JP3827557B2 - 光学計測装置、及び光学計測方法 - Google Patents

光学計測装置、及び光学計測方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光素子と受光素子を用いて測定対象物を計測する光学計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、発光素子から測定対象物へ光を投射し、受光素子がその反射光を受光して出力する検出信号のレベルを基に測定対象物の凹凸形状を計測する装置や、受光素子がその透過光を受光して出力する検出信号のレベルを基に測定対象物の厚さを計測する装置などの光学計測装置が従来からある。しかし、受光素子から出力される検出信号のレベルが測定対象物によって違うため、単一の増幅器を用いて受光素子の出力を増幅する場合、その増幅率(受光素子の感度)を測定対象物毎に調整しなければならなかった。例えば、透過光を受光して紙(測定対象物)の厚さを計測する装置では、薄い紙を測定する場合には増幅率を低く設定し、厚い紙を測定する場合には増幅率を高く設定する必要があった。
【0003】
そこで、従来の光学計測装置では、増幅率の異なる複数の増幅器を並列に配置し、これらの出力の中から最も適切なものを選択できるようにする手法が採られている。
【0004】
以下、増幅率の異なる複数の増幅器を並列に配置し、これらの出力の中から最も適切なものを選択できるようにした従来の光学計測装置について説明する。
図4は、従来の光学計測装置のブロック図を示している。図4において、1は光2を投射する発光素子、3は測定対象物、4は光2が投射された測定対象物3からの反射光若しくは透過光を受光する受光素子、6a、6bは受光素子4より出力される検出信号5をそれぞれ異なる増幅率で増幅する増幅器であり、この従来例では増幅器6a側の増幅率を増幅器6b側の増幅率よりも低く設定するものとする。8a、8bは増幅器6a、6bによって増幅された検出信号7a、7bをサンプリングデータ9a、9bに変換するA/Dコンバータであり、これらはいずれも同一の構成をしており、同一のスケール(例えば、8ビットであれば0〜255のレベル分解能)を有するものが用いられる。10は受光素子4からの検出信号5のレベルを基に増幅器6a、6bの中から適切な増幅器を選択し、この選択された増幅器から出力される検出信号のサンプリングデータを出力信号11として出力する選択器である。
【0005】
図5は、A/Dコンバータ8a、8bのスケール範囲を示している。この図に示すように、低倍率側のA/Dコンバータ8aの出力(サンプリングデータ)のスケールの一部は、高倍率側のA/Dコンバータ8bによって拡大された形で出力される。
【0006】
例えば、A/Dコンバータ8a、8bに8ビット(0〜255のレベル分解能)のものを用い、その有効範囲(雑音と飽和の影響を受けにくいサンプリングデータのレベル範囲)をフルスケールの10%から95%として用いる構成のときには、低倍率側のA/Dコンバータ8aの有効範囲の下限値Lと高倍率側のA/Dコンバータ8bの有効範囲の上限値Hとが同一レベル、あるいは一部重なる状態となるよう、各増幅器6a、6bの増幅率を設定する。低倍率側の増幅器6aの増幅率を1倍とすれば、A/Dコンバータ8aの有効範囲の下限値Lはレベル25(フルスケールの10%)となる。これに対して、高倍率側の増幅器6bの増幅率は、高倍率側のA/Dコンバータ8bの有効範囲の上限値Hが低倍率側での下限値L(レベル25)以上となるように設定する。即ち、高倍率側の増幅器6bの増幅率を9.7倍以下となるように設定すれば、低倍率側の有効範囲の下限値Lと高倍率側の有効範囲の上限値Hとが連続することになり、どちらかのA/Dコンバータに接続される増幅器を選択すれば雑音および飽和の影響を受けないサンプリングデータを出力することができる。
【0007】
以下、A/Dコンバータ8a、8bに8ビット(0〜255のレベル分解能)のものを用い、有効範囲をフルスケールの10%から95%とした場合であって、低倍率側の増幅器6aの増幅率を1倍、高倍率側の増幅器6bの増幅率を9.7倍とした場合について説明する。
【0008】
例えば、低倍率側のサンプリングデータ9aがレベル5であるとき、この値は下限値L(レベル25)以下であるので、高倍率側の増幅器6bを選択し、受光素子4からの検出信号5を9.7倍に増幅した検出信号7bのサンプリングデータ9b(レベル48)を選択するのが適切となる(図5参照)。
【0009】
また、高倍率側のサンプリングデータ9bがレベル250であるとき、この値は上限値H(レベル242)以上であるので、低倍率側の増幅器6aを選択し、受光素子4からの検出信号5を1倍に増幅した検出信号7aのサンプリングデータ9a(レベル25)を選択するのが適切となる。
【0010】
つまり、低倍率側のサンプリングデータ9aが下限値L(レベル25)以下である場合は、高倍率側の増幅器6bを選択するのが適切となり(サンプリングデータ9bの選択)、高倍率側のサンプリングデータ9bが上限値H(レベル242)以上である場合は、低倍率側の増幅器6aを選択するのが適切となる(サンプリングデータ9aの選択)。
【0011】
そこで、選択器10は、取得したサンプリングデータ9a、9bのうちA/Dコンバータ8a、8bの有効範囲に存在しているほうを有効と判断し、対応する側のサンプリングデータが出力されるようにしている。
【0012】
以上のように、従来の光学計測装置は、増幅率の異なる複数の増幅器を並列に配置し、これらの増幅器の中から最も適切なものを選択できるようにしていた。
しかしながら、上述のような構成では、ひとつの測定対象物を計測中に検出信号のレベルが大きく変動した場合において、以下に挙げる問題が生ずるおそれがある。
【0013】
図6は、サンプリングデータ9a、9bの時間変化を示しており、12が低倍率側のサンプリングデータ9aの時間変化曲線であり、13が高倍率側のサンプリングデータ9bの時間変化曲線である。
【0014】
図6に示すように、検出信号5のレベルが増大していき、時刻t0においてサンプリングデータ9bのレベルが上限値Hを越えると、選択器10はサンプリングデータ9aを有効と判定し、このサンプリングデータ9aを出力信号11とする。
【0015】
さらに検出信号5のレベルが増大していき、時刻t1において高倍率側の増幅器6bが飽和を起こすと、増幅器6bからの出力である検出信号7bも飽和し、サンプリングデータ9bは増幅器6bの飽和出力に対応した値HOに固定される。
【0016】
この後、時刻t2において高倍率側の増幅器6bが飽和を起こさないレベルまで検出信号5のレベルが減少したとしても、実際に高倍率側の増幅器6bが飽和状態から回復するまでには時間がかかるため、増幅器6bから出力される検出信号7bは正常な値ではなく、検出信号5のレベルとサンプリングデータ9bのレベルの関係が正常に戻るには時刻t4まで待たなければならない。
【0017】
図6のサンプリングデータ9bの時間変化曲線13のうち、時刻時刻t2から時刻t4間の点線部分は、高倍率側の増幅器6bが飽和状態から回復するまでにA/Dコンバータ8bから出力される正常でないサンプリングデータを表し、実線部分が本来出力されるべき正常なサンプリングデータを表している。
【0018】
サンプリングデータ9a、9bが図6に示すような時間変化を示すと、上述した従来の装置においては、時刻t3においてサンプリングデータ9aのレベルが低倍率側での下限値Lを下回るので、選択器10がサンプリングデータ9bを有効と判定し、出力信号11とする。つまり、出力信号11として図6の太線で示すサンプリングデータが出力される。そのため、時刻t3から時刻t4間においては、高倍率側の増幅器6bから出力される正常でない検出信号7bのサンプリングデータ9bが選択され、出力信号11が不適切なものとなる。
【0019】
このように、従来の光学計測装置は、高倍率側の増幅器が飽和した後、その飽和状態からの回復途中に検出信号のレベルが大きく変動して低倍率側のサンプリングデータが下限値を下回るような場合、出力が不適切なものとなり計測精度の低下を招くことになる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決するために、通常の状態において増幅器間の増幅率の比率が増幅器から出力される検出信号のレベル間にも成立していることを利用し、各増幅器間の増幅率の比率と各増幅器から出力される検出信号のレベル間の比率とを比較し、一致している場合には、受光素子の出力する検出信号のレベルに応じて、計測するのに適切な増幅率を持つ増幅器を選択し、一致していない場合には、現在選択している増幅器をそのまま選択する構成とする。これによって、高倍率側の増幅器が飽和状態からの回復途中であるときに検出信号のレベルが大きく変動し、低倍率側のサンプリングデータが有効範囲の下限値を下回るような場合であっても、正規に増幅されている低倍率側のサンプリングデータがそのまま出力され、計測精度の低下を防ぐことができる光学計測装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明における請求項1記載の光学計測装置は、測定対象物に光を投射する発光素子と、前記測定対象物からの反射光若しくは透過光を受光する受光素子と、前記受光素子の出力する検出信号をそれぞれ異なった増幅率にて増幅する2つ以上の増幅器と、前記各増幅器間の増幅率の比率と前記各増幅器から出力される検出信号のレベル間の比率とを比較し、一致している場合には、前記受光素子の出力する検出信号のレベルに応じた増幅器を選択し、一致していない場合には、現在選択している増幅器をそのまま選択する選択器とを備えることを特徴とする。
【0022】
本発明における請求項2記載の光学計測装置は、請求項1記載の光学計測装置であって、前記選択器は、前記各増幅器間の増幅率の比率を記憶する書き換え可能なメモリを有することを特徴とする。
【0023】
本発明における請求項3記載の光学計測装置は、測定対象物に光を投射する発光素子と、前記測定対象物からの反射光若しくは透過光を受光する受光素子と、前記受光素子の出力する検出信号をそれぞれ異なった増幅率にて増幅する2つ以上の増幅器と、前記各増幅器から出力される検出信号のレベル間の比率が前記各増幅器間の増幅率の比率毎に設定されている設定値の範囲内に収まっているか否かを判定し、収まっている場合には、前記受光素子の出力する検出信号のレベルに応じた増幅器を選択し、収まっていない場合には、現在選択している増幅器をそのまま選択する選択器とを備えることを特徴とする。
【0024】
本発明における請求項4記載の光学計測装置は、請求項3記載の光学計測装置であって、前記選択器は、前記各増幅器間の増幅率の比率毎に設定されている設定値を記憶する書き換え可能なメモリを有することを特徴とする。
【0025】
本発明における請求項5記載の光学計測方法は、発光素子によって測定対象物に光を投射し、前記測定対象物からの反射光若しくは透過光を受光素子にて受光し、それぞれ異なった増幅率の設定された増幅器によって前記受光素子の出力する検出信号を増幅し、前記各増幅器間の増幅率の比率と前記各増幅器から出力される検出信号のレベル間の比率とを比較し、一致している場合には、前記受光素子の出力する検出信号のレベルに応じた増幅器を選択し、一致していない場合には、現在選択している増幅器をそのまま選択することを特徴とする。
【0026】
本発明における請求項6記載の光学計測方法は、発光素子によって測定対象物に光を投射し、前記測定対象物からの反射光若しくは透過光を受光素子にて受光し、それぞれ異なった増幅率の設定された増幅器によって前記受光素子の出力する検出信号を増幅し、前記各増幅器から出力される検出信号のレベル間の比率が前記各増幅器間の増幅率の比率毎に設定されている設定値の範囲内に収まっているか否かを判定し、収まっている場合には、前記受光素子の出力する検出信号のレベルに応じた増幅器を選択し、収まっていない場合には、現在選択している増幅器をそのまま選択することを特徴とする。
【0027】
以上のように、本発明によれば、高倍率側の増幅器が飽和状態からの回復途中であるときに検出信号のレベルが大きく変動し、低倍率側のサンプリングデータが有効範囲の下限値を下回るような場合であっても、正規に増幅されている低倍率側のサンプリングデータがそのまま出力され、計測精度の低下を防ぐことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を交えて説明する。本実施の形態の光学計測装置は、例えば、発光素子から測定対象物へ光を投射し、受光素子がその反射光を受光して出力する検出信号のレベルを基に測定対象物の凹凸形状を計測する装置や、受光素子がその透過光を受光して出力する検出信号のレベルを基に測定対象物の厚さを計測する装置として使用される。なお、前述した従来例と同じ構成を有する部材には同一の番号を付記して、説明を省略する。
【0029】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1の光学計測装置のブロック図を示している。図1において、1は光2を投射する発光素子、3は測定対象物、4は光2が投射された測定対象物3からの反射光若しくは透過光を受光する受光素子、6a、6bは受光素子4より出力される検出信号5をそれぞれ異なる増幅率で増幅する増幅器であり、該装置では増幅器6a側の増幅率を増幅器6b側の増幅率よりも低く設定するものとする。8a、8bは増幅器6a、6bによって増幅された検出信号7a、7bをサンプリングデータ9a、9bに変換するA/Dコンバータであり、これらはいずれも同一の構成をしており、同一のスケール(例えば、8ビットであれば0〜255のレベル分解能)を有するものが用いられる。10は受光素子4からの検出信号5のレベルを基に増幅器6a、6bの中から適切な増幅器を選択し、この選択された増幅器から出力される検出信号のサンプリングデータを出力信号11として出力する選択器である。
【0030】
該装置では、A/Dコンバータ8a、8bに8ビット(0〜255のレベル分解能)のものを用い、有効範囲をフルスケールの10%から95%とし、低倍率側の増幅器6aの増幅率を1倍、高倍率側の増幅器6bの増幅率を9.7倍、つまり増幅器6aの増幅率と増幅器6bの増幅率の比率を9.7とした場合について説明するが、無論、是に限られるものではない。
【0031】
以下、図2を用いて選択器10の詳細を説明する。図2において、14は各増幅器6a、6bから出力される検出信号7a、bのレベル間の比率として、サンプリングデータ9a、9bのレベル間の比率15を常に計算する計算手段、16は増幅器6a、6b間の増幅率の比率を記憶しているメモリ、17はサンプリングデータ9a、9bのレベル間の比率15と増幅器6a、6b間の増幅率の比率とを比較する比較手段、18はサンプリングデータ9a、9bのいずれを出力するかを決定するためのスイッチであって比較手段17によって操作される。
【0032】
低倍率側の増幅器6aの増幅率をA、高倍率側の増幅器6bの増幅率をBとすると、その比率はB/Aとなる。比率15は、通常の状態において、つまり増幅器6a、6bとも飽和していない状態において、サンプリングデータ9a、9bのレベルによらずB/Aとなり、一定である。つまり、通常の状態においては増幅器6a、6b間の増幅率の比率と一致する。
【0033】
図3は、サンプリングデータ9a、9bの時間変化を示しており、12が低倍率側のサンプリングデータ9aの時間変化曲線であり、13が高倍率側のサンプリングデータ9bの時間変化曲線である。
【0034】
図3に示すように、検出信号5のレベルが増大していき、時刻t1において高倍率側の増幅器6bが飽和を起こすと、増幅器6bからの出力である検出信号7bも飽和し、サンプリングデータ9bは増幅器6bの飽和出力に対応したレベルHOに固定される。この場合HOは本来出力されるべきレベルより小さいので、比率15は比率B/Aよりも小さくなる。
【0035】
また、時刻t2から時刻t4間は高倍率側の増幅器6bの飽和状態からの回復過程であるため、サンプリングデータ9bとして点線部分で表される正常でないサンプリングデータが出力される。この場合のサンプリングデータ9bのレベルは本来出力されるべきレベルより大きいので、比率15は比率B/Aよりも大きくなる。
【0036】
そこで比較手段17は、比率15と比率B/Aを比較し、一致している場合には、検出信号5のレベル(大きさ)に応じ、計測するのに適切な増幅率を持つ増幅器からの検出信号のサンプリングデータ、つまり有効範囲内にレベルが収まっているほうのサンプリングデータが出力されるようにスイッチ18を操作し、一致していない場合には高倍率側の増幅器6bが飽和しているか、あるいは飽和後の回復過程であると判断し、低倍率側のサンプリングデータ9aが出力されるようスイッチ18を操作する。但し、一致している場合であって有効範囲内に両方のサンプリングデータのレベルが収まっている場合には、受光素子4からの検出信号5のレベル(大きさ)に応じ、計測するのに適切な増幅率を持つ増幅器を選択し、この増幅器からの検出信号のサンプリングデータが出力されるようにスイッチ18を操作する。
【0037】
サンプリングデータ9a、9bが図3に示すような時間変化を示すと、該装置においては、時刻t0から時刻t1間では比率15と比率B/Aが一致しており、サンプリングデータ9aが有効範囲内であるので、サンプリングデータ9aが出力され、時刻t1から時刻t2間では比率15よりも比率B/Aの方が大きくなるので、サンプリングデータ9aが出力され、また時刻t2から時刻t4間では比率15よりも比率B/Aの方が小さくなるので、サンプリングデータ9aが出力される。また時刻t4にて比率15が比率B/Aと一致すると、有効範囲内にあるサンプリングデータ9bが出力される。つまり、出力信号11として図3の太線で示すサンプリングデータが出力される。そのため、増幅器6bが飽和状態から回復する間であって、低倍率側のサンプリングデータ9aが有効範囲の下限値Lを下回る場合(時刻t3から時刻t4間)において、従来例と異なり、正規に増幅されている検出信号7aのサンプリングデータ9aが出力されることになる。このとき、低倍率側のサンプリングデータは有効範囲の下限値Lを下回っており、量子化雑音等の影響を受ける可能性がある。しかし、低倍率側のサンプリングデータは正規に増幅された検出信号のサンプリングデータであるので、高倍率側の正常でないサンプリングデータを選択するよりも精度の高い計測が可能となる。
【0038】
以上のように、本実施の形態1によれば、高倍率側の増幅器が飽和若しくは飽和からの回復過程にあって、正常なサンプリングデータを出力していない場合には、低倍率側の増幅器から出力される正規に増幅された検出信号のサンプリングデータを出力することが可能となる。
【0039】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態2の光学計測装置の基本構造は実施の形態1の光学計測装置と同様である。該装置と実施の形態1の光学計測装置との相違点は、比較手段17がA/Dコンバータ8a、8bからのサンプリングデータのレベル間の比率15と増幅器6a、6b間の増幅率の比率B/Aを比較する際に、若干の誤差を許容する構成とする点にある。
【0040】
該装置の回路では、常に、計測上重大ではない誤差である白色雑音や量子化誤差などが発生するおそれがあり、白色雑音や量子化誤差などが発生した場合、高倍率側の増幅器が飽和していない状態であっても比率15が比率B/Aと厳密に一致しない可能性がある。また、高倍率側の増幅器が飽和状態若しくは飽和からの回復過程にあって比率15が比率B/Aと一致する可能性もある。また、白色雑音や量子化誤差などが頻繁に発生したときには、その都度スイッチ18が切り替わるおそれもある。
【0041】
そこで、該装置では、比率15が上述した誤差を許容するための範囲を持つ設定値の範囲内であれば、比率15は比率B/Aと一致しているとみなし、設定値の範囲を越えた場合に一致していないとみなすようにする。つまり、上述した誤差を許容するためのある一定の範囲を持つ設定値を増幅器6a、6b間の増幅率の比率B/Aに対して設定し、比較手段17はこの設定値の範囲内にA/Dコンバータ8a、8bからのサンプリングデータのレベル間の比率15が収まるか否かを判定し、収まっている場合には、比率B/Aと比率15は一致しているものとみなし、収まっていない場合には、比率B/Aと比率15は一致していないものとみなしてスイッチ18を操作する。
【0042】
以上のように、該装置では、計測上重大ではない誤差である白色雑音や量子化誤差の影響を避けるため、比率B/Aに対応するある一定の範囲を持った設定値を設定し、若干の誤差を許容する構成とする。これにより、計測上重大ではない誤差によるスイッチ18の切り替わりを避けることが可能となる。
【0043】
以下、上記設定値について、具体例を挙げて説明する。但し、設定値は以下の具体例に限るものでないことは謂うまでもない。また、A/Dコンバータ8a、8bに8ビット(0〜255のレベル分解能)のものを用い、有効範囲をフルスケールの10%から95%とし、低倍率側の増幅器6aの増幅率を1倍、高倍率側の増幅器6bの増幅率を9.7倍、つまり増幅器6aの増幅率と増幅器6bの増幅率の比率を9.7とした場合について説明するが、無論、是に限られるものではない。
【0044】
例えば、A/Dコンバータの量子化誤差を許容する構成とする場合、通常、量子化誤差は0.5ビット巾であるので、これを考慮した設定値をメモリ16に記憶しておき、比率15が設定値の範囲内に収まっているか否かを判定する。
【0045】
低倍率側のサンプリングデータをViとすれば、低倍率側の増幅器から出力される検出信号(A/Dコンバータを通る前の検出信号)の値Vioに対して
Vi=Vio±0.5
となる。同様に高倍率側のサンプリングデータをVhとすれば、高倍率側の増幅器から出力される検出信号(A/Dコンバータを通る前の検出信号)の値Vhoに対して
Vh=Vho±0.5
となる。従って、
(Vh/Vi)/(Vho/Vio)
=(1±0.5/Vho)/(1±0.5/Vio)
となる。Vioが最小でレベル5程度あると判明している場合、上式の分母の最大の巾は1±0.1となる。また、Vioが最小でレベル5程度あるので、Vioの最小レベル5に低倍率側の増幅器6aと高倍率側の増幅器6bの比率B/A=9.7を乗じたレベル48.5がVhoの最小レベルとなり、上式の分子の最大の巾は約1±0.01となる。よって式全体の値としては
(Vh/Vi)/(Vho/Vio)
=(1±0.5/Vho)/(1±0.5/Vio)
=(1+0.01)/(1−0.1)〜(1−0.01)/(1+0.1)
≒1.12〜0.9
となるので、これに低倍率側の増幅器6aと高倍率側の増幅器6bの比率B/A=9.7を乗じたレベル10.86〜レベル8.73が量子化誤差を許容する構成とした場合の設定値の値となる。
【0046】
この場合、比率15が上記レベル10.86〜レベル8.73の範囲内に収まるか否かを判定する。
8.73 < 比率15 < 10.86
また、上記レベル1.12〜レベル0.9を設定値とし、比率15と比率B/Aの比が上記レベル1.12〜レベル0.9の範囲内に収まるか否かを判定してもよい。
【0047】
0.9 < 比率15/(比率B/A) < 1.12
また、上記レベル10.86〜レベル8.73から比率B/A=9.7を減じたレベル1.16〜レベル(−0.97)を設定値とし、比率15と比率B/Aの差が上記レベル1.16〜レベル(−0.97)の範囲内に収まるか否かを判定してもよい。
【0048】
−0.97 < 比率15−(比率B/A) < 1.16
このように、計測上重要ではない誤差を考慮し、計測上重要ではない誤差を許容する範囲を持つ設定値を各増幅器間の増幅率の比率毎に設け、この設定値の範囲内に各増幅器からの検出信号のサンプリングデータのレベル間の比率が収まるか否かを判定することにより、計測上重要ではない誤差によるスイッチの切り替わりを防止することが可能となる。
【0049】
なお、本実施の形態1、2では、比較手段が各A/Dコンバータからのサンプリングデータのレベル間の比率と各増幅器間の増幅率の比率との比較・判定結果に基づいてスイッチを操作する構成としたが、別に制御手段を設け、この制御手段が比較・判定結果に基づいてスイッチを操作する構成としてもよい。
【0050】
また、本実施の形態1、2では、各増幅器間の増幅率の比率B/A、若しくは、誤差を許容するための範囲を持つ設定値をメモリに記憶したが、このメモリを書き換え可能とすることによって、選択器の回路を変更することなく増幅率の異なるさまざまなアナログ回路に対応させることが可能となる。
【0051】
また、本実施の形態1、2では、増幅器とA/Dコンバータから成る系統を2つ備える場合について説明したが、2つ以上の系統を備え、選択器がこれらの各系統の増幅器間の増幅率の比率とサンプリングデータのレベル間の比率とをそれぞれ比較・判定することで、最も適切なサンプリングデータを出力する構成としてもよい。
【0052】
また、本実施の形態1、2では、各A/Dコンバータから出力されるサンプリングデータのレベル間の比率を求めるために計算手段としてデジタル計算機を設け、各A/Dコンバータから出力されるサンプリングデータを選択してスイッチを切り替える比較手段を設けたが、計算手段にアナログ計算機を用いることによって、サンプリングする前の検出信号をスイッチで選択して切り替える構成とすれば、A/Dコンバータを1つとすることが可能となる。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、高倍率側の増幅器が飽和状態からの回復途中であるときに検出信号のレベルが大きく変動し、低倍率側のサンプリングデータが有効範囲の下限値を下回るような場合であっても、正規に増幅されている低倍率側のサンプリングデータがそのまま出力され、計測精度の低下を防ぐことができる。
【0054】
また、各増幅器間の増幅率の比率を記憶するメモリを書き換え可能とすることにより、選択器の回路を変更することなく増幅率の異なるさまざまなアナログ回路に対応させることが可能となる。
【0055】
また、白色雑音や量子化誤差などを許容する範囲を持つ設定値を各増幅器間の増幅率の比率毎に予め記憶しておき、これらの設定値の範囲内に各増幅器から出力される検出信号のレベル間の比率が収まるか否かを判定することにより、白色雑音や量子化誤差などの計測上重大でない誤差の影響を避けることができる。
【0056】
また、上記設定値を記憶するメモリを書き換え可能とすることにより、選択器の回路を変更することなく増幅率の異なるさまざまなアナログ回路に対応させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における光学計測装置のブロック図
【図2】本発明の実施の形態1における光学計測装置の選択器の詳細図
【図3】本発明の実施の形態1における各A/Dコンバータからのサンプリングデータの時間変化曲線を示す図
【図4】従来の光学計測装置のブロック図
【図5】各A/Dコンバータのスケール範囲を説明する図
【図6】従来の各A/Dコンバータからのサンプリングデータの時間変化曲線を示す図
【符号の説明】
1 発光素子
2 発光素子から出力される光
3 測定対象物
4 受光素子
5 受光素子から出力される検出信号
6a 低倍率側の増幅器
6b 高倍率側の増幅器
7a 低倍率側の増幅器により増幅された検出信号
7b 高倍率側の増幅器により増幅された検出信号
8a 低倍率側のA/Dコンバータ
8b 高倍率側のA/Dコンバータ
9a 低倍率側のサンプリングデータ
9b 高倍率側のサンプリングデータ
10 選択器
11 出力信号
12 低倍率側のサンプリングデータの時間変化曲線
13 高倍率側のサンプリングデータの時間変化曲線
14 計算手段
15 低倍率側のサンプリングデータのレベルと高倍率側のサンプリングデータのレベルの比率
16 メモリ
17 比較手段
18 スイッチ

Claims (6)

  1. 測定対象物に光を投射する発光素子と、
    前記測定対象物からの反射光若しくは透過光を受光する受光素子と、
    前記受光素子の出力する検出信号をそれぞれ異なった増幅率にて増幅する2つ以上の増幅器と、
    前記各増幅器間の増幅率の比率と前記各増幅器から出力される検出信号のレベル間の比率とを比較し、一致している場合には、前記受光素子の出力する検出信号のレベルに応じた増幅器を選択し、一致していない場合には、現在選択している増幅器をそのまま選択する選択器と
    を備えることを特徴とする光学計測装置。
  2. 前記選択器は、前記各増幅器間の増幅率の比率を記憶する書き換え可能なメモリを有することを特徴とする請求項1記載の光学計測装置。
  3. 測定対象物に光を投射する発光素子と、
    前記測定対象物からの反射光若しくは透過光を受光する受光素子と、
    前記受光素子の出力する検出信号をそれぞれ異なった増幅率にて増幅する2つ以上の増幅器と、
    前記各増幅器から出力される検出信号のレベル間の比率が前記各増幅器間の増幅率の比率毎に設定されている設定値の範囲内に収まっているか否かを判定し、収まっている場合には、前記受光素子の出力する検出信号のレベルに応じた増幅器を選択し、収まっていない場合には、現在選択している増幅器をそのまま選択する選択器と
    を備えることを特徴とする光学計測装置。
  4. 前記選択器は、前記各増幅器間の増幅率の比率毎に設定されている設定値を記憶する書き換え可能なメモリを有することを特徴とする請求項3記載の光学計測装置。
  5. 発光素子によって測定対象物に光を投射し、
    前記測定対象物からの反射光若しくは透過光を受光素子にて受光し、
    それぞれ異なった増幅率の設定された増幅器によって前記受光素子の出力する検出信号を増幅し、
    前記各増幅器間の増幅率の比率と前記各増幅器から出力される検出信号のレベル間の比率とを比較し、一致している場合には、前記受光素子の出力する検出信号のレベルに応じた増幅器を選択し、一致していない場合には、現在選択している増幅器をそのまま選択する
    ことを特徴とする光学計測方法。
  6. 発光素子によって測定対象物に光を投射し、
    前記測定対象物からの反射光若しくは透過光を受光素子にて受光し、
    それぞれ異なった増幅率の設定された増幅器によって前記受光素子の出力する検出信号を増幅し、
    前記各増幅器から出力される検出信号のレベル間の比率が前記各増幅器間の増幅率の比率毎に設定されている設定値の範囲内に収まっているか否かを判定し、収まっている場合には、前記受光素子の出力する検出信号のレベルに応じた増幅器を選択し、収まっていない場合には、現在選択している増幅器をそのまま選択する
    ことを特徴とする光学計測方法。
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