JP2006248298A - 頭部保護エアバッグ - Google Patents

頭部保護エアバッグ Download PDF

Info

Publication number
JP2006248298A
JP2006248298A JP2005064976A JP2005064976A JP2006248298A JP 2006248298 A JP2006248298 A JP 2006248298A JP 2005064976 A JP2005064976 A JP 2005064976A JP 2005064976 A JP2005064976 A JP 2005064976A JP 2006248298 A JP2006248298 A JP 2006248298A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airbag
window
end side
main body
cover
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005064976A
Other languages
English (en)
Inventor
Hajime Kitte
切手  肇
Atsushi Nagata
篤 永田
Yoshio Mizuno
喜夫 水野
Shigeyuki Suzuki
滋幸 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyoda Gosei Co Ltd
Priority to JP2005064976A priority Critical patent/JP2006248298A/ja
Publication of JP2006248298A publication Critical patent/JP2006248298A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Abstract

【課題】乗員拘束性能を向上させて、リヤピラー部の前方側で隣接する窓を覆い可能な頭部保護エアバッグを提供すること。
【解決手段】頭部保護エアバッグ20は、車両のリヤピラー部の前方側で隣接する窓を覆い可能とし、窓の上縁側の前端側・コーナ側取付部32・31とリヤピラー部の下部付近の下端側取付部33とによって、窓の周縁に固定される。エアバッグ20は、非膨張の展開状態で、前端側・下端側取付部相互を結ぶ斜め連結線部LCが、窓の周縁に収納可能な長さ寸法LC0とし、前端側・コーナ側取付部相互を結ぶ上連結線部LUが、前端側・コーナ側取付部のボディ側への取付固定部位間の距離より、長い寸法LU0とし、コーナ側・下端側取付部相互を結ぶ後連結線部LBが、コーナ側取付部と下端側取付部とのボディ側への取付固定部位間の距離と、略等しい長さ寸法LB0としている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両のリヤピラー部の前方側で隣接する窓(サイドウインド)の周縁に、折り畳まれて収納され、膨張用ガスの流入時、収納部位から突出して、窓の車内側を覆い可能な頭部保護エアバッグに関する。
従来、頭部保護エアバッグでは、車両のリヤピラー部の前方側で隣接する窓だけを覆う構成としている場合、単に、窓の上縁側だけに、折り畳まれて収納されていた(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第01/83271号パンフレットの図28・33参照
しかし、従来の頭部保護エアバッグでは、膨張用ガスを流入させて展開膨張を完了させても、単に、窓の上縁側におけるエアバッグの前後端だけで、車両のボディ側に固定されていたことから、下部側が車外側に移動し易く、車外側に移動する乗員頭部を車内側に拘束する点に、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、乗員拘束性能を向上させて、リヤピラー部の前方側で隣接する窓を覆い可能な頭部保護エアバッグを提供することを目的とする。
本発明に係る頭部保護エアバッグでは、車両のリヤピラー部の前方側で隣接する窓の周縁に、折り畳まれて収納され、膨張用ガスの流入時、エアバッグカバーを押し開いて収納部位から突出し、窓の車内側を覆うように、展開膨張する頭部保護エアバッグであり、
膨張用ガスを流入させて車内側の壁部と車外側の壁部とを離すように膨張可能なガス流入部と、膨張用ガスを流入させない非流入部と、を備え、
ガス流入部が、膨張時に、前後方向の幅寸法を狭めて膨張して、窓を覆い可能な膨張本体部を、備え、
非流入部が、ガス流入部の周囲に配置される周縁部を、備え、
窓の周縁へのボディ側への取付部が、周縁部に配設されて、リヤピラー部から離れた前方側の窓の上縁側に配設される前端側取付部と、窓の下縁付近におけるリヤピラー部の下部付近に配設される下端側取付部と、窓の上縁側とリヤピラー部との交差部付近に配設されるコーナ側取付部と、の三箇所を備えて、構成され、
展開時における前端側取付部と下端側取付部とを結ぶ斜め連結線部、前端側取付部とコーナ側取付部とを結ぶ上連結線部、及び、コーナ側取付部と下端側取付部とを結ぶ後連結線部、の内、
斜め連結線部が、エアバッグの非膨張の状態で、窓の周縁における窓の上縁側から、交差部を経て、ピラー部にかける領域に、収納可能な長さ寸法とし、
上連結線部が、エアバッグの非膨張の展開状態で、前端側取付部とコーナ側取付部とのボディ側への取付固定部位間の距離より、長い長さ寸法とし、
後連結線部が、エアバッグの非膨張の展開状態で、コーナ側取付部と下端側取付部とのボディ側への取付固定部位間の距離と、略等しい長さ寸法として、
形成されていることを特徴とする。
本発明に係る頭部保護エアバッグでは、前端側・コーナ側取付部を窓の上縁側におけるボディ側に取り付け、また、下端側取付部を窓の下縁付近におけるリヤピラー部の下部付近のボディ側に取り付けており、エアバッグの上縁側の前後端と後縁下端との三点で、窓の周縁に固定されている。そのため、頭部保護エアバッグの膨張完了時、エアバッグの上縁前端の前端側取付部と後縁下端の下端側取付部とを結ぶ斜め連結線部の上方のエアバッグの部位では、エアバッグの上縁側の前後端と後縁下端との三点での固定により、車外側へ移動し難くなって、車外側へ移動する乗員頭部を、車内側に拘束可能となる。
したがって、本発明に係る頭部保護エアバッグでは、乗員拘束性能を向上させて、リヤピラー部の前方側で隣接する窓を覆うことができる。
また、本発明に係る頭部保護エアバッグでは、前端側取付部と下端側取付部とを結ぶ斜め連結線部が、エアバッグの非膨張の状態で、窓の周縁における窓の上縁側から、交差部を経て、ピラー部にかける領域に、収納可能な長さ寸法で、かつ、前端側取付部とコーナ側取付部とを結ぶ上連結線部が、エアバッグの非膨張の展開状態で、前端側取付部とコーナ側取付部とのボディ側への取付固定部位間の距離より、長い長さ寸法としており、折り畳んだエアバッグを、余裕を持って、窓の周縁における窓の上縁側から、交差部を経て、ピラー部にかける領域に、収納することができる。
特に、コーナ側取付部と下端側取付部とを結ぶ後連結線部が、エアバッグの非膨張の展開状態で、コーナ側取付部と下端側取付部とのボディ側への取付固定部位間の距離と、略等しい長さ寸法としており、この後連結線部のコーナ側取付部と下端側取付部とを基準として、コーナ側・下端側取付部をボディ側に取り付け、ついで、前端側取付部をボディ側に取り付けるようにすれば、既述したように、折り畳んだエアバッグの長さに余裕があることから、窓の上縁とリヤピラー部との交差部付近における窓の領域内に、突出させること無く、折り畳んだエアバッグを、余裕を持って、窓の周縁に収納することができる。
さらに、ボディ側への取付基準となる後連結線部が、エアバッグの非膨張の展開状態で、コーナ側取付部と下端側取付部とのボディ側への取付固定部位間の距離と、略等しい長さ寸法としており、膨張用ガスを流入させつつリヤピラー部のエアバッグカバーを押し開いてエアバッグが突出する際、後連結線部付近が、バタツキ難く、エアバッグは、窓の上縁側より乗員頭部の高さ位置に接近しているリヤピラー部側のエアバッグカバーの部位と、不必要に干渉せずに、円滑に突出でき、リヤピラー部側のエアバッグカバーを必要以上に車内側に押し出さないことから、リヤピラー部側のエアバッグカバー自体の乗員との干渉も、抑えることができる。
なお、上連結線部では、エアバッグの非膨張の展開状態で、前端側取付部とコーナ側取付部とのボディ側への取付固定部位間の距離より、長い長さ寸法としており、窓の上縁側のエアバッグカバーを押し開いてエアバッグが突出する際、上連結線部付近は、バタツキ易いものの、重力の作用する下方側への突出であって、円滑に突出し易く、かつ、窓の上縁側のエアバッグカバーと干渉しても、このエアバッグカバーは、乗員頭部の上方付近に位置し、かつ、上開きで開くことから、窓の上縁側のエアバッグカバー自体と乗員頭部との不必要な干渉を、抑えることができる。
そして、本発明に係る頭部保護エアバッグでは、車両搭載時におけるエアバッグの展開膨張時、車外側へ移動して斜め連結線部付近に干渉する乗員頭部を、斜め連結線部の上方側の膨張本体部の部位へ案内可能に、斜め連結線部に対して斜め連結線部に沿って作用する張力を、上連結線部に対して上連結線部に沿って作用する張力に比べて、大きくするように、膨張本体部が、形成されていれば、次のような作用・効果を得ることができる。
すなわち、車両搭載状態で、エアバッグが展開膨張を完了させれば、斜め連結線部に対して斜め連結線部に沿って作用する張力が、上連結線部に対して上連結線部に沿って作用する張力に比べて、大きくなって、車外側へ移動して斜め連結線部付近に干渉する乗員頭部は、その斜め連結線部より上方側に案内されて、膨張本体部の領域で、クッション性よく、保護される。勿論、車外側へ移動する乗員頭部が、当初から、斜め連結線部より上方の膨張本体部の領域に、干渉する場合には、その膨張本体部の領域から外れずに、クッション性よく、保護される。
ちなみに、エアバッグの展開膨張の完了時には、膨張本体部の膨張によって、斜め連結線部が、実質的な前後方向の長さ寸法を縮めて、ある程度の張力を発生させる。一方、エアバッグの上縁側の上連結線部付近では、非膨張の展開状態で、前端側取付部とコーナ側取付部とのボディ側への取付固定部位間の距離より、長い長さ寸法としており、張力を発生し難く、上記のような斜め連結線部と上連結線部との張力の差を生じさせ易い。
さらに、上記のような、乗員頭部を斜め連結線部より上方側に案内する作用を得るためには、斜め連結線部の長さ寸法を、窓の周縁に収納可能な長さ寸法とし、かつ、膨張時に、前後方向の長さ寸法を縮めることができるように、膨張本体部を配設させれば、単に、上連結線部の長さ寸法を極力長くするだけで、上記のような、張力差を生じさせて乗員頭部を斜め連結線部より上方側に案内する作用を、得ることができ、エアバッグの各部の寸法設定が、容易となり、搭載する車両が変更となっても容易に対処することができる。
したがって、上記のような構成の頭部保護エアバッグでは、窓の周縁へ容易に収納できるとともに、乗員頭部の良好な拘束性能も確保でき、さらに、エアバッグの各部の寸法設定が、容易となり、搭載する車両が変更となっても容易に対処することができる。
そして、頭部保護エアバッグに、ガス流入部内に膨張用ガスを流入させるためのインフレーターと接続される接続口部、を設ける場合、接続口部を、コーナ側取付部に隣接して、配設すれば、接続口部付近のボディ側への取付状態を安定させることができて、膨張用ガスのエアバッグ内への流入時、エアバッグのバタツキを、極力、抑えることができる。
さらに、本発明に係る頭部保護エアバッグでは、膨張本体部を、窓の車内側を覆い可能な窓カバー部と、窓カバー部から後方へ延びてリヤピラー部の車内側を覆い可能なピラーカバー部と、を設けて構成し、また、可撓性を有して非流入部におけるガス流入部の周囲の周縁部(上方から見た際のガス流入部の周囲の周縁部となる)を構成することとなる連結片部を、窓カバー部とピラーカバー部との境界部位付近から、後方側へ延びるように、配設し、さらに、前端側・コーナ側取付部を、窓カバー部の上方の周縁部に、配設し、下端側取付部を、連結片部の後端下部に、配設するように構成してもよい。
このような構成では、膨張本体部が、窓カバー部の他に、リヤピラー部を覆うピラーカバー部を備えていることから、乗員頭部を、リヤピラー部から保護することも可能となる。
なお、斜め連結線部は、周縁部を構成する連結片部の後端下部に配置された下端側取付部と、窓カバー部の周囲の上縁前端側の周縁部に配置された前端側取付部と、を結ぶように、形成され、後連結線部は、連結片部の後端下部の下端側取付部と、窓カバー部の周囲の上縁後端側の周縁部に配置されたコーナ側取付部と、を結ぶように、形成されることとなる。
さらに、本発明に係る頭部保護エアバッグを、ガス流入部の膨張本体部、及び、非流入部の周縁部における前端側取付部とコーナ側取付部、を配設させるとともに、非流入部を構成して、膨張本体部の膨張時の厚さを規制する厚さ規制部を有したエアバッグ本体と、エアバッグ本体と別体として、後端側に下端側取付部を配設させて可撓性を有し、非流入部におけるガス流入部の周囲の周縁部を構成することとなる連結材と、から構成する場合には、連結材を、エアバッグ本体の厚さ規制部に略上下方向に沿うように配設させて車内外方向に貫通するスリットを、挿通させて、下端側取付部から離れた前端側を、展開膨張時の膨張本体部の一部の外表面側に沿って配置されるように、非流入部に連結させて、連結材を、配設してもよい。
このような構成の頭部保護エアバッグでは、連結材が、エアバッグ本体の展開膨張時、スリットを経て、車内外方向に厚さを増すように膨らませる膨張本体部の一部の外表面に沿って、湾曲するように配置されることから、エアバッグ本体の展開膨張完了時、連結材が、前端側のエアバッグ本体との連結部位をリヤピラー部側に引っ張ることができて、展開膨張完了時の前端側取付部と下端側取付部とを結ぶ斜め連結線部に、一層、張力を発生させ易い。逆に、エアバッグの非膨張の展開状態では、前端側取付部と下端側取付部とを結ぶ斜め連結線部を長くすることができて、エアバッグを、一層容易に、窓の周縁へ折り畳んで収納することができる。
また、このような構成の頭部保護エアバッグでは、連結材を挿通させるスリットが、膨張本体部の領域に配置された厚さ規制部において、略上下方向に沿って、配設されており、前後方向の幅寸法を狭めるように膨張本体部が膨張する際には、スリットは、若干、広がり、さらに、エアバッグ本体の大部分が、窓の上縁側から略下方に向かって突出する構成であって、スリットを前後方向に曲げるように展開し難いことから、連結材が、エアバッグ本体の展開膨張当初から、スリットを挿通し易く、エアバッグ本体の円滑な展開を阻害しない。ちなみに、エアバッグ本体の膨張本体部の領域に、前後方向に沿って厚さ規制部を配置させ、さらに、その厚さ規制部に前後方向に沿って配置させたスリットに、連結材を挿通させる場合には、窓の上縁側から下方に向かって突出するエアバッグ本体の展開膨張当初、厚さ規制部の前後の下方への展開時期のずれや、その厚さ規制部の上下の膨張本体部の部位における膨張時期のずれによって、スリットが上下に曲がり易く、連結材がスリットを挿通し難くなって、エアバッグ本体の展開を円滑にさせ難い。
なお、上下方向のスリットを、複数の厚さ規制部に配置させて、各スリットに、順次、連結材を挿通させるように構成すれば、一層、エアバッグ本体に強い張力を発揮させることができる。ちなみに、このように複数のスリットを挿通させる構成としても、既述したように、各スリットが、略上下方向に沿って、形成されることから、連結材は、エアバッグ本体の展開膨張時、円滑に、各スリットを挿通できる。
さらにまた、本発明に係る頭部保護エアバッグを、ガス流入部の膨張本体部、及び、非流入部の周縁部における前端側取付部とコーナ側取付部、を配設させるとともに、非流入部を構成して、膨張本体部の膨張時の厚さを規制する厚さ規制部を有したエアバッグ本体と、エアバッグ本体と別体として、後端側に下端側取付部を配設させて可撓性を有し、非流入部におけるガス流入部の周囲の周縁部を構成することとなる連結材と、から構成する場合には、連結材を、展開膨張完了時の膨張本体部の下方の周縁部に配置されて車内外方向に貫通するスリットを、挿通させて、下端側取付部から離れた前端側を、展開膨張時の膨張本体部の一部の外表面側に沿うように、スリットの上方におけるエアバッグ本体の上縁側の周縁部に、連結させて、連結材を、配設してもよい。
このような構成の頭部保護エアバッグでは、連結材が、エアバッグ本体の展開膨張時、スリットを経て、車内外方向に厚さを増すように膨らませる膨張本体部の一部の外表面に沿って、湾曲するように配置されることから、エアバッグ本体の展開膨張完了時、連結材が、膨張本体部の下方の周縁部におけるスリットの周縁を、リヤピラー部側に引っ張ることができて、展開膨張完了時の前端側取付部と下端側取付部とを結ぶ斜め連結線部に、一層、張力を発生させ易い。逆に、エアバッグの非膨張の展開状態では、前端側取付部と下端側取付部とを結ぶ斜め連結線部を長くすることができて、エアバッグを、一層容易に、窓の周縁へ折り畳んで収納することができる。
また、このような構成の頭部保護エアバッグでも、連結材を挿通させるスリットが、膨張本体部の下方の周縁部に配設されており、エアバッグ本体の大部分が、窓の上縁側から略下方に向かって突出する構成であって、展開膨張完了時、スリット自体を、展開膨張完了時のエアバッグ本体の下縁位置に、配置させ易く、かつ、連結材は、エアバッグ本体への連結部位からスリットまでは、膨張本体部の車内側若しくは車外側の外表面に沿って降下してくるだけであり、エアバッグ本体の展開膨張当初から、スリットを挿通し易く、エアバッグ本体の円滑な展開を阻害しない。
勿論、頭部保護エアバッグとして、上記のようなスリットを挿通させる連結材を設けて構成する場合、膨張本体部として、窓の車内側を覆い可能な窓カバー部と、窓カバー部から後方へ延びてリヤピラー部の車内側を覆い可能なピラーカバー部と、を備えて構成すれば、ピラーカバー部によって、乗員頭部をリヤピラー部から保護することもできる。なお、この場合のスリットは、窓カバー部とピラーカバー部との境界部位付近に、若しくは、境界部位の前方側に、配設させれば、エアバッグの展開膨張時、連結材は、円滑に、スリットを挿通できる。
そして、本発明に係る頭部保護エアバッグでは、車両の前方側における第1列目や第2列目のシートの側方等に配置されるエアバッグと、別体として、第3列目等の最後列のシートの側方におけるリヤピラー部に隣接する窓を覆うように、配設されることが好ましい。このような三列目等の最後列のシートの側方だけの窓を覆うように、本発明のエアバッグを配設させて頭部保護エアバッグ装置を構成すれば、最後列のシートに乗員が着座していない時、本発明のエアバッグを展開膨張させずに、その前方側のエアバッグだけを膨張させて、乗員を保護することができる。すなわち、第1列目のシート側方から最後列のシート側方まで、一つのエアバッグで覆うように構成する場合に比べて、上記のように、前後方向に沿って配設される窓に応じて、二つ等の複数に分割すれば、各エアバッグの容積を小さくできて、インフレーターの出力が小さくとも、迅速に展開膨張を完了させることができ、乗員保護を素早く行うことができて、好適となる。勿論、最後列のシートに乗員が着座していれば、そのシート側方の窓を覆い可能に配設させておいた本発明の頭部保護エアバッグを、展開膨張させて、膨張を完了させた本発明のエアバッグにより、衝突時の車両の最後列のシートに着座していた乗員の頭部を、第1・2列目のシートに着座している乗員とともに、適切に保護することができる。
そしてさらに、本発明の頭部保護エアバッグでは、窓の上縁とリヤピラー部との交差角度を、90°〜130°の範囲内とした窓の周縁に、収納させることが好ましい。すなわち、三列以上のシートを設けた車両では、一般的に、最後尾のリヤピラー部とその前方側で隣接する窓の上縁との交差角度を、90°〜130°としており、本発明の頭部保護エアバッグでは、そのような、窓の上縁とリヤピラー部との交差部が、急激に曲がるコーナ部としていても、既述したように、折り畳んだエアバッグの一部をコーナ部付近の窓の領域に露出させることなく、円滑に収納することができて、そして、エアバッグの上縁側の前後端と後縁下端との前端側・コーナ側・下端側取付部の三点での固定により、膨張完了時には、車外側へ移動し難くなって、車外側へ移動する乗員頭部を、車内側に拘束可能となるからである。
なお、折り畳んだエアバッグを、急激に曲がるコーナ部を間にして、窓の周縁に収納する際には、エアバッグの非膨張の展開状態で、前端側取付部と下端側取付部との間の長さ寸法が、十分でないと、収納し難い。しかし、本発明の頭部保護エアバッグでは、記述したように、斜め連結線部の長さ寸法を、窓の周縁に収納可能な長さ寸法とし、かつ、膨張時に、前後方向の長さ寸法を縮めることができるように、膨張本体部を配設させれば、単に、上連結線部の長さ寸法を極力長くするだけで、斜め連結線部と上連結線部とに張力差を生じさせることによる乗員頭部の拘束性能を確保でき、そして、折り畳んだエアバッグを、容易に、急激に曲がるコーナ部を間にして、窓の周縁に、収納することができる。
また、本発明に係る頭部保護エアバッグでは、膨張本体部を、前後方向に並設させて、エアバッグの上縁側から下縁側まで略上下方向に沿って延びるように棒状に膨らむ複数の縦セル部、を設けて、構成し、複数の縦セル部を、斜め連結線部と交差して下方へ延びるように配設させることが望ましい。
このような構成の場合には、複数の縦セル部が、膨張すれば、前後方向の幅寸法を、一層、小さくすることができて、斜め連結線部に、一層、大きな張力を発生させることができる。また、斜め連結線部の下方にも、膨張した縦セル部の下部側が配設されることとなり、これらの縦セル部自体も、斜め連結線部自体で、保持される状態となって、斜め連結線部の下方でも、縦セル部の下部側により、クッション性とある程度の拘束性能とを確保して、乗員頭部を保護することが可能となる。
そしてこのような頭部保護エアバッグでは、窓の周縁に収納可能に、エアバッグの下縁側を上縁側に接近させるように折り畳む際には、コーナ側取付部と下端側取付部との離隔距離を、コーナ側取付部と下端側取付部とのボディ側への取付固定部位間の距離に対応させるように、維持して、エアバッグの非膨張の展開状態で、斜め連結線部に対して、エアバッグの上縁側の部位と下縁側の部位とをそれぞれ接近させるように、折り畳み、その後、前端側・コーナ側・下端側取付部をボディ側に取り付けて、車両に搭載することが好ましい。このような折り畳み工程では、斜め連結線部を基準に、その上下のエアバッグの部位を、斜め連結線部側に接近させるものであり、収納時に最も長さの必要となる斜め連結線部の部位を、最も長くした状態で、折り畳めることから、円滑に、折り畳んだエアバッグの一部をコーナ部付近の窓の領域に露出させることなく、収納することができる。また勿論、予め、コーナ側取付部と下端側取付部との離隔距離を、車両への取付固定部位間の距離に対応させて、折り畳んでいることから、収納時のコーナ側・下端側取付部のボディ側への取付作業性を阻害しない。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明すると、図1に示すように、第1実施形態の頭部保護エアバッグ20は、三列シートの車両Vに搭載される頭部保護エアバッグ装置AMに使用されるものである。この頭部保護エアバッグ装置AMは、エアバッグ20の他に、もう一つの頭部保護エアバッグ18と、インフレーター12・13と、取付ブラケット10・14と、エアバッグカバー9(4a・5a・6a)と、を備えて構成されている。
なお、頭部保護エアバッグ18は、第1実施形態のエアバッグ20と同様に袋織りによって形成されて、フロントピラー部FPの下縁側から、ルーフサイドレール部RRの下縁側を経て、第1中間ピラー部P1を越えた第2中間ピラー部P2の上方付近までの範囲に、折り畳まれて収納されている。そして、このエアバッグ18は、インフレーター12からの膨張用ガスを供給されて、第1列目と第2列目のシートの側方におけるサイドウインドW1・W2、第1中間ピラー部P1、及び、第2中間ピラー部P2の一部、の車内側を覆うように、展開膨張することとなる。
また、第1実施形態のエアバッグ20は、第3列目のシートの側方のサイドウインドW3の上縁側から、サイドウインドW3の上縁とリヤピラー部RPとの交差部であるコーナ部Cを経て、サイドウインドW3の後縁側にかけての範囲に、折り畳まれて収納され、インフレーター13からの膨張用ガスを供給されて、サイドウインドW3の車内側を覆うように、展開膨張することとなる。
インフレーター12・13は、図1に示すように、ともに、略円柱状のシリンダタイプとして、エアバッグ18・20における膨張用ガスを流入させるための接続口部18a・23が、外装され、クランプ16を利用して、エアバッグ18・20と連結されている。そして、インフレーター12・13は、取付ブラケット14を利用して、中間ピラー部P1やリヤピラー部RPの上方付近におけるルーフサイドレール部RRのインナパネル2に、ルーフヘッドライニング5の下縁5aに覆われて、取付固定されている。なお、インナパネル2は、車両Vのボディ(車体)1側の部材である。また、取付ブラケット14は、板金製として、インフレーター12・13を保持し、取付ボルト15を利用して、インナパネル2に固定されている。
取付ブラケット10は、二枚の板金製の当板から構成され、エアバッグ18・20の各取付部18b・31・32・33を二枚の当板で挟むように、各取付部18b・31・32・33に取り付けられ、取付ボルト11によって、各取付部18b・31・32・33をインナパネル2に取付固定している。なお、各取付ボルト11は、各取付部18b・31・32・33を貫通してインナパネル2の取付孔2aに設けられたナット2bに、締結されている(図6・7参照)。
エアバッグカバー9は、フロントピラー部FPに配置されるピラーガーニッシュ4の下縁4a、ルーフサイドレール部RRに配置されるルーフヘッドライニング5の下縁5a、及び、リヤピラー部RPに配置されるリヤピラーガーニッシュ6の窓側縁である前縁6a、から構成されている。なお、ピラーガーニッシュ4・6やルーフヘッドライニング5は、合成樹脂製とし、ピラー部FP・RPやルーフサイドレール部RRにおいて、それぞれ、ボディ1のインナパネル2における車内側に、取付固定されている。また、ルーフヘッドライニング5は、フロントピラー部FPの上方付近から、中間ピラー部P1・P2の上方を経て、リヤピラー部RPの上方付近まで、配設されている。
第1実施形態の頭部保護エアバッグ20は、図2・3・8に示すように、展開膨張完了時にサイドウインドW3を覆い可能な形状として、ポリエステル糸やポリアミド糸等を使用した袋織りから形成され、インフレーター13からの膨張用ガスGを流入可能なガス流入部22と、膨張用ガスGを流入させない非流入部29と、を備えて構成されている。ガス流入部22は、膨張用ガスGの流入時に車内側Iと車外側Oの壁部22a・22b相互を離し可能に形成されており、サイドウインドW3を覆うように膨らむ膨張本体部24と、膨張本体部24の上部側(上端側)から上方へ突出して後方側に延び、膨張用ガスGを供給するインフレーター13と接続される円筒状の接続口部23と、を備えて構成されている。非流入部29は、車内側壁部22a・車外側壁部22b相互を結合させたように形成され、ガス流入部22の周囲に配置される周縁部30と、膨張本体部24の領域内に配置されて、膨張本体部24を板形状に膨張させるための膨張本体部24の厚さを規制する厚さ規制部38と、を備えて構成されている。
周縁部30には、エアバッグ20の上縁20a側に、ボディ1側のインナパネル2に取り付けるための二つの取付部31・32を配設させている。取付部31は、リヤピラー部RPから離れた接続口部23の前縁側近傍に配置されて、サイドウインドW3の上縁側におけるコーナ部C付近のボディ1側のインナパネル2に取付固定されるコーナ側取付部31として、構成されている。取付部32は、リヤピラー部RPから前方側へ離れたエアバッグ20の前端に配置されて、サイドウインドW3の上縁側におけるボディ1側のインナパネル2に取付固定される前端側取付部32としている。
さらに、周縁部30には、エアバッグ20の後縁20c側の下端に、ボディ1側のインナパネル2に取り付けるための取付部33を配設させている。取付部33は、サイドウインドW3の下縁付近におけるリヤピラー部RPの下部側のインナパネル2に取付固定される下端側取付部33として、構成されている。この取付部33は、エアバッグ20の展開膨張完了時、厚さ規制部38より下方で、かつ、エアバッグ20の下縁20b付近の高さ位置で、インナパネル2に固定されている。
これらの取付部31・32・33には、既述したように、取付ボルト11を挿通させる取付孔31a・32a・33aが形成され、各取付部31・32・33は、取付ブラケット10を固定させて、インナパネル2にボルト11止めされることとなる。
また、厚さ規制部38は、上下方向に沿うように、配設されて、膨張本体部24の前後方向の中央付近に配置されている。
さらに、ガス流入部22の膨張本体部24は、厚さ規制部38によって区画されて、前後方向に並設される2つの縦セル部25・26を配設させて、構成されている。これらの縦セル部25・26は、エアバッグ20の展開膨張完了時、それぞれ、エアバッグ20の上縁20aから下縁20bまでの領域にかけて、棒状に膨張することとなる。
この第1実施形態のエアバッグ20では、ボディ1側への固定部位として、三箇所の取付部31・32・33を備えており、取付部31・32・33の相互間を連結するものとして、非膨張の展開状態で、前端側取付部32と下端側取付部33とを結ぶ斜め連結線部LC、前端側取付部32とコーナ側取付部31とを結ぶ上連結線部LU、及び、コーナ側取付部31と下端側取付部3とを結ぶ後連結線部LB、の三本がある。
そして、第1実施形態の場合、斜め連結線部LCが、エアバッグ20の非膨張の状態で、サイドウインドW3の周縁におけるサイドウインドW3の上縁側から、コーナ部Cを経て、リヤピラー部RPにかける領域に、収納可能な長さ寸法として形成されている。すなわち、非膨張の展開状態では、斜め連結線部LCの長さ寸法LC0は、前端側取付部32とコーナ側取付部31とのボディ1側への取付固定部位2a2・2a1間の距離L12と、コーナ側取付部31と下端側取付部33とのボディ1側への取付固定部位2a1・2a3間の距離L13と、を足した距離と、略等しくしている(図2・8参照)。
また、上連結線部LUが、エアバッグ20の非膨張の展開状態で、前端側取付部32とコーナ側取付部31とのボディ1側への取付固定部位2a2・2a1間の距離L12より、長い長さ寸法LU0として、形成されている。さらに、後連結線部LBが、エアバッグ20の非膨張の展開状態で、コーナ側取付部31と下端側取付部33とのボディ1側への取付固定部位2a1・2a3間の距離L13と、略等しい長さ寸法LB0として形成されている。
なお、第1実施形態では、斜め連結線部LCは、二つの縦セル部25・26を斜めに横切るように、配設されることとなる。
そしてさらに、第1実施形態では、膨張完了時における縦セル部25・26が前後方向の幅寸法を狭めて膨張を完了させた際には、斜め連結線部LCにおける連結線部LCに沿った前後方向の長さ寸法LC1は、固定部位2a2・2a1間の距離L12と固定部位2a1・2a3間の距離L13とを足した距離より短くなって、前端側取付部32と下端側取付部33とのボディ1側への取付固定部位2a2・2a3間の距離L23より、僅かに、長い寸法としている。
また、第1実施形態の場合、上連結線部LUでは、エアバッグ20の膨張完了時、非膨張の平らに展開した際の長さ寸法LU0より、若干、短い長さ寸法LU1となるものの、その長さ寸法LU1は、前端側取付部32とコーナ側取付部31とのボディ1側への取付固定部位2a2・2a1間の距離L12より、長くしている。
そして、第1実施形態では、図4のA・Bに示すように、車両搭載時におけるエアバッグ20の展開膨張時、車外側Oへ移動して斜め連結線部LC付近に干渉する乗員Mの頭部MHを、斜め連結線部LCの上方側の膨張本体部24の部位24aへ案内可能に、斜め連結線部LCに対して斜め連結線部LCに沿って作用する張力TCを、上連結線部LUに対して上連結線部LUに沿って作用する張力TUに比べて、大きくするように、膨張本体部24の縦セル部25・26が、形成されている。
第1実施形態のエアバッグ20の車両Vへの搭載を説明すると、まず、図5のA・Bに示すように、エアバッグ20を平らに展開した状態から、斜め連結線部LCを基準とし、その斜め連結線部LCに対して、エアバッグ20の上縁20a側の部位と下縁20b側の部位とを、それぞれ、接近させるように折り畳む。第1実施形態の場合、エアバッグ20の下縁20b側の部位は、斜め連結線部LCと平行な折目F1を付けた蛇腹折りとしている。また、エアバッグ20の上縁20a側の部位は、コーナ側取付部31と下端側取付部33との離隔距離LB0を、コーナ側取付部31と下端側取付部33とのボディ1側への取付固定部位2a1・2a3間の距離L13に対応させるように維持して、折り畳み可能に、下端側取付部33(取付孔33a)を中心として扇を閉じるように、取付部33(取付孔33a)を中心とした放射状の折目F2を付けて、後縁20cを斜め連結線部LCに接近させるように、折り畳んでいる。
なお、折り畳み完了時には、破断可能な図示しない折り崩れ防止用のラッピング材を巻いておく。
そして、折り崩れ防止用のラッピング材を巻いた後には、取付ブラケット14を取付済みのインフレーター13を、エアバッグ20の接続口部23と接続させ、また、エアバッグ20の各取付部31・32・33に取付ブラケット10を取り付ける。
その後、各ブラケット10・14を、ボディ1側のインナパネル2の所定位置に配置させ、各取付孔31a・32a・33aを挿通させる等して、ボルト11・15止めし、各ブラケット10・14をインナパネル2に固定すれば、エアバッグ20をボディ1側のインナパネル2に固定することができる。
なお、エアバッグ18においても、折り畳んで、エアバッグ20と同様に、インフレーター12やブラケット10を接続させて、ボルト11・15止めして、インナパネル2に固定しておく。
そして、インフレーター12・13に、所定のインフレーター作動用の制御装置から延びる図示しないリード線を結線し、フロントピラーガーニッシュ4やルーフヘッドライニング5をボディ1に取り付け、さらに、リヤピラーガーニッシュ6・中間ピラーガーニッシュ7・8をボディ1に取り付ければ、エアバッグ装置AMを、車両Vに搭載することができる。
エアバッグ装置AMの車両Vへの搭載後、インフレーター12・13が作動されれば、インフレーター12・13からの膨張用ガスGが、エアバッグ18・20内に流入し、エアバッグ18・20は、くるんでおいた図示しないラッピング材を破断させ、さらに、フロントピラーガーニッシュ4の下縁4a、ルーフヘッドライニング5の下縁5a、及び、リヤピラーガーニッシュ6の前縁6aからなるエアバッグカバー9を押し開いて、図1・6・7の二点鎖線や図8に示すように、サイドウインドW1・W2・W3やピラー部P1・P2・RPの車内側Iを覆うように、大きく展開膨張することとなる。
そして、第1実施形態の頭部保護エアバッグ20では、前端側・コーナ側取付部32・31をサイドウインドW3の上縁側におけるボディ1側に取り付け、また、下端側取付部33をサイドウインドW3の下縁付近におけるリヤピラー部RPの下部付近のボディ1側に取り付けており、エアバッグ20の上縁20a側の前後端と後縁20cの下端との三点で、サイドウインドW3の周縁に固定されている。そのため、頭部保護エアバッグ20の膨張完了時、エアバッグ20の上縁前端の前端側取付部32と後縁下端の下端側取付部33とを結ぶ斜め連結線部LCの上方のエアバッグ20の部位では、エアバッグ20の上縁20a側の前後端と後縁20c下端との三点32・31・33での固定により、車外側Oへ移動し難くなって、車外側Oへ移動する乗員頭部MHを、車内側Iに拘束可能となる。
したがって、第1実施形態の頭部保護エアバッグ20では、乗員拘束性能を向上させて、リヤピラー部RPの前方側で隣接するサイドウインドW3を覆うことができる。
また、このエアバッグ20では、前端側取付部32と下端側取付部33とを結ぶ斜め連結線部LCが、エアバッグ20の非膨張の状態で、サイドウインドW3の周縁におけるウインドW3の上縁側から、コーナ部Cを経て、リヤピラー部RPにかける領域に、収納可能な長さ寸法LC0で、かつ、前端側取付部32とコーナ側取付部31とを結ぶ上連結線部LUが、エアバッグ20の非膨張の展開状態で、前端側取付部32とコーナ側取付部31とのボディ1側への取付固定部位2a2・2a1間の距離L12より、長い長さ寸法LU0としており、折り畳んだエアバッグ20を、余裕を持って、サイドウインドW3の周縁におけるウインドW3の上縁側から、コーナ部Cを経て、ピラー部RPにかける領域に、収納することができる。
特に、コーナ側取付部31と下端側取付部33とを結ぶ後連結線部LBが、エアバッグ20の非膨張の展開状態で、コーナ側取付部31と下端側取付部33とのボディ1側への取付固定部位2a1・2a3間の距離L13と、略等しい長さ寸法LB0としており、この後連結線部LBのコーナ側取付部31と下端側取付部33とを基準として、コーナ側・下端側取付部31・33をボディ1側に取り付け、ついで、前端側取付部32をボディ1側に取り付けるようにすれば、既述したように、折り畳んだエアバッグ20の長さに余裕があることから、サイドウインドW3のコーナ部C付近におけるウインドW3の領域内に、突出させること無く、折り畳んだエアバッグ20を、余裕を持って、ウインドW3の周縁に収納することができる。
さらに、ボディ1側への取付基準となる後連結線部LBが、エアバッグ20の非膨張の展開状態で、コーナ側取付部31と下端側取付部33とのボディ1側への取付固定部位2a1・2a3間の距離L13と、略等しい長さ寸法LB0としており、膨張用ガスGを流入させつつリヤピラー部RPのエアバッグカバー6aを押し開いてエアバッグ20が突出する際、折り畳まれた状態の後連結線部LB付近が、バタツキ難く、エアバッグ20は、サイドウインドW3の上縁側の部位5aより乗員頭部MHの高さ位置に接近しているリヤピラー部RP側のエアバッグカバーの部位6aと、不必要に干渉せずに、円滑に突出でき、リヤピラー部RP側のエアバッグカバー6aを必要以上に車内側Iに押し出さないことから、エアバッグカバー6a自体の乗員Mとの干渉も、抑えることができる。
なお、上連結線部LUでは、エアバッグ20の非膨張の展開状態で、前端側取付部32とコーナ側取付部31とのボディ1側への取付固定部位2a2・2a1間の距離L12より、長い長さ寸法LU0としており、ウインドW3の上縁側のエアバッグカバー5aを押し開いてエアバッグ20が突出する際、上連結線部LU付近は、バタツキ易いものの、重力の作用する下方側への突出であって、円滑に突出し易く、かつ、サイドウインドW3の上縁側のエアバッグカバー5aと干渉しても、このエアバッグカバー5aは、乗員頭部MHの上方付近に位置し、かつ、上開きで開くことから、ウインドW3の上縁側のエアバッグカバー5a自体と乗員頭部MHとの不必要な干渉を、抑えることができる。
そして、第1実施形態の頭部保護エアバッグ20では、ガス流入部22内に膨張用ガスGを流入させるためのインフレーター13と接続される接続口部23が、コーナ側取付部31の前縁に隣接して、配設されており、接続口部23付近のボディ1側への取付状態を安定させることができて、膨張用ガスGのエアバッグ20内への流入時、エアバッグ20の上縁20a側のバタツキを、極力、抑えることができ、エアバッグカバー5a自体と乗員頭部MHとの不必要な干渉を、一層、抑えることができる。
そしてさらに、第1実施形態の頭部保護エアバッグ20では、車両搭載時におけるエアバッグ20の展開膨張時、車外側Oへ移動して斜め連結線部LC付近に干渉する乗員頭部MHを、斜め連結線部LCの上方側の膨張本体部24の部位24aへ案内可能に、斜め連結線部LCに対して斜め連結線部LCに沿って作用する張力TCを、上連結線部LUに対して上連結線部LUに沿って作用する張力TUに比べて、大きくするように、膨張本体部24の縦セル部245・26が、形成されている。
そのため、車両搭載状態で、エアバッグ20が展開膨張を完了させれば、斜め連結線部LCに対して斜め連結線部LCに沿って作用する張力TCが、上連結線部LUに対して上連結線部LUに沿って作用する張力TUに比べて、大きくなって、車外側Oへ移動して斜め連結線部LC付近に干渉する乗員頭部MHは、その斜め連結線部LCより上方側に案内されて、膨張本体部24の領域24aで、クッション性よく、保護される。勿論、車外側Oへ移動する乗員頭部MHが、当初から、斜め連結線部LCより上方の膨張本体部24の領域24aに、干渉する場合には、その膨張本体部24の領域24aから外れずに、クッション性よく、保護される。
ちなみに、エアバッグ20の展開膨張の完了時には、膨張本体部24の膨張によって、斜め連結線部LCが、実質的な前後方向の長さ寸法を縮めて、ある程度の張力を発生させる。一方、エアバッグ20の上縁20a側の上連結線部LU付近では、非膨張の展開状態で、前端側取付部32とコーナ側取付部31とのボディ1側への取付固定部位2a2・2a1間の距離L12より、長い長さ寸法LU0としており、張力を発生し難く、上記のような斜め連結線部LCと上連結線部LUとの張力TC・TUの差を生じさせ易い。
さらに、上記のような、乗員頭部MHを斜め連結線部LCより上方側に案内する作用を得るためには、斜め連結線部LCの長さ寸法LC0を、サイドウインドW3の周縁に収納可能な長さ寸法(距離L12と距離L13とを略足した寸法)とし、かつ、膨張時に、前後方向の長さ寸法を縮めることができるように、膨張本体部24を配設させれば、単に、上連結線部LUの長さ寸法LU0・LU1を極力長くするだけで、上記のような、張力差を生じさせて乗員頭部MHを斜め連結線部LCより上方側に案内する作用を、得ることができ、エアバッグ20の各部の寸法設定が、容易となり、搭載する車両が変更となっても容易に対処することができる。
したがって、第1実施形態の頭部保護エアバッグ20では、サイドウインドW3の周縁へ容易に収納できるとともに、乗員頭部MHの良好な拘束性能も確保でき、さらに、エアバッグ20の各部の寸法設定が、容易となり、搭載する車両が変更となっても容易に対処することができる。
また、第1実施形態の頭部保護エアバッグ20では、車両Vの前方側における第1列目や第2列目のシートの側方に配置されるエアバッグ18と、別体として、第3列目の最後列のシートの側方におけるリヤピラー部RPに隣接するサイドウインドW3を覆うように、配設されている。すなわち、頭部保護エアバッグ装置AMとして、このような三列目の最後列のシートの側方だけのウインドW3を覆うように、エアバッグ20を配設させる構成として、最後列のシートに乗員Mが着座していなければ、エアバッグ20を展開膨張させずに、その前方側のエアバッグ18だけを膨張させて、前方側のシートに着座している乗員を保護することができる。すなわち、頭部保護エアバッグ装置AMとして、第1列目のシート側方から最後列のシート側方まで、一つのエアバッグで覆うように構成する場合に比べて、上記のように、前後方向に沿って配設されるウインドW1・W2・W3に応じて、二つ等の複数に分割すれば、各エアバッグ18・20の容積を小さくできて、インフレーター12・13の出力が小さくとも、迅速に展開膨張を完了させることができ、乗員保護を素早く行うことができて、好適となる。勿論、最後列のシートに乗員Mが着座していれば、そのシート側方のウインドW3を覆い可能に配設させておいたエアバッグ20を、展開膨張させて、膨張を完了させたエアバッグ20により、衝突時の車両Vの最後列のシートに着座していた乗員Mの頭部MHを、第1・2列目のシートに着座している乗員とともに、適切に保護することができる。
この場合、第1実施形態のように、エアバッグ20は、ウインドW3の上縁とリヤピラー部RPとの交差角度θが、90°〜130°の範囲内(実施形態では、約125°)としたウインドW3の周縁に、収納させることが好ましい。すなわち、三列以上のシートを設けた車両Vでは、一般的に、最後尾のリヤピラー部RPとその前方側で隣接するサイドウインドW3の上縁との交差角度を、90°〜130°としており、実施形態のエアバッグ20では、そのような、ウインドW3の上縁とリヤピラー部RPとのコーナ部Cが、急激に曲がるコーナ部Cとしていても、既述したように、折り畳んだエアバッグ20の一部をコーナ部C付近のウインドW3の領域に露出させることなく、円滑に収納することができて、そして、エアバッグ20の上縁20a側の前後端と後縁20cの下端との前端側・コーナ側・下端側取付部32・31・33の三点での固定により、膨張完了時には、車外側Oへ移動し難くなって、車外側Oへ移動する乗員頭部MHを、車内側Iに拘束可能となるからである。
なお、折り畳んだエアバッグ20を、急激に曲がるコーナ部Cを間にして、ウインドW3の周縁に収納する際には、エアバッグ20の非膨張の展開状態で、前端側取付部32と下端側取付部31との間の長さ寸法LC0が、十分でないと、収納し難い。しかし、実施形態のエアバッグ20では、記述したように、斜め連結線部LCの長さ寸法LC0を、ウインドW3の周縁に収納可能な長さ寸法とし、かつ、膨張時に、前後方向の長さ寸法を縮めることができるように、膨張本体部24を配設させれば、単に、上連結線部LUの長さ寸法LU0を極力長くするだけで、斜め連結線部LCと上連結線部LUとに張力差を生じさせることによる乗員頭部MHの拘束性能を確保でき、そして、折り畳んだエアバッグ20を、容易に、急激に曲がるコーナ部Cを間にして、ウインドW3の周縁に、収納することができる。
また、第1実施形態の頭部保護エアバッグ20では、膨張本体部24を、前後方向に並設させて、エアバッグ20の上縁20a側から下縁20b側まで略上下方向に沿って延びるように棒状に膨らむ複数の縦セル部25・26、を設けて、構成し、複数の縦セル部25・26を、斜め連結線部LCと交差して下方へ延びるように配設させている。
そのため、複数の縦セル部25・26が、膨張すれば、エアバッグ20の前後方向の幅寸法を、一層、小さくすることができて、斜め連結線部LCに、一層、大きな張力TCを発生させることができる。また、斜め連結線部LCの下方にも、膨張本体部24の下部24b側となる膨張した縦セル部25・26の下部側が、配設されることとなり、これらの縦セル部25・26自体も、斜め連結線部LC自体で、保持される状態となって、斜め連結線部LCの下方でも、縦セル部25・26の下部側により、クッション性とある程度の拘束性能とを確保して、乗員頭部MHを保護することが可能となる。
さらに、第1実施形態のエアバッグ20では、ウインドW3の周縁に収納可能に、エアバッグ20の下縁20b側を上縁20a側に接近させるように折り畳む際に、図5のA・Bに示すように、コーナ側取付部31と下端側取付部33との離隔距離LB0を、コーナ側取付部31と下端側取付部33とのボディ1側への取付固定部位2a1・2a3間の距離L13に対応させるように、維持して、エアバッグ20の非膨張の展開状態で、斜め連結線部LCに対して、エアバッグ20の上縁20a側の部位と下縁20b側の部位とをそれぞれ接近させるように、折り畳み、その後、前端側・コーナ側・下端側取付部32・31・33をボディ1側に取り付けて、車両Vに搭載している。このような折り畳み工程では、斜め連結線部LCを基準に、その上下のエアバッグ20の部位を、斜め連結線部LC側に接近させるものであり、収納時に最も長さの必要となる斜め連結線部LCの部位を、最も長くした状態で、折り畳めることから、円滑に、折り畳んだエアバッグ20の一部をコーナ部C付近のウインドW3の領域に露出させることなく、収納することができる。また勿論、予め、コーナ側取付部31と下端側取付部33との離隔距離LB0を、車両Vへの取付固定部位2a1・2a3間の距離L13に対応させて、折り畳んでいることから、収納時のコーナ側・下端側取付部31・33のボディ1側への取付作業性を阻害しない。
なお、第1実施形態のエアバッグ20では、展開膨張完了時に、サイドウインドW3の車内側Iを覆うように構成したが、図9〜12に示す第2実施形態の頭部保護エアバッグ20Aのように、展開膨張完了時に、ウインドW3だけでなく、リヤピラー部RPの車内側Iを覆えるように、構成してもよい。
この第2実施形態の頭部保護エアバッグ20Aは、ガス流入部22の膨張本体部24が、サイドウインドW3の車内側Iを覆い可能な窓カバー部24cと、窓カバー部24cから後方へ延びてリヤピラー部RPの車内側Iを覆い可能なピラーカバー部24dと、を設けて構成されている。
なお、このエアバッグ20Aは、構成部品としては、エアバッグ本体21と、本体21と別体とし、縫合糸Sを使用して本体21に結合される連結材としての連結片部34と、の二部材から構成されている。
このエアバッグ20Aは、膨張用ガスGを流入させて車内側壁部22aと車外側壁部22bとを離すように膨張可能なガス流入部22と、膨張用ガスGを流入させない非流入部29と、を備えて構成されている。ガス流入部22は、接続口部23と膨張本体部24と、を備えて構成されている。非流入部29は、ガス流入部22の周囲に配置される周縁部30と、膨張本体部24を板状に膨張させるように膨張本体部24の厚さを規制する二つの厚さ規制部38(38F・38B)と、を備えて構成されている。
そして、エアバッグ本体21が、ガス流入部22、非流入部29の周縁部30、及び、厚さ規制部38F・38B、を備えて、ポリアミド糸等を使用した袋織りにより形成され、連結片部34が、ポリアミド糸等を使用した平織りの織布から形成されて、可撓性を有し、エアバッグ20Aの後縁20c側における非流入部29の周縁部30の一部を構成して、後端下部に、サイドウインドW3の下縁付近におけるリヤピラー部RPの下部付近(取付固定部位2a3)へ取り付けられる下端側取付部33を、配設させて、構成されている。
厚さ規制部38F・38Bは、前後方向に並設されて、膨張本体部24を三つの縦セル部25・26・27に区画するように、配設されている。後方側の厚さ規制部38Bの車外側Oには、連結片部34の前端34aが縫合糸Sを使用して結合されている。
そして、厚さ規制部38F・38Bで区画された縦セル部25・26・27の内、縦セル部25・26が、窓カバー部24cを構成し、縦セル部27が、ピラーカバー部24dを構成している。
エアバッグ20Aの上縁20aにおける周縁部30の前端側には、サイドウインドW3の上縁側の取付固定部位2a2に対し、取付ブラケット10を組み付けられてボルト11止めされる前端側取付部32が配設され、エアバッグ20Aの上縁20aにおける周縁部30には、縦セル部26の上方の接続口部23の前縁に隣接する位置に、ウインドW3のコーナ部Cの取付固定部位2a1に対し、取付ブラケット10を組み付けられてボルト11止めされるコーナ側取付部31が配設されている。
なお、エアバッグ20Aは、厚さ規制部38(38B)を設けて、窓カバー部24cを構成する縦セル部27を、膨張本体部24の後端に延設させ、また、縦セル部27の車外側Oに位置して厚さ規制部38Bから後方に延びるように、エアバッグ本体21と別体とした連結片部34の前端34aを、厚さ規制部38Bの車外側Oに結合させ、そして、連結片部34の後下端に、下端側取付部33を設けている点が、エアバッグ20と相違するだけであり、他の構成は、エアバッグ20と同様であり、同一の部位には、同一符号を付して説明を省略する。
また、このエアバッグ20Aでは、各取付部31・32・33の相互間LC・LU・LBの長さ寸法LC0・LC1・LU0・LU1・LB0も、非膨張と膨張時において、エアバッグ20と同様としている。
そして、このエアバッグ20Aの折り畳みでは、まず、図11のA・Bに示すように、エアバッグ本体21(ピラーカバー部24c)の後縁21cを、縦セル部27の車外側Oで、厚さ規制部38Bに接近するように、巻いて、ロール折りする。その後は、図11のB・Cに示すように、エアバッグ20と同様に、コーナ側取付部31と下端側取付部33との離隔距離LB0を、コーナ側取付部31と下端側取付部33とのボディ1側への取付固定部位2a1・2a3間の距離L13に対応させるように、維持して、エアバッグ20Aの非膨張の展開状態で、斜め連結線部LCに対して、エアバッグ20の上縁20a側の部位と下縁20b側の部位とをそれぞれ接近させるように、折目F1・F2を付けて、折り畳み、そして、エアバッグ20と同様に、ブラケット10やインフレーター13を取り付けて、車両Vに搭載することとなる。
この第2実施形態の頭部保護エアバッグ20Aは、エアバッグ装置AMの作動時、エアバッグ20と同様な作用・効果を得ることができ、さらに、膨張本体部24が、窓カバー部24cの他に、リヤピラー部RPを覆うピラーカバー部24dを備えていることから、乗員頭部を、リヤピラー部RPから保護することも可能となる。
なお、縦セル部27からなるピラーカバー部24dは、エアバッグ20Aの折り畳み時、予め、図11のA・Bに示すように、後縁21cを厚さ規制部38Bに接近させるように、縦セル部27の車外側Oでロール折りし、その後、下縁21b側を、膨張用ガスGの上流側となる膨張用ガスGの流入される接続口部23の配置されている上縁21a側に、接近させるように蛇腹折り等で折り畳んでいる。そのため、エアバッグ20Aの展開膨張時には、折り畳み工程と略逆の工程で展開膨張することから、エアバッグ本体21の下縁21bが、厚さ規制部38B付近から前方側の側のエリアで、展開膨張完了時のサイドウインドW3の下縁付近まで配置された後、縦セル部27が、厚さ規制部38B付近から、ロール折りを解消するように、後方側へ突出し、ピラー部PRのガーニッシュ6の車内側Iを覆うこととなって、エアバッグ20は、縦セル部27を含めて、円滑に、展開膨張を完了させることとなる。
また、縦セル部27からなるピラーカバー部24dの展開時、縦セル部27のロール折りが、後縁21cを縦セル部27の車外側Oで巻いて行っており、接近している乗員頭部と干渉しても、その巻きの解消を促進させるように、乗員頭部と接触することとなり、その結果、ガーニッシュ6と乗員頭部との間が狭くとも、円滑に、ピラーカバー部24dは、展開を完了させて、厚く膨張することができる。
なお、エアバッグを、ガス流入部を備えたエアバッグ本体と、エアバッグ本体と別体として、非流入部の周縁部の一部を構成し、エアバッグ本体に結合させる可撓性を有した連結片部(連結材)と、の二部品から構成する場合、図13に示す第3・4実施形態の頭部保護エアバッグ20B・20Cのように構成してもよい。
これらの第3・4実施形態の頭部保護エアバッグ20B・20Cは、連結片部34B・34Cの前端34aを、エアバッグ本体21B・21Cの下縁21bの周縁部30の車内側Iや車外側Oに、結合させており、このように構成してもよい。なお、エアバッグ20Bは、サイドウインドW3を覆う二つの縦セル部25・26を備え、エアバッグ20Cは、ウインドW3を覆う二つの縦セル部25・26の他、リヤピラー部RPを覆う縦セル部27を備えて構成されている。
これらの第3・4実施形態のエアバッグ20B・20Cでは、ピラーカバー部24dの有無に応じて、第1・2実施形態と同様に折り畳んだ後、ブラケット10やインフレーター13等を組み付けて車両に搭載し、搭載後、膨張用ガスを流入させて膨張すれば、それぞれ、第1・2実施形態と同様な作用・効果を得ることができる。
なお、第2・3・4実施形態のように、連結片部(連結材)34・34B・34Cをエアバッグ本体21の車外側Oに連結させたエアバッグ20A・20B・20Cでは、エアバッグ本体21Bの膨張完了時、車外側Oに移動する乗員頭部は、前後方向に略沿った張力TCの作用されている前端34a付近の縦セル部26やその縦セル部26より下端側取付部33から離れる前方側の縦セル部25、あるいは、張力TCが直接作用しないものの、前端34aより後方側に位置している縦セル部27、によって、クッション性よく、拘束されることとなる。ちなみに、張力TCが直接作用しない縦セル部を少なくするために、連結片部34・34B・34Cのエアバッグ本体21への連結部位34aは、極力、下端側取付部33に近い縦セル部26付近や縦セル部27の下方に、配設することが望ましい。
また、第3・4実施形態のエアバッグ20B・20Cでは、連結材34B・34Cが、エアバッグ本体21B・21Cの下縁21bに、前端34aを連結させていることから、前端側・下端側取付部32・33を結ぶ斜め連結線部LCは、前端側取付部32と下端側取付部33とを直線的に結ぶラインと、前端側取付部32から、連結材34の前端34aを経て、下端側取付部33までの屈曲した下縁ラインLDと、の間の上下幅の広い領域として、捉えることができる。
なお、エアバッグ本体に対して、別体の部材を連結させる場合、さらに、サイドウインドW3の周縁への収納性を良好にした状態で、斜め連結線部LCに大きな張力を生じさせることができるように、図15〜20に示す第5実施形態の頭部保護エアバッグ20Dのように、構成してもよい。
第5実施形態の頭部保護エアバッグ20Dは、図16・17・19・20に示すように、展開膨張完了時にサイドウインドW3を覆い可能な形状のエアバッグ本体21Dと、エアバッグ本体21Dに連結される可撓性を有した連結材35と、から構成されている。
このエアバッグ20Dは、第2実施形態のエアバッグ20Aと同様に、インフレーター13からの膨張用ガスGを流入可能なガス流入部22と、膨張用ガスGを流入させない非流入部29と、を備えて構成されている。すなわち、ガス流入部22は、接続口部23と膨張本体部24と、を備えて構成され、非流入部29が、ガス流入部22の周囲に配置される周縁部30と、膨張本体部24を板状に膨張させるように膨張本体部24の厚さを規制する二つの厚さ規制部38(38F・38B)と、を備えて構成されている。
そして、エアバッグ本体21Dも、第2実施形態のエアバッグ本体21と同様に、ガス流入部22、非流入部29の周縁部30、及び、厚さ規制部38F・38B、を備えて、ポリアミド糸等を使用した袋織りにより形成され、連結材35が、ポリアミド糸等を使用した平織りの織布から形成されて、可撓性を有し、ガス流入部22の周囲に配置される非流入部29の周縁部30の一部を構成して、後端下部に、サイドウインドW3の下縁付近におけるリヤピラー部RPの下部付近(取付固定部位2a3)へ取り付けられる下端側取付部33を、配設させて、構成されている。
そして、厚さ規制部38F・38Bで区画された縦セル部25・26・27の内、縦セル部25・26が、窓カバー部24cを構成し、縦セル部27が、ピラーカバー部24dを構成している。
さらに、エアバッグ20Dの上縁20aにおける周縁部30の前端側には、サイドウインドW3の上縁側の取付固定部位2a2に対し、取付ブラケット10を組み付けられてボルト11止めされる前端側取付部32が配設され、エアバッグ20Dの上縁20aにおける周縁部30には、縦セル部26の上方の接続口部23の前縁に隣接する位置に、ウインドW3のコーナ部Cの取付固定部位2a1に対し、取付ブラケット10を組み付けられてボルト11止めされるコーナ側取付部31が配設されている。
そして、このエアバッグ20Dでは、前側の厚さ規制部38Fの車内側Iに、連結材35の前端35aが縫合され、後側の厚さ規制部38Bには、上下方向に沿うように、スリット39が形成され、連結材35の前端35a側の部位が、連結材35の後端33側の部位にかけて、車内側Iから車外側Oに挿通されている。
この連結材35は、第2実施形態の連結片部34の前部側を前方側に、延ばした形状としている。
なお、エアバッグ20Dは、厚さ規制部38Bにスリット39を設けて、連結片部34を前方側に長くした連結材35を、スリット39を挿通させて、前端35aを厚さ規制部38Fに結合させた点が、エアバッグ20Aと相違するだけであって、他の構成は、エアバッグ20Aと略同様であり、同一の部位には、同一符号を付して説明を省略する。
そして、このエアバッグ20Dは、非膨張の展開した状態において、各取付部31・32・33の相互間LC・LU・LB間の長さ寸法LC0・LU0・LB0と、膨張完了時の各取付部31・32・33の相互間LU・LB間の長さ寸法LU1・LB0と、は、エアバッグ20・20Aと同様としているものの、エアバッグ20を単体で膨張させた状態では、連結材35が、膨張する縦セル部26の外表面に沿って湾曲することから、実質的な前後方向の長さ寸法を縮めることとなって、斜め連結線部LCの長さ寸法LC1が、エアバッグ20・20Aの寸法LC1に比べて、短くなり、さらに、取付部32・33の取付固定部位2a2・2a3の離隔距離L23より、短くなるように、縦セル部25・26の前後方向の幅寸法を含めて、膨張本体部24が、形成されている。
すなわち、展開膨張完了時のエアバッグ20Dにおける前端側取付部32と下端側取付部33とを結ぶ斜め連結線部LCには、第2実施形態のエアバッグ20Aに比べて、大きな張力TCが発生することとなる。そして、このような大きな張力TCは、連結材35が湾曲することにより前後方向の長さ寸法を実質的に短くすることと、連結材35の前端35aより前方側の縦セル部25が、膨張して、前端35aを前方側に引っ張ることにより、発生することとなる。
第5実施形態のエアバッグ20Dの車両Vへの搭載を説明すると、まず、図18のA・Bに示すように、エアバッグ本体21Dと連結材35を平らに展開した状態から、エアバッグ本体21Dの後縁21cを、縦セル部27の車外側Oで巻いて、厚さ規制部38Bまで、前方側にロール折りする。ついで、図18のB・Cに示すように、連結材35の下端側取付部33を引き出しつつ、エアバッグ本体21Dの下縁21b側を上縁21a側に接近させるように蛇腹折りする。この蛇腹折りは、エアバッグ20Aと同様に、コーナ側取付部31と下端側取付部33との離隔距離LB0を、コーナ側取付部31と下端側取付部33とのボディ1側への取付固定部位2a1・2a3間の距離L13に対応させるように、維持して、エアバッグ20Dの非膨張の展開状態で、斜め連結線部LCに対して、エアバッグ20Dの上縁20a側の部位と下縁20b側の部位とをそれぞれ接近させるように、折目F1・F2を付けて、折り畳み、そして、折り畳み完了時には、破断可能な図示しない折り崩れ防止用のラッピング材を巻いておく。
その後、第1・2実施形態と同様に、取付ブラケット14を取付済みのインフレーター13を、エアバッグ本体21Dの接続口部23と接続させ、また、エアバッグ20Dの各取付部31・32・33に取付ブラケット10を取り付けて、エアバッグ18とともに、車両Vに搭載することとなる。
そして、第5実施形態の頭部保護エアバッグ20Dでは、車両Vへの搭載後に、膨張用ガスGが流入されて展開膨張する際、図17のA・Bや図20に示すように、連結材35が、スリット39を挿通しつつ、縦セル部26の車内側壁部22aの外表面に沿って配置されて、実質的な前後方向の長さ寸法を短くすることから、前端35a側のエアバッグ本体21との連結部位38Fをリヤピラー部RP側に引っ張ることができて、展開膨張完了時の前端側取付部32と下端側取付部33とを結ぶ斜め連結線部LCに、一層、張力TCを発生させ易い。逆に、連結材35の前後方向の長さ寸法を長くする等して、エアバッグ20Dの非膨張の展開状態では、前端側取付部32と下端側取付部33とを結ぶ斜め連結線部LCを長くすることができて、このように前後方向の長さ寸法を長くすれば、そのエアバッグを、一層容易に、サイドウインドW3の周縁へ、折り畳んで収納することができる。
また、このような構成の頭部保護エアバッグ20Dでは、連結材35を挿通させるスリット39が、膨張本体部24の領域に配置された厚さ規制部38Bにおいて、略上下方向に沿って、配設されており、前後方向の幅寸法を狭めるように膨張本体部24が膨張する際には、スリット39は、若干、広がり、さらに、エアバッグ本体21Dの大部分が、サイドウインドW3の上縁側から略下方に向かって突出する構成であって、スリット39を前後方向に曲げるように展開し難いことから、連結材35が、エアバッグ本体21Dの展開膨張当初から、スリット35を挿通し易く、エアバッグ本体21Dの円滑な展開を阻害しない。
さらに、第5実施形態の頭部保護エアバッグ20Dでは、エアバッグ本体21Dのガス流入部22が、リヤピラー部RPの車内側Iを覆い可能なピラーカバー部24d、を備えて構成されており、ピラーカバー部24dによって、乗員頭部MHのピラー部RPからの保護も可能となる。
なお、エアバッグ20Dの展開膨張完了時には、前端側取付部32と下端側取付部33とを結ぶように、周縁部30の前縁30a、縦セル部25、及び、連結材35D自体とによって、エアバッグ20Dに張力TCを発生させて、車外側Oに移動する乗員頭部を拘束することとなり、そして、車外側Oに移動する乗員頭部は、縦セル部25、車外側Oの一部を連結材35Dで保持されている縦セル部27や、車内側Iに連結材35Dを配置させている縦セル部26、によって、クッション性よく、拘束されることとなる。
また、第5実施形態では、連結材35の前端35aを前方側の厚さ規制部38Fに結合させた場合を示したが、他の非流入部29の部位、例えば、周縁部30の前縁30a付近や上縁30b付近に、連結部35の前端35aを連結させてもよい。
さらに、第5実施形態では、スリット39を、複数の厚さ規制部38の内の一つに配置させたものを示したが、複数の厚さ規制部にスリットを設けて、連結材を、これらのスリットを縫うように、配設させてもよい。
図21〜25に示す第6実施形態の頭部保護エアバッグ20Eは、厚さ規制部38Bだけでなく、厚さ規制部38Fにもスリット39を設けて、連結材35Eの前端35aを、周縁部30の前縁30aに連結させたものである。この第6実施形態のエアバッグ20Eでは、エアバッグ本体21Eの厚さ規制部38Fにも上下方向に沿うスリット39を設けて、連結材35Eを、厚さ規制部38Fのスリット39を車内側Iから車外側Oを挿通させて、前方に延ばし、縦セル部25の車外側Oに配置させて、下端側取付部33から離れた前端35aを、周縁部30の前縁30aの車外側Oに連結させて構成されている
なお、連結材35Eは、その前後方向の長さ寸法L5E(図22参照)について、エアバッグ本体21Eとともに折り畳んで、サイドウインドW3の上縁からコーナ部Cを経たピラー部RPの前縁にかけて、収納可能な長さとして、平らに展開したエアバッグ本体21Eの縦セル部25の前後方向の長さ分より若干短い寸法分、第5実施形態の連結材35の長さ寸法L5D(図16参照)より、長くしている点が、第5実施形態の連結材35と相違するだけで、他の構成は、連結材35と同一としている。また、エアバッグ本体21Eは、厚さ規制部38Fにもスリット39を設けた点が、エアバッグ本体21Dと相違するだけで、他の構成は、エアバッグ本体21Dと同一としている。そのため、共通部位には、第5実施形態のエアバッグ20Dと同一の符号を付して、説明を省略する。また、このエアバッグ20Eも、エアバッグ20Dと同様に、折り畳んで、車両Vに搭載することとなる。
この第6実施形態の頭部保護エアバッグ20Eでは、厚さ規制部38B・38Fに設けた各スリット39に、順次、連結材35Eを挿通させるように構成しており、縦セル部25の膨張に伴って、縦セル部25の外表面に沿って配置される連結材35Eが、実質的な前後方向の長さ寸法を、一層、短くできて、前端側取付部32と下端側取付部33とを結ぶ斜め連結線部LCに、一層、強い張力TCを発揮させることができる。
そのため、逆に、サイドウインドW3のピラー部RP側のコーナ部Cが、一層、急激に曲がる構成としていても、円滑に、そのコーナ部Cを経て、サイドウインドW3の上縁側からピラー部RPの窓側縁にかけて、エアバッグ20Eを折り畳んで収納することも可能となる。ちなみに、このように複数のスリット39・39を挿通させる構成としても、各スリット39・39が、略上下方向に沿って、形成されることから、連結材35Eは、エアバッグ本体21Eの展開膨張時、円滑に、各スリット39・39を挿通できて、円滑なエアバッグ本体21Eの展開膨張を、確保できる。
なお、エアバッグ20Eの展開膨張完了時には、前端側取付部32と下端側取付部33とを結ぶように、周縁部30の前縁30a付近の部位と連結材35E自体とによって、エアバッグ20Eに張力TCを発生させて、車外側Oに移動する乗員頭部を拘束することとなり、そして、車外側Oに移動する乗員頭部は、車外側Oを連結材35Eで保持されている縦セル部25・27や、車内側Iに連結材35Eを配置させている縦セル部26、によって、クッション性よく、拘束されることとなる。
また、このエアバッグ20Eでも、ピラー部RPを覆うピラーカバー部24dを備えており、乗員頭部をピラー部RPから保護することができる。
さらに、連結材が、下端側取付部から離れる端部側を、非流入部に設けた車内外方向に貫通したスリットを挿通させて、展開膨張時の縦セル部の車内側壁部若しくは車外側壁部の外表面側に沿って配置されるように、非流入部に連結させる場合には、図26〜31に示す第7実施形態の頭部保護エアバッグ20Fのように構成してもよい。
この第7実施形態の頭部保護エアバッグ20Fは、エアバッグ本体21Fの非流入部29に設けるスリット40が、厚さ規制部38でなく、展開膨張完了時の縦セル部26の下方の周縁部30の下縁30cに、配置されている。このスリット40は、前端側が上方に位置し、後端側が下方に位置するように、後下がりの斜め方向に、配設されている。
さらに、連結材35Fが、連結材35と同じ材料から形成されているものの、幅の細い略同一幅の帯状として、後端に、取付孔33aを備えた下端側取付部33を配置させて、下端側取付部33から離れるように、エアバッグ本体21Fの車外側Oで前方側に延びて、車外側Oから車内側Iにスリット40を挿通して、上方に延び、上端の端部35aを、スリット40の上方における縦セル部26を越えたエアバッグ本体21Fの上縁21a側となる周縁部30の上縁30bの車内側Iに、連結させている。
さらに、エアバッグ20Fの折り畳み収納時に、連結材35FがサイドウインドW3の周縁における上縁から後縁にかけて、収納可能で、かつ、単体で展開膨張させた際に、前端側取付部32と下端側取付部33とを結ぶ斜め連結部LCの長さ寸法LC1が、取付部32・33の取付固定部位2a2・2a3間の距離L23より短くなるように、連結材35Fにおける下端側取付部33から端部35aまでの長さ寸法が、設定されている。
なお、このエアバッグ20Fも、スリット40の配置、連結材35Fの形状、及び、取付部33から離れた端部35aのエアバッグ本体21Fへの連結位置が、エアバッグ20Dと相違しているだけで、他の構成は、エアバッグ20Dと同様であり、同様の部位には、同一符号を付して、説明を省略する。また、このエアバッグ20Fも、エアバッグ20Dと同様に折り畳んで、車両Vに搭載されることとなる。
この第7実施形態の頭部保護エアバッグ20Fでは、連結材35Fが、エアバッグ本体21Fの展開膨張時、スリット40を経て、車内外方向に厚さを増すように膨らませる膨張本体部24の一部である縦セル部26の外表面に沿って、湾曲するように配置されることから、エアバッグ本体21Fの展開膨張完了時、連結材35Fが、膨張本体部24の下方の周縁部30におけるスリット40の周縁を、リヤピラー部RP側に引っ張ることができて、展開膨張完了時の前端側取付部32と下端側取付部33とを結ぶ斜め連結線部LCに、一層、張力TCを発生させ易い。逆に、エアバッグ20Fの非膨張の展開状態では、前端側取付部32と下端側取付部33とを結ぶ斜め連結線部LCを長くすることができて、エアバッグ20Fを、一層容易に、サイドウインドW3の周縁へ折り畳んで収納することができる。
なお、このエアバッグ20Fにおいても、第3・4実施形態と同様に、連結材35Fが、下縁21b側に前端35a側を連結させている構造に近似して、スリット40の周縁を利用して、エアバッグ本体21Fの下縁21bを引っ張る構造としていることから、前端側・下端側取付部32・33を結ぶ斜め連結線部LCは、前端側取付部32と下端側取付部33とを直線的に結ぶラインと、前端側取付部32から、スリット40の周縁を経て、下端側取付部33までの屈曲した下縁ラインLDと、の間の上下幅の広い領域として、捉えることができる。
また、この第7実施形態の頭部保護エアバッグ20Fでも、連結材35Fを挿通させるスリット40が、膨張本体部24の下方の周縁部30の下縁30cに配設されており、エアバッグ本体20Fの大部分が、ウインドW3の上縁側から略下方に向かって突出する構成であって、展開膨張完了時、スリット40自体を、展開膨張完了時のエアバッグ本体21Fの下縁21b位置に、配置させ易く、かつ、連結材35Fは、エアバッグ本体21Fへの連結部位35aからスリット40までは、膨張本体部24の車内側Iの外表面に沿って降下してくるだけであり、エアバッグ本体21Fの展開膨張当初から、スリット40を挿通し易く、エアバッグ本体21Fの円滑な展開を阻害しない。
なお、エアバッグ本体21Fの膨張完了時、車外側Oに移動する乗員頭部は、張力TCの作用されているスリット40の上方の縦セル部26やその縦セル部26より前方側の縦セル部25、あるいは、張力が直接作用しないものの、スリット40より下端側取付部33の側に位置している縦セル部27、によって、クッション性よく、拘束されることとなる。ちなみに、張力が直接作用しない縦セル部を少なくするために、スリット40は、極力、下端側取付部33に近い縦セル部26や縦セル部27の下方に、配設することが望ましい。
そして、第7実施形態の頭部保護エアバッグ20Fも、窓カバー部24cと、ピラー部RPの車内側Iを覆い可能な縦セル部27からなるピラーカバー部24dと、を備えて構成されていることから、ピラーカバー部24dによって、乗員頭部のピラー部RPからの保護も可能となる。
なお、このスリット39・40を設けたエアバッグ本体21D・21E・21Fからピラーカバー部24dを、省略してもよい。例えば、図32に示す第8実施形態の頭部保護エアバッグ20Gのように、エアバッグ本体21Gとして、エアバッグ本体20Dのカバー部28を構成していた縦セル部27を、省略した形状としてもよい。すなわち、エアバッグ20Dの連結材35と同一の連結材35Gが、スリット39を経た後部側を、乗員頭部を拘束可能な部位として、エアバッグ本体21Gと重なることなく、ピラー部RPに連結されることとなる。
さらに、各エアバッグ20D・20E・20F・20Gにおいて、エアバッグ本体21D・21E・21F・21Gにおける車外側Iと車外側Oとの反対側に、連結材35・35E・35F・35Gを配設してもよい。
例えば、図33・34に示す第9実施形態の頭部保護エアバッグ20Hでは、エアバッグ本体21Hを、第5実施形態のエアバッグ本体21Dと同一として、連結材35と同一の連結材35Hを、下端側取付部33側から前端35aにかけて、厚さ規制部38Bのスリット39に対し、車内側Iから車外側Oに挿通させて、前端35aを厚さ規制部38Fの車外側Oに連結させて構成されている。
そして、このようなエアバッグ20Hでは、展開膨張完了時のピラーカバー部24dの車内側Iに、連結材35Hにおける下端側取付部33付近の一部が、配設されるように構成されることから、厚く膨張する縦セル部27からなるピラーカバー部24dの車内側Iの外表面に沿って下端側取付部33付近が車内側Iに膨らむこととなる。そのため、連結材35Hの実質的な前後方向の長さ寸法が、一層、短くなることから、取付部32・33を結ぶ斜め連結線部LCに、大きな張力を発生させることが可能となる。
なお、ピラーカバー部24dを備えてエアバッグを構成する場合、窓カバー部24cが展開膨張し、その窓カバー部24cの展開に追従して、ピラーカバー部24dの下縁21b側を展開させ、さらに、窓カバー部24cの膨張に追従して、ピラーカバー部24dが膨張するように、図35に示す第10実施形態のエアバッグ20Iのように構成してもよい。この第10実施形態のエアバッグ20Iでは、第2実施形態のエアバッグ20Aと略同様に、エアバッグ本体21Aに近似したエアバッグ本体21Iと、第2実施形態の連結材(連結片部)34と同一の連結材34と、を備えて構成され、エアバッグ本体21Iの後方側に配置されて連結材34の前端34aを結合させた厚さ規制部38Bが、上端38aをエアバッグ本体21Iの上縁21a側の周縁部30に連結させている。そのため、ピラーカバー部24dとしての縦セル27は、厚さ規制部38Bの下端38b側の流入口27aから、膨張用ガスGを流入させる構成となり、窓カバー部24cの縦セル26が、展開膨張した後、膨張し始めることとなる。そして、ピラーカバー部24dの膨張が、窓カバー部24cの展開完了後に始まることから、ピラーカバー部24dは、膨張開始前に、下縁21b側を展開完了位置に配置させることができ、さらに、流入口27a付近のピラーカバー部24dの下部側から上部側へ順に膨張させることができることから、乗員頭部とリヤピラーガーニッシュ6との隙間が狭くとも、その隙間へ、下方側からピラーカバー部24dを侵入させて、ピラーカバー部24dを厚く膨らませることが可能となる。
ちなみに、このようなピラーカバー部24dに隣接する厚さ規制部38Bの上端38aを、エアバッグの上縁側の周縁部に結合させて、ピラーカバー部24dへの膨張用ガスの流入口27aを、ピラーカバー部24dの下端側に配設する構成は、各実施形態のエアバッグ20A・20C・20D・20E・20F・20Hに適用することができる。
また、コーナ側取付部31と下端側取付部33との後縁連結線部LBの長さ寸法LB0を、取付固定部位2a1・2a3間の距離L13に対応させつつ、維持し、かつ、斜め連結線部LCの長さ寸法LC0を維持して、エアバッグを折り畳む際、図36に示すように、折り畳んでもよい。すなわち、図36のA・Bに示すように、斜め連結線部LC上に後連結線部LBを重ねるように、折目F3を付けて折り畳み、その後、図36のB・Cに示すように、斜め連結線部LCの上部側と下部側の部位とを、蛇腹折りやロール折りの折目F4を付けて、斜め連結線部LCに接近させるように折り畳んで、折り畳みを完了させてもよい。
このような折り畳みでは、ピラーカバー部24dをロール折りしない分、ピラーカバー部24d付近の折り畳み後のパッケージボリュームを、小さくすることができる。
また、このような折り畳みでは、折り畳み時に、エアバッグ本体21Iの前下部位21dと後上部位21eとが、図36のB・Cに示すように、斜め連結線部LCの下方側に位置して、折り畳まれており、車両搭載後の膨張時における折りの解消時、エアバッグ本体21Iの後上部位21eが、エアバッグ本体21Iの前下部位21dとともに、サイドウインドW3の中央側に突出し易いことから、後上部位21eの下部付近に位置するピラーカバー部24dが、円滑に、リヤピラー部RPの車内側Iで展開して、すなわち、円滑に、リヤピラー部RPの車内側Iを覆って、膨張することができる(図37参照)。
なお、図38のA・Bに示すように、折目F3を付ける前に、ピラーカバー部24dを、車外側Oにロール折りしたり、あるいは、パッケージボリュームを極力小さくできるように、車内側Iや車外側Oに、単に、折目F5を付けて折り返し、そして、図38のC・Dに示すように、斜め連結線部LCの上部側と下部側の部位とを、蛇腹折りやロール折りの折目F4を付けて、斜め連結線部LCに接近させるように折り畳んで、折り畳みを完了させてもよい。
図38に示す折り畳みでは、ピラーカバー部24dを折り返している分、図36に示す折り畳み方法に比べて、ピラーカバー部24d付近の折り畳み後のパッケージボリュームが、増える。しかし、図38に示す折り畳みでは、折り畳み時に、エアバッグ本体21Iの前下部位21dと後上部位21eとが、図38のC・Dに示すように、斜め連結線部LCの下方側に位置して、折り畳まれており、図36に示す折り畳み方法と同様に、車両搭載後の膨張時における折りの解消時、エアバッグ本体21Iの後上部位21eが、エアバッグ本体21Iの前下部位21dとともに、サイドウインドW3の中央側に突出し易いことから、後上部位21eの下部付近に位置するピラーカバー部24dを、円滑に、リヤピラー部RPの車内側Iに展開させて、膨張させるとことができる(図39参照)。さらに勿論、ピラーカバー部24d自体が、予め、ロール折りされていれば、展開膨張時、接近している乗員頭部と干渉しても、巻きを解くような折りの解消が阻害されず、ピラーカバー部24dが円滑に展開できる作用を確保できる。また、ピラーカバー部24d自体が、予め、車内側Iに折り返されていれば、窓カバー部24cの展開完了時、ピラーカバー部24dが、上縁21a側の後縁21cまでの領域を、迅速に、ウインドW3の領域に配置させることができて、その後に、折目F5の折りの解消に伴い、円滑に、ピラー部RPの車内側Iを覆うことができる。
これらの図36・38に示す折り畳み工程は、勿論、各実施形態のエアバッグ20A・20C・20D・20E・20F・20Hに適用することができる。
さらにまた、各実施形態の頭部保護エアバッグ20・20A・20B・20C・20D・20E・20F・20G・20H・20Iでは、縦セル部25・26・27と厚さ規制部38・38F・38Bとを、それぞれ、上下方向に沿わせて配設したものを示したが、若干、斜め方向に配置させてもよく、例えば、縦セル部の膨張時に前端側取付部32と下端側取付部33とを結ぶ斜め連結線部LCに沿って、縦セル部の幅寸法を狭めることができるように、前端側取付部32と下端側取付部33とを結ぶ斜め連結線部LCに略沿って、縦セル部と厚さ規制部とを並設し、それぞれの縦セル部と厚さ規制部とを、前端側取付部32と下端側取付部33とを結ぶ斜め連結線部LCと略直交する方向に沿わせて、配設してもよい。
本発明の第1実施形態の頭部保護エアバッグが使用された頭部保護エアバッグ装置の車両搭載状態を示す概略正面図である。 第1実施形態のエアバッグの正面図であり、平らに展開させた状態と膨張した状態とを示す。 第1実施形態のエアバッグにおける平らに展開させた状態と膨張した状態とをそれぞれ示す断面図であり、図2A・2BのIIIA−IIIA部位とIIIB−IIIB部位に対応する。 第1実施形態のエアバッグの乗員拘束時の概略を説明する図である。 第1実施形態に使用するエアバッグの折り畳み工程を順に説明する図である。 第1実施形態に使用するエアバッグの窓の上縁付近の収納状態を示す概略縦断面図であり、図8のVI−VI部位に対応する。 第1実施形態に使用するエアバッグのリヤピラー部付近の収納状態を示す概略横断面図であり、図8のVII−VII部位に対応する。 第1実施形態に使用するエアバッグの展開膨張完了時の状態を示す概略正面図である。 第2実施形態のエアバッグの正面図であり、平らに展開させた状態と膨張した状態とを示す。 第2実施形態のエアバッグにおける平らに展開させた状態と膨張した状態とをそれぞれ示す断面図であり、図9A・9BのXA−XA部位とXB−XB部位に対応する。 第2実施形態に使用するエアバッグの折り畳み工程を順に説明する図である。 第2実施形態に使用するエアバッグの展開膨張完了時の状態を示す概略正面図である。 第3実施形態のエアバッグの正面図である。 第4実施形態のエアバッグの正面図である。 第5実施形態の頭部保護エアバッグが使用された頭部保護エアバッグ装置の車両搭載状態を示す概略正面図である。 第5実施形態のエアバッグの正面図であり、平らに展開させた状態と膨張した状態とを示す。 第5実施形態のエアバッグにおける平らに展開させた状態と膨張した状態とをそれぞれ示す断面図であり、図16A・16BのXVIIA−XVIIA部位とXVIIB−XVIIB部位に対応する。 第5実施形態に使用するエアバッグの折り畳み工程を順に説明する図である。 第5実施形態に使用するエアバッグのリヤピラー部付近の収納状態を示す概略横断面図である。 第5実施形態に使用するエアバッグの展開膨張完了時の状態を示す概略正面図である。 第6実施形態の頭部保護エアバッグの収納状態を示す概略正面図である。 第6実施形態のエアバッグの正面図であり、平らに展開させた状態と膨張した状態とを示す。 第6実施形態のエアバッグを示す概略縦断面図であり、図22のXXIII−XXIII部位に対応する。 第6実施形態のエアバッグを示す概略縦断面図であり、図22のXXIV−XXIV部位に対応する。 第6実施形態のエアバッグを示す概略横断面図であり、図22のXXV−XXV部位に対応する。 第7実施形態の頭部保護エアバッグの収納状態を示す概略正面図である。 第7実施形態のエアバッグの正面図であり、平らに展開させた状態と膨張した状態とを示す。 第7実施形態のエアバッグを示す概略縦断面図であり、図27のXXVIII−XXVIII部位に対応する。 第7実施形態のエアバッグを示す概略横断面図であり、図27のXXIX−XXIX部位に対応する。 第7実施形態のエアバッグを示す概略縦断面図であり、図27のXXX−XXX部位に対応する。 第7実施形態のエアバッグを示す概略横断面図であり、図27のXXXI−XXXI部位に対応する。 第8実施形態の頭部保護エアバッグの作動状態を示す概略正面図である。 第9実施形態の頭部保護エアバッグの作動状態を示す概略正面図である。 第9実施形態のエアバッグの収納状態の概略横断面図である。 第10実施形態のエアバッグを示す正面図である。 ピラーカバー部を備えたエアバッグの折り畳み工程の変形例を説明する図である。 図36の折り畳み工程で折り畳んだエアバッグの収納状態を示すリヤピラー部付近の概略横断面図である。 ピラーカバー部を備えたエアバッグの折り畳み工程の他の変形例を説明する図である。 図38の折り畳み工程で折り畳んだエアバッグの収納状態を示すリヤピラー部付近の概略横断面図である。
符号の説明
1…ボディ、
20・20A・20B・20C・20D・20E・20F・20G・20H・20I…エアバッグ、
20a・21a…上縁、
20b・21b…下縁、
20c・21c…後縁、
21・21B・21C・21D・21E・21F・21G・21H・21I…エアバッグ本体、
22…ガス流入部、
22a…車内側壁部、
22b…車外側壁部、
24…膨張本体部、
24c…窓カバー部、
24d…ピラーカバー部、
25・26・27…縦セル部、
29…非流入部、
30…周縁部、
31…コーナ側取付部、
32…前端側取付部、
33…下端側取付部、
34・34B・34C…連結片部、
35・35E・35F・35G・35H…連結材、
38(38F・38B)…厚さ規制部、
39・40…スリット、
LC…斜め連結線部、
LU…上連結線部、
LB…後連結線部、
V…車両、
W3…(窓)サイドウインド、
RP…リヤピラー部、
G…膨張用ガス、
M…乗員、
MH…頭部、
AM…頭部保護エアバッグ装置。

Claims (10)

  1. 車両のリヤピラー部の前方側で隣接する窓の周縁に、折り畳まれて収納され、膨張用ガスの流入時、エアバッグカバーを押し開いて収納部位から突出し、前記窓の車内側を覆うように、展開膨張する頭部保護エアバッグであり、
    膨張用ガスを流入させて車内側の壁部と車外側の壁部とを離すように膨張可能なガス流入部と、膨張用ガスを流入させない非流入部と、を備え、
    前記ガス流入部が、膨張時に、前後方向の幅寸法を狭めて膨張して、前記窓を覆い可能な膨張本体部を、備え、
    前記非流入部が、前記ガス流入部の周囲に配置される周縁部を、備え、
    前記窓の周縁へのボディ側への取付部が、前記周縁部に配設されて、前記リヤピラー部から離れた前方側の前記窓の上縁側に配設される前端側取付部と、前記窓の下縁付近における前記リヤピラー部の下部付近に配設される下端側取付部と、前記窓の上縁側と前記リヤピラー部との交差部付近に配設されるコーナ側取付部と、の三箇所を備えて、構成され、
    展開時における前記前端側取付部と前記下端側取付部とを結ぶ斜め連結線部、前記前端側取付部と前記コーナ側取付部とを結ぶ上連結線部、及び、前記コーナ側取付部と前記下端側取付部とを結ぶ後連結線部、の内、
    前記斜め連結線部が、前記エアバッグの非膨張の状態で、前記窓の周縁における前記窓の上縁側から、前記交差部を経て、前記ピラー部にかける領域に、収納可能な長さ寸法とし、
    前記上連結線部が、前記エアバッグの非膨張の展開状態で、前記前端側取付部と前記コーナ側取付部との前記ボディ側への取付固定部位間の距離より、長い長さ寸法とし、
    前記後連結線部が、前記エアバッグの非膨張の展開状態で、前記コーナ側取付部と前記下端側取付部との前記ボディ側への取付固定部位間の距離と、略等しい長さ寸法として、
    形成されていることを特徴とする頭部保護エアバッグ。
  2. 車両搭載時における前記エアバッグの展開膨張時、車外側へ移動して前記斜め連結線部付近に干渉する乗員頭部を、前記斜め連結線部の上方側の前記膨張本体部の部位へ案内可能に、前記斜め連結線部に対して前記斜め連結線部に沿って作用する張力を、前記上連結線部に対して前記上連結線部に沿って作用する張力に比べて、大きくするように、前記膨張本体部が、形成されていることを特徴とする請求項1に記載の頭部保護エアバッグ。
  3. 前記ガス流入部内に膨張用ガスを流入させるためのインフレーターと接続される接続口部が、前記コーナ側取付部に隣接して、配設されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の頭部保護エアバッグ。
  4. 前記膨張本体部が、前記窓の車内側を覆い可能な窓カバー部と、該窓カバー部から後方へ延びて前記ピラー部の車内側を覆い可能なピラーカバー部と、を備えて構成され、
    可撓性を有して非流入部におけるガス流入部の周囲の周縁部を構成することとなる連結片部が、前記窓カバー部と前記ピラーカバー部との境界部位付近から、後方側へ延びるように、配設され、
    前記前端側・コーナ側取付部が、前記窓カバー部の上方の前記周縁部に、配設され、
    前記下端側取付部が、前記連結片部の後端下部に、配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の頭部保護エアバッグ。
  5. 前記ガス流入部の前記膨張本体部、及び、前記非流入部の周縁部における前記前端側取付部と前記コーナ側取付部、を配設させるとともに、前記非流入部を構成して、前記膨張本体部の膨張時の厚さを規制する厚さ規制部を有したエアバッグ本体と、
    該エアバッグ本体と別体として、後端側に前記下端側取付部を配設させて可撓性を有し、非流入部におけるガス流入部の周囲の周縁部を構成することとなる連結材と、
    を備えて構成され、
    前記連結材が、前記エアバッグ本体の厚さ規制部に略上下方向に沿うように配設させて車内外方向に貫通するスリットを、挿通させて、前記下端側取付部から離れた前端側を、展開膨張時の前記膨張本体部の一部の外表面側に沿って配置されるように、前記非流入部に連結させて、配設されていることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の頭部保護エアバッグ。
  6. 前記ガス流入部の前記膨張本体部、及び、前記非流入部の周縁部における前記前端側取付部と前記コーナ側取付部、を配設させるとともに、前記非流入部を構成して、前記膨張本体部の膨張時の厚さを規制する厚さ規制部を有したエアバッグ本体と、
    該エアバッグ本体と別体として、後端側に前記下端側取付部を配設させて可撓性を有し、非流入部におけるガス流入部の周囲の周縁部を構成することとなる連結材と、
    を備えて構成され、
    前記連結材が、展開膨張完了時の前記膨張本体部の下方の前記周縁部に配置されて車内外方向に貫通するスリットを、挿通させて、前記下端側取付部から離れた前端側を、展開膨張時の前記膨張本体部の一部の外表面側に沿うように、前記スリットの上方における前記エアバッグ本体の上縁側の周縁部に、連結させて、配設されていることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の頭部保護エアバッグ。
  7. 前記膨張本体部が、前記窓の車内側を覆い可能な窓カバー部と、該窓カバー部から後方へ延びて前記ピラー部の車内側を覆い可能なピラーカバー部と、を備えて構成され、
    前記スリットが、前記窓カバー部と前記ピラーカバー部との境界部位付近に、若しくは、該境界部位の前方側に、配設されていることを特徴とする請求項6若しくは請求項7に記載の頭部保護エアバッグ。
  8. 前記窓の上縁と前記ピラー部との交差角度が、90°〜130°の範囲内とした窓の周縁に、収納されることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の頭部保護エアバッグ。
  9. 前記膨張本体部が、前後方向に並設されて、前記エアバッグの上縁側から下縁側まで略上下方向に沿って延びるように棒状に膨らむ複数の縦セル部、を備えて構成され、
    複数の前記縦セル部が、前記斜め連結線部と交差して下方へ延びるように配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の頭部保護エアバッグ。
  10. 前記窓の周縁に収納可能に、前記エアバッグの下縁側を上縁側に接近させるように折り畳む際、
    前記コーナ側取付部と前記下端側取付部との離隔距離を、前記ボディ側への前記コーナ側取付部と前記下端側取付部との前記ボディ側への取付固定部位間の距離に対応させるように、維持して、
    前記エアバッグの非膨張の展開状態で、前記斜め連結線部に対して、前記エアバッグの上縁側の部位と前記下縁側の部位とをそれぞれ接近させるように、折り畳み、
    その後、前記前端側・コーナ側・下端側取付部を前記ボディ側に取り付けて、車両に搭載することを特徴とする請求項8に記載の頭部保護エアバッグ。
JP2005064976A 2005-03-09 2005-03-09 頭部保護エアバッグ Withdrawn JP2006248298A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005064976A JP2006248298A (ja) 2005-03-09 2005-03-09 頭部保護エアバッグ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005064976A JP2006248298A (ja) 2005-03-09 2005-03-09 頭部保護エアバッグ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006248298A true JP2006248298A (ja) 2006-09-21

Family

ID=37089245

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005064976A Withdrawn JP2006248298A (ja) 2005-03-09 2005-03-09 頭部保護エアバッグ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006248298A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010201998A (ja) * 2009-03-02 2010-09-16 Ashimori Ind Co Ltd エアバッグ装置
US20120025500A1 (en) * 2010-07-28 2012-02-02 Toyoda Gosei Co., Ltd. Airbag apparatus for a side window
JP2012051557A (ja) * 2010-08-27 2012-03-15 Tk Holdings Inc エアバッグ装置
JP2013052875A (ja) * 2012-12-20 2013-03-21 Ashimori Industry Co Ltd エアバッグ装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010201998A (ja) * 2009-03-02 2010-09-16 Ashimori Ind Co Ltd エアバッグ装置
US20120025500A1 (en) * 2010-07-28 2012-02-02 Toyoda Gosei Co., Ltd. Airbag apparatus for a side window
US8485549B2 (en) * 2010-07-28 2013-07-16 Toyoda Gosei Co., Ltd. Airbag apparatus for a side window
JP2012051557A (ja) * 2010-08-27 2012-03-15 Tk Holdings Inc エアバッグ装置
JP2013052875A (ja) * 2012-12-20 2013-03-21 Ashimori Industry Co Ltd エアバッグ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9027954B2 (en) Airbag device
US7828322B2 (en) Airbag device
JP5951880B2 (ja) 頭部保護エアバッグ装置及びエアバッグの折り畳み方法
JP4985502B2 (ja) 後突用エアバッグ装置
JP2007022265A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP6060913B2 (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP2010137615A (ja) サイドエアバッグ装置
JP2017065398A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP6578910B2 (ja) 頭部保護エアバッグ装置及び頭部保護エアバッグの折り完了体
JP5668675B2 (ja) 車両用乗員拘束装置
JP4645550B2 (ja) 後突用エアバッグ装置
JP2006248298A (ja) 頭部保護エアバッグ
JP5478219B2 (ja) エアバッグ
JP2006248299A (ja) 頭部保護エアバッグ
JP6420157B2 (ja) エアバッグ
JP5550382B2 (ja) エアバッグ
JP5015851B2 (ja) 車両の乗員保護装置
JP3783596B2 (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP7368210B2 (ja) エアバッグ及びその折畳方法
JP4019919B2 (ja) 頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ
JP2006151390A (ja) 車両の乗員保護装置
JP4315113B2 (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP2016124497A (ja) エアバッグ
JP2010105508A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP2013203171A (ja) エアバッグ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070423

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090630

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090731