JP2006245685A - 光電センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】 高い精度で被検出物の検出が可能な光電センサを提供する。
【解決手段】 受光量データが所定範囲よりも大きい(Z>A)との判定又は所定範囲よりも小さい(Z<−A)との判定が所定回数以上連続しない場合には、所定範囲外(Z>A,Z<−A)にあると判定された受光量データをその受光量データのままでは移動平均値Dhの算出に用いず、受光量データが所定範囲よりも大きい(Z>A)との判定又は所定範囲よりも小さい(Z<−A)との判定が所定回数以上連続した場合には、所定範囲外(Z>A,Z<−A)にあると判定された受光量データを移動平均値Dhの算出に用いる。
【選択図】 図3
Description
前記投光手段からの光を受光する受光手段と、
前記受光手段にて受光した光の複数の受光量データの移動平均値を算出する演算手段と、
前記演算手段で算出された移動平均値に基づいて被検出物の検出を行う検出手段とを備える光電センサであって、
前記受光手段にて受光した光の各受光量データが所定範囲外にあるかどうかを判定する判定手段を備え、
前記演算手段は、前記判定手段により前記所定範囲外にあると判定された受光量データについては前記移動平均値の算出に用いず、所定範囲内にあると判定された受光量データについては前記移動平均値の算出に用いる構成としたところに特徴を有する。
前記測定手段で測定された変動量の大きさに応じて前記所定範囲が定められるところに特徴を有する。
前記投光手段からの光を受光する受光手段と、
前記受光手段にて受光した光の複数の受光量データの移動平均値を算出する演算手段と、
前記受光手段から受光量データが出力されるごとに、当該受光量データが所定範囲外にあるかどうかを判定する判定手段と、
前記演算手段で算出された前記移動平均値に基づいて検出を行う検出手段とを備え、
前記演算手段は、前記判定手段により所定範囲内にあると判定された受光量データに基づき前記移動平均値を算出する光電センサであって、
前記判定手段により所定範囲外にあると判定された受光量データが前記所定範囲よりも大きいか又は小さいかを判別する判別手段を備え、
前記演算手段は、前記判別手段により受光量データが前記所定範囲よりも大きいとの判定又は前記所定範囲よりも小さいとの判定が所定回数以上連続しない場合には、前記判定手段により所定範囲外にあると判定された受光量データをその受光量データのままでは前記移動平均値の算出に用いず、前記受光量データが前記所定範囲よりも大きいとの判定又は前記所定範囲よりも小さいとの判定が所定回数以上連続した場合には、前記判定手段により所定範囲外にあると判定された受光量データを前記移動平均値の算出に用いるところに特徴を有する。
前記受光量データが所定回数以上連続して前記所定範囲よりも大きい場合及び所定回数以上連続して前記所定範囲よりも小さい場合を除き、前記受光量データが所定回数以上所定範囲外にある場合に異常信号の出力を行う異常信号出力手段を備える。
ノイズ成分の大きな受光量データについて、受光量データを所定の閾値と比較し、受光量データが閾値以上であれば、当該閾値まで受光量データをオフセットして移動平均値を求める構成とした場合には、閾値以上の受光量データを閾値まで減少させることができるものの、やはり実際の(ノイズ成分のない)受光量から閾値までの値に相当する誤差を含んだまま移動平均値が求められてしまう。
しかしながら、本構成によれば、演算手段は、判定手段により所定範囲外にあると判定された受光量データを用いずに移動平均値を算出する。したがって、ノイズ成分の大きな受光量データが移動平均値に含まれないから、精度の高い検出を行うことができる。
本構成によれば、最も信頼性の高い最新の受光量データにより、移動平均値に基づいた検出を行うことができる。
本構成によれば、予め非投光時にサンプリングした値に基づき所定範囲を定めることができる。また、受光量の最大値と最小値との差から変動量を測定し、測定された変動量の大きさに応じた所定範囲が定められるから、例えば、単に係数等を用いて所定範囲を定める場合と比較して、ノイズ成分の範囲に応じた所定範囲が定められる。
所定範囲外の大きさの受光量データが受光手段から出力された場合であっても、必ずしも外乱光等によるノイズによるものとは限らず、実際には本来検出すべき被検出物等であることもありうる。
ここで、一般に、外乱光による受光量の変化は短時間で終了することが多いが、被検出物等による受光量の変化は比較的長時間に亘って生じることが多い。
そこで、本構成では、演算手段は、受光量データが所定範囲よりも大きいとの判定又は小さいとの判定が所定回数以上連続しない場合には、所定範囲外にあると判定された受光量データを移動平均値の算出に用いない。一方、受光量データが所定範囲よりも大きいとの判定又は小さいとの判定が所定回数以上連続した場合には、前記移動平均値の算出に前記判定手段により所定範囲外にあると判定された受光量データを用いることとした。これにより、比較的短時間のうちに生じるノイズによる受光量の変化のみを移動平均値の算出に含ませないことができるから、精度の高い移動平均値に基づいた検出を行うことができる。
受光量データが所定範囲よりも大きいとの判定又は所定範囲よりも小さいとの判定が所定回数以上連続して生じた場合であっても、必ずしも被検出物等による受光量の変化とは限らず、例えば、単に外乱光等によるノイズで長時間に亘って生じる受光量データの変化が長時間生じただけということもありうる。かかる場合であっても、本構成によれば、検出誤りを生じるのが最後の受光量データのみであるから、移動平均値の算出における悪影響を最小限にとどめることができる。
前記受光量データが所定回数以上連続して前記所定範囲よりも大きい場合及び所定回数以上連続して前記所定範囲よりも小さい場合を除き、受光量データが所定回数以上所定範囲外にある場合には異常が生じた可能性が比較的高いが、本構成によれば、かかる異常を異常信号により知らせることができる。
下に、本発明の光電センサの実施形態1を図面を参照しつつ説明する。
1.光電センサの構成
光電センサは、図1に示すように、LED等からなる投光素子11と、投光素子11を投光させる投光回路12と、PD(フォトダイオード)等からなり投光された光のうち被検出物からの光を受光する受光素子13と、受光素子13からの信号を受ける受光回路14と、受光回路14からの信号を増幅させる増幅回路15と、光電センサへの各種情報入力のための入力部16と、検出結果等が表示される表示部17と、検出結果に基づく出力を外部機器へ出力するための出力部18と、メモリ19と、それらを制御するCPU20とを有している。
次に、光電センサのCPU20の処理について説明する。
光電センサのCPU20の処理には、検出動作(検出ルーチン)に先立って行われる自己ノイズ算出ルーチンと、被検出物の検出動作時に行われる検出ルーチンとがある。
CPU20は、自己ノイズ検出開始の信号を入力部16から受けると、受光素子13にて受光された外乱光等が受光回路14を介し増幅回路15にて増幅された受光信号DとしてCPU20に出力される(S11)。
CPU20は、受光信号Dが入力されると、予めメモリ19に記憶されている最大値X(本実施形態では最大値X=0が記憶されているとする)を読み出すとともに(S12)、受光信号Dの受光量データがメモリ19に記憶されている最大値Xよりも大きいかどうか判定する(S13)。
CPU20は、被検出物の検出開始の信号を入力部16から受けると、投光回路12に投光信号を送出する。これにより、投光回路12が駆動することで投光素子11から光が出射され、出射された光のうち被検出物にて反射した光が受光素子13にて受光され、受光回路14を介し増幅回路15にて増幅された受光信号がCPU20に出力される(S31)。
差Zが所定範囲(−A<Z<A)内に存在する場合には(S33で「Y」)、CPU20は、新たなデータを加えてメモリ19に記憶された4つの受光信号の受光量データの入れ替え(シフト)を行い(S34)、最も古い受光信号の受光量データM1を消去し、新しい受光信号の受光量データDnを加えて記憶させる。
差Zが設定値Aの所定範囲内に存在しない(所定範囲外である。Z>A又はZ<−A)場合には(S33で「N」)、CPU20は、所定範囲を超える大きさの差(Z>A>0)であるか(差の符号が正か)又は所定範囲より小さい差(Z<−A<0)であるか(差の符号が負か)どうかが判定される(S37)。
差Zが所定範囲を超える大きさ(Z>A>0)である場合には(S37で「Y」)、CPU20は、前回も差Zが所定範囲を超える大きさ(Z>A>0)であったかどうかを判定する(S38)。
差Zが所定範囲以下である(超える大きさでない)場合(Z<−A<0)には(S37で「N」)、CPU20は、前回も差Zが所定範囲よりも小さい(Z<−A<0)かどうかを判定する(S44)。
CPU20は、求めた移動平均値Dh(Dh1,Dh2,Dh3)に対して閾値Sと比較し(S49)、移動平均値Dhが閾値Sよりも大きければ被検出物の検出と判断し(S49で「Y」,50)、移動平均値Dhが閾値よりも小さければ被検出物の検出がなされなかったと判断する(S49で「N」,51)。
ノイズ成分の大きな受光量データについて、受光量データを所定の閾値と比較し、受光量データが閾値以上であれば、当該閾値まで受光量データをオフセットして移動平均値を求める構成とした場合には、閾値以上の受光量データを閾値まで減少させることができるものの、やはり実際の(ノイズ成分のない)受光量から閾値までの値に相当する誤差を含んだまま移動平均値が求められてしまう。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(2)CPU20による受光量データが所定範囲よりも大きいとの判定又は所定範囲よりも小さいとの判定が「所定回数」以上連続するかの当該「所定回数」は、2回に限らず3回以上であってもよい。
(3)受光量データDnとの差を比較する過去の受光量データは直前(前回)のものに限らず、それ以前のものであってもよい。
(4)移動平均値の算出は、上記実施形態の受光量データの数(3又は4)以外の受光量データの数を加算及び除算するものであってもよい。
12…投光回路
13…受光素子
14…受光回路
15…増幅回路
16…入力部
17…表示部
18…出力部
19…メモリ
20…CPU(判定手段、演算手段、判別手段、測定手段、検出手段、異常信号出力手段)
D…受光信号
Dn…受光量データ
Dh(Dh1,Dh2, Dh3)…移動平均値
A…所定量(変動量)
Claims (6)
- 光を投光する投光手段と、
前記投光手段からの光を受光する受光手段と、
前記受光手段にて受光した光の複数の受光量データの移動平均値を算出する演算手段と、
前記演算手段で算出された移動平均値に基づいて被検出物の検出を行う検出手段とを備える光電センサであって、
前記受光手段にて受光した光の各受光量データが所定範囲外にあるかどうかを判定する判定手段を備え、
前記演算手段は、前記判定手段により前記所定範囲外にあると判定された受光量データについては前記移動平均値の算出に用いず、所定範囲内にあると判定された受光量データについては前記移動平均値の算出に用いることを特徴とする光電センサ。 - 前記所定範囲は、順次得られた複数の受光量データのうち、最も新しい受光量データを基準値とし、当該基準値を含む範囲であることを特徴とする請求項1記載の光電センサ。
- 前記投光手段の非投光時における前記受光手段の受光量を測定し、その受光量の最大値と最小値との差から変動量を測定する測定手段を備え、
前記測定手段で測定された変動量の大きさに応じて前記所定範囲が定められることを特徴とする請求項2記載の光電センサ。 - 光を投光する投光手段と、
前記投光手段からの光を受光する受光手段と、
前記受光手段にて受光した光の複数の受光量データの移動平均値を算出する演算手段と、
前記受光手段から受光量データが出力されるごとに、当該受光量データが所定範囲外にあるかどうかを判定する判定手段と、
前記演算手段で算出された前記移動平均値に基づいて検出を行う検出手段とを備え、
前記演算手段は、前記判定手段により所定範囲内にあると判定された受光量データに基づき前記移動平均値を算出する光電センサであって、
前記判定手段により所定範囲外にあると判定された受光量データが前記所定範囲よりも大きいか又は小さいかを判別する判別手段を備え、
前記演算手段は、前記判別手段により受光量データが前記所定範囲よりも大きいとの判定又は前記所定範囲よりも小さいとの判定が所定回数以上連続しない場合には、前記判定手段により所定範囲外にあると判定された受光量データをその受光量データのままでは前記移動平均値の算出に用いず、前記受光量データが前記所定範囲よりも大きいとの判定又は前記所定範囲よりも小さいとの判定が所定回数以上連続した場合には、前記判定手段により所定範囲外にあると判定された受光量データを前記移動平均値の算出に用いることを特徴とする光電センサ。 - 前記演算手段は、前記受光量データが前記所定範囲よりも大きいとの判定又は前記所定範囲よりも小さいとの判定が前記所定回数以上連続する受光量データのうち、最新の受光量データ以外の受光量データを前記移動平均値の算出に用いないことを特徴とする請求項4記載の光電センサ。
- 前記判定手段は、前記受光手段から受光量データが出力されるごとに当該受光量データが所定範囲内にあるか否かを判定しており、
前記受光量データが所定回数以上連続して前記所定範囲よりも大きい場合及び所定回数以上連続して前記所定範囲よりも小さい場合を除き、前記受光量データが所定範囲外にある場合に異常信号の出力を行う異常信号出力手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の光電センサ。
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