JP2005208907A - 紙幣識別装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 紙幣16の搬送手段20と、紙幣16に光を照射する光源36および紙幣の透過光を受光する受光部38を有する検出部34と、前記搬送手段により紙幣16を搬送する際に、前記検出部で検出された透過光の出力パターンを標準出力パターンと比較して紙幣を識別する判定部とを備えた紙幣識別装置において、前記検出部34での出力の上限値が、当該検出部34の最大出力レベル以下となるように検出部34を制御する制御部を備えていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
特許文献1には、このような光学的方法によって紙幣を識別する紙幣識別装置として、紙幣の搬送機構と、紙幣を搬送している際に紙幣に光を照射する光源および紙幣からの反射光を受光する受光部を有する検出部と、検出部で検出された反射光の出力パターンを標準出力パターンと比較して紙幣を識別する判定部とを備えた装置が記載されている。
一方、紙幣の内部に金属等の遮光物が漉き込まれているような場合には、反射光を使用するのでは遮光物を検知することが困難であるのに対して、透過光であれば容易に遮光物を検知できるといったように、特定の紙幣については透過光を利用することによって、透過光に特有の情報を得ることが可能である。
すなわち、紙幣の搬送手段と、紙幣に光を照射する光源および紙幣の透過光を受光する受光部を有する検出部と、前記搬送手段により紙幣を搬送する際に、前記検出部で検出された透過光の出力パターンを標準出力パターンと比較して紙幣を識別する判定部とを備えた紙幣識別装置において、前記検出部での出力の上限値が、当該検出部の最大出力レベル以下となるように検出部を制御する制御部を備えていることを特徴とする。
また、前記制御部は、前記検出部の出力の上限値を、当該検出部の最大出力レベルの75%〜90%の範囲内において設定し、この設定値を基準レベルとして記憶部に記憶するとともに、前記光源の光量を、前記検出部の出力の上限値が前記基準レベルに一致するように制御することを特徴とする。
また、前記制御部は、前記検出部の出力の上限値を、当該検出部の最大出力レベルの75%〜90%の範囲内において設定し、この設定値を基準レベルとして記憶部に記憶するとともに、前記検出部のゲインを、前記検出部の出力の上限値が前記基準レベルに一致するように制御することを特徴とする。
このように、検出部の基準レベルを検出部の最大出力レベルの75%〜90%の範囲内において設定することにより、光源の光量が変動したり、検出部のゲインが変動した場合でも、余裕をもって出力パターンを検知することが可能となり、正確な紙幣の識別を行うことが可能となる。
また、前記スリット板は、紙幣の内部あるいは外面に配されている遮光物の、紙幣の送り方向の長さよりも幅狭のスリットが設けられているものであることを特徴とする。これによって、紙幣に配されている遮光物を正確に検知することが可能となり、紙幣の識別をより正確に行うことができる。
(紙幣識別装置の構成)
図1は紙幣識別装置10の構成例を示す説明図である。箱状に形成された装置本体12には、装置本体12の側面に設けられた投入口14から投入された紙幣16を搬送路Aに沿って、装置本体12の内部に設けられたストッカ18にまで搬送する搬送機構20が設けられている。
第1プーリ24と第2プーリ26との間には、受ローラ28が回動自在に設けられている。第1プーリ24と受ローラ28には、押圧ローラ30a、30bがそれぞれ対向して設けられ、押圧ローラ30aと第1プーリ24との間、押圧ローラ30bと受ローラ28との間で、送りベルト22が挟圧される、
ストッカ18は、紙幣識別装置10内に送り込まれた紙幣16を収納するためのものである。本実施形態では、ストッカ18は送りベルト22の下方で、装置本体12の底部側に配置されている。
なお、制御部と判定部を、別々の回路要素によって構成することも可能である。図1では、上記構成の調節部44とCPU46と記憶部48とを合わせて制御ユニットとして表示している。
検出部34が検出した出力パターンと比較する標準出力パターンは、識別対象とする紙幣についてあらかじめ測定して記憶部48に記憶されるが、この標準出力パターンを決定する操作は、検出部34における光源36の光量あるいは受光部38の感度、いいかえれば検出部34から出力される出力レベルを所定の基準レベルに設定した状態で行う。したがって、標準出力パターンと検出部34が検出した出力パターンとを比較する際においても、検出部34の出力レベルを所定の基準レベルに設定した状態で比較することが高精度の紙幣識別を行う上で必要となる。
検出部34の出力レベルは、特性の経時変化や外部環境が変化することによって変動することがあり、そのような場合に、出力レベルが基準レベルから逸脱した状態のまま動作させると、正確な比較ができず、誤った識別を行う可能性が増大する。
ここで、受光部38からの出力レベルを基準レベルに調節するという意味は、具体的にはフォトセンサ38aから第1アンプ38bに入力され、第1アンプ38bで増幅されてA/D変換器38cに入力される入力信号のレベルを、A/D変換器38cの最大入力電圧を超えないように設定することである。
なお、検出部34の出力レベルを設定する場合には、通常、検出部34の最大出力の75%〜90%程度の範囲となるように光源36の光量あるいは受光部38のゲインを調節するのがよい。
上述したように、紙幣識別装置では正確に紙幣を識別できるようにするため、あらかじめ検出部34の出力レベルを基準レベルに調節しておくことがきわめて重要である。実施形態の紙幣識別装置では、光源36や受光部38の特性が経時的に、または外部環境の変化によって変動することがあり得ることから、このような場合でも自動的に検出部34の出力レベルが基準レベルに補正されるように制御される。
以下では、紙幣識別装置10の検出部34の自動調節方法について説明する。
まず、搬送路A上に紙幣が送入されていない状態で光源36を発光させる(ステップ100)。実際には、制御部が調節部44のD/A変換器44aに所定のデータを与え、このデータに対応するアナログ信号がD/A変換器44aから出力され、第2アンプ44bで増幅され、増幅されたアナログ信号がトランジスタ36bに入力され、トランジスタ36bが動作して発光ダイオード36aに電流が流れ、発光ダイオード36aが、D/A変換器44aに入力された所定のデータの量に応じた光量で発光する。
制御部では、ステップ102〜ステップ106を繰り返し、ステップ104において、A/D変換器38cからのデータが基準レベルになったところで、D/A変換器44aに入力するデータを固定する。
次いで、制御部では、この状態でのA/D変換器38cからのデータを、バス40を介して取り込み、基準レベルとして記憶部48に記憶する(ステップ108)。こうして、光源36の光量を基準レベルに調節することができる。
この場合には、図5に示すように、検出部34の第1アンプ38bをゲイン調整可能に設け、調節部44の第2アンプ44bの出力に基づいて第1アンプ38bのゲインを調節可能とする。
調節時には、まず、検出部34のゲイン(具体的には第1アンプ38bのゲイン)のチェックを行う。すなわちA/D変換器38cからの出力データが基準レベルに一致していない場合には、制御部により第1アンプ38bのゲインを修正すればよい。
次に、本実施形態の紙幣識別装置10の識別動作を、図9とともに説明する。
まず、電源が投入されると、制御部が各構成要素の初期化を行う。また、紙幣16が投入されていない状態において、光源36を点灯し、検出部34のA/D変換器38cからの出力されるデータをチェックし、このデータが正常かどうか、すなわちこのデータが予め記憶部48に記憶されている基準レベルと一致しているか否かを調べる(ステップ200)。そして、異なる場合には、制御部は、D/A変換器44aに入力するデータを増減することで、光源36の光量を調節する(ステップ202)。そして、ステップ200〜ステップ202を繰り返し、A/D変換器38cの出力データを基準レベルに一致させる。なお、光源36の光量を調節するかわりに、検出部34のゲインを調節する方法によることももちろん可能である。
制御部は、走査が完了した時点、すなわち紙幣16の搬送方向の後端側(投入口14方向の端部)が検出部34による検出位置(光の照射位置)を横切った後、紙幣を一旦停止させる。次に、CPU46は判定部として動作し、ステップ206で取り込んだ出力パターンと記憶部48に記憶してある標準出力パターンとを比較し、紙幣16の識別を行う(ステップ208)。
一方、ステップ208において、紙幣16からの出力パターンが標準出力パターンと同じになり、検査された紙幣16が本物(合格)であると判断した場合には、ステップ212の採用ルーチンを実行する。具体的には、この採用ルーチンでは制御部は搬送機構20を制御し、紙幣16をさらに装置本体12の奥方向へ搬送し、最終的にストッカ18内に収容する。
本実施形態の紙幣識別装置では、図1、2に示すようにスリット板42を設けて透過光による出力パターンを検知するようにしている。透過光を利用する場合に、スリット板42のスリット42aを通過する透過光を検知する方法は、紙幣16の情報を微細に取り込むことを可能とし、精度のよい紙幣の識別を可能にするという利点がある。
12 装置本体
14 投入口
16 紙幣
17 遮光物
18 ストッカ
20 搬送機構
22 送りベルト
28 受ローラ
30a、30b 押圧ローラ
32 反転ガイド
34 検出部
36 光源
36a 発光ダイオード
36b トランジスタ
38 受光部
38a フォトセンサ
40 バス
42 スリット板
42a スリット
44 調節部
48 記憶部
Claims (5)
- 紙幣の搬送手段と、
紙幣に光を照射する光源および紙幣の透過光を受光する受光部を有する検出部と、
前記搬送手段により紙幣を搬送する際に、前記検出部で検出された透過光の出力パターンを標準出力パターンと比較して紙幣を識別する判定部とを備えた紙幣識別装置において、
前記検出部での出力の上限値が、当該検出部の最大出力レベル以下となるように検出部を制御する制御部を備えていることを特徴とする紙幣識別装置。 - 前記制御部は、前記検出部の出力の上限値を、当該検出部の最大出力レベルの75%〜90%の範囲内において設定し、この設定値を基準レベルとして記憶部に記憶するとともに、
前記光源の光量を、前記検出部の出力の上限値が前記基準レベルに一致するように制御することを特徴とする請求項1記載の紙幣識別装置。 - 前記制御部は、前記検出部の出力の上限値を、当該検出部の最大出力レベルの75%〜90%の範囲内において設定し、この設定値を基準レベルとして記憶部に記憶するとともに、前記検出部のゲインを、前記検出部の出力の上限値が前記基準レベルに一致するように制御することを特徴とする請求項1記載の紙幣識別装置。
- 前記検出部の光源と受光部とは、紙幣を挟む一方側と他方側にそれぞれ配置され、
前記他方側で、受光部への透過光の入射側にスリット板が設けられていることを特徴とする請求項1記載の紙幣識別装置。 - 前記スリット板は、紙幣の内部あるいは外面に配されている遮光物の、紙幣の送り方向の長さよりも幅狭のスリットが設けられているものであることを特徴とする請求項4記載の紙幣識別装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004014437A JP2005208907A (ja) | 2004-01-22 | 2004-01-22 | 紙幣識別装置 |
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Family
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011059077A (ja) * | 2009-09-14 | 2011-03-24 | Laurel Precision Machines Co Ltd | 光学センサ装置 |
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2004
- 2004-01-22 JP JP2004014437A patent/JP2005208907A/ja active Pending
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