JP2018163024A - ガス漏れ検知器 - Google Patents

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善朗 小川
大志 萩元
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大志 萩元
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Abstract

【課題】ガス漏れ検知器が設置された個別の環境やガス漏れ検知器のガスセンサの抵抗値の特性バラツキに応じて、前記ガスセンサの出力電圧を適正に補正し、その製品寿命を延長することのできるガス漏れ検知器を提供する。【解決手段】清浄雰囲気中でのガスセンサ10の出力電圧Voutが所定範囲内(補正電圧(下限)VadjLoから補正電圧(上限)VadjHiまでの範囲内)となるように、ガスセンサ10の抵抗値の変化を電圧として出力して検出するために必要な分圧用抵抗回路50の抵抗値R2zをガスセンサ10の抵抗値の変化に合わせて可変とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ガス漏れ検知器に係り、特に、雰囲気中の検出可能ガスの濃度に応じた抵抗値の変化からその検出可能ガスの濃度を検知する半導体式ガスセンサを使用したガス漏れ検知器に関する。
センサ抵抗を利用した半導体式ガスセンサは、検出可能ガス(検出対象ガスともいう)が雰囲気中に存在するとその抵抗値が低下する特性があり、この性質を利用してその検出可能ガスのガス濃度を検出している。
ところで、前記半導体式ガスセンサを使用したガス漏れ検知器においては、経年変化などに起因してガスセンサの抵抗値が変化し(一般的には抵抗値が低下し)、ガス感度が鋭敏化し、検出対象ガスが存在しないあるいは実際の検出対象ガスのガス濃度が警報設定濃度に達していない(未満である)雰囲気(以下、「清浄雰囲気」と言う)中でも警報を発する誤警報状態となり、製品寿命に至る場合がある。また、ガスセンサの抵抗値が上昇し、ガス感度が鈍化し、警報設定濃度でも警報を発しなくなる場合もある。
このような問題に対し、特許文献1には、半導体式ガスセンサを使用した累積経過時間に応じて、ガスセンサの検出出力を算出式を用いて補償することで、ガスセンサ、ひいてはガス漏れ検知器の製品寿命を延ばす技術が提案されている。
詳しくは、上記特許文献1に所載の従来技術は、予め記憶手段に記憶されている警報濃度経年変化量算出式と経年時間カウント手段よりカウントされたガスセンサの累積経過時間から、ガスセンサの警報感度の経年変化を補償して、寿命延長を行う技術である。
特開2001−165890号公報
しかしながら、上記特許文献1に所載の従来技術では、ガスセンサの警報感度、つまりガスセンサの検出出力(出力電圧)の補正が一律であるので、ガス漏れ検知器が設置された各個別の環境における経年変化の違いや各ガス漏れ検知器のガスセンサの抵抗値の特性バラツキなどによって前記ガスセンサの検出出力を精緻に補正することが出来ないといった問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ガス漏れ検知器が設置された個別の環境やガス漏れ検知器のガスセンサの抵抗値の特性バラツキに応じて、前記ガスセンサの出力電圧を適正に補正し、その製品寿命を延長することのできるガス漏れ検知器を提供することにある。
前記した課題を解決すべく、本発明に係るガス漏れ検知器は、雰囲気中の検出可能ガスの濃度に応じて抵抗値が変化する半導体式ガスセンサと、前記ガスセンサの抵抗値を前記ガスセンサの出力電圧として出力するための分圧用抵抗部と、を有し、前記ガスセンサの出力電圧に基づいてガス漏れの有無を判断するガス漏れ検知器であって、清浄雰囲気中での前記ガスセンサの出力電圧が所定範囲内となるように前記分圧用抵抗部の抵抗値を変更して前記ガスセンサの出力電圧を補正する制御部を備えることを特徴としている。
好ましい態様では、前記分圧用抵抗部が、直列に接続された抵抗とスイッチング素子との組み合わせが複数組並列に前記ガスセンサに接続された分圧用抵抗回路で構成されており、前記制御部は、前記分圧用抵抗回路のうちスイッチング素子を介して導通する抵抗の数を変更する、及び/又は、導通する抵抗を変更することで、前記分圧用抵抗回路の抵抗値を変更する。
更に好ましい態様では、前記制御部は、前記ガスセンサの出力電圧が前記所定範囲の下限以下になった場合、前記導通する抵抗の数を増やす、もしくは、前記導通する抵抗を抵抗値の大きいものから小さいものに変更し、前記分圧用抵抗回路の抵抗値を小さくして、前記ガスセンサの出力電圧を補正し、前記ガスセンサの出力電圧が前記所定範囲の上限以上になった場合、前記導通する抵抗の数を減らす、もしくは、前記導通する抵抗を抵抗値の小さいものから大きいものに変更し、前記分圧用抵抗回路の抵抗値を大きくして、前記ガスセンサの出力電圧を補正する。
更に好ましい態様では、前記分圧用抵抗回路のうちの導通させる抵抗の情報を前記ガス漏れ検知器に設けられた記憶部に記憶する。
更に好ましい態様では、前記制御部は、前記ガスセンサの出力電圧が前記所定範囲の上限以上又は下限以下になった場合、前記記憶部に記憶された直近の抵抗の数を変更する、及び/又は、前記記憶部に記憶された直近の抵抗を変更することで、前記分圧用抵抗回路の抵抗値を変更する。
別の好ましい態様では、前記制御部は、前記ガスセンサの出力電圧が前記所定範囲の上限以上又は下限以下になった場合、前記ガス漏れ検知器に設けられた発光部を点灯又は点滅させる。
別の好ましい態様では、前記制御部は、前記ガスセンサの出力電圧が前記所定範囲の上限以上又は下限以下になった場合、かつ、前記分圧用抵抗部の抵抗値の変更できる範囲の限界に達した場合、前記ガス漏れ検知器に設けられた発光部を点灯又は点滅させる。
別の好ましい態様では、前記制御部は、前記ガスセンサの出力電圧が前記所定範囲の上限以上又は下限以下になった場合、前記分圧用抵抗部の抵抗値を変更することで前記所定範囲内とすることができる場合と前記分圧用抵抗部の抵抗値の変更できる範囲の限界に達した場合とで、前記ガス漏れ検知器に設けられた発光部の発光状態を変更する。
他の好ましい態様では、前記制御部は、検出可能ガスが存在しない清浄雰囲気中で前記ガス漏れ検知器に設けられた入力部から入力信号を受信したときに、その清浄雰囲気中での前記ガスセンサの出力電圧が前記所定範囲内となるように、前記分圧用抵抗部の抵抗値を変更して前記ガスセンサの出力電圧を補正する。
他の好ましい態様では、前記制御部は、前記ガスセンサの出力電圧の変化速度から、清浄雰囲気中での経年変化による前記ガスセンサの出力電圧の変化か、ガス漏れ検知による前記ガスセンサの出力電圧の変化かを判断し、清浄雰囲気中での経年変化による前記ガスセンサの出力電圧の変化であると判断した場合に、その清浄雰囲気中での前記ガスセンサの出力電圧が前記所定範囲内となるように、前記分圧用抵抗の値を変更して前記ガスセンサの出力電圧を補正する。
更なる好ましい態様では、前記制御部は、前記ガスセンサの出力電圧の変化速度が所定値以下である場合に、清浄雰囲気中での経年変化による前記ガスセンサの出力電圧の変化であると判断する。
本発明によれば、清浄雰囲気中でのガスセンサの出力電圧が所定範囲内となるように、ガスセンサの抵抗値の変化を電圧として出力して検出するために必要な分圧用抵抗部の抵抗値をガスセンサの抵抗値の変化に合わせて可変とすることで、ガス漏れ検知器が設置された個別の環境の違いやガス漏れ検知器のガスセンサの抵抗値の特性バラツキなどに応じて、前記ガスセンサの出力電圧を適正に補正でき、その製品寿命を延長することが可能となる。
本発明に係るガス漏れ検知器の一実施形態の制御回路図である。 警報設定濃度をガスセンサの出力電圧に換算した警報電圧と、補正電圧(下限)と、補正電圧(上限)との関係を示す図である。 図1に示されるガス漏れ検知器による補正時期表示の手順を示すフローチャートである。 図1に示されるガス漏れ検知器によるガスセンサの出力電圧の補正の手順(手動開始)を示すフローチャートである。 図1に示されるガス漏れ検知器によるガスセンサの出力電圧の補正の手順(自動開始)を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るガス漏れ検知器の一実施形態の制御回路図を示している。
図1に示すように、本実施形態のガス漏れ検知器1には、雰囲気中の検出可能ガスの濃度に応じた抵抗値の変化からその検出可能ガスの濃度を検知する半導体式ガスセンサ10と、発光素子としてのLED(発光部)60と、スイッチ(入力部)70と、マイコン(制御部)40とが搭載されるとともに、ガスセンサ10とマイコン40との間に、ガスセンサ10の抵抗値を電圧(出力電圧)として出力して検出するための分圧用抵抗回路(分圧用抵抗部)50が介装されている。
前記分圧用抵抗回路50は、直列に接続された分圧抵抗選択用トランジスタTr30〜Tr37と分圧用抵抗R20〜R27との組み合わせ(図示例では、Tr30とR20、Tr31とR21、…Tr37とR27がそれぞれ直列に接続)が複数組(図示例では、8組)並列に接続されて構成されている。この分圧用抵抗回路50(の分圧用抵抗R20〜R27)の合成抵抗の値(抵抗値)は、導通しているトランジスタに接続されている抵抗の合成抵抗の抵抗値となる。例えば、トランジスタTr30〜Tr37のうちTr30とTr31が導通、Tr32〜Tr37が導通していない場合、分圧用抵抗R20〜R27のうちR20とR21が導通するので、前記合成抵抗の値(抵抗値)はR20×R21/(R20+R21)となる。
前記分圧用抵抗回路50(の分圧抵抗選択用トランジスタTr30〜Tr37と分圧用抵抗R20〜R27)がガスセンサ10の電圧出力ライン11に接続され、分圧用抵抗R20〜R27の合成抵抗とガスセンサ10のセンサ抵抗R10を分圧した電圧が、ガスセンサ10の出力電圧として電圧出力ライン11へ出力される。
マイコン(制御部)40は、入出力ポート41−0〜41−7/42−0〜42−7、電圧を読み込むAD変換器43、不揮発性の記憶部としてのEEPROM44、割り込み処理等の時間を計測するタイマー45、プログラム等を格納するROM46、ROM46に格納したプログラムの実行や演算処理を行うCPU47、プログラムの実行に必要なデータを一時的に記憶するRAM48などを備えている。
マイコン40の入出力ポート41−0〜41−7はそれぞれ分圧用抵抗回路50を構成するトランジスタTr30〜Tr37のゲートに接続されるとともに、入出力ポート42−0はLED60、入出力ポート42−1はスイッチ70、AD変換器43はガスセンサ10の電圧出力ライン11にそれぞれ接続されている。
前記マイコン(制御部)40には、LED60の発光状態(点灯、点滅、消灯など)を制御する機能、スイッチ70のON/OFF状態を確認する機能、電圧出力ライン11から入力されたガスセンサ10の出力電圧から検出可能ガスの濃度を検知する機能などが備えられるとともに、分圧用抵抗回路50を構成する各トランジスタTr30〜Tr37の導通状態を制御して分圧用抵抗回路50の抵抗値を変更し、電圧出力ライン11から入力されるガスセンサ10の出力電圧を補正する機能が備えられている。
前記マイコン40は、電圧出力ライン11から入力されるガスセンサ10の出力電圧から、雰囲気中で検出した検出可能ガスの濃度を定期的に監視しており、検出可能ガスの濃度が警報を発する必要がある警報設定濃度以上となった場合、LED(発光部)60や不図示の警報音発生装置(ブザーなど)等の報知部を制御して、ガス漏れ検知器1の保守・点検者にガス漏れを報知する。
なお、本例では、スイッチング素子としてFET型トランジスタを採用しているが、これに限定されず、例えばバイポーラ型トランジスタ等を使用して良い。また、発光素子としてLEDを採用しているが、これに限定されず、他の発光素子を使用して良い。また、不揮発性の記憶部としてEEPROMを採用しているが、これに限定されず、他の記憶手段を使用して良い。
また、ガス漏れ検知器1の回路構成は、上記回路構成に限定されるものではなく、本発明を実施できれば、如何なる回路構成でも良いことは勿論である。
<ガスセンサの出力電圧の補正方法>
ガスセンサ10のセンサ抵抗R10の抵抗値をRS、ガスセンサ10の出力電圧をVout、ガス漏れ検知器1が警報する時のガスセンサ10の出力電圧の閾値(警報電圧)をValarm、ガスセンサ10の出力電圧を補正するための出力電圧の下限の閾値(補正電圧(下限))をVadjLo、上限の閾値(補正電圧(上限))をVadjHi、導通している分圧用抵抗R20〜R27の合成抵抗の抵抗値をR2zと定義して、図1に示す回路構成での(マイコン40による)ガスセンサ10の出力電圧の補正方法を説明する。
例えば、電源電圧VCC=DC5V、清浄雰囲気中のガスセンサ10のセンサ抵抗R10の初期の抵抗値RS=15kΩ、分圧用抵抗R20〜R27の抵抗値は全て20kΩとする。上記の回路構成において、トランジスタTr30とTr31の2つを導通させ、分圧用抵抗R20とR21の2つを導通(分圧用抵抗R22〜R27は非導通)とすることで、ガスセンサ10の分圧抵抗(=分圧用抵抗R20〜R27の合成抵抗)の抵抗値R2z=10kΩ(=20kΩ×20kΩ/(20kΩ+20kΩ))となり、その分圧抵抗の抵抗値R2z=10kΩ、電源電圧VCC=DC5V、ガスセンサ10のセンサ抵抗R10の抵抗値RS=15kΩより、検出可能ガスが存在しない清浄雰囲気でのガスセンサ10の初期の出力電圧Vout=DC3V(=5V×15kΩ/(10kΩ+15kΩ))となる。
例えば、ガス漏れ検知器1の警報設定濃度をガスセンサ10の出力電圧に換算した値である警報電圧Valarm=DC1Vとなる場合、ガスセンサ10の補正電圧(下限)VadjLoは、雑ガスや温湿度変化などによるガスセンサ10の抵抗値変化を考慮し、例えばVadjLo=DC1.5Vなど、ガスセンサ10の特性に合わせて前記警報電圧Valarm=DC1Vより高い値に設定される。また、補正電圧(上限)VadjHiは、ガスセンサ10の特性を考慮し、例えばVadjHi=DC4Vなど、清浄雰囲気中のガスセンサ10の初期の出力電圧Vout=DC3Vより高い値に設定される(図2参照)。
続いて、ガスセンサ10の出力電圧の補正方法を具体的に説明する。
《ガスセンサの抵抗値が低下してガス感度が鋭敏化する場合》
まず、ガスセンサ10のセンサ抵抗R10の抵抗値RSが低下してガス感度が鋭敏化し、誤警報の恐れがある場合について説明する。
ガス漏れ検知器1を継続して使用し、ガスセンサ10の出力電圧Voutが、検出可能ガスが存在しない清浄雰囲気で補正電圧(下限)VadjLo(例えばDC1.5V)になった場合、ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zが10kΩ(R20、R21が導通、R22〜R27が非導通)の状態で、ガスセンサ10の出力電圧Vout=DC1.5Vとなっているので、ガスセンサ10の抵抗値RS≒4.29kΩ(1.5V=5V×RS/(10kΩ+RS)の解より)まで経年変化していることになる。
この状態で導通するトランジスタを1つ増やすために、3番目のTr32を導通させる(つまり、R20〜R22の3つを導通、R23〜R27を非導通とする)と、ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2z≒6.67kΩとなり、ガスセンサ10の出力電圧Vout=DC1.96V(=5V×4.29kΩ/(6.67kΩ+4.29kΩ))となり、DC1.5V→DC1.96Vに補正される。
さらに継続してガス漏れ検知器1を使用し、ガスセンサ10の出力電圧Voutが、検出可能ガスが存在しない清浄雰囲気で補正電圧(下限)VadjLo(例えばDC1.5V)に再度なった場合も同様に実施する。この時、ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zが6.67kΩ(R20〜R22が導通、R23〜R27が非導通)の状態で、ガスセンサ10の出力電圧Vout=DC1.5Vとなっているので、ガスセンサ10の抵抗値RS≒2.86kΩ(1.5V=5V×RS/(6.67kΩ+RS)の解より)に経年変化していることになる。
この状態で導通トランジスタを1つ増やすために、4番目のTr33を導通させる(つまり、R20〜R23の4つを導通、R24〜R27を非導通とする)と、ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2z=5kΩとなり、ガスセンサ10の出力電圧Vout=DC1.82V(=5V×2.86kΩ/(5kΩ+2.86kΩ))となり、DC1.5V→DC1.82Vに補正される。
上記のように、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(下限)VadjLo(例えばDC1.5V)以下になる毎に、分圧用抵抗回路50を構成する分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)、及びそれに接続されている分圧用抵抗(R20〜R27)を導通させていく。これにより、ガスセンサ10の出力電圧が大きくなる方向に補正され、清浄雰囲気中でのガスセンサ10の出力電圧(補正値)が、補正電圧(下限)VadjLoから補正電圧(上限)VadjHiまでの範囲内となる(ここでは、補正電圧(下限)VadjLoより大きくなる)。
なお、ここでは、導通する分圧用抵抗の数を増やしているが、例えば、分圧用抵抗R20〜R27の抵抗値が異なる場合には、導通する分圧用抵抗を抵抗値の大きいものから小さいものに変更したり、それらを組み合わせて選択することで、ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zを小さくして、ガスセンサ10の出力電圧(補正値)を前記範囲内となるように補正しても良い。
《ガスセンサの抵抗値が上昇してガス感度が鈍化する場合》
次に、ガスセンサ10のセンサ抵抗R10の抵抗値RSが増大してガス感度が鈍化し、実際の検出可能ガスのガス濃度が警報設定濃度になっても警報を発しない恐れがある場合について説明する。
上記状態でさらに継続してガス漏れ検知器1を使用し、ガスセンサ10の出力電圧Voutが、検出可能ガスが存在しない清浄雰囲気で補正電圧(上限)VadjHi(例えばDC4V)になった場合、ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zが5kΩ(R20〜R23が導通、R24〜R27が非導通)の状態で、ガスセンサ10の出力電圧Vout=DC4Vとなっているので、ガスセンサ10の抵抗値RS=20kΩ(4V=5V×RS/(5kΩ+RS)の解より)に経年変化していることになる。
この状態で導通トランジスタを1つ減らすために、前記した4番目のTr33の導通を停止させる(つまり、R20〜R22の3つを導通、R23〜R27を非導通とする)と、ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2z=6.67kΩとなり、ガスセンサ10の出力電圧Vout≒DC3.75V(=5V×20kΩ/(6.67kΩ+20kΩ))となり、DC4V→DC3.75Vに補正される。
さらに継続してガス漏れ検知器1を使用し、再度、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(上限)VadjHi(例えばDC4V)以上となった場合も同様に実施して、ガスセンサ10の出力電圧の補正を行う。
上記のように、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(上限)VadjHi(例えばDC4V)以上になる毎に、分圧用抵抗回路50を構成する分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)、及びそれに接続されている分圧用抵抗(R20〜R27)の導通を減らしていく。これにより、ガスセンサ10の出力電圧が小さくなる方向に補正され、清浄雰囲気中でのガスセンサ10の出力電圧(補正値)が、補正電圧(下限)VadjLoから補正電圧(上限)VadjHiまでの範囲内となる(ここでは、補正電圧(上限)VadjHiより小さくなる)。
なお、ここでは、導通する分圧用抵抗の数を減らしているが、例えば、分圧用抵抗R20〜R27の抵抗値が異なる場合には、導通する分圧用抵抗を抵抗値の小さいものから大きいものに変更したり、それらを組み合わせることで、ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zを大きくして、ガスセンサ10の出力電圧(補正値)を前記範囲内となるように補正しても良い。
次に、実際のガスセンサ10の出力電圧の補正手順を具体的に説明する。
[補正時期表示手順]
LED60の表示によって、ガス漏れ検知器1が表す状態の一例を以下に示す。
・消灯:ガスセンサ10の出力電圧の補正必要無し。
・点灯:ガスセンサ10の出力電圧の補正必要。
・点滅:経年変化が進行し、ガスセンサ10の出力電圧の補正不可。
図3を参照しながら、ガス漏れ検知器1(のマイコン40)がLED60を用いて補正を実施する時期を表示する手順について説明する。この処理は一定時間毎に実施される。
まず、ガスセンサ10の出力電圧Voutを読み込む(ステップS11)。次いで、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(下限)VadjLo(例えばDC1.5V)以下か否かを判断し(ステップS12)、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(下限)VadjLo(例えばDC1.5V)以下の場合(ステップS12:Yes)、分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が全部(図示例では、8個)か否かを判断する(ステップS13)。分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が全部ではない(図示例では、7個以下)場合(ステップS13:No)、ガスセンサ10の出力電圧の補正が必要(ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zを変更することができる)と判断し、LED60を点灯して(ステップS14)、処理を終了する。一方、分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が既に全部である(図示例では、8個)場合(ステップS13:Yes)、これ以上、ガスセンサ10の出力電圧の補正ができない(ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zを変更することができない、言い換えれば、分圧抵抗の抵抗値R2zを変更できる範囲の限界に達した)と判断し、LED60を点滅して(ステップS17)、処理を終了する。
一方で、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(下限)VadjLo(例えばDC1.5V)より大きい場合(ステップS12:No)、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(上限)VadjHi(例えばDC4V)以上か否かを判断し(ステップS15)、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(上限)VadjHi(例えばDC4V)以上の場合(ステップS15:Yes)、分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が1個か否かを判断する(ステップS16)。分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が1個ではない(つまり、2個以上)場合(ステップS16:No)、ガスセンサ10の出力電圧の補正が必要(ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zを変更することができる)と判断し、LED60を点灯して(ステップS14)、処理を終了する。一方、分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が既に1個である場合(ステップS16:Yes)、これ以上、ガスセンサ10の出力電圧の補正ができない(ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zを変更することができない、言い換えれば、分圧抵抗の抵抗値R2zを変更できる範囲の限界に達した)と判断し、LED60を点滅して(ステップS17)、処理を終了する。
また、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(上限)VadjHi(例えばDC4V)未満の場合(ステップS15:No)、つまり、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(下限)VadjLo(例えばDC1.5V)より大きく且つ補正電圧(上限)VadjHi(例えばDC4V)より小さい場合、ガスセンサ10の出力電圧の補正必要無しと判断し、LED60を消灯したままで(ステップS18)、処理を終了する。
これにより、ガス漏れ検知器1の保守・点検者は、LED60の表示(発光状態)によって、当該ガス漏れ検知器1のガスセンサ10の出力電圧の補正時期を容易に把握することができる。
なお、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(下限)VadjLo(例えばDC1.5V)以下か否かを判断するステップ(ステップS12)と、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(上限)VadjHi(例えばDC4V)以上か否かを判断するステップ(ステップS15)とは、入れ換えても(逆でも)良いことは勿論である。
また、図3に示す例では、ステップS13やステップS16で、分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通の個数を確認しているが、例えば、分圧用抵抗R20〜R27の抵抗値が異なる場合には、ステップS13にて、分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が全部か否かを判断する代わりに、導通しているトランジスタに接続された分圧用抵抗より抵抗値が大きい分圧用抵抗が無いか否かを判断し、導通しているトランジスタに接続された分圧用抵抗より抵抗値が大きい分圧用抵抗が有る場合(ステップS13:No)、ガスセンサ10の出力電圧の補正が必要と判断し、LED60を点灯し(ステップS14)、導通しているトランジスタに接続された分圧用抵抗より抵抗値が大きい分圧用抵抗が無い場合(ステップS13:Yes)、これ以上、ガスセンサ10の出力電圧の補正ができないと判断し、LED60を点滅しても良い(ステップS17)。また、ステップS16にて、分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が1個か否かを判断する代わりに、導通しているトランジスタに接続された分圧用抵抗より抵抗値が小さい分圧用抵抗が無いか否かを判断し、導通しているトランジスタに接続された分圧用抵抗より抵抗値が小さい分圧用抵抗が有る場合(ステップS16:No)、ガスセンサ10の出力電圧の補正が必要と判断し、LED60を点灯し(ステップS14)、導通しているトランジスタに接続された分圧用抵抗より抵抗値が小さい分圧用抵抗が無い場合(ステップS16:Yes)、これ以上、ガスセンサ10の出力電圧の補正ができないと判断し、LED60を点滅しても良い(ステップS17)。なお、この判断手法は、後述する図4のステップS25やステップS28における判断にも当てはまることは詳述するまでも無い。
[補正手順(手動開始)]
次に、図4を参照しながら、ガス漏れ検知器1(のマイコン40)がガスセンサ10の出力電圧の補正を行う手順について説明する。この処理(補正処理)は、ガス漏れ検知器1の保守・点検者がLED60の点灯を確認後、ガス濃度計などで当該ガス漏れ検知器1の雰囲気が清浄雰囲気であることを確認した後に、スイッチ70を押下(操作)し、そのスイッチ70の入力信号が受信されたときに(すなわち、保守・点検者による手動で)開始される。
まず、スイッチ70が押下(操作)されているか否かを判断し(ステップS21)、押下されていない場合は(ステップS21:No)、以降の処理を実行せずに処理を終了する。
スイッチ70が押下された場合は(ステップS21:Yes)、現時点でどの分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)が導通しているか(言い換えれば、直近でどの分圧用抵抗R20〜R27が導通しているか)の情報(導通情報)をEEPROM44から読み込む(ステップS22)。
次いで、ガスセンサ10の出力電圧Voutを読み込み(ステップS23)、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(下限)VadjLo(例えばDC1.5V)以下か否かを判断し(ステップS24)、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(下限)VadjLo(例えばDC1.5V)以下の場合(ステップS24:Yes)、分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が全部(図示例では、8個)か否かを判断する(ステップS25)。分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が全部ではない(図示例では、7個以下)場合(ステップS25:No)、ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zを変更する(小さくする)ために分圧抵抗選択用トランジスタの導通を1個増して(ステップS26)、ステップS23以降の処理を繰り返す。一方、分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が既に全部である(図示例では、8個)場合(ステップS25:Yes)、これ以上、ガスセンサ10の出力電圧の補正ができない(ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zを変更する(小さくする)ことができない)と判断し、ステップS30へ進む。
一方、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(下限)VadjLo(例えばDC1.5V)より大きい場合(ステップS24:No)、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(上限)VadjHi(例えばDC4V)以上か否かを判断し(ステップS27)、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(上限)VadjHi(例えばDC4V)以上の場合(ステップS27:Yes)、分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が1個か否かを判断する(ステップS28)。分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が1個ではない(つまり、2個以上)場合(ステップS28:No)、ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zを変更する(大きくする)ために分圧抵抗選択用トランジスタの導通を1個減らして(ステップS29)、ステップS23以降の処理を繰り返す。一方、分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が既に1個である場合(ステップS28:Yes)、これ以上、ガスセンサ10の出力電圧の補正ができない(ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zを変更する(大きくする)ことができない)と判断し、ステップS30へ進む。
また、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(上限)VadjHi(例えばDC4V)未満となった場合(ステップS27:No)、つまり、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(下限)VadjLo(例えばDC1.5V)より大きく且つ補正電圧(上限)VadjHi(例えばDC4V)より小さくなった場合、ガスセンサ10の出力電圧の補正必要無しと判断し、ステップS30へ進む。
分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が既に全部である(図示例では、8個)場合(ステップS25:Yes)、分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が既に1個である場合(ステップS28:Yes)、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(下限)VadjLo(例えばDC1.5V)より大きく且つ補正電圧(上限)VadjHi(例えばDC4V)より小さい場合(ステップS27:No)、すなわち、これ以上、ガスセンサ10の出力電圧の補正ができないと判断した場合やガスセンサ10の出力電圧の補正必要無しと判断した場合は、分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通情報に変更が有るか否か、具体的には、ステップS22でEEPROM44から読み込んだ導通情報に対して変更が有るか否かを判断する(ステップS30)。変更が無い場合は(ステップS30:No)、そのまま処理を終了し、ステップS22で読み込んだ導通情報と比べて変更が有る場合は(ステップS30:Yes)、どの分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)が導通しているか(言い換えれば、その時点でどの分圧用抵抗R20〜R27が導通しているか)の新たな情報(新たな導通情報)をEEPROM44に書き込んで(ステップS31)、処理を終了する。
なお、マイコン40は、図3に基づき説明した処理を一定時間毎に実施しており、図4に基づき説明した処理(特に、ステップS24、S25、S27、S28の判断)は、図3に基づき説明した処理(特に、ステップS12、S13、S15、S16の判断)にも反映されることになるので、この図4に基づき説明したガスセンサ10の出力電圧の補正に伴い、LED60の表示(発光状態)も変更される(例えば、点灯から消灯もしくは点滅に変更される)ことになる。
これにより、ガス漏れ検知器1の保守・点検者は、LED60の表示(点灯)を確認した後に、当該ガス漏れ検知器1のガスセンサ10の出力電圧の補正を行って、誤警報や警報設定濃度になっても警報を発しない事象を回避することができる。
なお、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(下限)VadjLo(例えばDC1.5V)以下か否かを判断するステップ(ステップS24)と、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(上限)VadjHi(例えばDC4V)以上か否かを判断するステップ(ステップS27)とは、入れ換えても(逆でも)良いことは勿論である。
また、図4に示す例では、ステップS26やステップS29で、分圧抵抗選択用トランジスタ(及び、それに接続された分圧用抵抗)の導通を1個ずつ順次増減してガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zを変更しているが、例えば、マイコン40がガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zの補正に要する変更量を算出し、分圧抵抗選択用トランジスタの導通を複数個纏めて増減しても良い。また、分圧用抵抗R20〜R27の抵抗値が異なる場合には、例えば、マイコン40がガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zの補正に要する変更量を算出し、分圧用抵抗R20〜R27から最適な分圧用抵抗を選択する(1個もしくは複数個を組み合わせて選択する)ように、分圧抵抗選択用トランジスタの導通を変更しても良い。例えばR20を20kΩ、R21を10kΩ、R22を5kΩなどとし、ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zを5kΩにしたい場合に、R22のみを導通させ、他の抵抗を非導通とすることで、ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zを変更しても良い。
[補正手順(自動開始)]
なお、前記図4では、ガス漏れ検知器1の保守・点検者が手動で補正を開始する場合について説明したが、ガス漏れ検知器1のマイコン40が自動で補正を開始するようにしても良い。
図5を参照しながら、ガス漏れ検知器1(のマイコン40)がガスセンサ10の出力電圧の補正を自動で行う手順について説明する。この処理は、一定時間毎に実施される。
この場合、ガス漏れ検知器1が検出対象ガスが存在しないあるいは実際の検出対象ガスのガス濃度が非常に低濃度でありほとんど無視できる雰囲気(清浄雰囲気)中にあるときに(つまり、ガスセンサ10の出力電圧の変化が、清浄雰囲気中での経年変化によるガスセンサ10の出力電圧の変化であると判断したときに)、ガスセンサ10の出力電圧の補正を開始することになるが、清浄雰囲気中か否かの判断は、ガスセンサ10の出力電圧の変化速度で判断する。一般に、ガス漏れ検知によるガスセンサ10の出力電圧の変化の場合は、その変化速度が速く、清浄雰囲気中での経年変化によるガスセンサ10の出力電圧の変化の場合は、その変化速度が遅い。そのため、ガスセンサ10の出力電圧の変化速度から、清浄雰囲気中での経年変化によるガスセンサ10の出力電圧の変化か、ガス漏れ検知によるガスセンサ10の出力電圧の変化かを判断し、清浄雰囲気中での経年変化によるガスセンサ10の出力電圧の変化であると判断した場合(具体的には、ガスセンサ10の出力電圧の変化速度が所定値以下である場合)に、ガスセンサ10の出力電圧の補正を開始する。
ここで、経年変化によるガスセンサ10の出力電圧の変化速度は各センサの特性により異なるので、その判断指標(前記所定値)は個別に設定される。また、ガス漏れ検知器1が清浄雰囲気中か否かの判断は、上記以外でも良い。
まず、マイコン40は、ガス漏れ検知器1が清浄雰囲気中か否か(具体的には、ガスセンサ10の出力電圧の変化速度が所定値以下か否か)を定期的に(所定時間毎に)判断し(ステップS41)、清浄雰囲気中でない場合(ガス漏れ検知中である場合)は(ステップS41:No)、以降の処理を実行せずに処理を終了する。
ガス漏れ検知器1が清浄雰囲気中の場合は(ステップS41:Yes)、現時点でどの分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)が導通しているか(言い換えれば、直近でどの分圧用抵抗R20〜R27が導通しているか)の情報(導通情報)をEEPROM44から読み込む(ステップS42)。
次いで、ガスセンサ10の出力電圧Voutを読み込み(ステップS43)、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(下限)VadjLo(例えばDC1.5V)以下か否かを判断し(ステップS44)、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(下限)VadjLo(例えばDC1.5V)以下の場合(ステップS44:Yes)、分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が全部(図示例では、8個)か否かを判断する(ステップS45)。分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が全部ではない(図示例では、7個以下)場合(ステップS45:No)、ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zを変更する(小さくする)ために分圧抵抗選択用トランジスタの導通を1個増して(ステップS46)、ステップS43以降の処理を繰り返す。一方、分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が既に全部である(図示例では、8個)場合(ステップS45:Yes)、これ以上、ガスセンサ10の出力電圧の補正ができない(ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zを変更する(小さくする)ことができない)と判断し、ステップS50へ進む。
一方、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(下限)VadjLo(例えばDC1.5V)より大きい場合(ステップS44:No)、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(上限)VadjHi(例えばDC4V)以上か否かを判断し(ステップS47)、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(上限)VadjHi(例えばDC4V)以上の場合(ステップS47:Yes)、分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が1個か否かを判断する(ステップS48)。分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が1個ではない(つまり、2個以上)場合(ステップS48:No)、ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zを変更する(大きくする)ために分圧抵抗選択用トランジスタの導通を1個減らして(ステップS49)、ステップS43以降の処理を繰り返す。一方、分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が既に1個である場合(ステップS48:Yes)、これ以上、ガスセンサ10の出力電圧の補正ができない(ガスセンサ10の分圧抵抗の抵抗値R2zを変更する(大きくする)ことができない)と判断し、ステップS50へ進む。
また、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(上限)VadjHi(例えばDC4V)未満となった場合(ステップS47:No)、つまり、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(下限)VadjLo(例えばDC1.5V)より大きく且つ補正電圧(上限)VadjHi(例えばDC4V)より小さくなった場合、ガスセンサ10の出力電圧の補正必要無しと判断し、ステップS50へ進む。
分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が既に全部である(図示例では、8個)場合(ステップS45:Yes)、分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通が既に1個である場合(ステップS48:Yes)、ガスセンサ10の出力電圧Voutが補正電圧(下限)VadjLo(例えばDC1.5V)より大きく且つ補正電圧(上限)VadjHi(例えばDC4V)より小さい場合(ステップS47:No)、すなわち、これ以上、ガスセンサ10の出力電圧の補正ができないと判断した場合やガスセンサ10の出力電圧の補正必要無しと判断した場合は、分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)の導通情報に変更が有るか否か、具体的には、ステップS42でEEPROM44から読み込んだ導通情報に対して変更が有るか否かを判断する(ステップS50)。変更が無い場合は(ステップS50:No)、そのまま処理を終了し、ステップS42で読み込んだ導通情報と比べて変更が有る場合は(ステップS50:Yes)、どの分圧抵抗選択用トランジスタ(Tr30〜Tr37)が導通しているか(言い換えれば、その時点でどの分圧用抵抗R20〜R27が導通しているか)の新たな情報(新たな導通情報)をEEPROM44に書き込んで(ステップS51)、処理を終了する。
なお、図5のステップS42〜S51の処理は、図4のステップS22〜S31の処理と同じである。この図5に基づき説明したガスセンサ10の出力電圧の補正に伴い、LED60の表示(発光状態)も図3に示される処理を実行することで変更される(例えば、点灯から消灯もしくは点滅に変更される)ことになる。
なお、上記実施形態の数値等は一例であり、各抵抗の抵抗値などは実際に使用するガスセンサ10にあわせて選択することとし、また、前述のように、各分圧用抵抗R20〜R27の抵抗値は異なる値でも良い。
以上の説明から分かるように、本実施形態のガス漏れ検知器1では、清浄雰囲気中でのガスセンサ10の出力電圧Voutが所定範囲内(補正電圧(下限)VadjLoから補正電圧(上限)VadjHiまでの範囲内)となるように、ガスセンサ10の抵抗値の変化を電圧として出力して検出するために必要な分圧用抵抗回路50の抵抗値R2zをガスセンサ10の抵抗値の変化に合わせて可変とする(変更する)ことで、ガス漏れ検知器1が設置された個別の環境の違いやガス漏れ検知器1のガスセンサ10の抵抗値の特性バラツキなどに応じて、前記ガスセンサ10の出力電圧を適正に補正でき、その製品寿命を延長することが可能となる。
1 ガス漏れ検知器
10 半導体式ガスセンサ
11 ガスセンサの電圧出力ライン
R10 ガスセンサのセンサ抵抗
RS ガスセンサのセンサ抵抗の抵抗値
R20〜R27 分圧用抵抗
R2z 導通している分圧用抵抗の合成抵抗の抵抗値(分圧用抵抗回路の抵抗値)
Tr30〜Tr37 分圧抵抗選択用トランジスタ
40 マイコン(制御部)
41−0〜41−7、42−0〜42−7 入出力ポート
43 AD変換器
44 EEPROM(記憶部)
45 タイマー
46 ROM
47 CPU
48 RAM
50 分圧用抵抗回路(分圧用抵抗部)
60 LED(発光部)
70 スイッチ(入力部)
Vout ガスセンサの出力電圧
Valarm ガス漏れ検知器が警報する電圧の閾値(警報電圧)
VadjLo ガスセンサの出力電圧を補正する電圧の下限の閾値(補正電圧(下限))
VadjHi ガスセンサの出力電圧を補正する電圧の上限の閾値(補正電圧(上限))

Claims (11)

  1. 雰囲気中の検出可能ガスの濃度に応じて抵抗値が変化する半導体式ガスセンサと、前記ガスセンサの抵抗値を前記ガスセンサの出力電圧として出力するための分圧用抵抗部と、を有し、前記ガスセンサの出力電圧に基づいてガス漏れの有無を判断するガス漏れ検知器であって、
    清浄雰囲気中での前記ガスセンサの出力電圧が所定範囲内となるように前記分圧用抵抗部の抵抗値を変更して前記ガスセンサの出力電圧を補正する制御部を備えることを特徴とするガス漏れ検知器。
  2. 前記分圧用抵抗部が、直列に接続された抵抗とスイッチング素子との組み合わせが複数組並列に前記ガスセンサに接続された分圧用抵抗回路で構成されており、
    前記制御部は、前記分圧用抵抗回路のうちスイッチング素子を介して導通する抵抗の数を変更する、及び/又は、導通する抵抗を変更することで、前記分圧用抵抗回路の抵抗値を変更することを特徴とする請求項1に記載のガス漏れ検知器。
  3. 前記制御部は、前記ガスセンサの出力電圧が前記所定範囲の下限以下になった場合、前記導通する抵抗の数を増やす、もしくは、前記導通する抵抗を抵抗値の大きいものから小さいものに変更し、前記分圧用抵抗回路の抵抗値を小さくして、前記ガスセンサの出力電圧を補正し、
    前記ガスセンサの出力電圧が前記所定範囲の上限以上になった場合、前記導通する抵抗の数を減らす、もしくは、前記導通する抵抗を抵抗値の小さいものから大きいものに変更し、前記分圧用抵抗回路の抵抗値を大きくして、前記ガスセンサの出力電圧を補正することを特徴とする請求項2に記載のガス漏れ検知器。
  4. 前記分圧用抵抗回路のうちの導通させる抵抗の情報を前記ガス漏れ検知器に設けられた記憶部に記憶することを特徴とする請求項2又は3に記載のガス漏れ検知器。
  5. 前記制御部は、前記ガスセンサの出力電圧が前記所定範囲の上限以上又は下限以下になった場合、前記記憶部に記憶された直近の抵抗の数を変更する、及び/又は、前記記憶部に記憶された直近の抵抗を変更することで、前記分圧用抵抗回路の抵抗値を変更することを特徴とする請求項4に記載のガス漏れ検知器。
  6. 前記制御部は、前記ガスセンサの出力電圧が前記所定範囲の上限以上又は下限以下になった場合、前記ガス漏れ検知器に設けられた発光部を点灯又は点滅させることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のガス漏れ検知器。
  7. 前記制御部は、前記ガスセンサの出力電圧が前記所定範囲の上限以上又は下限以下になった場合、かつ、前記分圧用抵抗部の抵抗値の変更できる範囲の限界に達した場合、前記ガス漏れ検知器に設けられた発光部を点灯又は点滅させることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のガス漏れ検知器。
  8. 前記制御部は、前記ガスセンサの出力電圧が前記所定範囲の上限以上又は下限以下になった場合、前記分圧用抵抗部の抵抗値を変更することで前記所定範囲内とすることができる場合と前記分圧用抵抗部の抵抗値の変更できる範囲の限界に達した場合とで、前記ガス漏れ検知器に設けられた発光部の発光状態を変更することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のガス漏れ検知器。
  9. 前記制御部は、検出可能ガスが存在しない清浄雰囲気中で前記ガス漏れ検知器に設けられた入力部から入力信号を受信したときに、その清浄雰囲気中での前記ガスセンサの出力電圧が前記所定範囲内となるように、前記分圧用抵抗部の抵抗値を変更して前記ガスセンサの出力電圧を補正することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のガス漏れ検知器。
  10. 前記制御部は、前記ガスセンサの出力電圧の変化速度から、清浄雰囲気中での経年変化による前記ガスセンサの出力電圧の変化か、ガス漏れ検知による前記ガスセンサの出力電圧の変化かを判断し、清浄雰囲気中での経年変化による前記ガスセンサの出力電圧の変化であると判断した場合に、その清浄雰囲気中での前記ガスセンサの出力電圧が前記所定範囲内となるように、前記分圧用抵抗の値を変更して前記ガスセンサの出力電圧を補正することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のガス漏れ検知器。
  11. 前記制御部は、前記ガスセンサの出力電圧の変化速度が所定値以下である場合に、清浄雰囲気中での経年変化による前記ガスセンサの出力電圧の変化であると判断することを特徴とする請求項10に記載のガス漏れ検知器。
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