JP2006249868A - 電気錠 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ケーシング1と、このケーシングに組み込んだ圧電モーター2と、この圧電モーター2の駆動力が直接伝達される掛け止め部材3とを備えている。上記圧電モーター2が、上記掛け止め部材3を直接駆動するようにしたので、圧電モーター2と掛け止め部材3との間に、減速機構などの複雑な機械的構造を設ける必要がなくなる点に特徴を有する。
【選択図】 図1
Description
電気錠は、例えば、ドア側に取り付けた鍵ケース内に、電磁モーターによって鍵ケースから軸方向に出入するデッドボルトや、回転によって出入する鎌状の鎌状部材など、掛け止め部材を備え、壁側には、上記掛け止め部材が鍵ケースから突出したときに引っ掛かる止め部を設けている。
そして、上記可動部材を、電磁モーターで駆動し、掛け止め部材を突出させて施錠し、退避させて解錠するようにしている。
また、デッドボルトを駆動するためには、回転運動を直線運動に変換するための運動方向の変換機構が必要である。このような運動方向の変換機構を用いるため、その分、さらに構造が複雑になるという問題もあった。
そのため、電気錠の設計が複雑になると共に、部品点数や組み立て工数が多く、製造コストが高くなってしまうという問題があった。
また、部品点数が多く、構造が複雑であれば、消耗箇所や故障箇所が多くなり、電気錠としても、故障しやすいという問題もあった。
さらに、機械的に複雑な構造により、電気錠の作動時に異音が発生することもあった。
また、複雑な構造のため、電気錠全体が大型化してしまい、取り付け場所が制限されることもあった。
この発明の目的は、機械的な構造が単純で、小型化が可能な電気錠を提供することである。
そのため、機械的構造を単純にできて、小型化できるだけでなく、設計や、組み立てを簡単にして、製造コストを低く抑えることもできる。
また、構造が単純になったため、作動時の異音の発生も防止できるとともに、故障しにくくなり、耐久性や信頼性も向上する。
電気錠の取り付け箇所が分からないので、不正に侵入しようとする者が、電気錠を壊し難くなる。
図1,図2に示す電気錠は、ケーシング1内に、圧電モーター2と、デッドボルト3を組み込むとともに、上記デッドボルト3が出入する開口6aを設けたふた部材6でふたをしている。なお、図1、図2は、ケーシング1内部を表すために、表面カバーをはずした状態を示している。
そして、上記ケーシング1を、ドアの端部の厚み内に埋設し、上記ふた部材6を介して固定し、ドアを閉じたときに、このケーシング1に対抗するかまち部分に、上記デッドボルト3が嵌る穴を設けている。
このような電気錠は、上記圧電モーター2によってデッドボルト3を突出させて、かまち側に設けた穴に入り込ませて施錠し、圧電モーター2によってデッドボルト3をケーシング1内に後退させて解錠するようにしている。
また、デッドボルト3の上面にはセラミック製の摩擦面3aを設けて、この摩擦面3aに圧電モーター2の移動チップ2aを押し付けている。上記移動チップ2aは、圧電モーター2の駆動部であり、デッドボルト3の摩擦部3aを、矢印x1または、x2方向に擦って、ケーシング1から出入させるためのセラミック製の部材である。
なお、この第1実施形態の電気錠で用いる圧電モーター2は、例えば、特開平7−184382号公報に記載されているマイクロモーターの原理を利用したものであるが、図3〜図5を用いて簡単に説明する。
上記移動チップ2aの移動過程において、移動チップ2aが上記デッドボルト3の摩擦面3aに接触していれば、上記デッドボルト3を移動させることができる。
例えば、図5(a),(b)において、上方を電極部2b側とし、下方をデッドボルト3側とした場合には、図5(a)では、矢印x1方向の移動過程では、デッドボルト3の摩擦面3aに駆動力が伝達されるようにし、矢印x2方向への移動中には、摩擦面3aに駆動力が伝達されないような位置関係にして、デッドボルト3および上記移動チップ2aを設けている。反対に、図5(b)の場合には、矢印x2方向の駆動力は、上記摩擦面3aに伝達されるが、矢印x1方向の駆動力は伝達されないようにしている。
実際には、上記移動チップ2aの移動軌跡が長円xであっても、その短軸長さは非常に小さいので、移動チップ2aとデッドボルト3の摩擦面3aとの間を完全に離すことは難しいことがある。その場合には、移動チップ2aの駆動力をデッドボルト3に伝達させない位置でも、移動チップ2aの先端を摩擦面3aに接触させて、摩擦面3a上で移動チップ2aが滑るような押圧力に調整すればよい。
そのため、製造コストを抑えることができるだけでなく、異音の発生も防止できるとともに、故障箇所も少なくなり、耐久性や信頼性が向上する。
また、小型化できることにより、狭い場所への設置も可能になる。
なお、上記第1実施形態のケーシング1は、ドア側またはかまち側のどちらに設けてもかまわない。
この第2実施形態の電気錠は、鎌状部材11が回転運動によってケーシング1から出入するようにしている点が、上記第1実施形態と異なる。ただし、第1実施形態と同様の構成要素には、図1、図2と同じ符号を用いている。
図6に示すように、ケーシング1内には、回転部材10と、これに固定した鎌状部材11と、圧電モーター2とを設け、開口6aを形成したふた部材6でケーシング1をふたしている。
すなわち、上記ケーシング1を窓の周囲のかまちに15に埋設するとともに、窓枠12側には、ケーシング1から突出した鎌状部材11が引っ掛かる止め部を設けている。
窓枠12側は、図6に示すように、鎌状部材11が入り込む凹部13を形成するとともに、板部材14によって、入り込んだ鎌状部材11抜けないように止め部14aを形成している。この第2実施形態では、上記凹部13と止め部14aによって、この発明の掛けとめ穴を構成している。
なお、図6は、ケーシング1および窓枠12側の表面カバーをはずした状態を示している。
さらに、回転部材10の外側面には、セラミック製の摩擦面10a設け、上記圧電モーター2の移動チップ2aを接触させている。
例えば、図5(a),(b)において、上方を回転部材10側とし、下方を圧電モーター2側としたとき、移動チップ2aが、図5(a)に示す方向で移動した場合には、矢印x2方向の駆動力が摩擦面10aを介して上記回転部材10へ伝達され、図5(b)に示す方向で移動した場合には、矢印x1方向の駆動力が上記回転部材10へ伝達されるようにしている。そして、この第2実施形態では、移動チップ2aは、施錠時には、図5(a)、解錠時には図5(b)に示すように移動するものとする。
図6において点鎖線で示す鎌状部材11は、解錠時の位置である。この状態で、圧電モーター2を駆動すると、移動チップ2aが図5(a)のように移動する。移動チップ2aは、摩擦面10aに押圧された状態で矢印x2方向へ移動するので、この方向の駆動力が摩擦面10aを介して回転部材10へ伝達される。回転部材10は回転し、鎌状部材11が、実線で示すように開口6aから突出し、止め部14aに引っ掛かって施錠される。
そのため、製造コストを抑えることができるだけでなく、異音の発生も防止できるとともに、故障箇所も少なくなり、耐久性や信頼性が向上する。
電気錠が小型化できるので、図8に示すように、窓のかまち15のように厚みの薄い部分にも、ケーシング1を埋設することができ、電気錠のケーシング1を外部から見えないようにすることができる。ケーシング1からの配線16も、かまち15の内部に設ければ、電気錠が設置されていることが外部からは分からない。そのため、窓を開けて不正に侵入しようとする者が、電気錠を壊し難くいというメリットがある。
図8では、上記ケーシング1をかまち15に埋設させているが、ケーシング1を窓枠12に設け、止め部14aをかまち側に設けてもかまわない。
なお、この上記第1、第2実施形態の電気錠は、どちらも、ドアや、窓だけでなく、様々な形態の戸の施錠に利用できる。
また、上記移動チップ2aの先端面および摩擦面3a,10aを、算術平均表面粗さ0.1(μm)以下の鏡面仕上げにすることによって、安定した駆動力の伝達ができるようになるとともに、摩擦による偏磨耗を防止することができる。
以上の特性を備えた移動チップ2aおよび摩擦面3a,10aとして、上記の実施形態ではセラミックを用いたが、移動チップ2aおよび摩擦面3a,10aの材質はセラミックに限らない。
2 圧電モーター
3 デッドボルト
3a 摩擦面
10 回転部材
10a 摩擦面
11 鎌状部材
12 窓枠
13 凹部
14a 止め部
15 かまち
Claims (2)
- ケーシングと、このケーシングに組み込んだ圧電モーターと、この圧電モーターの駆動力が直接伝達される掛け止め部材とを備えた電気錠。
- 上記ケーシングを、戸のかまちに埋設し、上記掛け止め部材を戸の枠に設けた掛けとめ穴に出入する構成にした請求項1に記載の電気錠。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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JP2005070809A JP2006249868A (ja) | 2005-03-14 | 2005-03-14 | 電気錠 |
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ID=37090644
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---|---|---|---|
JP2005070809A Pending JP2006249868A (ja) | 2005-03-14 | 2005-03-14 | 電気錠 |
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Citations (2)
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---|---|---|---|---|
JPH0397193U (ja) * | 1990-01-24 | 1991-10-04 | ||
JP2002227489A (ja) * | 2001-02-02 | 2002-08-14 | Miwa Lock Co Ltd | 建具用引戸錠 |
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2005
- 2005-03-14 JP JP2005070809A patent/JP2006249868A/ja active Pending
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