JP2006248133A - 液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ミスト化したインク滴による装置内の汚染を防止することができる液体噴射装置を提供する。
【解決手段】ノズル面からインクを噴射する記録ヘッド12と、上記記録ヘッド12が搭載されて主走査方向Xに往復移動するキャリッジ1とを備え、上記キャリッジ1には、上記記録ヘッド12の主走査方向Xの両側に、記録ヘッド12の根元部近傍から記録ヘッド12から離れるに従い徐々に記録面に近くなる制御面31を有し、上記キャリッジ1の移動に伴って発生する気流が記録紙6の記録面に向かうよう制御する制御突部30が設けられていることから、周囲に飛散して付着するミストが大幅に減少し、ミスト化したインク滴による装置内の汚染を防止することができる。
【選択図】図6
【解決手段】ノズル面からインクを噴射する記録ヘッド12と、上記記録ヘッド12が搭載されて主走査方向Xに往復移動するキャリッジ1とを備え、上記キャリッジ1には、上記記録ヘッド12の主走査方向Xの両側に、記録ヘッド12の根元部近傍から記録ヘッド12から離れるに従い徐々に記録面に近くなる制御面31を有し、上記キャリッジ1の移動に伴って発生する気流が記録紙6の記録面に向かうよう制御する制御突部30が設けられていることから、周囲に飛散して付着するミストが大幅に減少し、ミスト化したインク滴による装置内の汚染を防止することができる。
【選択図】図6
Description
本発明は、液体噴射ヘッドに形成されたノズル開口から被処理物に向けて液滴を噴射する液体噴射装置に係るものであり、詳しくは液体ミストの浮遊を抑えうるようにした液体噴射装置に関するものである。
液体噴射装置の代表例であるインクジェット式記録装置は、印刷時の騒音が比較的小さく、しかも小さなドットを高い密度で形成できるため、昨今においてはカラー印刷を含めた多くの印刷に使用されている。
このようなインクジェット式記録装置は、一般に、キャリッジ上に搭載されて記録紙等の記録媒体(被処理物)の幅方向(ヘッド走査方向)に往復移動するインクジェット式記録ヘッドと、記録媒体をヘッド走査方向と直交する方向(送り方向)に移動させる送り機構とを備えており、さらに、記録ヘッドに対向して配置され、送り機構により搬送される記録媒体を裏面から支持して記録ヘッドに対する記録媒体の位置を規定するプラテンを備えている。
このインクジェット式記録装置においては、印刷データに対応して記録ヘッドより記録媒体に対してインク滴を吐出することで印刷が行われる。そして、キャリッジ上に搭載される記録ヘッドを、例えばブラック、イエロー、シアン、マゼンタの各色のインクの吐出が可能なものとすることにより、ブラックインクによるテキスト印刷ばかりでなく、各インクの吐出割合を変えることにより、フルカラー印刷を可能としている。
このインクジェット式記録装置を用いて、記録媒体の縁部に余白を残すことなく記録媒体の表面の全体に対して印刷(いわゆる四辺縁無し印刷)を施す場合、記録媒体およびキャリッジの位置ずれに対する余裕を考慮して、記録媒体のサイズよりもやや広い領域に対して印刷を行うようにしている。
すなわち、記録媒体の左右の側縁(送り方向に延在する縁)の部分に余白を残すことなく印刷を施すために、印刷時における記録ヘッドの走査範囲を、記録媒体の側縁よりも外側に外れる位置まで設定可能とされている。
さらに、記録媒体の前後縁(ヘッド走査方向に延在する縁)の部分に余白を残すことなく印刷を施す際には、記録媒体の印刷開始時においては記録媒体の前縁よりも前側に外れる領域までを印刷対象領域に指定すると共に、記録媒体の印刷終了時においては記録媒体の後縁よりも後側に外れる領域までを印刷対象領域に指定する。
そして、記録媒体から外れた領域に向けて吐出されたインク滴は、記録ヘッドに対向して記録媒体の裏面側に配置されたインク吸収部材(スポンジ、ベルイータ等)で吸収するようにしている。
特開2002−86757号公報
ところが、インク吸収部材は記録媒体の裏面側に離間して配置されており、ノズル開口からインク吸収部材までの距離は、ノズル開口から記録媒体までの距離に比べてかなり長い。このため、記録媒体から外れた領域に向けてインク滴が吐出された場合、ノズル開口から吐出されたインク滴が空気抵抗を受けて減速し、インク吸収部材まで到達せずにミスト化してしまう場合があった。特に、画質を向上させるためにインク滴の体積(重量)を小さくすると、空気抵抗による減速の度合いが大きくなってインク滴がミスト化しやすくなる。
一方、インクジェット式記録装置の内部はケースによって囲まれたほぼ閉じられた空間であるために、ヘッド走査方向にキャリッジが移動すると、移動してきたキャリッジによって空気が押し出されると同時にキャリッジが通り過ぎた部分には空気が流れ込む。このため、移動方向におけるキャリッジの前方下方では下降流が発生し、キャリッジの後方下方では空気が巻き上げられて上昇流が発生する。
図11は、記録ヘッド100を持つキャリッジ101が紙面上左側に移動する際の風の流れ(気流)を示した図である。なお、図11において符号102は記録紙を示す。
また、キャリッジ101の移動に伴って、キャリッジ101の移動方向の前後のみならず左右下方においても上昇流が発生する。
図12は、キャリッジ101が紙面に垂直な方向に移動する際の移動方向の左右下方における風の流れを示した図である。なお、図12において符号103は記録紙102をその裏面から支持するプラテンを示している。
図11および図12に示したように、インク吸収部材に到達せずにミスト化したインク滴は、キャリッジ101の移動に伴って発生した風に乗って周囲に飛散して付着し、装置内を汚染することとなる。このように装置内にインクミストが付着し堆積すると、堆積したインクミストが記録紙102に付着して、記録紙102に筋状の汚れが発生することがある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、被処理物の縁部に余白を残すことなく液滴を付与する場合や、噴射する液滴を小径化した場合においても、ミスト化した液滴による装置内の汚染を防止することができる液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の液体噴射装置は、ノズル面から液体を噴射する液体噴射ヘッドと、上記液体噴射ヘッドが搭載されて主走査方向に往復移動するキャリッジとを備え、上記キャリッジまたは液体噴射ヘッドには、上記液体噴射ヘッドの主走査方向の両側に、上記キャリッジの移動に伴って発生する気流が噴射対象面に向かうよう制御する気流制御部材が設けられていることを要旨とする。
すなわち、本発明は、上記キャリッジまたは液体噴射ヘッドには、上記液体噴射ヘッドの主走査方向の両側に、上記キャリッジの移動に伴って発生する気流が噴射対象面に向かうよう制御する気流制御部材が設けられている。このため、キャリッジの往復移動に伴って発生する気流が噴射対象面に向かうことから、周囲に飛散して付着するミストが大幅に減少する。したがって、噴射対象物の縁部に余白を残すことなく液滴を噴射したり、噴射する液滴を小径化したりした場合においても、ミスト化した液滴による装置内の汚染を防止することができ、噴射対象物の汚染を防止することもできる。
本発明において、上記気流制御部材は、液体噴射ヘッドの根元部近傍から液体噴射ヘッドから離れるに従い徐々に噴射対象面に近くなる制御面を有する制御突部である場合には、キャリッジの往復移動に伴って発生する気流が上記制御面に押されて噴射対象面に向かい、ミストの周囲への飛散を効果的に減少させて装置内の汚染が防止される。
本発明において、上記制御面は凹状の湾曲面である場合には、上記制御面は液体噴射ヘッドから離れて噴射対象面に近くなるほど傾斜が大きくなるため、キャリッジの往復移動に伴って発生する気流があまり乱流を起さずにスムーズに噴射対象面に向かい、ミストの周囲への飛散を効果的に防止し、装置内の汚染が防止される。
本発明において、上記制御突部は少なくともノズル面より噴射対象面側に突出していない場合には、ノズル面と噴射対象面との距離を不必要に大きくすることがないため、ミストの周囲への飛散を防止する効果が低下しない。
本発明において、上記制御突部は噴射対象面との距離がノズル面と略一致している場合には、ノズル面と噴射対象面との距離を不必要に大きくせず、かつミストの周囲への飛散を最も効果的に防止でき、装置内の汚染を効果的に防止する。
本発明において、上記キャリッジまたは液体噴射ヘッドには、上記液体噴射ヘッドの副走査方向の両側に、上記キャリッジの移動に伴って液体噴射ヘッドの副走査方向の両側に発生する気流を上記気流制御部材に向かうようガイドする気流ガイド部材が設けられている場合には、上記キャリッジの移動に伴って液体噴射ヘッドの副走査方向の両側に発生した気流が上記気流制御部材に向かうようガイドされるため、キャリッジの往復移動に伴って噴射対象面に向かう気流の勢いが増して周囲の空気も巻き込むことから、ミストの周囲への飛散を効果的に防止し、装置内の汚染が防止される。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
以下、本発明の液体噴射装置をインクジェット式記録装置に適用した一実施の形態について説明する。
本実施形態によるインクジェット式記録装置は、ノズル開口に連通する圧力室に対応して設けられた圧力発生素子により、圧力室内のインクに圧力変動を生じさせてノズル開口からインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッドの一種)を備えている。圧力発生素子としては、例えば圧電振動子を用いることができる。
図1および図2は、本実施形態によるインクジェット式記録装置の概略構成を示した斜視図であり、図3は同インクジェット式記録装置のプラテンおよびその周辺を拡大して示した図である。
図1中符号1はキャリッジであり、このキャリッジ1はキャリッジモータ2により駆動されるタイミングベルト3を介して、ガイド部材であるキャリッジシャフト4に案内されてプラテン5の軸方向(主走査方向)Xに往復移動されるように構成されている。プラテン5は、噴射対象物である記録紙6をその裏面から支持して記録ヘッド12に対する記録紙6の位置を規定する支持部材である。
キャリッジ1、キャリッジモータ2、タイミングベルト3、およびキャリッジシャフト4は、インクジェット式記録ヘッド12をキャリッジ1と共にヘッド走査方向に走査させる走査機構を構成している。
液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド12は、ノズル面に形成された複数のノズル開口12aのそれぞれに連通する複数の圧力室12bを有し、ノズル面が記録紙6に対向する側になるようキャリッジ1に搭載されている。また、キャリッジ1には、記録ヘッド12にインクを供給するインクカートリッジ7が着脱可能に装着されている。
インクジェット式記録装置の非印刷領域であるホームポジション(図1中、右側)にはキャップ部材13が配置されており、このキャップ部材13はキャリッジ1に搭載された記録ヘッド12がホームポジションに移動した時に、記録ヘッド12のノズル面に押し当てられてノズル面との間に密閉空間を形成するように構成されている。そして、キャップ部材13の下方には、キャップ部材13により形成された密閉空間に負圧を与えるためのポンプユニット10が配置されている。
キャップ部材13の印刷領域側の近傍には、ゴムなどの弾性板を備えたワイピング手段11が記録ヘッド12の移動軌跡に対して例えば水平方向に進退できるように配置されていて、キャリッジ1がキャップ部材13側に往復移動するに際して、必要に応じて記録ヘッド12のノズル面を払拭することができるように構成されている。
本実施形態によるインクジェット式記録装置は、さらに、記録ヘッド12により印刷処理が行われる記録紙6をヘッド走査方向である主走査方向Xに対して直交する送り方向(副走査方向)Yに間欠的に搬送する送り機構を備えている。
図3に示すように、送り機構は、記録紙6を挟み込んでプラテン5上へ送るために互いに対向配置された給紙ローラ14a、14bと、印刷された記録紙6を排出するために互いに対向配置された排紙ローラ15a、15bを備えている。なお、給紙ローラ14aおよび排紙ローラ15aは従動ローラであり、給紙ローラ14bおよび排紙ローラ15bは駆動ローラである。
また、プラテン5は、給紙方向(副走査方向)Yと平行な方向に延びる複数のインク受け縦部分5c、5d、5e、5fと、給紙方向Yに対して直交するヘッド走査方向(主走査方向)Xに延びる複数のインク受け横部分5a、5bとが形成されている。
複数のインク受け縦部分5c、5d、5e、5fのうち、一対のインク受け縦部分5cはA3サイズの記録紙6の左右端がそれぞれ真上を通過するように配置されており、他の一対のインク受け縦部分5dはB4サイズの記録紙6の左右端がそれぞれ真上を通過するように配置されており、他の一対のインク受け縦部分5eはA4サイズの記録紙6の左右端がそれぞれ真上を通過するように配置されており、他の一対のインク受け縦部分5fはB5サイズの記録紙6の左右端がそれぞれ真上を通過するように配置されている。
また、複数のインク受け横部分5a、5bは、給紙側に配置されている給紙側インク受け横部分5aと、排紙側に配置されている排紙側インク受け横部分5bとからなる。
これらのインク受け部分5a、5b、5c、5d、5e、5fには、いずれも、記録ヘッド12から吐出されたインクを吸収するインク吸収部材16が配置されている。インク吸収部材16は、スポンジ、ベルイータ等で形成することができる。
図2に示したように、記録ヘッド12が搭載されたキャリッジ1を含む走査機構、送り機構、およびプラテン5等は、カバー21およびハウジング22から成るケース20の中に収納されている。
つぎに、上記キャリッジ1および記録ヘッド12の詳細について説明する。
図4は本発明が適用されたキャリッジ1および記録ヘッド12の斜視図であり、図5(a)は正面図、図5(b)は側面図である。
上記キャリッジ1には、上記記録ヘッド12の主走査方向Xの両側に、上記キャリッジの移動に伴って発生する気流が記録紙6の記録面に向かうよう制御する気流制御部材がそれぞれ設けられている。この例では、上記気流制御部材として、記録ヘッド12の根元部近傍から記録ヘッド12から離れるに従い徐々に噴射対象面である記録紙6の記録面に近くなる制御面31を有する制御突部30が設けられている。
上記各制御突部30は、キャリッジ1の記録紙6と対面する面に取り付けられており、記録ヘッド12の主走査方向Xの両側に、副走査方向Yを軸として対称となるよう設けられている。上記制御突部30の副走査方向Yの寸法は、記録ヘッド12の副走査方向の寸法と略同じに設定されており、上記制御突部30は、正面視において、記録ヘッド12側の高さが低く記録ヘッド12から離れるにしたがって高くなる大略三角形状を呈している。これにより、記録ヘッド12の主走査方向Xの両側には、制御突部30との間に副走査方向Yに向かって延びる空間36が形成されている。
上記制御突部30の記録ヘッド12側すなわち上記空間36側の面が、キャリッジ1の移動に伴って発生する気流を記録紙6側に押して気流を制御する制御面31に形成されている。上記制御面31は、記録ヘッド12の根元部近傍から記録ヘッド12から離れるに従い徐々に記録紙6に近くなるよう形成されている。そして、この例では、上記制御面31は凹状の湾曲面に形成されており、記録ヘッド12に近い部分の曲率が小さく、記録ヘッド12から離れるに従って徐々に曲率が大きくなる湾曲面に形成されている。
また、上記制御突部30は、最も記録紙6に近くなる副走査方向Yに向かって延びる頂部33が、少なくともノズル面17より記録紙6側に突出しないように形成されている。さらに、この例では、上記制御突部30の頂部33と記録紙6の記録面との距離が、ノズル面17と記録紙6の記録面との距離と略一致するように形成されている。
つぎに、上記記録装置の作用について説明する。
図6(a)に示すように、キャリッジ1がホームポジション側に向かって移動するときは、移動の後方側の制御突部30の制御面31に気流が当って当該制御面31に沿って流れ、結果的に空間36内の気流は記録紙6に向かって押さえられることとなる。その結果、記録ヘッド12から吐出されたインク滴は、記録紙6に向かって流れる気流の作用で記録紙6側に押さえられてミストになって浮遊するのが防止される。特に、キャリッジ1の移動の後方側は、噴射されたミストが浮遊しやすいので、そこに上記制御突部30を存在させることによりミストの浮遊を防止するのが効果的である。
図6(b)は、上記と反対に、キャリッジ1がホームポジションと反対側に向かって移動する状態を示している。左右が反対となっただけで同様であり、移動の後方側の制御突部30の制御面31に気流が当って当該制御面31に沿って流れ、結果的に空間36内の気流は記録紙6に向かって押さえられる。その結果、記録ヘッド12から吐出されたインク滴は、記録紙6に向かって流れる気流の作用で記録紙6側に押さえられてミストになって浮遊するのが防止される。
以上の構成により、本発明は、上記キャリッジ1には、上記記録ヘッド12の主走査方向の両側に、上記キャリッジ1の移動に伴って発生する気流が噴射対象面に向かうよう制御する気流制御部材が設けられている。このため、キャリッジ1の往復移動に伴って発生する気流が記録紙6の記録面に向かうことから、周囲に飛散して付着するミストが大幅に減少する。したがって、記録紙6の縁部に余白を残すことなくインク滴を噴射したり、噴射するインク滴を小径化したりした場合においても、ミスト化したインク滴による装置内の汚染を防止することができ、記録紙6の汚染を防止することもできる。
また、上記気流制御部材は、記録ヘッド12の根元部近傍から記録ヘッド12から離れるに従い徐々に記録紙6の記録面に近くなる制御面31を有する制御突部30であるため、キャリッジ1の往復移動に伴って発生する気流が上記制御面31に押されて記録紙6の記録面に向かい、ミストの周囲への飛散を効果的に減少させて装置内の汚染が防止される。
このとき、上記各制御突部30は、記録ヘッド12の主走査方向Xの両側に、副走査方向Yを軸として対称となるよう設けられていることから、キャリッジ1が往復移動する際のホームポジション側に向かう移動の際も、ホームポジションと反対側に向かう移動の際も、同様にミストの周囲への飛散を効果的に減少させることができるうえ、記録ヘッド12の周囲の気流の乱れが少なくなってより効果的にミスト飛散を防止できる。
また、上記制御面31は凹状の湾曲面であるため、上記制御面31は記録ヘッド12から離れて記録紙6の記録面に近くなるほど傾斜が大きくなり、キャリッジ1の往復移動に伴って発生する気流があまり乱流を起さずにスムーズに記録紙6の記録面に向かい、ミストの周囲への飛散を効果的に防止し、装置内の汚染が防止される。
さらに、上記湾曲面が、記録ヘッド12に近い部分の曲率が小さく、記録ヘッド12から離れるに従って徐々に曲率が大きくなる湾曲面に形成されていることから、キャリッジ1の往復移動に伴って発生する気流がより乱流を起さずにスムーズに記録紙6の記録面に向かい、ミストの周囲への飛散を効果的に防止しうる。
また、上記制御突部30は少なくともノズル面より記録紙6の記録面側に突出していないため、ノズル面と記録紙6の記録面との距離を不必要に大きくすることがないため、ミストの周囲への飛散を防止する効果が低下しない。
また、上記制御突部30は記録紙6の記録面との距離がノズル面と略一致しているため、ノズル面と記録紙6の記録面との距離を不必要に大きくせず、かつミストの周囲への飛散を最も効果的に防止でき、装置内の汚染を効果的に防止する。
図7は、本発明が適用されるキャリッジ1と記録ヘッド12の第2例である。
図7(a)は、制御面31が徐々に曲率が変わる湾曲面ではなく、曲率が一定で正面から見て円弧状の湾曲面に形成された例である。この例では、制御突部30自体の主走査方向Xの寸法を小型化することができる。それ以外は、上述した例と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。この例でも上述した例と同様の作用効果を奏する。
図7(b)は、制御面31が湾曲面ではなく、ストレートの傾斜面に形成された例である。この例では、制御突部30自体の形状を単純化して聖像コストを節減することができる。それ以外は、上述した例と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。この例でも上述した例と同様の作用効果を奏する。
図8は、本発明が適用されるキャリッジ1と記録ヘッド12の第3例である。
上記キャリッジ1または記録ヘッド12には、上記記録ヘッド12の副走査方向Yの両側に、上記キャリッジ1の移動に伴って記録ヘッド12の副走査方向Yの両側に発生する気流を上記制御突部30に向かうようガイドする気流ガイド部材としての気流ガイド突部32が設けられている。
上記各気流ガイド突部32は、キャリッジ1の記録紙6と対面する面に取り付けられており、記録ヘッド12の副走査方向Yの両側に、主走査方向Xを軸として対称となるよう設けられている。上記両気流ガイド突部32と両制御突部30は端部同士が連結されて一体的に形成され、記録ヘッド12の四方周囲を囲う枠状部材に形成されている。
上記気流ガイド突部32は、側面視において記録ヘッド12側の高さが低く記録ヘッド12から離れるにしたがって高くなる大略三角形状を呈している。これにより、記録ヘッド12の副走査方向Yの両側には、気流ガイド突部32との間に主走査方向Xに向かって延びる空間37が形成されている。
そして、記録ヘッド12の主走査方向Xの両側において制御突部30との間に形成された空間36と、記録ヘッド12の副走査方向Yの両側において気流ガイド突部32との間に形成された空間37と互いに連通した空間を形成している。
そして、上記気流ガイド突部32の記録ヘッド12側すなわち上記空間37側の面が、上記キャリッジ1の移動に伴って記録ヘッド12の副走査方向Yの両側に発生する気流を上記制御突部30に向かうようガイドするガイド面34に形成されている。上記ガイド面34は、この例では、記録ヘッド12の根元部近傍から記録ヘッド12から離れるに従い徐々に記録紙6に近くなるよう形成されている。また、上記ガイド面34は凹状の湾曲面に形成されており、上記制御面31と同様に、記録ヘッド12に近い部分の曲率が小さく、記録ヘッド12から離れるに従って徐々に曲率が大きくなる湾曲面に形成されている。
また、上記気流ガイド突部32は、最も記録紙6に近くなる主走査方向Xに向かって延びる頂部35が、少なくともノズル面17より記録紙6側に突出しないように形成されている。さらに、上記気流ガイド突部32の頂部35と記録紙6の記録面との距離が、ノズル面17と記録紙6の記録面との距離と略一致するように形成されている。
このように、上記気流ガイド突部32は少なくともノズル面より記録紙6の記録面側に突出していないため、ノズル面と記録紙6の記録面との距離を不必要に大きくすることがないため、ミストの周囲への飛散を防止する効果が低下しない。
また、上記気流ガイド突部32は記録紙6の記録面との距離がノズル面と略一致しているため、ノズル面と記録紙6の記録面との距離を不必要に大きくせず、かつ気流を制御してミストの周囲への飛散を最も効果的に防止でき、装置内の汚染を効果的に防止する。
つぎに、上記第3例の記録装置の作用について説明する。
図9に示すように、キャリッジ1がホームポジション側に向かって移動するときは、移動の後方側の制御突部30の制御面31に気流が当って当該制御面31に沿って流れ、結果的に空間36内の気流は記録紙6に向かって押さえられることとなる。一方、移動の前方側では、制御突部30と記録紙6との隙間から空気が流れ込んで記録ヘッド12の周囲の空間36,37で気流を生じる。このように前方から流れ込んだ空気で生じた気流は、気流ガイド突部32のガイド面34に沿って移動の後方側の制御突部30の制御面31に導かれ、当該制御面31に気流が当って記録紙6に向かって押さえられることとなる。
その結果、記録ヘッド12から吐出されたインク滴は、記録紙6に向かって流れる気流の作用で記録紙6側に押さえられてミストになって浮遊するのが防止される。このように、前方から流れ込んだ空気による気流も記録紙6側に押さえるため、キャリッジ1の往復移動に伴って記録紙6の記録面に向かう気流の勢いが増し、周囲の空気も巻き込むことから、ミストの周囲への飛散を一層効果的に防止し、装置内の汚染が防止される。
図10は、上記と反対に、キャリッジ1がホームポジションと反対側に向かって移動する状態を示している。左右が反対となっただけで同様であり、移動の後方側の制御突部30の制御面31に気流が当って当該制御面31に沿って流れ、結果的に空間36内の気流は記録紙6に向かって押さえられることとなる。一方、移動の前方側では、制御突部30と記録紙6との隙間から空気が流れ込んで記録ヘッド12の周囲の空間36,37で気流を生じる。このように前方から流れ込んだ空気で生じた気流は、気流ガイド突部32のガイド面34に沿って移動の後方側の制御突部30の制御面31に導かれ、当該制御面31に気流が当って記録紙6に向かって押さえられることとなる。
このように、上記キャリッジ1には、上記記録ヘッド12の副走査方向の両側に、上記キャリッジ1の移動に伴って記録ヘッド12の副走査方向Yの両側に発生する気流を上記制御突部30に向かうようガイドする気流ガイド突部32が設けられているため、上記キャリッジ1の移動に伴って記録ヘッド12の副走査方向の両側に発生した気流が上記制御突部30に向かうようガイドされるため、キャリッジ1の往復移動に伴って記録紙6の記録面に向かう気流の勢いが増して周囲の空気も巻き込むことから、ミストの周囲への飛散を効果的に防止し、装置内の汚染が防止される。
また、上記各気流ガイド突部32は、記録ヘッド12の副走査方向Yの両側に、主走査方向Xを軸として対称となるよう設けられていることから、記録ヘッド12の周囲の気流の乱れが少なくなり、ミストの周囲への飛散を効果的に減少させることができる。
なお、この第3例において、制御突部30の制御面31を、図7(a)(b)に示したように、曲率一定で円弧状の湾曲面に形成したりストレートの傾斜面に形成したりすることもできるし、気流ガイド突部32のガイド面34を、曲率一定で円弧状の湾曲面に形成したりストレートの傾斜面に形成したりすることもできる。また、制御突部30の制御面31を湾曲面として気流ガイド突部32のガイド面34をストレートの傾斜面に形成するように、組み合わせて適用することもできる。
なお、上述した説明では、キャリッジ1に気流制御部材としての制御突部30を設けた例を示したが、上記気流制御部材としての制御突部30は、記録ヘッド12を構成するケースヘッドに一体的に形成させる等、記録ヘッド12自体に形成するようにもできる。この場合も同様の作用効果を奏する。
本発明は、液体噴射装置に適用可能であり、その代表例としては、画像記録用のインクジェット式記録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置がある。その他の液体噴射装置としては、例えば液晶ディスプレー等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッドを備えた装置、有機ELディスプレー、面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッドを備えた装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドを備えた装置、精密ピペットとしての試料噴射ヘッドを備えた装置等があげられる。
1 キャリッジ,2 キャリッジモータ,3 タイミングベルト,4 キャリッジシャフト,5 プラテン,5a,5b インク受け横部分,5c,5d,5e,5f インク受け縦部分,6 記録紙,7 インクカートリッジ,10 ポンプユニット,11 ワイピング手段,12 記録ヘッド,12a ノズル開口,12b 圧力室,13 キャップ部材,14a,14b 給紙ローラ,15a,15b 排紙ローラ,16 インク吸収部材,17 ノズル面,20 ケース,21 カバー,22 ハウジング,30 制御突部,31 制御面,32 気流ガイド突部,33 頂部,34 ガイド面,35 頂部,36 空間,37 空間,100 記録ヘッド,101 キャリッジ,102 記録紙,103 プラテン
Claims (6)
- ノズル面から液体を噴射する液体噴射ヘッドと、上記液体噴射ヘッドが搭載されて主走査方向に往復移動するキャリッジとを備え、
上記キャリッジまたは液体噴射ヘッドには、上記液体噴射ヘッドの主走査方向の両側に、上記キャリッジの移動に伴って発生する気流が噴射対象面に向かうよう制御する気流制御部材が設けられていることを特徴とする液体噴射装置。 - 上記気流制御部材は、液体噴射ヘッドの根元部近傍から液体噴射ヘッドから離れるに従い徐々に噴射対象面に近くなる制御面を有する制御突部である請求項1記載の液体噴射装置。
- 上記制御面は凹状の湾曲面である請求項2記載の液体噴射装置。
- 上記制御突部は少なくともノズル面より噴射対象面側に突出していない請求項2または3記載の液体噴射装置。
- 上記制御突部は噴射対象面との距離がノズル面と略一致している請求項4記載の液体噴射装置。
- 上記キャリッジまたは液体噴射ヘッドには、上記液体噴射ヘッドの副走査方向の両側に、上記キャリッジの移動に伴って液体噴射ヘッドの副走査方向の両側に発生する気流を上記気流制御部材に向かうようガイドする気流ガイド部材が設けられている請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
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-
2005
- 2005-03-14 JP JP2005070507A patent/JP2006248133A/ja not_active Withdrawn
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CN101947882A (zh) * | 2009-07-09 | 2011-01-19 | 佳能株式会社 | 喷墨打印装置 |
JP2011016305A (ja) * | 2009-07-09 | 2011-01-27 | Canon Inc | インクジェット記録装置 |
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CN101947882B (zh) * | 2009-07-09 | 2013-10-30 | 佳能株式会社 | 喷墨打印装置 |
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