JP2006247968A - インク液混合装置、インク液製造装置、製造方法、洗浄方法及び該製造方法で製造されたインク、及びそれを収納したインクカートリッジ - Google Patents

インク液混合装置、インク液製造装置、製造方法、洗浄方法及び該製造方法で製造されたインク、及びそれを収納したインクカートリッジ Download PDF

Info

Publication number
JP2006247968A
JP2006247968A JP2005066318A JP2005066318A JP2006247968A JP 2006247968 A JP2006247968 A JP 2006247968A JP 2005066318 A JP2005066318 A JP 2005066318A JP 2005066318 A JP2005066318 A JP 2005066318A JP 2006247968 A JP2006247968 A JP 2006247968A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
liquid
tank
ink liquid
discharge port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005066318A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Hatada
茂雄 旗田
Hiromitsu Mizuno
弘光 水野
Moriaki Saito
守明 斉藤
Hideki Sato
英樹 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2005066318A priority Critical patent/JP2006247968A/ja
Publication of JP2006247968A publication Critical patent/JP2006247968A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 従来又は先行するインク液混合装置をさらに改善し、表面浮遊物の混合能力が優れており、段取りの時間が短くてすみ、液ハネが生じにくく気泡の巻き込みも少ないインク液混合装置を提供すること。
【解決手段】 少なくともインク原料成分液混合タンクと、該タンク内下部に設けられた排出口と、上部に設けられた吐出液のための吐出口と、該吐出液を加圧して前記吐出口に輸送する圧送手段と、該排出口から抜き出した混合未完の被混合液を再度、循環して少なくとも前記吐出液の一部となす液循環手段を有するインク液混合装置であって、前記タンク内で前記被混合液の液面より上に位置する板状体を有し、前記吐出口は、前記タンク内の被混合液中に吐出液を吐出してタンク内に水流を形成する吐出ノズルに設けられたものであり、該吐出ノズルが該板状体に一体化されていることを特徴とするインク液混合装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インクジェット用インク液混合装置、製造装置に関するものであり、液体混合装置に応用される。
インクジェット用インクの混合に従来主に用いられている攪拌翼による混合装置(例えば化学工学便覧改定六版の426ページに記載)では、攪拌エネルギーが弱いため攪拌時間が長くかかり、攪拌時間を短くすると攪拌不足によるインクの不均一化や固形材料の溶け残りが生じやすかった。さらに泡の巻き込みも多く、表面の泡や液の乾燥による固形分の生成や物性変動を生じたり、特に顔料インクでは泡を巻き込むと分散破壊を起こす場合があり、混合液の品質低下の一因となっていた。一方、品種変更の際は複雑な形状の攪拌翼をタンクから引き上げて洗浄する必要があるため洗浄に時間がかかっていた。特にインクジェット用インクは極めてコンタミの悪影響が大きく、少量のコンタミでもプリンタの信頼性低下、目詰まりの原因となるため、洗浄性の確保は品質のためにも重要である。また、近年普通紙でのにじみ防止、乾燥性向上のため高粘度インクが用いられるようになっているが、高粘度インクでは低粘度インクと比較して攪拌効率が悪く、より攪拌時間が短くて済む混合装置が求められている。
液流による混合装置は、従来の攪拌翼による混合装置と異なり洗浄性に優れノズル近傍の攪拌効率が特に良いため、ノズルを表面近傍に設置することで表面浮遊物の攪拌効率を向上させることが可能である。一方、ノズルと水面の距離によって泡の巻き込みや混合効率が大きく異なるためノズルの位置を液表面から一定に保持することが必要であるが、従来の装置ではノズル位置の調整に時間がかかっており、生産効率の低下につながっていた。
特許文献1(特開昭63−7828号公報)には、液体混合槽外部に循環ポンプと中央部に垂直に液流パイプを設置し、そのポンプより槽内部または底部において円周方向に配設された液体吐出または吸引ノズルを用いて槽内部に混合旋回流を生じさせ,内部流体を均一に混合させる混合装置が開示されているが、該混合装置では底部滞留物の混合効率が充分ではなく、気泡の巻き込みも多い傾向がある。
特許文献2(特開昭63−33897号公報)には、縦向きの円筒状部分とその下部に連なる下狭まりの正芯型錐形底部を混合槽に備えさせ、前記円筒状部分に前記混合槽から抜出した被処理液を噴出するための第1ノズルを付設した混合装置であって、前記錐形底部の下端部から前記混合槽内にそこから抜出した被処理液を吹上げる第2ノズルを設け、前記錐形底部内で前記混合槽から抜出した被処理液を前記錐形底部内に噴出する第3ノズルを設け、前記円筒状部分と錐形底部の境界部分あるいはその近くに、前記混合槽内の被処理液をその循環のために取出す管路を接続してある事を特徴とする混合装置が開示されているが、該混合装置ではノズルやポンプの数が多く洗浄が困難である。
特許文献3(特開2002−113342号公報)には、液体を貯留する周壁が略円筒形状のタンクと、貯留された液体を攪拌することができる攪拌装置とを有する攪拌装置付きタンクであって、前記攪拌装置は前記タンクの中央底部近傍に設けられ、タンク上方に向けて前記タンク内に液体を噴出可能な第一液導管と、前記タンク内に設けられ、前記第一液導管から噴出される液体が衝突することにより前記タンク内にスワール流を発生させるスワール流発生部と、前記タンク底部に開口端を有し、タンクから液体を排出させる第二液導管と、前記第二液導管から液体を再度前記第一液導管に導入させるとともに、前記第一液導管内にジェット流を形成させる循環用ポンプとを有する攪拌装置付きタンクが開示されているが、この装置では液体成分は効率よく攪拌できるが固体やゲル状物質はタンク底部に滞留するため攪拌効率が悪い。
特許文献4(特開2004−122663号公報)には、排出口の中心からタンク中心までの距離がタンクの半径の1/4以上3/4未満であることを特徴とするインク液混合装置が開示されているが、該混合装置では表面浮遊物の混合効率に劣る傾向がある。
我々は、先に特許文献5(特願2004−228687号明細書)で、吐出口を液表面から10mm以上100mm以下の深さとし、吐出口の水平方向の向きが吐出口とタンク中心を通る直線から±30°以内であることを特徴とするインク液混合装置を提案している。該混合装置は、表面浮遊物の混合効率は非常に優れているが吐出口の深さが攪拌効率に大きく効いてくるためノズルの深さを合わせるのに手間がかかり段取りに時間がかかり、またノズルから吐出された液がタンク壁面に衝突する際に液ハネが生じて周囲を汚す恐れがあるのみならず気泡の巻き込みの原因ともなり、吐出速度向上によるさらなる攪拌効率の向上が困難である。
また、我々は、先に特許文献6(特願2005−38411号明細書)で、少なくともタンク内部に設けられた排出口と1つ以上の吐出口を有し、排出口から抜き出したインクを加圧しタンク内の吐出口より吐出し、水流によって混合を行なうことを特徴とするインク液混合装置において、直線的な流れを生成する吐出口と平面的な流れを生成する吐出口の双方を有することを特徴とするインク液混合装置を提案案しているが、特許文献4と同様の欠点(段取りの手間、液ハネ、気泡混入)は解消されていない。
特開昭63−7828号公報 特開昭63−33897号公報 特開2002−113342号公報 特開2004−122663号公報 特願2004−228687号明細書 特願2005−38411号明細書
したがって、本発明は、上記特許文献5及び6に記載のような従来又は先行するインク液混合装置をさらに改善し、表面浮遊物の混合能力が優れており、段取りの時間が短くてすみ、液ハネが生じにくく気泡の巻き込みも少ないインク液混合装置を提供することを目的としている。
上記課題は、本発明の(1)〜(31)によって解決される。
(1)「少なくともインク原料成分液混合タンクと、該タンク内下部に設けられた排出口と、上部に設けられた吐出液のための吐出口と、該吐出液を加圧して前記吐出口に輸送する圧送手段と、該排出口から抜き出した混合未完の被混合液を再度、循環して少なくとも前記吐出液の一部となす液循環手段を有するインク液混合装置であって、前記タンク内で前記被混合液の液面より上に位置する板状体を有し、前記吐出口は、前記タンク内の被混合液中に吐出液を吐出してタンク内に水流を形成する吐出ノズルに設けられたものであり、該吐出ノズルが該板状体に一体化されていることを特徴とするインク液混合装置。」
(2)「前記板状体が、前記被混合液の液面変動に応じて前記タンク内で可動であることを特徴とする前記(1)に記載のインク液混合装置。」
(3)前記板状体は、穴が設けられたものであることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のインク液混合装置。」
(4)「前記板状体の密度がインクの密度より小さいことを特徴とする前記(1)乃至(3)のいずれかに記載のインク液混合装置。」
(5)「前記板状体が、可撓性のある材料で構成されており、面積がタンクの水平断面積以上であることを特徴とする前記(1)乃至(4)のいずれかに記載のインク液混合装置。」
(6)「前記板状体の下面と前記吐出口の間の距離が100mm以下であることを特徴とする前記(1)乃至(5)のいずれかに記載のインク液混合装置。」
(7)「前記板状体が、前記吐出口から前記タンク内の被混合液中に吐出された吐出液により形成された前記水流がタンク壁面に衝突する液面近傍を少なくとも覆う広さのものであることを特徴とする前記(1)乃至(6)のいずれかに記載のインク液混合装置。」
(8)「前記タンクの水平断面が非円形であり、板状体の長辺がタンク水平断面の短辺より長いことを特徴とする前記(1)乃至(5)のいずれかに記載のインク液混合装置。」
(9)「前記板状体が、撥インク性の材料で構成されているか撥インク性のコーティングが施されているものであることを特徴とする前記(1)乃至(8)のいずれかに記載のインク液混合装置。」
(10)「前記吐出口の水平方向の吐出向きが吐出口とタンク中心を通る直線から±30°以内であることを特徴とする前記(1)乃至(9)のいずれかに記載のインク液混合装置。」
(11)「前記タンクの垂直方向への傾斜角が水平面から0°〜45°であることを特徴とする前記(1)乃至(10)のいずれかに記載のインク液混合装置。」
(12)「前記板状体は、前記液流がタンク壁面に衝突する位置の近傍に、下降流形成部が設けられたものであることを特徴とする前記(1)乃至(11)のいずれかに記載のインク液混合装置。」
(13)「前記下降流形成部の傾斜角が水平面より15°以上60°以下であることを特徴とする前記(12)に記載のインク液混合装置。」
(14)「前記下降流形成部の水平方向の長さがタンク直径の10%以上であることを特徴とする前記(12)又は(13)に記載のインク液混合装置。」
(15)「前記下降流形成部の垂直方向の長さがタンク直径の10%以上100%以内であることを特徴とする前記(12)乃至(14)のいずれかに記載のインク液混合装置。」
(16)「前記吐出口の垂直方向の向きが水平面より±15゜以内であることを特徴とする前記(12)乃至(15)のいずれかに記載のインク液混合装置。」
(17)「前記タンクは、その底面が曲面であることを特徴とする前記(1)乃至(16)のいずれかに記載のインク液混合装置。」
(18)「前記排出口が、タンク内の最下端に位置することを特徴とする前記(1)乃至(17)のいずれかに記載のインク液混合装置。」
(19)「前記吐出口から吐出されるインク材料液の流速が1m/s以上30m/s以下であることを特徴とする前記(1)乃至(18)のいずれかに記載のインク液混合装置。」
(20)「前記タンクの容量(L)/吐出口の断面積(mm)が1以上10以下であることを特徴とする前記(1)乃至(19)のいずれかに記載のインク液混合装置。」
(21)「前記(1)乃至(20)のいずれかに記載のインク液混合装置を含むことを特徴とするインク液製造装置。」
(22)「少なくともインク液混合装置、ろ過装置からなるインク液製造装置のうち、混合用の循環ポンプとろ過用の送液ポンプを兼用することを特徴とする前記(21)に記載のインク液製造装置。」
(23)「前記(21)又は(22)に記載のインク液製造装置を用いることを特徴とするインク液製造方法。」
(24)「前記(21)乃至(23)のいずれかに記載のインク液製造装置に洗浄液を入れ、循環させた後に排液を行なうことを特徴とするインク液製造装置の洗浄方法。」
(25)「前記(21)乃至(24)のいずれかに記載のインク液製造装置で製造されたことを特徴とするインク。」
(26)「粘度が20mPa・s以下であることを特徴とする前記(25)に記載のインク。」
(27)「粘度が4mPa・s以上であることを特徴とする前記(25)又は(26)に記載のインク。」
(28)「前記(21)乃至(24)のいずれかに記載のインク液製造装置で製造されたインクを収容したことを特徴とするインクカートリッジ。」
(29)「前記(21)乃至(24)のいずれかに記載のインク液製造装置で製造されたインクを吐出させるヘッドを備えたことを特徴とするインクジェット装置。」
(30)「前記(21)乃至(24)のいずれかに記載のインク液製造装置で製造されたインクを用い、インクジェットプリンタで印字することを特徴とする画像形成方法。」
(31)「前記(21)乃至(24)のいずれかに記載のインク液製造装置で製造されたインクを用い、インクジェットプリンタで印字されたことを特徴とする画像形成物。」
本発明により、吐出ノズルの上部に板状体を配置していることで吐出ノズルと板の間隔、すなわち吐出ノズルと水面の間隔を一定に保つことができ段取りの手間を省くことができ、表面浮遊物の混合能力が優れるインク液混合装置が提供されるという極めて優れた効果が発揮される。
また、吐出口から吐出された液がタンク壁面に衝突する近傍を板で覆うことにより液ハネを防止することができ、吐出速度向上によるさらなる攪拌効率の向上が可能であり、また、板の密度をインクの密度より小さくすることにより板を水面に浮遊させることが可能であり、水面からノズルまでの距離をより容易に一定に保つことができ段取りの時間が短くてすむという極めて優れた効果が発揮される。
また、板を可撓性のある材料で構成し、面積をタンクの水平断面積以上とすることにより板をタンク内壁に密着保持させることができ、より液ハネを生じにくくすることが可能であり、板下端と吐出口の距離を100mm以下とすることにより表面浮遊物の攪拌効率を向上させることができ、タンクの水平断面を非円形とし、板の長辺をタンク水平断面の短辺より長くすることによりタンク内でのノズル及び板の回転を防止することができ、板に穴を開けることでノズルをタンクに入れたままの状態でもインク液を投入できるのみならず、攪拌時にインク液内の気泡を排出することもでき、板を撥インク性の材料で構成するか撥インク性のコーティングを施すことによりインク攪拌時に原材料が板にくっつくことによる攪拌効率の低下を防止でき、洗浄性も向上できるという極めて優れた効果が発揮される。
以下、図面に基いて本発明を詳細かつ具体的に説明する。
図1には、本発明のインク液混合装置の1例が示される。この例のインク液混合装置は、少なくともインク原料成分液混合タンク(T)と、該タンク(T)内下部に設けられた排出口(2)と、上部に設けられた吐出液(1b)(本明細書では、便宜上簡略化して「インク液」ともいう)のための吐出口(1a)と、該吐出液(1b)を加圧して前記吐出口に輸送する圧送手段(不図示、後程詳述)と、排出口(1a)から抜き出した混合未完の被混合液(5)(本明細書では、便宜上これも簡略化して「インク液」ともいう)を再度、循環して少なくとも吐出液(1b)の一部となす液循環手段(不図示、後程詳述)を有するインク液混合装置であって、タンク(T)内で被混合液(5)の液面より上に位置する板状体(3)を有し、吐出口(1a)は、タンク(T)内の被混合液(5)中に吐出液を吐出してタンク内に矢印方向の水流を形成する吐出ノズル(1)に設けられたものであり、吐出ノズル(1)が板状体(3)に一体化されているインク液混合装置である。
本装置では、吐出ノズル(1)の上部に、このノズル(1)と一体化しこれを保持する板状体(3)を液水面に位置するように設置することで、容易に吐出ノズル(1)の位置合わせを行なうことができるため段取りの時間が短くてすむ。すなわち液表面と吐出ノズル(1)の吐出口(1)との間の距離(6)は、図2に示されるように、板状体(3)の下面と吐出ノズル(1)の吐出口(1a)との間の距離となるため、ノズル(1)と一体保持された板状体(3)をタンク(T)内に入れ、板状体(3)を水面に合わせるだけでノズル(1)の吐出口(1a)が混合に最適な深さとなり、微調整が不要となる。さらに吐出口(1a)から吐出された液がタンク壁面に衝突する近傍も板状体(3)で覆うことにより液ハネを防止できるためノズル(1)からの吐出速度を上げ、さらなる攪拌効率向上を達成することが可能である。
板状体(3)は、前記被混合液の液面変動に応じて前記タンク(T)内で可動(摺動可能)であることも好ましい。板状体(3)としては平板、曲板、付随物の付いた板等を用いることができるが、板状体(3)の密度をインクの密度より小さくすることで板状体(3)を水面に浮遊させることが可能であり、板状体(3)付きのノズルをタンク(T)内に入れるだけで水面から吐出口(1)までの距離(6)を一定に保つことができ、さらに段取りの時間が短くてすむ。
また、板状体(3)を可撓性のある材料で構成し、面積をタンク(T)の水平断面以上とすることで板状体(3)をタンク内壁に密着保持させることができ、より液ハネを生じにくくすることが可能である。
可撓性のある材料としては、主にゴムと熱可塑性エラストマーが挙げられ、ゴムとしてはニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、ふっ素ゴム(FKM)、シリコーンゴム(VMQ)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM)、ブチルゴム(IIR)、ウレタンゴム(U)、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム(CSM)、エピクロルヒドリンゴム(CO,ECO)、天然ゴム(NR)等、熱可塑性エラストマーとしてはスチレン系(SBC)、塩ビ系(TPVC)、オレフィン系(TPO)、ウレタン系、ポリエステル系、ニトリル系、ポリアミド系(TPAE)、フッ素系、塩素化ポリエチレン(CPE)、1,2−ポリブタジエン、トランス1,4−IR、シリコーン系、塩素化エチレンコポリマー架橋体アロイ、エステルハロゲン系ポリマーアロイが挙げられる。また、ここで言う板状体(3)の面積には後ほど記載する穴による減少分は含まない。
板状体(3)下面と吐出口(1a)の距離(6)は100mm以下であることが好ましい。板状体(3)下面と吐出口(1a)の距離(6)が100mmを超えると表面浮遊物の混合効率が低下する傾向がある。
タンク(5a)の水平断面を非円形とし、板状体(3)の長辺をタンク水平断面の短辺より長く構成することで、タンク(T)内でのノズル(1)及び板状体(3)の回転を防止することができる。非円形のタンク水平断面としては楕円や多角形が挙げられるが、角のない楕円が液溜まりが生じずに好ましい。
板状体(3)の一部に穴(4)を開けることで、ノズル(1)をタンク(T)に入れたままの状態でもインク液を投入できるのみならず、攪拌時にインク液内の気泡を排出することもできる。穴(4)を開ける位置としては攪拌時に液があふれ出ないような場所が望ましく、吐出液によりタンク内で形成される水流がタンク壁面に衝突する液面近傍に穴(4)を設けることは避けることが好ましい。
板状体(3)を撥インク性の材料で構成するか、撥インク性のコーティングを施すことによりインク攪拌時に原材料が板状体(3)にくっつくことによる攪拌効率の低下を防止でき、洗浄性も向上できる。
吐出口(1)の水平方向の向き(8)は中心線(9)から±30゜以内が好ましく、±15゜以内がさらに好ましい(図3参照)。±30゜を外れると横渦が生成しやすくなり、タンク(T)中心部に表面滞留物が溜まりやすく、混合効率低下の原因となる。なお、吐出口(1a)の水平方向の向きとは吐出口とタンク中心を通る直線(中心線)(9)と吐出口(1a)の向きとの間の角度のことである。
図2に示されるように、タンク(T)の垂直方向の傾斜角(7)は0°より大きく45°以内であることが好ましい。
本発明におけるタンク(T)の垂直方向の傾斜角(7)は、吐出ノズル(1)の吐出口(1a)から吐出されたインク液(5)がタンク壁面に衝突した際に下向きの流れとなる向きを正の方向とする(図2参照)。
タンクの垂直方向の傾斜角(7)を0°より大きくすることにより、吐出口(1)から吐出されたインク液(5)がタンク壁面に衝突した際に下向きの流れとなり、タンク(T)内に縦渦が生じ上下の攪拌が促進される効果がある。なお傾斜角(7)が45°を超えると傾斜角が45°以下と同一容量のタンクとする場合に直径を大きくするかタンク(T)を深くする必要があるため装置が大きくなり、攪拌効率も低下する傾向がある。
一方、タンクの垂直方向の傾斜角を0°とし、ノズル(1)を下方向に向けた場合、ノズル(1)をタンク(T)端部に設置した場合、タンク(T)表面に流速の小さいところができ、混合効率が低下する傾向がある。またノズル(1)をタンク(T)中央近傍に設置した場合、液の投入や洗浄時の作業性が悪くなる傾向がある。
一方、図4に示されるように、吐出ノズル(1)の吐出口(1a)から吐出された吐出液(1b)がタンク壁面に衝突する位置の近傍に下降流形成部(15)を設けることでも縦渦を生成することができる。本発明の下降流形成部(15)は吐出ノズルから吐出された吐出液(1b)によりインク液(5)に生じた液流を下方向の流れとし、表面浮遊物をタンク内に溶け込ませる効果がある。下降流形成部(15)は板状体(3)と別に設けることも可能であるが、板状体(3)と一体とした方が作業性が優れるため好ましい。
図5に示されるように、下降流形成部(15)の傾斜角(θ)は水平面より15°以上60°以下であることが望ましい。水平面より15°未満あるいは60°を超える場合は下降流形成効果が弱いため表面浮遊物を溶け込ませる効果に劣る傾向がある。なお、下降流形成部(15)が平面でない場合は下降流形成部(15)の面積の50%以上が水平面より15°以上60°以下であることが好ましい。
下降流形成板(15)の水平方向の長さ(L2)はタンク直径の10%以上が好ましい。10%未満では幅が狭すぎて効果が小さくなる傾向がある。
本発明における下降流形成板(15)の水平方向の長さ(L2)とは、図5に示されるように、タンクを上部から見たときの下降流形成板(15)と液面からなる線分の長さであり、攪拌開始前におけるインク液表面と下降流形成板(15)との界面からなる線分の両端の直線距離である。
下降流形成板の垂直方向の長さ(L3)はタンク直径の10%以上100%以内が好ましい。10%未満では高さが低すぎて効果が小さく、100%を超えると高さが高すぎるためタンク内への設置が困難になる。
吐出口(1a)の垂直方向の向きは水平面より±15゜以内が好ましい。±15゜から外れると攪拌効率が悪くなる傾向がある。
本発明のインク液混合装置の底面は平板でなく曲面とし、側面と滑らかに接続することが望ましい。また排出口(2)が最下端となるよう形成することがさらに望ましい。すなわち底面が平板であると側面と底面の継ぎ目部分に液溜まりが生じるばかりでなく、吐出口(1a)から排出口(2)への水流がスムーズに流れず攪拌効率が低下する傾向がある。また排出口(2)が最下端でないとやはり液溜まりが生じ攪拌効率や洗浄の効率が低下する傾向にある。
吐出口(1a)から吐出されるインク液の流速は1m/s以上30m/s以下が好ましく、5m/s以上20m/s以下がさらに好ましい。インク液の流速が1m/s未満である場合は流速が低すぎるため攪拌が不充分であり、30m/sを超えると流速が高すぎるため気泡を巻き込んで液体の品質劣化の原因となる。
本発明におけるインクの流速とは単位時間に吐出口(1a)から吐出されるインクの体積と吐出口(1a)の断面積から計算される値のことである。
タンクの容量(リットル;L)/吐出口の断面積(mm)は1以上10以下が好ましく、2以上7以下がさらに好ましい。1未満では吐出口が太いため攪拌に充分な流速を確保するためには大容量のポンプを接続する必要があるため設備コストがかかり、10を超えると吐出口が細すぎて攪拌が不充分になる。
本発明で開示される混合装置はインク液、特にインクジェットインクの混合攪拌に有用である。すなわちインク液は少量のコンタミでもプリンタのノズルヘッドの目詰まり等の信頼性低下の原因となり、表面の泡や巻き込んだ気泡による固形分の生成や物性変動を引き起こし、また顔料インクでは分散の不安定化等の品質劣化を生じやすいからである。
一般的にインクの製造工程では混合工程の後にインク中の不純物を除くろ過工程が必要であるが、混合用の循環ポンプとろ過用の送液ポンプを兼用することにより一つの動力源で攪拌とろ過の2工程をまかなうことができ、設備コスト、設備スペースの点で有利である。
而して、本発明はまた、図6に示されるように、直線的な流れを生成する吐出口(1a)を有する吐出ノズル(1)、被処理液を混合するためのタンク(T)、該タンク(T)の底部に設けられた排出口(2)、該排出口(2)に連なる排出管(P2)、該排出管(P2)の下流に設けられた圧輸手段の1例としてのポンプ(17)、該ポンプ(17)と該直線的な流れを生成する吐出口(1a)を有する吐出ノズル(1)の間に位置し、ポンプより吐出されたインク液の循環側またはろ過側への切り替えを行なうためのバルブ(18)、該ポンプ(17)と該バルブ(18)とを連結し、排出液を前記タンク(T)に循環するための連結パイプ(16)、該バルブ(18)の下流に位置し、インク中の粗大粒子、不純物をろ過するためのろ過装置(19)を有するインク液製造装置を提供する。このインク液製造装置においては、タンク上部より導入された被処理液は、排出口(2)から排出し、ポンプ(17)を経て装置外に排出され、バルブ(18)を循環側に切り替えることにより、少なくとも一部の液が、連結パイプ(16)からバルブ(18)を経て、再度、吐出口(1a)から、被処理液を混合するためのタンク(T)に導入され、直線的な流れを生成する吐出口(1a)から吐出され、壁面(W)に沿って下降されつつ混合される。混合後、バルブ(18)をろ過側に切り替えることによりタンク(T)から排出され、ろ過装置(19)によりろ過される。
該インク液製造装置の洗浄方法として、インク液製造装置からインクを抜き出した後に水、有機溶剤等の洗浄液を入れ、循環させた後に排液を行なう洗浄方法が装置の洗浄を簡便に行なうことができて好ましい。
上記の製造装置でのインクの製造方法は、色材、水溶性有機溶剤、界面活性剤、水等のインク原材料をタンクに投入後ポンプ循環により均一になるまで混合攪拌を行ない、インクを製造する。この後ろ過装置にインクを圧送し、ろ過を行なっても良い。なお色材として染料は固体または水溶液のいずれの状態で投入しても良いし、顔料は分散液として投入することができる。
本発明のインクに用いる色材は、例えば、染料としてはカラーインデックス分類によるところの酸性染料、直接染料、及び反応性染料が挙げられる。
より具体的な例として酸性染料としてはアシッドイエロー17、アシッドイエロー23、アシッドイエロー42、アシッドイエロー44、アシッドイエロー79、アシッドイエロー142、アシッドレッド35、アシッドレッド42、アシッドレッド52、アシッドレッド82、アシッドレッド87、アシッドレッド92、アシッドレッド134、アシッドレッド249、アシッドレッド254、アシッドレッド289、アシッドブルー1、アシッドブルー9、アシッドブルー15、アシッドブルー59、アシッドブルー93、アシッドブルー249、アシッドブラック2等がある。
直接染料としてはダイレクトイエロー33、ダイレクトイエロー44、ダイレクトイエロー50、ダイレクトイエロー86、ダイレクトイエロー144、ダイレクトオレンジ26、ダイレクトレッド9、ダイレクトレッド17、ダイレクトレッド28、ダイレクトレッド81、ダイレクトレッド83、ダイレクトレッド89、ダイレクトレッド225、ダイレクトレッド227、ダイレクトブルー15、ダイレクトブルー76、ダイレクトブルー86、ダイレクトブルー200、ダイレクトブルー201、ダイレクトブルー202、ダイレクトブラック19、ダイレクトブラック22、ダイレクトブラック32、ダイレクトブラック38、ダイレクトブラック51、ダイレクトブラック154、ダイレクトブラック168が挙げられる。
反応性染料としてはリアクティブイエロー17、リアクティブレッド6、リアクティブレッド180、リアクティブブルー2が本発明に用いられる好ましい例である。
顔料としては、ブラック顔料はファーネス法あるいはチャネル法で製造されたカーボンブラック、またはこれらの顔料に表面処理をした自己分散顔料等が挙げられる。
イエロー顔料はピグメントイエロー1、ピグメントイエロー2、ピグメントイエロー3、ピグメントイエロー12、ピグメントイエロー13、ピグメントイエロー14、ピグメントイエロー16、ピグメントイエロー17、ピグメントイエロー73、ピグメントイエロー74、ピグメントイエロー75、ピグメントイエロー83、ピグメントイエロー93、ピグメントイエロー95、ピグメントイエロー97、ピグメントイエロー98、ピグメントイエロー114、ピグメントイエロー120、ピグメントイエロー128、ピグメントイエロー129、ピグメントイエロー138、ピグメントイエロー150、ピグメントイエロー151、ピグメントイエロー154、ピグメントイエロー155、ピグメントイエロー180等が挙げられる。
マゼンタ顔料としては、ピグメントレッド5、ピグメントレッド7、ピグメントレッド12、ピグメントレッド48(Ca)、ピグメントレッド48(Mn)、ピグメントレッド57(Ca)、ピグメントレッド57:1、ピグメントレッド112、ピグメントレッド122、ピグメントレッド123、ピグメントレッド168、ピグメントレッド184、ピグメントレッド202、ピグメントバイオレット19等が挙げられる。
シアン顔料としては、ピグメントブルー1、ピグメントブルー2、ピグメントブルー3、ピグメントブルー15、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー16、ピグメントブルー22、ピグメントブルー60、バットブルー4、バットブルー60、アルミニウムフタロシアニン等が挙げられる。
インクへの添加剤としては、水の他に水溶性有機溶剤としてメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール等のアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセリン等の多価アルコール、上記多価アルコールと上記アルコールを脱水縮合して得られるモノエーテル誘導体及びジエーテル誘導体、N−メチルピロリドン、2−ピロリドン等のピロリドン誘導体、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、またノニオン、アニオン、カチオン、両性の各種の界面活性剤、防腐剤等が挙げられる。
本発明のインクの粘度としては20mPa・s以下が好ましい。インクの粘度が20mPa・sより高いと本混合装置で攪拌するには粘度が高すぎるため混合が充分に行なわれない可能性があり、またインクとしてもプリンタのヘッドからの吐出が不安定になりやすい。なお、インク構成成分の1種以上は粘度が100mPa・s以上のものがあっても良い。また、インクの粘度が4mPa・s以上の場合、気泡が混入しやすく抜けにくいため、気泡の巻き込みが少ない本装置は特に有用である。
本発明におけるインクの粘度とは東機産業株式会社製粘度計RE80Lでローター1゜34×R24を用い、温度25℃、回転数20rpmで測定した値のことである。
上記のインクを印字する方法としては連続噴射型あるいはオンデマンド型が挙げられる。オンデマンド型としてはピエゾ方式、サーマルインクジェット方式、静電方式等、いずれの方法でも使用できる。例えば図7に示されるようなインクジェット装置に適用することができる。
図7に図示するように、このインクジェット装置(50)は、紙送りモータ(51)によって用紙(52)を搬送する機構と、キャリッジモータ(53)によってキャリッジ(54)をプラテン(55)と対向しながら往復動させる機構と、キャリッジ(54)に搭載された印刷ヘッド(56)を駆動してインクの吐出およびドット形成を制御する機構と、これらの紙送りモータ(51)、キャリッジモータ(53)、印刷ヘッド(56)および操作パネル(57)との信号のやり取りを司る制御回路(58)とから構成されている。
記録媒体である用紙(52)を搬送する機構は、紙送りモータ(51)の回転をプラテン(55)のみならず、図示しない用紙搬送ローラに伝達するギヤトレインを備える。また、キャリッジ(54)を往復動させる機構は、プラテン(55)の軸と並行に架設されキャリッジ(54)を摺動可能に保持する摺動軸(59)と、キャリッジモータ(53)との間に無端状の駆動ベルト(60)を張設するプーリ(61)と、キャリッジ(54)の原点位置を検出する位置検出センサ(62)等から構成されている。
なお、制御系については、図示しないが、インクジェット装置内に設けられた制御回路は、例えば、周知のCPU、プログラムなどを記憶したP−ROM、RAM、文字のドットマトリクスを記憶したキャラクタジェネレータ(CG)などを中心とする算術論理演算回路として構成されており、この他、外部のモータ等とのインタフエースを専用に行なうI/F専用回路、このI/F専用回路に接続され印刷ヘッド(56)を駆動するヘッド駆動回路、同じく紙送りモータ(51)およびキャリッジモータ(53)を駆動するモータ駆動回路等を備える。
以下、実施例に基づき本発明をより詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されないものである。
(実施例1)
インク液製造装置の概略構成図を図5に示す。タンク(半径150mm、深さ800mm、容量40L、底面は曲面とした)に排出口と板付きの吐出口を設け(板の材質=シリコーンゴム(密度0.95g/cm)、板の面積はタンクの水平断面積と同一で直径5cmの穴×2個、板下端と吐出口の距離=50mm、タンクの水平断面=楕円、吐出口の水平方向の向き=0゜、タンクの垂直方向の傾斜角=30゜、吐出口の垂直方向の向き=0゜、吐出口の断面積=12.6mm(4mmφ)、インク密度1.08g/cm、排出口はタンクの最下端に設置した)ポンプとして株式会社花塚製作所製ロータリーポンプMF25を接続し、下記処方1のインク原材料を投入後バルブを混合側に切り替えてポンプを回転数850rpmで30分運転しインクの混合を行なった。インクの流速は12m/sであった。混合時に液ハネは生じず、気泡の混入も少なかった。混合後、バルブをろ過側に切り替えて回転数250rpmでろ過を行ない(使用フィルター:日本ポール社製プロファイルII、1.0μm10インチ)インク(a)を得た。インクタンク使用後、純水を約5L投入して循環させた後、バルブをろ過側に切り替えて排液を行なうサイクルを数回繰り返してタンクの洗浄を行なったところ、インクタンクの洗浄は非常に容易だった。
・処方1(20kg)。粘度:2.6mPa・s
顔料分散液:キャボット社製、CAB−O−JET300
(自己分散ブラック顔料、固形分15%) 6666g
グリセリン 1000g
ジエチレングリコール 3000g
ポリオキシエチレン(3)アルキル(C13)エーテル酢酸ナトリウム 200g
シリコーン系消泡剤(日本ユニカー(株)社製、FZ−2123) 2g
水 9132g
(実施例2)
インク仕込み量を40kg(処方1を2倍にしたもの)にし、吐出口の液表面からの深さ=80mm、タンクの傾斜角=15゜、吐出口の垂直方向の向き=+5゜、吐出口の断面積を7.1mm(3mmφ)にした以外は実施例1と同様にしてインクを調合、ろ過し、インク(b)を得た。インクの流速は18m/sであった。混合効率が実施例1より悪かったがインクの調合は可能だった。
実施例3
インク仕込み量を40kgとし、吐出口の液表面からの深さ=30mm、タンクの傾斜角=0゜にした以外は実施例1と同様にしてインクを調合、ろ過し、インク(c)を得た。インクの流速は12m/sであった。混合効率が実施例1より悪かったがインクの調合は可能だった。
実施例4
インク仕込み量を40kgにし、板に下降流形成部として水平方向の長さ=200mm、垂直方向の長さ=100mm、傾斜角=60゜のシリコーンゴム塊を設け、吐出口の水平方向の向き=15゜、タンクの垂直方向の傾斜角=0゜、吐出口の垂直方向の向き=−5゜とした以外は実施例1と同様にしてインクを調合、ろ過し、インク(d)を得た。インクの流速は12m/sであった。表面浮遊物の混合効率が実施例1と比べてやや劣ったがインクの調合は可能だった。
実施例5
タンクの傾斜角=45゜吐出口の水平方向の向き=0゜とし、下降流形成板として水平方向の長さ=200mm、垂直方向の長さ=200mmの板を用い、下降流形成板の傾斜角=30゜、吐出口の垂直方向の向き=−10゜、吐出口の断面積を3.1mm(2mmφ)にした以外は実施例3と同様にしてインクを調合、ろ過し、インク(e)を得た。インクの流速は22m/sであった。混合効率が実施例3より悪かったがインクの調合は可能だった。
比較例1
板を設けなかった以外は実施例1と同様にしてインクを調合、ろ過し、インク(f)を得た。インクの流速は12m/sであった。インクの液ハネ、気泡の巻き込みがやや多かったがインクの調合は可能であった。
上記(a)〜(f)のインクをEPSON社製インクジェットプリンタEM−900Cの黒カートリッジに充填後真空脱気し、EPSON社製インクジェットプリンタEM−900CでXerox社製普通紙4024に印字したが、いずれも印字は可能であり、差はなかった。
本発明のインク液混合装置の構成概略図である。 本発明におけるインク液混合装置の「板状体下面と吐出口の距離(6)」、「タンクの垂直方向の傾斜角(7)」の説明図である。 本発明におけるインク液混合装置の吐出口(1a)の水平方向の向き(8)の説明図である。 本発明のインク液混合装置の他の構成概略図である。 本発明のインク液混合装置の下降流形成部(15)の説明図である。 本発明のインク液製造装置の概略構成図である。 本発明のインクジェット装置の概略構成図である。
符号の説明
1 吐出ノズル
1a 吐出口
1b 吐出液
2 排出口
3 板状体
4 穴
5 被混合液
6 液表面と吐出口(1)間の距離
8 吐出口(1)の水平方向の向き
7 混合タンクの垂直方向の傾斜角
15 下降流形成部
16 連結パイプ
17 圧輸手段(ポンプ)
18 バルブ
19 ろ過装置
θ 下降流形成部(15)の傾斜角
L2 下降流形成板(15)の水平方向長さ
L3 下降流形成板の垂直方向長さ
T 混合タンク
P2 排出管
50 インクジェット装置
51 紙送りモータ
52 用紙
53 キャリッジモータ
54 キャリッジ
55 プラテン
56 印刷ヘッド
57 操作パネル
58 制御回路
59 摺動軸
60 駆動ベルト
61 プーリ
62 位置検出センサ
63 カラーインクカートリッジ
64 仕切り板
65 黒インク用カートリッジ

Claims (31)

  1. 少なくともインク原料成分液混合タンクと、該タンク内下部に設けられた排出口と、上部に設けられた吐出液のための吐出口と、該吐出液を加圧して前記吐出口に輸送する圧送手段と、該排出口から抜き出した混合未完の被混合液を再度、循環して少なくとも前記吐出液の一部となす液循環手段を有するインク液混合装置であって、前記タンク内で前記被混合液の液面より上に位置する板状体を有し、前記吐出口は、前記タンク内の被混合液中に吐出液を吐出してタンク内に水流を形成する吐出ノズルに設けられたものであり、該吐出ノズルが該板状体に一体化されていることを特徴とするインク液混合装置。
  2. 前記板状体が、前記被混合液の液面変動に応じて前記タンク内で可動であることを特徴とする請求項1に記載のインク液混合装置。
  3. 前記板状体は、穴が設けられたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のインク液混合装置。
  4. 前記板状体の密度がインクの密度より小さいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインク液混合装置。
  5. 前記板状体が、可撓性のある材料で構成されており、面積がタンクの水平断面積以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のインク液混合装置。
  6. 前記板状体の下面と前記吐出口の間の距離が100mm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインク液混合装置。
  7. 前記板状体が、前記吐出口から前記タンク内の被混合液中に吐出された吐出液により形成された前記水流がタンク壁面に衝突する液面近傍を少なくとも覆う広さのものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のインク液混合装置。
  8. 前記タンクの水平断面が非円形であり、板状体の長辺がタンク水平断面の短辺より長いことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインク液混合装置。
  9. 前記板状体が、撥インク性の材料で構成されているか撥インク性のコーティングが施されているものであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のインク液混合装置。
  10. 前記吐出口の水平方向の吐出向きが吐出口とタンク中心を通る直線から±30°以内であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のインク液混合装置。
  11. 前記タンクの垂直方向への傾斜角が水平面から0°〜45°であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のインク液混合装置。
  12. 前記板状体は、前記液流がタンク壁面に衝突する位置の近傍に、下降流形成部が設けられたものであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のインク液混合装置。
  13. 前記下降流形成部の傾斜角が水平面より15°以上60°以下であることを特徴とする請求項12に記載のインク液混合装置。
  14. 前記下降流形成部の水平方向の長さがタンク直径の10%以上であることを特徴とする請求項12又は13に記載のインク液混合装置。
  15. 前記下降流形成部の垂直方向の長さがタンク直径の10%以上100%以内であることを特徴とする請求項12乃至14のいずれかに記載のインク液混合装置。
  16. 前記吐出口の垂直方向の向きが水平面より±15゜以内であることを特徴とする請求項12乃至15のいずれかに記載のインク液混合装置。
  17. 前記タンクは、その底面が曲面であることを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載のインク液混合装置。
  18. 前記排出口が、タンク内の最下端に位置することを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載のインク液混合装置。
  19. 前記吐出口から吐出されるインク材料液の流速が1m/s以上30m/s以下であることを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載のインク液混合装置。
  20. 前記タンクの容量(L)/吐出口の断面積(mm)が1以上10以下であることを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載のインク液混合装置。
  21. 請求項1乃至20のいずれかに記載のインク液混合装置を含むことを特徴とするインク液製造装置。
  22. 少なくともインク液混合装置、ろ過装置からなるインク液製造装置のうち、混合用の循環ポンプとろ過用の送液ポンプを兼用することを特徴とする請求項21に記載のインク液製造装置。
  23. 請求項21又は22に記載のインク液製造装置を用いることを特徴とするインク液製造方法。
  24. 請求項21乃至23のいずれかに記載のインク液製造装置に洗浄液を入れ、循環させた後に排液を行なうことを特徴とするインク液製造装置の洗浄方法。
  25. 請求項21乃至24のいずれかに記載のインク液製造装置で製造されたことを特徴とするインク。
  26. 粘度が20mPa・s以下であることを特徴とする請求項25に記載のインク。
  27. 粘度が4mPa・s以上であることを特徴とする請求項25又は26に記載のインク。
  28. 請求項21乃至24のいずれかに記載のインク液製造装置で製造されたインクを収容したことを特徴とするインクカートリッジ。
  29. 請求項21乃至24のいずれかに記載のインク液製造装置で製造されたインクを吐出させるヘッドを備えたことを特徴とするインクジェット装置。
  30. 請求項21乃至24のいずれかに記載のインク液製造装置で製造されたインクを用い、インクジェットプリンタで印字することを特徴とする画像形成方法。
  31. 請求項21乃至24のいずれかに記載のインク液製造装置で製造されたインクを用い、インクジェットプリンタで印字されたことを特徴とする画像形成物。
JP2005066318A 2005-03-09 2005-03-09 インク液混合装置、インク液製造装置、製造方法、洗浄方法及び該製造方法で製造されたインク、及びそれを収納したインクカートリッジ Pending JP2006247968A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005066318A JP2006247968A (ja) 2005-03-09 2005-03-09 インク液混合装置、インク液製造装置、製造方法、洗浄方法及び該製造方法で製造されたインク、及びそれを収納したインクカートリッジ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005066318A JP2006247968A (ja) 2005-03-09 2005-03-09 インク液混合装置、インク液製造装置、製造方法、洗浄方法及び該製造方法で製造されたインク、及びそれを収納したインクカートリッジ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006247968A true JP2006247968A (ja) 2006-09-21

Family

ID=37088955

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005066318A Pending JP2006247968A (ja) 2005-03-09 2005-03-09 インク液混合装置、インク液製造装置、製造方法、洗浄方法及び該製造方法で製造されたインク、及びそれを収納したインクカートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006247968A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006045359A (ja) * 2004-08-04 2006-02-16 Ricoh Co Ltd インク液混合装置、インク液製造装置、製造方法、洗浄方法及び該製造方法で製造されたインク、及びそれを収納したインクカートリッジ、インクジェット装置、画像形成方法並びに画像形成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006045359A (ja) * 2004-08-04 2006-02-16 Ricoh Co Ltd インク液混合装置、インク液製造装置、製造方法、洗浄方法及び該製造方法で製造されたインク、及びそれを収納したインクカートリッジ、インクジェット装置、画像形成方法並びに画像形成物
JP4731140B2 (ja) * 2004-08-04 2011-07-20 株式会社リコー インク液混合装置、インク液製造装置、製造方法、洗浄方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006223950A (ja) インク液混合装置、インク液製造装置、製造方法、洗浄方法及び該製造方法で製造されたインク、及びそれを収納したインクカートリッジ、インクジェット装置、画像形成方法並びに画像形成物
JP4191972B2 (ja) インク液混合装置、インク液製造装置、製造方法、洗浄方法及び該製造方法で製造されたインク、及びそれを収納したインクカートリッジ、インクジェット装置、画像形成方法並びに画像形成物
JP6099306B2 (ja) 記録媒体に印刷するためのインクプリンタ
CN101861246B (zh) 打印头和打印设备
JP3177128B2 (ja) 吐出部、吐出部を用いたインクジェットカートリッジ、インクジェットプリント装置および方法
US10286666B2 (en) Ink discharge device and ink discharge method
JP5621234B2 (ja) 液体吐出装置
JP2005169985A (ja) ヘッドクリーニング装置及び画像形成装置
EP1862313B1 (en) Ink jet recording head and ink jet recording apparatus
JP2010089477A (ja) 液体供給システム及びそれを用いたインクジェットプリンタ
JP2017115075A (ja) インクジェット記録用水性インクセット及びインクジェット記録装置
JP2008307826A (ja) インク液素材混合装置、インク液製造装置、製造方法及び該製造方法で製造されたインク、及びそれを収納したインクカートリッジ
JP2007296644A (ja) インクタンク及びインクジェット記録装置
JP2006247968A (ja) インク液混合装置、インク液製造装置、製造方法、洗浄方法及び該製造方法で製造されたインク、及びそれを収納したインクカートリッジ
JP4731140B2 (ja) インク液混合装置、インク液製造装置、製造方法、洗浄方法
JP2002154195A (ja) インクジェットプリント装置
JP2008279646A (ja) 廃液収容容器、維持回復装置及び画像形成装置
JP2005113019A (ja) インク液混合装置、インク液製造装置、及びインク液製造方法
JP2007223159A (ja) インク収納容器及び該インク収納容器を用いたインク供給システム
JP2007245350A (ja) インクジェット記録装置
JP2006239915A (ja) インクジェット記録方法
JP2007160861A (ja) インク収納容器及びインク収納容器を用いたインク撹拌システム
JP2000043293A (ja) 画像形成方法およびその装置
JP2005225114A (ja) インクジェット記録方法、プリンタドライバ及びインクジェット記録装置
JP7350556B2 (ja) 液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出モジュール