JP2006245876A - ネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システム - Google Patents
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Abstract
【課題】プロジェクタを使用した会議システムにおいて、会議参加者の発言が、どのような画像データがプロジェクタから投射されているときに出たものかを容易に把握することを目的とする。
【解決手段】前記プロジェクタは、前記画像信号装置から転送された画像データを展開する画像展開手段12と、音声入力装置5から入力された音声情報を展開する音声展開手段18と、その展開された音声データを音声認識技術により文章データに変換する文章データ生成手段19と、画像展開手段12により出力された画像データと文章データ生成手段19により出力された文章データとを各々入力とし各データを重畳するデータ重畳手段14と、データ重畳手段14により重畳されたデータを入力とし任意のフォーマットに圧縮する画像圧縮手段21と、その圧縮データを保存する記憶媒体6とからなる構成とした。
【選択図】図1
【解決手段】前記プロジェクタは、前記画像信号装置から転送された画像データを展開する画像展開手段12と、音声入力装置5から入力された音声情報を展開する音声展開手段18と、その展開された音声データを音声認識技術により文章データに変換する文章データ生成手段19と、画像展開手段12により出力された画像データと文章データ生成手段19により出力された文章データとを各々入力とし各データを重畳するデータ重畳手段14と、データ重畳手段14により重畳されたデータを入力とし任意のフォーマットに圧縮する画像圧縮手段21と、その圧縮データを保存する記憶媒体6とからなる構成とした。
【選択図】図1
Description
本発明は、パソコンに代表される画像信号装置を使用してプレゼンテーションを行う際、このプレゼンテーションデータを任意のネットワーク網を介してプロジェクタから投射すると共にマイクロフォンに代表される音声入力装置から入力された音声情報を音声認識技術により文章データに変換し、この文章データも前記プロジェクタから併せて投射するネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システムに関するものである。
近年、プレゼンテーションを行う際、画像信号装置で作成したプレゼンテーションデータをプロジェクタから投射する手法が一般的となっている。また、音声認識技術の進化により特定話者の発言を文字或いは文章データに変換し議事録として保存可能とする議事録作成支援システムが普及しつつある。
以下に従来の音声認識技術を使用した議事録作成を行う会議システムについて説明する。
従来、議事録作成を行う会議システムは、特許文献1に記載されたものが知られている。
その議事録作成を行う会議システムを図9に示す。図9は、従来の議事録作成を行う会議システムの構成図を示すものである。図9において、101及び102はパソコンに代表される画像信号装置、103は任意のネットワーク網、104及び105はマイクロフォンに代表される音声入力装置、106は音声入力装置104或いは105から入力された音声情報を音声認識技術により文字或いは文章データに変換するデータ処理装置である。
以上のように構成された従来の議事録作成を行う会議システムについて説明する。
まず、特定話者により音声入力装置X104から入力された音声情報は、画像信号装置X101に入力される。ここで、画像信号装置X101は入力された音声情報を任意のフォーマットに変換し、任意のネットワーク網103を介してデータ処理装置106に転送する。データ処理装置106は、この転送された音声情報を、データ処理装置106に内蔵された音声認識技術により文字或いは文章データに変換し議事録としてデータ処理装置106内に保存を行う。
尚、画像信号装置X101から転送される音声情報には、発言者タグ(どの画像信号装置から転送された情報かを特定する情報)及び時刻タグ(いつ転送された情報かを特定する情報)が付加されているため、データ処理装置106は、前記画像信号装置X101から転送された音声情報を元に生成した文章データに上述のような発言者及び発言時刻を同時に保存することが可能となる。
このようにしてデータ処理装置106に保存された文章データを後日参照することにより、前記保存された議事録に記述された文章データを見るだけで、その文章データの発信元が画像信号装置X101なのか画像信号装置Y102なのかを容易に特定でき、更にその発生時刻も同時に把握することができる。即ち、会議に参加した各画像信号装置の使用者を事前に記録しておけば、誰がいつどのような発言を行ったかをデータ処理装置106に保存された文章データを見るだけで容易に把握することが可能となり、これらの文章データをまとめる事により議事録が作成可能となる。
特開2003−177776号公報(段落番号「0007」−「0021」)
しかしながら上記従来の構成では、データ処理装置106に保存された文章データのみでは、その文章データ(会議参加者の発言)がどのような状況で現れたのかが分かりにくいという問題点を有していた。
即ち、一般的な会議において、発表者もしくは主催者が画像信号装置からプレゼンテーション画像をプロジェクタへ投射し、その投射されたプレゼンテーション画像をもとに会議参加者が議論を行う場合が多いが、上記従来の構成では、上記文章データがどのプレゼンテーション画像をプロジェクタから投射されている時の発言かが分からないため、その発言の背景が分からないという問題点を有していた。
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、会議参加者が発言した内容を保存する際にプロジェクタから投射されたプレゼンテーション画像も同時に保存するネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システムを提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の発明は、1台ないし複数台の画像信号装置と、音声入力装置と、前記画像信号装置と任意のネットワーク網で接続されたプロジェクタとから構成される会議システムであって、
前記画像信号装置は、
プレゼンテーションを行うための任意の画像データを前記ネットワーク網を介して前記プロジェクタに転送する手段を有し、
前記音声入力装置は、
会議参加者の音声情報を取得し、その取得した音声情報を前記プロジェクタに転送する手段を有し、
前記プロジェクタは、
前記画像信号装置から転送された前記画像データを受信する通信手段と、
前記通信手段により受信した前記画像データを任意のフォーマットに展開する画像展開手段と、
前記画像展開手段により前記通信手段から入力された前記画像データを一旦格納する記憶素子Pと、
前記音声入力装置から入力された音声情報を任意のフォーマットに展開する音声展開手段と、
前記音声展開手段により展開された音声データを音声認識技術により自然言語を表現する文字コードからなる文章データに変換する文章データ生成手段と、
前記文章データ生成手段により文章データに変換する際に前記音声認識技術が参照する文字コードを格納した辞書データベースと、
前記画像展開手段により出力された画像データと前記文章データ生成手段により出力された文章データとを各々入力とし、その入力された各データを重畳するデータ重畳手段と、
前記データ重畳手段に入力された前記各データを格納する記憶素子Rと、
前記データ重畳手段により重畳されたデータを入力とし任意の表示素子を通じて前記重畳されたデータを拡大投射する表示手段と、
前記データ重畳手段により重畳されたデータを入力とし任意のフォーマットに圧縮する画像圧縮手段と、
前記画像圧縮手段により圧縮されたデータを格納する記憶媒体と、
前記通信手段及び前記画像展開手段及び前記データ重畳手段及び前記音声展開手段を各々制御すると共に前記音声展開手段に前記音声入力装置から音声情報が入力されたことを検出し更に外部からの任意の入力手段により入力された命令により前記データ重畳手段から出力されているデータを前記画像圧縮手段に圧縮する制御を行う制御手段と、
さらに、前記画像信号装置から前記プロジェクタに転送された画像データと前記音声入力装置から入力された音声情報とを同時に前記プロジェクタから投射すると共にその投射された映像を前記記憶媒体に格納可能とする手段と、
を備えたことを特徴とするネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システムとしたものであり、会議参加者は前記プロジェクタから投射された映像を見ることで現在の議事の内容を一目で把握可能となると共に共通の映像を会議参加者が一同に見ることにより会議参加者の意識合わせを同時に行わせる作用を有する。更に、前記プロジェクタから投射された映像は前記画像信号装置から転送された画像データと会議参加者が発言した文章データとが同時に表示されているため、前記プロジェクタから投射された映像を記憶した前記記憶媒体の内容を後日参照する事により、会議参加者の発言が、どのような画像データが前記プロジェクタから投射されているときに出たものなのかを容易に把握する作用を有する。
前記画像信号装置は、
プレゼンテーションを行うための任意の画像データを前記ネットワーク網を介して前記プロジェクタに転送する手段を有し、
前記音声入力装置は、
会議参加者の音声情報を取得し、その取得した音声情報を前記プロジェクタに転送する手段を有し、
前記プロジェクタは、
前記画像信号装置から転送された前記画像データを受信する通信手段と、
前記通信手段により受信した前記画像データを任意のフォーマットに展開する画像展開手段と、
前記画像展開手段により前記通信手段から入力された前記画像データを一旦格納する記憶素子Pと、
前記音声入力装置から入力された音声情報を任意のフォーマットに展開する音声展開手段と、
前記音声展開手段により展開された音声データを音声認識技術により自然言語を表現する文字コードからなる文章データに変換する文章データ生成手段と、
前記文章データ生成手段により文章データに変換する際に前記音声認識技術が参照する文字コードを格納した辞書データベースと、
前記画像展開手段により出力された画像データと前記文章データ生成手段により出力された文章データとを各々入力とし、その入力された各データを重畳するデータ重畳手段と、
前記データ重畳手段に入力された前記各データを格納する記憶素子Rと、
前記データ重畳手段により重畳されたデータを入力とし任意の表示素子を通じて前記重畳されたデータを拡大投射する表示手段と、
前記データ重畳手段により重畳されたデータを入力とし任意のフォーマットに圧縮する画像圧縮手段と、
前記画像圧縮手段により圧縮されたデータを格納する記憶媒体と、
前記通信手段及び前記画像展開手段及び前記データ重畳手段及び前記音声展開手段を各々制御すると共に前記音声展開手段に前記音声入力装置から音声情報が入力されたことを検出し更に外部からの任意の入力手段により入力された命令により前記データ重畳手段から出力されているデータを前記画像圧縮手段に圧縮する制御を行う制御手段と、
さらに、前記画像信号装置から前記プロジェクタに転送された画像データと前記音声入力装置から入力された音声情報とを同時に前記プロジェクタから投射すると共にその投射された映像を前記記憶媒体に格納可能とする手段と、
を備えたことを特徴とするネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システムとしたものであり、会議参加者は前記プロジェクタから投射された映像を見ることで現在の議事の内容を一目で把握可能となると共に共通の映像を会議参加者が一同に見ることにより会議参加者の意識合わせを同時に行わせる作用を有する。更に、前記プロジェクタから投射された映像は前記画像信号装置から転送された画像データと会議参加者が発言した文章データとが同時に表示されているため、前記プロジェクタから投射された映像を記憶した前記記憶媒体の内容を後日参照する事により、会議参加者の発言が、どのような画像データが前記プロジェクタから投射されているときに出たものなのかを容易に把握する作用を有する。
請求項2に記載の発明は、前記データ重畳手段は、前記画像展開手段から出力された画像データと前記文章データ生成手段から出力された文章データとをアルファブレンドに代表される輝度成分に対して重み付けをしたデータの重畳方法を行う手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システムとしたものであり、会議参加者は前記プロジェクタから投射された映像を見ることで現在の議事の内容を一目で把握可能となると共に共通の映像を会議参加者が一同に見ることにより会議参加者の意識合わせを同時に行わせる作用を有する。更に、前記プロジェクタから投射された映像は前記画像信号装置から転送された画像データと会議参加者が発言した文章データとが同時に表示されているため、前記プロジェクタから投射された映像を記憶した前記記憶媒体の内容を後日参照する事により、会議参加者の発言が、どのような画像データが前記プロジェクタから投射されているときに出たものなのかを容易に把握する作用を有する。
請求項3に記載の発明は、前記データ重畳手段は、前記画像展開手段から出力された画像データを任意の倍率に縮小し、その縮小された前記画像データの表示領域外に前記文章データ生成手段から出力された文章データを表示する方法を行う手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システムとしたものであり、会議参加者は前記プロジェクタから投射された映像を見ることで現在の議事の内容を一目で把握可能となると共に共通の映像を会議参加者が一同に見ることにより会議参加者の意識合わせを同時に行わせる作用を有する。更に、前記プロジェクタから投射された映像は前記画像信号装置から転送された画像データと会議参加者が発言した文章データとが同時に表示されているため、前記プロジェクタから投射された映像を記憶した前記記憶媒体の内容を後日参照する事により、会議参加者の発言が、どのような画像データが前記プロジェクタから投射されているときに出たものなのかを容易に把握する作用を有する。
請求項4に記載の発明は、前記データ重畳手段は、前記文章データ生成手段から出力される文章データ量が増加することにより前記文章データ全体を表示する領域が不足した場合、前記記憶素子Rに表示領域を更に追加して前記文章データの欠落を防ぐと共に前記追加した表示領域も前記画像展開手段から出力される画像データに関連づける手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3記載のネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システムとしたものであり、会議参加者の発言内容が多い(即ち、前記文章データ生成手段から出力される文章データ量が増加)場合においても、前記会議参加者の発言内容を欠落させずに前記画像展開手段から出力される画像データと関連づけて前記記憶媒体に保存する作用を有する。
請求項5に記載の発明は、前記画像圧縮手段は、前記画像展開手段から出力される画像データのみ圧縮率を可変して前記記憶媒体に格納する手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4記載のネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システムとしたものであり、前記画像展開手段から出力される画像データが機密性の高い画像データである場合、前記画像展開手段から出力される画像データのみ圧縮率を上げて前記記憶媒体に保存する手段を備えることにより、前記記憶媒体に保存したデータを参照する際において、前記機密性の高い画像データの詳細が不明瞭となり機密性が保たれるという作用を有する。
請求項6に記載の発明は、前記プロジェクタは、前記プロジェクタは、
前記音声入力装置から任意の音声情報が前記音声展開手段に入力された時、その音声情報を任意のフォーマットに展開した後にその展開した音声データを前記通信手段に出力し前記任意のネットワーク網を介して音声認識技術を有する画像信号装置に転送する手段を有し、
前記音声認識技術を有する画像信号装置は、
前記プロジェクタから転送された音声データを音声認識技術により自然言語を表現する文字コードからなる文章データに変換し、その文章データを前記任意のネットワーク網を介して前記プロジェクタに再度転送する手段を備えたことを特徴とする請求項2から請求項5記載のネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システムとしたものであり、前記音声認識技術を前記画像信号装置側に持たせることにより、前記プロジェクタ側を低コストで実現可能とする作用を有する。
前記音声入力装置から任意の音声情報が前記音声展開手段に入力された時、その音声情報を任意のフォーマットに展開した後にその展開した音声データを前記通信手段に出力し前記任意のネットワーク網を介して音声認識技術を有する画像信号装置に転送する手段を有し、
前記音声認識技術を有する画像信号装置は、
前記プロジェクタから転送された音声データを音声認識技術により自然言語を表現する文字コードからなる文章データに変換し、その文章データを前記任意のネットワーク網を介して前記プロジェクタに再度転送する手段を備えたことを特徴とする請求項2から請求項5記載のネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システムとしたものであり、前記音声認識技術を前記画像信号装置側に持たせることにより、前記プロジェクタ側を低コストで実現可能とする作用を有する。
請求項7に記載の発明は、前記音声認識技術を有する画像信号装置は、前記任意のネットワーク網を介して前記プロジェクタに転送するデータにおいて、その転送するデータが画像データなのか文章データなのかを識別可能とする識別子を付加する手段を備えたことを特徴とする請求項6記載のネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システムとしたものであり、前記プロジェクタは、前記識別子の付いたデータを受信する事により、前記画像信号装置から転送されたデータをどの表示領域に配置すればよいか容易に判断する作用を有する。
以上のように本発明は、画像信号装置から任意のネットワーク網を通じて前記プロジェクタに転送された画像データと、会議参加者が音声入力装置を通じて発言した音声情報を元に生成した文章データとを同時にプロジェクタから投射することにより、会議参加者はプロジェクタから投射された映像を見ることで現在の議事の内容を一目で把握可能となると共に共通の映像を会議参加者が一同に見ることにより会議参加者の意識合わせを同時に行うという優れた効果が得られる。
また、プロジェクタから投射された映像は前記画像信号装置から転送された画像データと会議参加者が発言した文章データとが同時に表示されているため、プロジェクタから投射された映像を記憶した前記記憶媒体の内容を後日参照することにより、会議参加者の発言が、どのような画像データが前記プロジェクタから投射されているときに出たものなのかを容易に把握するという優れた効果が得られる。
更に、画像信号装置から転送されプロジェクタから投射される画像データにおいて機密性の高い場合があるが、このような機密性の高い画像データをプロジェクタから投射している最中に会議参加者が発言した内容を保存する際においても、画像展開手段から出力される画像データのみ圧縮率を上げて記憶媒体に保存する手段を備えることにより、機密性の高い画像データの詳細が不明瞭となり機密性が保たれるという優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について、図1から図8を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明のネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システムの構成図である。
図1は本発明のネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システムの構成図である。
図1において、1及び2はパソコンに代表される画像信号装置、4はプロジェクタ、3は各画像信号装置1及び2とプロジェクタ4をイーサネット(登録商標)等で接続する任意のネットワーク網、5はマイクロフォンに代表される音声入力装置、6はプロジェクタ4に搭載されるメモリカードやハードディスクに代表される任意のデータを読込み或いは書込み可能とする記憶媒体、7はプロジェクタ4から投射された映像を投影するスクリーンである。
図2は、前記プロジェクタ4の内部構成図である。
図2において、11は画像信号装置A1或いは画像信号装置B2と任意のネットワーク網3を介して接続され各画像信号装置から転送された任意のフォーマットで圧縮された画像データを受信する通信手段、12は通信手段11に転送された画像データを展開する画像展開手段、13は通信手段11から転送された画像データを画像展開手段12により一時的に格納する記憶素子P、18は音声入力装置に入力された音声情報を入力としその音声情報を任意のフォーマットに展開する音声展開手段、19は音声展開手段18から出力された音声データを音声認識技術により自然言語を表現する文字コードからなる文章データに変換する文章データ生成手段、20は文章データ生成手段19において前記音声データを文章データに変換する際に参照する辞書データベース、14は画像展開手段12により展開された画像データ及び文章データ生成手段19から出力される文章データを各々入力とし各データを重畳するデータ重畳手段、15はデータ重畳手段14に入力された各データをデータ重畳手段14により格納する記憶素子R、16はデータ重畳手段14から出力されるデータを液晶パネル或いはDLPパネルを通じてスクリーン7に対して拡大投射する表示手段、21はデータ重畳手段14から出力されたデータをJPEG形式等の任意のフォーマットに圧縮し記憶媒体6に保存する画像圧縮手段、22はリモコンに代表される入力手段、17はプロジェクタ4内部の各ブロックを制御するマイクロプロセッサに代表される制御手段である。
以上のように構成されたネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システムについて、図3の動作フローチャートを用いてその動作を説明する。
まず、任意のネットワーク網3上で画像信号装置A1及び画像信号装置B2とプロジェクタ4を接続する。この接続方法としては、例えばネットワーク網3としてイーサネット(登録商標)を使用している場合、画像信号装置A1及び画像信号装置B2とプロジェクタ4に同一グループの固定IPアドレスを事前に与える方法がある。その一例を以下に示す。
画像信号装置A1側の設定
IP:192.168.16.1
サブネットマスク:255.255.255.0
画像信号装置B2側の設定
IP:192.168.16.2
サブネットマスク:255.255.255.0
プロジェクタ4側の設定
IP:192.168.16.100
サブネットマスク:255.255.255.0
また、画像信号装置A1或いは画像信号装置B2或いはプロジェクタ4のいずれかがDHCPサーバとなり、任意のネットワーク網3に接続された装置に対してIPアドレスを割り振る方法でも接続は可能となる。
IP:192.168.16.1
サブネットマスク:255.255.255.0
画像信号装置B2側の設定
IP:192.168.16.2
サブネットマスク:255.255.255.0
プロジェクタ4側の設定
IP:192.168.16.100
サブネットマスク:255.255.255.0
また、画像信号装置A1或いは画像信号装置B2或いはプロジェクタ4のいずれかがDHCPサーバとなり、任意のネットワーク網3に接続された装置に対してIPアドレスを割り振る方法でも接続は可能となる。
このように画像信号装置A1及び画像信号装置B2とプロジェクタ4が任意のネットワーク網3を介して接続された後、画像信号装置A1からプレゼンテーション画像データに代表される所望の画像データはネットワーク網3を通じてプロジェクタ4へ転送される(ステップS1)。ステップS1において、プロジェクタ4に転送された前記画像データは通信手段11により受信される(ステップS2)。ステップS2において、前記画像データは、任意のネットワーク網3を介して通信されるデータのため、任意のネットワーク網3の通信トラフィック量を軽減させるように、JPEG形式などの圧縮フォーマットを使用して任意のネットワーク網3上で通信されるデータ量を低減する方法が一般的に行われている。このように任意のフォーマットで圧縮された画像データは、画像展開手段12を介して記憶素子P13に一旦格納された後、画像展開手段12により所望のフォーマットに展開される(ステップS3)。ステップS3において任意のフォーマットに展開された画像データは、データ重畳手段14を経由して液晶パネル或いはDLPパネルに代表される表示素子を含む表示手段16に入力され、プロジェクタ4からスクリーン7に対して拡大投射される(ステップS7)。
ここで、会議参加者が音声入力装置5を通じて発言を行った場合、音声入力装置5に入力されたアナログ音声情報がプロジェクタ4に入力される。この音声情報がプロジェクタ4に入力されたか否かは、制御手段17が音声展開手段18に音声情報が入力されたか否かを常時検知することにより容易に判断可能である(ステップS4)。勿論、音声展開手段18から制御手段17に対して音声情報が入力された時にその旨を通知する手段を備えても同様にプロジェクタ4に音声情報が入力されたか否かの判断が行える。尚、音声入力装置5から入力される音声情報は、音声入力装置5が受信した音声情報を全てプロジェクタ4に転送しても良いが、一般的には、音声入力装置5に音声情報を転送するか否かのスイッチが付けられており、会議参加者がそのスイッチをONにした時のみ音声入力装置5が受信した音声情報をプロジェクタ4に転送する方法が採られている。これは、音声入力装置5に入力された全ての音声情報を文章データに変換してしまうと、後日、議事録としてその文章データを参照したときにまとまりが無くなり、要点が掴みにくいという課題を解決するために有効な方法である。ステップS4において、音声展開手段18は入力された音声情報を所望のフォーマットに変換する。一般的には、入力される音声情報はアナログデータであるため、ディジタルデータに変換を行う。このように任意のフォーマットに変換された音声データは文章データ生成手段19に出力される。文章データ生成手段19は、音声認識技術により辞書データベース20を参照しながら、前記音声データに対応した文字コードからなるテキスト形式のデータを生成し、そのテキスト形式で記述された各文字コードに対応した文字フォントデータを当てることにより前記テキスト形式で記述されたデータを人間が認知可能な文章データに変換する(ステップS5)。即ち、ステップS5における文章データは、文字列の並んだ画像データと言い換えても良いものである。
ステップS5において出力される文章データは、データ重畳手段14に入力され記憶素子R15に格納される。記憶素子R15に格納された文章データは、データ重畳手段14から読み出され、ステップS3において出力された画像データ上に重畳される(ステップS6)。ステップS6における文章データの重畳方法の例をいくつか示す。最も単純な方法としては、ステップS3において出力された画像データ上にステップS6において出力された文章データをそのまま上書きする方法がある。このように単純に文章データを画像データ上に上書きする場合、回路構成は非常に簡単になるが、画像データを削除して文章データを表示させるため、文章データの情報量が多い場合、画像データが見づらくなるという短所も生じる。このような単純上書きの短所を解決する方法として、アルファブレンディング機能を使用した文章データの重畳方法がある。例えば、画像データの輝度をAとし文章データの輝度をBとした場合、文章データの重畳を行う際の合成比率を画像データの輝度を30%とし文章データの輝度を70%とすると、
重畳画像の輝度=A×30%+B×70%
となり、文章データが画像データ上に重畳されても、画像データの輝度が薄くはなる(本例では本来の輝度の30%)が、単純に文章データを上書きする場合において、画像データが完全に欠落するという短所が解消される。ちなみに、単純に文章データを重畳する方法を上述の式に当てはめると下記のようになる。
重畳画像の輝度=A×30%+B×70%
となり、文章データが画像データ上に重畳されても、画像データの輝度が薄くはなる(本例では本来の輝度の30%)が、単純に文章データを上書きする場合において、画像データが完全に欠落するという短所が解消される。ちなみに、単純に文章データを重畳する方法を上述の式に当てはめると下記のようになる。
重畳画像の輝度=A×0%+B×100%
即ち、B=文章データが存在する場合、A=画像データは一切表示されないということがわかる。
即ち、B=文章データが存在する場合、A=画像データは一切表示されないということがわかる。
ステップS6において重畳されたデータは表示手段16に入力され、プロジェクタ4からスクリーン7に対して拡大投射される(ステップS7)。ステップS7において、スクリーン7に投射された映像を会議参加者が見ることにより、プレゼンテーション画像のみならず、現在の議事の内容を一目で把握可能となると共に共通の映像を会議参加者が一同に見ることにより会議参加者の意識合わせを同時に行う事が可能となる。
次に、会議参加者がリモコンに代表される入力手段22を使用してステップS7でスクリーン7に投射された映像を議事録として保存する命令を制御手段17に入力する(ステップS8)。スクリーン7に投射された映像の保存命令を受けた制御手段17は、その投射映像と等価なデータであるデータ重畳手段14の出力を画像圧縮手段21に転送する。画像圧縮手段21は、その転送されたデータをJPEG形式などの任意の圧縮フォーマットで圧縮し(ステップS9)、記憶媒体6に格納する(ステップS10)。
以上のように本実施の形態によれば、プレゼンテーションを行う画像データ上に会議参加者が発言した音声情報を文章化した文章データを重畳し、プロジェクタ4からスクリーン7に対して拡大投射する手段を備えることにより、会議参加者は、プレゼンテーション画像のみならず、プロジェクタ4から投射された映像を見ることで現在の議事の内容を一目で把握可能となると共に共通の映像を会議参加者が一同に見ることにより会議参加者の意識合わせを同時に行う事が可能となる。更に、プロジェクタ4からスクリーン7に投射された映像は画像信号装置A1から転送された画像データと会議参加者が発言した文章データとが同時に表示されているため、プロジェクタ4から投射された映像を記憶した記憶媒体6の内容を後日参照する事により、会議参加者の発言が、どのような画像データがプロジェクタ4から投射されているときに出たものなのかを容易に把握する事が可能となる。
また、ステップS6において、画像データ上に文章データを重畳する方法の一例を挙げて示したが、重畳される画像データの色とその画像データ上に重畳する文章データを構成する文字データの表示色が似ている場合、文章データの表示色を会議参加者に入力手段22から選択可能とする手段を備える事により、文章データを構成する文字データの表示色が変更可能となる。文章データを構成する文字データの表示色は、文字データを人間が認知可能とする画像データに変換するフォントデータの表示色設定を変更することにより可能となる。ここで、文章データの表示色を設定する例を示す。画像データの表示領域の大多数が白色である場合、文章データを構成する文字データの表示色を黒色とすることにより、重畳される文章データが読み取りやすくなる。
ステップS6において、画像データ上に文章データを重畳する方法を前述したが、ステップS6における文章データの重畳方法として、図4に示すように、画像データと文章データを並列に表示してプロジェクタ4からスクリーン7に対して投射する方法もある。一般的に、プロジェクタ4から投射されるプレゼンテーションに使用される画像データは単一色で構成されることは無いため、入力手段22から文章データの表示色を指定しても全ての文字を読み取りやすい表示色に指定することは困難である。そこで、図4に示すように、文章データを表示する領域を画像データ上では無く、完全に分離する事により、いかなる画像データがプロジェクタ4からスクリーン7に投射されている場合においても、前記画像データの表示色と重なって文章データが読みづらくなるという課題が容易に解決される。文章データを表示する領域を画像データと分離する方法として、画像データのサイズをスクリーン7に投射する映像サイズの1/4に縮小し、残りの3/4の映像領域に文章データを挿入する方法があり、その投射画像例を図4に示す。この場合、画像データの情報量は本来の画像サイズに対して1/4に縮小されているため、正確に画像データの情報を把握できないという短所が生じるが、議事進行の把握という観点から見た場合、会議参加者が発言している時にプロジェクタ4から投射されているプレゼンテーション画像データの概略イメージが掴めればよいため、画像データサイズを縮小した事による短所は大きな課題とはならない。また、最終的な議事録資料として正確な画像データも必要となる場合には、画像データのみ別資料として保管する手段を備えることにより、前述の課題を解決することが可能となる。
図4のように、画像データ表示領域と文章データ表示領域を完全に分離した場合において、複数の画像信号装置から画像データを各々プロジェクタ4に転送した時におけるスクリーン7に対する投射映像の例を図5に示す。図5において、画像信号装置A1からプロジェクタ4に転送された画像データを左上に1/4サイズに縮小して表示を行い、画像信号装置B2から転送された画像データを右上に1/4サイズに縮小して表示を行う。この場合、制御手段17は通信手段11に転送された画像データが2種類の画像信号装置から転送されている事を把握可能であるため、文章データの表示領域はスクリーン7上に投射された下半分の領域となる事を判断する。これは、任意のネットワーク網3を介して各画像信号装置とプロジェクタ4が通信を行っているため、プロジェクタ4の制御手段17は、転送されてくる画像データに付随するIPアドレスを検出するのみで、どの画像信号装置から転送された画像データかを検出することが可能となる。図5に示すように画像データの表示サイズを1/4に縮小する場合、4台以上の画像信号装置から画像データが各々転送された場合、文章データ表示領域が無くなるという課題が生じる。このような場合、制御手段17は画像データをプロジェクタ4に対して転送する画像信号装置の台数を把握することが可能なため、3台を超えた場合は画像データの表示サイズを1/16に縮小する或いはプロジェクタ4から投射する画像データは3台分までとし、どの画像データをプロジェクタ4から表示させておくのかを入力手段22を使用して会議参加者に選択させる等の手段を備えることにより、上記課題を解決可能となる。
また、各画像信号装置から画像データがプロジェクタ4に対して全く転送されていない場合、プロジェクタ4から投射される映像の全表示領域を文章データ表示領域として白板のように使用することも可能である。勿論、各画像信号装置から画像データがプロジェクタ4に対して転送されている場合においても、入力手段22を使用して、画像データの表示をプロジェクタ4から一切行わずにプロジェクタ4から投射される全表示領域を文章データ表示領域とすることも可能である。
図4及び図5に示したように画像データが表示されていない領域に文章データを表示させる場合、その表示領域に限界があるため会議参加者の発言した文章データが全て表示できない課題が生じる。この場合、文章データを表現する文字データのフォントサイズを小さくすることにより解決する方法があるが、フォントサイズを小さくすると会議参加者がその場でプロジェクタ4から投射される文章データを確認しづらいという新たな課題が生じる。また、フォントサイズを小さくするにも限界はあり、更に、プロジェクタから投射される映像の解像度も表示パネルの解像度に従って限界がある。即ち、文章データを構成する文字データのフォントサイズを小さくする方法には自ずと限界がある。そこで、記憶素子R15に格納する文章データ領域を増大させることにより、文章データが増大した時における上記課題を解決する方法がある。
図6に、図4に示したような画像データの表示サイズを1/4に縮小して表示させ、残りの3/4の表示領域を文章データ表示領域にする一例を示す。図6において、表示手段16からスクリーン7に投射する1画面分の映像領域は記憶素子R15内で4000番地分の記憶領域が必要であるとし、画像データの表示領域は本来の表示サイズを1/4サイズに縮小した領域(即ち、0000番地から0FFF番地)であり、残りの表示領域(即ち、1000番地から3FFF番地)が文章データの表示領域であるとする。この記憶素子R15の記憶容量はプロジェクタ4から投射される映像の画素に一対一で対応するため、プロジェクタ4から投射される映像の表示領域と記憶素子R15で必要とする記憶容量の大きさは比例関係にある。図6(a)は、文章データがスクリーン7上の文章データ表示領域内に収まる例である。この場合、記憶素子R15には常に0000番地から3FFF番地の1画面分に全てのデータが記憶される。図6(b)は、会議参加者の音声(発言)情報量が多く、文章データが1000番地から3FFF番地の文章データ表示領域内に入りきらない場合を示す。このような場合、制御手段17はデータ重畳手段14に対し記憶素子R15に確保した文章データ表示領域を拡大するように制御する。文章データ表示領域の拡大方法は種々有るが、例えば、図6(b)に示すように、プロジェクタ4から投射される映像を更に一面分(即ち、4000番地から7FFF番地までの全4000番地アドレス領域)を確保しても良い。この時、プロジェクタ4からスクリーン7に投射される映像は、1000番地から3FFF番地に記憶された文章データと4000番地から7FFF番地までに記憶された文章データとを切り換えて表示させる必要がある。プロジェクタ4から投射される映像の切り換え方法の一例を以下に示す。スクリーン7に投射される映像が記憶素子R15における0000番地から3FFF番地までに記憶されたデータだとする。4000番地から7FFF番地に記憶された文章データをプロジェクタ4から投射させるには、入力手段22を使用して会議参加者がプロジェクタ4から投射される映像の切り換え要求を制御手段17に入力し、4000番地から7FFF番地に記憶されたデータをプロジェクタ4から投射させる事により切り換えが可能となる。入力手段22としてリモコンを使用した場合、プロジェクタ4から投射される映像の切り換えにリモコンの上下キーを使用しても良い。
図6の例に示したように、プロジェクタ4から投射される映像の文章データ表示領域に全ての文章データが表示できない場合において、ステップS8で入力手段22から記憶媒体6への保存命令が入力された時、0000番地から3FFF番地までに記憶素子R15に記憶されたデータを記憶媒体6に保存するファイル名を例えば
giji00.jpg
とし、これに関連付けられた4000番地から7FFF番地までに記憶素子R15に記憶されたデータを記憶媒体6に保存するファイル名を
giji00_1.jpg
とすることにより、このファイル名が“_”を付けることにより、giji00.jpgの関連ファイル名だということを容易に把握することが可能となる。次に、プロジェクタ4から投射される映像上に表示される画像データが変わったときのファイル名を
giji01.jpg
とすれば、先程のgiji00.jpgとは無関係の保存ファイルであることが容易に把握できる。
giji00.jpg
とし、これに関連付けられた4000番地から7FFF番地までに記憶素子R15に記憶されたデータを記憶媒体6に保存するファイル名を
giji00_1.jpg
とすることにより、このファイル名が“_”を付けることにより、giji00.jpgの関連ファイル名だということを容易に把握することが可能となる。次に、プロジェクタ4から投射される映像上に表示される画像データが変わったときのファイル名を
giji01.jpg
とすれば、先程のgiji00.jpgとは無関係の保存ファイルであることが容易に把握できる。
図3のステップS9において、データ重畳手段14から出力されたデータをJPEG形式などの圧縮フォーマットで圧縮する方法を示したが、プロジェクタ4からスクリーン7に投射される映像によっては、機密性の高い情報が投射される場合があり、このような機密性の高い情報をそのまま記憶媒体6に保存できない。このような機密性の高い情報がプロジェクタ4から投射されている場合においても、その時に交わされた会議参加者の発言内容を記憶媒体6に保存したいという要求がある。このような要求を満たす方法として、ステップS8において、入力手段22から記憶媒体6に保存命令が入力された場合、図6に示した記憶素子R15の画像データ領域(0000番地〜0FFF番地)に全白画像データあるいは特定の画像データ(例えばメーカのロゴマーク)を上書きしたデータを画像圧縮手段21に転送し、ステップS9において圧縮する方法がある。この場合、上記機密性の高い情報の機密性は保てるが、後日記憶媒体6に保存されたデータを参照した時にどのような画像データがプロジェクタ4から投射された時の発言内容なのかが分かりにくいという課題が生じる。このような課題を解決するため、ステップS8において、入力手段22から記憶媒体6に保存命令が入力された場合、機密性の高い情報がプロジェクタ4から投射されている時は、図6の例において、0000番地〜0FFF番地に格納された画像データのみ圧縮率を90%程度に上げ1000番地〜3FFF番地に格納された文章データの圧縮率を10%とすることにより、機密性の高い情報のみぼかすことが可能となり機密性を保つことが可能となる。一般的に、圧縮率を部分的に変化させて一つの画像データを作成することは困難なため、ステップS9において、画像圧縮手段21は、まず0000番地〜0FFF番地に格納された画像データのみ圧縮率を90%程度に上げて一つの画像データを生成し、次に1000番地〜3FFF番地に格納された文章データの圧縮率を10%として画像データを更に生成する。そして最後に双方の画像データを合成することにより、擬似的に圧縮率を部分的に変化させたデータを生成することが可能となる。ここで、文章データの表示領域の圧縮率を機密性の高い画像データと同一の圧縮率まで上げない理由は、文章データの圧縮率を上げて、文字データをぼかしてしまった場合、文字そのものが読めなくなり、後日解読不能になるという課題を回避するためである。このように機密性の高い情報のみ圧縮率を高くした場合、記憶媒体6に保存された画像データの内容を把握することができないが、どのようなイメージの画像データがプロジェクタ4から投射されていた時の発言内容なのかが把握可能となるため、記憶媒体6に保存されたデータを議事録として扱う場合は、有効な方法となる。
図2において、文章データ生成手段19及び辞書データベース20は、フォントデータや文字コード表を格納するために使用される大量の記憶素子が要求され、更に、音声認識技術に対応したアプリケーションソフトウェアから構成されているため、通常、高性能のマイクロプロセッサ及び大容量のハードディスクが必要となる。これらをプロジェクタ4に搭載させる場合、単純に大きなコストアップにつながる。しかしながら、近年のパソコンに代表される画像信号装置は、これらの音声認識技術を正常動作させるに要求される高性能のマイクロプロセッサ及び大容量のハードディスクを標準で搭載しているため、この機能を画像信号装置側に持たせシステム全体のコストを下げる方法がある。この一例を図7に示し、その動作フローチャートを図8に示す。
図8において、音声情報が音声入力装置5から音声展開手段18に対して入力されたと判断した制御手段17(ステップS4)は、入力された音声情報を任意のフォーマットに展開し、制御手段17により通信手段11を通じて任意のネットワーク網3を介し画像信号装置A1に前記任意のフォーマットに展開された音声データを転送する(ステップS11)。この音声データを受信した画像信号装置A1は、画像信号装置A1に内蔵された音声認識技術を有する文章データ作成手段及び辞書データベースを駆動することにより、入力された音声データを文章データに変換する(ステップS12)。画像信号装置A1は、この文章データを人間の目で認識可能とする画像データに変換し、任意のネットワーク網3を介してプロジェクタ4に転送する(ステップS13)。このようにして転送された画像データに変換された文章データは、画像重畳手段14において、画像展開手段12から出力された画像データと重畳し(ステップS6)、表示手段16からスクリーン7に拡大投射される。ここで、画像信号装置A1からプロジェクタ4に転送されるデータは、プレゼンテーション画像の場合においても文章データの場合においても画像データというファイル形式を取るため、転送された画像データのみではプロジェクタ4は、画像データなのか文章データなのかが把握できないという課題が生じる。そこで、画像信号装置A1からプロジェクタ4に転送される画像データのヘッダ情報として、そのデータが画像データなのか文章データなのかを識別する識別子を付けることにより、プロジェクタ4の制御手段17は、画像信号装置A1から転送された画像データのヘッダに付いた識別子を判別するのみで前記課題を容易に解決することができる。通常のネットワークを使用したデータ通信においても、通信すべきデータとは別にIPアドレスやMACアドレス情報などを含んだヘッダが付いているため、識別子をヘッダに含めることは問題とはならない。
以上のように本実施の形態によれば、パソコンに代表される画像信号装置と、前記画像信号装置と任意のネットワーク網で接続され且つ音声入力装置から入力された音声情報を入力とするプロジェクタとからなるネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システムにおいて、前記画像信号装置から任意のネットワーク網を通じて前記プロジェクタに転送された画像データと共に前記音声入力装置から入力された会議参加者が発言した音声情報を同時に前記プロジェクタから投射する手段を備えたことにより、会議参加者は前記プロジェクタから投射された映像を見ることで現在の議事の内容を一目で把握可能となると共に共通の映像を会議参加者が一同に見ることにより会議参加者の意識合わせを同時に行わせる効果を得る。また、前記プロジェクタから投射された映像は前記画像信号装置から転送された画像データと会議参加者が発言した音声情報とが同時に表示されているため、前記プロジェクタから投射された映像を記憶した前記記憶媒体の内容を後日参照する事により、会議参加者の発言が、どのような画像データが前記プロジェクタから投射されているときに出たものなのかを容易に把握するという優れた効果が得られる。
本発明にかかるネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システムは、会議参加者は前記プロジェクタから投射された映像を見ることで現在の議事の内容を一目で把握可能となると共に共通の映像を会議参加者が一同に見ることにより会議参加者の意識合わせを同時に行わせる効果を有し、パソコンに代表される画像信号装置とプロジェクタを任意のネットワーク網により接続し、自動的に議事録を作成するネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システムとして有用である。
1,2,101,102 画像信号装置
3,103 任意のネットワーク網
4 プロジェクタ
5,104,105 音声入力装置
6 記憶媒体
7 スクリーン
11 通信手段
12 画像展開手段
13,15 記憶素子
14 データ重畳手段
16 表示手段
17 制御手段
18 音声展開手段
19 文章データ生成手段
20 辞書データベース
21 画像圧縮手段
22 入力手段
106 データ処理装置
3,103 任意のネットワーク網
4 プロジェクタ
5,104,105 音声入力装置
6 記憶媒体
7 スクリーン
11 通信手段
12 画像展開手段
13,15 記憶素子
14 データ重畳手段
16 表示手段
17 制御手段
18 音声展開手段
19 文章データ生成手段
20 辞書データベース
21 画像圧縮手段
22 入力手段
106 データ処理装置
Claims (7)
- 1台ないし複数台の画像信号装置と、音声入力装置と、前記画像信号装置と任意のネットワーク網で接続されたプロジェクタとから構成される会議システムであって、
前記画像信号装置は、
プレゼンテーションを行うための任意の画像データを前記ネットワーク網を介して前記プロジェクタに転送する手段を有し、
前記音声入力装置は、
会議参加者の音声情報を取得し、その取得した音声情報を前記プロジェクタに転送する手段を有し、
前記プロジェクタは、
前記画像信号装置から転送された前記画像データを受信する通信手段と、
前記通信手段により受信した前記画像データを任意のフォーマットに展開する画像展開手段と、
前記画像展開手段により前記通信手段から入力された前記画像データを一旦格納する記憶素子Pと、
前記音声入力装置から入力された音声情報を任意のフォーマットに展開する音声展開手段と、
前記音声展開手段により展開された音声データを音声認識技術により自然言語を表現する文字コードからなる文章データに変換する文章データ生成手段と、
前記文章データ生成手段により文章データに変換する際に前記音声認識技術が参照する文字コードを格納した辞書データベースと、
前記画像展開手段により出力された画像データと前記文章データ生成手段により出力された文章データとを各々入力とし、その入力された各データを重畳するデータ重畳手段と、
前記データ重畳手段に入力された前記各データを格納する記憶素子Rと、
前記データ重畳手段により重畳されたデータを入力とし任意の表示素子を通じて前記重畳されたデータを拡大投射する表示手段と、
前記データ重畳手段により重畳されたデータを入力とし任意のフォーマットに圧縮する画像圧縮手段と、
前記画像圧縮手段により圧縮されたデータを格納する記憶媒体と、
前記通信手段及び前記画像展開手段及び前記データ重畳手段及び前記音声展開手段を各々制御すると共に前記音声展開手段に前記音声入力装置から音声情報が入力されたことを検出し更に外部からの任意の入力手段により入力された命令により前記データ重畳手段から出力されているデータを前記画像圧縮手段に圧縮する制御を行う制御手段と、
さらに、前記画像信号装置から前記プロジェクタに転送された画像データと前記音声入力装置から入力された音声情報とを同時に前記プロジェクタから投射すると共にその投射された映像を前記記憶媒体に格納可能とする手段と、
を備えたことを特徴とするネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システム。 - 前記データ重畳手段は、前記画像展開手段から出力された画像データと前記文章データ生成手段から出力された文章データとをアルファブレンドに代表される輝度成分に対して重み付けをしたデータの重畳方法を行う手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システム。
- 前記データ重畳手段は、前記画像展開手段から出力された画像データを任意の倍率に縮小し、その縮小された前記画像データの表示領域外に前記文章データ生成手段から出力された文章データを表示する方法を行う手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システム。
- 前記データ重畳手段は、前記文章データ生成手段から出力される文章データ量が増加することにより前記文章データ全体を表示する領域が不足した場合、前記記憶素子Rに表示領域を更に追加して前記文章データの欠落を防ぐと共に前記追加した表示領域も前記画像展開手段から出力される画像データに関連づける手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3記載のネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システム。
- 前記画像圧縮手段は、前記画像展開手段から出力される画像データのみ圧縮率を可変して前記記憶媒体に格納する手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4記載のネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システム。
- 前記プロジェクタは、
前記音声入力装置から任意の音声情報が前記音声展開手段に入力された時、その音声情報を任意のフォーマットに展開した後にその展開した音声データを前記通信手段に出力し前記任意のネットワーク網を介して音声認識技術を有する画像信号装置に転送する手段を有し、
前記音声認識技術を有する画像信号装置は、
前記プロジェクタから転送された音声データを音声認識技術により自然言語を表現する文字コードからなる文章データに変換し、その文章データを前記任意のネットワーク網を介して前記プロジェクタに再度転送する手段を備えたことを特徴とする請求項2から請求項5記載のネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システム。 - 前記音声認識技術を有する画像信号装置は、前記任意のネットワーク網を介して前記プロジェクタに転送するデータにおいて、その転送するデータが画像データなのか文章データなのかを識別可能とする識別子を付加する手段を備えたことを特徴とする請求項6記載のネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2005057235A JP2006245876A (ja) | 2005-03-02 | 2005-03-02 | ネットワーク機能を有するプロジェクタを使用した会議システム |
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-
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- 2005-03-02 JP JP2005057235A patent/JP2006245876A/ja active Pending
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