JP2005208907A - 紙幣識別装置 - Google Patents

紙幣識別装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005208907A
JP2005208907A JP2004014437A JP2004014437A JP2005208907A JP 2005208907 A JP2005208907 A JP 2005208907A JP 2004014437 A JP2004014437 A JP 2004014437A JP 2004014437 A JP2004014437 A JP 2004014437A JP 2005208907 A JP2005208907 A JP 2005208907A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
banknote
light
output
detection unit
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004014437A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshikatsu Terajima
利勝 寺島
Hisao Sakai
久男 坂井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Wintec Co Ltd
Original Assignee
Wintec Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Wintec Co Ltd filed Critical Wintec Co Ltd
Priority to JP2004014437A priority Critical patent/JP2005208907A/ja
Publication of JP2005208907A publication Critical patent/JP2005208907A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 透過光を用いた紙幣識別の信頼性を高め、透過光の特性を利用して紙幣識別を効果的に行うことができる紙幣識別装置を提供する。
【解決手段】 紙幣16の搬送手段20と、紙幣16に光を照射する光源36および紙幣の透過光を受光する受光部38を有する検出部34と、前記搬送手段により紙幣16を搬送する際に、前記検出部で検出された透過光の出力パターンを標準出力パターンと比較して紙幣を識別する判定部とを備えた紙幣識別装置において、前記検出部34での出力の上限値が、当該検出部34の最大出力レベル以下となるように検出部34を制御する制御部を備えていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は紙幣識別装置に関し、より詳細には紙幣からの透過光を解析して紙幣を識別する機能を備えた紙幣識別装置に関する。
紙幣識別装置には、紙幣に光を照射して紙幣からの反射光あるいは紙幣の透過光を検知して光学的に紙幣を識別する装置がある。この紙幣識別装置においては反射光は主に紙幣の印刷パターンの検知に用いられ、透過光は主にすかしの検知に用いられる。
特許文献1には、このような光学的方法によって紙幣を識別する紙幣識別装置として、紙幣の搬送機構と、紙幣を搬送している際に紙幣に光を照射する光源および紙幣からの反射光を受光する受光部を有する検出部と、検出部で検出された反射光の出力パターンを標準出力パターンと比較して紙幣を識別する判定部とを備えた装置が記載されている。
この紙幣識別装置は、装置に内蔵させた参照反射板からの反射光を受光部で受光し、この参照反射板からの反射光の電気信号のレベルが基準レベルになるように、光量あるいは検出部のゲインを調節することによって、光源や検出部の特性に経時変化や外部環境の変化による変動が生じた場合でも、出力パターンのレベルを一定とし、標準出力パターンとの比較を正確に行えるようにして、信頼性の高い紙幣識別を可能にしたものである。
特開2001−209839号公報
ところで、紙幣識別装置では上述したように紙幣からの反射光と紙幣の透過光を検知して紙幣を識別するから、紙幣を透過した光を受光して紙幣を識別する場合にも、反射光を検知する場合と同様な制御が必要になる。すなわち、紙幣の透過光を検知する場合でも、紙幣に照射する光源の光量が変動したり、透過光を受光する受光部の特性が変動したりすると検出部の出力レベルが変わるから、出力レベルが一定しない条件下で標準出力パターンと検知した出力パターンとを比較して紙幣を識別したのでは識別装置の信頼性を低下させることになる。
また、紙幣の透過光を紙幣の識別のために利用する場合に、透過光は反射光にくらべて光が散乱しやすく、したがって、単に紙幣に光を照射して透過光を受光するという方法では、被検査体である紙幣の情報を的確に得ることが難しいという問題がある。
一方、紙幣の内部に金属等の遮光物が漉き込まれているような場合には、反射光を使用するのでは遮光物を検知することが困難であるのに対して、透過光であれば容易に遮光物を検知できるといったように、特定の紙幣については透過光を利用することによって、透過光に特有の情報を得ることが可能である。
本発明は紙幣の識別に透過光を利用する場合に、透過光を用いた紙幣識別の信頼性を高め、同時に透過光の特性を利用して紙幣識別を効果的に行うことができる紙幣識別装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明は次の構成を備える。
すなわち、紙幣の搬送手段と、紙幣に光を照射する光源および紙幣の透過光を受光する受光部を有する検出部と、前記搬送手段により紙幣を搬送する際に、前記検出部で検出された透過光の出力パターンを標準出力パターンと比較して紙幣を識別する判定部とを備えた紙幣識別装置において、前記検出部での出力の上限値が、当該検出部の最大出力レベル以下となるように検出部を制御する制御部を備えていることを特徴とする。
また、前記制御部は、前記検出部の出力の上限値を、当該検出部の最大出力レベルの75%〜90%の範囲内において設定し、この設定値を基準レベルとして記憶部に記憶するとともに、前記光源の光量を、前記検出部の出力の上限値が前記基準レベルに一致するように制御することを特徴とする。
また、前記制御部は、前記検出部の出力の上限値を、当該検出部の最大出力レベルの75%〜90%の範囲内において設定し、この設定値を基準レベルとして記憶部に記憶するとともに、前記検出部のゲインを、前記検出部の出力の上限値が前記基準レベルに一致するように制御することを特徴とする。
このように、検出部の基準レベルを検出部の最大出力レベルの75%〜90%の範囲内において設定することにより、光源の光量が変動したり、検出部のゲインが変動した場合でも、余裕をもって出力パターンを検知することが可能となり、正確な紙幣の識別を行うことが可能となる。
また、前記検出部の光源と受光部とは、紙幣を挟む一方側と他方側にそれぞれ配置され、前記他方側で、受光部への透過光の入射側にスリット板が設けられていることを特徴とする。スリット板に設けられたスリットを経由して透過光を検知することにより、紙幣の識別をより精度よく行うことが可能となる。
また、前記スリット板は、紙幣の内部あるいは外面に配されている遮光物の、紙幣の送り方向の長さよりも幅狭のスリットが設けられているものであることを特徴とする。これによって、紙幣に配されている遮光物を正確に検知することが可能となり、紙幣の識別をより正確に行うことができる。
本発明に係る紙幣識別装置によれば、紙幣を透過した透過光を紙幣の識別に利用する際に、紙幣を光で走査した際に得られる出力パターンを正確に検知することができ、これによって高精度で信頼性の高い紙幣識別が可能になる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面にしたがって詳細に説明する。
(紙幣識別装置の構成)
図1は紙幣識別装置10の構成例を示す説明図である。箱状に形成された装置本体12には、装置本体12の側面に設けられた投入口14から投入された紙幣16を搬送路Aに沿って、装置本体12の内部に設けられたストッカ18にまで搬送する搬送機構20が設けられている。
搬送機構20は、投入口14側に配置された第1プーリ24と、装置本体12の奥側に配置された第2プーリ26との間に送りベルト22が平行に2列に掛け渡されて設けられている。搬送機構20の搬送作用は、第2プーリ26が電動モータにより回転駆動されることによってなされる。
第1プーリ24と第2プーリ26との間には、受ローラ28が回動自在に設けられている。第1プーリ24と受ローラ28には、押圧ローラ30a、30bがそれぞれ対向して設けられ、押圧ローラ30aと第1プーリ24との間、押圧ローラ30bと受ローラ28との間で、送りベルト22が挟圧される、
32は第2プーリ26の装置本体12の奥側に、紙幣16を通過させる隙間をあけて断面半円弧状に形成された反転ガイド32である。
ストッカ18は、紙幣識別装置10内に送り込まれた紙幣16を収納するためのものである。本実施形態では、ストッカ18は送りベルト22の下方で、装置本体12の底部側に配置されている。
検出部34は、搬送路Aに沿って搬送される紙幣16に光を照射する光源36と紙幣16を透過した光を受光する受光部38と、受光部38の入射側に配置されるスリット板42とからなる。光源36と受光部38とは紙幣16を挟む配置で搬送路Aの一方側と他方側にそれぞれ配置される。本実施形態においては、紙幣16の搬送路Aの上側に光源36が配置され、搬送路Aの下側にスリット板42と受光部38が配置されている。
図2に、送りベルト22(搬送路A)を挟んで光源36と、受光部38およびスリット板42とを配置した状態を拡大して示す。光源36からは送りベルト22に支持されて搬送される紙幣16に向けて光が照射され、紙幣16を透過した透過光のうち、スリット板42に設けられたスリット42aを通過した光が受光部38によって受光される。
図3は紙幣16と、スリット板42と光源36の平面配置を示す。スリット42aは紙幣16の搬送方向とスリットの長手方向とが直角に交差する配置で、紙幣16を幅方向に横切るように配置されている。17は紙幣16の内部に配置されている遮光物である。スリット42aの幅は、この遮光物17の送り方向の長さよりも狭く設定されている。本実施形態でのスリット幅は0.2mmであるが、スリット板42に設けるスリット42aの幅および長さ等は、検知対象である紙幣16に応じて適宜設定可能である。
図4は、検出部34の電気的構成を示すブロック図である。光源36は、発光ダイオード36aと、発光ダイオード36aに電流を流すための駆動部としてのトランジスタ36bとから構成される。この構成により、トランジスタ36bに供給されるベース電流を制御することにより、トランジスタ36bのコレクタ側に流れる電流、すなわち発光ダイオード36aに流れる電流を制御することができ、発光ダイオード36aの光量が制御できる。なお、トランジスタ36bに代えてFET等の半導体素子を使用することも可能である。
受光部38は、フォトセンサ38aと、フォトセンサ38aから出力される電気信号を増幅し、電気信号のレベルを後段のA/D(アナログ/ディジタル)変換器の入力電圧範囲に合わせる第1アンプ38bと、第1アンプ38bから入力されたアナログ信号としての電気信号を、ディジタルデータに変換し、バス40に出力するA/D変換器38cとから構成される。
調節部44は、光源36の光量が一定となるように調節する機能を有するものである。本実施形態では、バス40からのディジタルデータを受けて、データの内容に応じたレベルのアナログ信号を出力するD/A(ディジタル/アナログ)変換器44aと、D/A変換器44aが出力するアナログ信号を、トランジスタ36bが駆動できるように増幅する第2アンプ(若しくはバッファ)44bとから構成されている。
CPU46は、予め記憶部48に記憶されたプログラムに従って動作し、紙幣識別装置10全体を統括制御する制御部として機能する。具体的には、バス40を介して前述の調節部44、検出部34および搬送機構20を制御し、記憶部48に対してデータの読み書きを行う。またCPU46は、バス40を介して検出部34が検出した出力パターンを読み取り、予め測定されて記憶部48に記憶された標準出力パターンと比較することで紙幣16を識別する判定部として機能する。
なお、制御部と判定部を、別々の回路要素によって構成することも可能である。図1では、上記構成の調節部44とCPU46と記憶部48とを合わせて制御ユニットとして表示している。
(標準出力パターンと検出部の調節)
検出部34が検出した出力パターンと比較する標準出力パターンは、識別対象とする紙幣についてあらかじめ測定して記憶部48に記憶されるが、この標準出力パターンを決定する操作は、検出部34における光源36の光量あるいは受光部38の感度、いいかえれば検出部34から出力される出力レベルを所定の基準レベルに設定した状態で行う。したがって、標準出力パターンと検出部34が検出した出力パターンとを比較する際においても、検出部34の出力レベルを所定の基準レベルに設定した状態で比較することが高精度の紙幣識別を行う上で必要となる。
検出部34の出力レベルは、特性の経時変化や外部環境が変化することによって変動することがあり、そのような場合に、出力レベルが基準レベルから逸脱した状態のまま動作させると、正確な比較ができず、誤った識別を行う可能性が増大する。
検出部34の出力レベルを所定の基準レベルに調節するには、搬送路Aに紙幣16を送入していない状態で、まず光源36を点灯させ、受光部38で光源36からの直接光を受光し、受光部38から出力される電気信号のレベルをあらかじめ決められたレベル(基準レベル)になるように調節すればよい。受光部38の出力レベルを調節する方法としては、光源36の光量を調節する方法と、受光部38のゲイン(増幅度)を調節する方法がある。
ここで、受光部38からの出力レベルを基準レベルに調節するという意味は、具体的にはフォトセンサ38aから第1アンプ38bに入力され、第1アンプ38bで増幅されてA/D変換器38cに入力される入力信号のレベルを、A/D変換器38cの最大入力電圧を超えないように設定することである。
図6は、検出部34での出力レベルと紙幣16上で光を走査して得られた透過光のパターンを説明的に示したものである。A/D変換器38cから出力される出力レベルの最大値を100とした場合、図6は、検出部34の出力レベルが80となるように光源36あるいは受光部38を調節した場合を示す。光源36あるいは受光部38を調節する場合に、検出部34での出力レベルが100未満とするのは、検出部34での出力が飽和しないようにするためであるが、本実施形態の場合に、検出部34での出力レベルの上限を検出部34の最大出力の80%に設定しているのは、光源36および受光部38の特性が変動した際に余裕をもって対処することができるようにするためである。
図7は、仮想的に光源の光量が増大し、A/D変換器38cへの入力信号の出力レベルが入力最大電圧を超えて大きくなり、A/D変換器38cの出力が飽和した状態を説明的に示している。このように、A/D変換器38cの出力値が飽和するようなことが起こりうる条件で光源36あるいは受光部38を調節した場合には、正規の出力パターンを得ることができず、この場合には的確に紙幣を識別することが不可能になる。
本実施形態の紙幣識別装置は、上記のように、検出部34の出力レベルが検出部34の最大出力を超えないように光源36あるいは受光部38を調節し、さらには、光源36や受光部38の特性が変化した場合でも確実な紙幣の識別を可能にするため、検出部34の出力レベルが検出部34の最大出力の80%程度に設定したものである。
なお、検出部34の出力レベルを設定する場合には、通常、検出部34の最大出力の75%〜90%程度の範囲となるように光源36の光量あるいは受光部38のゲインを調節するのがよい。
標準出力パターンを決定する際は、光源36および受光部38を上記のようにして調節した後、紙幣を何枚も搬送路Aに送入し、各々の出力パターンを検出し、これらの出力パターンを統計的に処理して決定する。たとえば、平均的な出力パターンと、出力パターンのばらつき等を考慮して良と判定する規格範囲とを合わせた全体を標準出力パターンとする。
(検出部の自動調節)
上述したように、紙幣識別装置では正確に紙幣を識別できるようにするため、あらかじめ検出部34の出力レベルを基準レベルに調節しておくことがきわめて重要である。実施形態の紙幣識別装置では、光源36や受光部38の特性が経時的に、または外部環境の変化によって変動することがあり得ることから、このような場合でも自動的に検出部34の出力レベルが基準レベルに補正されるように制御される。
以下では、紙幣識別装置10の検出部34の自動調節方法について説明する。
検出部34の出力レベルを調節する方法としては、光源36の光量を調節して行う方法と、受光部38のゲインを調節して行う方法がある。はじめに、光源36の光量を調節して検出部34の出力レベルを調節する方法について、図8とともに説明する。
まず、搬送路A上に紙幣が送入されていない状態で光源36を発光させる(ステップ100)。実際には、制御部が調節部44のD/A変換器44aに所定のデータを与え、このデータに対応するアナログ信号がD/A変換器44aから出力され、第2アンプ44bで増幅され、増幅されたアナログ信号がトランジスタ36bに入力され、トランジスタ36bが動作して発光ダイオード36aに電流が流れ、発光ダイオード36aが、D/A変換器44aに入力された所定のデータの量に応じた光量で発光する。
発光ダイオード36aから出射された光はフォトセンサ38aで受光され、フォトセンサ38aからの電気信号(アナログ信号)が第1アンプ38bで増幅され、A/D変換器38cに入力される。制御部では受光部38が出力する電気信号のレベル(具体的にはA/D変換器38cから出力されるディジタルデータ)を検出しつつ(ステップ102)、検出したこの電気信号のレベルが前述した基準レベルと一致しているか(具体的にはA/D変換器38cの最大出力の80%出力となっているか否か)を判断する(ステップ106)。
そして、制御部は、A/D変換器38cからのデータが基準レベルに達していない場合には、D/A変換器44aに入力するデータを増やし、基準レベルを超えている場合にはD/A変換器44aに入力するデータを減らし(ステップ106)、光源36の光量を調節する。
制御部では、ステップ102〜ステップ106を繰り返し、ステップ104において、A/D変換器38cからのデータが基準レベルになったところで、D/A変換器44aに入力するデータを固定する。
次いで、制御部では、この状態でのA/D変換器38cからのデータを、バス40を介して取り込み、基準レベルとして記憶部48に記憶する(ステップ108)。こうして、光源36の光量を基準レベルに調節することができる。
次に、検出部34の出力レベルを受光部38のゲインを調節して行う方法について説明する。
この場合には、図5に示すように、検出部34の第1アンプ38bをゲイン調整可能に設け、調節部44の第2アンプ44bの出力に基づいて第1アンプ38bのゲインを調節可能とする。
調節時には、まず、検出部34のゲイン(具体的には第1アンプ38bのゲイン)のチェックを行う。すなわちA/D変換器38cからの出力データが基準レベルに一致していない場合には、制御部により第1アンプ38bのゲインを修正すればよい。
ゲイン調整の場合の制御フローは、図8に示すフロー図で、ステップ106における「光源の光量調節」にかえて「検出部のゲイン調節」とする。なお、「検出部のゲイン調節」という概念には、第1アンプ38bのゲインを調節する以外に、たとえば検出部34のA/D変換器38cから出力されたディジタルデータを直接加工して補正するといった方法も含まれる。この場合には、調節部はCPU46が兼ねることになる。
こうして、紙幣識別装置の検出部34は、光源36の光量を調節する方法、あるいは受光部38のゲインを調節する方法によって、自動的に調節することができ、光源36や受光部38の特性が経時的に変化したり、外部環境の変化によって変動した場合でも、その変動を補正して、検出部34の出力レベルが常に一定の基準レベルに一致するように調節される。これによって、検出部34が常に一定の条件で紙幣を識別することを可能にし、安定した信頼性の高い紙幣識別を行うことが可能となる。
(紙幣識別装置の動作)
次に、本実施形態の紙幣識別装置10の識別動作を、図9とともに説明する。
まず、電源が投入されると、制御部が各構成要素の初期化を行う。また、紙幣16が投入されていない状態において、光源36を点灯し、検出部34のA/D変換器38cからの出力されるデータをチェックし、このデータが正常かどうか、すなわちこのデータが予め記憶部48に記憶されている基準レベルと一致しているか否かを調べる(ステップ200)。そして、異なる場合には、制御部は、D/A変換器44aに入力するデータを増減することで、光源36の光量を調節する(ステップ202)。そして、ステップ200〜ステップ202を繰り返し、A/D変換器38cの出力データを基準レベルに一致させる。なお、光源36の光量を調節するかわりに、検出部34のゲインを調節する方法によることももちろん可能である。
そして、ステップ200においてA/D変換器38cの出力データが基準レベルになったら、制御部は紙幣16が投入口14に投入されるのを待つ(ステップ204)。また、本実施の形態では、紙幣16の投入を待っている状態でも、ステップ200に戻り、待機している間に光源36の光量が変動した場合にはA/D変換器38cの出力データを検出して、D/A変換器44aに入力するデータを増減し、A/D変換器38cの出力データが基準レベルになるように調節する。なお、このステップ204におけるA/D変換器38cの出力データのチェックは、光源36の光量が変動しにくい場合には省くことも可能である。
次に、紙幣16が投入口14内に送入されると、制御部は紙幣の投入を検出して搬送機構20を作動させ、投入口14に送入された紙幣16を装置本体12の内部に搬送するとともに、検出部34を紙幣16が通過する際に光が紙幣16に照射されて、紙幣16に固有の出力パターンが採取され、記憶部48に記憶される(ステップ206)。
制御部は、走査が完了した時点、すなわち紙幣16の搬送方向の後端側(投入口14方向の端部)が検出部34による検出位置(光の照射位置)を横切った後、紙幣を一旦停止させる。次に、CPU46は判定部として動作し、ステップ206で取り込んだ出力パターンと記憶部48に記憶してある標準出力パターンとを比較し、紙幣16の識別を行う(ステップ208)。
そして識別の結果、紙幣16からの出力パターンが標準出力パターンと相違する場合には、投入された紙幣16は偽造(不合格)であると判断し、ステップ210の返却ルーチンを実行する。具体的には、この返却ルーチンでは、制御部は搬送機構20を作動させて紙幣16を投入口14側へ搬送し、投入口14から排出する。
一方、ステップ208において、紙幣16からの出力パターンが標準出力パターンと同じになり、検査された紙幣16が本物(合格)であると判断した場合には、ステップ212の採用ルーチンを実行する。具体的には、この採用ルーチンでは制御部は搬送機構20を制御し、紙幣16をさらに装置本体12の奥方向へ搬送し、最終的にストッカ18内に収容する。
実際の紙幣識別装置では、上述した透過光を利用した識別と、紙幣から反射されてくる反射光による識別を併用して紙幣を識別する。反射光を利用して紙幣を識別する場合も、上述した透過光を使用する場合と同様に、光源の光量を調節したり、受光部のゲインを調節することが信頼性の高い紙幣識別を行う上で重要な制御となる。
本実施形態の紙幣識別装置では、図1、2に示すようにスリット板42を設けて透過光による出力パターンを検知するようにしている。透過光を利用する場合に、スリット板42のスリット42aを通過する透過光を検知する方法は、紙幣16の情報を微細に取り込むことを可能とし、精度のよい紙幣の識別を可能にするという利点がある。
とくに図2、3に示すように、紙幣16の内部に金属片等の遮光物17が漉き込まれているような場合には、遮光物17が配置されている位置をスリット42aが通過する際には光が遮られることになり、透過光の出力パターンから遮光物17の位置を検出することが可能となる。スリット42aを遮光物17の幅寸法よりも狭く設定しておくことで、遮光物17の位置を正確に検出することができ、その位置から紙幣を識別する重要な情報となり得る。すなわち、このような遮光物17が設けられている特定の紙幣については、反射光や他の出力パターンの情報と合わせて利用することで紙幣の識別能力をさらに高めることが可能になる。
本発明に係る紙幣識別装置の一実施形態の構成を示す説明図である。 光源と受光部およびスリット板の配置を示す説明図である。 紙幣とスリット板の平面配置を示す説明図である。 検出部の電気的構成を示すブロック図である。 検出部の他の電気的構成を示すブロック図である。 検出部の出力レベルを示すグラフである。 検出部の出力レベルを示すグラフである。 検出部の出力レベルを自動調節する方法を示すフロー図である。 紙幣識別装置の動作を示すフロー図である。
符号の説明
10 紙幣識別装置
12 装置本体
14 投入口
16 紙幣
17 遮光物
18 ストッカ
20 搬送機構
22 送りベルト
28 受ローラ
30a、30b 押圧ローラ
32 反転ガイド
34 検出部
36 光源
36a 発光ダイオード
36b トランジスタ
38 受光部
38a フォトセンサ
40 バス
42 スリット板
42a スリット
44 調節部
48 記憶部

Claims (5)

  1. 紙幣の搬送手段と、
    紙幣に光を照射する光源および紙幣の透過光を受光する受光部を有する検出部と、
    前記搬送手段により紙幣を搬送する際に、前記検出部で検出された透過光の出力パターンを標準出力パターンと比較して紙幣を識別する判定部とを備えた紙幣識別装置において、
    前記検出部での出力の上限値が、当該検出部の最大出力レベル以下となるように検出部を制御する制御部を備えていることを特徴とする紙幣識別装置。
  2. 前記制御部は、前記検出部の出力の上限値を、当該検出部の最大出力レベルの75%〜90%の範囲内において設定し、この設定値を基準レベルとして記憶部に記憶するとともに、
    前記光源の光量を、前記検出部の出力の上限値が前記基準レベルに一致するように制御することを特徴とする請求項1記載の紙幣識別装置。
  3. 前記制御部は、前記検出部の出力の上限値を、当該検出部の最大出力レベルの75%〜90%の範囲内において設定し、この設定値を基準レベルとして記憶部に記憶するとともに、前記検出部のゲインを、前記検出部の出力の上限値が前記基準レベルに一致するように制御することを特徴とする請求項1記載の紙幣識別装置。
  4. 前記検出部の光源と受光部とは、紙幣を挟む一方側と他方側にそれぞれ配置され、
    前記他方側で、受光部への透過光の入射側にスリット板が設けられていることを特徴とする請求項1記載の紙幣識別装置。
  5. 前記スリット板は、紙幣の内部あるいは外面に配されている遮光物の、紙幣の送り方向の長さよりも幅狭のスリットが設けられているものであることを特徴とする請求項4記載の紙幣識別装置。
JP2004014437A 2004-01-22 2004-01-22 紙幣識別装置 Pending JP2005208907A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004014437A JP2005208907A (ja) 2004-01-22 2004-01-22 紙幣識別装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004014437A JP2005208907A (ja) 2004-01-22 2004-01-22 紙幣識別装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005208907A true JP2005208907A (ja) 2005-08-04

Family

ID=34900225

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004014437A Pending JP2005208907A (ja) 2004-01-22 2004-01-22 紙幣識別装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005208907A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011059077A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Laurel Precision Machines Co Ltd 光学センサ装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6172389A (ja) * 1984-09-17 1986-04-14 株式会社東芝 セキユリテイ・スレツド検出装置
JPH07239906A (ja) * 1994-02-28 1995-09-12 Toshiba Corp 紙葉類有無検出装置及びそれを用いた光学的文字読取装置
JP2001175915A (ja) * 1999-10-06 2001-06-29 Nippon Conlux Co Ltd 自動調整機能を有する光学式紙葉類検査装置
JP2003077025A (ja) * 2001-09-05 2003-03-14 Toshiba Corp 紙葉類判別装置及び紙葉類判別方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6172389A (ja) * 1984-09-17 1986-04-14 株式会社東芝 セキユリテイ・スレツド検出装置
JPH07239906A (ja) * 1994-02-28 1995-09-12 Toshiba Corp 紙葉類有無検出装置及びそれを用いた光学的文字読取装置
JP2001175915A (ja) * 1999-10-06 2001-06-29 Nippon Conlux Co Ltd 自動調整機能を有する光学式紙葉類検査装置
JP2003077025A (ja) * 2001-09-05 2003-03-14 Toshiba Corp 紙葉類判別装置及び紙葉類判別方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011059077A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Laurel Precision Machines Co Ltd 光学センサ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2290622B1 (en) Light detection device and sheet processing apparatus including the same
KR100191264B1 (ko) 지폐처리기의 지폐판별장치
RU2597505C2 (ru) Устройство для обработки банкноты и способ обработки банкноты
JP6474633B2 (ja) 蛍光燐光検知装置、蛍光燐光検知方法及び紙葉類処理装置
US8499918B2 (en) Paper treating apparatus
US7110093B2 (en) Inspection apparatus and inspection method
JP2010039897A (ja) 光検出装置および紙葉類処理装置
JP2005208907A (ja) 紙幣識別装置
JP2011118457A (ja) 光検出装置、及びこの光検出装置を備える紙葉類処理装置
JP4022562B2 (ja) 紙幣識別方法
EP2790159A1 (en) Fluorescence and afterglow detection device and sheet processing apparatus
JP2002214360A (ja) 光検出装置
JP6013232B2 (ja) 画像読取装置、及び紙葉類処理装置
JP2011170695A (ja) 光検出装置、及びこの光検出装置を備える紙葉類処理装置
JP3967861B2 (ja) 紙幣識別方法
JP2008059113A (ja) 紙葉類識別装置
JP2012093987A (ja) 光検出装置、及び光検出装置を備える紙葉類処理装置
JP2012189497A (ja) 超音波検出装置、及び超音波検出装置を備える紙葉類処理装置
JP3720995B2 (ja) 媒体枚数検知方法及び装置
US20240029497A1 (en) Multifeed detection device and multifeed detection method
JP4511202B2 (ja) 光学式識別装置
JP5804560B2 (ja) 紙幣識別処理装置
JP3896419B2 (ja) 紙葉類検出装置
JPH01219989A (ja) 紙葉の計数鑑別方式
JPH02108185A (ja) 紙葉類鑑別装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100202

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100319

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100831