の低下や除霜水の排水不良を生じ難くすることができる。
(5)また、上記冷却貯蔵庫は、上記(1)から上記(4)のいずれかに加え、前記制御部は、前記除霜終了温度が前記第2除霜終了温度とされる前記除霜運転を行った後に行われる前記冷却運転中に前記少着霜条件を満たす場合は、前記第2センサにより検知される温度が前記第1除霜終了温度となるまで前記除霜運転を行ってもよい。制御部により除霜終了温度が第2除霜終了温度とされる除霜運転が行われると、蒸発器の霜が十分に融解されて除去されるので、蒸発器に霜が残存することが殆どなくなる。従って、除霜終了温度が第2除霜終了温度とされる除霜運転が行われた後に行われる冷却運転中に少着霜条件を満たす場合は、制御部により除霜終了温度が第1除霜終了温度とされる除霜運転が行われても、蒸発器に残存する霜の量が多くなるのを避けることができるとともに、消費電力量の低減を図ることができる。
本明細書に記載の技術によれば、効率的な冷却を実現することができる。
<実施形態1>
実施形態1では、冷却貯蔵庫の一例として4ドア式の冷凍庫10について図1から図7を参照して説明する。冷凍庫10は、図1及び図2に示すように、貯蔵庫本体12と、扉14と、機械室16と、冷却装置18と、を備える。冷却装置18は、貯蔵庫本体12の内部を冷却する装置であって、圧縮機22と、凝縮器ファン24を有する凝縮器26と、冷却器(蒸発器)28と、を備える。なお、図1及び図2には、上下方向及び左右方向の基準となる矢線を示しており、上側を「U」と表記し、下側を「D」と表記し、右側を「R」と表記し、左側を「L」と表記している。
実施形態1では、冷却貯蔵庫の一例として4ドア式の冷凍庫10について図1から図7を参照して説明する。冷凍庫10は、図1及び図2に示すように、貯蔵庫本体12と、扉14と、機械室16と、冷却装置18と、を備える。冷却装置18は、貯蔵庫本体12の内部を冷却する装置であって、圧縮機22と、凝縮器ファン24を有する凝縮器26と、冷却器(蒸発器)28と、を備える。なお、図1及び図2には、上下方向及び左右方向の基準となる矢線を示しており、上側を「U」と表記し、下側を「D」と表記し、右側を「R」と表記し、左側を「L」と表記している。
貯蔵庫本体12は、図2に示すように、前方に開口する開口12Aを有する断熱箱体であって、外箱30と内箱32との間に断熱材が発泡充填されて構成されている。貯蔵庫本体12の内部(すなわち、内箱32の内部)には、貯蔵室34及び冷却器室36が設けられている。貯蔵室34内には、食材等の被貯蔵物が載置される複数の棚が設けられ、冷却器室36には冷却器28が収容されている。貯蔵室34と冷却器室36とは、冷却ダクト40によって仕切られている。
冷却ダクト40は、後方に向けて下方に傾斜する傾斜部42を備えている。冷却ダクト40の傾斜部42には、前側の吸込口42Aと後側の吹出口42Bとが設けられている。冷却器室36内における、吸込口42Aの上方には、庫内の空気を循環させる庫内ファン(循環ファン)44が設けられている。さらに庫内ファン44の上方には、庫内の温度を検知する庫内温度センサ(第1センサ)46が設けられている。冷却器28は、庫内ファン44の後側に配されている。冷却器28には、除霜に際して冷却器28を加熱することが可能な除霜ヒータ(デフロストヒータ、加熱部)27と、冷却器28または冷却器28付近の温度を検知する除霜温度センサ(第2センサ)29と、が取り付けられている。庫内温度センサ46及び除霜温度センサ29は、具体的にはそれぞれ温度サーミスタである。冷却ダクト40によって、貯蔵室34と冷却器室36とが仕切られるとともに、冷却器28に付着した霜が融解された際に生じる除霜水が受け止められるようになっている。冷却ダクト40の傾斜部42には、冷却器28の後方に配されていて除霜水を排出するための排出管48が接続されている。排出管48は、冷却器室36の後方に位置する内箱32の後壁を突き抜け、さらに下方に延びている。
冷却装置18を構成する各機器(圧縮機22、凝縮器26、及び冷却器28)は、冷媒管によって循環接続され、既知の冷凍サイクル(冷凍回路)が構成されている。貯蔵室34の内気は、庫内ファン44によって吸込口42Aから冷却器室36内に吸い込まれる。このとき、庫内温度センサ46に庫内ファン44によって吸い込まれた内気が当たることにより、貯蔵室34内の温度、つまり庫内温度が検知される。庫内ファン44によって吸い込まれた内気は、冷却器28によって冷却され、吹出口42Bから貯蔵室34内に排出される。これにより、貯蔵室34に収容された被貯蔵物が冷却される。
冷却装置18が作動すると、冷却器28の周囲の水蒸気が冷却器28によって冷却され、固体化されることにより、冷却器28の表面には霜が付着する。冷却器28に付着した霜は、冷凍庫10が除霜運転(デフロスト運転)を開始すると、融解される。除霜運転は、除霜ヒータ27により冷却器28を加熱し、冷却器28に付着した霜を融解するヒータデフロスト方式により行われる。除霜運転により融解された霜は、冷却ダクト40の傾斜部42に落ち、排出管48から貯蔵庫本体12の外部に排出される。
扉14は、貯蔵庫本体12の開口12Aに開閉可能に取り付けられている。扉14は、図1に示すように、観音開き式に左右に対をなす2つずつが上下に2組設けられている。各扉14の後面(庫内側の面)の周縁部には、貯蔵庫本体12の開口12Aの開口縁部と密着するようにドアパッキン(シール部材)15が取り付けられている。
機械室16は、図1及び図2に示すように、貯蔵庫本体12の上方に設けられている。機械室16には、図2に示すように、圧縮機22及び凝縮器26が収容されている。圧縮機22は、機械室16のうちの後側に配置されるのに対し、凝縮器26は、凝縮器ファン24と共に機械室16のうちの前側に配置される。凝縮器ファン24は、凝縮器26に対して後側に取り付けられている。凝縮器26の前側には空気中の塵埃が凝縮器26に付着して凝縮能力が低下することを防止するためのフィルタが設けられている。また、凝縮器26の配管には、フィルタの目詰まりを検出するための目詰まり温度センサ(具体的には温度サーミスタ)がホルダを介して取り付けられている。
機械室16には、図1に示すように、電装箱50及びオペレーションボックス52が収容されている。機械室16の前面の一部には、開口が設けられており、その開口から、オペレーションボックス52の前面が外部に露出している。オペレーションボックス52の前面には、表示画面54及び複数の操作ボタン56が設けられている。表示画面54には、貯蔵室34の内部温度等の情報が表示される。複数の操作ボタン56は、使用者による押下操作を受け付けるものである。複数の操作ボタン56には、冷凍庫10の設定(例えば、貯蔵室34内の設定温度、つまり庫内設定温度)等を変更するための設定ボタン56Aに加えて、強制的に除霜運転を行わせるための除霜ボタン(操作受付部)56Bが含まれている。除霜ボタン56Bの押下操作に基づいて行われる除霜運転に関しては、後に改めて説明する。電装箱50内には、CPUやRAMなどが1チップ化されたマイクロコンピュータやROMを備える制御基板などが収容されている。
冷凍庫10には、各種装置を電気的に制御する制御部20が設けられている。制御部20は、電装箱50内の制御基板により構成されている。電装箱50内の制御基板は、各種装置に対して電気的に接続されている。制御部20は、冷却運転及び除霜運転等の制御(圧縮機22、凝縮器ファン24、庫内ファン44、除霜ヒータ27等の制御)を行っている。
詳しくは、制御部20には、図3に示すように、オペレーションボックス52、圧縮機22、凝縮器ファン24、庫内ファン44、除霜ヒータ27、庫内温度センサ46、除霜温度センサ29及び目詰まり温度センサが電気的に接続されている。制御部20は、冷凍サイクルを構成する圧縮機22、凝縮器ファン24及び庫内ファン44を制御することで冷却運転を行う。制御部20は、冷却運転を行う間は、圧縮機22、凝縮器ファン24及び庫内ファン44をいずれも作動させるのに対して除霜ヒータ27を停止させる(図4を参照)。制御部20は、除霜ヒータ27を制御することで除霜運転を行う。制御部20は、除霜運転を行う間は、除霜ヒータ27を作動させるのに対して圧縮機22、凝縮器ファン24及び庫内ファン44をいずれも停止させる(図4を参照)。詳しくは、制御部20は、除霜運転を開始すると、圧縮機22、凝縮器ファン24及び庫内ファン44をいずれも停止させるとともに除霜ヒータ27を作動させて所定時間が経過した後に除霜ヒータ27を停止させて除霜運転を終了するまでの間、冷却器28に付着した水分の除去を促すために待機する。除霜ヒータ27を停止させてから次の冷却運転を開始するまでの間の待機時間が水切り時間とされる。制御部20は、オペレーションボックス52の操作ボタン56になされる操作や庫内温度センサ46及び除霜温度センサ29などによりそれぞれ検知される温度に基づいて冷却運転及び除霜運転などを行う。
具体的には、制御部20は、庫内温度センサ46により検知される庫内温度が、操作ボタン56に含まれる設定ボタン56Aの操作に応じて設定された庫内設定温度となるよう冷却運転を行う。この庫内設定温度は、例えば冷却運転中であっても使用者が設定ボタン56Aを操作することで適宜に変更可能とされる。制御部20は、上記した冷却運転を例えば6時間継続して行った後に、除霜温度センサ29により検知される温度が除霜終了温度となるまで除霜運転を行う。制御部20は、上記した除霜運転を行うと、再び冷却運転を例えば6時間継続して行ってから再び除霜運転を行う、というサイクルを繰り返すものとされる。
制御部20は、庫内温度センサ46により検知される庫内温度が所定の扉開閉検知温度以上となった場合に扉14の開閉を検知することができる。これは、扉14が開閉されると、庫内に外気が流入することで庫内温度が上昇することを利用している。そして、制御部20は、冷却運転中に庫内温度センサ46により検知される庫内温度が扉開閉検知温度以上となることが一度もない場合には、冷却運転終了後に行われる予定の除霜運転をキャンセルすることができる。冷却運転中に扉14の開閉が一度もなければ、扉14の開閉に伴う庫内への外気の流入がないことから、冷却器28の着霜が十分抑制されており、除霜運転をキャンセルしても着霜に起因する冷却性能の低下が生じ難い、と言える。除霜運転がキャンセルされれば、除霜運転の実行に伴う庫内温度の上昇が避けられるので、冷却運転に要する消費電力量を低下させることができる。制御部20は、上記のように除霜運転をキャンセルした場合は、先の冷却運転の終了に続いて次の冷却運転を開始する。制御部20は、上記した除霜運転のキャンセルを2回続けて行った場合は、次の除霜運転を必ず実行する。つまり、制御部20は、除霜運転を2回続けてキャンセルして冷却運転を3回(例えば18時間)続けて行った場合には、3回の冷却運転中に扉14の開閉が一度もなかったとしても、次に予定される除霜運転をキャンセルすることなく実行する。これにより、長時間にわたって冷却運転が継続されるのに伴って冷却器28にある程度の着霜が生じた場合でも、除霜運転を行うことで冷却器28を適切に除霜することができる。また、制御部20は、目詰まり温度センサにより検知される温度が、フィルタに目詰まりが生じたと見なすことができる目詰まり検知温度に達した場合には、表示画面54にフィルタの清掃を促す表示を行うことが可能とされる。
次に、除霜運転について図4を用いて説明する。図4では、圧縮機22、凝縮器ファン24、庫内ファン44及び除霜ヒータ27については、作動状態をONと表記し、停止状態をOFFと表記している。図4では、除霜温度センサ29については、検知された温度の推移を表記するとともに、基準除霜温度、第1除霜検知温度及び第2除霜検知温度を併せて表記している。また、図4では、水切り時間を「水切り」と表記している。
制御部20は、除霜終了温度が異なる2通りの除霜運転を行うものとされる。すなわち、制御部20は、除霜終了温度が相対的に低い第1除霜終了温度(例えば3℃)とされる簡易除霜運転と、除霜終了温度が相対的に高い第2除霜終了温度(例えば20℃)とされる通常除霜運転と、を条件等に応じて選択的に実行することができる。例えば、図4に示すように、除霜運転前に行われる冷却運転中の冷却器28またはその付近の温度が所定の基準除霜温度(例えば-28℃)以上であれば、冷却器28の温度がそれほど低くなっておらず、それにより冷却器28の着霜量は少ないと推定される(図4の2回目の冷却運転中の除霜温度センサ29による検知温度を参照)。従って、制御部20は、除霜運転の直前の設定時間(例えば、除霜運転が開始される直前の15分間)において、除霜温度センサ29により検知される温度が基準除霜温度以上であれば、冷却器28の着霜量が少ないと想定される条件である少着霜条件を満たすと判定し、除霜終了温度が第1除霜終了温度とされる簡易除霜運転を行う(図4の2回目の除霜運転を参照)。このようにすれば、除霜ヒータ27による加熱が冷却器28の着霜量に比べて過剰になるのを避けることができ、消費電力量の低減を図ることができる。一方、除霜運転前に行われる冷却運転中の冷却器28またはその付近の温度が所定の基準除霜温度(例えば-28℃)よりも低ければ、冷却器28の温度低下が進行していて、それにより冷却器28の着霜量が多いと推定される(図4の1回目の冷却運転中の除霜温度センサ29による検知温度を参照)。従って、制御部20は、除霜運転の直前の設定時間において、除霜温度センサ29により検知される温度が基準除霜温度よりも低ければ、少着霜条件を満たさないと判定し、除霜終了温度が第2除霜終了温度とされる通常除霜運転を行う(図4の1回目の除霜運転を参照)。このようにすれば、除霜ヒータ27による加熱が冷却器28の着霜量に見合った十分なものとなる。これにより、冷却器28に付着した霜を十分に除去することができるので、冷却器28に凍結が生じたり、霜の残存に起因して冷凍サイクルに係る冷却性能の低下が生じたりするのを避けることができる。
ここで、例えば、庫内に大量の被貯蔵物を収容してこれらを一気に冷却することが求められる場合がある。このような場合において、上記のように、除霜温度センサ29により検知される温度が第1除霜終了温度となるまで簡易除霜運転を行うようにすると、冷却器28の霜が十分に融解せずに残存するおそれがある。冷却器28に霜が残存したままその後の冷却運転が行われると、残存した霜が成長することで冷凍サイクルの冷却性能を低下させたり、除霜水の排水不良を引き起こしたりするため、大量の被貯蔵物を冷却する上で問題となっていた。
そこで、本実施形態に係る制御部20は、図3に示すように、制御部20に除霜運転を開始させる操作を受け付ける除霜ボタン(操作受付部)56Bを備えており、除霜ボタン56Bが上記した操作を受け付けた場合、制御部20は、少着霜条件を満たすか否かに拘わらず、除霜温度センサ29により検知される温度が第1除霜終了温度よりも高い第2除霜終了温度となるまで直ちに除霜運転を行うようにしている。
続いて、除霜ボタン56Bの押下操作に基づいて制御部20により行われる除霜運転について図5を用いて詳しく説明する。なお、図5での表記は、除霜ボタン56Bの押下操作が行われた状態をONと表記し、除霜ボタン56Bの押下操作が行われない状態をOFFと表記している点を除いては、上記した図4での表記と同様である。例えば、図5に示すように、冷却運転中に使用者によって除霜ボタン56Bの押下操作が行われると、制御部20は、直ちに冷却運転を強制的にキャンセルして圧縮機22、凝縮器ファン24及び庫内ファン44を停止させるとともに、通常除霜運転を強制的に開始する。制御部20によって強制的に通常除霜運転が開始されると、除霜ヒータ27が作動されて冷却器28が加熱されるのに伴って除霜温度センサ29により検知される温度が上昇する。そして、除霜温度センサ29により検知される温度が第2除霜終了温度(例えば20℃)に達したところで、除霜ヒータ27が停止されて次の冷却運転が開始されるまでの間待機する(水切り時間)。このようにして通常除霜運転が行われると、仮に冷却器28の着霜量が想定される最大限であっても、冷却器28の霜を十分に融解させて除去することができる。従って、通常除霜運転の前に行われた冷却運転中に除霜温度センサ29により検知される温度が基準除霜温度に満たなくて少着霜条件を満たしていない場合と、除霜温度センサ29により検知される温度が基準除霜温度以上で少着霜条件を満たしていた場合と、のいずれであったとしても、強制的に通常除霜運転が行われることで、冷却器28の霜をしっかりと除去することができる。このようにして強制的に通常除霜運転が行われた後に、庫内に大量の被貯蔵物を収容した状態で冷却運転が行われても、冷却器28に霜が残存していないことで、冷凍サイクルの冷却性能が十分に発揮され且つ、除霜水の排水不良が生じ難くなるので、庫内に収容された大量の被貯蔵物を効率的に冷却することができる。
なお、使用者によって除霜ボタン56Bの押下操作が行われる具体的なタイミングは、冷却運転中以外であってもよい。例えば簡易除霜運転中に除霜ボタン56Bの押下操作が行われた場合は、制御部20は、直ちに簡易除霜運転を強制的にキャンセルして通常除霜運転を強制的に開始する。また、例えば通常除霜運転中に除霜ボタン56Bの押下操作が行われた場合は、制御部20は、そのまま通常除霜運転を継続して行う。
次に、除霜ボタン56Bの押下操作が行われない場合において制御部20により行われる除霜運転について図6を用いて詳しく説明する。なお、図6での表記は、上記した図4及び図5での表記と同様である。制御部20は、図6に示すように、簡易除霜運転を2回続けて行った場合は、次の除霜運転として通常除霜運転を必ず実行する。つまり、制御部20は、少着霜条件を満たしていて簡易除霜運転が行われるのが連続する回数が、基準回数である2回に達した場合のその後の除霜運転は、少着霜条件を満たすか否かに拘わらず、除霜温度センサ29により検知される温度が第2除霜終了温度となるまで除霜運転を行うようにしている(図6の3回目の除霜運転を参照)。仮に、簡易除霜運転が2回よりも多く(3回以上)続けて行われると、それらの簡易除霜運転では除霜され切らない霜が冷却器28に残存する形で徐々に蓄積されて量が多くなってしまい、結果として冷凍サイクルの冷却性能の低下や除霜水の排水不良を引き起こすおそれがある。その点、上記のように制御部20は、少着霜条件を満たす場合が連続する回数が基準回数である2回に達した場合のその後の除霜運転は、少着霜条件を満たすか否かに拘わらず、通常除霜運転を行うようにしており、除霜ヒータ27によって冷却器28が第2除霜終了温度(例えば20℃)となるまで加熱されることで、冷却器28に残存していた霜を十分に融解させて除去することができる。これにより、冷凍サイクルの冷却性能の低下や除霜水の排水不良を生じ難くすることができる。
続いて、通常除霜運転が行われた後に制御部20により行われる除霜運転について図7を用いて詳しく説明する。なお、図7での表記は、上記した図4及び図5での表記と同様である。制御部20は、図7に示すように、通常除霜運転を行った後に行われる冷却運転中に少着霜条件を満たす場合は、簡易除霜運転を行う。具体的には、制御部20は、除霜ボタン56Bが押下操作されるのに伴って除霜温度センサ29により検知される温度が第2除霜終了温度(例えば20℃)となるまで除霜運転を行う(図7の1回目の除霜運転を参照)。すると、冷却器28の霜が十分に融解されて除去されるので、冷却器28に霜が残存することが殆どなくなる。このようにして通常除霜運転が行われた後に行われる冷却運転中に少着霜条件を満たす場合は、制御部20は、除霜終了温度が第1除霜終了温度(例えば3℃)とされる除霜運転を行う(図7の2回目の除霜運転を参照)。簡易除霜運転では、除霜終了温度が3℃程度と低温であるため、冷却器28の霜を十分に除去できない可能性があるものの、簡易除霜運転の前に行われる通常除霜運転では冷却器28の霜が十分に除去されているので、冷却器28に残存する霜の量が多くなるのを避けることができるとともに、消費電力量の低減を図ることができる。なお、図7では、1回目の除霜運転において除霜ボタン56Bが押下操作されるのに伴って通常除霜運転が行われる場合を例示しているが、図4及び図6のように除霜ボタン56Bが押下操作されることがない状況において通常除霜運転が行われる場合でも同様である。
以上説明したように本実施形態の冷凍庫(冷却貯蔵庫)10は、貯蔵庫本体12と、貯蔵庫本体12の庫内温度を検知する庫内温度センサ(第1センサ)46と、冷凍サイクルを構成する冷却器(蒸発器)28と、冷却器28を加熱する除霜ヒータ(加熱部)27と、冷却器28または冷却器28付近の温度を検知する除霜温度センサ(第2センサ)29と、庫内温度センサ46により検知される庫内温度が庫内設定温度となるよう冷凍サイクルを制御して冷却運転を行うとともに、除霜ヒータ27を制御し除霜温度センサ29により検知される温度が除霜終了温度となるまで除霜運転を行う制御部20と、制御部20に除霜運転を開始させる操作を受け付ける除霜ボタン56Bと、を備え、制御部20は、冷却器28の着霜量が少ないと想定される条件である少着霜条件を満たす場合は、除霜温度センサ29により検知される温度が除霜終了温度である第1除霜終了温度となるまで除霜運転を行い、除霜ボタン56Bが操作を受け付けた場合は、少着霜条件を満たすか否かに拘わらず、除霜温度センサ29により検知される温度が第1除霜終了温度よりも高い除霜終了温度である第2除霜終了温度となるまで除霜運転を行う。
制御部20によって冷却運転が行われると、冷凍サイクルが制御されることで、冷却器28により庫内の空気が冷却されて庫内温度センサ46により検知される庫内温度が庫内設定温度となる。制御部20によって除霜運転が行われると、除霜ヒータ27が制御されることで、除霜温度センサ29により検知される温度が除霜終了温度となるまで冷却器28が加熱される。例えば、冷却器28の着霜量が少ないと想定される少着霜条件を満たす場合、制御部20は、除霜温度センサ29により検知される温度が第1除霜終了温度となるまで除霜運転を行う。このようにすれば、除霜ヒータ27による加熱が冷却器28の着霜量に比べて過剰になるのを避けることができ、消費電力量の低減を図ることができる。
ここで、例えば、庫内に大量の被貯蔵物を収容してこれらを一気に冷却することが求められる場合がある。このような場合において、上記のように、除霜温度センサ29により検知される温度が第1除霜終了温度となるまで除霜運転を行うようにすると、冷却器28の霜が十分に融解せずに残存するおそれがある。冷却器28に霜が残存したままその後の冷却運転が行われると、残存した霜が成長することで冷凍サイクルの冷却性能を低下させたり、除霜水の排水不良を引き起こしたりするため、大量の被貯蔵物を冷却する上で問題となっていた。
その点、制御部20に除霜運転を開始させる操作を受け付ける除霜ボタン56Bを備えるようにし、除霜ボタン56Bが上記した操作を受け付けた場合、制御部20は、少着霜条件を満たすか否かに拘わらず、除霜温度センサ29により検知される温度が第1除霜終了温度よりも高い第2除霜終了温度となるまで直ちに除霜運転を行うようにしている。従って、例えば、庫内に大量の被貯蔵物を収容するのに先立って使用者が除霜ボタン56Bを操作すると、除霜温度センサ29により検知される温度が第2除霜終了温度となるまで制御部20による除霜運転が行われることで、冷却器28の霜を十分に融解させて除去することができる。これにより、庫内に大量の被貯蔵物を収容した状態で冷却運転が行われても、冷却器28に霜が残存していないことで、冷凍サイクルの冷却性能が十分に発揮され且つ、除霜水の排水不良が生じ難くなるので、庫内に収容された大量の被貯蔵物を効率的に冷却することができる。
また、制御部20は、冷却運転中に除霜温度センサ29により検知される温度が基準除霜温度以上となることを少着霜条件とする。除霜運転前の冷却運転中に除霜温度センサ29により検知される温度が基準除霜温度以上であれば、冷却器28の温度がそれほど低くなっておらず、それにより冷却器28の着霜量が少ないことが想定される。従って、このような少着霜条件を満たす場合に第2除霜終了温度よりも低い第1除霜終了温度となるまで除霜運転を行うようにすれば、除霜ヒータ27による加熱が冷却器28の着霜量に比べて過剰になるのを避けることができ、消費電力量の低減を図ることができる。
また、制御部20は、少着霜条件を満たさない場合は、除霜温度センサ29により検知される温度が第2除霜終了温度となるまで除霜運転を行う。少着霜条件を満たさない場合は、冷却器28の着霜量が多いことが想定されることから、制御部20は、第1除霜終了温度よりも高い第2除霜終了温度となるまで除霜運転を行うようにすれば、冷却器28に多く付着した霜を十分に融解させて除去することができる。
また、制御部20は、少着霜条件を満たす場合が複数回続いてその回数が基準回数に達した場合は、少着霜条件を満たすか否かに拘わらず、除霜温度センサ29により検知される温度が第2除霜終了温度となるまで除霜運転を行う。少着霜条件を満たす場合が複数回続くと、制御部20は、除霜温度センサ29により検知される温度が第1除霜終了温度となるまでの除霜運転を複数回続けて行うことになる。仮に、除霜終了温度を第1除霜終了温度とした除霜運転が基準回数よりも多く続けて行われると、それらの除霜運転では除霜され切らずに冷却器28に残存する霜の量が多くなってしまい、冷凍サイクルの冷却性能の低下や除霜水の排水不良を引き起こすおそれがある。その点、制御部20は、少着霜条件を満たす場合が複数回続いてその回数が基準回数に達した場合は、少着霜条件を満たすか否かに拘わらず、除霜温度センサ29により検知される温度が第1除霜終了温度よりも高い第2除霜終了温度となるまで除霜運転を行うようにすることで、冷却器28に残存していた霜を十分に融解させて除去することができる。これにより、冷凍サイクルの冷却性能の低下や除霜水の排水不良を生じ難くすることができる。
また、制御部20は、除霜終了温度が第2除霜終了温度とされる除霜運転を行った後に行われる冷却運転中に少着霜条件を満たす場合は、除霜温度センサ29により検知される温度が第1除霜終了温度となるまで除霜運転を行う。制御部20により除霜終了温度が第2除霜終了温度とされる除霜運転が行われると、冷却器28の霜が十分に融解されて除去されるので、冷却器28に霜が残存することが殆どなくなる。従って、除霜終了温度が第2除霜終了温度とされる除霜運転が行われた後に行われる冷却運転中に少着霜条件を満たす場合は、制御部20により除霜終了温度が第1除霜終了温度とされる除霜運転が行われても、冷却器28に残存する霜の量が多くなるのを避けることができるとともに、消費電力量の低減を図ることができる。
<他の実施形態>
本明細書が開示する技術は、上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
本明細書が開示する技術は、上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
(1)除霜ボタン56Bの押下操作は、冷却運転中に限らず受け付けられている。例えば、簡易除霜運転中に除霜ボタン56Bが押下操作された場合には、制御部20は、簡易除霜運転をキャンセルし、通常除霜運転に切り替えるようにする。一方、通常除霜運転中に除霜ボタン56Bが押下操作された場合には、制御部20は、通常除霜運転を継続して行う。
(2)制御部20は、少着霜条件を満たす場合が連続する回数が基準回数として3回またはそれ以上の回数に達した場合に、少着霜条件を満たすか否かに拘わらず、通常除霜運転を行うようにしてもよい。
(3)制御部20は、通常除霜運転を連続して行うことも可能である。
(4)除霜ボタン56Bは、機械式のボタンに限らない。例えば表示画面54にタッチパネルを実装し、表示画面54に除霜ボタン56Bを表示させるようにしてもよい。その場合は、使用者が表示画面54の除霜ボタン56Bをタッチ操作すると、そのタッチ操作がタッチパネルにより検知されることをもって除霜運転を開始させる操作を受け付けるようにすればよい。
(5)少着霜条件に係る設定時間の具体的な数値は、15分間よりも短くしたり長くしたりすることが可能である。
(6)少着霜条件を、「除霜運転の直前の冷却運転が開始されてから終了されるまでの間に除霜温度センサ29により検知される温度が基準除霜温度以上となる」との内容に変更することも可能である。
(7)少着霜条件の内容は、適宜に変更可能である。例えば、少着霜条件は、「庫内温度センサ46により検知される庫内温度が所定の扉開閉検知温度以上となった場合に扉14の開閉を検知するものとされ、冷却運転中に庫内温度センサ46により検知される庫内温度が扉開閉検知温度以上となる回数が、基準回数以下となる」との内容であってもよい。このような少着霜条件では、冷却運転中の扉14の開閉回数を指標としており、扉14の開閉回数が基準回数(例えば2回)以下であれば庫外の湿度が高い空気の、庫内への流入が抑制されるので、冷却器28の着霜量は少ないと推定される。従って、このような少着霜条件を満たす場合に第2除霜終了温度よりも低い第1除霜終了温度となるまで除霜運転を行うようにすれば、除霜ヒータ27による加熱が冷却器28の着霜量に比べて過剰になるのを避けることができ、消費電力量の低減を図ることができる。
(8)上記(7)以外にも、例えば、少着霜条件は、「冷却運転中に庫内設定温度が基準設定温度以上となる」との内容であってもよい。このような少着霜条件では、除霜運転前の庫内設定温度を指標としており、庫内設定温度が基準設定温度(例えば-22℃)以上であれば、冷凍サイクルが低稼働で済むことから、冷却器28の温度がそれほど低くならずに着霜量は少ないと推定される。従って、このような少着霜条件を満たす場合に第2除霜終了温度よりも低い第1除霜終了温度となるまで除霜運転を行うようにすれば、除霜ヒータ27による加熱が冷却器28の着霜量に比べて過剰になるのを避けることができ、消費電力量の低減を図ることができる。
(9)上記(7),(8)以外にも、例えば、少着霜条件は、「冷却運転中に庫内温度センサ46により検知される庫内温度と庫内設定温度との差が基準値以下となる」との内容であってもよい。このような少着霜条件では、除霜運転前の庫内温度と庫内設定温度との差を指標としており、当該差が基準値(例えば1K(ケルビン))以下であれば、冷却器28の着霜に起因して冷凍サイクルの熱交換効率がそれほど低下していないと言え、それにより冷却器28の着霜量が少ないと推定される。従って、このような少着霜条件を満たす場合に第2除霜終了温度よりも低い第1除霜終了温度となるまで除霜運転を行うようにすれば、除霜ヒータ27による加熱が冷却器28の着霜量に比べて過剰になるのを避けることができ、消費電力量の低減を図ることができる。
(10)冷凍庫10の外気温(周辺温度)を検知するための外気温センサ(周囲温度サーミスタ)を追加することも可能である。その場合、少着霜条件は、「外気温センサにより検知される外気温が基準温度(例えば25℃)以上となる」との内容であってもよい。
(11)操作ボタン56の設置数は、図示以外にも適宜に変更可能であり、操作ボタン56に設定ボタン56A及び除霜ボタン56B以外のボタンが含まれていてもよい。また、設定ボタン56A及び除霜ボタン56Bの具体的な配置は、図示以外にも適宜に変更可能である。
(12)制御部20は、ヒータデフロスト方式に加えて、冷却装置18の作動を停止して庫内ファン44を作動することにより冷却器28に付着した霜を融解するオフサイクルデフロスト方式を行っても良い。
(13)本技術は、冷凍庫10以外の冷却貯蔵庫(例えば冷蔵庫)に対しても適用可能である。
10…冷凍庫(冷却貯蔵庫)、12…貯蔵庫本体、20…制御部、28…冷却器(蒸発器)、27…除霜ヒータ(加熱部)、29…除霜温度センサ(第2センサ)、46…庫内温度センサ(第1センサ)、56B…除霜ボタン(操作受付部)
Claims (5)
- 貯蔵庫本体と、
前記貯蔵庫本体の庫内温度を検知する第1センサと、
冷凍サイクルを構成する蒸発器と、
前記蒸発器を加熱する加熱部と、
前記蒸発器または前記蒸発器付近の温度を検知する第2センサと、
前記第1センサにより検知される前記庫内温度が庫内設定温度となるよう前記冷凍サイクルを制御して冷却運転を行うとともに、前記加熱部を制御し前記第2センサにより検知される温度が除霜終了温度となるまで除霜運転を行う制御部と、
前記制御部に前記除霜運転を開始させる操作を受け付ける操作受付部と、を備え、
前記制御部は、前記蒸発器の着霜量が少ないと想定される条件である少着霜条件を満たす場合は、前記第2センサにより検知される温度が前記除霜終了温度である第1除霜終了温度となるまで前記除霜運転を行い、前記操作受付部が前記操作を受け付けた場合は、前記少着霜条件を満たすか否かに拘わらず、前記第2センサにより検知される温度が前記第1除霜終了温度よりも高い前記除霜終了温度である第2除霜終了温度となるまで前記除霜運転を行う冷却貯蔵庫。 - 前記制御部は、前記冷却運転中に前記第2センサにより検知される温度が基準除霜温度以上となることを前記少着霜条件とする請求項1記載の冷却貯蔵庫。
- 前記制御部は、前記少着霜条件を満たさない場合は、前記第2センサにより検知される温度が前記第2除霜終了温度となるまで前記除霜運転を行う請求項1または請求項2記載の冷却貯蔵庫。
- 前記制御部は、前記少着霜条件を満たす場合が複数回続いてその回数が基準回数に達した場合は、前記少着霜条件を満たすか否かに拘わらず、前記第2センサにより検知される温度が前記第2除霜終了温度となるまで前記除霜運転を行う請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の冷却貯蔵庫。
- 前記制御部は、前記除霜終了温度が前記第2除霜終了温度とされる前記除霜運転を行った後に行われる前記冷却運転中に前記少着霜条件を満たす場合は、前記第2センサにより検知される温度が前記第1除霜終了温度となるまで前記除霜運転を行う請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の冷却貯蔵庫。
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2021
- 2021-06-04 JP JP2021094185A patent/JP2022186118A/ja active Pending
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