JP5167220B2 - 光学センサ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光学センサ装置に関するものであり、さらに詳細には、発光ダイオードなどの発光素子と、発光素子から発せられた光を受光するフォトトランジスタやフォトダイオードなどの受光素子を備えた透過型の光学センサ装置であって、発光素子と受光素子の出力特性を自動的に調整することができる光学センサ装置に関するものである。
発光ダイオードなどの発光素子と、フォトトランジスタやフォトダイオードなどの受光素子を備え、発光素子から発せられた光を受光素子が受光した受光量に基づいて、発光素子と受光素子の間に存在する被検出物の透過光パターンを検出するように構成された透過型の光学センサ装置が知られている。
このように構成された透過型の光学センサ装置にあっては、発光素子と受光素子の出力特性は製造誤差によってバラツキがあり、発光素子の出力と受光素子の出力との関係が、製品ごとに異なることがしばしばあるため、発光素子と受光素子の出力特性を調整した上で出荷されるのが一般である。
しかし、このように、発光素子と受光素子の出力特性を調整した上で、光学センサ装置を出荷した場合においても、使用にともなって、発光素子と受光素子に汚れが付着したり、発光素子と受光素子の出力特性が経年変化することによって、発光素子と受光素子の出力特性に変化が生じるという問題があった。
かかる問題を解決するために、従来は、所定の透過率を有する試験片を、発光素子と受光素子との間に配置し、発光素子と受光素子の出力特性をマニュアルで調整するようにしており、きわめて手間がかかるという問題があった。
そこで、特開2005−284391号公報は、電源が投入されると、まず調整モードにおいて、判別制御回路が、増幅器を小さい増幅率として試験片なしで、受光素子からの入力レベルが識別レベル範囲内に予め設定された基準値になるように、発光素子の出力を設定した上で、識別モードに変わって、紙幣識別時の判別制御回路への入力レベルが識別レベルの中間値となるように、増幅器を大きい増幅率とし、電源投入毎に、この処理を実行することによって、試験片を必要とせずに、光学センサ装置の特性を調整する方法を提案している。
また、特許第3763543号公報は、受光素子の出力が小さいときには、ドライバ回路に大きな電流を供給して、発光素子を駆動し、受光素子の出力レベルが大きいときには、ドライバ回路に小さな電流を供給して、発光素子を駆動することによって、出力レベルを自動的に補正するように構成された光学センサ出力の自動補正装置を提案している。
特開2005−284391号公報 特許第3763543号公報
しかしながら、特開2005−284391号公報においては、増幅率切換回路という特別な制御回路を設けることが必要不可欠であり、また、特許第3763543号公報においても、判別制御回路およびゲイン切換回路などの特別な制御回路を設けることが必要不可欠であるため、ハードウェアが複雑になり、必然的にコストアップになるという問題があった。
したがって、本発明は、使用にともなって、発光素子と受光素子に汚れが付着したり、発光素子と受光素子の出力特性が経年変化した場合においても、特別な制御回路を要することなく、簡易に、光学センサの感度に応じて、発光素子と受光素子の出力特性を調整することができる光学センサ装置を提供することを目的とするものである。
本発明のかかる目的は、光を発する発光素子と、前記発光素子から発せられた光を受光して、受光した光に応じた電圧を出力する受光素子を備えた光学センサと、前記光学センサの前記発光素子に発光制御信号を出力して、前記発光素子から発せられる光の光量を決定する光量制御部と、前記光量制御部に制御信号を出力して、前記光量制御部から前記発光素子に出力される発光制御信号を制御するとともに、前記光学センサの前記受光素子から出力された出力電圧としきい値電圧とを比較して、前記光学センサの前記発光素子と前記受光素子との間に、被検出物が存在するか否かを判定する制御手段と、データを記憶する記憶部とを備えた光学センサ装置であって、前記しきい値電圧、第一の基準電圧、前記第一の基準電圧と異なる第二の基準電圧ならびに前記光学センサの属性と前記第一の基準電圧および前記第二の基準電圧の関数で、正の値に設定された基準係数値が、前記記憶部の第一のメモリ領域に記憶され、前記制御手段が、前記光学センサの前記発光素子と前記受光素子との間に、被検出物が存在しない場合に、前記受光素子から出力される出力電圧が前記しきい値電圧に等しいときに、前記光量制御部に出力した制御信号値を基準制御信号値として、前記記憶部の第二のメモリ領域に記憶し、前記受光素子から出力される出力電圧が前記第一の基準電圧に等しいときに、前記光量制御部に出力した制御信号値を第一の制御信号値として、前記記憶部の前記第二のメモリ領域に記憶し、前記受光素子から出力される出力電圧が前記第二の基準電圧に等しいときに、前記光量制御部に出力した制御信号値を第二の制御信号値として、前記記憶部の前記第二のメモリ領域に記憶し、さらに、式(1)にしたがって、前記光量制御部に出力する目標制御信号値を算出して、前記記憶部の前記第二のメモリ領域に記憶するとともに、前記目標制御信号値を前記光量制御部に出力して、前記光学センサの前記発光素子から発せられる光の光量を制御するように構成されたことを特徴とする光学センサ装置によって達成される。
目標制御信号値=基準制御信号値+|第一の制御信号値−第二の制御信号値|×基準係数値 ・・・・・(1)
本発明によれば、受光素子の出力電圧のしきい値電圧、第一の基準電圧、第一の基準電圧と異なる第二の基準電圧ならびに光学センサの属性と第一の基準電圧および第二の基準電圧の関数で、正の値に設定された基準係数値を、あらかじめ、記憶部の第一のメモリ領域に格納し、制御手段が、受光素子の出力電圧がしきい値電圧に等しいときに、光量制御部に出力した制御信号値を基準制御信号値として、受光素子の出力電圧が第一の基準電圧に等しいときに、光量制御部に出力した制御信号値を第一の制御信号値として、受光素子の出力される出力電圧が第二の基準電圧に等しいときに、光量制御部に出力した制御信号値を第二の制御信号値として、それぞれ、記憶部の第二のメモリ領域に記憶させ、さらに、式(1)にしたがって、光量制御部に出力する目標制御信号値を算出して、目標制御信号値を光量制御部に出力して、光学センサの発光素子から発せられる光の光量を制御するように構成されているから、単に、ソフトウエアを用いて、光量制御部に出力する目標制御信号値を決定することによって、光学センサの発光素子と受光素子に汚れが付着したり、発光素子と受光素子の出力特性が経年変化した場合においても、特別な制御回路を要することなく、簡易に、光学センサの感度に応じて、発光素子と受光素子の出力特性を調整することが可能になる。
本発明の好ましい実施態様においては、前記記憶部の第一のメモリ領域がROMによって構成され、第二のメモリ領域がRAMによって構成されている。
本発明の好ましい実施態様においては、前記第一の基準電圧が前記しきい値電圧に等しく設定されている。
本発明の好ましい実施態様によれば、第一の基準電圧がしきい値電圧に等しく設定されているので、しきい値電圧以下における光学センサの感度に基づいて、目標制御パラメータ値を算出して、光学センサの発光素子と受光素子の出力特性を調整することが可能になる。
本発明の好ましい実施態様においては、前記第二の基準電圧が、前記光学センサの前記受光素子から出力される出力電圧の飽和レベルに設定されている。
本発明の好ましい実施態様によれば、第二の基準電圧が光学センサの受光素子から出力される出力電圧の飽和レベルに設定されているから、広い範囲にわたって、目標制御信号値を決定することができ、光学センサ装置の使用期間が長くなっても、確実に、目標制御信号値を算出し、光学センサの発光素子と受光素子の出力特性を調整することが可能になる。
本発明の好ましい実施態様においては、光学センサ装置は、さらに、報知手段を備え、前記受光素子の出力電圧が前記しきい値電圧に等しくならないときに、前記報知手段がその旨を報知するように構成されている。
本発明の好ましい実施態様によれば、光学センサ装置が、さらに、受光素子の出力電圧がしきい値電圧に等しくならないときに、その旨を報知する報知手段を備えているから、光学センサが寿命に達し、あるいは、光学センサの機能が著しく低下したことを、オペレータないしユーザーが確実に把握し、光学センサ装置を交換することが可能になり、また、光学センサの発光素子および受光素子の出力特性を調整している際に、オペレータないしユーザーが、被検出物を光学センサの発光素子および受光素子の間においたまま、発光素子および受光素子の出力特性を調整するなど、オペレータないしユーザーの操作ミスを、オペレータないしユーザーが確実に把握することが可能になる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記報知手段が、アラームを発生するアラーム発生手段および/または警告を表示する警告表示手段によって構成されている。
さらに、アラーム発生手段を備え、前記受光素子の出力電圧が前記しきい値電圧に等しくならないときに、前記アラーム発生手段からアラームが発せられるように構成されている。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記記憶部の前記第一のメモリ領域に、前記しきい値電圧よりも高い第二のしきい値電圧および制御信号値の最大許容値が格納されており、前記しきい値電圧を用い、前記式(1)にしたがって算出された目標制御信号値が制御信号値の前記最大許容値を越えている場合に、前記制御手段が、前記記憶部の前記第一のメモリ領域に記憶された前記第二のしきい値電圧を用いて、前記基準制御信号値を求め、前記式(1)にしたがって、目標制御信号値を算出して、前記記憶部の前記第二のメモリ領域に記憶するとともに、前記目標制御信号値を前記光量制御部に出力して、前記光学センサの前記発光素子から発せられる光の光量を制御し、さらに、前記光学センサの前記受光素子から出力された出力電圧と前記第二のしきい値電圧とを比較して、前記光学センサの前記発光素子と前記受光素子との間に、被検出物が存在するか否かを判定するように構成されている。
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、光学センサ装置をきわめて長い期間にわたって、使用した結果、しきい値電圧を用い、式(1)にしたがって算出された目標制御信号値が制御信号値の最大許容値を越え、本来であれば、光学センサを交換しなければならない場合や、光学センサの機能が著しく低下している場合に、しきい値電圧に代えて、しきい値電圧よりも高い第二のしきい値電圧を用い、式(1)にしたがって、目標制御信号値を算出することによって、光学センサ装置の信頼性を向上させ、光学センサの寿命を伸ばすことが可能になる。
本発明のさらに別の好ましい実施態様においては、前記記憶部の前記第一のメモリ領域に、前記しきい値電圧よりも低い第二のしきい値電圧および制御信号値の最大許容値が格納されており、前記しきい値電圧を用い、前記式(1)にしたがって算出された目標制御信号値が制御信号値の前記最大許容値を越えている場合に、前記制御手段が、前記記憶部の前記第一のメモリ領域に記憶された前記第二のしきい値電圧を用い、前記式(1)にしたがって、目標制御信号値を算出して、前記記憶部の前記第二のメモリ領域に記憶するとともに、前記目標制御信号値を前記光量制御部に出力して、前記光学センサの前記発光素子から発せられる光の光量を制御し、前記光学センサの前記受光素子から出力された出力電圧と前記第二のしきい値電圧とを比較して、前記光学センサの前記発光素子と前記受光素子との間に、被検出物が存在するか否かを判定するように構成されている。
本発明のさらに別の好ましい実施態様によれば、光学センサ装置をきわめて長い期間にわたって、使用した結果、しきい値電圧を用い、式(1)にしたがって算出された目標制御信号値が制御信号値の最大許容値を越え、本来であれば、光学センサを交換しなければならない場合や、光学センサの機能が著しく低下している場合に、しきい値電圧に代えて、しきい値電圧よりも高い第二のしきい値電圧を用い、式(1)にしたがって、目標制御信号値を算出することによって、光学センサ装置の信頼性を向上させ、光学センサの寿命を伸ばすことが可能になる。
本発明によれば、使用にともなって、発光素子と受光素子に汚れが付着したり、発光素子と受光素子の出力特性が経年変化した場合においても、特別な制御回路を要することなく、簡易に、光学センサの感度に応じて、発光素子と受光素子の出力特性を調整することができる光学センサ装置を提供することが可能になる。
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる本発明の実施態様にかかる透過型の光学センサを備えた光学センサ装置のブロックダイアグラムである。 図2は、図1に示された光学センサの受光素子から出力され、受光電圧測定部によって測定された出力電圧と、光学センサの発光素子から発せられる光の光量を制御する光量制御部に、コントローラから出力された制御パラメータの値との関係を概略的に示すグラフであり、曲線Aは、紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置における受光素子の出力電圧と、コントローラから光量制御部に出力された制御パラメータの値との関係を示し、曲線Bは、所定の期間にわたって使用をした紙幣処理機の光学センサ装置における受光素子の出力電圧と、コントローラから光量制御部に出力された制御パラメータの値との関係を示し、曲線Cは、きわめて長期間にわたって使用した紙幣処理機の光学センサ装置における受光素子の出力電圧と、コントローラから光量制御部に出力された制御パラメータの値との関係を示している。 図3は、本発明の別の好ましい実施態様にかかる本発明の実施態様にかかる透過型の光学センサを備えた光学センサ装置のブロックダイアグラムである。 図4は、図3に示された光学センサの受光素子から出力され、受光電圧測定部によって測定された出力電圧と、光学センサの発光素子から発せられる光の光量を制御する光量制御部に、コントローラから出力された制御パラメータの値との関係を概略的に示すグラフであり、曲線Dは、紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置における受光素子の出力電圧と、コントローラから光量制御部に出力された制御パラメータの値との関係を示し、曲線Eは、所定の期間にわたって使用をした紙幣処理機の光学センサ装置における受光素子の出力電圧と、コントローラから光量制御部に出力された制御パラメータの値との関係を示している。
以下、添付図面に基づいて、本発明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる透過型の光学センサを備えた光学センサ装置のブロックダイアグラムである。本発明の実施態様にかかる光学センサ装置は、紙幣処理機に設けられ、紙幣通路を搬送される紙幣を検出するように構成されている。
図1に示されるように、本発明の好ましい実施態様にかかる光学センサ装置は、光を発する発光素子1aおよび発光素子1aから放出された光を受光して、受光電圧を出力する受光素子1bを備えた光学センサ1と、発光素子1aの発光量を制御可能な光量制御部2と、受光素子1bの受光電圧を測定する受光電圧測定部3を備え、受光電圧測定部3の入力端子には、プルアップ抵抗4が接続され、その電位が+5ボルトにプルアップされている。
図1に示されるように、本実施態様にかかる光学センサ装置は、さらに、紙幣処理機の動作全体を制御するコントロールユニット100と、コントロールユニット100によって制御されるコントローラ10と、メモリ部20と、アラーム発生手段30とを備え、メモリ部20には、制御プログラム、基準データなどを格納したROM21と、測定データなどを記憶するRAM22が設けられている。
図1において、参照符号200は、ユーザーによって操作されるモード設定スイッチで、モード設定スイッチ200を操作することによって、ユーザーは通常の紙幣処理モードと光学センサ設定モードのいずれかを選択することができる。
図1においては、光学センサ1の設定に直接かかわりのない手段は省略されている。
コントローラ10は、ROM21に記憶されたプログラムにしたがって、光量制御部2に1バイトの制御パラメータ、具体的には、0ないしFF(255)のいずれかの制御パラメータ(制御信号)を出力させることによって、発光素子1aから発せられる光量を制御する機能を有している。すなわち、コントローラ10が光量制御部2に制御パラメータの下限値であるゼロ(0)を出力すると、発光素子1aの発光量はゼロになり、一方、制御パラメータの上限値である255を出力すると、発光素子1aから発せられる光量は最大となる。
このように、コントローラ10は、0ないし255の制御パラメータのいずれかを選択して、光量制御部2に出力することによって、発光素子1aから発せられる光量を制御することができるように構成されている。
一方、光量制御部2は、たとえば、D/A変換器とオペレーショナル・アンプによって構成され、コントローラ10から出力された制御パラメータをD/A変換した上で、増幅して、発光素子1aに出力するように構成されている。
本実施態様においては、発光素子1aと受光素子1bとの間に、紙幣が存在するか否かを判定するためのしきい値電圧が予め定められて、ROM21に格納されている。
しきい値電圧は、受光素子1bから出力され、受光電圧測定部3によって測定された出力電圧がしきい値電圧以上のときに、発光素子1aと受光素子1bとの間に、紙幣が存在すると判定し、出力電圧がしきい値電圧未満のときに、発光素子1aと受光素子1bとの間に、紙幣が存在していないと判定するための電圧であり、塵埃などが発光素子1aと受光素子1bとの間に存在している場合に、誤って紙幣と判別することを防止するとともに、電圧ノイズの影響を受けないように、下限値0ボルトから上限値5ボルトの範囲内で十分なマージンを考慮して、予め設定され、本実施態様においては、しきい値電圧は下限値0ボルトと上限値5ボルトとの間の中間値である2.5ボルトに設定されている。
さらに、本実施態様においては、光学センサ1の感度を評価するためのパラメータとして、第一の基準電圧および第二の基準電圧が予め定められ、メモリ部20のROM21に格納されている。
第一の基準電圧および第二の基準電圧は、下限値0ボルトから上限値5ボルトの範囲内で、互いに異なる値に設定され、それぞれ、メモリ部20のROM21内に記憶されている。第一の基準電圧および第二の基準電圧は、しきい値電圧より大きくても、小さくてもよく、しきい値電圧と等しい値に設定することもできる。本実施態様においては、受光電圧測定部3の入力端子の電位が+5ボルトにプルアップされているため、第一の基準電圧および第二の基準電圧は、好ましくは、しきい値電圧以下の値に設定される。本実施態様においては、第一の基準電圧は2.0ボルトに設定され、第二の基準電圧は1.5ボルトに設定されている。本実施態様においては、第一の基準電圧の値および第二の基準電圧の値が、それぞれ、1.5ボルトおよび2.0である旨が、メモリ部20のROM21内に格納されている。
また、受光電圧測定部3は、たとえば、コンパレータとA/D変換器によって、受光素子1bから出力される電圧を検出し、受光素子1bの出力電圧を、コントローラ10に出力するように構成されている。
さらに、アラーム発生手段30は、光学センサ1の受光素子1bから発せられる光の光量を制御することができなくなった場合に、アラームを発するように構成されている。
図2は、受光素子1bから出力され、受光電圧測定部3によって測定された出力電圧と、コントローラ10から光量制御部2に出力された制御パラメータの値との関係を概略的に示すグラフであり、曲線Aは、紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置における受光素子1bの出力電圧と、コントローラ10から光量制御部2に出力された制御パラメータの値との関係を示し、曲線Bは、所定の期間にわたって使用をした紙幣処理機の光学センサ装置における受光素子1bの出力電圧と、コントローラ10から光量制御部2に出力された制御パラメータの値との関係を示している。
上述のように、受光電圧測定部3の入力端子の電位が+5ボルトにプルアップされているため、曲線Aおよび曲線Bのいずれにおいても、コントローラ10から光量制御部2に出力された制御パラメータの値が下限値ゼロ(0)に近い値のときの出力電圧は5ボルトであり、コントローラ10から光量制御部2に出力された制御パラメータの値が大きくなるにしたがって、出力電圧は低下し、制御パラメータの値が上限値255に近づくにつれて、飽和し、ほぼ一定になる。
また、図2に示されるように、出力電圧がしきい値電圧である2.5ボルトに等しくなる制御パラメータの値は、紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置の特性を示す曲線Aではα0であるのに対し、所定の期間にわたって使用をした光学センサ装置の特性を示す曲線Bではα0よりも大きいβ0であり、同様に、出力電圧が第一の基準電圧である2ボルトに等しくなる制御パラメータの値および第二の基準電圧である1.5ボルトに等しくなる制御パラメータの値は、紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置の特性を示す曲線Aにおいて、それぞれ、α1およびα2であるのに対して、所定の期間にわたって使用をした光学センサ装置の特性を示す曲線Bにおいては、それぞれ、α1より大きいβ1およびα2より大きいβ2であり、かつ、|α1−α2|<|β1−β2|となっている。
これは、所定の期間にわたって光学センサ装置を使用した結果、光学センサ装置の感度が低下したためであり、|α1−α2|は紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置の感度を、|β1−β2|は所定の期間にわたって使用をした光学センサ装置の感度をそれぞれ示し、これらの値が小さいほど、光学センサ装置の感度は高いということになる。
したがって、紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置において、コントローラ10から光量制御部2に出力する制御パラメータの値で、紙幣の検出に適した制御パラメータの値は、所定の期間にわたって使用をした光学センサ装置において、コントローラ10から光量制御部2に、紙幣を検出するために出力する好ましい制御パラメータの値とは一致せず、光学センサ装置の感度が低下するほど、コントローラ10から光量制御部2に出力する制御パラメータの値を大きく設定することが必要である。
そこで、本実施態様においては、コントローラ10は、しきい値電圧の値、第一の基準電圧の値および第二の基準電圧の値をそれぞれ、メモリ部20のROM21内に格納するとともに、光学センサ装置の種類、電圧−電流特性、発光素子1aと受光素子1bとの距離ならびに第一の基準電圧および第二の基準電圧の設定値に応じて、光学センサ装置自体の属性と、第一の基準電圧の設定値および第二の基準電圧の設定値に依存する基準係数値を求めて、メモリ部20のROM21に格納するように構成されている。ここに、基準係数値は正の値であり、具体的には、互いに異なる値に設定された第一の基準電圧と第二の基準電圧の差の絶対値に反比例し、第一の基準電圧と第二の基準電圧の差の絶対値を大きく設定した場合には、基準係数値は1未満に設定され、第一の基準電圧と第二の基準電圧の差の絶対値を小さく設定した場合には、基準係数値は1以上に設定される。
さらに、コントローラ10は、その値の制御パラメータを光量制御部2に出力をしたときに、受光素子1bから出力され、受光電圧測定部3によって測定された出力電圧がしきい値電圧に等しくなる制御パラメータの値を基準制御パラメータ値として決定し、また、その値の制御パラメータを光量制御部2に出力をしたときに、受光素子1bから出力され、受光電圧測定部3によって測定された出力電圧が第一の基準電圧に等しくなる制御パラメータの値を第一の制御パラメータ値として決定するとともに、その値の制御パラメータを光量制御部2に出力をしたときに、受光素子1bから出力され、受光電圧測定部3によって測定された出力電圧が第二の基準電圧に等しくなる制御パラメータの値を第二の制御パラメータ値として決定し、それぞれ、メモリ部20のRAM22に記憶させ、次式(1)に基づき、紙幣の検出に際して、光量制御部2に出力される目標制御パラメータの値を算出するように構成されている。
目標制御パラメータ値=
基準制御パラメータ値+|第一の制御パラメータ値−第二の制御パラメータ値|×基準係数値 ・・・・・(1)
すなわち、発光素子1aと受光素子1bとの間に紙幣が存在しない状態で、ROM21に記憶されたプログラムにしたがって、コントローラ10は、下限値ゼロ(0)から上限値255まで、順次、値が大きな制御パラメータを光量制御部2に出力して、発光素子1aから発せられる光の光量を増大させたときに、受光素子1bから出力され、受光電圧測定部3によって測定された出力電圧をモニターし、出力電圧がしきい値電圧である2.5ボルトになったときに、光量制御部2に出力した制御パラメータの値を基準制御パラメータ値として、メモリ部20のRAM22に記憶する。
コントローラ10は、さらに、順次、値が大きな制御パラメータを光量制御部2に出力して、発光素子1aから発せられる光の光量を増大させたときに、受光素子1bから出力され、受光電圧測定部3によって測定された出力電圧をモニターし、出力電圧が第一の基準電圧である2.0ボルトになったときに、光量制御部2に出力した制御パラメータの値を第一の制御パラメータ値として、メモリ部20のRAM22に記憶し、この動作を繰り返して、受光素子1bから出力され、受光電圧測定部3によって測定された出力電圧をモニターし、出力電圧が第二の基準電圧である1.5ボルトになったときに、光量制御部2に出力した制御パラメータの値を第二の制御パラメータ値として、メモリ部20のRAM22に記憶する。
第二の制御パラメータ値をメモリ部20のRAM22に記憶すると、コントローラ10は、メモリ部20のRAM22に記憶された基準制御パラメータ値、第一の制御パラメータ値および第二の制御パラメータ値を読み出し、式(1)にしたがって、光量制御部2に出力すべき目標制御パラメータ値を算出する。
以上のように構成された本実施態様にかかる紙幣処理機のための光学センサ装置は、紙幣処理機の出荷に先立って、以下のようにして、発光素子1aおよび受光素子1bの出力特性が自動的に調整される。
まず、オペレータによって、モード設定スイッチ200が操作されて、光学センサ設定モードが選択されると、モード設定スイッチ200からコントロールユニット100に光学センサ設定モード選択信号が出力される。
光学センサ設定モード選択信号を受けると、コントロールユニット100は、光学センサ装置のコントローラ10に光学センサ設定信号を出力する。
コントローラ100から光学センサ設定信号を受けると、コントローラ10は、0からFF(255)までの制御パラメータを、0から順にその値が大きくなるように、光量制御部2に出力させる。
その結果、光量制御部2は、コントローラ10から入力された制御パラメータの値に対応する発光制御信号を、発光素子1aに出力し、光量制御部2から入力された発光制御信号に対応する光量の光、すなわち、コントローラ10から出力された制御パラメータの値に対応する光量の光が、発光素子1aから発せられて、受光素子1bによって受光される。
発光素子1aから発せられた光を受光すると、受光素子1bは、受光した光量に応じた電圧を出力し、受光素子1bの出力電圧は、受光電圧測定部3によって検出される。
上述のように、受光電圧測定部3の入力端子には、プルアップ抵抗4が接続され、その電位が+5ボルトにプルアップされているから、受光電圧測定部3によって検出される受光素子1bの出力電圧は、発光素子1aから光が発せられていないときは5ボルトで、発光素子1aから発せられる光の光量が大きくなるほど、受光電圧測定部3によって検出される受光素子1bの出力電圧は小さくなる。
図2の曲線Aは、紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置における受光素子1bの出力電圧と、コントローラ10から光量制御部2に出力された制御パラメータの値との関係を示している。
受光電圧測定部3によって検出された受光素子1bの出力電圧は、コントローラ10に出力される。
受光電圧測定部3から受光素子1bの出力電圧を受けると、コントローラ10は、受光素子1bの出力電圧が、メモリ部20のROM21に記憶されているしきい値電圧2.5ボルトに等しいか否かを判別し、受光素子1bの出力電圧がしきい値電圧である2.5ボルトに等しくなったときに、光量制御部2に出力した制御パラメータの値を基準制御パラメータ値α0として、メモリ部20のRAM22に記憶させる。図2に示された曲線Aにおいては、基準制御パラメータ値α0は約60である。
コントローラ10は、光量制御部2に出力する制御パラメータの値を、順に大きくして、同様な動作を繰り返し、受光素子1bの出力電圧が、メモリ部20のROM21に記憶されている第一の基準電圧2.0ボルトに等しいか否かを判別し、受光素子1bの出力電圧が第一の基準電圧である2.0ボルトに等しくなったときに、光量制御部2に出力した制御パラメータの値を第一の制御パラメータ値α1として、メモリ部20のRAM22に記憶させる。図2に示された曲線Aにおいては、第一の制御パラメータ値α1は約80である。
コントローラ10は、さらに、光量制御部2に出力する制御パラメータの値を、順に大きくして、同様な動作を繰り返し、受光素子1bの出力電圧が、メモリ部20のROM21に記憶されている第二の基準電圧1.5ボルトに等しいか否かを判別し、受光素子1bの出力電圧が第二の基準電圧である1.5ボルトに等しくなったときに、光量制御部2に出力した制御パラメータの値を第二の制御パラメータ値α2として、メモリ部20のRAM22に記憶させる。図2に示された曲線Aにおいては、第一の制御パラメータ値α2は約90である。
上述のように、|α1−α2|は光学センサ装置の感度を示すものであり、光学センサ装置の感度が高いほど、この値は小さくなる。図2の曲線Aにおいては、光学センサ装置の感度を示すパラメータである|α1−α2|は約10である。
第二の制御パラメータ値α2がRAM22に記憶されると、コントローラ10は、メモリ部20のROM21に格納されている基準係数値を読み出し、こうして読み出された基準係数値と、RAM22に記憶されている基準制御パラメータ値α0、第一の制御パラメータ値α1および第二の制御パラメータ値α2を用いて、式(1)にしたがって、コントローラ10から光量制御部2に出力すべき目標制御パラメータ値α3を算出し、メモリ部20のRAM22に記憶させる。
このようにして、紙幣処理機の出荷に先立って、光学センサ装置の光量制御部2に出力すべき目標制御パラメータ値α3が決定されるから、製造誤差による発光素子と受光素子の出力特性のバラツキを解消した上で、光学センサ装置を備えた紙幣処理機を出荷することが可能になる。
しかしながら、このように、光学センサ装置の発光素子と受光素子の出力特性を調整した上で、紙幣処理機を出荷した場合においても、光学センサ装置の使用にともなって、発光素子と受光素子に汚れが付着したり、発光素子と受光素子の出力特性が経年変化することによって、発光素子と受光素子の出力特性に変化が生じることは不可避であった。
そこで、本実施態様にかかる光学センサ装置は、紙幣処理機のユーザーが、所望の時期に、光学センサ装置の発光素子と受光素子の出力特性を再調整することができるように構成されている。
すなわち、まず、ユーザーによって、モード設定スイッチ200が操作されて、光学センサ設定モードが選択されると、モード設定スイッチ200からコントロールユニット100に光学センサ設定モード選択信号が出力される。
光学センサ設定モード選択信号を受けると、コントロールユニット100は、光学センサ装置のコントローラ10に光学センサ設定信号を出力する。
コントローラ100から光学センサ設定信号を受けると、コントローラ10は、0からFF(255)までの制御パラメータを、0から順にその値が大きくなるように、光量制御部2に出力させる。
その結果、光量制御部2は、コントローラ10から入力された制御パラメータの値に対応する発光制御信号を、発光素子1aに出力し、光量制御部2から入力された発光制御信号、すなわち、コントローラ10から出力された制御パラメータの値に対応する光量の光が、発光素子1aから発せられて、受光素子1bによって受光される。
発光素子1aから発せられた光を受光すると、受光素子1bは、受光した光量に応じた電圧を出力し、受光素子1bの出力電圧は、受光電圧測定部3によって検出される。
上述のように、受光電圧測定部3の入力端子には、プルアップ抵抗4が接続され、その電位が+5ボルトにプルアップされているから、受光電圧測定部3によって検出される受光素子1bの出力電圧は、発光素子1aから光が発せられていないときは5ボルトで、発光素子1aから発せられる光の光量が大きくなるほど、受光電圧測定部3によって検出される受光素子1bの出力電圧は小さくなる。
受光電圧測定部3によって検出された受光素子1bの出力電圧は、コントローラ10に出力される。
受光電圧測定部3から受光素子1bの出力電圧を受けると、コントローラ10は、受光素子1bの出力電圧が、メモリ部20のROM21に記憶されているしきい値電圧2.5ボルトに等しいか否かを判別し、受光素子1bの出力電圧がしきい値電圧である2.5ボルトに等しくなったときに、光量制御部2に出力した制御パラメータの値を基準制御パラメータ値β0として決定し、メモリ部20のRAM22に記憶された基準制御パラメータ値α0を基準制御パラメータ値β0に書き換える。
図2の曲線Bは、所定の期間にわたって使用された紙幣処理機の光学センサ装置における受光素子1bの出力電圧と、コントローラ10から光量制御部2に出力された制御パラメータの値との関係を示している。
図2に示された曲線Bにおいては、基準制御パラメータ値β0は約80である。
図2に示された曲線Cは、光学センサ装置をきわめて長期間にわたって使用した場合の受光素子1bの出力電圧と、コントローラ10から光量制御部2に出力された制御パラメータの値との関係を示している。
図2に示されるように、受光電圧測定部3によって測定される受光素子1bの出力電圧がしきい値電圧に等しくなる基準制御パラメータ値は、光学センサ装置の使用期間が長くなるほど、大きな値となり、光学センサ装置をきわめて長期間にわたり使用したときには、コントローラ10から光量制御部2に出力する制御パラメータ値をFF(255)まで増大させても、受光電圧測定部3によって測定される受光素子1bの出力電圧がしきい値電圧よりも高いままで、しきい値電圧に等しくならず、基準制御パラメータ値が決まらない結果、式(1)に基づいて、目標制御パラメータ値を算出することができないという場合がある。
そこで、本実施態様においては、コントローラ10は、光量制御部2に出力する制御パラメータ値をFF(255)まで増大させても、受光電圧測定部3によって測定される受光素子1bの出力電圧がしきい値電圧に等しくならないときに、アラーム発生手段30にアラーム生成信号を出力して、アラームを発せさせ、光学センサ装置の発光素子と受光素子の出力特性調整操作を終了させるように構成されている。
これに対して、基準制御パラメータ値を算出できたときは、コントローラ10は、さらに、光量制御部2に出力する制御パラメータの値を、順に大きくして、同様な動作を繰り返し、受光素子1bの出力電圧が、メモリ部20のROM21に記憶されている第一の基準電圧2ボルトに等しいか否かを判別し、受光素子1bの出力電圧が第一の基準電圧である2ボルトに等しくなったときに、光量制御部2に出力した制御パラメータの値を第一の制御パラメータ値β1として決定し、メモリ部20のRAM22に記憶された第一の制御パラメータ値α1を第一の制御パラメータ値β1に書き換える。図2に示された曲線Bにおいては、第一の制御パラメータ値β1は約100である。
コントローラ10は、さらに、光量制御部2に出力する制御パラメータの値を、順に大きくして、同様な動作を繰り返し、受光素子1bの出力電圧が、メモリ部20のROM21に記憶されている第二の基準電圧1.5ボルトに等しいか否かを判別し、受光素子1bの出力電圧が第二の基準電圧である1.5ボルトに等しくなったときに、光量制御部2に出力した制御パラメータの値を第二の制御パラメータ値β2として決定し、メモリ部20のRAM22に記憶された第二の制御パラメータ値α2を第一の制御パラメータ値β2に書き換える。図2に示された曲線Bにおいては、第一の制御パラメータ値β2は約120である。
上述のように、|β1−β2|は光学センサ装置の感度を示すものであり、光学センサ装置の感度が高いほど、この値は小さくなる。図2の曲線Aにおいては、光学センサ装置の感度を示すパラメータである|α1−α2|は約10であるが、図2の曲線Bにおいては、光学センサ装置の感度を示すパラメータである|β1−β2|は約20であり、紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置の感度に比して、光学センサ装置の感度は低下している。
したがって、紙幣処理機の出荷に先立って決定した目標制御パラメータ値を光量制御部2に出力するときは、受光素子1bの出力電圧が高くなりすぎるから、コントローラ10は、曲線Bの基準制御パラメータ値、第一の制御パラメータ値、第二の制御パラメータ値およびメモリ部20のROM21に記憶されている基準係数値に基づいて、新たな目標制御パラメータ値を算出する。
すなわち、第二の制御パラメータ値β2がRAM22に書き込まれると、コントローラ10は、メモリ部20のROM21に格納されている基準係数値を読み出し、こうして読み出された基準係数値と、RAM22に記憶されている基準制御パラメータ値β0、第一の制御パラメータ値β1および第二の制御パラメータ値β2を用いて、式(1)にしたがって、コントローラ10から光量制御部2に出力すべき目標制御パラメータ値β3を算出し、メモリ部20のRAM22に記憶されている目標制御パラメータ値α3を新たに算出された目標制御パラメータ値β3に書き換え、光学センサ設定操作が完了した旨の光学センサ設定完了信号を、コントロールユニット100に出力する。
上述のように、図2の曲線Aにおいては、基準制御パラメータ値α0、第一の制御パラメータ値α1および第二の制御パラメータ値α2は、それぞれ、約60、約80および約90であるのに対し、図2の曲線Bにおいては、基準制御パラメータ値β0、第一の制御パラメータ値β1および第二の制御パラメータ値β2は、それぞれ、約80、約100および約120であるから、式(1)によって算出される曲線Bの目標制御パラメータ値β3は、式(1)によって算出される曲線Aの目標制御パラメータ値α3よりも大きく、所定の期間にわたって使用された紙幣処理機の光学センサ装置においては、発光素子1aおよび受光素子1bの間に、紙幣が存在するか否かを精度よく判別するためには、紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置において、光量制御部2に出力されるべき目標制御パラメータ値α3よりも、光量制御部2に出力されるべき目標制御パラメータ値β3を高い値に設定することが必要であることがわかる。
その後に、ユーザーによって、モード設定スイッチ200が操作されて、紙幣検出モードが選択され、モード設定スイッチ200からコントロールユニット100に紙幣検出モード選択信号が出力されると、コントロールユニット100は、光学センサ装置のコントローラ10に、紙幣検出モード選択信号を出力し、コントローラ10は、RAM22に記憶された目標基準制御パラメータ値β3を読み出して、光量制御部2に出力する。
その結果、発光素子1aから、所望の光量の光が放出されて、受光素子1bによって受光され、受光素子1bから出力される電圧が、受光電圧測定部3によって検出されて、コントローラ10に出力される。
受光電圧測定部3から受光素子1bの出力電圧を受けると、コントローラ10は、メモリ部20のROM22に記憶されているしきい値電圧を読み出して、受光素子1bの出力電圧と比較し、受光電圧測定部3によって測定された受光素子1bの出力電圧がしきい値電圧以上のときにのみ、紙幣検出信号をコントロールユニット100に出力する。
以上のように、本実施態様においては、あらかじめ、しきい値電圧、第一の基準電圧および第二の基準電圧ならびに基準係数値を決定して、メモリ部20のROM21に格納しておき、受光素子1bから出力され、受光電圧測定部3によって測定された受光素子1bの出力電圧が、しきい値電圧、第一の基準電圧および第二の基準電圧と等しくなったときに、コントローラ10から光量制御部2に出力された制御パラメータの値を、それぞれ、基準制御パラメータ値、第一の制御パラメータ値および第二の制御パラメータ値として求め、式(1)にしたがって、コントローラ10から光量制御部2に出力すべき目標制御パラメータ値を算出し、算出された目標制御パラメータ値に等しい制御パラメータを光量制御部2に出力して、発光素子1aから放出される光の光量を決定し、受光電圧測定部3によって測定された受光素子1bの出力電圧をしきい値電圧と比較して、紙幣の有無を検出するように構成されている。
上述のように、|第一の制御パラメータ値−第二の制御パラメータ値|は、光学センサ1の感度が高いほど小さく、光学センサ1の感度が低いほど大きな値になるから、本実施態様においては、コントローラ10は、光学センサ1の感度に応じて、目標制御パラメータ値β3を決定し、光量制御部2に出力するように構成されており、したがって、光学センサ1の発光素子1aは感度に応じた光量の光を発するから、使用にともなって、発光素子と受光素子に汚れが付着したり、発光素子と受光素子の出力特性が経年変化しても、精度良く、紙幣の有無を検出することが可能になる。
のみならず、本実施態様によれば、使用にともなって、発光素子1aと受光素子1bに汚れが付着したり、発光素子1aと受光素子1bの出力特性が経年変化していても、単に、式(1)にしたがって、目標制御パラメータ値を求めるだけで、特別な制御回路を要することなく、きわめて簡易に、光学センサ1の発光素子1aおよび受光素子1bの出力特性の変化を補償して、精度良く、紙幣の有無を検出することが可能になる。
さらに、本実施態様においては、光学センサ装置の出荷時に、式(1)にしたがって、コントローラ10から光量制御部2に出力されるべき目標制御パラメータ値α3を求め、メモリ部20のRAM22に格納し、使用に際して、メモリ部20のRAM22に格納されている目標制御パラメータ値α3を読み出して、発光素子1aから目標制御パラメータ値に対応する光量の光が発せられるように構成されているから、製造誤差によって、発光素子1aと受光素子1bの出力特性にバラツキがあっても、発光素子1aと受光素子1bの出力特性のバラツキを補償することが可能になる。
図3は、本発明の別の好ましい実施態様にかかる光学センサ装置のブロックダイアグラムである。
本実施態様にかかる光学センサ装置は、受光電圧測定部3の入力端子には、他端部がGNDに接続されたプルダウン抵抗8が接続されており、その電位が0ボルトに設定されている点、アラーム発生手段30に代えて、警告を表示する警告表示手段40を備えている点ならびにROM21に、第一のしきい値電圧および第一のしきい値電圧よりも高い第二のしきい値電圧ならびに制御パラメータ値の最大許容値δMAXが記憶されている点を除き、図1および図2に示された光学センサ装置と同様の構成を有している。
図4は、図3に示された光学センサ装置における受光素子1bから出力され、受光電圧測定部3によって測定された出力電圧と、コントローラ10から光量制御部2に出力された制御パラメータの値との関係を概略的に示すグラフであり、曲線Dは、紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置における受光素子1bの出力電圧と、コントローラ10から光量制御部2に出力された制御パラメータの値との関係を示し、曲線Eは、所定の期間にわたって使用をした紙幣処理機の光学センサ装置における受光素子1bの出力電圧と、コントローラ10から光量制御部2に出力された制御パラメータの値との関係を示している。
図4に示されるように、受光電圧測定部3の入力端子の電位がゼロ(グランドレベル)に設定されているため、曲線Dおよび曲線Eのいずれにおいても、コントローラ10から光量制御部2に出力された制御パラメータの値が下限値ゼロ(0)に近い値のときの受光素子1bの出力電圧はゼロであり、コントローラ10から光量制御部2に出力された制御パラメータの値が大きくなるにしたがって、出力電圧は上昇し、制御パラメータの値が上限値255に近づくにつれて、飽和し、ほぼ一定になる。
本実施態様においては、第一のしきい値電圧は、受光素子1bから出力され、受光電圧測定部3によって測定された出力電圧が第一のしきい値電圧以下のときに、発光素子1aと受光素子1bとの間に、紙幣が存在すると判定し、出力電圧が第一のしきい値電圧を越えているときに、発光素子1aと受光素子1bとの間に、紙幣が存在していないと判定するための電圧であり、塵埃などが発光素子1aと受光素子1bとの間に存在している場合に、誤って紙幣と判別することを防止するとともに、電圧ノイズの影響を受けないように、下限値0ボルトから上限値5ボルトの範囲内で十分なマージンを考慮して、予め設定され、本実施態様においては、第一のしきい値電圧は下限値0ボルトと上限値5ボルトとの間の中間値である2.5ボルトに設定されている。
図4に示されるように、受光素子1bの出力電圧が第一のしきい値電圧である2.5ボルトに等しくなる制御パラメータの値である基準制御パラメータ値は、紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置の特性を示す曲線Dではγ0であるのに対し、所定の期間にわたって使用をした光学センサ装置の特性を示す曲線Eでは、基準制御パラメータ値γ0よりも大きいδ0であり、同様に、受光素子1bの出力電圧が、第一のしきい値電圧に等しい第一の基準電圧である2.5ボルトに等しくなる制御パラメータの値である第一の基準制御パラメータ値および受光素子1bの出力電圧が、第二の基準電圧である3.5ボルトに等しくなる制御パラメータの値である第二の基準制御パラメータ値は、紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置の特性を示す曲線Dにおいては、γ1およびγ2であるのに対して、所定の期間にわたって使用をした光学センサ装置の特性を示す曲線Eではγ1より大きいδ1およびγ2より大きいδ2であり、かつ、|γ1−γ2|<|δ1−δ2|となっている。
これは、|γ1−γ2|は紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置の感度を、|δ1−δ2|は所定の期間にわたって使用をした光学センサ装置の感度をそれぞれ示し、所定の期間にわたって使用された光学センサ装置の感度は低下しているためである。
本実施態様においては、第一のしきい値電圧は2.5ボルトに、第一の基準電圧はしきい値電圧に等しい2.5ボルトに、第二の基準電圧は3.5ボルトに設定されて、基準係数値とともに、メモリ部20のROM21に格納されている。
図4に示されるように、紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置においては、コントローラ10から光量制御部2に出力される制御パラメータ値が約70のときに、受光素子1bの出力電圧がしきい値電圧に等しくなるから、基準制御パラメータ値γ0は約70になり、第一の基準電圧がしきい値電圧に等しく設定されているから、第一の制御パラメータ値γ1もまた約70になる。
一方、受光素子1bの出力電圧は、制御パラメータ値が約100のときに、第二の基準電圧である3.5ボルトになるから、紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置においては、第二の制御パラメータ値γ2は約100になる。
したがって、紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置においては、|γ1−γ2|は約30になる。
これに対して、所定の期間にわたって使用された紙幣処理機の光学センサ装置における受光素子1bの出力電圧と、コントローラ10から光量制御部2に出力された制御パラメータの値との関係を示す曲線Eにおいては、基準制御パラメータ値δ0および第一の制御パラメータ値δ1は、それぞれ、約80で、第二の制御パラメータ値δ2は約130である。
したがって、所定の期間にわたって使用された紙幣処理機の光学センサ装置においては、光学センサ1の感度を表わす|δ1−δ2|は約50で、紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置における約30に比して、光学センサ1の感度が低下していることがわかる。
以上のように構成された本実施態様にかかる紙幣処理機のための光学センサ装置は、紙幣処理機の出荷に先立って、以下のようにして、発光素子1aおよび受光素子1bの出力特性が自動的に調整される。
まず、オペレータによって、モード設定スイッチ200が操作されて、光学センサ設定モードが選択されると、モード設定スイッチ200からコントロールユニット100に光学センサ設定モード選択信号が出力される。
光学センサ設定モード選択信号を受けると、コントロールユニット100は、光学センサ装置のコントローラ10に光学センサ設定信号を出力する。
コントローラ100から光学センサ設定信号を受けると、コントローラ10は、0からFF(255)までの制御パラメータを、0から順にその値が大きくなるように、光量制御部2に出力させる。
その結果、光量制御部2は、コントローラ10から入力された制御パラメータの値に対応する発光制御信号を、発光素子1aに出力し、光量制御部2から入力された発光制御信号に対応する光量の光、すなわち、コントローラ10から出力された制御パラメータの値に対応する光量の光が、発光素子1aから発せられて、受光素子1bによって受光される。
発光素子1aから発せられた光を受光すると、受光素子1bは、受光した光量に応じた電圧を出力し、受光素子1bの出力電圧は、受光電圧測定部3によって検出される。
上述のように、受光電圧測定部3の入力端子には、他端がGNDに接続されたプルダウン抵抗8が接続され、その電位がグランドレベルであるゼロボルトに設定されているから、受光電圧測定部3によって検出される受光素子1bの出力電圧は、発光素子1aから光が発せられていないときは0ボルトで、発光素子1aから発せられる光の光量が大きくなるにしたがって、受光電圧測定部3によって検出される受光素子1bの出力電圧は大きくなる。
受光電圧測定部3によって検出された受光素子1bの出力電圧は、コントローラ10に出力される。
受光電圧測定部3から受光素子1bの出力電圧を受けると、コントローラ10は、受光素子1bの出力電圧が、メモリ部20のROM21に記憶されている第一のしきい値電圧である2.5ボルトに等しいか否かを判別し、受光素子1bの出力電圧が第一のしきい値電圧である2.5ボルトに等しくなったときに、光量制御部2に出力した制御パラメータの値を基準制御パラメータ値γ0として、メモリ部20のRAM22に記憶させる。図4に示された曲線Dにおいては、基準制御パラメータ値γ0は約70である。
上述のように、本実施態様においては、第一の基準電圧が第一のしきい値電圧に設定されているため、第一の制御パラメータ値は基準パラメータ値に等しく、図4に示された曲線Dにおいては、第一の制御パラメータ値γ1は約70である。
コントローラ10は、光量制御部2に出力する制御パラメータの値を、順に大きくして、同様な動作を繰り返し、受光素子1bの出力電圧が第二の基準電圧である3.5ボルトに等しいか否かを判別し、受光素子1bの出力電圧が第二の基準電圧である3.5ボルトに等しくなったときに、光量制御部2に出力した制御パラメータの値を第二の制御パラメータ値γ2として、メモリ部20のRAM22に記憶させる。図4に示された曲線Dにおいては、第一の制御パラメータ値γ2は約100である。
上述のように、|γ1−γ2|は光学センサ装置の感度を示すものであり、光学センサ装置の感度が高いほど、この値は小さくなる。図4の曲線Dにおいては、光学センサ装置の感度を示すパラメータである|γ1−γ2|は約30である。
第二の制御パラメータ値γ2がRAM22に記憶されると、コントローラ10は、メモリ部20のROM21に格納されている基準係数値を読み出し、こうして読み出された基準係数値と、RAM22に記憶されている基準制御パラメータ値γ0、第一の制御パラメータ値γ1および第二の制御パラメータ値γ2を用いて、式(1)にしたがって、コントローラ10から光量制御部2に出力すべき目標制御パラメータ値γ3を算出し、メモリ部20のRAM22に記憶させる。
このようにして、紙幣処理機を出荷するのに先立って、光学センサ装置の光量制御部2に出力すべき目標制御パラメータ値γ3が決定されて、メモリ部20のRAM22に格納されるから、製造誤差による発光素子と受光素子の出力特性のバラツキを解消した上で、紙幣処理機を出荷することが可能になる。
紙幣処理機を出荷するにあたっては、このように、コントローラ10から光量制御部2に出力すべき目標制御パラメータ値γ3が決定され、メモリ部20のRAM22に格納されるが、光学センサ装置の使用にともなって、発光素子と受光素子に汚れが付着したり、発光素子と受光素子の出力特性が経年変化し、好ましい目標制御パラメータ値も変化するから、光学センサ装置によって、精度良く、紙幣を検出するためには、コントローラ10から光量制御部2に出力すべき目標制御パラメータ値を更新することが必要になる。
そこで、本実施態様にかかる光学センサ装置も、図1および図2に示された光学センサ装置と同様に、紙幣処理機のユーザーが、所望の時期に、光学センサ装置の発光素子と受光素子の出力特性を再調整することができるように構成されている。
すなわち、まず、ユーザーによって、モード設定スイッチ200が操作されて、光学センサ設定モードが選択されると、モード設定スイッチ200からコントロールユニット100に光学センサ設定モード選択信号が出力される。
光学センサ設定モード選択信号を受けると、コントロールユニット100は、光学センサ装置のコントローラ10に光学センサ設定信号を出力する。
コントローラ100から光学センサ設定信号を受けると、コントローラ10は、0からFF(255)までの制御パラメータを、0から順にその値が大きくなるように、光量制御部2に出力させる。
その結果、光量制御部2は、コントローラ10から入力された制御パラメータの値に対応する発光制御信号を、発光素子1aに出力し、光量制御部2から入力された発光制御信号、すなわち、コントローラ10から出力された制御パラメータの値に対応する光量の光が、発光素子1aから発せられて、受光素子1bによって受光される。
発光素子1aから発せられた光を受光すると、受光素子1bは、受光した光量に応じた電圧を出力し、受光素子1bの出力電圧は、受光電圧測定部3によって検出される。
上述のように、受光電圧測定部3の入力端子には、その他端がGNDに接続されたプルダウン抵抗8が接続され、その電位がグラウンドレベルであるゼロボルトに設定されているから、受光電圧測定部3によって検出される受光素子1bの出力電圧は、発光素子1aから光が発せられていないときはゼロ(0)ボルトで、発光素子1aから発せられる光の光量が大きくなるにしたがって、受光電圧測定部3によって検出される受光素子1bの出力電圧は大きくなる。
受光電圧測定部3によって検出された受光素子1bの出力電圧は、コントローラ10に出力される。
受光電圧測定部3から受光素子1bの出力電圧を受けると、コントローラ10は、受光素子1bの出力電圧が、メモリ部20のROM21に記憶されている第一のしきい値電圧である2.5ボルトに等しいか否かを判別し、受光素子1bの出力電圧が第一のしきい値電圧である2.5ボルトに等しくなったときに、光量制御部2に出力した制御パラメータの値を基準制御パラメータ値δ0として決定し、メモリ部20のRAM22に記憶された基準制御パラメータ値γ0を基準制御パラメータ値δ0に書き換える。
上述のように、本実施態様においては、第一の基準電圧が第一のしきい値電圧に等しく設定されているから、第一の制御パラメータ値δ1は基準パラメータ値δ0に等しく、したがって、コントローラ10はさらに、メモリ部20のRAM22に記憶された第一の制御パラメータ値γ1を第一の制御パラメータ値δ1に書き換える。
図4の曲線Eは、所定の期間にわたって使用された紙幣処理機の光学センサ装置における受光素子1bの出力電圧と、コントローラ10から光量制御部2に出力された制御パラメータの値との関係を示しており、図4に示された曲線Eにおいては、基準制御パラメータ値δ0は約80であり、第一の制御パラメータ値δ1もまた約80である。
コントローラ10は、光量制御部2に出力する制御パラメータの値を、順に大きくして、同様な動作を繰り返し、受光素子1bの出力電圧が、メモリ部20のROM21に記憶されている第二の基準電圧である3.5ボルトに等しくなったと判定したときは、その時に光量制御部2に出力した制御パラメータの値を第二の制御パラメータ値δ2として決定し、メモリ部20のRAM22に記憶された第一の制御パラメータ値γ2を第二の制御パラメータ値δ2に書き換える。図4に示された曲線Eにおいては、第二の制御パラメータ値δ2は約130である。
上述のように、|δ1−δ2|は光学センサ装置の感度を示すものであり、光学センサ装置の感度が高いほど、この値は小さくなる。図4の曲線Dにおいては、光学センサ装置の感度を示すパラメータである|γ1−γ2|は約30であったが、図4の曲線Eにおいては、光学センサ装置の感度を示すパラメータである|δ1−δ2|は約50であり、紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置の感度に比して、光学センサ装置の感度が低下している。
第二の制御パラメータ値δ2がRAM22に書き込まれると、コントローラ10は、メモリ部20のROM21に格納されている基準係数値を読み出し、こうして読み出された基準係数値と、RAM22に記憶されている基準制御パラメータ値δ0、第一の制御パラメータ値δ1および第二の制御パラメータ値δ2を用いて、式(1)にしたがって、コントローラ10から光量制御部2に出力すべき目標制御パラメータ値δ3を算出し、目標制御パラメータ値δ3がROM21に格納されている制御パラメータの最大許容値δMAX以下か否かを判定する。
その結果、目標制御パラメータ値δ3が制御パラメータの最大許容値δMAX以下である場合には、メモリ部20のRAM22に記憶された目標制御パラメータ値γ3を目標制御パラメータ値δ3によって書き換えて、光学センサ設定操作が完了した旨の光学センサ設定完了信号を、コントロールユニット100に出力する。
上述のように、図4の曲線Dにおいては、基準制御パラメータ値γ0、第一の制御パラメータ値γ1および第二の制御パラメータ値γ2は、それぞれ、約70、約70および約100であるのに対し、図4の曲線Eにおいては、基準制御パラメータ値δ0、第一の制御パラメータ値δ1および第二の制御パラメータ値δ2は、それぞれ、約80、約80および約130であるから、式(1)によって算出される曲線Eの目標制御パラメータ値δ3は、式(1)によって算出される曲線Dの目標制御パラメータ値γ3よりも大きく、所定の期間にわたって使用された紙幣処理機の光学センサ装置において、発光素子1aおよび受光素子1bの間に、紙幣が存在するか否かを精度よく判別するためには、紙幣処理機を出荷する際の光学センサ装置において、光量制御部2に出力されるべき目標制御パラメータ値γ3よりも、光量制御部2に出力されるべき目標制御パラメータ値δ3を高い値に設定することが必要であることがわかる。
これに対して、式(1)にしたがって算出した目標制御パラメータ値δ3が、ROM21に格納されている制御パラメータの最大許容値δMAXを越えている場合には、コントローラ10は、第一のしきい値電圧に代えて、ROM21に格納されている第二のしきい値電圧を用いて、上述したのと同様にして、目標制御パラメータ値δ3を算出し、メモリ部20のRAM22に記憶された目標制御パラメータ値γ3を第一の制御パラメータ値δ3に書き換える。これは、光学センサ装置を長期間にわたって、使用した結果、受光素子1bの出力電圧が第一のしきい値電圧に等しくなったときの基準制御パラメータ値が大きくなりすぎ、式(1)にしたがって算出した目標制御パラメータ値δ3の信頼性が低くなるため、式(1)にしたがって、目標制御パラメータ値を算出するにあたって、第一のしきい値電圧に代えて、第一のしきい値電圧よりも低い第二のしきい値電圧を用いることにより、目標制御パラメータ値が、制御パラメータの最大許容値δMAX以下になるようにして、目標制御パラメータ値の信頼性を向上させるとともに、発光素子1aの発光量を制御パラメータの最大許容値δMAX以下になるように抑制することによって、発光素子1aおよび受光素子1bの負荷を軽減して、光学センサの寿命を延ばすためである。
その後に、ユーザーによって、モード設定スイッチ200が操作されて、紙幣検出モードが選択され、モード設定スイッチ200からコントロールユニット100に紙幣検出モード選択信号が出力されると、コントロールユニット100は、光学センサ装置のコントローラ10に、紙幣検出モード選択信号を出力し、コントローラ10は、RAM22に記憶された目標基準制御パラメータ値δ3を読み出して、光量制御部2に出力する。
その結果、発光素子1aから、所望の光量の光が放出されて、受光素子1bによって受光され、受光素子1bから出力される電圧が、受光電圧測定部3によって検出されて、コントローラ10に出力される。
受光電圧測定部3から受光素子1bの出力電圧を受けると、コントローラ10は、メモリ部20のROM21に記憶されている第二のしきい値電圧を読み出して、受光素子1bの出力電圧と比較し、受光電圧測定部3によって測定された受光素子1bの出力電圧が第二のしきい値電圧以下のときにのみ、紙幣検出信号をコントロールユニット100に出力する。
一方、図4に示されるように、受光電圧測定部3によって測定される受光素子1bの出力電圧が第一のしきい値電圧または第二のしきい値電圧に等しくなる基準制御パラメータ値は、光学センサ装置の使用期間が長くなるほど、大きな値となり、光学センサ装置をきわめて長期間使用したときには、コントローラ10から光量制御部2に出力する制御パラメータ値をFF(255)まで増大させても、受光電圧測定部3によって測定される受光素子1bの出力電圧が第一のしきい値電圧よりも低い第二のしきい値電圧よりも低いままで、第二のしきい値電圧に等しくはならず、基準制御パラメータ値が決まらない結果、式(1)に基づいて、目標制御パラメータ値を算出することができないという場合があり得る。
本実施態様においては、このように、基準制御パラメータ値が決まらず、目標制御パラメータ値を算出することができない場合には、警告表示手段40に警告表示信号を出力して、目標制御パラメータ値が算出できない旨を表示させ、光学センサ装置の発光素子と受光素子の出力特性調整操作を終了させるように構成されている。
本実施態様によれば、図1および図2に示された好ましい実施態様にかかる光学センサ装置と同様に、所定期間にわたって、紙幣処理機を使用した場合に、コントローラ10は、光学センサ1の感度に応じて、目標制御パラメータ値δ3を決定し、光量制御部2に出力するように構成されており、したがって、光学センサ1の発光素子1aは感度に応じた光量の光を発するから、使用にともなって、発光素子1aと受光素子1bに汚れが付着したり、発光素子1aと受光素子1bの出力特性が経年変化しても、精度良く、紙幣の有無を検出することが可能になる。
また、本実施態様によれば、使用にともなって、発光素子1aと受光素子1bに汚れが付着したり、発光素子1aと受光素子1bの出力特性が経年変化していても、単に、式(1)にしたがって、目標制御パラメータ値を求めるだけで、特別な制御回路を要することなく、きわめて簡易に、光学センサ1の発光素子1aおよび受光素子1bの出力特性の変化を補償して、精度良く、紙幣の有無を検出することが可能になる。
さらに、本実施態様においては、光学センサ装置の出荷時に、式(1)にしたがって、コントローラ10から光量制御部2に出力されるべき目標制御パラメータ値γ3を求め、メモリ部20のRAM22に格納し、使用に際して、メモリ部20のRAM22に格納されている目標制御パラメータ値γ3を読み出して、発光素子1aから目標制御パラメータ値γ3に対応する光量の光が発せられるように構成されているから、製造誤差によって、発光素子1aと受光素子1bの出力特性にバラツキがあっても、発光素子1aと受光素子1bの出力特性のバラツキを補償することが可能になる。
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
たとえば、図1および図2に示された実施態様にかかる光学センサ装置においては、しきい値電圧を2.5ボルトに設定し、第一の基準電圧および第二の基準電圧を、それぞれ、2.0ボルトおよび1.5ボルトに設定されているが、しきい値電圧を2.5ボルトに設定し、第一の基準電圧および第二の基準電圧をそれぞれ、2.0ボルトおよび1.5ボルトに設定することは必ずしも必要ではなく、第一の基準電圧および第二の基準電圧は任意の値に設定することができ、たとえば、図3および図4に示された実施態様にかかる光学センサ装置と同様に、第一の基準電圧をしきい値電圧と等しい値に設定し、第二の基準電圧を受光素子1bの出力電圧の飽和レベルに設定するようにしてもよい。上述のように、目標制御パラメータ値は式(1)にしたがって算出されるので、しきい値電圧に対応する基準制御パラメータ値以上の値であり、また、図1および図2に示された実施態様にかかる光学センサ装置においては、しきい値電圧は、光学センサ1の受光素子1bの出力電圧がしきい値を越えているときは、光学センサ1の発光素子1aと受光素子1bとの間に紙幣が存在しないと判定するための基準となる電圧であるから、受光素子1bの出力電圧が飽和レベル電圧以上、しきい値電圧以下の範囲内における光学センサ1の感度にしたがって、目標制御パラメータ値を算出することが好ましく、第一の基準電圧または第二の基準電圧を上限値であるしきい値電圧と等しい値に設定する場合には、しきい値電圧以下における光学センサ1の感度に応じて、目標制御パラメータ値を算出して、光学センサ1の発光素子1aと受光素子1bの出力特性を調整することができ、さらに、第二の基準電圧または第一の基準電圧を下限値である飽和レベル電圧に設定する場合には、最大の出力電圧範囲内における光学センサ1の感度に応じて、目標制御パラメータ値を算出して、光学センサ1の発光素子1aと受光素子1bの出力特性を調整することができ、光学センサ装置の使用期間が長くなっても、確実に、目標制御パラメータ値を算出し、光学センサ1の発光素子1aと受光素子1bの出力特性を調整することができる。ここに、飽和レベル電圧は、光学センサ1の発光素子1aと受光素子1bの出力特性を調整して初めて、検知できるものであるので、予め設計担当者が、複数の飽和レベル電圧の値を設定して、ROM21に格納しておくことが好ましい。
また、図3および図4に示された実施態様にかかる光学センサ装置は、第一の基準電圧が第一のしきい値電圧である2.5ボルトに設定され、第二の基準電圧が3.5ボルトに設定されているが、第一の基準電圧を第一のしきい値電圧と等しい値に設定し、第二の基準電圧を3.5ボルトに設定することは必ずしも必要でなく、第二の基準電圧を第一のしきい値電圧と等しい値に、第一の基準電圧を3.5ボルトに、それぞれ設定してもよいし、第一の基準電圧および第二の基準電圧の一方を、受光素子1bの出力電圧の飽和レベルに設定することもできる。
さらに、図1および図2に示された実施態様にかかる光学センサ装置においては、光学センサ装置をきわめて長期間にわたり使用したために、コントローラ10から光量制御部2に出力する制御パラメータ値をFF(255)まで増大させても、受光電圧測定部3によって測定される受光素子1bの出力電圧がしきい値電圧よりも高いままで、しきい値電圧に等しくならず、基準制御パラメータ値が決まらない結果、式(1)に基づいて、目標制御パラメータ値を算出することができない場合に、アラーム発生手段30にアラームを発せさせ、光学センサ装置の発光素子と受光素子の出力特性調整操作を終了させるように構成されているが、図3および図4に示された実施態様にかかる光学センサ装置と同様に、メモリ部20のROM21に、しきい値電圧よりも高い第二のしきい値電圧と目標制御パラメータ値の最大許容値βMAXを記憶させておき、しきい値電圧を用い、式(1)にしたがって算出した目標制御パラメータ値β3が目標制御パラメータ値の最大許容値βMAXよりも大きい場合には、しきい値電圧に代えて、第二のしきい値電圧を用い、式(1)にしたがって、目標制御パラメータ値β3を算出し、得られた目標制御パラメータ値β3が目標制御パラメータ値の最大許容値βMAXよりも小さいときは、メモリ部20のRAM22に記憶されている目標制御パラメータ値α3を、目標制御パラメータ値β3に書き換え、コントローラ10から光量制御部2に出力する制御パラメータ値をFF(255)まで増大させても、受光電圧測定部3によって測定される受光素子1bの出力電圧がしきい値電圧よりも高い第二のしきい値電圧よりも高いままで、第二のしきい値電圧に等しくならず、基準制御パラメータ値が決まらない結果、式(1)にしたがって、目標制御パラメータ値を算出することができない場合にはじめて、アラーム発生手段30にアラームを発せさせ、光学センサ装置の発光素子と受光素子の出力特性調整操作を終了させるように構成することもできる。
また、図3および図4に示された実施態様にかかる光学センサ装置においては、第一のしきい値電圧を用い、式(1)にしたがって算出した目標制御パラメータ値δ3が、制御パラメータの最大許容値δMAXを越えている場合には、第一のしきい値電圧に代えて、第一のしきい値電圧よりも低い第二のしきい値電圧を用い、式(1)にしたがって、目標制御パラメータ値δ3を算出し、算出された目標制御パラメータ値δ3が制御パラメータの最大許容値δMAX以下のときに、メモリ部20のRAM22に書き込まれた目標制御パラメータ値γ3を目標制御パラメータ値δ3に書き換えるように構成されているが、メモリ部20のROM21に、単一のしきい値電圧のみを記憶させ、しきい値電圧を用い、式(1)にしたがって算出した目標制御パラメータ値δ3が、制御パラメータの最大許容値δMAXを越えている場合には、ただちに、警告表示手段40に、目標制御パラメータ値の算出ができない旨を表示させて、光学センサ装置の発光素子と受光素子の出力特性調整操作を終了させるように構成してもよい。
さらに、図1および図2に示された実施態様にかかる光学センサ装置は、目標制御パラメータ値を算出できないときに、アラームを発するアラーム発生手段30を備え、図3および図4に示された実施態様にかかる光学センサ装置は、目標制御パラメータ値を算出できないときに、その旨を表示する警告表示手段40を備えているが、図1および図2に示された実施態様にかかる光学センサ装置が、アラーム発生手段30に代えて、あるいは、アラーム発生手段30に加えて、目標制御パラメータ値を算出できないときに、その旨を表示する警告表示手段40を備えていてもよく、図3および図4に示された実施態様にかかる光学センサ装置が、警告表示手段40に代えて、あるいは、警告表示手段40に加えて、目標制御パラメータ値を算出できないときに、アラームを発するアラーム発生手段30を備えていてもよい。
また、前記実施態様においては、モード設定スイッチ200を操作することによって通常の紙幣処理モードと光学センサ設定モードのいずれかを選択することができ、光学センサ設定モードが選択されたときに、光学センサ装置の発光素子1aおよび受光素子1bの出力特性が調整されるように構成されているが、モード設定スイッチ200を設けることは必ずしも必要でなく、紙幣処理装置の主電源スイッチがオンされ、初期動作が開始されたときに、自動的に光学センサ設定モードが選択されて、光学センサ装置の発光素子1aおよび受光素子1bの出力特性が調整され、初期動作の完了後に、通常の紙幣処理モードに設定されるように構成することもできる。
さらに、前記実施態様においては、紙幣処理機に設けられた紙幣を検出する光学センサ装置につき説明を加えたが、本発明の光学センサ装置は、紙幣処理機に設けられた紙幣を検出する光学センサ装置に限定されるものではなく、コピー機などにおいて、コピー用紙を検出するために用いることができ、さらには、被検出物が紙幣やコピー用紙などのシートであることも必ずしも必要でない。
また、本明細書において、手段とは必ずしも物理的な手段を意味するものではなく、各手段の機能がソフトウエアによって実現されるものでもよく、さらには、一つの手段の機能が二以上の物理的手段により実現されるものであっても、また、二以上の手段の機能が一つの物理的手段により実現されるものであってもよい。
1 光学センサ
1a 光学センサの発光素子
1b 光学センサの受光素子
2 光量制御部
3 受光電圧測定部
4 プルアップ抵抗
8 プルダウン抵抗
10 コントローラ
20 メモリ部
21 ROM
22 RAM
30 アラーム発生手段
40 警告表示手段
100 コントロールユニット
200 モード設定スイッチ

Claims (8)

  1. 光を発する発光素子と、前記発光素子から発せられた光を受光して、受光した光に応じた電圧を出力する受光素子を備えた光学センサと、前記光学センサの前記発光素子に発光制御信号を出力して、前記発光素子から発せられる光の光量を決定する光量制御部と、前記光量制御部に制御信号を出力して、前記光量制御部から前記発光素子に出力される発光制御信号を制御するとともに、前記光学センサの前記受光素子から出力された出力電圧としきい値電圧とを比較して、前記光学センサの前記発光素子と前記受光素子との間に、被検出物が存在するか否かを判定する制御手段と、データを記憶する記憶部とを備えた光学センサ装置であって、前記しきい値電圧、第一の基準電圧、前記第一の基準電圧と異なる第二の基準電圧ならびに前記光学センサの属性と前記第一の基準電圧および前記第二の基準電圧の関数で、正の値に設定された基準係数値が、前記記憶部の第一のメモリ領域に記憶され、前記制御手段が、前記光学センサの前記発光素子と前記受光素子との間に、被検出物が存在しない場合に、前記受光素子から出力される出力電圧が前記しきい値電圧に等しいときに、前記光量制御部に出力した制御信号値を基準制御信号値として、前記記憶部の第二のメモリ領域に記憶し、前記受光素子から出力される出力電圧が前記第一の基準電圧に等しいときに、前記光量制御部に出力した制御信号値を第一の制御信号値として、前記記憶部の前記第二のメモリ領域に記憶し、前記受光素子から出力される出力電圧が前記第二の基準電圧に等しいときに、前記光量制御部に出力した制御信号値を第二の制御信号値として、前記記憶部の前記第二のメモリ領域に記憶し、さらに、式(1)にしたがって、前記光量制御部に出力する目標制御信号値を算出して、前記記憶部の前記第二のメモリ領域に記憶するとともに、前記目標制御信号値を前記光量制御部に出力して、前記光学センサの前記発光素子から発せられる光の光量を制御するように構成されたことを特徴とする光学センサ装置。
    目標制御信号値=基準制御信号値+|第一の制御信号値−第二の制御信号値|×基準係数値 ・・・・・(1)
  2. 前記記憶部の第一のメモリ領域がROMによって構成され、第二のメモリ領域がRAMによって構成されたことを特徴とする請求項1に記載の光学センサ装置
  3. 前記第一の基準電圧が前記しきい値電圧に等しく設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光学センサ装置。
  4. 前記第二の基準電圧が、前記光学センサの前記受光素子から出力される電圧の飽和レベルに設定されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光学センサ装置。
  5. さらに、報知手段を備え、前記受光素子の出力電圧が前記しきい値電圧に等しくならないときに、前記報知手段がその旨を報知するように構成されたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光学センサ装置。
  6. 前記報知手段が、アラームを発生するアラーム発生手段および/または警告を表示する警告表示手段によって構成されていることを特徴とする請求項5に記載の光学センサ装置。
  7. 前記記憶部の前記第一のメモリ領域に、前記しきい値電圧よりも高い第二のしきい値電圧および制御信号の最大許容値が格納されており、前記しきい値電圧を用い、前記式(1)にしたがって算出された目標制御信号値が制御信号値の前記最大許容値を越えている場合に、前記制御手段が、前記記憶部の前記第一のメモリ領域に記憶された前記第二のしきい値電圧を用い、前記式(1)にしたがって、目標制御信号値を算出して、前記記憶部の前記第二のメモリ領域に記憶するとともに、前記目標制御信号値を前記光量制御部に出力して、前記光学センサの前記発光素子から発せられる光の光量を制御し、前記光学センサの前記受光素子から出力された出力電圧と前記第二のしきい値電圧とを比較して、前記光学センサの前記発光素子と前記受光素子との間に、被検出物が存在するか否かを判定するように構成されたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の光学センサ装置。
  8. 前記記憶部の前記第一のメモリ領域に、前記しきい値電圧よりも低い第二のしきい値電圧および制御信号値の最大許容値が格納されており、前記しきい値電圧を用い、前記式(1)にしたがって算出された目標制御信号値が制御信号値の前記最大許容値を越えている場合に、前記制御手段が、前記記憶部の前記第一のメモリ領域に記憶された前記第二のしきい値電圧を用い、前記式(1)にしたがって、目標制御信号値を算出して、前記記憶部の前記第二のメモリ領域に記憶するとともに、前記目標制御信号値を前記光量制御部に出力して、前記光学センサの前記発光素子から発せられる光の光量を制御し、前記光学センサの前記受光素子から出力された出力電圧と前記第二のしきい値電圧とを比較して、前記光学センサの前記発光素子と前記受光素子との間に、被検出物が存在するか否かを判定するように構成されたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の光学センサ装置。
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