JP2006247852A - 捕捉部材用含浸液、インクジェットプリンタ用捕捉部材、及びインクジェットプリンタ - Google Patents
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Abstract
【課題】インクジェット記録方式による縁無印刷において、記録用紙以外の領域に吐出させるインク滴を捕捉する捕捉部材の状態を長期間にわたって良好な状態に維持することができる捕捉部材用含浸液、捕捉部材、及びインクジェットプリンタを提供する。
【解決手段】含浸液は、消泡剤を含有しており、インクジェット記録用プリンタヘッド13から吐出されるインク滴19のうち、記録用紙11以外の領域に吐出されるインク滴19を直接に捕捉する捕捉部材30に含浸される。捕捉部材30は、消泡剤を含浸して含み、インクジェットプリンタは、前記捕捉部材30を備える。
【選択図】図2
【解決手段】含浸液は、消泡剤を含有しており、インクジェット記録用プリンタヘッド13から吐出されるインク滴19のうち、記録用紙11以外の領域に吐出されるインク滴19を直接に捕捉する捕捉部材30に含浸される。捕捉部材30は、消泡剤を含浸して含み、インクジェットプリンタは、前記捕捉部材30を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、捕捉部材用の含浸液、インクジェットプリンタ用の捕捉部材、及びインクジェットプリンタに関する。本発明によれば、例えば、インクジェット記録方式による縁無印刷において、記録媒体以外の領域に吐出させるインク滴を捕捉する捕捉部材の状態を長期間にわたって良好な状態に維持することができる。
インクジェット記録方式においても、銀塩写真と同様の縁無印刷が行われている。縁無印刷では、記録媒体の縁端部に非画像領域(余白)を全く残さずに、全表面を画像領域とする必要がある。そこで、記録媒体の表面から縁端部の外側にまで、プリンタヘッドからインク滴を連続的に吐出させることにより、記録媒体の縁端部にまで適正な画像を形成させることができる。このように、従来から行われている縁無印刷の原理を、以下、添付図面に沿って説明する。
最初に、縁無印刷の原理を模式的に図1及び図2に示す。図1は、インクジェット記録方式による縁無印刷の工程を模式的に示す要部拡大斜視図であり、図1(A)は、記録媒体前縁部を印刷している状態を示し、図1(B)は記録媒体側縁部を印刷している状態を示し、図1(C)は記録媒体後縁部を印刷している状態を示す。図2は、図1(A)の状態の模式的要部側面図である。
図1及び図2に示すように、インクジェット記録装置10は、主走査方向(すなわち、記録用紙11の幅方向;図1の矢印Bの方向)に延びるガイド軸12に沿って往復移動するキャリッジ14に搭載された記録ヘッド13と、この記録ヘッド13の下方に対向して配置されたプラテン(図示せず)を有しており、記録用紙11は、前記記録ヘッド13と前記プラテンとの間を、紙送り手段(図示せず)によって副走査方向(図1及び図2の矢印Aの方向)に搬送される。
記録用紙11の前縁部11aが記録ヘッド13の下方まで搬送されると、図1(A)及び図2に示すように、前縁部11aの印字が開始される。すなわち、記録ヘッド13は、ガイド軸12に沿って主走査方向(矢印B方向)に往復移動しながら、記録用紙11の方向に向けてインク滴19を吐出させることにより印刷が開始される。このとき、記録用紙11の前縁部11aに余白を残さずに印刷を実行するために、記録用紙11の前縁部11aの外側にもインク滴19を吐出させる。記録用紙11の外側に吐出されたインク滴19は、プラテンに設けた捕捉部材30に直接に付着し、更に捕捉部材30の内部に浸透して、インク液捕捉領域31を形成する。
記録用紙11の前縁部11aの印刷が終了すると、記録用紙11が副走査方向(矢印A方向)に搬送され、記録用紙11の中央部の印刷が行われる。中央部の印刷においては、記録用紙11の両側の側縁部11bに余白を残さずに印刷を実行するために、図1(B)に示すように、記録用紙11の側縁部11bの外側にもインク滴19を吐出させ、このように外側に吐出されたインク滴19は、プラテンに設けた捕捉部材30に直接に付着して捕捉される。更に、記録用紙11の中央部の印刷が終了すると、記録用紙11が副走査方向(矢印A方向)に搬送され、記録用紙11の後縁部11cの印刷が行われる。後縁部11cの印刷においても、記録用紙11の後縁部11cに余白を残さずに印刷を実行するために、図1(C)に示すように、記録用紙11の後縁部11cの外側にもインク滴19を吐出させ、そのインク滴19は、プラテンに設けた捕捉部材30に直接に付着して捕捉される。
図1及び図2に示すように、縁無印刷を実施するには、記録用紙11の外側にもインク滴19を吐出させる。従って、記録用紙11の外側に吐出されたインク滴19が記録用紙11の裏面などを汚すことを防止する目的で、プラテンに捕捉部材を設ける必要がある。このような捕捉部材をプラテンに設けた代表的なインクジェット記録装置を図3〜図5に示す。
図3は、代表的なインクジェット記録装置10Aの斜視図であり、そのケースカバー1を開放して、特に印刷機構部を示す。印刷機構部には、インクカートリッジ2,3や記録ヘッド4Aを搭載したキャリッジ4と、その移動経路に対向する位置にプラテン5が配置されており、更にそのプラテン5を挟む位置に、記録用紙の排出方向の上流側に第1の紙押えローラ6が配置され、下流側に第2の紙押えローラ7が配置されている。図4は、図3に示すインクジェット記録装置10の印刷機構部の部分平面図であり、図5は、図3に示すインクジェット記録装置10の印刷機構部の部分断面図である。
図3は、代表的なインクジェット記録装置10Aの斜視図であり、そのケースカバー1を開放して、特に印刷機構部を示す。印刷機構部には、インクカートリッジ2,3や記録ヘッド4Aを搭載したキャリッジ4と、その移動経路に対向する位置にプラテン5が配置されており、更にそのプラテン5を挟む位置に、記録用紙の排出方向の上流側に第1の紙押えローラ6が配置され、下流側に第2の紙押えローラ7が配置されている。図4は、図3に示すインクジェット記録装置10の印刷機構部の部分平面図であり、図5は、図3に示すインクジェット記録装置10の印刷機構部の部分断面図である。
特に、図4及び図5に示すように、プラテン5の一部に、プラテン開口部5a,5b,5cを設け、プラテン5の下方部には捕捉部材20を配置する。プラテン開口部5aは、記録用紙Pの前縁部印刷の際に、プラテン5の表面にインク滴を付着させたり、インクミストを発生させたりせずに、捕捉部材20に直接捕捉させるための窓であり、プラテン開口部5b及びプラテン開口部5cは、それぞれ、記録用紙Pの側縁部印刷及び後縁部印刷の際に用いる窓である。すなわち、記録ヘッド4Aから吐出されたインク滴の内、記録用紙Pの外側に吐出されたインク滴の全ては、プラテン開口部5a,5b,5cを通過して、捕捉部材20に直接捕捉される。なお、記録用紙Pの裏面は、プラテン5の表面と接触しながら搬送され、その際に記録用紙Pの裏面が、捕捉部材20の上面と接触することのない高さに捕捉部材20を配置する必要がある。
捕捉部材20は、図5に示すように、支持部材8に担持されており、更に、その支持部材8には支持部材開口部8aが設けられており、この支持部材の下方には廃インクタンク9が設けられているので、捕捉部材20に一時的に捕捉されたインク液は、支持部材開口部8aから徐々に、廃インクタンク9に導かれ、廃インクタンク9に通常設けられている吸収保持材に吸収されて保持される。
なお、本明細書において、プリンタに関して「下方」又は「上方」は、プリンタによって印刷が行われている状態での重力方向に関する下方又は上方を意味する。
なお、本明細書において、プリンタに関して「下方」又は「上方」は、プリンタによって印刷が行われている状態での重力方向に関する下方又は上方を意味する。
最近は印刷物の保存性の向上を主な目的として、顔料インクが採用されている。前記のような捕捉部材は、通常、多孔質材料(例えば、ウレタンフォーム)から形成されているので、特に顔料インクの場合には、溶剤成分のみが内部に浸透し、顔料粒子が多孔質捕捉部材の表面に残留して、堆積する傾向がある。顔料粒子の堆積が、多孔質捕捉部材の表面上で次第に成長してプラテン開口部の上方に突出すると、記録用紙の裏面に顔料粒子が付着したり、更に、その記録用紙の裏面からプラテン表面に転写されて、別の記録用紙の裏面まで汚したりすることになる。
このような顔料粒子の堆積を防止する技術は、既に、提案されており、例えば、前記の捕捉部材に有機溶剤を含浸させる技術が知られている(特許文献1)。また、顔料インクの色種に対応して選択した有機溶剤を含浸させる技術も知られている(特許文献2)。更に、前記の捕捉部材を受容層と拡散層との2層又はそれ以上の多層構造とする技術も知られている(特許文献3)。更にまた、前記の捕捉部材に貫通孔を設けて浸透を促進する技術も知られている(特許文献4)。
本発明者は、多孔質捕捉部材表面上での顔料粒子堆積を防止する技術を鋭意研究していたところ、従来提案されているものとは異なる手段、すなわち、捕捉部材に消泡剤を予め含浸させておくことによって、顔料粒子の表面堆積を極めて有効に防止することができることを見出した。
本発明者が見出した前記の手段は、後述する実施例に示すとおり、捕捉部材に有機溶剤を含浸させる前記特許文献1に記載の技術と比較しても、その効果が優れており、多孔質捕捉部材表面上での顔料粒子堆積を有効に防止することができる。
本発明は、こうした知見に基づくものである。
本発明者が見出した前記の手段は、後述する実施例に示すとおり、捕捉部材に有機溶剤を含浸させる前記特許文献1に記載の技術と比較しても、その効果が優れており、多孔質捕捉部材表面上での顔料粒子堆積を有効に防止することができる。
本発明は、こうした知見に基づくものである。
従って、本発明は、インクジェット記録用プリンタヘッドから吐出されるインク滴のうち、記録媒体以外の領域に吐出されるインク滴を直接に捕捉する捕捉部材に含浸させる含浸液であって、消泡剤を含有することを特徴とする、前記含浸液に関する。
本発明による含浸液の好ましい態様においては、前記消泡剤が、アルコール類、エーテル類、ポリオール類、脂肪酸エステル類、金属石鹸類、燐酸エステル類、シリコーン類、及びノニオン性界面活性剤類からなる群から選んだ化合物である。
本発明による含浸液の別の好ましい態様においては、水溶性溶剤を更に含む。
また、本発明による含浸液の更に別の好ましい態様においては、前記水溶性溶剤の少なくとも1種は、20℃における蒸気圧が0.01mmHg以下である。
本発明による含浸液の好ましい態様においては、前記消泡剤が、アルコール類、エーテル類、ポリオール類、脂肪酸エステル類、金属石鹸類、燐酸エステル類、シリコーン類、及びノニオン性界面活性剤類からなる群から選んだ化合物である。
本発明による含浸液の別の好ましい態様においては、水溶性溶剤を更に含む。
また、本発明による含浸液の更に別の好ましい態様においては、前記水溶性溶剤の少なくとも1種は、20℃における蒸気圧が0.01mmHg以下である。
本発明は、インクジェット記録用プリンタヘッドから吐出されるインク滴のうち、記録媒体以外の領域に吐出されるインク滴を直接に捕捉する捕捉部材であって、消泡剤を含浸して含むことを特徴とする、インクジェットプリンタ用の前記捕捉部材にも関する。
本発明による捕捉部材の好ましい態様においては、消泡剤を湿潤状態又は乾燥状態で担持する。
発明による捕捉部材の別の好ましい態様においては、多層構造である。
本発明による捕捉部材の好ましい態様においては、消泡剤を湿潤状態又は乾燥状態で担持する。
発明による捕捉部材の別の好ましい態様においては、多層構造である。
本発明は、前記の捕捉部材を備えることを特徴とする、インクジェットプリンタにも関する。
本発明によるインクジェットプリンタの好ましい態様においては、使用するインクの着色剤が顔料である。
本発明によるインクジェットプリンタの好ましい態様においては、使用するインクの着色剤が顔料である。
本発明によれば、後述する実施例に示すとおり、インクジェット記録方式による縁無印刷に利用されている捕捉部材の表面上での顔料粒子の堆積発生を有効に防止ないし抑制することができる。
インクジェット記録方式に通常用いられている水系顔料インク組成物では、その組成物中で顔料粒子が充分に安定に分散されている。それにもかかわらず、捕捉部材の表面で顔料粒子の堆積が発生する機構の詳細は、現在のところ解明されていない。従って、消泡剤を予め捕捉部材に含浸させておくことによって顔料粒子の堆積発生を有効に抑制ないし防止することができる機構も不明である。
しかしながら、後述する実施例に示すとおり、捕捉部材に消泡剤を予め含浸させておくことにより、捕捉部材に付与されたインク組成物における分散系の破壊が防止ないし抑制されるものと思われ、捕捉部材としての機能を長期間にわたって良好な状態に維持することができるので、その結果として、捕捉部材の長寿命化を実現することができる。
インクジェット記録方式に通常用いられている水系顔料インク組成物では、その組成物中で顔料粒子が充分に安定に分散されている。それにもかかわらず、捕捉部材の表面で顔料粒子の堆積が発生する機構の詳細は、現在のところ解明されていない。従って、消泡剤を予め捕捉部材に含浸させておくことによって顔料粒子の堆積発生を有効に抑制ないし防止することができる機構も不明である。
しかしながら、後述する実施例に示すとおり、捕捉部材に消泡剤を予め含浸させておくことにより、捕捉部材に付与されたインク組成物における分散系の破壊が防止ないし抑制されるものと思われ、捕捉部材としての機能を長期間にわたって良好な状態に維持することができるので、その結果として、捕捉部材の長寿命化を実現することができる。
本発明による含浸液は、消泡剤を含有する。
本発明で用いる消泡剤とは、起泡の原因物質に代わって、それ自体が液体表面に存在し、それ自体には泡膜の薄化に抵抗する反発力を付与する作用を有していない化合物を意味する。具体的には、例えば、アルコール類、エーテル類、ポリオール類、脂肪酸エステル類、金属石鹸類、燐酸エステル類、シリコーン類、及びノニオン性界面活性剤類等を挙げることができる。これらの構造を有する市販の消泡剤及び化合物等の内、消泡効果を有するものであれば単独又は併用して、あるいは混合物として使用することができる。
本発明で用いる消泡剤とは、起泡の原因物質に代わって、それ自体が液体表面に存在し、それ自体には泡膜の薄化に抵抗する反発力を付与する作用を有していない化合物を意味する。具体的には、例えば、アルコール類、エーテル類、ポリオール類、脂肪酸エステル類、金属石鹸類、燐酸エステル類、シリコーン類、及びノニオン性界面活性剤類等を挙げることができる。これらの構造を有する市販の消泡剤及び化合物等の内、消泡効果を有するものであれば単独又は併用して、あるいは混合物として使用することができる。
アルコール類としては、例えば、炭素原子数1〜10の脂肪酸アルコール、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、オクチノール、又は2−エチルヘキサノール等を挙げることができる。
脂肪酸エステル類としては、例えば、ステアリン酸イソアミル、コハク酸ジエステル、ソルビタンラウリン酸モノエステル、ソルビタンオレイン酸モノエステル、ソルビタンオレイン酸トリエステル、オキシエチレンソルビタンラウリル酸モノエステル、ジエチレングリコールジステアレート、又は低分子量ポリエチレングリコールオレイン酸エステル等を挙げることができる。
エーテル類としては、例えばエチレングリコールのモノフェニルエーテル(例えば、ジ−t−ジアミノフェノキシエタノール)、エチレングリコールのジアルキルエーテル(例えば、3−ヘプチルセロソルブ、又はノニルセロソルブ)、ジエチレングリコールのジアルキルエーテル(例えば、3−ヘプチルカルビトール)等を挙げることができ、市販品としては、例えばバイオニンK−17(竹本油脂株式会社製)、又はノプコDF122−NS(サンノプコ株式会社製)を用いることができる。
ポリオール類としては、その構造中にアルキレンオキサイド基(特に、エチレンオキサイド基)を多く有する化合物(例えば、ポリエーテル類)を挙げることができ、これらの化合物は水への分散安定性に優れているので、液中の抑泡効果に優れている。ポリエーテル系の消泡剤の市販品としては、例えば、アデカプルロニックシリーズやアデカノールシリーズLG−109、LG−121、LG−294、LG−297など〔旭電化工業(株)〕、又はSNデフォーマー157、247、375、470〔サンノプコ(株)〕を用いることができる。
金属石鹸類としては、種々の有機酸金属塩を用いることができ、例えば、ナフテン酸系金属石鹸、合成酸系金属石鹸、又はステアリン酸系金属石鹸等を挙げることができる。具体的には、ステアリン酸アルミニウム等を挙げることができ、ナフテネート、ディックネート、又はステアレート(いずれも大日本インキ化学工業株式会社製)等を挙げることができる。
シリコーン類としては、例えば、オイル型、コンパウンド型、自己乳化型、又はエマルジョン型シリコーン消泡剤等を挙げることができ、特にオイル型としては、一般的なジメチルポリシロキサン構造のシリコーンオイルの他にメチル基の一部を変性させた変性シリコーンオイルを挙げることができ、例えば、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシル変性、カルビノール変性、メタクリル変性、メルカプト変性、フェノール変性、異種官能基変性、ポリエーテル変性、メチルスチリル変性、アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、親水性特殊変性、高級アルコキシ変性、高級脂肪酸含有、又はフッ素変性等の変性シリコーンオイルを挙げることができる。市販品としては、オイル型としてSH200(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、KF96、KS604、KI−6702(信越シリコーン株式会社製)、コンパウンド型としてSNデフォーマー5016(サンノプコ株式会社製)、SH5500,SC5540(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、自己乳化型としてBY28−503(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、KS508、KS530、KS−538(信越シリコーン株式会社製)、エマルジョン型としてSM5511、SM5512、SM5515(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、KM72、KM73、KM98(信越シリコーン株式会社製)等を挙げることができ、また変性シリコーンオイル型としては、アミノ変性としてSF5417、エポキシ変性としてSF8411、SF8413、カルボキシル変性としてBY16−880、フッ素変性としてFS1265(いずれも東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、ポリエーテル変性としてKF−6017(信越シリコーン株式会社製)、アルキル変性シリコーンとポリエーテル変性を含有したFORM BAN MS−575(Ultra Additives Inc.製)、カルビノール変性としてKF−6001、KF−6003(信越シリコーン株式会社製)等を挙げることができる。
ノニオン性界面活性剤類としては、以下の例を挙げることができる。
(1)アルキルアリールエーテルエチレンオキシド付加体、
(2)式:
HO−(C2H4O)n−(C3H6O)m−(C2H4O)n−OH
で表され、分子量が500〜10000で、C2H4O含有量が0〜55%の化合物、
(3)式:
R1(R2)CHCOO(C2H4O)n
(式中、R1及びR2は、炭素原子数1〜10のアルキル基であり、nは1〜8である)
で表されるアルキルエステル型化合物、及び
(4)アセチレンジオール類及びそのエチレンオキシド0〜8モル付加体。
(1)アルキルアリールエーテルエチレンオキシド付加体、
(2)式:
HO−(C2H4O)n−(C3H6O)m−(C2H4O)n−OH
で表され、分子量が500〜10000で、C2H4O含有量が0〜55%の化合物、
(3)式:
R1(R2)CHCOO(C2H4O)n
(式中、R1及びR2は、炭素原子数1〜10のアルキル基であり、nは1〜8である)
で表されるアルキルエステル型化合物、及び
(4)アセチレンジオール類及びそのエチレンオキシド0〜8モル付加体。
本発明で用いられる消泡剤としては、これらの中でもシリコーン類及びノニオン性界面活性剤類が好ましい。前記の消泡剤は、単独で又は2種以上を併用し、あるいは混合物として用いることができる。
本発明による含浸液は、前記消泡剤の他に、例えば水溶性溶剤を含有することができる。水溶性溶剤としては、例えば、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、2−ブテンー1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、4−メチル−1,2−ペンタンジオール等の多価アルコール類、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n−ペンタノール等の炭素数1〜5のアルキルアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルなどのグリコールエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトンアルコール類、ジオキサン等のエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、スルホラン等を挙げることができる。これらの水溶性溶剤は1種又は2種以上を用いることができる。また、捕捉部材に捕捉されたインクの乾燥防止の観点から、これらの水溶性溶剤の少なくとも1種は20℃における蒸気圧が0.01mmHg以下である高沸点低揮発であることが好ましく、20℃における蒸気圧が0.005mmHg以下であることがより好ましい。
本発明による含浸液は、前記消泡剤及び水溶性溶剤の他に、例えば固体保湿剤、pH調整剤、界面活性剤、防腐・防カビ剤等を含有することができる。
固体保湿剤としては、融点が20℃以上で、かつ20℃における水への溶解度が5重量%以上のものが該当し、具体的には、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール等のアルコール類、炭酸エチレン等のエステル類、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、2−ピロリドン、ε−カプロラクタム、尿素、チオ尿素、N−エチル尿素等の窒素化合物、ジヒドロキシアセトン、エリトリトール、D−アラビノース、L−アラビノース、D−キシロース、2−デオキシ−β−D−リボース、D−リキソース、L−リキソース、D−リボース、D−アラビトール、リビトール、D−アルトロース、D−アロース、D−ガラクトース、L−ガラクトース、D−キノボース、D−グルコース、D−ジギタロース、D−ジギトキソース、D−シマロース、L−ソルボース、D−タガトース、D−タロース、2−デオキシ−D−グルコース、D−フコース、L−フコース、D−フルクトース、D−マンノース、L−ラムノース、D−イノシトール、myo−イノシトール、D−グルシトール、D−マンニトール、メチル=D−ガラクトピラノシド、メチル=D−グルコピラノシド、メチル=D−マンノピラノシド、N−アセチルキトビオース、イソマルトース、キシロビオース、ゲンチオビオース、コージビオース、コンドロシン、スクロース、セロビオース、ソホロース、α,α−トレハロース、マルトース、メリビオース、ラクトース、ラミナリビオース、ルチノース、ゲンチアノース、スタキオース、セロトリオース、プランテオース、マルトトリオース、メレジトース、ラクト−N−テトラオース、ラフィノース等の糖類を挙げることができる。
固体保湿剤としては、融点が20℃以上で、かつ20℃における水への溶解度が5重量%以上のものが該当し、具体的には、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール等のアルコール類、炭酸エチレン等のエステル類、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、2−ピロリドン、ε−カプロラクタム、尿素、チオ尿素、N−エチル尿素等の窒素化合物、ジヒドロキシアセトン、エリトリトール、D−アラビノース、L−アラビノース、D−キシロース、2−デオキシ−β−D−リボース、D−リキソース、L−リキソース、D−リボース、D−アラビトール、リビトール、D−アルトロース、D−アロース、D−ガラクトース、L−ガラクトース、D−キノボース、D−グルコース、D−ジギタロース、D−ジギトキソース、D−シマロース、L−ソルボース、D−タガトース、D−タロース、2−デオキシ−D−グルコース、D−フコース、L−フコース、D−フルクトース、D−マンノース、L−ラムノース、D−イノシトール、myo−イノシトール、D−グルシトール、D−マンニトール、メチル=D−ガラクトピラノシド、メチル=D−グルコピラノシド、メチル=D−マンノピラノシド、N−アセチルキトビオース、イソマルトース、キシロビオース、ゲンチオビオース、コージビオース、コンドロシン、スクロース、セロビオース、ソホロース、α,α−トレハロース、マルトース、メリビオース、ラクトース、ラミナリビオース、ルチノース、ゲンチアノース、スタキオース、セロトリオース、プランテオース、マルトトリオース、メレジトース、ラクト−N−テトラオース、ラフィノース等の糖類を挙げることができる。
pH調整剤としては、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物、アンモニア、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン等のアミン類等を用いることが出来る。また、必要に応じて、コリジン、イミダゾール、燐酸、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、硼酸等を挙げることができる。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤を含有することができる。ノニオン性界面活性剤の具体例として、アセチレングリコール系界面活性剤、アセチレンアルコール系界面活性剤、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート等のエステル系、ジメチルポリシロキサン等のシリコーン系界面活性剤、その他フッ素アルキルエステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等の含フッ素系界面活性剤等を挙げることができる。上記ノニオン性界面活性剤の中でも特にアセチレングリコール系界面活性剤及びアセチレンアルコール系界面活性剤が発泡も少なく、また優れた消泡性能を有する点で好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤及びアセチレンアルコール系界面活性剤の更なる具体例としては、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オールなどを挙げることができるが、市販品で入手も可能で、例えば、エアープロダクツ社のサーフィノール104、82、465、485、TGや日信化学社製のオルフィンSTG、オルフィンE1010等を挙げることができる。
防腐剤・防かび剤としては、例えば安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビタン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、又は1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(Arch Chemicals Inc.のプロキセルBZ、プロキセルBD20、プロキセルGXL、プロキセルXL2、又はプロキセルTN)等を挙げることができる。
本発明による含浸液は、前記の消泡剤及び場合により前記の水溶性溶剤を、水と単に混合することによって調製することができる。
本発明の含浸液における消泡剤の含有量は、特に限定されるものでなく、本発明の含浸液を捕捉部材に担持させることにより、捕捉部材上での顔料粒子の堆積発生を防止ないし抑制することができれば、特に限定されず、消泡剤の含有量が少ない場合でも十分な消泡効果を有すれば、消泡剤含有量の少ない希薄液を用いて目的を充分に達成することができる。
本発明の前記含浸液は、捕捉部材に含浸させて使用する。本明細書において「捕捉部材」とは、インクジェット記録用プリンタヘッドから吐出されるインク滴のうち、記録媒体以外の領域に吐出されるインク滴を直接に着弾させて捕捉する部材として使用されるものであり、従来から同様の目的で、インクジェット記録用プリンタにおいて「インク吸収材」などと称されて使用されている。また、「記録媒体以外の領域」とは、記録媒体表面以外にインク滴を吐出する任意の領域であり、代表的には、縁無印刷の際の記録媒体周縁に隣接する外側領域であり、更には、プリンタヘッドのクリーニング処理の際の吐出領域を含む。前記のクリーニング処理は、記録媒体が搬送されない所定のホームポジションにおいて、プリンタヘッドにインク組成物を強制的に通過・吐出させてプリンタヘッドの吐出不良を回避する目的で実施する処理である。このホームポジションにも前記の捕捉部材を設けることができる。
本発明で用いる捕捉部材は、従来の同種の捕捉部材と同様に、インクヘッドから吐出されたインク滴を直接に着弾させて受け入れ、完全に捕捉する必要がある。例えば、縁無印刷の際に、記録媒体の外側領域に吐出されるインク滴が完全に捕捉されずに記録媒体の周縁部でミスト化された状態で浮遊すると、記録画像や記録媒体を汚染し、更にはプラテン表面の記録媒体接触面を汚染することがある。また、捕捉部材にインク液が捕捉されている状態で、プリンタ設置場所の変更などの際にプリンタが90°程度回転させられることがあっても、インク液を漏出させない程度の保持能を有することが好ましい。更に、捕捉部材は、捕捉したインク液を、順次、廃インクタンクに移動させ、次のインク滴を捕捉するための受容能を維持する必要がある。
本発明で用いる捕捉部材は、前記の機能を有する任意の材料から調整することができ、従来から、捕捉部材として用いられている多孔質材料からなることが好ましく、特に好ましくは、個々の気孔が連通している連続多孔質材料からなることがより好ましい。
多孔質材料としては、例えば、プラスチック製の発泡体シート又は有孔体シート、あるいは繊維質材料(例えば、ウエブ、網状体、織物、編物、又は不織布)のシートを用いることができる。プラスチック製発泡体としては、例えば、ポリウレタンフォーム、ポリビニルアルコール(PVA)スポンジ、フッ素樹脂多孔質体などを挙げることができる。
多孔質材料としては、例えば、プラスチック製の発泡体シート又は有孔体シート、あるいは繊維質材料(例えば、ウエブ、網状体、織物、編物、又は不織布)のシートを用いることができる。プラスチック製発泡体としては、例えば、ポリウレタンフォーム、ポリビニルアルコール(PVA)スポンジ、フッ素樹脂多孔質体などを挙げることができる。
本発明で用いる捕捉部材は、単層構造であることも、2層以上の多層構造であることもできる。2層からなる場合は、インク受容層とインク拡散層とからなることが好ましい。前記インク受容層は、プリンタヘッドから吐出されたインク滴を直接に着弾させて、捕捉する層であり、前記インク拡散層は、インク受容層に捕捉されたインク液を保持しつつ、廃インクタンクに移動させる層である。インク受容層とインク拡散層は少なくともその一部を接触させ、インク拡散層にインク受容層よりインク吸収性の高い材料を用いることがより好ましい。また、これらのインク受容層及びインク拡散層が、それぞれ、2層以上の多層構造を有することもできる。
前記インク受容層と前記インク拡散層との組合せとしては、例えば、撥水性を有する高分子化合物製(例えば、フッ素樹脂製)の網状シートと、親水性高分子化合物製の多孔質シートやフェルト材との組合せ、あるいはポリウレタンフォームシートとPVAスポンジシートとの組合せを挙げることができる。
本発明で用いる捕捉部材に、前記消泡剤を含浸させ、担持させる方法は、特に限定されず、例えば、浸漬、噴霧、又は塗布などの方法を用いることができる。また、本発明で用いる捕捉部材は、こうして含浸された前記消泡剤を湿潤状態又は乾燥状態で含むことができるが、湿潤状態である方が好ましい。
本発明で用いる捕捉部材に担持させる前記消泡剤の量は、捕捉部材表面上での顔料粒子堆積を有効に防止することができる量であれば、特に限定されず、使用するインク組成や捕捉部材の種類に応じて、当業者が適宜決定することができる。例えば、ポリウレタンフォームよりなる捕捉部材の場合には、前記消泡剤を0.5mg/g以上の量で担持させることが好ましく、より好ましくは1mg/g以上であり、更により好ましい担持量は5mg/g以上である。
本発明で用いるインクジェットプリンタは、前記の捕捉部材を配置可能である限り特に限定されず、通常のプリンタをそのまま利用することができる。インクジェット記録方式の種類も限定されず、記録信号によってピエゾ振動子を振動させることによって液滴を噴射させる装置、あるいは、記録ヘッド室内の記録液に記録信号に対応した熱エネルギーを与え、そのエネルギーにより液滴を発生させる装置などに利用することができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。以下の実施例において、部及び%は、特に断らない限り、重量による。
<実施例1>
消泡剤としてのエマルジョン型であるSM−5511(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)1%と水99%とを混合して含浸液Aを調製した。
消泡剤としてのエマルジョン型であるSM−5511(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)1%と水99%とを混合して含浸液Aを調製した。
<実施例2>
消泡剤として自己乳化型シリコーンであるBY28−503(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)0.1%、ブタノール0.5%、グリセリン59.4%、及び水40%とを混合して含浸液Bを調製した。
消泡剤として自己乳化型シリコーンであるBY28−503(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)0.1%、ブタノール0.5%、グリセリン59.4%、及び水40%とを混合して含浸液Bを調製した。
<実施例3>
消泡剤としてポリエーテルシリコーン型シリコーンであるKF−6017(信越シリコーン株式会社製)0.1%、グリセリン98.6%、トリエタノールアミン1%、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(プロキセルXL2;Arch Chemicals株式会社製)0.3%とを混合して含浸液Cを調製した。
消泡剤としてポリエーテルシリコーン型シリコーンであるKF−6017(信越シリコーン株式会社製)0.1%、グリセリン98.6%、トリエタノールアミン1%、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(プロキセルXL2;Arch Chemicals株式会社製)0.3%とを混合して含浸液Cを調製した。
<実施例4>
消泡剤としてアルキル変性シリコーンとポリエーテル変性を含有したポリエーテルシリコーン型シリコーンを含有したFORM BAN MS−575(Ultra Additives Inc.製)0.5%、ポリエチレングリコール#600の75%、トリプロパノールアミン0.5%、1,2−ヘキサンジオール4%、及び水20%とを混合して含浸液Dを調製した。
消泡剤としてアルキル変性シリコーンとポリエーテル変性を含有したポリエーテルシリコーン型シリコーンを含有したFORM BAN MS−575(Ultra Additives Inc.製)0.5%、ポリエチレングリコール#600の75%、トリプロパノールアミン0.5%、1,2−ヘキサンジオール4%、及び水20%とを混合して含浸液Dを調製した。
〔物性評価〕
(1)捕捉部材(フォーム)の調製
前記実施例1〜4で調製した含浸液A〜Dを含浸させる捕捉部材として、軟質ポリウレタンフォームを準備した。具体的には、ポリオール(V3030;株式会社ダウ製)100部、トリレンジイソシアネート(TDI80;日本ポリウレタン社製)50部、水4部、アミン系触媒(DABCO−33LV;三井エアープロダクツ製)0.3部、スズ触媒(スタナスオクトエート;日東化成社製)0.3部、及びシリコーン整泡剤(L−520;日本ユニカ社製)1部から、ワンショット法で軟質ポリウレタンフォームを得た。圧縮度が×5となるように熱圧縮した。得られたフォームは通気度が、2.0cm3/cm2/secの連続多孔質体である。
(1)捕捉部材(フォーム)の調製
前記実施例1〜4で調製した含浸液A〜Dを含浸させる捕捉部材として、軟質ポリウレタンフォームを準備した。具体的には、ポリオール(V3030;株式会社ダウ製)100部、トリレンジイソシアネート(TDI80;日本ポリウレタン社製)50部、水4部、アミン系触媒(DABCO−33LV;三井エアープロダクツ製)0.3部、スズ触媒(スタナスオクトエート;日東化成社製)0.3部、及びシリコーン整泡剤(L−520;日本ユニカ社製)1部から、ワンショット法で軟質ポリウレタンフォームを得た。圧縮度が×5となるように熱圧縮した。得られたフォームは通気度が、2.0cm3/cm2/secの連続多孔質体である。
(2)含浸処理
続いて、前記の捕捉部材用フォーム(100cm×100cm×0.5cm)に、実施例1〜4で調製した各含浸液A〜Dを、重量あたり5g/gの量で均一に含浸させて、実験用の捕捉部材を調製した。比較用として、含浸液を含浸させていない捕捉部材用フォームを準備した(比較例1)。
続いて、前記の捕捉部材用フォーム(100cm×100cm×0.5cm)に、実施例1〜4で調製した各含浸液A〜Dを、重量あたり5g/gの量で均一に含浸させて、実験用の捕捉部材を調製した。比較用として、含浸液を含浸させていない捕捉部材用フォームを準備した(比較例1)。
(3)印刷試験
前項(2)で得た含浸捕捉部材を、インクジェットプリンタ(PX−V500;セイコーエプソン社)のプラテン部に装着し、40℃及び相対湿度20%の環境下において、インクジェット印刷用葉書用紙に縁無印刷を連続して実施し、裏面汚れが発生するまでの印刷回数(枚数)を調べた。なお、裏面汚れの発生は、印刷後の葉書用紙を目視によって判断した。その結果を、以下の表1に示す。
前項(2)で得た含浸捕捉部材を、インクジェットプリンタ(PX−V500;セイコーエプソン社)のプラテン部に装着し、40℃及び相対湿度20%の環境下において、インクジェット印刷用葉書用紙に縁無印刷を連続して実施し、裏面汚れが発生するまでの印刷回数(枚数)を調べた。なお、裏面汚れの発生は、印刷後の葉書用紙を目視によって判断した。その結果を、以下の表1に示す。
本発明による消泡剤含有含浸液は、例えば、インクジェット記録方式による縁無印刷において、記録媒体以外の領域に吐出させるインク滴を直接に着弾させて捕捉する捕捉部材に含浸させて用いることができ、捕捉部材の表面上での顔料粒子の堆積発生を有効に防止ないし抑制することができる。
また、本発明の捕捉部材は、前記含浸液を含浸させて消泡剤を担持した後に、インクジェット記録方式による縁無印刷において、記録媒体以外の領域に吐出させるインク滴を直接に着弾させて捕捉する捕捉部材として用いることができ、捕捉部材の表面上での顔料粒子の堆積発生を有効に防止ないし抑制することができる。
更に、本発明によるインクジェットプリンタは、前記捕捉部材を備えており、捕捉部材の表面上での顔料粒子の堆積発生を有効に防止ないし抑制することができる。
また、本発明の捕捉部材は、前記含浸液を含浸させて消泡剤を担持した後に、インクジェット記録方式による縁無印刷において、記録媒体以外の領域に吐出させるインク滴を直接に着弾させて捕捉する捕捉部材として用いることができ、捕捉部材の表面上での顔料粒子の堆積発生を有効に防止ないし抑制することができる。
更に、本発明によるインクジェットプリンタは、前記捕捉部材を備えており、捕捉部材の表面上での顔料粒子の堆積発生を有効に防止ないし抑制することができる。
1・・・ケースカバー;2,3・・・インクカートリッジ;4・・・キャリッジ;
4A・・・記録ヘッド;5・・・プラテン;5a,5b,5c・・・プラテン開口部; 6・・・第1の紙押えローラ;7・・・第2の紙押えローラ;
8・・・支持部材;8a・・・支持部材開口部
9・・・廃インクタンク;10,10A・・・インクジェット記録装置;
11・・・記録用紙;11a・・・記録用紙の前縁部;11b・・・記録用紙の側縁部;11c・・・記録用紙の後縁部;12・・・ガイド軸;13・・・記録ヘッド;
14・・・キャリッジ;19・・・インク滴;20・・・捕捉部材;
30・・・捕捉部材;31・・・インク液捕捉領域。
4A・・・記録ヘッド;5・・・プラテン;5a,5b,5c・・・プラテン開口部; 6・・・第1の紙押えローラ;7・・・第2の紙押えローラ;
8・・・支持部材;8a・・・支持部材開口部
9・・・廃インクタンク;10,10A・・・インクジェット記録装置;
11・・・記録用紙;11a・・・記録用紙の前縁部;11b・・・記録用紙の側縁部;11c・・・記録用紙の後縁部;12・・・ガイド軸;13・・・記録ヘッド;
14・・・キャリッジ;19・・・インク滴;20・・・捕捉部材;
30・・・捕捉部材;31・・・インク液捕捉領域。
Claims (9)
- インクジェット記録用プリンタヘッドから吐出されるインク滴のうち、記録媒体以外の領域に吐出されるインク滴を直接に捕捉する捕捉部材に含浸させる含浸液であって、消泡剤を含有することを特徴とする、前記含浸液。
- 前記消泡剤が、アルコール類、エーテル類、ポリオール類、脂肪酸エステル類、金属石鹸類、燐酸エステル類、シリコーン類、及びノニオン性界面活性剤類からなる群から選んだ化合物である、請求項1に記載の含浸液。
- 水溶性溶剤を更に含む、請求項1又は2に記載の含浸液。
- 前記水溶性溶剤の少なくとも1種は20℃における蒸気圧が0.01mmHg以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の含浸液。
- インクジェット記録用プリンタヘッドから吐出されるインク滴のうち、記録媒体以外の領域に吐出されるインク滴を直接に捕捉する捕捉部材であって、消泡剤を含浸して含むことを特徴とする、インクジェットプリンタ用の前記捕捉部材。
- 消泡剤を湿潤状態又は乾燥状態で担持する請求項5に記載の捕捉部材。
- 多層構造である、請求項5又は6に記載の捕捉部材。
- 請求項5〜7のいずれか一項に記載の捕捉部材を備えることを特徴とする、インクジェットプリンタ。
- 使用するインクの着色剤が顔料である、請求項8に記載のインクジェットプリンタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005063489A JP2006247852A (ja) | 2005-03-08 | 2005-03-08 | 捕捉部材用含浸液、インクジェットプリンタ用捕捉部材、及びインクジェットプリンタ |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9302489B2 (en) | 2013-03-29 | 2016-04-05 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Liquid discharge recording apparatus and method for recovering liquid |
WO2017029259A1 (en) * | 2015-08-19 | 2017-02-23 | Ge Healthcare Bio-Sciences Corp. | Passive automatic antifoam delivery system for use with single-use bioreactors |
-
2005
- 2005-03-08 JP JP2005063489A patent/JP2006247852A/ja not_active Withdrawn
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US10934515B2 (en) | 2015-08-19 | 2021-03-02 | Global Life Sciences Solutions Usa Llc | Passive automatic antifoam delivery system for use with single-use bioreactors |
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